JPH103100A - 光導波路部品、光学部品、光導波路部品の製造方法および周期分極反転構造の製造方法 - Google Patents
光導波路部品、光学部品、光導波路部品の製造方法および周期分極反転構造の製造方法Info
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- JPH103100A JPH103100A JP9052679A JP5267997A JPH103100A JP H103100 A JPH103100 A JP H103100A JP 9052679 A JP9052679 A JP 9052679A JP 5267997 A JP5267997 A JP 5267997A JP H103100 A JPH103100 A JP H103100A
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- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/35—Non-linear optics
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- Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】強誘電体光学単結晶基板上に周期分極反転構造
等を構成するのに際して、その耐光損傷性を向上させ、
この際に強誘電体光学単結晶基板等の基材へのダメージ
を減少させ、加工後の基材の結晶性を向上させて、周期
分極反転構造等の光導波構造の耐光損傷性や出力を向上
させる。 【解決手段】凹凸加工が施され、かつ単分域処理された
強誘電体光学単結晶基板1の少なくとも各凹部内に、強
誘電体光学単結晶膜4を液相エピタキシャル成長させ
る。この際膜4の液相エピタキシャル成長温度よりも、
この膜4のキュリー温度の方を低くし、膜4の液相エピ
タキシャル成長温度よりも、基板1のキュリー温度の方
を高くし、膜4を基板1とは反対方向に分極させる。
等を構成するのに際して、その耐光損傷性を向上させ、
この際に強誘電体光学単結晶基板等の基材へのダメージ
を減少させ、加工後の基材の結晶性を向上させて、周期
分極反転構造等の光導波構造の耐光損傷性や出力を向上
させる。 【解決手段】凹凸加工が施され、かつ単分域処理された
強誘電体光学単結晶基板1の少なくとも各凹部内に、強
誘電体光学単結晶膜4を液相エピタキシャル成長させ
る。この際膜4の液相エピタキシャル成長温度よりも、
この膜4のキュリー温度の方を低くし、膜4の液相エピ
タキシャル成長温度よりも、基板1のキュリー温度の方
を高くし、膜4を基板1とは反対方向に分極させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、擬似位相整合方式の第
二高調波発生デバイスに使用できる光導波路部品、その
製造方法および周期分極反転構造の製造方法に関するも
のである。
二高調波発生デバイスに使用できる光導波路部品、その
製造方法および周期分極反転構造の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップ等に用いられる青色レー
ザー用光源として、ニオブ酸リチウムやタンタル酸リチ
ウム単結晶に周期的な分極反転構造を形成した光導波路
を使用した疑似位相整合(Quasi-Phase-Matched :QP
M)方式の第二高調波発生(Second-Harmonic-Generati
on:SHG)デバイスが期待されている。こうしたデバイス
は、光ディスクメモリー用、医学用、光化学用、各種光
計測用等の幅広い応用が可能である。例えば、特開平4
−104233号公報によれば、単分域処理された誘電
体結晶基板上に膜を液相エピタキシャル成長させ、この
際膜のキュリー温度を成膜温度(液相エピタキシャル温
度)よりも高くすることによって、基板と逆方向に単分
域化された誘電体結晶膜を形成する方法が記載されてい
る。ここで、膜のキュリー温度を成膜温度よりも低くす
ると、膜が多分域化するものと考えられる。
ザー用光源として、ニオブ酸リチウムやタンタル酸リチ
ウム単結晶に周期的な分極反転構造を形成した光導波路
を使用した疑似位相整合(Quasi-Phase-Matched :QP
M)方式の第二高調波発生(Second-Harmonic-Generati
on:SHG)デバイスが期待されている。こうしたデバイス
は、光ディスクメモリー用、医学用、光化学用、各種光
計測用等の幅広い応用が可能である。例えば、特開平4
−104233号公報によれば、単分域処理された誘電
体結晶基板上に膜を液相エピタキシャル成長させ、この
際膜のキュリー温度を成膜温度(液相エピタキシャル温
度)よりも高くすることによって、基板と逆方向に単分
域化された誘電体結晶膜を形成する方法が記載されてい
る。ここで、膜のキュリー温度を成膜温度よりも低くす
ると、膜が多分域化するものと考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、液相エピタキシャル温度よりも高いキュリー温度を
有する結晶組成の膜しか作製することができないため
に、膜の組成が極めて限定されてしまうので、実用的で
はない。特に、この方法で作製した周期分極反転構造に
よると、第二高調波発生デバイス等に用いた場合に、光
損傷が大きくなり易く、このために第二高調波の出力の
入力に対する比率が小さいために、実用的なデバイスを
提供することが困難であった。
は、液相エピタキシャル温度よりも高いキュリー温度を
有する結晶組成の膜しか作製することができないため
に、膜の組成が極めて限定されてしまうので、実用的で
はない。特に、この方法で作製した周期分極反転構造に
よると、第二高調波発生デバイス等に用いた場合に、光
損傷が大きくなり易く、このために第二高調波の出力の
入力に対する比率が小さいために、実用的なデバイスを
提供することが困難であった。
【0004】また、誘電体基板の表面ないし主面に疑似
位相整合用の凹凸構造を形成する方法としては、反応性
イオンエッチング法のようなドライプロセスが使用され
てきている。しかし、この方法では、基板に対するダメ
ージが大きく、基板の結晶性が大きく劣化してしまうた
めに、第二高調波発生デバイス等に用いる場合に耐光損
傷性、変換効率が低下していた。
位相整合用の凹凸構造を形成する方法としては、反応性
イオンエッチング法のようなドライプロセスが使用され
てきている。しかし、この方法では、基板に対するダメ
ージが大きく、基板の結晶性が大きく劣化してしまうた
めに、第二高調波発生デバイス等に用いる場合に耐光損
傷性、変換効率が低下していた。
【0005】また、第二高調波発生デバイスは、基本波
のパワー密度に比例して変換効率が向上するため、高効
率のデバイスを形成するには、光導波路構造により基本
波の導波パワーを増大させることが有効である。そのた
めには、光導波路を3次元構造のチャネル導波路にする
必要がある。しかしながら、チャネル導波路を形成する
には、反応性イオンエッチング法のようなドライエッチ
ングプロセス、イオン交換、金属拡散等のプロセスが必
要であり、これらの各プロセスを実施すると、基板に対
するダメージが大きく、基板の結晶性が劣化してしま
う。このために、第二高調波発生デバイスの素子の耐光
損傷性、変換効率が低下していた。さらに製造工程が複
雑となり、生産効率が低下していた。
のパワー密度に比例して変換効率が向上するため、高効
率のデバイスを形成するには、光導波路構造により基本
波の導波パワーを増大させることが有効である。そのた
めには、光導波路を3次元構造のチャネル導波路にする
必要がある。しかしながら、チャネル導波路を形成する
には、反応性イオンエッチング法のようなドライエッチ
ングプロセス、イオン交換、金属拡散等のプロセスが必
要であり、これらの各プロセスを実施すると、基板に対
するダメージが大きく、基板の結晶性が劣化してしま
う。このために、第二高調波発生デバイスの素子の耐光
損傷性、変換効率が低下していた。さらに製造工程が複
雑となり、生産効率が低下していた。
【0006】本発明の課題は、強誘電体光学単結晶基板
上に周期分極反転構造等を構成するのに際して、その耐
光損傷性を向上させることである。また、本発明の課題
は、この際に強誘電体光学単結晶基板等の基材へのダメ
ージを減少させ、加工後の基材の結晶性を向上させるこ
とによって、周期分極反転構造等の光導波構造の耐光損
傷性や出力を向上させることである。
上に周期分極反転構造等を構成するのに際して、その耐
光損傷性を向上させることである。また、本発明の課題
は、この際に強誘電体光学単結晶基板等の基材へのダメ
ージを減少させ、加工後の基材の結晶性を向上させるこ
とによって、周期分極反転構造等の光導波構造の耐光損
傷性や出力を向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、単分域処理さ
れた強誘電体光学単結晶基板と、この基板上に形成され
た強誘電体光学単結晶膜とを備えている光導波路部品で
あって、凹凸加工が施された前記基板の少なくとも各凹
部内に強誘電体光学単結晶膜を液相エピタキシャル成長
させ、この際強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキシャ
ル成長温度よりもそのキュリー温度の方を低くし、かつ
強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキシャル成長温度よ
りも基板のキュリー温度の方を高くし、強誘電体光学単
結晶膜を基板とは反対方向に分極させることを特徴とす
る、光導波路部品の製造方法に係るものであり、またこ
れによって得られた光導波路部品に係るものである。
れた強誘電体光学単結晶基板と、この基板上に形成され
た強誘電体光学単結晶膜とを備えている光導波路部品で
あって、凹凸加工が施された前記基板の少なくとも各凹
部内に強誘電体光学単結晶膜を液相エピタキシャル成長
させ、この際強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキシャ
ル成長温度よりもそのキュリー温度の方を低くし、かつ
強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキシャル成長温度よ
りも基板のキュリー温度の方を高くし、強誘電体光学単
結晶膜を基板とは反対方向に分極させることを特徴とす
る、光導波路部品の製造方法に係るものであり、またこ
れによって得られた光導波路部品に係るものである。
【0008】また、本発明は、単分域処理された強誘電
体光学単結晶基板と、この基板上に形成された第一の強
誘電体光学単結晶膜と、この第一の強誘電体光学単結晶
膜上に形成された第二の強誘電体光学単結晶膜とを備え
ている光導波路部品であって、前記基板の主面上に第一
の強誘電体光学単結晶膜を液相エピタキシャル成長さ
せ、この際第一の強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキ
シャル成長温度よりもそのキュリー温度の方を低くし、
第一の強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキシャル成長
温度よりも前記基板のキュリー温度の方を高くし、かつ
第一の強誘電体光学単結晶膜を基板と同じ方向に分極さ
せ、この第一の強誘電体光学単結晶膜に凹凸加工を施
し、少なくとも各凹部内に第二の強誘電体光学単結晶膜
を液相エピタキシャル成長させ、この際第一の強誘電体
光学単結晶膜の液相エピタキシャル成長温度よりもその
キュリー温度の方を低くし、かつ第二の強誘電体光学単
結晶膜の液相エピタキシャル成長温度よりも基板のキュ
リー温度を高くし、かつ第二の強誘電体光学単結晶膜を
基板とは反対方向に分極させることを特徴とする、光導
波路部品の製造方法に係るものであり、またこれによっ
て得られた光導波路部品に係るものである。
体光学単結晶基板と、この基板上に形成された第一の強
誘電体光学単結晶膜と、この第一の強誘電体光学単結晶
膜上に形成された第二の強誘電体光学単結晶膜とを備え
ている光導波路部品であって、前記基板の主面上に第一
の強誘電体光学単結晶膜を液相エピタキシャル成長さ
せ、この際第一の強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキ
シャル成長温度よりもそのキュリー温度の方を低くし、
第一の強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキシャル成長
温度よりも前記基板のキュリー温度の方を高くし、かつ
第一の強誘電体光学単結晶膜を基板と同じ方向に分極さ
せ、この第一の強誘電体光学単結晶膜に凹凸加工を施
し、少なくとも各凹部内に第二の強誘電体光学単結晶膜
を液相エピタキシャル成長させ、この際第一の強誘電体
光学単結晶膜の液相エピタキシャル成長温度よりもその
キュリー温度の方を低くし、かつ第二の強誘電体光学単
結晶膜の液相エピタキシャル成長温度よりも基板のキュ
リー温度を高くし、かつ第二の強誘電体光学単結晶膜を
基板とは反対方向に分極させることを特徴とする、光導
波路部品の製造方法に係るものであり、またこれによっ
て得られた光導波路部品に係るものである。
