JP2005265972A - 画像形成装置 - Google Patents

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Yutaka Kanai
豊 金井
Yasuo Takayama
康夫 高山
Tsutomu Sugimoto
勉 杉本
Yasuaki Watanabe
靖晃 渡辺
Migaku Fukuhara
琢 福原
Yasutomo Ishii
康友 石井
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Abstract

【課題】緊急停止時に、残トナーによる帯電手段への汚れを防止し、また、現像剤のキャリアが像担持体上への付着を防止する。
【解決手段】緊急停止処理では、感光体ドラム16並びに現像ローラ38を回転駆動させる駆動力を停止させる。また、慣性回転期間タイマー56へタイマーの起動を指示するタイマー起動信号を出力する。慣性回転期間タイマー56は感光体ドラム16の慣性による回転が停止する期間を経過した後に、現像ローラ38の電圧印加を停止し、また、クリーニングロール24の電圧印加と回転駆動を停止させる。つまり、現像ローラ38は感光体ドラム16の回転が停止した後に電圧印加を停止するため、現像剤のキャリアが感光体ドラム16へ付着したまま回転してしまうことを防止することができる。クリーニングロール24は回収したトナーが感光体ドラム16上へ吐き出されることを防止できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、像担持体上に形成された静電潜像をトナーによって現像し、像担持体上の現像されたトナー像を記録媒体に転写することによって画像を形成する画像形成装置に関するものである。
従来、レーザープリンタや電子写真複写機等の、光ビームを像担持体としての感光体ドラムに照射して画像を形成する画像形成装置が普及している。このような画像形成装置では、帯電手段としての帯電器により帯電させた感光体ドラムを回転させながら、感光体ドラムへ露光器から光ビームを照射して静電潜像を形成し、感光体ドラム上の前記静電潜像へ現像器によりトナーを付着させて現像を行い、現像されたトナー像を転写器により中間転写体を介して用紙等の記録媒体上へ転写している。
しかし、このような画像形成装置ではトナー像を中間転写体へ転写する際に、全てのトナーが転写されず感光体ドラム上に残るトナーが存在する。この感光体ドラム上の残トナーの回収には所謂クリーナレスシステムが提案されており、このクリーナレスシステムとしてクリーニングロールを設けた画像形成装置が知られている。このクリーニングロールは、その周面にブラシ毛が植毛されており、所定の電圧が印加されると感光体ドラムとの電位差に基づき残トナーを吸着して回収し、あるいは吸着した残トナーを吐き出すことができる。
また、現像器では、より早く、高精細に現像を行うため、例えば、負極性であるトナーと正極性であるキャリアの二成分からなる現像剤を用いることが知られている。現像器では、現像バイアス電圧が印加されて感光体ドラム上の静電潜像との電位差に基づき、キャリアによってトナーを静電潜像へ付着させて現像を行っている。
ところで、画像形成装置では記録媒体の搬送不良(所謂ジャム)、画像形成装置を覆うカバーのオープン及び画像形成処理中に電源スイッチのオフ等が発生して画像形成処理を緊急停止する場合がある。特許文献1には緊急停止時に帯電器のトナー汚れを防止する技術が開示されている。特許文献1によれば、搬送不良等による緊急停止時に、帯電器、露光器及び現像器を直ちに停止させると共に、感光体ドラム上に現像されたトナー像が存在している場合、感光体ドラムを回転させて転写器で感光体ドラム上のトナーを中間転写体へ転写させた後に、感光体ドラム、中間転写体及び転写器を停止させている。これにより、感光体ドラム上にトナーが残らないため帯電器のトナー汚れを防止することができる。
特開2001−290328公報
しかしながら、クリーニングロールを設けた画像形成装置において、緊急停止時に上記特許文献1の技術を適用してクリーニングロールへの電圧印加を停止した場合、クリーニングロールと感光体ドラムとの電位差によりクリーニングロールに付着した残トナーが感光体ドラム上へ吐き出されてしまい、感光体ドラムの回転に伴って帯電器に到達して帯電器を汚してしまう。
また、現像器では、現像バイアス電圧の印加が停止された状態で回転している感光体ドラムと対向すると電位差により現像剤のキャリアが感光体ドラムへ移行して感光体ドラムを傷付けてしまうという問題が発生する。
本発明は上記事実を考慮し、緊急停止時に、残トナーによる帯電手段への汚れを防止し、また、現像剤のキャリアが像担持体上へ移行して像担持体を傷付けることを防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、帯電手段により帯電された像担持体を第1の駆動手段の駆動力で周回させながら、前記像担持体上へ光ビームを照射して静電潜像を形成し、現像手段により前記静電潜像へ電位差に基づきトナーを付着させて現像したトナー像を記録媒体へ転写して画像を形成する画像形成装置であって、前記像担持体に対向配置され、前記転写時に発生する残トナーを電位差に基づき回収、あるいは吐出する残トナー回収/吐出手段と、前記残トナー回収/吐出手段へ残トナーを回収、又は吐出させる電圧を印加する第1の電圧印加手段と、緊急停止の要求があった場合に、少なくとも前記第1の駆動手段による前記像担持体の駆動並びに前記第1の電圧印加手段による電圧印加を含む画像形成処理に関わる動作を停止させる緊急停止手段と、前記緊急停止手段により停止動作する前記像担持体の慣性による周回が完全に停止するまで、前記第1の電圧印加手段による電圧印加の停止を遅延させる遅延手段と、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、残トナー回収/吐出手段は、トナー像の転写時に像担持体上に発生する残トナーを、第1の電圧印加手段より残トナーを回収させる電圧が印加されて、回収することができる。緊急停止手段は緊急停止が要求されると画像形成処理の動作を停止させるため、像担持体を駆動させる第1の駆動手段による駆動力を停止する。像担持体は駆動力が停止されると慣性によって周回するが、遅延手段は像担持体の慣性による周回が完全に停止するまで残トナー回収/吐出手段への電圧印加の停止を遅延させる。これにより、残トナー回収/吐出手段には像担持体が慣性により周回している間、残トナーを回収させる電圧が印加されるため、回収した残トナーが像担持体上へ吐き出されることが無い。よって、残トナーが像担持体上に吐き出されて周回することも無いため、帯電手段にトナー汚れが発生しない。
