JP4802172B2 - ディスクブレーキ - Google Patents

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Description

本発明は、ディスクブレーキに関する。
ディスクブレーキにおいて、制動時に異音を生じる、いわゆるブレーキ鳴きを防止することを主目的として、ブレーキパッドのディスクとは反対側に二枚のシムおよびカバーシムを配置するものがある(例えば、特許文献1参照)。これらのシムおよびカバーシムは、それぞれに形成された支持片においてブレーキパッドに支持される。
また、ディスクブレーキにおいて、一つのブレーキパッドとしてディスク円周方向長さの短いブレーキパッドを用いるものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−41268号公報 特開2006−207655号公報
特許文献2に開示されたようなディスク円周方向長さの短いブレーキパッドに、特許文献1に開示されたシムおよびカバーシムを設ける場合、支持片の支持幅が狭くなり、支持片の支持力が不足してしまう。このため、ブレーキパッドをキャリパに取り付ける際にカバーシム、あるいはシムとカバーシムとがブレーキパッドから脱落してしまうことになり、組み付け作業が煩雑になってしまう可能性があった。
したがって、本発明は、ディスク円周方向長さの短いブレーキパッドにシムおよびカバーシムを設ける場合でもシムおよびカバーシムの支持力を確保できるディスクブレーキの提供を目的とする。
本発明は、シムおよびカバーシムそれぞれに、支持片がディスク半径方向内側と外側とに一つずつ設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、支持片をディスク半径方向内側と外側とに一つずつとすることで、シムおよびカバーシムの支持幅を確保でき、支持力を確保できる。
「第1実施形態」
本発明の第1実施形態のディスクブレーキを図1〜図8を参照して以下に説明する。
図1〜図3は、キャリパCLが車体側に固定されるタイプの四輪自動車用のディスクブレーキを示すものである。これらの図において、1はキャリパ本体で、このキャリパ本体1は、車両の車軸とともに回転するディスクロータの制動面を形成するディスク部(ディスク)Dに対しその軸線方向における内側(車両内側)に配置されるインナ側キャリパ半割体2Aと、ディスク部Dに対しその軸線方向における外側(車両外側)に配置されるアウタ側キャリパ半割体2Bとを突き合わせて一体に連結して構成されている。なお、図1〜図3において、ディスク部Dの車両前進時における回転方向を矢印Fで示している。
図2に示すように、インナ側キャリパ半割体2Aは、ディスク円周方向における両側の二カ所にディスク部Dの方向に向けて突出する突出部3A,4Aを有しており、アウタ側キャリパ半割体2Bも、ディスク円周方向における両側の二カ所にディスク部Dの方向に向けて突出する突出部3B,4Bを有している。そして、これらキャリパ半割体2A,2Bは、前進制動時のディスク回入側の突出部3A,3B同士および前進制動時のディスク回出側の突出部4A,4B同士をそれぞれ突き合わせた状態で、タイボルト6,6,6,6により連結されている。
キャリパ本体1は、そのインナ側キャリパ半割体2Aに設けられた図1に示す二つの取付孔7を通したボルト(図示略)により車両の非回転部に取り付けられるようになっており、この取付状態で、図2に示す突出部3A,3B,4A,4Bがディスク部Dの半径方向外方を跨ぐ位置に配置される。これにより、突出部3A,3Bが前進制動時のディスク回入側でディスク部Dの半径方向外方を跨ぐディスクパス部8を、突出部4A,4Bが前進制動時のディスク回出側でディスク部Dの半径方向外方を跨ぐディスクパス部9を、それぞれ形成することになり、これら二つのディスクパス部8,9がディスク円周方向に間隔をあけて配置される。そして、ディスクパス部8,9の間は、ディスク半径方向に貫通する開口部11とされ、この開口部11内にカバースプリング12が配置されている。
なお、図3にアウタ側のみを示すが、インナ側キャリパ半割体2Aおよびアウタ側キャリパ半割体2Bには、それぞれ、開口部11を形成する部分に、互いに対向する前進制動時のディスク回入側の対向面11aおよび前進制動時のディスク回出側の対向面11bがディスク半径方向に沿いかつディスク軸線方向に沿って形成されている。