【0009】また、本発明は、単分域処理された強誘電
体光学単結晶からなる基材に、周期的に分極が反転した
強誘電体光学単結晶からなる構造を形成するのに際し
て、基材に周期的なマスクパターンを形成し、プロトン
交換法によって、基材のマスクされていない部分にプロ
トン交換部分を形成し、このプロトン交換部分を選択的
に除去することによって基材に所定パターンの凹凸を形
成し、少なくともこの基材の各凹部に液相エピタキシャ
ル成長法によって強誘電体光学単結晶膜を形成し、この
際強誘電体光学単結晶膜の分極方向を基材に対して反転
させることを特徴とする、周期分極反転構造の製造方法
に係るものである。この基材は、好ましくは、単分域処
理された強誘電体光学単結晶基板であり、または、一方
向に分極した強誘電体光学単結晶膜である。
体光学単結晶からなる基材に、周期的に分極が反転した
強誘電体光学単結晶からなる構造を形成するのに際し
て、基材に周期的なマスクパターンを形成し、プロトン
交換法によって、基材のマスクされていない部分にプロ
トン交換部分を形成し、このプロトン交換部分を選択的
に除去することによって基材に所定パターンの凹凸を形
成し、少なくともこの基材の各凹部に液相エピタキシャ
ル成長法によって強誘電体光学単結晶膜を形成し、この
際強誘電体光学単結晶膜の分極方向を基材に対して反転
させることを特徴とする、周期分極反転構造の製造方法
に係るものである。この基材は、好ましくは、単分域処
理された強誘電体光学単結晶基板であり、または、一方
向に分極した強誘電体光学単結晶膜である。
【0010】また、本発明は、単分域処理された強誘電
体光学単結晶基板と、この基板上に液相エピタキシャル
成長された強誘電体単結晶膜とを備えている光学部品で
あって、前記基板に周期的に凹部を形成し、少なくとも
各凹部内に液相エピタキシャル成長法によって強誘電体
結晶膜を形成し、この際に、強誘電体結晶膜の分極方向
を基材に対して反転させることを特徴とする。この強誘
電体結晶膜として、基材より大きな屈折率を有する材料
を選択することにより、チャネル導波路の機能を有する
光学部品が構成できる。
体光学単結晶基板と、この基板上に液相エピタキシャル
成長された強誘電体単結晶膜とを備えている光学部品で
あって、前記基板に周期的に凹部を形成し、少なくとも
各凹部内に液相エピタキシャル成長法によって強誘電体
結晶膜を形成し、この際に、強誘電体結晶膜の分極方向
を基材に対して反転させることを特徴とする。この強誘
電体結晶膜として、基材より大きな屈折率を有する材料
を選択することにより、チャネル導波路の機能を有する
光学部品が構成できる。
【0011】また、本発明は、単分域処理された強誘電
体光学単結晶と、この基板上に液相エピタキシャル成長
された強誘電体単結晶膜とを備えている光学部品であっ
て、前記基板にストライプ状の溝が形成されており、か
つストライプ状の溝の中に周期状の凹凸加工が施されて
おり、少なくとも周期状の凹凸を含むストライプ状の溝
内に液相エピタキシャル成長法によって強誘電体結晶膜
を形成し、この際に、強誘電体結晶膜の分極方向を基材
に対して反転させることを特徴とする。この強誘電体結
晶膜として、基材より大きな屈折率を有する材料を選択
することにより、チャネル導波路の機能を有する光学部
品が構成できる。
体光学単結晶と、この基板上に液相エピタキシャル成長
された強誘電体単結晶膜とを備えている光学部品であっ
て、前記基板にストライプ状の溝が形成されており、か
つストライプ状の溝の中に周期状の凹凸加工が施されて
おり、少なくとも周期状の凹凸を含むストライプ状の溝
内に液相エピタキシャル成長法によって強誘電体結晶膜
を形成し、この際に、強誘電体結晶膜の分極方向を基材
に対して反転させることを特徴とする。この強誘電体結
晶膜として、基材より大きな屈折率を有する材料を選択
することにより、チャネル導波路の機能を有する光学部
品が構成できる。
【0012】また、本発明は、単分域処理された強誘電
体光学単結晶と、この基板上に液相エピタキシャル成長
された強誘電体単結晶膜とを備えている光学部品であっ
て、前記基板に周期状の凹凸加工が施されており、少な
くとも各凹部内に液相エピタキシャル成長法によって強
誘電体結晶膜を形成し、この際に、強誘電体結晶膜の分
極方向を基材に対して反転させることを特徴とする。こ
の周期状に形成された凸部分の屈折率を基材に対して増
大させることにより、光導波路の機能を有する光学部品
が構成できる。
体光学単結晶と、この基板上に液相エピタキシャル成長
された強誘電体単結晶膜とを備えている光学部品であっ
て、前記基板に周期状の凹凸加工が施されており、少な
くとも各凹部内に液相エピタキシャル成長法によって強
誘電体結晶膜を形成し、この際に、強誘電体結晶膜の分
極方向を基材に対して反転させることを特徴とする。こ
の周期状に形成された凸部分の屈折率を基材に対して増
大させることにより、光導波路の機能を有する光学部品
が構成できる。
【0013】本発明者は、周期分極反転構造を有する光
導波路デバイスないし部品を製造する際に、光導波路部
品の耐光損傷性を向上させ、かつ出力ないし変換効率を
向上させるための研究を行っていた。この過程で、強誘
電体光学単結晶基板の表面に、周期分極反転構造に対応
するマスクパターンを設置し、マスクされていない部分
を選択的にプロトン交換した後に、このプロトン交換さ
れた部分を選択的にエッチングして凹凸を形成し、この
凹凸上に膜を液相エピタキシャル成長させることで、結
晶性の優れた強誘電体単結晶膜が形成されることを発見
した。しかも、このプロセスの全体を通じて、強誘電体
光学単結晶基板の結晶性には著しい劣化を引き起こさな
いことを確認した。
導波路デバイスないし部品を製造する際に、光導波路部
品の耐光損傷性を向上させ、かつ出力ないし変換効率を
向上させるための研究を行っていた。この過程で、強誘
電体光学単結晶基板の表面に、周期分極反転構造に対応
するマスクパターンを設置し、マスクされていない部分
を選択的にプロトン交換した後に、このプロトン交換さ
れた部分を選択的にエッチングして凹凸を形成し、この
凹凸上に膜を液相エピタキシャル成長させることで、結
晶性の優れた強誘電体単結晶膜が形成されることを発見
した。しかも、このプロセスの全体を通じて、強誘電体
光学単結晶基板の結晶性には著しい劣化を引き起こさな
いことを確認した。
【0014】そして、本願発明は、こうして作製された
強誘電体光学単結晶基板の上に、液相エピタキシャル成
長法によって強誘電体光学単結晶膜を形成する際に、こ
の膜のキュリー温度よりも高い成膜温度(液相エピタキ
シャル温度)で成膜を行ってみた。前記した特開平4−
104233号公報においては、こうした組み合わせ
は、基板の分極方向が単分域状態に保持された場合で
も、膜の分極方向が多分域化するものとして否定されて
いた。
強誘電体光学単結晶基板の上に、液相エピタキシャル成
長法によって強誘電体光学単結晶膜を形成する際に、こ
の膜のキュリー温度よりも高い成膜温度(液相エピタキ
シャル温度)で成膜を行ってみた。前記した特開平4−
104233号公報においては、こうした組み合わせ
は、基板の分極方向が単分域状態に保持された場合で
も、膜の分極方向が多分域化するものとして否定されて
いた。
【0015】しかし、本発明者が現実に単分域処理され
た基板上に、膜のキュリー温度よりも高い成膜温度で液
相エピタキシャル成長法によって膜を形成した場合で
も、膜の分極方向が基板の分極方向とは逆方向に維持さ
れ、かつ膜が単分域化されることを見いだした。これに
よって、従来は成膜不能と考えられてきた組成の膜を形
成することができるようになった。しかも、このような
デバイスは、耐光損傷性が優れており、このために光の
出力、特に第二高調波発生デバイスの場合ちは変換効率
が著しく優れたものであった。
た基板上に、膜のキュリー温度よりも高い成膜温度で液
相エピタキシャル成長法によって膜を形成した場合で
も、膜の分極方向が基板の分極方向とは逆方向に維持さ
れ、かつ膜が単分域化されることを見いだした。これに
よって、従来は成膜不能と考えられてきた組成の膜を形
成することができるようになった。しかも、このような
デバイスは、耐光損傷性が優れており、このために光の
出力、特に第二高調波発生デバイスの場合ちは変換効率
が著しく優れたものであった。
【0016】また、本発明者は、単分域処理された強誘
電体光学単結晶基板上に液相エピタキシャル成長法によ
って第一の強誘電体光学単結晶膜を形成し、この膜につ
いても前記した方法によって所定パターンの凹凸構造を
形成することに成功した。そして、少なくともこの凹部
内に前記したようにして第二の強誘電体光学単結晶膜を
形成することによって、やはり耐光損傷性に優れたデバ
イスを作製できることを確認した。
電体光学単結晶基板上に液相エピタキシャル成長法によ
って第一の強誘電体光学単結晶膜を形成し、この膜につ
いても前記した方法によって所定パターンの凹凸構造を
形成することに成功した。そして、少なくともこの凹部
内に前記したようにして第二の強誘電体光学単結晶膜を
形成することによって、やはり耐光損傷性に優れたデバ
イスを作製できることを確認した。
【0017】また、本発明は、単分域処理された強誘電
体光学単結晶基板と、この基板上の少なくとも一層の強
誘電体光学単結晶膜とを備えており、かつ基板から突出
しているリッジ構造を備えており、このリッジ構造中に
周期分極反転構造が形成されている光学部品を製造する
方法であって、少なくとも前記基板と前記膜とを備えて
おり、周期分極反転構造が形成されている積層体の上
に、リッジ構造に対応する形状のマスクを形成し、プロ
トン交換法によって積層体のマスクされていない部分に
プロトン交換部分を形成し、このプロトン交換部分を選
択的に除去することによってリッジ構造を形成すること
を特徴とする。
体光学単結晶基板と、この基板上の少なくとも一層の強
誘電体光学単結晶膜とを備えており、かつ基板から突出
しているリッジ構造を備えており、このリッジ構造中に
周期分極反転構造が形成されている光学部品を製造する
方法であって、少なくとも前記基板と前記膜とを備えて
おり、周期分極反転構造が形成されている積層体の上
に、リッジ構造に対応する形状のマスクを形成し、プロ
トン交換法によって積層体のマスクされていない部分に
プロトン交換部分を形成し、このプロトン交換部分を選
択的に除去することによってリッジ構造を形成すること
を特徴とする。
【0018】好ましくは、周期分極反転構造に対応する
パターンを有するマスクを基板上に形成し、プロトン交
換法によって基板のマスクされていない部分にプロトン
交換部分を形成し、このプロトン交換部分を選択的に除
去することによって、基板に所定パターンの凹凸加工部
分を形成し、少なくとも凹凸加工部分の各凹部に液相エ
ピタキシャル成長法によって前記膜を形成し、この際前
記膜の分極方向を基板に対して反転させることによって
周期分極反転構造を形成できる。
パターンを有するマスクを基板上に形成し、プロトン交
換法によって基板のマスクされていない部分にプロトン
交換部分を形成し、このプロトン交換部分を選択的に除
去することによって、基板に所定パターンの凹凸加工部
分を形成し、少なくとも凹凸加工部分の各凹部に液相エ
ピタキシャル成長法によって前記膜を形成し、この際前
記膜の分極方向を基板に対して反転させることによって
周期分極反転構造を形成できる。
【0019】または、基板上に強誘電体光学単結晶の下
地層を設け、周期分極反転構造に対応するパターンを有
するマスクを下地層上に形成し、プロトン交換法によっ
て下地層のマスクされていない部分にプロトン交換部分
を形成し、このプロトン交換部分を選択的に除去するこ
とによって下地層に所定パターンの凹凸加工部分を形成
し、少なくとも凹凸加工部分の各凹部に液相エピタキシ
ャル成長法によって前記の膜を形成し、この際前記膜の
分極方向を下地層に対して反転させることによって、周
期分極反転構造を形成できる。
地層を設け、周期分極反転構造に対応するパターンを有
するマスクを下地層上に形成し、プロトン交換法によっ
て下地層のマスクされていない部分にプロトン交換部分
を形成し、このプロトン交換部分を選択的に除去するこ
とによって下地層に所定パターンの凹凸加工部分を形成
し、少なくとも凹凸加工部分の各凹部に液相エピタキシ
ャル成長法によって前記の膜を形成し、この際前記膜の
分極方向を下地層に対して反転させることによって、周
期分極反転構造を形成できる。
【0020】以下、本発明のプロセスおよびデバイスに
ついて、図1〜3を参照しつつ更に説明する。
ついて、図1〜3を参照しつつ更に説明する。
【0021】図1(a)においては、強誘電体光学単結
晶基板1が単分域処理されている。この分極方向を矢印
Mで表す。基板1を構成する単結晶は、基板1の主面1
aに対して垂直な方向に分極している。この単分域処理
の方法は公知である。次いで、この主面1a側に所定の
マスクパターンを施す。このマスクパターンは通常法に
よって形成できる。このマスクを形成する材質として
は、Ta,W,Ti,Au,SiO2 ,Ta2 O5 等を
例示でき、この膜からマスクパターンを形成する方法と
しては、フォトリソグラフィー法を例示できる。次い
で、この基板1をプロトン交換工程に供することによっ
て、プロトン交換部分2を形成する。
晶基板1が単分域処理されている。この分極方向を矢印
Mで表す。基板1を構成する単結晶は、基板1の主面1