請求項2に記載の発明は、帯電手段により帯電された像担持体を第1の駆動手段の駆動力で周回させながら、前記像担持体上へ光ビームを照射して静電潜像を形成し、現像手段により前記静電潜像へ電位差に基づきトナーを付着させて現像したトナー像を記録媒体へ転写して画像を形成する画像形成装置であって、前記現像手段へ所定の現像バイアス電圧を印加する第2の電圧印加手段と、緊急停止の要求があった場合に、少なくとも前記第1の駆動手段による前記像担持体の駆動並びに前記第2の電圧印加手段による電圧印加を含む画像形成処理に関わる動作を停止させる緊急停止手段と、前記緊急停止手段により停止動作する前記像担持体の慣性による周回が完全に停止するまで、前記第2の電圧印加手段による電圧印加の停止を遅延させる遅延手段と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、現像手段は、第2の電圧印加手段により現像バイアス電圧が印加されると、像担持体上の静電潜像へ電位差に基づきトナーを付着させる。緊急停止手段は緊急停止が要求されると画像形成処理の動作を停止させるため、前記第1の駆動手段による駆動力を停止する。像担持体は駆動力が停止されると慣性によって周回するが、遅延手段は像担持体の慣性による周回が完全に停止するまで現像手段への電圧印加の停止を遅延させる。これにより、現像手段では像担持体が慣性により周回している間、通常の画像形成時と同じ現像バイアス電圧が印加されているため、逆極性に帯電したトナーを過剰に付着させてトナー汚れを発生させることを防止でき、また、像担持体との電位差が変化して像担持体上の残留物が現像手段へ取り込まれることを防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記現像手段が、前記像担持体の周面の静電潜像領域と対向配置され、周回することにより当該対向位置へ前記トナーを供給して前記第2の電圧印加手段により印加される電圧に基づき前記静電潜像へ前記トナーを付着させる現像担持体と、前記画像形成処理に関わる動作の動力源として前記現像担持体を周回駆動させる第2の駆動手段と、で構成され、前記緊急停止手段が前記第2の駆動手段による前記現像担持体の駆動を最優先に停止させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、現像手段は、周回することにより静電潜像との対向位置へトナーを供給し、第2の電圧印加手段による印加電圧に基づいて静電潜像へトナーを付着させる現像担持体と、前記現像担持体を周回駆動させる第2の駆動手段とで構成されている。緊急停止手段は緊急停止が要求されると第2の駆動手段による現像担持体の駆動を最優先で停止するため、現像担持体の周回を像担持体の周回よりも早く停止させることができる。よって、現像担持体による静電潜像との対向位置へのトナーの供給量が制限され、像担持体上へ過剰にトナーが付着することを抑制できる。
また、現像担持体には、像担持体が慣性により周回している間、第2の電圧印加手段による電圧が印加されているため、像担持体との電位差が変化して残留物が現像担持体へ取り込まれることを防止できる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明において、前記現像手段が、現像剤としてトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を用いることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、現像剤としてトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を用いると高精細な現像を行うことができる。また、遅延手段は、像担持体が慣性により周回している間、現像手段へ第2の電圧印加手段により現像バイアス電圧が印加されてトナーを像担持体上へ付着させる電位差を発生させるため、キャリアが像担持体上へ移行してしまうことを防止することができる。よって、キャリアよって像担持体が傷付けられることを防止できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の発明において、前記遅延手段が、所定の期間計時をすることにより前記像担持体の慣性による周回が停止したかを判別することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、像担持体は、第1の駆動手段の駆動力が停止されると慣性によって周回するが、慣性による周回は次第に弱まって停止する。このため、遅延手段は所定の期間経過したかを計時することにより像担持体の慣性による周回が停止したかを判別することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の発明において、画像形成処理中に記録媒体の搬送不良が発生すると緊急停止が要求されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、画像形成処理中に記録媒体の搬送不良が発生すると画像形成処理を継続することができない。