JP2005264965A - ディスクブレーキ - Google Patents

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【課題】 制動時のブレーキパッドの摺動性を低下させることなく、制動時のブレーキパッドの振動を抑制し、ブレーキ鳴きの発生頻度を低下させることができるディスクブレーキの提供。
【解決手段】 ディスクロータDを挟んで対向配置された一対の押圧手段15を有するキャリパ本体1を備え、キャリパ本体1には、ディスクロータ軸線方向に沿ってキャリパ本体1に架設されたパッドピン24と、パッドピン24に摺動可能に挿通され吊下支持されるとともに一対の押圧手段15にそれぞれ押圧される少なくとも一対のブレーキパッド22と、ブレーキパッド22を付勢してパッドピン24に押し付ける付勢部材12とを有し、一対のブレーキパッド22に対して一つのパッドピン24で支持するディスクブレーキで、ブレーキパッド22のパッドピン24による吊下位置を、ブレーキパッド22のディスクロータ接線方向における中心位置よりもディスクロータ回入側に設ける。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両等の制動用に用いられるディスクブレーキに関する。
従来のディスクブレーキには、ディスクロータを挟んで対向配置された一対のピストンを有するキャリパ本体を備え、このキャリパ本体にディスクロータ軸線方向に沿って架設されたパッドピンにブレーキパッドを摺動可能に挿通して吊下支持させるとともに、ブレーキパッドを付勢してパッドピンに押し付けることでその姿勢を安定させるカバースプリングを装着したものがある。このようなディスクブレーキにおいて、一対のブレーキパッドに対して一つのパッドピンで支持するものがあり、この場合、ブレーキパッドのディスクロータ接線方向における中心位置にてライニングからディスク半径方向外側に被吊り部が延設され、この被吊り部に形成された挿通孔でブレーキパッドはパッドピンに吊り下げられるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−276703号公報
上記した特許文献1のディスクブレーキにおいて、ブレーキパッドは、制動時にそのディスクロータ回出側にあるキャリパ本体のトルク受部に当接することになるが、このときに、このディスクロータ回出側のトルク受部との当接位置を中心にディスクロータ回入側の部分がディスクロータ軸線方向に往復動するように微小振動し、ブレーキ鳴きの要因となっていた。
この振動を抑え込むためには、カバースプリングの付勢力を大きくしてパッドピンと取付孔との摩擦力を増大させることが考えられるが、ディスクロータ回出側にあるトルク受部から取付孔までの距離つまり振動中心から振動を抑え込む位置までの距離が近いことから、カバースプリングの付勢力をかなり大きくして摩擦力を増大させなければ振動を抑制することができない。そして、このようにカバースプリングの付勢力を大きくすると、制動時のブレーキパッドのディスクロータ軸線方向への摺動性が低下してしまうことになる。
したがって、本発明は、制動時のブレーキパッドの摺動性を低下させることなく、制動時のブレーキパッドの振動を抑制し、ブレーキ鳴きの発生頻度を低下させることができるディスクブレーキの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ディスクロータを挟んで対向配置された一対の押圧手段を有するキャリパ本体を備え、該キャリパ本体には、前記ディスクロータ軸線方向に沿って前記キャリパ本体に架設されたパッドピンと、該パッドピンに摺動可能に挿通され吊下支持されるとともに前記一対の押圧手段にそれぞれ押圧される少なくとも一対のブレーキパッドと、前記ブレーキパッドを付勢して前記パッドピンに押し付ける付勢部材とを有し、前記一対のブレーキパッドに対して一つのパッドピンで支持するディスクブレーキにおいて、前記ブレーキパッドの前記パッドピンによる吊下位置が、該ブレーキパッドのディスクロータ接線方向における中心位置よりもディスクロータ回入側に設けられていることを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記押圧手段と前記ブレーキパッドとの間に設けられ、前記押圧手段に対しディスクロータ回入側に偏って当接するシム部材を有することを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、ブレーキパッドのパッドピンによる吊下位置を、ブレーキパッドのディスクロータ接線方向における中心位置よりもディスクロータ回入側に設けるので、ディスクロータ回出側のトルク受部から離れた位置で付勢手段によるブレーキパッドのパッドピンへの摩擦力を付与できる。つまり、振動中心から振動を抑え込む位置までの距離を長くできる。よって、ブレーキパッドのパッドピンへの摩擦力を特に大きくすることなく、制動時のブレーキパッドの振動を抑制することができる。したがって、制動時のブレーキパッドの摺動性を低下させることなく、制動時のブレーキパッドの振動を抑制し、ブレーキ鳴きの発生頻度を低下させることができる。