aに対して垂直な方向に分極している。この単分域処理
の方法は公知である。次いで、この主面1a側に所定の
マスクパターンを施す。このマスクパターンは通常法に
よって形成できる。このマスクを形成する材質として
は、Ta,W,Ti,Au,SiO2 ,Ta2 O5 等を
例示でき、この膜からマスクパターンを形成する方法と
しては、フォトリソグラフィー法を例示できる。次い
で、この基板1をプロトン交換工程に供することによっ
て、プロトン交換部分2を形成する。
【0022】次いで、プロトン交換部分2を選択的に除
去した面に、液相エピタキシャル成長法により、結晶性
の優れた膜を形成できることが判明した。LiNbO3
にプロトン交換することで、ウエットおよびドライエッ
チングによるエッチングレートが増大することは、特願
昭61−306957公報で報告されている。そこで、
本発明者は、この方法を用いて凹凸加工部分の形成を試
みた。作製方法としては、Z板のLiNbO3 基板の+
C面にTa膜をスパッタリング法により400nm堆積
させた後、フォトリソグラフィ法とドライエッチングに
よりTa膜を加工し、周期状のストライプ構造を形成す
る。この基板を、230℃のピロ燐酸中で1時間熱処理
することで、厚さ約1μm のプロトン交換部分が形成さ
れる。このプロトン交換部分の深さは、プロトンの拡散
定数によって決定され、基板、プロトン交換温度、時間
でそれぞれ異なる。その後、基板を約60℃のHF,H
NO3 混合液に1時間程度浸すことで、プロトン交換部
分2を除去することができる。
去した面に、液相エピタキシャル成長法により、結晶性
の優れた膜を形成できることが判明した。LiNbO3
にプロトン交換することで、ウエットおよびドライエッ
チングによるエッチングレートが増大することは、特願
昭61−306957公報で報告されている。そこで、
本発明者は、この方法を用いて凹凸加工部分の形成を試
みた。作製方法としては、Z板のLiNbO3 基板の+
C面にTa膜をスパッタリング法により400nm堆積
させた後、フォトリソグラフィ法とドライエッチングに
よりTa膜を加工し、周期状のストライプ構造を形成す
る。この基板を、230℃のピロ燐酸中で1時間熱処理
することで、厚さ約1μm のプロトン交換部分が形成さ
れる。このプロトン交換部分の深さは、プロトンの拡散
定数によって決定され、基板、プロトン交換温度、時間
でそれぞれ異なる。その後、基板を約60℃のHF,H
NO3 混合液に1時間程度浸すことで、プロトン交換部
分2を除去することができる。
【0023】こうして作製した凹凸面に、液相エピタキ
シャル法によりLiNbO3 結晶膜を成長させたとこ
ろ、通常の結晶平面に成長した膜と同等の高い結晶性を
有する膜の成長が確認された。このように、選択的にプ
ロトン交換処理した部分をウエットエッチングにより除
去することで、選択性の高いエッチングプロセスが可能
になるのに加え、液相エピタキシャル成長により、結晶
性の高い結晶膜を形成するのに必要とされるダメージの
少ない優れた結晶性を有する加工面が形成されることが
判明した。
シャル法によりLiNbO3 結晶膜を成長させたとこ
ろ、通常の結晶平面に成長した膜と同等の高い結晶性を
有する膜の成長が確認された。このように、選択的にプ
ロトン交換処理した部分をウエットエッチングにより除
去することで、選択性の高いエッチングプロセスが可能
になるのに加え、液相エピタキシャル成長により、結晶
性の高い結晶膜を形成するのに必要とされるダメージの
少ない優れた結晶性を有する加工面が形成されることが
判明した。
【0024】この理由は明確ではないが、プロトン交換
部分2では、水素原子による格子中の金属原子との交換
によって、結晶性が劣化し、エッチングを受けやすい状
態になっているため、結晶面にダメージを与えることな
く結晶性の優れた凹凸加工面が形成されたためと思われ
る。
部分2では、水素原子による格子中の金属原子との交換
によって、結晶性が劣化し、エッチングを受けやすい状
態になっているため、結晶面にダメージを与えることな
く結晶性の優れた凹凸加工面が形成されたためと思われ
る。
【0025】プロトン交換は、処理温度と時間制御によ
って、数10nm以下の精度で厚みの制御が可能である
ため、精密な厚みの制御を行うことができ、均一な特性
を有するデバイスの形成が可能である。
って、数10nm以下の精度で厚みの制御が可能である
ため、精密な厚みの制御を行うことができ、均一な特性
を有するデバイスの形成が可能である。
【0026】なお、凹凸を形成する結晶面について検討
を行った結果、−C面においても形成は可能であるが、
特に+C面(図1(a)に示す分極の向いている面)が
特に有効であることが判明した。HFを含む酸によるエ
ッチング速度を比較すると、次の表1のようになる。
を行った結果、−C面においても形成は可能であるが、
特に+C面(図1(a)に示す分極の向いている面)が
特に有効であることが判明した。HFを含む酸によるエ
ッチング速度を比較すると、次の表1のようになる。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示すように、プロトン交換部分と+
C面のエッチング速度の差が非常に大きいことが分か
る。このため、高い選択比のエッチングが可能となり、
結晶面にダメージを与えることなく、ほぼ完全にプロト
ン交換部分を除去することができる。
C面のエッチング速度の差が非常に大きいことが分か
る。このため、高い選択比のエッチングが可能となり、
結晶面にダメージを与えることなく、ほぼ完全にプロト
ン交換部分を除去することができる。
【0029】なお、選択的なプロトン交換を行うための
マスクの窓あけ部分のストライプ幅であるが、窓を形成
する周期Λと窓の幅Wとは、少なくともW<Λ/2の条
件を満足することが好ましい。マスクにより選択的にプ
ロトン交換を施す場合、プロトンの横拡散により、プロ
トン交換部は、マスクの窓部分より大きくなる。高効率
の第二高調波発生デバイスを構成するには、分極反転の
デューティ(分極反転の幅/Λ)を50%に近づける必
要があるため、プロトン交換のマスクの窓部分の幅はW
<Λ/2にする必要がある。
マスクの窓あけ部分のストライプ幅であるが、窓を形成
する周期Λと窓の幅Wとは、少なくともW<Λ/2の条
件を満足することが好ましい。マスクにより選択的にプ
ロトン交換を施す場合、プロトンの横拡散により、プロ
トン交換部は、マスクの窓部分より大きくなる。高効率
の第二高調波発生デバイスを構成するには、分極反転の
デューティ(分極反転の幅/Λ)を50%に近づける必
要があるため、プロトン交換のマスクの窓部分の幅はW
<Λ/2にする必要がある。
【0030】前記したように、図1(b)に示すよう
に、凹部3を同時に形成することができ、これによって
凹凸のパターンを形成できる。次いで、図1(c)に示
すように、主面1a側に液相エピタキシャル成長法によ
って強誘電体光学単結晶膜4を形成する。この際、各凹
部3の中にも膜4の一部分5が生成している。この膜4
の分極方向は、基板1の分極方向Mとは反対のN方向で
ある。この状態で周期分極反転構造15が形成されてい
る。また、この後に更に膜4の表面側を加工することに
よって、図1(d)に示すように、表面の凹部内の膜5
以外の部分の膜6を薄くすることができる。この膜6
は、凹部3内の部分5を除いて除去することも可能であ
る。この加工方法としては、平面研削盤による機械研削
および化学機械研磨等がある。
に、凹部3を同時に形成することができ、これによって
凹凸のパターンを形成できる。次いで、図1(c)に示
すように、主面1a側に液相エピタキシャル成長法によ
って強誘電体光学単結晶膜4を形成する。この際、各凹
部3の中にも膜4の一部分5が生成している。この膜4
の分極方向は、基板1の分極方向Mとは反対のN方向で
ある。この状態で周期分極反転構造15が形成されてい
る。また、この後に更に膜4の表面側を加工することに
よって、図1(d)に示すように、表面の凹部内の膜5
以外の部分の膜6を薄くすることができる。この膜6
は、凹部3内の部分5を除いて除去することも可能であ
る。この加工方法としては、平面研削盤による機械研削
および化学機械研磨等がある。
【0031】また、図2(a)においては、単分域処理
された基板1の主面1a上に、液相エピタキシャル成長
法によって第一の強誘電体光学単結晶膜7を形成する。
この第一の膜7は、基板1の分極方向Mに対して反対方
向Oに分極している。次いで、ポーリング操作を行うこ
とによって、図2(b)に示すように、第一の膜7の分
極方向をP方向に反転させる。このポーリング操作は公
知である。次いで、膜7上に所定のマスクパターンを施
し、この基板1および膜7をプロトン交換工程に供する
ことによって、図2(c)に示すように、膜8内にプロ
トン交換部分9を形成する。
された基板1の主面1a上に、液相エピタキシャル成長
法によって第一の強誘電体光学単結晶膜7を形成する。
この第一の膜7は、基板1の分極方向Mに対して反対方
向Oに分極している。次いで、ポーリング操作を行うこ
とによって、図2(b)に示すように、第一の膜7の分
極方向をP方向に反転させる。このポーリング操作は公
知である。次いで、膜7上に所定のマスクパターンを施
し、この基板1および膜7をプロトン交換工程に供する
ことによって、図2(c)に示すように、膜8内にプロ
トン交換部分9を形成する。
【0032】次いで、プロトン交換部分9を選択的に除
去し、図3(a)に示すように、膜10内に複数の凹部
3を同時に形成でき、これによって凹凸構造を形成でき
る。次いで、図3(b)に示すように、膜10上に液相
エピタキシャル成長法によって第二の強誘電体光学単結
晶膜11を形成する。この際、各凹部3の中にも膜11
の一部分12が生成している。この膜11の分極方向
は、膜10の分極方向P(M)とは反対のQ方向であ
る。この状態で周期分極反転構造16が形成されてい
る。また、この後に更に第二の膜11の表面側を加工す
ることによって、図3(c)に示すように、表面の凹部
3内の膜12以外の部分の膜を薄くすることができる。
この膜13は、凹部3内の部分12を除いて除去するこ
とも可能である。
去し、図3(a)に示すように、膜10内に複数の凹部
3を同時に形成でき、これによって凹凸構造を形成でき
る。次いで、図3(b)に示すように、膜10上に液相
エピタキシャル成長法によって第二の強誘電体光学単結
晶膜11を形成する。この際、各凹部3の中にも膜11
の一部分12が生成している。この膜11の分極方向
は、膜10の分極方向P(M)とは反対のQ方向であ
る。この状態で周期分極反転構造16が形成されてい
る。また、この後に更に第二の膜11の表面側を加工す
ることによって、図3(c)に示すように、表面の凹部
3内の膜12以外の部分の膜を薄くすることができる。
この膜13は、凹部3内の部分12を除いて除去するこ
とも可能である。
【0033】強誘電体光学単結晶基板上に強誘電体光学
単結晶膜を形成する際に、この膜の液相エピタキシャル
成長温度をキュリー温度よりも大きくするが、この差は
20℃以上〜100℃以下とすることが特に好ましく、
これによって耐光損傷性が一層向上する。
単結晶膜を形成する際に、この膜の液相エピタキシャル
成長温度をキュリー温度よりも大きくするが、この差は
20℃以上〜100℃以下とすることが特に好ましく、
これによって耐光損傷性が一層向上する。
【0034】本発明において使用できる基板の材質とし
ては、LiNbO3 、LiTaO3 、LNT、KLN、
KLNT、およびこれらにそれぞれネオジム、ユーロピ
ウム等の希土類元素や、マグネシウム、亜鉛等から選ば
れた元素を含有させたものを例示できる。また、基板上
に形成できる膜の材質としては、前記の基板用材料と同
じものを例示できる。ただし、これらは本発明の前記条
件を満足する必要がある。
ては、LiNbO3 、LiTaO3 、LNT、KLN、
KLNT、およびこれらにそれぞれネオジム、ユーロピ
ウム等の希土類元素や、マグネシウム、亜鉛等から選ば
れた元素を含有させたものを例示できる。また、基板上
に形成できる膜の材質としては、前記の基板用材料と同
じものを例示できる。ただし、これらは本発明の前記条
件を満足する必要がある。
【0035】本発明の特に好適な態様においては、前記
基板として、ニオブ酸リチウム単結晶基板を使用し、前
記強誘電体光学単結晶膜として、ニオブ酸リチウム─タ
ンタル酸リチウム固溶体膜を作製する。これは、従来
は、溶解度の関係から困難であるとされてきた組み合わ
せである。実際には、ニオブ酸リチウム─タンタル酸リ
チウム固溶体膜の組成をLiNb1-x Tax O3 と表示
したときに、0<x≦0.8の範囲内で固溶体膜を作成
できることが分かった。
基板として、ニオブ酸リチウム単結晶基板を使用し、前
記強誘電体光学単結晶膜として、ニオブ酸リチウム─タ
ンタル酸リチウム固溶体膜を作製する。これは、従来
は、溶解度の関係から困難であるとされてきた組み合わ
せである。実際には、ニオブ酸リチウム─タンタル酸リ
チウム固溶体膜の組成をLiNb1-x Tax O3 と表示
したときに、0<x≦0.8の範囲内で固溶体膜を作成
できることが分かった。
【0036】また、他の好適な態様においては、前記基
板としてニオブ酸リチウム─タンタル酸リチウム固溶体
からなる単結晶基板を使用し、ニオブ酸リチウム─タン