このため、緊急停止手段へ緊急停止が要求されて画像形成処理が停止される。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の発明において、画像形成処理中に前記画像形成装置を覆うカバーがオープンされると緊急停止が要求されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、画像形成処理中に画像形成装置を覆うカバーがオープンされると安定して画像形成処理を行うことができない。このため、緊急停止手段へ緊急停止が要求されて画像形成処理が停止される。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の発明において、画像形成処理中に前記画像形成装置の電源スイッチがオフされると緊急停止が要求されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、画像形成処理中に利用者等により画像形成装置の電源スイッチがオフされるとすみやかに電源断をすることが求めらる。このため、緊急停止手段へ緊急停止が要求されて画像形成処理が停止される。
以上説明したように、本発明によれば、緊急停止時に、残トナーは残トナー回収/吐出手段に保持されるため像担持体上へ吐き出されることがない。よって、帯電手段には残トナーによる汚れが発生しない。
また、現像手段が現像剤としてトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を用いた場合に、遅延手段は、像担持体が慣性により周回している間、現像手段へ電圧を印加するため、キャリアが現像手段から像担持体上へ移行することがない。よって、像担持体が傷付けられることを防止できる画像形成装置を提供できるという優れた効果を有する。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。
図1には、本実施の形態に係る画像形成装置10の構成が概略的に示されている。図1に示されるように、画像形成装置10には、複数の巻きかけローラ12に張架され、モータ(図示省略)の駆動により矢印E方向に搬送される無端ベルト状の中間転写体ベルト14の長手方向に沿って、複数の画像形成ユニット15(詳細は後述する)が配設されている。
なお、本実施の形態における画像形成装置10は、カラー画像の形成にも対応しており、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に対応するトナー像を形成する画像形成ユニット15Y、15M、15C、15Kがそれぞれ配設されている。以下、各色毎に設けられた部材については、符号の末尾に各々の色を示すアルファベット(Y/M/C/K)を付与して示すが、特に色を区別せずに説明する場合は、この符号末尾のアルファベットを省略して説明する。
各画像形成ユニット15により形成された互いに異なる色のトナー像は、中間転写体ベルト14のベルト面上で、互いに重なり合うように中間転写体ベルト14に各々転写される。これにより、中間転写体ベルト14上にカラーのトナー像が形成される。なお、本実施の形態では、このようにして4色のトナー像が重ねて転写されたトナー像を最終トナー像と称する。
4つの画像形成ユニット15よりも中間転写体ベルト14の搬送方向下流側には、対向する2つのローラ26A、26Bからなる転写装置26が配設されている。このローラ26A、26Bの間には中間転写体ベルト14上に形成された最終トナー像領域が挟持されるようになっており、この時期に同期して用紙トレイ29から給紙ローラ31と図示しない用紙捌き機構によって取り出されて2組の搬送ローラ33により搬送される記録媒体としての用紙28が挟持されるようになっており、この挟持搬送によって中間転写体ベルト14から用紙28へ最終トナー像が転写される構成となっている。
また、最終トナー像が転写された用紙28の搬送経路には、加圧ローラ30Aと加熱ローラ30Bとからなる定着装置30が配設されている。定着装置30に搬送された用紙28は、加圧ローラ30Aと加熱ローラ30Bとによって挟持搬送されることにより用紙28上のトナーが溶融すると共に用紙28に圧着されて、定着される。これにより、用紙28上に所望の画像(カラー画像)が形成される。画像が形成された用紙28は定着装置30の搬送方向下流側に配置された一対の排紙ローラ35によって装置外へ排出される。
なお、この用紙28の搬送経路の2組の搬送ローラ33の中間には用紙検出センサー36、定着装置30の下流には用紙検出センサー37がそれぞれ設けられており、用紙28の搬送状態を検出できるようになっている。
一方、転写装置26よりも中間転写体ベルト14の搬送方向下流側(1段目の画像形成ユニット15Yの上流側近傍)には、転写装置26によって用紙28に転写されずに中間転写体ベルト上に残留したトナーを回収するクリーナ32が配設されている。クリーナ32には、中間転写体ベルト14に接するようにブレード34が備えられており、残留したトナーを擦り取ることによって回収する。
図2には、画像形成ユニット15の構成が示されている。なお、各画像形成ユニット15の構成は同様であるので、ここでは各々の色を示す末尾の符号を省略して説明する。
図2に示されるように、画像形成ユニット15は、中間転写体ベルト14に接するように配設され、矢印F方向に所定速度で回転する感光体ドラム16を備えている。
各感光体ドラム16の周面には、感光体ドラム16を帯電させるための帯電ローラ18が配置されている。帯電ローラ18は、導電性のローラであり、その周面が感光体ドラム16の周面に接触し、かつ帯電ローラ18の軸線方向と感光体ドラム16の軸線方向とが一致するように配設されている。