上記した対向面11bが、ブレーキパッド22をディスク軸線方向に沿ってガイドし、かつ前進制動時の制動トルクをブレーキパッド22から主体的に受けるキャリパ本体1の前進側トルク受け面10bのディスク外径側の一部を構成している。また、これに対向する対向面11aが、ブレーキパッド22をディスク軸線方向に沿ってガイドし、かつ後進制動時の制動トルクをブレーキパッド22から主体的に受ける後進側トルク受け面10aのディスク外径側の一部を構成している。
また、図3にアウタ側のみを示すように、インナ側キャリパ半割体2Aおよびアウタ側キャリパ半割体2Bのそれぞれには、ボア13が、開口部11に臨んで形成されており、各ボア13には、押圧手段としての有底筒状のピストン15が摺動可能に納められている。これらピストン15は、ディスク部Dの両側にディスクパス部8,9を介して対向配置される。ボア13は、インナ側キャリパ半割体2Aとアウタ側キャリパ半割体2Bとの間で相互に対向するように配置されている。つまり、キャリパCLは、対向ピストン型の2ポット型である。
一方、各ボア13には、図1および図2に示す給液口19から導入されたブレーキ液が供給されるようになっており、このブレーキ液の供給に応じて一対のピストン15が同期して突出するようになる。なお、18はエア抜き用のブリーダである。
図2に示すように、インナ側キャリパ半割体2Aおよびアウタ側キャリパ半割体2Bのそれぞれには、上記した開口部11にそれぞれ臨んでピン取付部20A,20Bが形成されており、これらピン取付部20A,20B同士には、ディスク軸線方向に沿うパッドピン24が橋架されている。このパッドピン24は、ディスク部Dのディスク軸線方向における両側に配置される一対のブレーキパッド22に挿通されることで、これらブレーキパッド22をキャリパ本体1に対してディスク軸線方向に摺動可能に吊下支持する。そして、パッドピン24は、開口部11のディスク円周方向の中央位置よりも、前進制動時のディスク回入側に若干オフセットして設けられている。
各ブレーキパッド22は、図2および図3に示すように、それぞれ、裏板25とこの裏板25に接合された摩擦材26とからなっている。図3にアウタ側のみ示すように、裏板25は、摩擦材26が接合される略矩形状の主板部27と、主板部27のディスク半径方向外側のディスク円周方向における中央にディスク半径方向外側に突出するように形成された支持ボス部28と、主板部27の前進制動時のディスク回入側および回出側の端部側それぞれからディスク半径方向外側に突出するように形成された肩ボス部29とを有している。裏板25は、ディスク円周方向の中央に対し鏡面対称形状をなしている。
支持ボス部28には、ディスク円周方向に長い長穴形状をなすとともにディスク軸線方向に沿って貫通するパッドピン穴30が、ブレーキパッド22のディスク円周方向における中央位置に対し両側それぞれに延在するように形成されている。ディスク回入側にオフセットされたパッドピン24が、このパッドピン穴30のディスク回入側に挿通されることで、ブレーキパッド22はパッドピン24に支持される。このパッドピン穴30が長穴形状をなしていることで、摩擦材26側から見て左右異なることになるインナ側とアウタ側に、共通形状のブレーキパッド22が取り付けられるようになっている。
また、パッドピン穴30が、ディスク円周方向に長い長穴形状をなしている結果、ブレーキパッド22は、ディスク円周方向に若干移動して、トルク受け面10a,10bに対し当接することができるようになっている。
図3にアウタ側のみを示すように、インナ側キャリパ半割体2Aおよびアウタ側キャリパ半割体2Bには、ディスク部Dの両側に対をなして配置されるブレーキパッド22をディスク軸線方向にガイドし、かつこれらブレーキパッド22に生じるトルクを受けるための二つの突起であるガイド突起部31,32が、ディスク円周方向における両側にディスク部Dの方向に向けて突出するように設けられている。
ガイド突起部31,32の、ディスク半径方向に沿いかつディスク軸線方向に沿って互いに対向する対向面34aおよび対向面34bのうち、前進制動時のディスク回出側の対向面34bが、上記した前進側トルク受け面10bのディスク内径側の一部を構成している。また、これに対向する前進制動時のディスク回入側の対向面34aが、上記した後進側トルク受け面10aのディスク内径側の一部を構成している。