タル酸リチウム固溶体膜を作製する。ニオブ酸リチウム
─タンタル酸リチウム単結晶基板の組成は、LiNb
1-z Taz O3 (0<z≦0.8)と表示することがで
き、ここで、xおよびzがz<xの関係を満足している
ので、(0<z<0.8)となる。即ち、固溶体膜の方
が基板よりもタンタルの置換割合が大きい。
板としてニオブ酸リチウム─タンタル酸リチウム固溶体
からなる単結晶基板を使用し、ニオブ酸リチウム─タン
タル酸リチウム固溶体膜を作製する。ニオブ酸リチウム
─タンタル酸リチウム単結晶基板の組成は、LiNb
1-z Taz O3 (0<z≦0.8)と表示することがで
き、ここで、xおよびzがz<xの関係を満足している
ので、(0<z<0.8)となる。即ち、固溶体膜の方
が基板よりもタンタルの置換割合が大きい。
【0037】この態様において、基板を接触させるため
の溶融体は、主としてLi2 O、Nb2 O5 、Ta2 O
5 フラックスからなる。Li2 Oの仕込み量は、Nb2
O5 、Ta2 O5 およびフラックスの仕込み量の合計
(モル数)にほぼ等しくなるように調合する。溶融体
は、溶質成分であるLiNbO3 およびLiTaO
3 と、溶媒成分(フラックス)からなる、LiNbO3
─LiTaO3 ─溶融媒体の擬三元系組成であると考え
ることができる。また、溶融体は、溶質成分であるLi
Nb1-x Tax O3 と、溶媒成分(フラックス)からな
る、LiNb 1-x Tax O3 ─溶融媒体の擬二元系組成
であると考えることができる。こうしたフラックスとし
ては、V2 O5 、B2 O3 、MoO3 、WO3 を好適な
ものとして例示できる。
の溶融体は、主としてLi2 O、Nb2 O5 、Ta2 O
5 フラックスからなる。Li2 Oの仕込み量は、Nb2
O5 、Ta2 O5 およびフラックスの仕込み量の合計
(モル数)にほぼ等しくなるように調合する。溶融体
は、溶質成分であるLiNbO3 およびLiTaO
3 と、溶媒成分(フラックス)からなる、LiNbO3
─LiTaO3 ─溶融媒体の擬三元系組成であると考え
ることができる。また、溶融体は、溶質成分であるLi
Nb1-x Tax O3 と、溶媒成分(フラックス)からな
る、LiNb 1-x Tax O3 ─溶融媒体の擬二元系組成
であると考えることができる。こうしたフラックスとし
ては、V2 O5 、B2 O3 、MoO3 、WO3 を好適な
ものとして例示できる。
【0038】図4は、LiNb1-x Tax O3 ─LiV
O3 の擬二元系組成の相図である。横軸は、LiNb
1-x Tax O3 の割合をモル%で示す。縦軸は温度を示
す。図5は、図4に示す相図を、LiNbO3 ─LiT
aO3 ─LiVO3の擬三元系組成の三角図として表示
しなおしたものである。図5における「900」から
「1300」までの各数値は、それぞれ各組成点におけ
る飽和温度を示す数値である。
O3 の擬二元系組成の相図である。横軸は、LiNb
1-x Tax O3 の割合をモル%で示す。縦軸は温度を示
す。図5は、図4に示す相図を、LiNbO3 ─LiT
aO3 ─LiVO3の擬三元系組成の三角図として表示
しなおしたものである。図5における「900」から
「1300」までの各数値は、それぞれ各組成点におけ
る飽和温度を示す数値である。
【0039】まず、飽和状態における液相の組成は、こ
の三角図において、飽和温度1200℃以下の部分であ
ることが必要である。なぜなら、ニオブ酸リチウム単結
晶基板のキュリー温度は約1200℃であるため、12
00℃を越える温度の液相部分に対して基板を接触させ
ると、基板が多分域化してしまい、基板の結晶性にダメ
ージを与えるのと共に、高品質膜の作成が困難になるか
らである。この組成範囲は、図5の三角図においては、
曲線Iで表示されている。
の三角図において、飽和温度1200℃以下の部分であ
ることが必要である。なぜなら、ニオブ酸リチウム単結
晶基板のキュリー温度は約1200℃であるため、12
00℃を越える温度の液相部分に対して基板を接触させ
ると、基板が多分域化してしまい、基板の結晶性にダメ
ージを与えるのと共に、高品質膜の作成が困難になるか
らである。この組成範囲は、図5の三角図においては、
曲線Iで表示されている。
【0040】この観点から、高品質の膜を作成するため
には、更に、過冷却状態の液相部分の温度を1150℃
以下とすることが好ましい。1150℃以下の膜形成温
度を採用することによって、膜の結晶性が一層向上し、
この膜内に光導波路を形成したときに、光導波路におけ
る光損傷が顕著に減少するからである。また、膜形成温
度は750℃以上とすることが好ましく、750℃未満
の成膜温度では、上記の固溶体膜を形成することが困難
であった。
には、更に、過冷却状態の液相部分の温度を1150℃
以下とすることが好ましい。1150℃以下の膜形成温
度を採用することによって、膜の結晶性が一層向上し、
この膜内に光導波路を形成したときに、光導波路におけ
る光損傷が顕著に減少するからである。また、膜形成温
度は750℃以上とすることが好ましく、750℃未満
の成膜温度では、上記の固溶体膜を形成することが困難
であった。
【0041】その溶融体の組成範囲は、図5の擬三元系
組成の三角図に示される組成範囲内である。ここで、カ
ッコの中の数値は、(LiVO3 のモル数、LiNbO
3 のモル数、LiTaO3 のモル数)に該当する。
組成の三角図に示される組成範囲内である。ここで、カ
ッコの中の数値は、(LiVO3 のモル数、LiNbO
3 のモル数、LiTaO3 のモル数)に該当する。
【0042】LiNbO3 のモル数:LiTaO3 のモ
ル数比率は、40%以上:60%以下である必要がある
ことが判明した。この理由は明確ではないが、次のよう
に推定した。図6(a)〜(c)の模式的なグラフを参
照しつつ説明する。図6の各グラフにおいて、縦軸は溶
出または析出の速度を示しており、横軸はLiTaO3
のモル数のLiNbO3 のモル数に対する比率を示す。
ル数比率は、40%以上:60%以下である必要がある
ことが判明した。この理由は明確ではないが、次のよう
に推定した。図6(a)〜(c)の模式的なグラフを参
照しつつ説明する。図6の各グラフにおいて、縦軸は溶
出または析出の速度を示しており、横軸はLiTaO3
のモル数のLiNbO3 のモル数に対する比率を示す。
【0043】ニオブ酸リチウム単結晶基板上に前記固溶
体膜を析出させるためには、ニオブ酸リチウムが過冷却
状態の液相中に溶出する溶出速度よりも、液相から固体
が析出する析出速度の方が速くなくてはならない。ま
た、LiNbO3 のモル数が少ないほど、即ち、グラフ
において右の方に行くほど、溶融体に対するニオブ酸リ
チウムの溶解度が高くなり、この結果、ニオブ酸リチウ
ムの溶出速度は大きくなる。この一方、LiNbO3 の
モル数が少ないほど、析出速度の方は小さくなってく
る。この結果、ある点Fにおいてニオブ酸リチウムの溶
出速度が、固溶体膜の析出速度を上回り、成膜が不可能
になる。
体膜を析出させるためには、ニオブ酸リチウムが過冷却
状態の液相中に溶出する溶出速度よりも、液相から固体
が析出する析出速度の方が速くなくてはならない。ま
た、LiNbO3 のモル数が少ないほど、即ち、グラフ
において右の方に行くほど、溶融体に対するニオブ酸リ
チウムの溶解度が高くなり、この結果、ニオブ酸リチウ
ムの溶出速度は大きくなる。この一方、LiNbO3 の
モル数が少ないほど、析出速度の方は小さくなってく
る。この結果、ある点Fにおいてニオブ酸リチウムの溶
出速度が、固溶体膜の析出速度を上回り、成膜が不可能
になる。
【0044】また、液相の過冷却度が重要であるらし
い。図6(a)は過冷却度が大きい場合のグラフであ
り、図6(b)は図7(a)よりも過冷却度が小さい場
合のグラフであり、図6(c)は図6(b)よりも過冷
却度が小さい場合のグラフである。液相の過冷却度が小
さくなるほど、固溶体膜の析出速度が小さくなり、かつ
液相の温度が上昇するため、ニオブ酸リチウムの溶出速
度が上昇してくる。この結果、成膜可能なLiTaO3
のモル比率が減少してくる。
い。図6(a)は過冷却度が大きい場合のグラフであ
り、図6(b)は図7(a)よりも過冷却度が小さい場
合のグラフであり、図6(c)は図6(b)よりも過冷
却度が小さい場合のグラフである。液相の過冷却度が小
さくなるほど、固溶体膜の析出速度が小さくなり、かつ
液相の温度が上昇するため、ニオブ酸リチウムの溶出速
度が上昇してくる。この結果、成膜可能なLiTaO3
のモル比率が減少してくる。
【0045】このグラフだけを見ると、LiTaO3 の
モル比率を上昇させるためには、過冷却度を大きくすれ
ば良いことになる。しかし、過冷却度を大きくしすぎる
と、過冷却状態を安定に制御することができなくなり、
実際上には50℃を越えると、過冷却状態を維持するこ
とができなかった。
モル比率を上昇させるためには、過冷却度を大きくすれ
ば良いことになる。しかし、過冷却度を大きくしすぎる
と、過冷却状態を安定に制御することができなくなり、
実際上には50℃を越えると、過冷却状態を維持するこ
とができなかった。
【0046】以上の理由から、成膜可能な、液相におけ
るLiTaO3 の含有割合には限界がある。具体的に
は、LiNbO3 のモル数が40%未満になると、過冷
却度を50℃近くにまで下げるように精密に制御したと
しても、成膜はできなかった。この組成範囲は、図5の
三角図においては、点B(95、2、3)と点E(0、
40、60)とを結ぶ直線Jで表示されている。
るLiTaO3 の含有割合には限界がある。具体的に
は、LiNbO3 のモル数が40%未満になると、過冷
却度を50℃近くにまで下げるように精密に制御したと
しても、成膜はできなかった。この組成範囲は、図5の
三角図においては、点B(95、2、3)と点E(0、
40、60)とを結ぶ直線Jで表示されている。
【0047】また、溶媒と溶質との比率についても成膜
可能な範囲があった。即ち、LiVO3 の比率が60%
以下である場合には、高品質膜の作成ができなかった。
この理由も明確ではないが、おそらく、溶媒の割合が少
なくなり、溶質成分の割合が多くなることから、液相中
の溶質の濃度が濃くなり、液相部分の粘度が上昇するた
めに、膜の成長がスムーズに行われず、膜の結晶性が悪
化するものと考えられる。この組成範囲は、図5の三角
図においては、点C(60、40、0)と点D(60、
0、40)とを結ぶ直線Hによって表示されている。
可能な範囲があった。即ち、LiVO3 の比率が60%
以下である場合には、高品質膜の作成ができなかった。
この理由も明確ではないが、おそらく、溶媒の割合が少
なくなり、溶質成分の割合が多くなることから、液相中
の溶質の濃度が濃くなり、液相部分の粘度が上昇するた
めに、膜の成長がスムーズに行われず、膜の結晶性が悪
化するものと考えられる。この組成範囲は、図5の三角
図においては、点C(60、40、0)と点D(60、
0、40)とを結ぶ直線Hによって表示されている。
【0048】また、溶質の割合が5%以下である場合に
は、溶質の濃度が薄くなりすぎるために、膜成長に伴っ
て、溶融体内における溶質の濃度が大きく変化し易くな
り、成膜できないものと考えられる。この組成範囲は、
図5の三角図においては、点A(95、5、0)と点B
(95、2、3)とを結ぶ直線Kによって表示されてい
る。なお、この組成範囲は、当然、点A(95、5、
0)と点C(60、40、0)とを結ぶ直線Gによって
囲まれている。
は、溶質の濃度が薄くなりすぎるために、膜成長に伴っ
て、溶融体内における溶質の濃度が大きく変化し易くな
り、成膜できないものと考えられる。この組成範囲は、
図5の三角図においては、点A(95、5、0)と点B
(95、2、3)とを結ぶ直線Kによって表示されてい
る。なお、この組成範囲は、当然、点A(95、5、
0)と点C(60、40、0)とを結ぶ直線Gによって
囲まれている。
【0049】以上は、ニオブ酸リチウム単結晶基板の場
合について説明したが、これらの関係は、ニオブ酸リチ
ウム─タンタル酸リチウム固溶体単結晶の場合にも、同
様にあてはまることが判明してきた。
合について説明したが、これらの関係は、ニオブ酸リチ
ウム─タンタル酸リチウム固溶体単結晶の場合にも、同
様にあてはまることが判明してきた。
【0050】また、上記の例では、フラックスとしてV
2 O5 を使用した場合について説明してきた。しかし、
フラックスとしてB2 O3 、MoO3 、WO3 を使用し
た場合には、基本的に同様な結果が得られた。
2 O5 を使用した場合について説明してきた。しかし、
フラックスとしてB2 O3 、MoO3 、WO3 を使用し
た場合には、基本的に同様な結果が得られた。
【0051】図1の光導波路部品においては、前記のL
iNb1-z Taz O3 (0<z≦0.8)の組成または
LiNbO3 の組成を有する基板1上に液相エピタキシ
ャル成長法によって、LiNb1-x Tax O3 の組成を
有する膜4、6を形成する。xは、最大でも0.8であ
り、0.02以上が好ましい。
iNb1-z Taz O3 (0<z≦0.8)の組成または
LiNbO3 の組成を有する基板1上に液相エピタキシ
ャル成長法によって、LiNb1-x Tax O3 の組成を
有する膜4、6を形成する。xは、最大でも0.8であ
