JP2005266066A - 光導波路及びその製造方法 - Google Patents

光導波路及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 基板1の厚み等の影響を受けることなく、屈折率が一定になるようにクラッド層3,5及び/またはコア層4を形成することができる光導波路及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 光伝搬領域となるコア層4と、該コア層4を覆う上部クラッド層5及び下部クラッド層3とを備える光導波路において、下部クラッド層3の下、下部クラッド層3と上部クラッド層5との界面、及び上部クラッド層5の上のいずれか一箇所に、紫外線の入射を抑制するための紫外線制御領域2が設けられていることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光導波路及びその製造方法に関するものである。
近年、インターネットのブロードバンド化が進む中で、FTTHなどのアクセスを普及するためには、光通信用デバイスの大幅な低コストが必要である。光通信用デバイスとして、光を電気信号に変換する光送受信モジュールが光通信用機器の末端に用いられる。この光送受信モジュールの小型化及び低コスト化を図るために、モジュール内の部品である光導波路を有機高分子材料で形成する方法が提案されている(非特許文献1)。
例えば、基板上に下部クラッド層を形成し、この下部クラッド層の上に、有機高分子材料からなる光伝搬層を形成している。この光伝搬層は、フォトリソグラフィーを用い、RIEやUV照射によりパターンを形成して、不要な部分を除去している。このようにして形成した光伝搬層の上に上部クラッド層が形成される。多くの場合、下部クラッド層及び上部クラッド層も有機高分子材料から形成される。
光伝搬層となるコア層、並びに下部クラッド層及び上部クラッド層を、光(紫外線)硬化性樹脂から形成する場合、紫外線の照射量により各層の屈折率が変化するため、照射する紫外線の量を高い精度で制御する必要がある。しかしながら、本発明者らは、クラッド層またはコア層を紫外線照射により硬化させる際、基板の厚み等の影響を受け、硬化後のクラッド層またはコア層の屈折率が変動するという問題を見い出した。
例えば、上部クラッド層に紫外線を照射して硬化させる際、上部クラッド層に照射した紫外線の一部は、下部クラッド層を通り基板内に浸入し、基板の底面で反射し、再び下部クラッド層を通り上部クラッド層に到達する。このように基板内で反射した光が上部クラッド層に到達するため、この紫外線によっても上部クラッド層の硬化が進行する。このため、基板の厚みが異なることにより、基板で反射して上部クラッド層に到達する紫外線の量が変化し、これによって上部クラッド層に照射される紫外線量が変化する。この結果、上部クラッド層の硬化状態が異なり、その屈折率にばらつきが生じる。このため、基板の厚みのばらつき等の影響を受け、クラッド層またはコア層の屈折率にばらつきが生じ、各層を所定の設計通りの屈折率に設定することができないという問題が生じる。
宮寺信生、光導波路用ポリマ材料、光アライアンス、p13、2、(1999)
本発明の目的は、基板の厚み等の影響を受けることなく、屈折率が一定となるようにクラッド層及び/またはコア層を形成することができる光導波路及びその製造方法を提供することにある。
本発明の光導波路は、光伝搬領域となるコア層と、該コア層を覆う上部クラッド層及び下部クラッド層とを備える光導波路であり、下部クラッド層の下、下部クラッド層と上部クラッド層との界面、及び上部クラッド層の上のいずれか一箇所以上に、紫外線の入射を抑制するための紫外線制御領域が設けられていることを特徴としている。
本発明に従い紫外線制御領域を設けることにより、樹脂を硬化させるため紫外線を照射する際、紫外線が紫外線制御領域より下層に入射するのを抑制することができる。このため、例えば、下部クラッド層の下に紫外線制御領域を設けることにより、紫外線制御領域の下に存在している基板に、紫外線が入射するのを抑制することができる。このため、従来問題となった基板底面で反射した紫外線による硬化の影響を低減することができる。従って、下部クラッド層を紫外線照射して硬化させる際、下部クラッド層に基板底面で反射した紫外線が入射するのを抑制することができ、基板の厚み等の影響を受けることなく、屈折率が一定となるように下部クラッド層を硬化させることができる。また、上部クラッド層またはコア層を硬化させる際にも、下部クラッド層を通り基板底面で反射する紫外線の量を抑制することができるので、基板の厚み等の影響を受けることなく、屈折率が一定となるように上部クラッド層またはコア層を硬化させることができる。
下部クラッド層と上部クラッド層との界面に紫外線制御領域を設ける場合には、上部クラッド層を紫外線照射により硬化させる際に、下部クラッド層を通り基板の底面で反射する紫外線の量を抑制することができるので、上部クラッド層の屈折率が一定となるように上部クラッド層を硬化させることができる。
上部基板を用い、上部基板の上に、上部クラッド層、コア層、下部クラッド層を順次形成する場合には、上部クラッド層の上に紫外線制御領域を設けることにより、上部クラッド層に紫外線を照射して硬化させる際、上部基板の上面で反射する紫外線の量を抑制することができるので、上部クラッド層の屈折率が一定となるように上部クラッド層を硬化させることができる。同様に、下部クラッド層を形成させる際にも、上部クラッド層を通り上部基板の上面で反射する紫外線の量を抑制することができるので、下部クラッド層の屈折率が一定になるように下部クラッド層を形成することができる。また、コア層を形成する場合にも、同様に屈折率が一定になるようにコア層を形成することができる。また、下地に紫外線制御領域を形成することが難しい場合には基板や下地となる層への熱的なダメージを与えない温度範囲で、上部クラッド層、コア層、下部クラッド層の一部を熱により硬化させて紫外線制御領域を形成してもよい。具体的には、基板や下地となる層のガラス転移温度以下であれば加熱により硬化できる。
本発明において、紫外線制御領域の少なくとも片側の面には、凹凸が形成されていることが好ましい。このような凹凸を形成することにより、紫外線をより効率良く紫外線制御領域の表面で散乱させ、紫外線の入射を抑制することができる。このような凹凸を形成することにより、紫外線制御領域との界面での屈折率の差が0.01以下の場合であっても、効率的に紫外線を散乱させることができる。凹凸としては、250μmの長さ当たりの表面粗さRz(JIS B0601)が50nm以上であることが好ましく、さらに好ましくは100nm以上であり、さらに好ましくは400nm以上である。
また、本発明においては、紫外線制御領域に、光吸収成分及び光散乱成分の少なくともいずれか一方が含有されていてもよい。光吸収成分としては、例えば炭素粒子を挙げることかできる。また、光散乱成分としては、ガラス粒子などの紫外線制御領域の屈折率と異なる屈折率を有する粒子が挙げられる。光吸収成分または光散乱成分を含有させることにより、紫外線を吸収または散乱させることができ、紫外線の入射をさらに抑制することができる。
本発明において、紫外線制御領域は、屈折率の異なる2層以上の薄膜を積層して形成されていてもよい。屈折率の異なる2層以上の薄膜を積層させることにより、その界面において紫外線を反射または散乱させることができる。屈折率は、0.002以上異なることが好ましい。また、屈折率は紫外線入射側の層の方が低いことが好ましい。
また、本発明において、紫外線制御領域は、該紫外線制御領域と接する層と異なる屈折率の薄膜から形成されていてもよい。このように屈折率の異なる薄膜から紫外線制御領域を形成することにより、上層と紫外線制御領域との界面において、紫外線を反射または散乱させることができる。この場合、屈折率は、上層よりも0.002以上高いことが好ましい。