帯電ローラ18には、DC電圧とAC電圧とが重畳された所定の電圧(本実施の形態では、DC電圧−500V)が印加され、感光体ドラム16の回転に追従するように回転しながら、感光体ドラム16の表面を所定の電位(本実施の形態では、約−500V)に一様に帯電させる。
また、各感光体ドラム16の回転方向Fの帯電ローラ18よりも下流側の周面には、感光体ドラム16上に静電潜像を形成するための露光器20が備えられている。露光器20は、複数のLED(発光ダイオード)が配列されたLEDアレイを含んで構成されており、帯電ローラ18により一様に帯電された感光体ドラム16の軸線方向に、画像データに基づく光ビームを走査しながら照射する。露光器20により光ビームが照射された領域は電位が落ち(本実施の形態では、約−200V)、感光体ドラム16上に静電潜像が形成される。
さらに、各感光体ドラム16の回転方向Fの露光器20よりも下流側の周囲には、感光体ドラム16上に形成された静電潜像を所定色(イエロー/マゼンタ/シアン/ブラック)のトナーによって現像してトナー像を形成させる現像器22が配設されている。なお、本実施の形態では、負極性であるトナー及び正極性であるキャリアの二成分を含む現像剤が適用されている。また、現像効率及び後述する転写ローラ25による転写効率を向上させるためには、トナーの粒状は球形であることが好ましい。
現像器22は、図2に示されるように、感光体ドラム16に近接配置された現像ローラ38及びブレード40を含んで構成されている。現像ローラ38は、その内部にマグネットを含み表面(スリーブ)のみが回転する構造となっており、感光体ドラム16の表面と同極性(本実施の形態では、負極性)の電圧が印加され、現像器22内に装填された正極性のキャリアによってトナーが周面に付着される。また、現像ローラ38は、感光体ドラム16の回転方向Fと同じ方向(図中矢印Gの方向)に回転駆動され、現像ローラ38に余分に付着したトナーがブレード40によって落とされて現像ローラ38に均一に付着される
現像ローラ38の回転方向Gの回転により、現像ローラ38に付着されたトナーが感光体ドラム16の表面に搬送され、感光体ドラム16の表面とトナーとが逆方向に移動される。これにより、トナーが感光体ドラム16に擦りつけられるので、感光体ドラム16上に形成された静電潜像が効率よく現像される。
なお、感光体ドラム16の露光されていない部位の表面電位Vhを−500V、露光された部位の表面電位Vlを−200Vとすると、現像ローラ38に現像バイアス電圧をかけて現像ローラ38の表面電位Vdeveを−400Vにした場合、現像ローラ38に付着していたトナーは感光体ドラム16上の露光された部位に付着する。よって、感光体ドラム16上に形成された静電潜像は、反転現像される。
また、各感光体ドラム16の回転方向Fの現像器22よりも下流側の周囲には、各感光体ドラム16上のトナー像を中間転写体ベルト14に転写する転写ローラ25が備えられている。転写ローラ25は、矢印Hで示す方向に回転して中間転写体ベルト14を所定の速度で搬送して感光体ドラム16に順次対向させる。また、転写ローラ25は、正極性の電圧(本実施の形態では、+500V)が印加されて感光体ドラム16上のトナーを中間転写体ベルト14上に転写させる。
ここで、転写ローラ25では、感光体ドラム16上の全てのトナーを中間転写体ベルト14に転写させることはできず、転写ローラ25を通過した感光体ドラム16上には、トナーがわずかに残留する(転写残トナー)。
また、転写ローラ25によって極性がプラスに反転され、感光体ドラム16上に再び付着するトナー(リトランスファートナー)も存在する。なお、転写ローラ25を通過する際に、中間転写体ベルト14上に他色のトナー像が既に転写されている場合には、リトランスファートナーには、他色のトナーも含まれる。
そこで、感光体ドラム16の周面の転写ローラ25よりも下流側には、感光体ドラム16上の転写残トナー又はリトランスファートナーを一時的に保持するクリーニングロール24が配置されている。クリーニングロール24は、表面に導電性のブラシ毛が植毛されており、当該ブラシ毛が感光体ドラム16と接触するように配設されており、ブラシ毛に電圧が印加されると共に、回転駆動されるようになっている。
クリーニングロール24は、画像形成が行なわれている期間は負極性(本実施の形態では、−1000V)の電圧が印加されると共に、感光体ドラム16の回転方向と同方向に回転される。これにより、帯電している感光体ドラム16の表面に付着している正極性のリトランスファートナーをブラシ毛に吸着させて回収する。
なお、クリーニングロール24では、負極性の転写残トナーについては回収されず、感光体ドラム16上に付着したまま感光体ドラム16に対する帯電及び露光が行なわれて、次の静電潜像が形成される。現像器22では、静電潜像の非画像領域(LEDアレイにより露光されない領域)に付着している転写残トナーを現像ローラ38に付着した現像剤(キャリア及びトナー)との摺擦により現像器22内に回収し、また、画像領域(LEDアレイにより露光された領域)へトナーを付着させる。
クリーニングロール24によって回収されたリトランスファートナーは、ジョブが終了した場合等の非画像形成時に実行されるクリーニングモードによって、感光体ドラム16上に吐き出される。
クリーニングモードでは、クリーニングロール24は正極性(本実施の形態では、+500V)の電圧が印加されると共に、感光体ドラム16の回転方向とは異なる方向(感光体ドラム16の回転に追従するように)に回転される。これにより、クリーニングロール24に保持されていた正極性のリトランスファートナーが感光体ドラム16上に吐き出される。
このようにして感光体ドラム16上に吐き出されたリトランスファートナーは、感光体ドラム16の回転により転写位置まで搬送される。
クリーニングモードでは、転写ローラ25は負極性の電圧が印加されるようになっており、転写位置まで搬送されたリトランスファートナーは、転写ローラ25によって中間転写体ベルト14上に転写され、中間転写体ベルト14によってクリーナ32へと搬送され、クリーナ32のブレード34によって擦り取られる。