り、0.02以上が好ましい。
【0052】図3の光導波路部品においては、前記のL
iNb1-z Taz O3 (0<z≦0.8)の組成または
LiNbO3 の組成を有する基板1上に液相エピタキシ
ャル成長法によって、LiNb1-x Tax O3 の組成を
有する第一の強誘電体光学単結晶膜10を形成する。そ
して、第一の膜10上に、液相エピタキシャル成長法に
よって、ニオブ酸リチウム─タンタル酸リチウム固溶体
膜を形成する。ここで、この第二の膜11、13の組成
は、LiNb1-y Tay O3 (0≦y≦0.8)であ
り、xとyとがy<xの関係を満足している。
iNb1-z Taz O3 (0<z≦0.8)の組成または
LiNbO3 の組成を有する基板1上に液相エピタキシ
ャル成長法によって、LiNb1-x Tax O3 の組成を
有する第一の強誘電体光学単結晶膜10を形成する。そ
して、第一の膜10上に、液相エピタキシャル成長法に
よって、ニオブ酸リチウム─タンタル酸リチウム固溶体
膜を形成する。ここで、この第二の膜11、13の組成
は、LiNb1-y Tay O3 (0≦y≦0.8)であ
り、xとyとがy<xの関係を満足している。
【0053】なお、前記した各組成式(LiNb1-z T
az O3 、LiNb1-xTax O3 、LiNb1-y Ta
y O3 )は、それぞれ本技術分野において慣用されてい
る表現方法であり、通常通り、各組成式においては、A
サイトを構成する原子(Li)とBサイトを構成する原
子(NbとTa)との比率は表現していない。
az O3 、LiNb1-xTax O3 、LiNb1-y Ta
y O3 )は、それぞれ本技術分野において慣用されてい
る表現方法であり、通常通り、各組成式においては、A
サイトを構成する原子(Li)とBサイトを構成する原
子(NbとTa)との比率は表現していない。
【0054】本発明の光導波路部品を実用デバイスに適
用するのに際しては、強い光を入射させることが多い
が、強い光を入射させると屈折率等の特性に変化が生ず
る現象、いわゆる光損傷現象が問題になっている。例え
ば、「Appl. Phys.Lett. 」30、1977年、第23
8頁〜239頁の記載によれば、タンタル酸リチウム単
結晶の方がニオブ酸リチウム単結晶に比べて、耐光損傷
特性が優れている。ニオブ酸リチウム単結晶、タンタル
酸リチウム単結晶は、通常は、引き上げ法によって製造
されるが、タンタル酸リチウムは、ニオブ酸リチウムに
比べて融点が高いために、育成が困難であり、光学グレ
ードの単結晶を得ることが困難である。
用するのに際しては、強い光を入射させることが多い
が、強い光を入射させると屈折率等の特性に変化が生ず
る現象、いわゆる光損傷現象が問題になっている。例え
ば、「Appl. Phys.Lett. 」30、1977年、第23
8頁〜239頁の記載によれば、タンタル酸リチウム単
結晶の方がニオブ酸リチウム単結晶に比べて、耐光損傷
特性が優れている。ニオブ酸リチウム単結晶、タンタル
酸リチウム単結晶は、通常は、引き上げ法によって製造
されるが、タンタル酸リチウムは、ニオブ酸リチウムに
比べて融点が高いために、育成が困難であり、光学グレ
ードの単結晶を得ることが困難である。
【0055】通常の引き上げ法によって育成されるニオ
ブ酸リチウム、タンタル酸リチウム単結晶は、いずれも
調和溶融組成(コングルエント組成)であり、その組成
は、例えばニオブ酸リチウム単結晶においては、Li/
Nb=0.946であった(「J. Chem. Phys.」56、
1972年、第4848〜4851頁)。また、タンタ
ル酸リチウムにおいては、例えば「J. Crystal growth
」10、1971年、第276〜278頁の記載によ
れば、Li/Ta=0.951であることが知られてい
た。例えば、「J. Crystal growth 」116、1992
年、第327〜332頁には、2重ルツボを用いた引き
上げ法により、化学量論組成のニオブ酸リチウム単結晶
を作製した例が記載されているが、この方法により作製
した結晶の結晶性は、通常の引き上げ法により作製され
るコングルエント組成のニオブ酸リチウム単結晶に比べ
て劣っており、耐光損傷特性も劣っている。タンタル酸
リチウム単結晶については、引き上げ法により化学量論
組成の単結晶が作製された例はなく、その特性について
も研究されていない。
ブ酸リチウム、タンタル酸リチウム単結晶は、いずれも
調和溶融組成(コングルエント組成)であり、その組成
は、例えばニオブ酸リチウム単結晶においては、Li/
Nb=0.946であった(「J. Chem. Phys.」56、
1972年、第4848〜4851頁)。また、タンタ
ル酸リチウムにおいては、例えば「J. Crystal growth
」10、1971年、第276〜278頁の記載によ
れば、Li/Ta=0.951であることが知られてい
た。例えば、「J. Crystal growth 」116、1992
年、第327〜332頁には、2重ルツボを用いた引き
上げ法により、化学量論組成のニオブ酸リチウム単結晶
を作製した例が記載されているが、この方法により作製
した結晶の結晶性は、通常の引き上げ法により作製され
るコングルエント組成のニオブ酸リチウム単結晶に比べ
て劣っており、耐光損傷特性も劣っている。タンタル酸
リチウム単結晶については、引き上げ法により化学量論
組成の単結晶が作製された例はなく、その特性について
も研究されていない。
【0056】しかし、本発明者は、本発明の単結晶基板
品において、ニオブ酸リチウム─タンタル酸リチウム固
溶体膜の組成がLiNb1-x Tax O3 (0.05≦x
≦0.70)である範囲内で、リチウムの含有割合(A
サイトの金属の含有割合)/(タンタルの含有割合とニ
オブの含有割合との合計)(Bサイトの金属の含有割
合)を0.98以上、1.02以下にすると、膜の光損
傷特性が顕著に向上することを見いだした。また、第二
層についても、その組成をLiNb1- y Tay O
3 (0.05≦y≦0.70)とし、リチウムの含有割
合/(タンタルの含有割合とニオブの含有割合との合
計)を0.98以上、1.02以下とすることで、上記
と同様に耐光損傷特性を顕著に向上させうる。
品において、ニオブ酸リチウム─タンタル酸リチウム固
溶体膜の組成がLiNb1-x Tax O3 (0.05≦x
≦0.70)である範囲内で、リチウムの含有割合(A
サイトの金属の含有割合)/(タンタルの含有割合とニ
オブの含有割合との合計)(Bサイトの金属の含有割
合)を0.98以上、1.02以下にすると、膜の光損
傷特性が顕著に向上することを見いだした。また、第二
層についても、その組成をLiNb1- y Tay O
3 (0.05≦y≦0.70)とし、リチウムの含有割
合/(タンタルの含有割合とニオブの含有割合との合
計)を0.98以上、1.02以下とすることで、上記
と同様に耐光損傷特性を顕著に向上させうる。
【0057】ここで、タンタルによる置換割合xまたは
yを0.05以上とすることによって、耐光損傷特性が
顕著に向上することを見いだした。これは、タンタルの
添加による作用効果であると考えられる。この意味で、
xまたはyを0.1以上とすることが、より一層好まし
い。また、xまたはyが0.7を越えると、光損傷のし
きい値が顕著に低下してくることを確認した。これは、
タンタルの含有割合が0.70よりも大きくなると、膜
と基板との格子定数の差(格子ミスマッチ)が大きくな
り、結晶性が劣化するためであろうと考えられる。この
観点からは、xまたはyを0.6以下とすることが、よ
り一層好ましかった。
yを0.05以上とすることによって、耐光損傷特性が
顕著に向上することを見いだした。これは、タンタルの
添加による作用効果であると考えられる。この意味で、
xまたはyを0.1以上とすることが、より一層好まし
い。また、xまたはyが0.7を越えると、光損傷のし
きい値が顕著に低下してくることを確認した。これは、
タンタルの含有割合が0.70よりも大きくなると、膜
と基板との格子定数の差(格子ミスマッチ)が大きくな
り、結晶性が劣化するためであろうと考えられる。この
観点からは、xまたはyを0.6以下とすることが、よ
り一層好ましかった。
【0058】また、リチウムの含有割合(Aサイトの金
属の含有割合)/(タンタルの含有割合とニオブの含有
割合との合計)(Bサイトの金属の含有割合)を0.9
8以上、1.02以下とすることで、耐光損傷特性が著
しく向上した理由は明確ではないが、結晶の組成が化学
量論組成に近くなると、非化学量論的な結晶欠陥が低減
され、結晶の完全性が高くなるためと考えられる。
属の含有割合)/(タンタルの含有割合とニオブの含有
割合との合計)(Bサイトの金属の含有割合)を0.9
8以上、1.02以下とすることで、耐光損傷特性が著
しく向上した理由は明確ではないが、結晶の組成が化学
量論組成に近くなると、非化学量論的な結晶欠陥が低減
され、結晶の完全性が高くなるためと考えられる。
【0059】
【実施例】(実施例1) 光学グレードのニオブ酸リチウム単結晶基板の+Z面上
に、スパッタリング法によって厚さ60nmのタンタル
膜を堆積させた。次いで、フォトリソグラフィー法によ
ってパターニングを行い、次いで、この基板をCF4 雰
囲気中でドライエッチングすることによって、周期3.
4μmの周期的な凹凸構造に対応するマスクパターンを
形成した。この基板を、260℃のピロリン酸中に収容
し、260℃で60分間プロトン交換を実施し、マスク
されていない部分に深さ2μmのプロトン交換部分を形
成した。
に、スパッタリング法によって厚さ60nmのタンタル
膜を堆積させた。次いで、フォトリソグラフィー法によ
ってパターニングを行い、次いで、この基板をCF4 雰
囲気中でドライエッチングすることによって、周期3.
4μmの周期的な凹凸構造に対応するマスクパターンを
形成した。この基板を、260℃のピロリン酸中に収容
し、260℃で60分間プロトン交換を実施し、マスク
されていない部分に深さ2μmのプロトン交換部分を形
成した。
【0060】HF:HNO3 =2:1のエッチング液中
に、60℃で1時間基板を浸漬し、プロトン交換領域の
みを選択的にエッチングで除去し、深さ2μm、周期
3.4μmの周期的な凹凸構造を形成した。
に、60℃で1時間基板を浸漬し、プロトン交換領域の
みを選択的にエッチングで除去し、深さ2μm、周期
3.4μmの周期的な凹凸構造を形成した。
【0061】この凹凸構造の形成プロセスが基板の結晶
性に対して与えた影響を調査した。具体的にはこのプロ
セスを施していない基板と、このプロセスを施した基板
とについて、それぞれX線ロッキングカーブを測定し、
このカーブの半値幅を測定した。この結果、前記プロセ
スに供していない基板の前記半値幅は6.8秒であり、
前記プロセスの後の基板の半値幅は6.8秒であった。
従って、このプロセスによる基板の結晶性の劣化はほと
んどないことが判明した。
性に対して与えた影響を調査した。具体的にはこのプロ
セスを施していない基板と、このプロセスを施した基板
とについて、それぞれX線ロッキングカーブを測定し、
このカーブの半値幅を測定した。この結果、前記プロセ
スに供していない基板の前記半値幅は6.8秒であり、
前記プロセスの後の基板の半値幅は6.8秒であった。
従って、このプロセスによる基板の結晶性の劣化はほと
んどないことが判明した。
【0062】(実施例2)実施例1に従って、凹凸構造
を有するニオブ酸リチウム単結晶基板を製造した。次い
で、この基板の+Z面上に、液相エピタキシャル法によ
ってニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム単結晶膜を
形成した。
を有するニオブ酸リチウム単結晶基板を製造した。次い
で、この基板の+Z面上に、液相エピタキシャル法によ
ってニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム単結晶膜を
形成した。
【0063】LiNbO3 ─LiTaO3 ─LiVO3
擬三元系の溶融体を準備した。この溶融体を、十分に高
い温度(1100℃〜1300℃)で3時間以上攪拌
し、十分均一な液相の状態とした。その後、溶融体を1
010℃まで冷却した後、12時間以上保持した。この
結果、溶融体の内部で、過飽和分の固溶体が核発生し、
固相がルツボの壁面に析出した。このとき、溶融体の液
相部分は、1010℃における飽和状態であり、溶融体
内は、液相部分と固相部分とが共存した状態である。
擬三元系の溶融体を準備した。この溶融体を、十分に高
い温度(1100℃〜1300℃)で3時間以上攪拌
し、十分均一な液相の状態とした。その後、溶融体を1
010℃まで冷却した後、12時間以上保持した。この
結果、溶融体の内部で、過飽和分の固溶体が核発生し、
固相がルツボの壁面に析出した。このとき、溶融体の液
相部分は、1010℃における飽和状態であり、溶融体
内は、液相部分と固相部分とが共存した状態である。
【0064】その後、溶融体の温度を、1010℃から
成膜温度980℃まで冷却した。ただちにニオブ酸リチ
ウム単結晶基板を液相部分に接触させ、成膜を行った。
得られた固溶体膜は、Ta/(Nb+Ta)=0.4の
組成を有していた。ニオブ酸リチウム単結晶基板のキュ
リー温度は1175℃であり、前記組成の膜のキュリー
温度は950℃である。
成膜温度980℃まで冷却した。ただちにニオブ酸リチ