また、本発明において、紫外線制御領域は、金属薄膜から形成してもよい。紫外線制御領域を金属薄膜から形成することにより、紫外線をほぼ全反射することができる。このような金属薄膜としては、例えば、Ag、Al、Au、Cd、Cu、Ni、Pt、Rh、Snなどが挙げられる。
本発明において、紫外線制御領域の厚みは、100nm〜2μmの範囲内であることが好ましく、さらには500nm〜2μmの範囲内であることが好ましい。紫外線制御領域の厚みが薄すぎると、その効果が低くなるために、紫外線の照射量を一定にすることが難しい。また、厚みが厚すぎると、均一な膜厚を形成することが難しく、膜厚の分布等に起因して紫外線の照射量を一定にすることが難しくなる。
本発明においては、コア層、上部クラッド層及び下部クラッド層のうちの少なくとも1層が有機無機複合体から形成されていることが好ましい。有機無機複合体から形成することにより、光導波路を容易に作製することができる。
本発明において、有機無機複合体は、例えば、有機重合体と金属アルコキシドから形成することができる。また、有機無機複合体は、少なくとも1種の金属アルコキシドから形成されてもよい。この場合、少なくとも2種の金属アルコキシドから形成されることが好ましい。
上記有機無機複合体においては、有機重合体と金属アルコキシドの組み合わせまたは少なくとも2種の金属アルコキシドの組み合わせを適宜調整することにより、最終的に形成される有機無機複合体の屈折率を調整することができる。
金属アルコキシドとしては、光(紫外線)または熱により重合する重合性基を有する金属アルコキシドを用いてもよい。この場合、光または熱により重合する重合性基を有する金属アルコキシドと、該重合性基を有しない金属アルコキシドを組み合わせて用いることが好ましい。上記重合性基としては、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、ビニル基、及びスチリル基などが挙げられる。紫外線照射により硬化するクラッド層またはコア層が金属アルコキシドを含む有機無機複合体から形成される場合には、金属アルコキシドとして、光(紫外線)により重合する重合性基を有する金属アルコキシドが含まれていることが好ましい。
重合性基を有する金属アルコキシドを用いる場合には、光または熱により金属アルコキシドの重合性基が重合されていることが好ましい。
金属アルコキシドとしては、Si、Ti、Zr、Al、Sn、Zn、Nbなどのアルコキシドが挙げられる。特に、Si、Ti、またはZrのアルコキシドが好ましく用いられる。従って、アルコキシシラン、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシドが好ましく用いられ、特にアルコキシシランが好ましく用いられる。
アルコキシシランとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン(PhTES)、フェニルトリメトキシシラン(PhTMS)、ジフェニルジメトキシシラン(DPhDMS)などが挙げられる。
上記重合性基を有するアルコキシシランとしては、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどが挙げられる。
チタンアルコキシドとしては、チタンイソプロポキシド、チタンブトキシド等が挙げられる。ジルコニウムアルコキシドとしては、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムブトキシド等が挙げられる。ニオブアルコキシドとしては、ペンタエトキシニオブなどが挙げられる。
金属アルコキシドとしては、上述のものを用いることができるが、一般には、式M(OR)n、R′M(OR)n-1、及びR′2M(OR)n-2(ここで、Mは金属、nは2、3、4、または5、R及びR′は有機基を示す)で表わされる金属アルコキシドを用いることができる。有機基としては、アルキル基、アリール基、上記の重合性基を有する有機基などが挙げられる。Mとしては、上述のように、Si、Ti、Zr、Al、Sn、Zn等が挙げられる。なお、アルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。
有機無機複合体を有機重合体と金属アルコキシドから形成する場合における、有機重合体は、金属アルコキシドと有機無機複合体を形成し得るものであれば特に限定されるものではない。有機重合体としては、例えば、カルボニル基を有する高分子重合体、ベンゼン環を有する高分子重合体、及びナフタレン環を有する高分子重合体を挙げることができる。
有機重合体の具体例としては、例えばポリビニルピロリドン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロレン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等を挙げることができる。光学的透明性に優れた有機無機複合体を形成する観点からは、ポリビニルピロリドン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、エポキシ樹脂、及びこれらの混合物が好ましく用いられる。
有機無機複合体を光(紫外線)の照射により硬化させる場合、有機無機複合体に光重合開始剤が含有されていることが好ましい。光重合開始剤を含有することにより、僅かな光(紫外線)の照射量で硬化させることができる。
光重合開始剤の具体例としては、例えば、ベンジルケタール、α−ヒドロキシアセトフェノン、α−アミノアセトフェノン、アシルフォスフィンオキサイド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、トリクロロメチルトリアジン、ジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、イミドスルホネートなどが挙げられる。
本発明におけるコア層、上部クラッド層及び下部クラッド層は、UV硬化樹脂により形成してもよい。このようなUV硬化樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂を主成分とするエポキシ系UV硬化樹脂、アクリル系UV硬化樹脂、エポキシアクリレート系UV硬化樹脂、ポリウレタン系等のUV硬化樹脂を挙げることができる。
本発明の光導波路は、基板上に形成されていることが好ましい。
本発明の製造方法の第1の局面は、光伝搬領域となるコア層と、該コア層を覆う上部クラッド層及び下部クラッド層とを備え、下部クラッド層の下に、紫外線の入射を抑制するための紫外線制御領域が設けられている光導波路を基板上に形成して製造する方法であり、基板上に紫外線制御領域を形成するための材料からなる流動性を有する層を形成する工程と、凹凸面を有する型の該凹凸面を流動性を有する層の表面に押し当てた状態で紫外線を照射し、流動性を有する層を硬化させて表面に凹凸を有する紫外線制御領域を形成する工程と、紫外線制御領域上の型を取り外した後、紫外線制御領域上に流動性を有するクラッド材料層を形成する工程と、コアパターンに対応した凸部を有する型をクラッド材料層に押し当てた状態で紫外線を照射し、クラッド材料層を硬化させて、凸部に対応したコアパターンの溝を有する下部クラッド層を形成する工程と、下部クラッド層の溝内にコア層を形成する工程と、コア層及び下部クラッド層の上にクラッド材料を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層を形成する工程とを備えることを特徴としている。