ここで、画像形成装置10では画像形成処理中に用紙28の搬送不良が発生することがあり、搬送不良が発生すると画像形成処理を正常に行えないため、駆動している各機器の動作を停止させる緊急停止処理を行う。この緊急停止処理では、感光体ドラム16への駆動力を停止して回転を停止させ、また、現像ローラ38、クリーニングロール24への電圧印加及び駆動力を停止させる。しかし、感光体ドラム16は他のロールに比べて大きいため、駆動力が停止されても慣性により回転がすぐには停止をしない。
クリーニングロール24は、画像形成時に図3(A)の期間t1に示すように−1000Vの電圧が印加され、感光体ドラム16との電位差により正極性のリトランスファートナーを吸着させている。ここで、搬送不良が発生して緊急停止が行われてクリーニングロール24の印加電圧が−1000Vから0V(図3(A)の矢印t2)となると、感光体ドラム16が帯電しているため、クリーニングロール24の方が感光体ドラム16より+200V電位が高くなってしまう(基準は転写後の感光体ドラム16の電位)。このような状態で、感光体ドラム16が回転すると、ブラシ毛が感光体ドラム16と接触しているため、吸着していたリトランスファートナーが感光体ドラム16上へ吐き出され、帯電ローラ18にリトランスファートナーが付着してしまう。
また、現像ローラ38は、画像形成時に図3(B)の期間t3に示すように−400Vの電圧が印加されてトナー及びキャリアとからなる現像剤により静電潜像の現像を行っている。ここで、搬送不良が発生して印加電圧が−400Vから0V(図3(B)の矢印t4)となると、現像ローラ38の方が感光体ドラム16の露光されない領域より+500V電位が高くなってしまう(基準は静電潜像の露光されない領域)。このような状態では、キャリアと現像ローラ38のマグネットとの磁気力よりキャリアと感光体ドラム16との静電力の方が大きくなるため、感光体ドラム16が回転すると現像剤の正極性であるキャリアが感光体ドラム16上に吸着されて移行してしまう。
そこで、本実施の形態では、緊急停止処理として感光体ドラム16の慣性による回転が完全に停止した後に、現像ローラ38、及びクリーニングロール24の電圧印加を停止する構成としている。
図4は、本実施の形態に係る画像形成装置10の搬送不良発生による緊急停止処理に関する機能ブロック図であり、本発明に特に関係する部分のみが示されている。なお、後述する感光体ドラム駆動制御部54、感光体ドラム駆動用モータ70、現像器制御部58、現像ローラ駆動用モータ72、クリーニングロール制御部66及びクリーニングロール駆動用モータ74は、画像形成ユニット15の各色毎に設けられているが機能が同様であるため、ここでは各々の色を示す末尾の符号を省略して説明する。
用紙捌き制御部48は搬送不良検出部50と接続されている。用紙捌き制御部48は用紙トレイ29(図1参照)の図示しない用紙捌き機構を制御しており、画像形成処理時に用紙28の搬送を開始すると用紙搬送開始信号を搬送不良検出部50へ出力する。
用紙検出センサー36、37は、共に搬送不良検出部50と接続されている。用紙検出センサー36、37は、用紙28の搬送経路(図1参照)にそれぞれ配置されており、画像形成処理中に用紙28を検出すると用紙検出信号を搬送不良検出部50へ出力する。
搬送不良検出部50は、用紙捌き制御部48、用紙検出センサー36、37、及び緊急停止制御部52と接続されている。搬送不良検出部50は、画像形成処理時に発生する用紙28の搬送不良を検出する。すなわち、搬送不良検出部50は、用紙捌き制御部48から用紙搬送開始信号を受け、その後一定期間の間に用紙検出センサー36、37から用紙検出信号が一方でも検出されない場合に、搬送不良の発生を検出して緊急停止制御部52へ搬送不良発生信号を出力する。なお、この一定期間とは、通常の画像形成処理において、用紙トレイ29の用紙捌き機構より用紙28の搬送が開始され、用紙検出センサー36、37を通過する期間以上であり、搬送不良の発生を判別するのに適切な期間となっている。
緊急停止制御部52は、搬送不良検出部50、感光体ドラム駆動制御部54、慣性回転期間タイマー56及び現像ローラ駆動制御部62と接続されている。緊急停止制御部52は、搬送不良検出部50より搬送不良発生信号を受けると、画像形成処理を緊急停止させる緊急停止処理を行う。この緊急停止処理では、感光体ドラム駆動制御部54並びに現像ローラ駆動制御部62へ駆動停止信号を出力して感光体ドラム16並びに現像ローラ38を回転駆動させる駆動力を停止させる。また、慣性回転期間タイマー56へタイマーの起動を指示するタイマー起動信号を出力する。さらに、画像形成処理で動作している機器をそれぞれ制御する図示しない制御部へ停止指示を送り、帯電ローラ18(図2参照)、露光器20、転写ローラ25、中間転写体ベルト14、転写装置26(図1参照)、定着装置30、給紙ローラ31、クリーナ32、2組の搬送ローラ33、排紙ローラ35への電圧印加や駆動を停止させる。
感光体ドラム駆動制御部54は、搬送不良検出部50と感光体ドラム駆動用モータ70と接続されている。感光体ドラム駆動制御部54は、感光体ドラム駆動用モータ70への通電を制御して感光体ドラム16の回転を制御しており、画像形成処理時には感光体ドラム16を図2の回転方向Fへ回転させている。また、感光体ドラム駆動制御部54は、緊急停止制御部52より駆動停止信号を受けると、感光体ドラム駆動用モータ70への通電を遮断して駆動力を無くし、感光体ドラム16の回転を停止させる。
ここで、感光体ドラム16は感光体ドラム駆動用モータ70からの駆動力が無くなっても慣性により回転してしまう。そこで、この慣性による回転が停止するまで期間を後述する慣性回転期間タイマー56により計時するようにしている。