ウム単結晶基板を液相部分に接触させ、成膜を行った。
得られた固溶体膜は、Ta/(Nb+Ta)=0.4の
組成を有していた。ニオブ酸リチウム単結晶基板のキュ
リー温度は1175℃であり、前記組成の膜のキュリー
温度は950℃である。
【0065】続いて、得られた固溶体膜上に、プロトン
交換法により、周期パターンと垂直な光導波路を形成し
た。具体的には、スパッタリング法により、Ta膜を4
00nm堆積させた後、フォトリソグラフィー法によっ
て周期パターンと垂直に線幅約4μmの窓あけ加工を行
った。次いで、この基板を温度230℃のピロリン酸に
浸漬し、10分間熱処理し、Ta膜を除去した後、温度
300℃で15分間アニール処理し、光導波路を形成し
た。
交換法により、周期パターンと垂直な光導波路を形成し
た。具体的には、スパッタリング法により、Ta膜を4
00nm堆積させた後、フォトリソグラフィー法によっ
て周期パターンと垂直に線幅約4μmの窓あけ加工を行
った。次いで、この基板を温度230℃のピロリン酸に
浸漬し、10分間熱処理し、Ta膜を除去した後、温度
300℃で15分間アニール処理し、光導波路を形成し
た。
【0066】このようにして周期的な分極反転構造を有
する光導波路部品を製造した。これに対して波長860
nm、出力100mWのレーザー光を照射したところ、
出力光の波長は430nmであり、出力は4mWであっ
た。
する光導波路部品を製造した。これに対して波長860
nm、出力100mWのレーザー光を照射したところ、
出力光の波長は430nmであり、出力は4mWであっ
た。
【0067】(他の実施例)ここでは、強誘電体単結晶
基板上に分極方向の反転した強誘電体単結晶膜を形成で
きることを利用した第二高調波発生デバイス(以下、S
HGデバイスとする)の構成について述べる。SHGデ
バイスの高効率化には、基本波のパワー密度の増大が有
効であり、3次元光導波路を用いる方法が取られてい
る。そこで、光導波路の形成が可能な方式について、以
下の3つのデバイス構造を示す。 ・セグメント型光導波路構造 ・セグメント型光導波路+埋め込み型光導波路構造 ・高屈折率の凸部を用いたセグメント型光導波路構造 次に、それぞれのデバイスについて説明する。
基板上に分極方向の反転した強誘電体単結晶膜を形成で
きることを利用した第二高調波発生デバイス(以下、S
HGデバイスとする)の構成について述べる。SHGデ
バイスの高効率化には、基本波のパワー密度の増大が有
効であり、3次元光導波路を用いる方法が取られてい
る。そこで、光導波路の形成が可能な方式について、以
下の3つのデバイス構造を示す。 ・セグメント型光導波路構造 ・セグメント型光導波路+埋め込み型光導波路構造 ・高屈折率の凸部を用いたセグメント型光導波路構造 次に、それぞれのデバイスについて説明する。
【0068】(実施例3:セグメント型光導波路構造)
図7に示すように、単分域処理された強誘電体光学単結
晶基板21上に、矩形状の凹部18が形成されており、
さらに基板21上に強誘電体光学単結晶膜17が形成さ
れている。単結晶膜17の分極方向は、基板の分極方向
に対して反転しており、単結晶膜17の屈折率は基板2
1の屈折率よりも大きい。高屈折率の凹部18内の膜2
2および凹部28間を基本波19が伝搬し、分極反転し
た凹部18により第二高調波と擬似的に位相整合し、第
二高調波20が出力される。
図7に示すように、単分域処理された強誘電体光学単結
晶基板21上に、矩形状の凹部18が形成されており、
さらに基板21上に強誘電体光学単結晶膜17が形成さ
れている。単結晶膜17の分極方向は、基板の分極方向
に対して反転しており、単結晶膜17の屈折率は基板2
1の屈折率よりも大きい。高屈折率の凹部18内の膜2
2および凹部28間を基本波19が伝搬し、分極反転し
た凹部18により第二高調波と擬似的に位相整合し、第
二高調波20が出力される。
【0069】このデバイスの作製方法は、実施例1と同
様であるが、プロトン交換部分を形成するためのマスク
の形状を変えることで、周期的分極反転構造の形成が可
能となる。矩形状の凹部18の寸法は、例えば、幅×長
さ×深さを5×1.7×2μm とすることができ、この
場合には860nmの基本波の伝搬損失は3〜4dB/
cmであった。基本波を100mW入力したとき、約1m
Wの第二高調波出力が得られた。基本波が3次元状に閉
じ込められるため、パワー密度が増大し、高効率の波長
変換が可能となった。
様であるが、プロトン交換部分を形成するためのマスク
の形状を変えることで、周期的分極反転構造の形成が可
能となる。矩形状の凹部18の寸法は、例えば、幅×長
さ×深さを5×1.7×2μm とすることができ、この
場合には860nmの基本波の伝搬損失は3〜4dB/
cmであった。基本波を100mW入力したとき、約1m
Wの第二高調波出力が得られた。基本波が3次元状に閉
じ込められるため、パワー密度が増大し、高効率の波長
変換が可能となった。
【0070】さらに、耐光損傷強度を測定したところ、
出力数mWの波長400nm帯のSHG出力の発生にお
いて、出力変動が確認されず、優れた耐光損傷強度を示
した。その理由は、本構造においては、3次元光導波路
を形成するためのエッチングまたは拡散等のプロセスを
強誘電体結晶膜に施すことなく、光導波路の形成が可能
となるため、強誘電体膜へのダメージが少なく、結晶性
の優れた光導波路が形成されたためと考えられる。
出力数mWの波長400nm帯のSHG出力の発生にお
いて、出力変動が確認されず、優れた耐光損傷強度を示
した。その理由は、本構造においては、3次元光導波路
を形成するためのエッチングまたは拡散等のプロセスを
強誘電体結晶膜に施すことなく、光導波路の形成が可能
となるため、強誘電体膜へのダメージが少なく、結晶性
の優れた光導波路が形成されたためと考えられる。
【0071】(実施例4:セグメント+埋め込み型光導
波路)図8に示すように、単分域処理された強誘電体光
学単結晶基板21上にストライプ状の溝15が形成され
ており、さらに溝15の内部に矩形状の凹部18が形成
されている。基板21の表面には、強誘電体単結晶膜1
7が形成されている。単結晶膜17の分極方向は、基板
21の分極方向に対し反転しており、強誘電体単結晶膜
17の屈折率は、基板21の屈折率よりも大きい。前述
したセグメント型光導波路においては、矩形状の高屈折
率部分(凹部)18を伝わって光が伝搬する。しかしな
がら、セグメント間の境界において導波光の散乱損失が
大きくなり、SHGの変換効率が低下するという問題が
あった。そこで、導波路構造について種々の検討を行っ
た結果、セグメント型光導波路構造の上に埋め込み型光
導波路構造を形成することで、光導波路の伝搬損失を大
幅に低減できることを見いだした。
波路)図8に示すように、単分域処理された強誘電体光
学単結晶基板21上にストライプ状の溝15が形成され
ており、さらに溝15の内部に矩形状の凹部18が形成
されている。基板21の表面には、強誘電体単結晶膜1
7が形成されている。単結晶膜17の分極方向は、基板
21の分極方向に対し反転しており、強誘電体単結晶膜
17の屈折率は、基板21の屈折率よりも大きい。前述
したセグメント型光導波路においては、矩形状の高屈折
率部分(凹部)18を伝わって光が伝搬する。しかしな
がら、セグメント間の境界において導波光の散乱損失が
大きくなり、SHGの変換効率が低下するという問題が
あった。そこで、導波路構造について種々の検討を行っ
た結果、セグメント型光導波路構造の上に埋め込み型光
導波路構造を形成することで、光導波路の伝搬損失を大
幅に低減できることを見いだした。
【0072】このセグメント+埋め込み型光導波路を実
施例3と同様にして製造し、波長860nmの基本波の
伝搬損失を測定したところ、1〜2dB/cmとなり、セ
グメント型光導波路の半分になった。このため、SHG
の変換効率も、セグメント型光導波路の1.5倍に向上
していることが確認された。
施例3と同様にして製造し、波長860nmの基本波の
伝搬損失を測定したところ、1〜2dB/cmとなり、セ
グメント型光導波路の半分になった。このため、SHG
の変換効率も、セグメント型光導波路の1.5倍に向上
していることが確認された。
【0073】(実施例5:高屈折率の凸部を用いたセグ
メント型光導波路) ここでは、セグメント型光導波路を形成する他の方法に
ついて説明する。前述したセグメント型光導波路におい
ては、基板21の屈折率よりも高い屈折率を有する強誘
電単結晶体膜17を用いた。しかし、図9に示すよう
に、基板21の表面に、屈折率の高い単結晶からなる凸
部23を形成し、凸部23の上に強誘電体単結晶膜24
を形成することで、前記と同様のセグメント型光導波路
を形成できる。
メント型光導波路) ここでは、セグメント型光導波路を形成する他の方法に
ついて説明する。前述したセグメント型光導波路におい
ては、基板21の屈折率よりも高い屈折率を有する強誘
電単結晶体膜17を用いた。しかし、図9に示すよう
に、基板21の表面に、屈折率の高い単結晶からなる凸
部23を形成し、凸部23の上に強誘電体単結晶膜24
を形成することで、前記と同様のセグメント型光導波路
を形成できる。
【0074】本構造によると、堆積する強誘電体単結晶
膜24の屈折率については制限がなくなるために、単結
晶膜24を構成する結晶材料の選択幅が広がるという点
で有利である。
膜24の屈折率については制限がなくなるために、単結
晶膜24を構成する結晶材料の選択幅が広がるという点
で有利である。
【0075】この製造プロセスについて簡単に述べる。
例えば、図10(a)に示すように、単分域処理された
基板21上に強誘電体光学単結晶膜26を形成する。基
板21の分極方向と膜26の分極方向とは反転してい
る。図10(b)に示すように、膜26の上に、所定パ
ターンのマスク27を施す。次いで、この基板21をプ
ロトン交換工程に供することによって、プロトン交換部
分28を形成する。
例えば、図10(a)に示すように、単分域処理された
基板21上に強誘電体光学単結晶膜26を形成する。基
板21の分極方向と膜26の分極方向とは反転してい
る。図10(b)に示すように、膜26の上に、所定パ
ターンのマスク27を施す。次いで、この基板21をプ
ロトン交換工程に供することによって、プロトン交換部
分28を形成する。
【0076】次いで、プロトン交換部分28を選択的に
エッチングによって除去し、図10(d)に示すよう
に、凸部23の間に凹部30を形成する。次いで、液相
エピタキシャル法によって強誘電体光学単結晶24を形
成し、凹部23の間に膜24aを充填し、これによって
周期的分極反転構造を形成する。
エッチングによって除去し、図10(d)に示すよう
に、凸部23の間に凹部30を形成する。次いで、液相
エピタキシャル法によって強誘電体光学単結晶24を形
成し、凹部23の間に膜24aを充填し、これによって
周期的分極反転構造を形成する。
【0077】図11〜図14は、請求項9〜11記載の
発明に従って、周期分極反転構造を有する光学部品を製
造する方法を説明するためのものである。図11の積層
体45においては、強誘電体光学単結晶基板1が単分域
処理されている。この分極方向を矢印Mで表す。基板1
の表面には、複数の凹部3が周期的に形成されている。
基板1上には、好ましくは液相エピタキシャル成長法に
よって、強誘電体光学単結晶膜4が形成されている。こ
の際、各凹部3の中にも、膜4の一部分5が生成してい
る。この膜4の分極方向は、基板1の分極方向Mとは反
対のN方向であり、これによって周期分極反転構造15
が形成されている。このような積層体は、図1(a)〜
(d)を参照しつつ説明した方法に従って、得ることが
できる。なお、31、32は基板1の側面であり、33
は膜4の表面である。
発明に従って、周期分極反転構造を有する光学部品を製
造する方法を説明するためのものである。図11の積層
体45においては、強誘電体光学単結晶基板1が単分域
処理されている。この分極方向を矢印Mで表す。基板1
の表面には、複数の凹部3が周期的に形成されている。
基板1上には、好ましくは液相エピタキシャル成長法に
よって、強誘電体光学単結晶膜4が形成されている。こ
の際、各凹部3の中にも、膜4の一部分5が生成してい
る。この膜4の分極方向は、基板1の分極方向Mとは反
対のN方向であり、これによって周期分極反転構造15
が形成されている。このような積層体は、図1(a)〜
(d)を参照しつつ説明した方法に従って、得ることが
できる。なお、31、32は基板1の側面であり、33
は膜4の表面である。
【0078】次いで、図12(a)および(b)に示す
ように、膜4の表面に、リッジ構造の平面形状に対応す
る形状のマスク34を形成する。本実施形態において
は、マスク34は、基板1の相対向する一対の側面32
間に直線的に伸びている。マスク34の形成方法、材質
は、前記した。マスク34によって、膜4の表面が35
Aと35Bとに分割される。マスク34が伸びる方向
は、好ましくは、各凹部3および凹部3内の膜5の伸び
る方向に対して垂直方向とする。
ように、膜4の表面に、リッジ構造の平面形状に対応す
る形状のマスク34を形成する。本実施形態において
は、マスク34は、基板1の相対向する一対の側面32
間に直線的に伸びている。マスク34の形成方法、材質
は、前記した。マスク34によって、膜4の表面が35