請求項2に係る発明によれば、シム部材によってブレーキパッドと押圧手段とがディスクロータ回入側に偏って当接するので、制動時にブレーキパッドを支持する点が、この当接点とパッドピンによる吊下位置とディスクロータ回出側のトルク受部との三点となり、これら三点がブレーキパッドのロータ押圧面全体を包含するように配置されるので、制動時のブレーキパッドの振動をさらに抑制することができる。したがって、ブレーキ鳴きの発生頻度を低下させることができる。
本発明の第1実施形態のディスクブレーキを図1〜図3を参照して以下に説明する。
第1実施形態のディスクブレーキは、キャリパCが車体側に固定されるタイプの対向ピストン型ディスクブレーキであり、その構造は、図1〜図3に示すようになっている。これらの図において、1はキャリパ本体で、このキャリパ本体1は、ディスクロータDの制動面に対しその軸線方向における内側(車両内側)に配置されるインナ側キャリパ半割体2Aと、ディスクロータDに対しその軸線方向における外側(車両外側)に配置されるアウタ側キャリパ半割体2Bとを突き合わせて一体に連結して構成されている。なお、ディスクロータDの車両前進時における回転方向を矢印Fで示しており、この車両前進時におけるディスクロータDの回転方向入口側(図1〜図3における左側)をディスクロータ回入側とし、車両前進時におけるディスクロータDの回転方向出口側(図1〜図3における右側)をディスクロータ回出側とする。
インナ側キャリパ半割体2Aは、ディスクロータ接線方向(図1〜図3の左右方向)に沿う方向における両側部と中央部との三カ所にディスクロータDの方向に向けて突出する突出部3A,4A,5Aを有しており、アウタ側キャリパ半割体2Bも、ディスクロータ接線方向に沿う方向における両側部と中央部との三カ所にディスクロータDの方向に向けて突出する突出部3B,4B,5Bを有している。そして、これらキャリパ半割体2A,2Bは、突出部3A,3B同士、突出部4A,4B同士および突出部5A,5B同士をそれぞれ突き合わせた状態で3本のタイボルト6により互いに連結されている。
キャリパ本体1は、そのアウタ側キャリパ半割体2Bに設けられた二つの取付孔7を通したボルト(図示略)により車体の非回転部、例えば自動二輪車のフロントフォークに取り付けられるようになっており、この取付状態で、突出部3A,3B,4A,4B,5A,5BがディスクロータDの半径方向外方を跨ぐ位置に配置される。これにより、突出部3A,3BがディスクロータDの半径方向外方を跨ぐディスクパス部8を、突出部4A,4BがディスクロータDの半径方向外方を跨ぐディスクパス部9を、突出部5A,5BがディスクロータDの半径方向外方を跨ぐディスクパス部10を、それぞれ形成することになり、これら三つのディスクパス部8,9,10がディスク接線方向に間隔をあけて配置される。そして、ディスクパス部8,10の間およびディスクパス部9,10の間は、それぞれディスク半径方向に貫通する開口部11とされ、各開口部11内にカバースプリング(付勢手段)12がそれぞれ配置されている。
なお、図3に示すように、ディスクパス部8,10の間にあるディスクロータ回出側の開口部11において、それぞれがディスクロータ半径方向に沿いかつディスクロータ軸線方向に沿って延在し互いに対向する部分がトルク受部11aおよびトルク受部11bとされている。これらのディスクロータ回出側のトルク受部11aおよびディスクロータ回入側のトルク受部11bが、ディスクロータ半径方向の外側において、ディスクロータ回出側のブレーキパッド22をディスク軸線方向に沿ってガイドし、かつ制動時のトルクを受ける。
同様に、ディスクパス部9,10の間にあるディスクロータ回入側の開口部11において、それぞれがディスクロータ半径方向に沿いかつディスクロータ軸線方向に沿って延在ししかも互いに対向する部分がトルク受部11aおよびトルク受部11bとされている。これらのディスクロータ回出側のトルク受部11aおよびディスクロータ回入側のトルク受部11bが、ディスクロータ半径方向の外側において、ディスクロータ回入側のブレーキパッド22をディスク軸線方向に沿ってガイドし、かつ制動時のトルクを受ける。