慣性回転期間タイマー56は、緊急停止制御部52、現像ローラ印加電圧制御部64及びクリーニングロール制御部66と接続されている。慣性回転期間タイマー56は、緊急停止制御部52よりタイマー起動信号を受けると、所定の期間(本実施の形態では0.5秒)経過後にクリーニングロール制御部66及び現像ローラ印加電圧制御部64へ停止指示信号を出力する。ここで、この所定の期間とは、感光体ドラム16への駆動力が停止された後、慣性による回転が停止するまでの期間である。よって、本実施の形態では、慣性回転期間タイマー56により所定の期間経過して感光体ドラム16の回転が停止してから現像ローラ印加電圧制御部64及びクリーニングロール制御部66へ停止指示信号が出力されている。
現像ローラ駆動制御部62は、緊急停止制御部52及び現像ローラ駆動用モータ72と接続されている。現像ローラ駆動制御部62は、後述する現像ローラ印加電圧制御部64と共に現像器22(図2参照)を制御する現像器制御部58を構成している。現像ローラ駆動制御部62は現像ローラ駆動用モータ72の通電を制御して現像器22の現像ローラ38の回転を制御しており、画像形成処理時には現像ローラ38を図2の回転方向Gへ回転させている。また、現像ローラ駆動制御部62は、緊急停止制御部52より駆動停止信号を受けると、現像ローラ駆動用モータ72への通電を遮断して現像ローラ38が回転駆動する駆動力を無くし、回転を停止させる。
現像ローラ印加電圧制御部64は、慣性回転期間タイマー56と接続されている。現像ローラ印加電圧制御部64は、現像ローラ38への電圧印加を制御しており、画像形成時には現像ローラ38へ−400Vの現像バイアス電圧を印加して静電潜像の現像を行わせている。また、慣性回転期間タイマー56より停止指示信号を受けると、現像ローラ38への電圧印加を停止する。
クリーニングロール制御部66は、慣性回転期間タイマー56及びクリーニングロール駆動用モータ74と接続されている。クリーニングロール制御部66は、クリーニングロール24の電圧印加を制御しており、また、クリーニングロール駆動用モータ74への通電を制御してクリーニングロール24の回転を制御している。クリーニングロール制御部66は、画像形成処理時にクリーニングロール24へ−1000Vの電圧を印加し、また、クリーニングロール駆動用モータ74を制御して図2の回転方向Iへ回転駆動させている。また、クリーニングロール制御部66は、慣性回転期間タイマー56より停止指示信号を受けると、クリーニングロール24への電圧印加を停止し、また、クリーニングロール駆動用モータ74への通電を遮断してクリーニングロール24の回転を停止させる。
ここで、本実施の形態の緊急停止処理では搬送不良発生時に感光体ドラム16と現像ローラ38の駆動力を停止して現像ローラ38を停止させ、感光体ドラム16の慣性による回転が停止する期間(0.5秒)を経過した後に、現像ローラ38の電圧印加を停止し、また、クリーニングロール24の電圧印加と回転駆動を停止させている。
つまり、現像ローラ38は搬送不良発生が発生するとすぐに回転駆動を停止するため、現像ローラ38の回転により感光体ドラム16との対向部へ供給されるトナー(現像剤)を制限することができ、また、感光体ドラム16の回転が停止した後に電圧印加を停止するため、現像剤のキャリアが感光体ドラム16へ付着したまま回転してしまうことを防止することができる。
一方、クリーニングロール24は感光体ドラム16の慣性による回転が停止するまで残トナーを回収し、回転が停止した後に回転駆動と電圧印加を停止するため回収したトナーが感光体ドラム16上へ吐き出されることを防止できる。
以下に、本実施の形態の作用を説明する。
(画像形成処理)
最初に通常の画像形成処理について説明する。
画像形成装置10は、画像データが入力されると以下の画像形成処理が実行される。なお、この画像形成処理では画像形成ユニット15Y、15M、15C、15Kはそれぞれに対応する色でのトナー象を形成するが、処理が同様であるため各々の色を示す末尾の符号を省略して説明する。
画像形成処理では、中間転写体ベルト14が図5(A)の矢印E方向へ駆動し、感光体ドラム16が図5(A)の矢印F方向へ回転すると共に、帯電ローラ18にDC−500Vの電圧が印加され、感光体ドラム16と同期して回転することにより感光体ドラム16の表面を約−500Vに帯電させる。
次に、入力された画像データをイエロー/マゼンタ/シアン/ブラックの各色毎のデータへ変換し、変換した各色毎のデータに基づき各色毎に露光器20のLEDアレイを点灯させて、各感光体ドラム16上に各色毎の静電潜像を形成する。ここで、感光体ドラム16上でLEDアレイにより露光された領域の帯電電圧は約−200Vとなっている。
現像ローラ38は−400Vの電圧が印加され、且つ図5(A)の矢印G方向に回転して感光体ドラム16上の静電潜像にトナーT1を付着(図5(A)参照)させて静電潜像を現像する。
転写ローラ25は+500Vの電圧が印加され、現像された各感光体ドラム16上の互いに異なる色のトナー像を、中間転写体ベルト14のベルト面上で、互いに重なり合うように中間転写体ベルト14へ転写して最終トナー像を形成する。
ここで、図5(A)に示すように、感光体ドラム16上のトナーT1は全て中間転写体ベルト14に転写されるわけではなく、転写されないトナー(転写残トナー)T2、転写されたものの、転写ローラ25に印加された電圧により極性がプラスに反転して再び感光体ドラム16上に付着するトナー(リトランスファートナー)T3がある。
そこで、クリーニングロール24では−1000Vの電圧が印加され、感光体ドラム16と同じ回転方向である図5(B)の矢印I方向へ回転して、リトランスファートナーT3を吸着して回収する。一方、マイナス極性である転写残トナーT2はクリーニングロール24に回収されず感光体ドラム16の回転に伴い現像ローラ38に到達して現像ローラ38に回収される。