Aと35Bとに分割される。マスク34が伸びる方向
は、好ましくは、各凹部3および凹部3内の膜5の伸び
る方向に対して垂直方向とする。
【0079】次いで、この積層体をプロトン交換処理に
供し、図13に示すように、プロトン交換部分36A、
36Bを生成させる。プロトン交換方法についても前述
した。
供し、図13に示すように、プロトン交換部分36A、
36Bを生成させる。プロトン交換方法についても前述
した。
【0080】次いで、このプロトン交換部分をエッチン
グ処理に供することによってプロトン交換部分36A、
36Bを除去し、図14(a)、(b)に示す光学部品
を得る。ただし、図14(a)は、光学部品38の斜視
図であり、図14(b)は光学部品38の正面図であ
る。
グ処理に供することによってプロトン交換部分36A、
36Bを除去し、図14(a)、(b)に示す光学部品
を得る。ただし、図14(a)は、光学部品38の斜視
図であり、図14(b)は光学部品38の正面図であ
る。
【0081】プロトン交換部分36A、36Bの除去に
よって、これらの各部分に凹部40A、40Bが形成さ
れ、凹部40Aと40Bとの間に、直線状に伸びるリッ
ジ構造39が形成される。このリッジ構造39中には、
強誘電体光学単結晶膜4および周期分極反転構造15が
設けられている。
よって、これらの各部分に凹部40A、40Bが形成さ
れ、凹部40Aと40Bとの間に、直線状に伸びるリッ
ジ構造39が形成される。このリッジ構造39中には、
強誘電体光学単結晶膜4および周期分極反転構造15が
設けられている。
【0082】また、図15および図16を参照しつつ説
明する方法に従って、リッジ構造内に周期分極反転構造
が設けられている光学部品41を製造できる。即ち、図
2および図3に示す方法にしたがって、図15に示すよ
うな積層体を得る。
明する方法に従って、リッジ構造内に周期分極反転構造
が設けられている光学部品41を製造できる。即ち、図
2および図3に示す方法にしたがって、図15に示すよ
うな積層体を得る。
【0083】図15の積層体46においては、強誘電体
光学単結晶基板1が、矢印Mの方向に向かって単分域処
理されている。基板1の表面には、強誘電体光学単結晶
からなる下地層10が設けられており、下地層10に、
複数の凹部3が周期的に形成されている。下地層10上
には、好ましくは液相エピタキシャル成長法によって、
強誘電体光学単結晶膜13が形成されている。この際、
各凹部3の中にも、膜13の一部分12が生成してい
る。下地層10の分極方向は、基板1の分極方向と同じ
であり(矢印Pで示す)、膜13の分極方向は、下地層
10の分極方向Pとは反対のQ方向である。これによっ
て周期分極反転構造16が形成されている。
光学単結晶基板1が、矢印Mの方向に向かって単分域処
理されている。基板1の表面には、強誘電体光学単結晶
からなる下地層10が設けられており、下地層10に、
複数の凹部3が周期的に形成されている。下地層10上
には、好ましくは液相エピタキシャル成長法によって、
強誘電体光学単結晶膜13が形成されている。この際、
各凹部3の中にも、膜13の一部分12が生成してい
る。下地層10の分極方向は、基板1の分極方向と同じ
であり(矢印Pで示す)、膜13の分極方向は、下地層
10の分極方向Pとは反対のQ方向である。これによっ
て周期分極反転構造16が形成されている。
【0084】次いで、図12(a)および(b)に示し
たのと同様にして、膜13の表面に、リッジ構造の平面
形状に対応する形状のマスク34を形成する。マスク3
4が伸びる方向は、好ましくは、各凹部3および凹部3
内の膜12の伸びる方向に対して垂直方向とする。次い
で、この積層体をプロトン交換処理に供し、図13に示
したのと同様にプロトン交換部分36A、36Bを生成
させる。
たのと同様にして、膜13の表面に、リッジ構造の平面
形状に対応する形状のマスク34を形成する。マスク3
4が伸びる方向は、好ましくは、各凹部3および凹部3
内の膜12の伸びる方向に対して垂直方向とする。次い
で、この積層体をプロトン交換処理に供し、図13に示
したのと同様にプロトン交換部分36A、36Bを生成
させる。
【0085】次いで、これらのプロトン交換部分をエッ
チング処理に供することによって、プロトン交換部分3
6A、36Bを除去し、図16(a)、(b)に示す光
学部品41を得る。
チング処理に供することによって、プロトン交換部分3
6A、36Bを除去し、図16(a)、(b)に示す光
学部品41を得る。
【0086】プロトン交換部分36A、36Bの除去に
よって、これらの各部分に凹部40A、40Bが形成さ
れ、凹部40Aと40Bとの間に、直線状に伸びるリッ
ジ構造42が形成される。このリッジ構造42中には、
強誘電体光学単結晶膜13、下地層10および周期分極
反転構造16が設けられている。
よって、これらの各部分に凹部40A、40Bが形成さ
れ、凹部40Aと40Bとの間に、直線状に伸びるリッ
ジ構造42が形成される。このリッジ構造42中には、
強誘電体光学単結晶膜13、下地層10および周期分極
反転構造16が設けられている。
【0087】請求項9記載の発明において、積層体中に
周期分極反転構造を設けるための方法は特に限定され
ず、例えば、図7〜図10において説明した各方法を利
用することによって、各周期分極反転構造をリッジ構造
中に設けることができる。
周期分極反転構造を設けるための方法は特に限定され
ず、例えば、図7〜図10において説明した各方法を利
用することによって、各周期分極反転構造をリッジ構造
中に設けることができる。
【0088】以下、具体的な実験結果について述べる。
図1(a)〜(d)に示したようにして積層体を製造
し、図11〜図14に示したようにして、光学部品であ
るSHG素子を製造した。
図1(a)〜(d)に示したようにして積層体を製造
し、図11〜図14に示したようにして、光学部品であ
るSHG素子を製造した。
【0089】MgOがドープされたニオブ酸リチウム単
結晶基板1の+Z面1a上に、スパッタリング法によっ
て厚さ60nmのタンタル膜を堆積させた。次いで、フ
ォトリソグラフィー法によってパターニングを行った。
次いで、この基板を、CF4 ガスを用いてドライエッチ
ングすることによって、周期3.4μmの周期的な凹凸
構造に対応するマスクパターンを形成した。この基板
を、260℃のピロ燐酸中に浸漬し、260℃で60分
間プロトン交換し、マスクされていない部分に深さ2μ
mのプロトン交換部分2を形成した。
結晶基板1の+Z面1a上に、スパッタリング法によっ
て厚さ60nmのタンタル膜を堆積させた。次いで、フ
ォトリソグラフィー法によってパターニングを行った。
次いで、この基板を、CF4 ガスを用いてドライエッチ
ングすることによって、周期3.4μmの周期的な凹凸
構造に対応するマスクパターンを形成した。この基板
を、260℃のピロ燐酸中に浸漬し、260℃で60分
間プロトン交換し、マスクされていない部分に深さ2μ
mのプロトン交換部分2を形成した。
【0090】次いで、HF:HNO3 =2:1のエッチ
ング液中に、60℃で1時間、基板を浸漬し、プロトン
交換領域のみを選択的にエッチングで除去し、深さ2μ
m、周期3.4μmの周期的な凹部3を有する凹凸構造
を形成した。
ング液中に、60℃で1時間、基板を浸漬し、プロトン
交換領域のみを選択的にエッチングで除去し、深さ2μ
m、周期3.4μmの周期的な凹部3を有する凹凸構造
を形成した。
【0091】次いで、この凹凸構造を有する基板1上
に、液相エピタキシャル法によって、凸部上面より約1
μmの厚さまで、ニオブ酸リチウム単結晶膜4を形成し
た。各凹部3内は、ニオブ酸リチウム単結晶膜5によっ
て完全に充填した。形成された凹凸による段差を、ニオ
ブ酸リチウム膜4によってスムージングし、膜4の表面
をフラットにした。ニオブ酸リチウム膜4は、基板1と
は逆方向に分極していた。こうして、図11に示す積層
体45を得た。
に、液相エピタキシャル法によって、凸部上面より約1
μmの厚さまで、ニオブ酸リチウム単結晶膜4を形成し
た。各凹部3内は、ニオブ酸リチウム単結晶膜5によっ
て完全に充填した。形成された凹凸による段差を、ニオ
ブ酸リチウム膜4によってスムージングし、膜4の表面
をフラットにした。ニオブ酸リチウム膜4は、基板1と
は逆方向に分極していた。こうして、図11に示す積層
体45を得た。
【0092】次いで、このニオブ酸リチウム膜4上に、
スパッタリング法によって厚さ60nmのタンタル膜を
堆積させた。次いで、フォトリソグラフィー法によって
パターニングを行った。次いで、この積層体45を、C
F4 ガスを用いてドライエッチングすることによって、
基板1の表面の凹凸パターンと垂直な方向に向かって伸
びる幅6μmのタンタルのマスク34を形成した。
スパッタリング法によって厚さ60nmのタンタル膜を
堆積させた。次いで、フォトリソグラフィー法によって
パターニングを行った。次いで、この積層体45を、C
F4 ガスを用いてドライエッチングすることによって、
基板1の表面の凹凸パターンと垂直な方向に向かって伸
びる幅6μmのタンタルのマスク34を形成した。
【0093】次いで、この積層体を、260℃のピロ燐
酸中に浸漬し、260℃で60分間プロトン交換し、マ
スクされていない部分に深さ2μmのプロトン交換部分
36A、36Bを形成した。
酸中に浸漬し、260℃で60分間プロトン交換し、マ
スクされていない部分に深さ2μmのプロトン交換部分
36A、36Bを形成した。
【0094】HF:HNO3 =2:1のエッチング液中
に、60℃で1時間、積層体を浸漬し、マスク34下の
非プロトン交換部を除く、プロトン交換部分36A、3
6Bのみを、約2μmの深さまで選択的にエッチング除
去した。これによって、高さ約2μm、幅約3μmの凸
状のストライプないしリッジ構造39を形成した。こう
して、リッジ型周期分極反転構造を有する、三次元光導
波路型のSHG素子を作製した。
に、60℃で1時間、積層体を浸漬し、マスク34下の
非プロトン交換部を除く、プロトン交換部分36A、3
6Bのみを、約2μmの深さまで選択的にエッチング除
去した。これによって、高さ約2μm、幅約3μmの凸
状のストライプないしリッジ構造39を形成した。こう
して、リッジ型周期分極反転構造を有する、三次元光導
波路型のSHG素子を作製した。
【0095】このように作製したSHG素子に、波長8
60nmの基本波を100mW入力したとき、約1.5
mWの第2高調波出力が得られた。また、耐光損傷強度
を測定した結果、出力数mW、波長400nm帯のSH
G出力の発生において、出力変動は確認されず、優れた
耐光損傷強度を示した。
60nmの基本波を100mW入力したとき、約1.5
mWの第2高調波出力が得られた。また、耐光損傷強度
を測定した結果、出力数mW、波長400nm帯のSH
G出力の発生において、出力変動は確認されず、優れた
耐光損傷強度を示した。
【0096】この理由は、リッジ型の3次元光導波路を
形成する際に、RIE等の結晶にダメージを与えるドラ
イエッチングプロセスを施さないため、結晶性の優れた
3次元光導波路が形成されたためと考えられる。
形成する際に、RIE等の結晶にダメージを与えるドラ
イエッチングプロセスを施さないため、結晶性の優れた
3次元光導波路が形成されたためと考えられる。
【0097】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、強
誘電体光学単結晶基板上に周期分極反転構造等を構成す
るのに際して、その耐光損傷性を向上させることができ
る。また、この際に強誘電体光学単結晶基板等の基材へ
のダメージを減少させ、加工後の基材の結晶性を向上さ
せることによって、周期分極反転構造等の光導波構造の
耐光損傷性や出力を向上させることができる。
誘電体光学単結晶基板上に周期分極反転構造等を構成す
るのに際して、その耐光損傷性を向上させることができ
る。また、この際に強誘電体光学単結晶基板等の基材へ
のダメージを減少させ、加工後の基材の結晶性を向上さ
せることによって、周期分極反転構造等の光導波構造の
耐光損傷性や出力を向上させることができる。
【図1】(a)、(b)、(c)および(d)は、光導
波路部品の作製プロセスを示す断面図である。
波路部品の作製プロセスを示す断面図である。
【図2】(a)、(b)、(c)は、第一の強誘電体光
学単結晶膜へとプロトン交換部分を作製するプロセスを
示す断面図である。
学単結晶膜へとプロトン交換部分を作製するプロセスを
示す断面図である。
【図3】(a)、(b)、(c)は、第一の強誘電体光
学単結晶膜からプロトン交換部分を選択的に除去し、第
一の膜上に第二の強誘電体光学単結晶膜を形成するプロ
セスを示す断面図である。
学単結晶膜からプロトン交換部分を選択的に除去し、第
一の膜上に第二の強誘電体光学単結晶膜を形成するプロ
セスを示す断面図である。
【図4】LiNb1-x Tax O3 ─LiVO3 の擬二元
系組成の相図である。
系組成の相図である。
【図5】図4に示す相図を、LiNbO3 ─LiTaO
3 ─LiVO3 の擬三元系組成について表示しなおし
た、三角図である。
3 ─LiVO3 の擬三元系組成について表示しなおし
た、三角図である。
【図6】(a)、(b)および(c)は、上記の擬三元
系組成において、LiTaO3 の割合と、基板からのニ
オブ酸リチウムの溶出速度と、基板上への固溶体膜の析