本発明の製造方法の第2の局面は、光伝搬領域となるコア層と、該コア層を覆う上部クラッド層及び下部クラッド層とを備え、下部クラッド層と上部クラッド層との界面に、紫外線の入射を抑制するための紫外線制御領域が設けられている光導波路を基板上に形成して製造する方法であり、基板上に流動性を有するクラッド材料層を形成する工程と、コアパターンに対応した凸部を有する型をクラッド材料層に押し当てた状態で紫外線を照射し、クラッド材料層を硬化させて、凸部に対応したコアパターンの溝を有する下部クラッド層を形成する工程と、下部クラッド層上及び上部クラッド層の溝内にコア材料を塗布して流動性を有するコア材料層を形成する工程と、凹凸面を有する型の該凹凸面をコア材料層の表面に押し当てた状態で紫外線を照射し、コア材料層を硬化させて、コア層を下部クラッド層の溝内に形成するとともに、表面に凹凸を有するコア材料からなる紫外線制御領域を下部クラッド層上に形成する工程と、紫外線制御領域の上にクラッド材料を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層を形成する工程とを備えることを特徴としている。
本発明の製造方法の第3の局面は、光伝搬領域となるコア層と、該コア層を覆う上部クラッド層及び下部クラッド層とを備え、上部クラッド層の上に、紫外線の入射を抑制するための紫外線制御領域が設けられている光導波路を、上部基板の上に、上部クラッド層、コア層、下部クラッド層の順で形成して製造する方法であり、上部基板の上に、紫外線制御領域を形成するための材料からなる流動性を有する層を形成する工程と、凹凸面を有する型の該凹凸面を流動性を有する層の表面に押し当てた状態で紫外線を照射し、流動性を有する層を硬化させて表面に凹凸を有する紫外線制御領域を形成する工程と、紫外線制御領域上の型を取り外した後、紫外線制御領域上にクラッド材料層を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層を形成する工程と、上部クラッド層の上にコア層を所定のパターンで形成する工程と、コア層及び上部クラッド層の上にクラッド材料を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、下部クラッド層を形成する工程とを備えることを特徴としている。
本発明の光通信用デバイスの第1の局面は、上記本発明の光導波路または上記本発明の方法により製造された光導波路を光信号の送信及び/または受信のための媒体として用いたことを特徴としている。
本発明の光通信用デバイスの第2の局面は、上記本発明の光導波路または上記本発明の方法により製造された光導波路を光信号の分岐または結合の媒体として用いたことを特徴としている。
本発明によれば、基板の厚み等の影響を受けることなく、屈折率が一定になるようにクラッド層及び/またはコア層を形成することができる。このため、本発明の光導波路を光通信用デバイス等に用いた場合、挿入損失のばらつきを少なくすることができる。
本発明の光導波路は、送受信モジュールや光スイッチ、光変調器等の光通信デバイス、光ファイバー、レンズアレイ等の光伝搬路構造及びそれらを含むビームスプリッタ等の光デバイス、インテグレーターレンズ、マイクロレンズアレイ、反射板、導光板、投射用スクリーン等の表示デバイス(ディスプレイまたは液晶プロジェクター等)関連光素子、眼鏡、CCD用光学系、レンズ、光学フィルタ、回折格子、干渉計、光結合器、光合分波器、光センサー、ホログラム光学素子、その他の光学部品、コンタクトレンズ、発光ダイオード等に用いることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
図1は、本発明に従う一実施例の光導波路を示す断面図である。図1に示すように、基板1の上には、紫外線制御領域2が設けられている。紫外線制御領域2の上には、下部クラッド層3が設けられている。下部クラッド層3の中心部には、溝3aが形成されており、溝3a内に光伝搬領域となるコア層4が形成されている。コア層4及び下部クラッド層3の上には、上部クラッド層5が設けられている。下部クラッド層3及び上部クラッド層5は、コア層4よりも低い屈折率を有する材料から形成されている。コア層4は、上部クラッド層5及び下部クラッド層3によりその周囲を覆われることにより、その内部において光を伝搬させることができる。
紫外線制御領域2と基板1との界面には、凹凸2bが形成されている。また、下部クラッド層3との界面には凹凸2aが形成されている。凹凸2a及び凹凸2bは、図6に示すような凸部2cを有する凹凸である。すなわち、凸部2cが縦方向及び横方向にマトリックス状に配置された凹凸形状を有している。紫外線制御領域2は、下部クラッド層3より高い屈折率を有する材料から形成されている。従って、下部クラッド層3側から入射する紫外線を下部クラッド層3との界面において反射させることができる。また、界面に凹凸2aが形成されているので、この凹凸2aによって紫外線を散乱させることができる。このため、紫外線が基板1に入射するのを抑制することができる。さらに、紫外線制御領域2と基板1との界面にも凹凸2bが形成されているので、この凹凸2bでも紫外線を散乱させることができ、紫外線が基板1に入射するのをさらに抑制することができる。
以上のように、本実施例では、紫外線制御領域2が、基板1と下部クラッド層3の間に設けられているので、この紫外線制御領域2により、紫外線が基板1に入射するのを抑制することができる。このため、下部クラッド層3を硬化させるため、下部クラッド層3に紫外線を照射した際、紫外線が基板1に入射するのを抑制することができる。従って、本実施例の光導波路の構造によれば、下部クラッド層3を硬化させる際、基板から反射してくる紫外線の影響を少なくすることができる。このため、基板1の厚み等による影響を受けることなく、下部クラッド層3を硬化させることができ、下部クラッド層3の屈折率を一定にすることができる。
同様に、コア層4及び上部クラッド層5を紫外線照射により硬化させて形成する場合も、基板1で反射した紫外線の影響を少なくすることができ、基板の厚み等による影響を受けることなく、屈折率を一定にすることができる。
図8及び図9は、図1に示す実施例の光導波路の製造工程を示す断面図である。
図8(a)に示すように、ガラス基板1の上には、紫外線制御領域2の凹凸2bに対応した凹凸1aが形成されている。次に、図8(b)に示すように、紫外線制御領域2の凹凸2aに対応した凹凸6aを有する型6を用意し、ガラス基板1の上に有機無機複合体の前駆体である液体を滴下した後、この型6の凹凸面6aを押し当て、この状態で紫外線を照射し、硬化させて紫外線制御領域2を形成する。紫外線照射領域2の基板1との界面には凹凸2bが形成され、その表面には凹凸2aが形成される。なお、本実施例において用いた型6は、Siから形成されている。
次に、図8(c)に示すように、紫外線制御領域2の上に、有機無機複合体の前駆体であるクラッド材料液を滴下した後、型7を押し当て、この状態で紫外線を照射して下部クラッド層3を形成する。型7には、コア層のパターンに対応した凸部7aが形成されており、下部クラッド層3には、この凸部7aに対応した溝3aが形成される。なお、本実施例における型7は、シリコーンゴムから形成されている。
次に、図9(d)に示すように、下部クラッド層3の溝3aにコア材料の液体を流し込み、これに紫外線を照射して硬化させ、コア層4を形成する。次に、図9(e)に示すように、コア層4及び下部クラッド層3の上にクラッド材料液を塗布し、これに紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層5を形成する。
図10は、以上のようにして作製した光導波路の端部を切断する状態を示す側方断面図である。図10に示すように、光導波路の端部をダイシングソー8により切断することにより、良好な端面を露出させることができる。