また、インナ側キャリパ半割体2Aおよびアウタ側キャリパ半割体2Bのそれぞれには、ディスクロータDの回転方向に配列して二つのボア13が形成されており、各ボア13には、押圧手段としての有底筒状のピストン15が摺動可能に納められている。なお、図3においては、断面とした関係上、これらボア13およびピストン15については、インナ側のみが図示されているが、インナ側およびアウタ側のディスクロータ回入側のボア13同士およびピストン15同士はそれぞれが相互に対向するように同軸上に配置されており、インナ側およびアウタ側のディスクロータ回出側のボア13同士およびピストン15同士もそれぞれが相互に対向するように同軸上に配置されている。したがって、キャリパCは、ここでは、ディスクロータDを挟んで二対のピストン15を備えた4ピストン対向タイプとなっている。
各ボア13には、給液口19から導入されたブレーキ液が供給されるようになっており、このブレーキ液の供給に応じて二対のピストン15が同期して突出するようになる。なお、18はエア抜き用のブリーダである。
インナ側キャリパ半割体2Aおよびアウタ側キャリパ半割体2Bのそれぞれには、図1および図3に示すように、上記した2つの開口部11にそれぞれ臨んでピンボス20,21が突設されている。同じ開口部11に配設されるインナ側キャリパ半割体2A側のピンボス20とアウタ側キャリパ半割体2B側のピンボス21とは、ディスク軸線方向において相対向して配置されており、相対向する2つのピンボス20,21同士には、図3に示すディスクロータ軸線方向に沿うパッドピン24が架設されている。その結果、各開口部11にそれぞれ一本ずつパッドピン24が設けられる。
そして、第1実施形態においては、ディスクロータ回入側のピンボス20,21およびパッドピン24は、ディスクロータ回入側の開口部11のディスクロータ接線方向における中心位置よりもディスクロータ回入側にずれて設けられている。
同様に、ディスクロータ回出側のピンボス20,21およびパッドピン24も、ディスクロータ回出側の開口部11のディスクロータ接線方向における中心位置よりもディスクロータ回入側にずれて設けられている。
各パッドピン24は、それぞれ、一本のみでディスクロータ軸線方向における両側に配置される一対のブレーキパッド22を摺動可能に挿通させて吊下支持することになり、キャリパCには、ピストン15と同様、ブレーキパッド22が二対設けられる。なお、図3においては、断面とした関係上、インナ側のブレーキパッド22のみが図示されている。
各ブレーキパッド22は、それぞれ、略矩形の裏板25とこの裏板25に接合された摩擦材26とからなっており、その裏板25のディスクロータ半径方向外側に突出するように一体に形成された被吊り部27にディスク軸線方向に挿通孔28が形成されている。各ブレーキパッド22は、摩擦材26をディスクロータD側に向けた状態で、それぞれの挿通孔28にパッドピン24が挿通されることで、パッドピン24に吊下支持される。
ここで、上記したように、各パッドピン24が、それぞれが配置される開口部11のディスクロータ接線方向における中心位置よりもディスクロータ回入側にずれて配設されていることから、各ブレーキパッド22も、摩擦材26をディスクロータD側に向けた状態で、被吊り部27および挿通孔28が、ブレーキパッド22のディスクロータ接線方向における中心位置よりもディスクロータ回入側にずれて設けられている。
つまり、各ブレーキパッド22のパッドピン24による吊下位置は、ブレーキパッド22のディスクロータ接線方向における中心位置よりもディスクロータ回入側にずれて設けられている。
各挿通孔28は、ディスクロータDの接線方向に若干延びる長穴となっており、その結果、ディスクロータ回出側のブレーキパッド22は、ディスク接線方向に若干移動して、ディスクパス部8,10のディスクロータ半径方向における外側のトルク受部11a,11bに対し当接することができ、ディスクロータ回入側のブレーキパッド22は、ディスク接線方向に若干移動して、ディスクパス部9,10のディスクロータ半径方向における外側のトルク受部11a,11bに対し当接することができるようになっている。
各ブレーキパッド22のそれぞれの裏板25には、その被吊り部27側のディスクロータ接線方向における両端部に、カバースプリング12に当接するディスクロータ回入側の肩部29とディスクロータ回出側の肩部30とが形成されており、ディスクロータ回出側の肩部30は半径方向外方に突出する形状をなしている。