一方、上記中間転写体ベルト14へ転写された最終トナー像は+1000Vの電圧が印加された転写装置26(図1参照)のローラ26A、26Bの間に送り込まれ、用紙トレイ29から図示しない用紙捌き機構により取り出され、同じくローラ26A、26Bへ搬送された用紙28に転写される。
最終トナー像が転写された用紙28は、加圧ローラ30Aと加熱ローラ30Bとからなる定着装置30に搬送されて定着処理が施される。これにより、最終トナー像が定着されて、用紙28上に所望の画像(カラー画像)が形成される。
(搬送不良による緊急停止処理)
次に画像形成処理時に用紙28の搬送不良が発生した場合の緊急停止処理について説明する。なお、後述する緊急停止処理は画像形成ユニット15Y、15M、15C、15Kで同様であるため、各々の色を示す末尾の符号を省略して説明する。
搬送不良検出部50(図4参照)は、上述の画像形成処理中に用紙捌き制御部48から用紙搬送開始信号を受けた後、一定期間の間に用紙検出センサー36、37からの用紙検出信号が一方でも検出されないと用紙28の搬送不良が発生したことを検出する。搬送不良検出部50は、搬送不良が発生すると搬送不良発生信号を出力し、搬送不良発生信号を受けた緊急停止制御部52は緊急停止処理を開始する。
以下、図6のフローに従い、緊急停止処理を説明する。
ステップ100では、現像ローラ駆動用モータへの通電を遮断して、現像ローラ38の回転を停止し、ステップ102へ移行する。現像ローラ38の回転が停止すると感光体ドラム16との対向部へ供給されるトナーが制限されて、感光体ドラム16上へ付着するトナー量が少なくなる。
ステップ102では、感光体ドラム駆動用モータ70(図4参照)への通電を遮断することにより、感光体ドラム16への駆動力が停止され、ステップ104へ移行する。感光体ドラム16は駆動力が停止されたことにより慣性で回転する。また、感光体ドラム16への駆動力の停止と同期して画像形成処理で動作している機器を制御する図示しない制御部へ停止指示が送られて、帯電ローラ18(図2参照)、露光器20、転写ローラ25、中間転写体ベルト14、転写装置26(図1参照)、定着装置30、給紙ローラ31、クリーナ32、2組の搬送ローラ33、排紙ローラ35の電圧印加や駆動が停止する。
ステップ104では、感光体ドラム16の駆動力を停止してから0.5秒経過したかを判別し、判定が肯定判定の場合、ステップ106へ移行する。また、ステップ104の判定が否定判定の場合、0.5秒を経過するまでステップ104が繰り返される。
ここで、この0.5秒経過を経過するまでの間、クリーニングロール26では図7(A)の期間t6に示ように−1000Vの電圧が印加されているため、感光体ドラム16との電位差(基準は転写後の感光体ドラム16の電位)により正極性のリトランスファートナーT3を吸着している。また、現像ローラ38では、図7(B)の期間t8に示ように−400Vの電圧が印加されているため、感光体ドラム16との電位差(基準は静電潜像の露光されない領域)による静電力より現像ローラ38とキャリアの磁気力が大きいので、現像剤の正極性のキャリアが現像ローラ38に吸着されたままとなり、慣性により回転している感光体ドラム16上へキャリアが移行しない。
ステップ106では、感光体ドラム16の駆動力を停止して0.5秒経過すると感光体ドラム16の回転が停止しているため、クリーニングロール26の回転及び電圧印加を停止してステップ108へ移行する。これにより、図7(A)の矢印t9に示すよう、クリーニングロール26は感光体ドラム16より電位が+200V高くなるが、感光体ドラム16の回転が停止しているため、回収しているリトランスファートナーT3は吐き出されない。よって、帯電ローラ18にリトランスファートナーT3が付着して汚れを発生させることが無い。
ステップ108では、現像ローラ38への電圧印加を停止する。これにより、図7(B)の矢印t10に示すように、現像ローラ38が感光体ドラム16より400V電位が高くなるが、感光体ドラム16の回転が停止しているため、現像ローラ38に付着した現像剤のキャリアは感光体ドラム16に移行せず。感光体ドラム16をキャリアにより傷付けることもなくなる。現像ローラ38の電圧印加を停止すると緊急停止処理が完了となる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、緊急停止時に、現像ローラ38の回転を停止して供給するトナーを制限することにより感光体ドラム16へ過剰にトナーが付着することによるトナー汚れを防止でき、また、感光体ドラム16の慣性による回転が停止するまで、現像バイアス電圧を印加することにより、キャリアが現像ローラ38に保持されるため、感光体ドラム16を傷付けることを防止できる。
また、クリーニングロール26は感光体ドラム16の慣性による回転が停止するまで、電圧が印加され、回転駆動することにより、感光体ドラム16上からリトランスファートナーT3を回収でき、また、回収したリトランスファートナーT3が感光体ドラム16上へ吐き出されることを防止できる。よって、帯電ローラ18にリトランスファートナーT3が付着することも防止できる。
なお、本実施の形態では、緊急停止処理で現像ローラ38の回転をすぐに停止し、所定の期間(0.5秒)経過して感光体ドラム16の慣性による回転が停止した後に現像ローラ38の電圧印加を停止しているが、所定の期間(0.5秒)経過した後に現像ローラ38の回転及び電圧印加を停止するようにしてもよい。この場合、現像ローラ38の回転及び電圧印加を停止するタイミングが同一となるため制御が容易となる。
また、所定の期間(0.5秒)経過することにより、感光体ドラム16の慣性による回転が停止しているかを判別しているが、他の手段により判別してもよい。例えば、感光体ドラムの回転軸に回転センサー等を設けて回転の停止を判別してもよい。