上述のように、本実施例においては、基板1と下部クラッド層3の間に紫外線制御領域2が設けられているので、紫外線制御領域2により基板1に紫外線が入射するのを抑制することができる。このため、下部クラッド層3、コア層4、及び上部クラッド層5を紫外線照射により硬化させる際に、基板1で反射した紫外線の影響を少なくすることができる。このため、基板1の厚み等による影響を受けることなく、各層の屈折率を一定にして形成することができる。
図2は、本発明に従う他の実施例の光導波路を示す断面図である。図2に示す実施例においては、紫外線制御領域2の下に基板1が設けられていない。このような構造の光導波路は、例えば、図1に示す実施例において、紫外線制御領域2、下部クラッド層3、コア層4、及び上部クラッド層5を形成した後、基板1を紫外線制御領域2から取り外すことにより形成することができる。このような実施例においても、下部クラッド層3、コア層4、及び上部クラッド層5を紫外線照射により硬化させる際、基板1の厚み等の影響を受けることなく、屈折率が一定となるように形成することができる。
図3は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図である。図3に示す実施例においては、上部クラッド層5の上に上部基板11が設けられている。上部基板11としては、石英、テンパックス、パイレックス(登録商標)ガラス、フッ素化ポリイミド等からなる基板が挙げられる。
図3に示す実施例の光導波路は、例えば、図1に示す実施例の製造工程において、上部クラッド層5を硬化させる前に、上部基板11を載せ、その後上部クラッド層5を硬化させる方法により得ることができる。
図3に示す実施例においても、紫外線制御領域2を設けることにより、下部クラッド層3、コア層4、及び上部クラッド層5を紫外線照射して硬化させる際、基板1の厚み等による影響を受けることなく、各層の屈折率が一定になるように形成することができる。
図4は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図である。図4に示す実施例においては、上部基板11と上部クラッド層5の間に紫外線制御領域2が設けられている。また、下部クラッド層3の下には基板が設けられていない。このような光導波路は、例えば、上部基板11の上に紫外線制御領域2、上部クラッド層5、コア層4、及び下部クラッド層3を順に形成させることにより製造することができる。
図11及び図12は、図4に示す実施例の光導波路の製造工程を示す断面図である。
図11(a)に示すように、上部基板11の表面には、紫外線制御領域2の凹凸2aに対応した凹凸11aが形成されている。次に、図11(b)に示すように、上部基板11の上に有機無機複合体の前駆体からなる液体を滴下した後、型6を押し当てた状態で、紫外線を照射し紫外線制御領域2を硬化させる。型6には、紫外線制御領域2の凹凸2bに対応した凹凸6aが形成されている。本実施例において、型6はSiから形成されている。
次に、図11(c)に示すように、紫外線制御領域2の上に、有機無機複合体の前駆体からなる液体を滴下し、スピンコートした後、紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層5を形成する。
次に、図12(d)に示すように、上部クラッド層5の上に、有機無機複合体の前駆体からなる溶液を滴下した後、コア層のパターンに対応した溝18aが形成された型18を押し当て、溝18a内に紫外線を照射して硬化させ、コア層4を形成する。次に、型18を取り外し、図12(e)に示すように、コア層4及び上部クラッド層5の上に、有機無機複合体の前駆体からなる溶液を滴下し、スピンコートした後、紫外線を照射して下部クラッド層3を形成する。
本実施例においては、上部基板11と上部クラッド層5の間に紫外線制御領域2が設けられているので、上部クラッド層5、コア層4、及び下部クラッド層3に紫外線を照射して硬化させる際、上部基板11で反射し再び入射してくる紫外線を抑制することができる。このため、上部基板11の厚み等の影響を受けることなく、屈折率が一定となるように各層を形成することができる。
図5は、本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図である。本実施例においては、下部クラッド層3と上部クラッド層5との界面に紫外線制御領域2が形成されている。紫外線制御領域2の上部クラッド層5と接する面には、凹凸2aが形成されている。コア層4及び下部クラッド層3の上に紫外線制御領域2が設けられているので、上部クラッド層5に紫外線を照射して硬化させる際、紫外線がコア層4、下部クラッド層3、及び基板1に入射するのを抑制することができる。従って、上部クラッド層5を硬化させる際、基板1の厚み等の影響を受けることなく、屈折率が一定になるように上部クラッド層5を硬化させることができる。
図13及び図14は、図5に示す実施例の光導波路の製造工程を示す断面図である。
図13(a)に示す基板1の上に、有機無機複合体の前駆体からなる液体を滴下した後、図13(b)に示すように、コアパターンに対応して形成された凸部7aを有する型7を、押し当てた状態で、紫外線を照射して硬化させ、下部クラッド層3を形成する。下部クラッド層3には、型7の凸部7aに対応した溝3aが形成される。
次に、図13(c)に示すように、下部クラッド層の溝3a内及び下部クラッド層3の上に有機無機複合体の前駆体からなる液体を滴下する。
次に、図14(d)に示すように、紫外線制御領域2の凹凸2aに対応した凹凸6aを有する型6を押し当てた状態で紫外線を照射して硬化させ、コア層4及び紫外線制御領域2を形成する。従って、本実施例においては、紫外線制御領域2は、コア層4と同じ材料から形成される。紫外線制御領域2の表面には、型6の凹凸6aに対応した凹凸2aが形成される。本実施例において、型6は、Siから形成されている。
次に、図14(e)に示すように、紫外線制御領域2の上に有機無機複合体の前駆体からなるクラッド材料を滴下し、スピンコートした後、紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層5を形成する。
本実施例においては、紫外線制御領域2がコア層4及び下部クラッド層3の上に設けられているので、上部クラッド層5を硬化させる際、紫外線がコア層4、下部クラッド層3及び基板1に入射するのを抑制することができる。従って、上部クラッド層5を硬化させる際、基板1から反射する紫外線の影響を抑制することができ、屈折率が一定となるように上部クラッド層5を形成することができる。
以下の実施例において各層を形成するのに用いる有機無機複合体を形成するための溶液は、以下のようにして調製した。
〔クラッド層形成用溶液〕
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES)5.5ml、エタノール20.5ml、塩酸(2N)1.65ml、及びフェニルトリメトキシシラン4.5mlを混合し、24℃で72時間放置した後、紫外線硬化を促進させるために光重合開始剤である1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを1重量%添加した。これを小瓶に4ml小分けした後、100℃で1時間加熱して1gの粘性液体を得た。この粘性液体に
トリメチルエトキシシラン:3ml
無水トリフルオロ酢酸:0.8ml
を混合し、24時間放置した後、100℃に加熱乾燥することにより、過剰のトリメチルエトキシシラン及び無水トリフルオロ酢酸を蒸発除去し、クラッド層形成用溶液Aを得た。
図25(a)に示すように、溶液Aを1.1mmの厚みのテンパックスガラス19に滴下し、30μmのスペーサ20を置いて、同じ厚みのテンパックスガラス19で挟み込んだ。次に、それを24℃の窒素雰囲気中で365nmの中心波長を有する強度150mW/cm2の紫外線ランプを用いて30分間照射して硬化させた。その後、一方のテンパックスガラスを取り除き、図25(b)に示すように有機無機複合体21を形成し、その屈折率を波長630nmで測定したところ、1.515であった。