インナ側キャリパ半割体2Aおよびアウタ側キャリパ半割体2Bには、各一対のブレーキパッド22をディスク軸線方向にガイドし、かつ各一対のブレーキパッド22に生じるトルクをディスクロータ半径方向における内側で受けるための三つの突起であるガイド突起部31,32,33が、ディスク接線方向に沿う方向における両側部と中央部とにディスクロータDの方向に向けて突出するように設けられている。なお、図3においては、断面とした関係上、これらガイド突起部31,32,33についてはインナ側のみが図示されている。
ディスクロータ回出側において隣り合うガイド突起部31,33の、それぞれがディスク半径方向に沿いかつディスク軸線方向に沿って延在ししかも互いに対向する部分がトルク受部34a,34bとされている。これらのディスクロータ回出側のトルク受部34aおよびディスクロータ回入側のトルク受部34bが、ディスクロータ半径方向の内側において、ディスクロータ回出側のブレーキパッド22をディスク軸線方向に沿ってガイドし、かつ制動時のトルクを受ける。
同様に、ディスクロータ回入側において隣り合うガイド突起部32,33の、それぞれがディスク半径方向に沿いかつディスク軸線方向に沿って延在ししかも互いに対向する部分がトルク受部34a,34bとされている。これらのディスクロータ回出側のトルク受部34aおよびディスクロータ回入側のトルク受部34bが、ディスクロータ半径方向の内側において、ディスクロータ回入側のブレーキパッド22をディスク軸線方向に沿ってガイドし、かつ制動時のトルクを受ける。
ここで、ディスクロータ回入側およびディスクロータ回出側のいずれの開口部11側においても、ディスクロータ回出側にある、ディスクロータ半径方向内側のトルク受部34aと前述の外側のトルク部11aとは同一平面上に配置され、ディスクロータ回入側にあるトルク受面34bとトルク受面11bとが同一平面上に配置されている。
なお、冷却等の理由により、ディスクパス部8とガイド突起部31との間は凹部40とされ、ディスクパス部9とガイド突起部32との間は凹部41とされ、ディスクパス部10とガイド突起部33との間は凹部42とされているが、これら凹部40,41,42をなくし、ディスクロータ回入側およびディスクロータ回出側のいずれの開口部11側においても、同一平面に配置されるトルク受部11aとトルク受部34aとを連続する一のトルク受部とし、同一平面に配置されるトルク受部11bとトルク受部34bとを連続する一のトルク受部とすることが可能である。
ディスクパス部8,10の間およびディスクパス部9,10の間の各開口部11内に配置される各カバースプリング12は、ディスクロータ回入側に配置されるものが同側に配置されるパッドピン24に係止されて同側に配置される一対のブレーキパッド22を押圧することになり、ディスクロータ回出側に配置されるものが同側に配置されるパッドピン24に係止されて同側に配置される一対のブレーキパッド22を押圧することになる。
各カバースプリング12は、パッドピン24に係止される係止部43と、ブレーキパッド22のディスクロータ回入側の肩部29に当接してこれをディスクロータ半径方向内方に押圧する回入側押圧部44と、ブレーキパッド22のディスクロータ回出側の肩部30の傾斜面45に当接してこれをディスクロータ半径方向内方かつディスクロータ回出方向に斜めに押圧する回出側押圧部46とを有している。そして、カバースプリング12のディスク半径方向内方への付勢力でブレーキパッド22は挿通孔28をパッドピン24に押し付け摩擦抵抗を発生させる。
ここで、キャリパCがピストン15を前進させてブレーキパッド22をディスクロータDに押し付ける制動時において、ブレーキパッド22は、そのディスクロータ回出側にあるキャリパ本体1のトルク受部11a,34aに当接することになるが、このときに、このディスクロータ回出側のトルク受部11a,34aとの当接位置を中心にディスクロータ回入側の部分がディスクロータ軸線方向に往復動するように振動しようとすることになる。しかしながら、以上に述べた第1実施形態のディスクブレーキによれば、ブレーキパッド22のパッドピン24による吊下位置を、ブレーキパッド22のディスクロータ接線方向における中心位置よりもディスクロータ回入側に設けているので、ディスクロータ回出側のトルク受部11a,34aから離れた位置でカバースプリング12によるブレーキパッド22のパッドピン24への摩擦力を付与できる。その結果、振動中心から振動を抑え込む位置までの距離を長くできる。よって、ブレーキパッド22のパッドピン24への摩擦力を特に大きくすることなく、制動時のブレーキパッド22の振動を抑制することができる。したがって、制動時のブレーキパッド22の摺動性を低下させることなく、制動時のブレーキパッド22の振動を抑制し、ブレーキ鳴きの発生頻度を低下させることができる。