本実施の形態では、搬送不良の発生によって緊急停止処理を行う場合について説明したが、画像形成装置10を覆うカバーがオープンされた場合や、画像形成処理中に画像形成装置10の電源スイッチがオフされた場合など画像形成装置10の状態に応じて緊急停止が必要な場合に、本実施の形態の緊急停止処理を行ってもよい。カバーオープンで緊急停止する場合は、例えば、カバーの開閉を検出するセンサーを設け、画像形成処理中にセンサーによりカバーが開くことが検出された場合に、緊急停止制御部52(図4参照)によって緊急停止処理を行えばよい。また、画像形成処理中に電源スイッチがオフされた場合も同様に、緊急停止処理を行えばよい。
画像形成装置の概略構成図である。 画像形成ユニットの詳細構成図である。 従来の搬送不良が発生した場合の現像ローラ、クリーニングロールの電圧を示す図である。 搬送不良発生による緊急停止処理に関する機能ブロック図である。 画像形成時の画像形成ユニットの処理を示す図である。 緊急停止処理の流れを示すフローである。 本実施の形態の搬送不良が発生した場合の現像ローラ、クリーニングロールの電圧を示す図である。
符号の説明
10 画像形成装置
15 画像形成ユニット
16 感光体ドラム(像担持体)
18 帯電ローラ(帯電手段)
22 現像器(現像手段)
24 クリーニングロール(残トナー回収/吐出手段)
28 用紙(記録媒体)
38 現像ローラ(現像担持体)
52 緊急停止制御部(緊急停止手段)
56 慣性回転期間タイマー(遅延手段)
64 現像ローラ印加電圧制御部(第2の電圧印加手段)
66 クリーニングロール制御部(第1の電圧印加手段)
70 感光体ドラム駆動用モータ(第1の駆動手段)
72 現像ローラ駆動用モータ(第2の駆動手段)

Claims (8)

  1. 帯電手段により帯電された像担持体を第1の駆動手段の駆動力で周回させながら、前記像担持体上へ光ビームを照射して静電潜像を形成し、現像手段により前記静電潜像へ電位差に基づきトナーを付着させて現像したトナー像を記録媒体へ転写して画像を形成する画像形成装置であって、
    前記像担持体に対向配置され、前記転写時に発生する残トナーを電位差に基づき回収、あるいは吐出する残トナー回収/吐出手段と、
    前記残トナー回収/吐出手段へ残トナーを回収、又は吐出させる電圧を印加する第1の電圧印加手段と、
    緊急停止の要求があった場合に、少なくとも前記第1の駆動手段による前記像担持体の駆動並びに前記第1の電圧印加手段による電圧印加を含む画像形成処理に関わる動作を停止させる緊急停止手段と、
    前記緊急停止手段により停止動作する前記像担持体の慣性による周回が完全に停止するまで、前記第1の電圧印加手段による電圧印加の停止を遅延させる遅延手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 帯電手段により帯電された像担持体を第1の駆動手段の駆動力で周回させながら、前記像担持体上へ光ビームを照射して静電潜像を形成し、現像手段により前記静電潜像へ電位差に基づきトナーを付着させて現像したトナー像を記録媒体へ転写して画像を形成する画像形成装置であって、
    前記現像手段へ所定の現像バイアス電圧を印加する第2の電圧印加手段と、
    緊急停止の要求があった場合に、少なくとも前記第1の駆動手段による前記像担持体の駆動並びに前記第2の電圧印加手段による電圧印加を含む画像形成処理に関わる動作を停止させる緊急停止手段と、
    前記緊急停止手段により停止動作する前記像担持体の慣性による周回が完全に停止するまで、前記第2の電圧印加手段による電圧印加の停止を遅延させる遅延手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記現像手段が、前記像担持体の周面の静電潜像領域と対向配置され、周回することにより当該対向位置へ前記トナーを供給して前記第2の電圧印加手段により印加される電圧に基づき前記静電潜像へ前記トナーを付着させる現像担持体と、
    前記画像形成処理に関わる動作の動力源として前記現像担持体を周回駆動させる第2の駆動手段と、で構成され、
    前記緊急停止手段が前記第2の駆動手段による前記現像担持体の駆動を最優先に停止させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記現像手段が、現像剤としてトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を用いることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記遅延手段が、所定の期間計時をすることにより前記像担持体の慣性による周回が停止したかを判別することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の画像形成装置。
  6. 画像形成処理中に記録媒体の搬送不良が発生すると緊急停止が要求されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の画像形成装置。
  7. 画像形成処理中に前記画像形成装置を覆うカバーがオープンされると緊急停止が要求されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の画像形成装置。
  8. 画像形成処理中に前記画像形成装置の電源スイッチがオフされると緊急停止が要求されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009282122A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2009300814A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

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