〔コア層形成用溶液〕
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES)5.5ml、エタノール20.5ml、塩酸(2N)1.65ml、及びフェニルトリメトキシシラン5.75mlを混合し、24℃で72時間放置した後、紫外線硬化を促進させるために光重合開始剤である1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを1重量%添加した。これを4mlの小瓶に小分けした後、100℃で1時間加熱して1gの粘性液体を得た。この粘性液体に
トリメチルエトキシシラン:3ml
無水トリフルオロ酢酸:0.8ml
を混合し、24時間放置した後、100℃に加熱乾燥することにより、過剰のトリメチルエトキシシラン及び無水トリフルオロ酢酸を蒸発除去し、クラッド層形成用溶液Bを得た。
上記と同様にして、溶液Bから形成した有機無機複合体の屈折率を測定したところ、1.519であった。
〔紫外線制御領域形成用溶液1〕
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES)5.5ml、エタノール20.5ml、塩酸(2N)1.65ml、及びフェニルトリメトキシシラン6.0mlを混合し、24℃で72時間放置した後、紫外線硬化を促進させるために光重合開始剤である1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを1重量%添加した。これを4mlの小瓶に小分けした後、100℃で1時間加熱して1gの粘性液体を得た。この粘性液体に
トリメチルエトキシシラン:3ml
無水トリフルオロ酢酸:0.8ml
を混合し、24時間放置した後、100℃に加熱乾燥することにより、過剰のトリメチルエトキシシラン及び無水トリフルオロ酢酸を蒸発除去し、紫外線制御領域形成用溶液Cを得た。
上記と同様にして、溶液Cから形成した有機無機複合体の屈折率を測定したところ、1.522であった。
〔紫外線制御領域形成用溶液2〕
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(MPTES)5.5ml、エタノール20.5ml、塩酸(2N)1.65ml、及びフェニルトリメトキシシラン7.0mlを混合し、24℃で72時間放置した後、紫外線硬化を促進させるために光重合開始剤である1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを1重量%添加した。これを4mlの小瓶に小分けした後、100℃で1時間加熱して1gの粘性液体を得た。この粘性液体に
トリメチルエトキシシラン:3ml
無水トリフルオロ酢酸:0.8ml
を混合し、24時間放置した後、100℃に加熱乾燥することにより、過剰のトリメチルエトキシシラン及び無水トリフルオロ酢酸を蒸発除去し、紫外線制御領域形成用溶液Dを得た。
上記と同様にして、溶液Dから形成した有機無機複合体の屈折率を測定したところ、1.524であった。
<実施例1>
〔屈折率の測定〕
図1に示す実施例において、紫外線制御領域2を設けたことによる下部クラッド層3における屈折率制御の効果を評価するため、図1に示す実施例において、厚みの異なる基板1を用い、各基板1の上に紫外線制御領域2を形成し、この上に下部クラッド層3を形成し、下部クラッド層3の屈折率を測定した。具体的には、基板1として、厚み0.5mm、1.1mm、1.6mm、及び2.1mmの基板をそれぞれ用いた。基板1の表面に、ダイシングソーを用いて400nmの幅及び深さの溝を400nmのピッチで形成することにより、凹凸1a(図8(a)を参照)を形成した。この上に、溶液Cを滴下した後、図8(b)に示すように、250μmの長さ当たりの表面粗さRzが100nmである凹凸6aを有する型6を押し当てて、365nmの中心波長を有する強度150mW/cm2の紫外線ランプを用いて30分間紫外線を照射して硬化させ、紫外線制御領域2を形成した。なお、紫外線硬化は窒素雰囲気中で行った。以下説明する工程における紫外線硬化は、いずれも窒素雰囲気中で行った。紫外線制御領域2の厚みは2μmであった。
紫外線制御領域2の表面の表面粗さを、触針式表面粗さ測定器を用いて測定した結果、250μmの長さ当たりの表面粗さRzは100nmであった。
次に、紫外線制御領域2の上に溶液Aを滴下し、365nmの中心波長を有する強度150mW/cm2の紫外線ランプを用いて30分紫外線を照射して硬化させ、下部クラッド層3を形成した。下部クラッド層3の厚みは30μmであった。
以上のようにして下部クラッド層3を形成した各サンプルについて、屈折率を測定したところ、厚みの異なるいずれのサンプルにおいても屈折率は1.5155であり一定であった。
比較として、紫外線制御領域2を形成せずに、基板1の上に直接溶液Aを用いて下部クラッド層3を形成したサンプルを作製した。下部クラッド層3の厚みが上記と同様に30μmとした。得られた各サンプルについて屈折率を測定した結果、基板の厚みが2.1mmのサンプルでは1.5155、基板の厚みが1.6mmのサンプルでは1.5153、基板の厚みが1.1mmのサンプルでは1.5150、基板の厚みが0.5mmのサンプルでは1.5148であった。従って、紫外線制御領域2を設けない場合、基板の厚みにより、屈折率にばらつきが生じることが確認された。
以上の結果から、紫外線制御領域を設けることにより、基板の厚みによる影響を受けるうことなく、下部クラッド層の屈折率を一定に制御できることがわかった。
〔4分岐光導波路の作製〕
上記と同様にして、異なる厚みの基板の上に紫外線制御領域2を形成した後、この紫外線制御領域2の上に溶液Aを滴下し、図15に示すようにコア層のパターン7aが4分岐パターンである型7を押し当てて下部クラッド層3を形成した。下部クラッド層3は、上記と同様の条件で紫外線を照射し硬化させた。下部クラッド層3には、図8(c)に示すように、凸部パターン7aに対応する溝3aのパターンが形成された。
次に、図9(d)に示すように、下部クラッド層3の溝3aに、溶液Bを流し込み、365nmの中心波長を有する強度150mW/cm2の紫外線ランプを用いて30分間紫外線を照射して硬化させ、コア層4を形成した。
次に、図9(e)に示すように、コア層4及び下部クラッド層3の上に溶液Aを滴下した後、365nmの中心波長を有する強度150mW/cm2の紫外線ランプを用いて30分間紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層5を形成した。
以上のようにして、図1に示す断面を有し、かつ図15に示す凸部7aと同様のコアパターンを有する4分岐光導波路を作製した。紫外線制御領域2の厚みは2μm、下部クラッド層3及び上部クラッド層5の厚みは30μm、コア層4の厚みは7μm、コア層4の幅は7μmであった。
〔挿入損失の測定〕
上記の4分岐光導波路について、挿入損失を測定した。図16に示すように、フォトダイオード16から波長1300nmの光を光ファイバー15aを用いて4分岐光導波路14に入射し、出射される光を光ファイバー15bを用いてフォトダイオード17で検出し、出力を測定した。この結果、4分岐光導波路14の挿入損失は、8.3dBから8.5dBであり、各分岐ごとのばらつきは0.2dBであった。
比較として、図24に示す構造を有する光導波路を作製した。すなわち、紫外線制御領域2を形成しない以外は、上記と同様にして4分岐光導波路を厚みの異なる基板をそれぞれ用いて作製した。得られた光導波路について、上記と同様にして挿入損失を測定した。その結果、挿入損失の各分岐ごとのばらつきは基板の厚みが2.1mmの光導波路では0.6dB、基板の厚みが1.6mmの光導波路では0.4dB、基板の厚みが1.1mmの光導波路では0.2dB、基板の厚みが0.5mmの光導波路では0.4dBであった。