次に、本発明の第2実施形態のディスクブレーキを主に図4および図5を参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第2実施形態のディスクブレーキにおいては、各ピストン15とブレーキパッド22の裏板25との間に薄板状のシム部材51が介装されている。このシム部材51は、円板状をなす主板部52と、主板部52からその半径方向外方に互いに相反する方向に突出する一対の係止板部53とを有しており、両係止板部53がブレーキパッド22の裏板25に係止される。
ここで、シム部材51が取り付けられたブレーキパッド22がパッドピン24に支持されるようにキャリパ本体1に組み付けられた状態とされたとき、シム部材51はピストン15に対してディスクロータ回入側に偏って当接することになる。言い換えれば、ピストン15によるブレーキパッド22への面圧をディスクロータ回出側よりもディスクロータ回入側が高くなるように設定している。さらに言い換えれば、シム部材51がピストン15のディスクロータ回入側の円弧状部分のみに当接し、ピストン15の残りのディスクロータ回出側の円弧状部分には当接することがないようにピストン15に対しディスクロータ回入側にずれて配設されている。具体的には、図4乃至図5に斜線範囲Xで示すシム部材51と円筒状のピストン15との当接範囲がピストン15の中心位置よりもディスクロータ回入側のみに設定されている。
以上に述べた第2実施形態のディスクブレーキによれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができ、その上で、シム部材51によってブレーキパッド22とピストン15とがディスクロータ回入側に偏って当接するので、制動時にブレーキパッド22を支持する点が、この当接点とパッドピン24による吊下位置とディスクロータ回出側のトルク受部11a,34aとの三点となり、これら三点がブレーキパッド22の摩擦材26のロータ押圧面全体を包含するように配置されるので、制動時のブレーキパッド22の振動をさらに抑制することができる。したがって、ブレーキ鳴きの発生頻度を低下させることができる。
なお、シム部材を用いずにブレーキパッド22の裏板25に段差部を形成することも可能である。
また、上記実施形態においては、ディスクロータDの両面にピストン15を配した対向ピストン型のディスクブレーキにより説明したが、ディスクブレーキの型式はこれに限らず、ディスクロータDの片面側にピストンを配し、ピストン押圧時の反力によりピストンと反対側面のブレーキパッドを押圧する爪部を有するフローティング型のディスクブレーキに本発明を適用しても良い。この場合には、ピストンと爪部とにより本発明の押圧手段が構成される。
本発明の第1実施形態のディスクブレーキを示す正面図である。 本発明の第1実施形態のディスクブレーキを示す平面図である。 本発明の第1実施形態のディスクブレーキを示す図2におけるZ−Z線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態のディスクブレーキを示す図2におけるZ−Z線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態のディスクブレーキのブレーキパッドを裏板側から見た図である。
符号の説明
1 キャリパ本体
12 カバースプリング(付勢部材)
15 ピストン(押圧手段)
22 ブレーキパッド
24 パッドピン
51 シム部材
D ディスクロータ

Claims (2)

  1. ディスクロータを挟んで対向配置された一対の押圧手段を有するキャリパ本体を備え、該キャリパ本体には、前記ディスクロータ軸線方向に沿って前記キャリパ本体に架設されたパッドピンと、該パッドピンに摺動可能に挿通され吊下支持されるとともに前記一対の押圧手段にそれぞれ押圧される少なくとも一対のブレーキパッドと、前記ブレーキパッドを付勢して前記パッドピンに押し付ける付勢部材とを有し、前記一対のブレーキパッドに対して一つのパッドピンで支持するディスクブレーキにおいて、
    前記ブレーキパッドの前記パッドピンによる吊下位置が、該ブレーキパッドのディスクロータ接線方向における中心位置よりもディスクロータ回入側に設けられていることを特徴とするディスクブレーキ。
  2. 前記押圧手段と前記ブレーキパッドとの間に設けられ、前記押圧手段に対しディスクロータ回入側に偏って当接するシム部材を有することを特徴とする請求項1記載のディスクブレーキ。
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