出速度との関係を模式的に示すグラフである。
系組成において、LiTaO3 の割合と、基板からのニ
オブ酸リチウムの溶出速度と、基板上への固溶体膜の析
出速度との関係を模式的に示すグラフである。
【図7】セグメント型光導波路構造に係る第二高調波発
生デバイスを示し、単分域処理された強誘電体光学単結
晶基板21上に、矩形状の凹部18が形成されており、
さらに基板21上に強誘電体光学単結晶膜17が形成さ
れている。
生デバイスを示し、単分域処理された強誘電体光学単結
晶基板21上に、矩形状の凹部18が形成されており、
さらに基板21上に強誘電体光学単結晶膜17が形成さ
れている。
【図8】セグメント+埋め込み型光導波路に係る第二高
調波発生デバイスを示し、単分域処理された強誘電体光
学単結晶基板21上にストライプ状の溝15が形成され
ており、さらに溝15の内部に矩形状の凹部18が形成
されている。
調波発生デバイスを示し、単分域処理された強誘電体光
学単結晶基板21上にストライプ状の溝15が形成され
ており、さらに溝15の内部に矩形状の凹部18が形成
されている。
【図9】高屈折率の凸部を用いたセグメント型光導波路
を示し、基板21の表面に、屈折率の高い単結晶からな
る凸部23を形成し、凸部23の上に強誘電体単結晶膜
24を形成している。
を示し、基板21の表面に、屈折率の高い単結晶からな
る凸部23を形成し、凸部23の上に強誘電体単結晶膜
24を形成している。
【図10】図9のテバイスの製造プロセスの一例を説明
するための断面図である。
するための断面図である。
【図11】周期分極反転構造15を備えている積層体4
5を示す斜視図である。
5を示す斜視図である。
【図12】(a)は、積層体45上にマスク34を設け
た状態を示す斜視図であり、(b)は,図12(a)の
積層体の平面図である。
た状態を示す斜視図であり、(b)は,図12(a)の
積層体の平面図である。
【図13】図12の積層体をプロトン交換処理に供した
後の状態を示す斜視図である。
後の状態を示す斜視図である。
【図14】(a)は、周期分極反転構造15がリッジ構
造39中に設けられている光学部品38を示す斜視図で
あり、(b)は、(a)の光学部品の正面図である。
造39中に設けられている光学部品38を示す斜視図で
あり、(b)は、(a)の光学部品の正面図である。
【図15】周期分極反転構造16を備えている積層体4
6を示す斜視図である。
6を示す斜視図である。
【図16】(a)は、周期分極反転構造16がリッジ構
造42中に設けられている光学部品41を示す斜視図で
あり、(b)は、(a)の光学部品の正面図である。
造42中に設けられている光学部品41を示す斜視図で
あり、(b)は、(a)の光学部品の正面図である。
1 強誘電体光学単結晶基板 1a 基板1の主面
2、9プロトン交換部分 3 凹部 4、6 強
誘電体光学単結晶膜 7、8、10 第一の強誘電体
光学単結晶膜(下地層) 11 第二の強誘電体光学
単結晶膜 15 ストライプ状の溝 17 強誘電
体光学単結晶膜 18矩形状の凹部 21 強誘電
体光学単結晶基板 23 屈折率の高い単結晶からな
る凸部 24 強誘電体単結晶膜 34 プロトン
交換用のマスク 36A、36B プロトン交換層 38、41 光学
部品 39、42リッジ構造 40A、40B プ
ロトン交換層の除去によって生じた凹部 45、46 積層体 M、N、O、P、Q 分極方向
2、9プロトン交換部分 3 凹部 4、6 強
誘電体光学単結晶膜 7、8、10 第一の強誘電体
光学単結晶膜(下地層) 11 第二の強誘電体光学
単結晶膜 15 ストライプ状の溝 17 強誘電
体光学単結晶膜 18矩形状の凹部 21 強誘電
体光学単結晶基板 23 屈折率の高い単結晶からな
る凸部 24 強誘電体単結晶膜 34 プロトン
交換用のマスク 36A、36B プロトン交換層 38、41 光学
部品 39、42リッジ構造 40A、40B プ
ロトン交換層の除去によって生じた凹部 45、46 積層体 M、N、O、P、Q 分極方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 和久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川口 竜生 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 吉野 隆史 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 今枝 美能留 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内
Claims (11)
- 【請求項1】単分域処理された強誘電体光学単結晶基板
と、この強誘電体光学単結晶基板上に液相エピタキシャ
ル成長された強誘電体光学単結晶膜とを備えている光導
波路部品であって、前記強誘電体光学単結晶基板に凹凸
加工が施されており、少なくとも各凹部内に前記強誘電
体光学単結晶膜が形成されており、この強誘電体光学単
結晶膜が前記強誘電体光学単結晶基板とは反対方向に分
極しており、前記強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキ
シャル成長温度よりもこの強誘電体光学単結晶膜のキュ
リー温度の方が低く、かつ前記強誘電体光学単結晶膜の
液相エピタキシャル成長温度よりも前記強誘電体光学単
結晶基板のキュリー温度の方が高いことを特徴とする、
光導波路部品。 - 【請求項2】単分域処理された強誘電体光学単結晶基板
と、この強誘電体光学単結晶基板上に形成された強誘電
体光学単結晶膜とを備えている光導波路部品であって、
凹凸加工が施された前記強誘電体光学単結晶基板の少な
くとも各凹部内に前記強誘電体光学単結晶膜を液相エピ
タキシャル成長させ、この際前記強誘電体光学単結晶膜
の液相エピタキシャル成長温度よりもこの強誘電体光学
単結晶膜のキュリー温度の方を低くし、かつ前記強誘電
体光学単結晶膜の液相エピタキシャル成長温度よりも前
記強誘電体光学単結晶基板のキュリー温度の方を高く
し、前記強誘電体光学単結晶膜を前記強誘電体光学単結
晶基板とは反対方向に分極させることを特徴とする、光
導波路部品の製造方法。 - 【請求項3】単分域処理された強誘電体光学単結晶基板
と、この強誘電体光学単結晶基板上に形成された第一の
強誘電体光学単結晶膜と、この第一の強誘電体光学単結
晶膜上に形成された第二の強誘電体光学単結晶膜とを備
えている光導波路部品を製造する方法であって、前記第
一の強誘電体光学単結晶膜に凹凸加工が施されており、
少なくとも各凹部内に前記第二の強誘電体光学単結晶膜
が形成されており、前記第一の強誘電体光学単結晶膜が
前記強誘電体光学単結晶基板と同じ方向に分極してお
り、前記第二の強誘電体光学単結晶膜が前記強誘電体光
学単結晶基板とは反対方向に分極しており、前記第一の
強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキシャル成長温度よ
りも第一の強誘電体光学単結晶膜のキュリー温度の方が
低く、かつ前記第一の強誘電体光学単結晶膜の液相エピ
タキシャル成長温度および前記第二の強誘電体光学単結
晶膜の液相エピタキシャル成長温度よりも前記強誘電体
光学単結晶基板のキュリー温度の方が高いことを特徴と
する、光導波路部品。 - 【請求項4】単分域処理された強誘電体光学単結晶基板
と、この強誘電体光学単結晶基板上に液相エピタキシャ
ル成長された第一の強誘電体光学単結晶膜と、この第一
の強誘電体光学単結晶膜上に液相エピタキシャル成長さ
れた第二の強誘電体光学単結晶膜とを備えている光導波
路部品であって、前記強誘電体光学単結晶基板の主面上
に前記第一の強誘電体光学単結晶膜を液相エピタキシャ
ル成長させ、この際前記第一の強誘電体光学単結晶膜の
液相エピタキシャル成長温度よりも第一の強誘電体光学
単結晶膜のキュリー温度の方を低くし、前記第一の強誘
電体光学単結晶膜の液相エピタキシャル成長温度よりも
前記強誘電体光学単結晶基板のキュリー温度の方を高く
し、かつ前記第一の強誘電体光学単結晶膜を前記強誘電
体光学単結晶基板と同じ方向に分極させ、この第一の強
誘電体光学単結晶膜に凹凸加工を施し、少なくとも各凹
部内に前記第二の強誘電体光学単結晶膜を液相エピタキ
シャル成長させ、この際前記第二の強誘電体光学単結晶
膜の液相エピタキシャル成長温度よりも第二の強誘電体
光学単結晶膜のキュリー温度の方を低くし、かつ前記第
二の強誘電体光学単結晶膜の液相エピタキシャル成長温
度よりも前記強誘電体光学単結晶基板のキュリー温度を
高くし、かつ前記第二の強誘電体光学単結晶膜を前記強
誘電体光学単結晶基板とは反対方向に分極させることを
特徴とする、光導波路部品の製造方法。 - 【請求項5】単分域処理された強誘電体光学単結晶から
なる基材に、周期的に分極が反転した強誘電体光学単結
晶からなる構造を形成するのに際して、前記基材に周期
的なマスクパターンを形成し、プロトン交換法によって
前記基材のマスクされていない部分にプロトン交換部分
を形成し、このプロトン交換部分を選択的に除去するこ
とによって前記基材に所定パターンの凹凸を形成し、少
なくともこの基材の各凹部に液相エピタキシャル成長法
によって強誘電体光学単結晶膜を形成し、この際強誘電
体光学単結晶膜の分極方向を前記基材に対して反転させ
ることを特徴とする、周期分極反転構造の製造方法。 - 【請求項6】単分域処理された強誘電体光学単結晶基板
と、この強誘電体光学単結晶基板上に液相エピタキシャ
ル成長された強誘電体単結晶膜とを備えている光学部品
であって、前記強誘電体単結晶基板に周期的に凹部が形
成されており、少なくとも各凹部内に前記強誘電体結晶
膜が形成されており、この強誘電体結晶膜が前記強誘電
体基板とは反対に分極しており、かつ強誘電体結晶膜の
屈折率が前記強誘電体基板の屈折率より大きいことを特
徴とする、光学部品。 - 【請求項7】単分域処理された強誘電体光学単結晶基板
と、この強誘電体光学単結晶基板上に液相エピタキシャ
ル成長された強誘電体単結晶膜とを備えている光学部品
であって、前記強誘電体単結晶基板にストライプ状の溝
が形成されており、かつ前記ストライプ状の溝の中に周
期状の凹凸加工が施されており、少なくとも周期状の凹
凸を含む前記ストライプ状の溝内に前記強誘電体結晶膜
が形成されており、この強誘電体結晶膜が前記強誘電体
基板とは反対に分極しており、かつ強誘電体結晶膜の屈
折率が前記強誘電体基板の屈折率より大きいことを特徴
とする、光学部品。 - 【請求項8】単分域処理された強誘電体光学単結晶基板
と、この強誘電体光学単結晶基板上に液相エピタキシャ
ル成長された強誘電体単結晶膜とを備えている光学部品
であって、前記強誘電性単結晶基板に周期状の凹凸加工
が施されており、少なくとも各凹部内に前記強誘電体結
晶膜が形成されており、この強誘電体結晶膜が前記強誘
電体基板とは反対に分極しており、かつ各凸部の屈折率
が前記強誘電体基板の屈折率より大きいことを特徴とす
る、光学部品。 - 【請求項9】単分域処理された強誘電体光学単結晶基板
と、この強誘電体光学単結晶基板上の少なくとも一層の
強誘電体光学単結晶膜とを備えており、かつ前記強誘電
体光学単結晶基板から突出しているリッジ構造を備えて
おり、このリッジ構造中に周期分極反転構造が形成され
ている光学部品を製造する方法であって、少なくとも前
記強誘電体光学単結晶基板と前記強誘電体光学単結晶膜
とを備えており、周期分極反転構造が形成されている積
層体の上に前記リッジ構造に対応する形状のマスクを形
成し、プロトン交換法によって前記積層体のマスクされ
ていない部分にプロトン交換部分を形成し、このプロト
ン交換部分を選択的に除去することによって前記リッジ
構造を形成することを特徴とする、光学部品の製造方
法。 - 【請求項10】前記周期分極反転構造に対応するパター
ンを有するマスクを前記強誘電体光学単結晶基板上に形
成し、プロトン交換法によって前記強誘電体光学単結晶
基板のマスクされていない部分にプロトン交換部分を形
成し、このプロトン交換部分を選択的に除去することに
よって前記強誘電体光学単結晶基板に所定パターンの凹
凸加工部分を形成し、少なくとも前記凹凸加工部分の各
凹部に液相エピタキシャル成長法によって前記強誘電体
光学単結晶膜を形成し、この際強誘電体光学単結晶膜の
分極方向を前記強誘電体光学単結晶基板に対して反転さ
せることによって前記周期分極反転構造を形成すること
を特徴とする、請求項9記載の光学部品の製造方法。 - 【請求項11】前記強誘電体光学単結晶基板上に強誘電
体光学単結晶の下地層を設け、前記周期分極反転構造に
対応するパターンを有するマスクを前記下地層上に形成
し、プロトン交換法によって前記下地層のマスクされて
いない部分にプロトン交換部分を形成し、このプロトン
交換部分を選択的に除去することによって前記下地層に
所定パターンの凹凸加工部分を形成し、少なくとも前記
凹凸加工部分の各凹部に液相エピタキシャル成長法によ
って前記強誘電体光学単結晶膜を形成し、この際前記強
誘電体光学単結晶膜の分極方向を前記下地層に対して反
転させることによって前記周期分極反転構造を形成する
ことを特徴とする、請求項9記載の光学部品の製造方
法。
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