以上の結果から、下部クラッド層3の下に紫外線制御領域2を設けることにより、基板の厚み等の影響を受けることなく、屈折率が一定になるようにクラッド層を形成することができ、その結果として、光導波路の挿入損失も一定にできることがわかった。
<実施例2>
実施例1において、紫外線制御領域2の表面に凹凸を形成するための型6として、表面粗さRzが400nmの凹凸を有する型6を用いる以外は、実施例1と同様にして4分岐光導波路を作製した。
作製した4分岐光導波路について光学顕微鏡で観察した結果、基板表面、及び下部クラッド層と紫外線制御領域との界面における凹凸は、いずれも250μmの長さでの表面粗さRzは400nmであった。
また、実施例1と同様にして4分岐光導波路の挿入損失を測定したところ、いずれの厚みの基板を用いた場合にも挿入損失の各分岐ごとのばらつきは0.2dBであった。
以上の結果から、紫外線制御領域と下部クラッド層の界面における凹凸を表面粗さRz400nmにした場合にも、実施例1と同様の効果が得られることがわかった。
<実施例3>
紫外線制御領域2の表面に凹凸を形成するための型6として、図7に示すようなストライプ状の凸部2dを有するストライプ状の凹凸形状の型を用いた。なお、この凹凸の表面粗さRzは100nmであった。
上記の型6を用いる以外は、実施例1と同様にして4分岐光導波路を作製した。作製した光導波路について光学顕微鏡で観察した結果、下部クラッド層と紫外線制御領域との界面における凹凸の250μmの長さでの表面粗さRzは、100nmであった。
実施例1と同様にして、4分岐光導波路の挿入損失を測定したところ、厚みの異なるいずれの基板においても挿入損失の各分岐間のばらつきは0.2dBであった。
以上のことから、紫外線制御領域と下部クラッド層の界面の凹凸形状をストライプ状にした場合にでも、実施例1と同様の効果を得ることができることがわかった。
<実施例4>
上部クラッド層と下部クラッド層の界面に紫外線制御領域が形成された図5に示す断面構造を有する光導波路を作製した。
実施例1と同様の厚みの異なる基板を用いた。なお、これらの基板1の上には凹凸が形成されていない。基板1の上に、溶液Aを滴下した後、図15に示す凸部7aのパターンを有する型7を用いて、図13(b)に示すように型7を押し当てて、365nmの中心波長を有する強度150mW/cm2の紫外線ランプを用いて30分間紫外線を照射して硬化させ、下部クラッド層3を形成した。
次に、図13(c)に示すように、下部クラッド層3及び溝3a内に溶液Bを滴下し、次に図14(d)に示すように、250μmの長さでの表面粗さRzが100nmである凹凸6aを有する型6を押し当てた状態で、365nmの中心波長を有する強度150mW/cm2の紫外線ランプを用いて30分紫外線を照射して硬化させ、紫外線制御領域2及びコア層4を形成した。この実施例においては、コア層の材料と紫外線制御領域の材料は同じものを用いた。
次に、図14(e)に示すように、紫外線制御領域2の上に溶液Aを滴下した後、365nmの中心波長を有する強度150mW/cm2の紫外線ランプを用いて30分間紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層5を形成した。
得られた4分岐光導波路において、紫外線制御領域2の厚みは2μm、下部クラッド層3及び上部クラッド層5の厚みは30μm、コア層4の厚みは7μm、コア層4の幅は7μmであった。
得られた4分岐光導波路について光学顕微鏡で観察した結果、紫外線制御領域2と上部クラッド層5の界面に形成された凹凸の250μmの長さでの表面粗さRzは、100nmであった。
得られた4分岐光導波路について、実施例1と同様にして挿入損失を測定したところ、厚みの異なる基板のいずれについても、挿入損失の各分岐間のばらつきは0.2dBであった。
以上の結果から、紫外線制御領域2を下部クラッド層3と上部クラッド層5の界面に設けた場合にも、実施例1と同様の効果が得られることがわかった。
<実施例5>
図4に示す断面構造を有する4分岐光導波路を以下のようにして作製した。
上部基板として、厚みが0.5mm、1.1mm、1.6mm、2.1mmである4種類の基板を用い、基板11の表面にダイシングソーを用いて400nmの幅及び深さの溝を400nmのピッチで形成した。このような基板11の凹凸面の上に溶液Cを滴下した後、図11(b)に示すように、250μm長さでの表面粗さRzが100nmである凹凸6aを有する型6を押し当て、この状態で365nmの中心波長を有する強度150mW/cm2の紫外線ランプを用いて30分間紫外線を照射して硬化させ、紫外線制御領域2を形成した。
次に、図11(c)に示すように、紫外線制御領域2の上に溶液Aを滴下し、スピンコートした後、上記と同様の紫外線ランプを用いて30分間紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層5を形成した。
次に、図12(d)に示すように、上部クラッド層5の上に溶液Bを滴下した後、コアパターンの溝18aが形成された型18を押し当て、上記と同様の紫外線ランプを用いて30分間紫外線を照射して硬化させ、コア層4を形成した。なお、型18の溝18aは、図15に示す型7の凸部7aと同様のコアパターンで形成されている。
次に、図12(e)に示すように、コア層4及び上部クラッド層5の上に溶液Aを滴下した後、上記紫外線ランプを用いて30分間紫外線を照射して硬化させ、下部クラッド層3を形成した。
以上のようにして作製した4分岐光導波路において、紫外線制御領域2の厚みは2μm、下部クラッド層3及び上部クラッド層5の厚みは30μm、コア層4の厚みは7μm、コア層4の幅は7μmであった。
得られた4分岐光導波路について光学顕微鏡で観察した結果、上部基板表面の凹凸の250μmの長さでの表面粗さRzは400nmであり、紫外線制御領域と上部クラッド層との界面の凹凸の250μmの長さでの表面粗さRzは100nmであった。
実施例1と同様にして4分岐光導波路の挿入損失を測定したところ、基板の厚みに関係なくいずれの場合も挿入損失の各分岐間のばらつきは0.2dBであった。
以上の結果から、紫外線制御領域を上部クラッド層と基板との間に設けた場合にも、実施例1と同様の効果が得られることがわかった。
<実施例6>
図17に示す実施例の4分岐光導波路を作製した。
実施例1と同様の厚みの異なる基板1の上に、直径1μmのガラス粒子を1mg/mlとなるように添加した溶液Cを滴下して、スピンコートした後、上記紫外線ランプを用いて30分間紫外線を照射し、硬化させて、光散乱成分としてのガラス粒子9を含有した紫外線制御領域2を形成した。
下部クラッド層3、コア層4、及び上部クラッド層5は、実施例1と同様の方法で形成した。
作製した4分岐光導波路において、紫外線制御領域2の厚みは2μm、下部クラッド層3及び上部クラッド層5の厚みは30μm、コア層4の厚みは7μm、コア層4の幅は7μmであった。
実施例1と同様にして、挿入損失を測定したところ、基板の厚みが異なっても挿入損失の各分岐間のばらつきは0.2dBで一定であり、基板の厚みによる影響は認められなかった。
<実施例7>
図18に示す実施例の4分岐光導波路を作製した。炭素粒子13を1mg/mlとなるように添加した溶液Cを用いて形成する以外は、上記実施例6と同様にして4分岐光導波路を作製した。
実施例1と同様にして挿入損失の各分岐間のばらつきを測定したところ、基板の厚みによる影響はなく、0.2dBと一定であった。
<実施例8>
図19に示す実施例の4分岐光導波路を作製した。
実施例1と同様の厚みの異なる基板を用い、紫外線制御領域2を、2つの層2e及び2fから形成した。1層目の層2fは溶液Cから形成し、2層目の層2eは溶液Dから形成した。それぞれの厚みは2μmであった。
その他は上記実施例6と同様にして4分岐光導波路を作製した。挿入損失を測定したところ、基板の厚みの影響を受けることなく、挿入損失の各分岐間のばらつきが0.2dBと一定であった。
<実施例9>
図20に示す実施例の4分岐光導波路を作製した。
紫外線制御領域2を溶液Cから形成する以外は、上記実施例と同様にして光導波路を作製した。紫外線制御領域2の厚みは2μmであった。
作製した4分岐光導波路について挿入損失の各分岐間のばらつきを測定したところ、基板の厚みによる影響はなく、全て0.2dBであり一定であった。
<実施例10>
図21に示す実施例の4分岐光導波路を作製した。
紫外線制御領域2を、厚み1μmのアルミニウム蒸着膜から形成する以外は、上記実施例6と同様にして作製した。
作製した4分岐光導波路の挿入損失の各分岐間のばらつきを測定したところ、基板の厚みの影響を受けることなく、全て0.2dBと一定であった。
<実施例11>
市販の紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いて、下部クラッド層、コア層、上部クラッド層、及び紫外線制御領域を形成し、実施例1と同様の構造の4分岐光導波路を作製した。
クラッド層形成用溶液Aとしては、硬化物の屈折率が1.494である市販の紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いた。コア層形成用溶液Bとしては、硬化物の屈折率が1.498である市販の紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いた。紫外線制御領域形成用溶液Cとしては、硬化物の屈折率が1.520である市販の紫外線硬化型エポキシ樹脂を用いた。
溶液A〜Cとして上記溶液を用い、紫外線照射時間を10分間とする以外は、実施例1と同様にして4分岐光導波路を作製した。
作製した4分岐光導波路について、光学顕微鏡で観察した結果、基板表面及び下部クラッド層と紫外線制御領域との界面の凹凸の250μmの長さでの表面粗さRzは、100nmであった。
また、実施例1と同様にして挿入損失の各分岐間ばらつきを測定したところ、基板の厚みに関係なく、全て0.2dBであった。
以上の結果から、UV硬化エポキシ樹脂を用いて作製した場合も、実施例1と同様の効果が得られることがわかった。
<実施例12>
本実施例では、紫外線硬化型アクリル樹脂を用いて、下部クラッド層、コア層、上部クラッド層、及び紫外線制御領域を形成した。
クラッド層形成用溶液Aとしては、硬化物の屈折率が1.494である市販の紫外線硬化型アクリル樹脂を用いた。コア層形成用溶液Bとしては、硬化物の屈折率が1.498である市販の紫外線硬化型アクリル樹脂を用いた。紫外線制御領域形成用溶液Cとしては、硬化物の屈折率が1.520である市販の紫外線硬化型アクリル樹脂を用いた。
溶液A〜Cとして上記溶液を用いる以外は、実施例11と同様にして4分岐光導波路を作製した。
作製した4分岐光導波路について光学顕微鏡で観察した結果、基板表面及び下部クラッド層と紫外線制御領域との界面の凹凸の250μmの長さでの表面粗さRzは、100nmであった。
作製した4分岐光導波路について、実施例1と同様にして挿入損失の各分岐間のばらつきを測定したところ、基板の厚みに関係なく、全て0.2dBであった。
以上の結果から、UV硬化アクリル樹脂を用いて4分岐光導波路を作製しても、実施例1と同様の効果が得られることがわかった。
<実施例12−1>
本実施例では、実施例1のフェニルトリメトキシシランをジフェニルジメトキシシランに変更した。
クラッド層形成用溶液はフェニルトリメトキシシラン4.5mlをジフェニルジメトキシシラン3.7mlに変更した。屈折率は1.543であった。
コア層形成用溶液はフェニルトリメトキシシラン7.0mlをジフェニルジメトキシシラン4.64mlに変更した。屈折率は1.547であった。その他の工程は実施例1の〔4分岐光導波路の作製〕と同様である。
この結果、実施例1の挿入損失の測定と同様の結果が得られた。
〔ガラス転移点温度測定〕
実施例1及び実施例12−1で作製した下部クラッド層をサンプルとして用い、ガラス転移点温度の測定を行った。
動的粘弾性測定装置を用いて、ガラス転移点温度を評価した結果、実施例1の下部クラッド層では300℃以上の高いガラス転移点を有することがわかった。また、実施例12−1の下部クラッド層でも250℃以上の高いガラス転移点を有することがわかった。
従って、この材料を用い、真空蒸着法やスパッタ法等において基板加熱を行うことにより、膜特性が良好で、高い付着力を持つ金属層や誘電体材料を積層することができ、この積層によって反射防止膜を形成することができる。また、半田の融点以上の耐熱性を有していることから電気回路も形成可能であり、本発明の光導波路は電気回路と複合化することもできる。
<実施例13>
図22に示す2分岐光導波路14a及び14bを、実施例1と同様にして作製した。これらを光送受信モジュール14a及び14bとして用い、図22に示すように、光送信モジュール14aにそれぞれレーザーダイオード16a及びフォトダイオード17aを接続し、光送受信モジュール14bにも同様にしてレーザーダイオード16b及びフォトダイオード17bを接続し、光送受信モジュール14aと14bの間を光ファイバー15で接続した。
光送受信モジュール14aのレーザーダイオード16aから100kHzのパルス波を入射したところ、光送受信モジュール14bのフォトダイオード17bからパルス波を再現することができた。また、レーザーダイオード16bからの信号も、フォトダイオード17aで受信することができた。従って、本発明の光導波路が光送受信モジュールとして機能することが確認された。
<実施例14>
図23に示すように、実施例1で作製した4分岐光導波路14を媒体として光カプラモジュールを作製した。具体的には、レーザーダイオード16と光ファイバーアレイ18を光ファイバー15で接続し、この光ファイバーアレイ18を4分岐光導波路の入力側に接続した。また、4分岐光導波路の出力側に光ファイバーアレイ18を接続し、光ファイバーアレイ18の4つの出力端に光ファイバー15を介してフォトダイオード17をそれぞれ接続した。
レーザーダイオード16から波長1300nmの光を入射したところ、4つのフォトダイオード17でそれぞれ検出することができた。従って、入射した光を4つに分波することができた。
本発明の光導波路は、紫外線硬化樹脂材料を用い、高精度な屈折率制御が必要な素子に広く応用できる。例えば、インテグレータレンズ、マイクロレンズアレイ、反射板、導光板、投影用スクリーン等の表示デバイス(ディスプレイまたは液晶プロジェクター等)関連光素子、眼鏡、CCD用光学系、レンズ、光学フィルタ、回折格子、干渉計、光センサ、ホログラム光学素子、その他の光学部品、コンタクトレンズ等に用いることができる。
本発明に従う一実施例の光導波路を示す断面図。 本発明従う他の実施例光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 紫外線制御領域に形成する凹凸の一例を示す斜視図。 紫外線制御領域に形成する凹凸の他の例を示す斜視図。 図1に示す実施例の製造工程を示す断面図。 図1に示す実施例の製造工程を示す断面図。 図1に示す実施例の光導波路の端部をダイシングソーで切断する状態を示す側方断面図。 図4に示す実施例の製造工程を示す断面図。 図4に示す実施例の製造工程を示す断面図。 図5に示す実施例の製造工程を示す断面図。 図5に示す実施例の製造工程を示す断面図。 本発明の実施例における4分岐光導波路を作製する際に用いる型を示す平面図。 4分岐光導波路の挿入損失を測定する装置を示す模式図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明に従うさらに他の実施例の光導波路を示す断面図。 本発明の光導波路を用いた光送受信モジュールの一例を示す模式図。 本発明の光導波路を用いた光カプラモジュールの一例を示す模式図。 従来の光導波路を示す断面図。 有機無機複合体の屈折率を測定する方法を説明するための断面図。
符号の説明
1…基板
2…紫外線制御領域
2a,2b…紫外線制御領域に形成される凹凸
3…下部クラッド層
3a…下部クラッド層の溝
4…コア層
5…上部クラッド層
6…型
6a…型に形成される凹凸
7…型
7a…コアパターンの凸部
8…ダイシングソー
9…光散乱成分
11…上部基板
12…金属薄膜
13…光吸収成分
14…4分岐光導波路
14a,14b…2分岐光導波路
15,15a,15b…光ファイバー
16,16a,16b…レーザーダイオード
17,17a,17b…フォトダイオード
18…光ファイバーアレイ
19…テンパックスガラス
20…30μmのスペーサ
21…有機無機複合体

Claims (14)

  1. 光伝搬領域となるコア層と、該コア層を覆う上部クラッド層及び下部クラッド層とを備える光導波路であって、
    前記下部クラッド層の下、前記下部クラッド層と前記上部クラッド層との界面、及び前記上部クラッド層の上のいずれか一箇所に、紫外線の入射を抑制するための紫外線制御領域が設けられていることを特徴とする光導波路。
  2. 前記紫外線制御領域の少なくとも片側の面に凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記紫外線制御領域に、光吸収成分及び光散乱成分の少なくともいずれか一方が含有されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光導波路。
  4. 前記紫外線制御領域が、屈折率の異なる2層以上の薄膜を積層して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
  5. 前記紫外線制御領域が、該紫外線制御領域と接する層と異なる屈折率の薄膜から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
  6. 前記紫外線制御領域が、有機無機複合体から形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光導波路。
  7. 前記紫外線制御領域が、金属薄膜から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
  8. 前記コア層、前記上部クラッド層、及び前記下部クラッド層のうちの少なくとも1層が有機無機複合体から形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光導波路。
  9. 光導波路が基板上に形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光導波路。
  10. 光伝搬領域となるコア層と、該コア層を覆う上部クラッド層及び下部クラッド層とを備え、前記下部クラッド層の下に、紫外線入射を抑制するための紫外線制御領域が設けられている光導波路を基板上に形成して製造する方法であって、
    前記基板上に前記紫外線制御領域を形成するための材料からなる流動性を有する層を形成する工程と、
    凹凸面を有する型の該凹凸面を前記流動性を有する層の表面に押し当てた状態で紫外線を照射し、前記流動性を有する層を硬化させて表面に凹凸を有する紫外線制御領域を形成する工程と、
    前記紫外線制御領域の上の前記型を取り外した後、前記紫外線制御領域上に流動性を有するクラッド材料層を形成する工程と、
    コアパターンに対応した凸部を有する型を前記クラッド材料層に押し当てた状態で紫外線を照射し、前記クラッド材料層を硬化させて、前記凸部に対応したコアパターンの溝を有する下部クラッド層を形成する工程と、
    前記下部クラッド層の前記溝内にコア層を形成する工程と、
    前記コア層及び前記下部クラッド層の上にクラッド材料を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層を形成する工程とを備えることを特徴とする光導波路の製造方法。
  11. 光伝搬領域となるコア層と、該コア層を覆う上部クラッド層及び下部クラック層とを備え、前記下部クラッド層と前記上部クラッド層との界面に、紫外線の入射を抑制するための紫外線制御領域が設けられている光導波路を基板上に形成して製造する方法であって、
    前記基板上に流動性を有するクラッド材料層を形成する工程と、
    コアパターンに対応した凸部を有する型を前記クラッド材料層に押し当てた状態で紫外線を照射し、前記クラッド材料層を硬化させ、前記凸部に対応したコアパターンの溝を有する下部クラッド層を有する工程と、
    前記下部クラッド層上及び前記下部クラッド層の溝内にコア材料を塗布して流動性を有するコア材料層を形成する工程と、
    凹凸面を有する型の該凹凸面を前記コア材料層の表面に押し当てた状態で紫外線を照射し、前記コア材料層を硬化させて、コア層を前記下部クラッド層の前記溝内に形成するとともに、表面に凹凸を有するコア材料からなる紫外線制御領域を前記下部クラッド層上に形成する工程と、
    前記紫外線制御領域の上にクラッド材料を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層を形成する工程とを備えることを特徴とする光導波路の製造方法。
  12. 光伝搬領域となるコア層と、該コア層を覆う上部クラッド層及び下部クラック層とを備え、前記上部クラッド層の上に、紫外線の入射を抑制するための紫外線制御領域が設けられている光導波路を、上部基板の上に、上部クラッド層、コア層、下部クラッド層の順で形成して製造する方法であって、
    前記上部基板の上に、前記紫外線制御領域を形成するための材料からなる流動性を有する層を形成する工程と、
    凹凸面を有する型の該凹凸面を前記流動性を有する層の表面に押し当てた状態で紫外線を照射し、前記流動性を有する層を硬化させて、表面に凹凸を有する紫外線制御領域を形成する工程と、
    前記紫外線制御領域上の前記型を取り外した後、前記紫外線制御領域上にクラッド材料層を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、上部クラッド層を形成する工程と、
    前記上部クラッド層の上にコア層を所定のパターンで形成する工程と、
    前記コア層及び前記上部クラッド層の上にクラッド材料を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、下部クラッド層を形成する工程とを備えることを特徴とする光導波路の製造方法。
  13. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光導波路または請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法で製造された光導波路を光信号の送信及び/または受信のための媒体として用いたことを特徴とする光通信用デバイス。
  14. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光導波路または請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法で製造された光導波路を光信号の分岐または結合の媒体として用いたことを特徴とする光通信用デバイス。
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