ディスクパス部8,9の間の開口部11内に配置されるカバースプリング12は、パッドピン24に係合されることになり、この状態で、一対のブレーキパッド22の前進制動時のディスク回出側の肩ボス部29を同じ回出側且つディスク半径方向内方に押圧することになり、前進制動時のディスク回入側の肩ボス部29をディスク半径方向内方に押圧することになる。
なお、冷却等の理由により、図3にアウタ側のみを示すように、インナ側キャリパ半割体2Aおよびアウタ側キャリパ半割体2Bには、ともに、ディスクパス部8とガイド突起部31との間にディスク軸線方向に凹む凹部36が形成され、ディスクパス部9とガイド突起部32との間にディスク軸線方向に凹む凹部37が形成されている。図3にアウタ側のみを示すように、インナ側キャリパ半割体2Aおよびアウタ側キャリパ半割体2Bには、ともに、前進制動時のディスク回入側の凹部36にブレーキパッド22の裏金25のディスク部D側に当接してブレーキパッド22をディスク部Dから離れる方向に付勢するパッドスプリング38がボルト39で固定されている。
図4に示すように、ブレーキパッド22には、裏板25の摩擦材26とは反対側を被覆するようにシム41が設けられ、このシム41のブレーキパッド22が当接する面とは反対側の面を覆うようにカバーシム42が設けられている。つまり、ブレーキパッド22には、そのディスク部Dとは反対側を被覆するシム41およびカバーシム42が設けられている。
図5に示すように、ブレーキパッド22の裏板25には、主板部27のディスク半径方向外側のディスク円周方向における中央にディスク半径方向外側に突出するように支持ボス部28が形成されており、主板部27のディスク円周方向両側の端部側にも、ディスク半径方向外側に突出するように肩ボス部29が形成されている。そして、裏板25には、一方の肩ボス部29と支持ボス部28との間、および他方の肩ボス部29と支持ボス部28との間のそれぞれに、ディスク半径方向外側に向く外側係止面44が形成されている。
また、裏板25には、主板部27のディスク半径方向内側のディスク円周方向における中央にディスク半径方向内側に突出する突起部45が形成されており、突起部45のディスク円周方向両側それぞれには、ディスク半径方向内側に向く内側係止面46が形成されている。
シム41は、図6に示すように、略矩形状の主被覆部50と、主被覆部50のディスク半径方向外側のディスク円周方向における中央にディスク半径方向外側に突出するように形成された中間被覆部51と、主被覆部50のディスク円周方向の両端部それぞれからディスク半径方向外側に突出する端部被覆部52とが形成されている。図4に示すように、主被覆部50はブレーキパッド22の裏板25の主板部27を被覆し、中間被覆部51は裏板25の支持ボス部28を被覆し、両側の端部被覆部52は裏板25の両側の肩ボス部29を被覆する。中間被覆部51には支持ボス部28と同様のパッドピン穴53が形成されている。
そして、シム41には、そのディスク半径方向内側におけるディスク円周方向の一方側に、主被覆部50に対し垂直方向に突出する支持片55が形成されている。また、シム41には、そのディスク半径方向外側におけるディスク円周方向の前記一方側の端部被覆部52と中間被覆部51との間から、支持片55と同じ方向に突出する支持片56が形成されている。つまり、シム41には、ディスク半径方向内側の支持片55と外側の支持片56との一つずつのみが支持片として設けられており、これら内外一つずつの支持片55および支持片56は、ディスク円周方向の同一側に互いに対向して略平行に配置されている。
このような形状のシム41は、ステンレス鋼板をゴムで被覆したもので、プレス成形により形成される。
カバーシム42は、図7に示すように、略矩形状の主被覆部60と、主被覆部60のディスク半径方向外側のディスク円周方向における中央にディスク半径方向外側に突出するように形成された中間被覆部61と、主被覆部60のディスク円周方向の両端部それぞれからディスク半径方向外側に突出する端部被覆部62とが形成されている。図4に示すように、主被覆部60はシム41の主被覆部50を被覆し、中間被覆部61はシム41の中間被覆部51を被覆し、両側の端部被覆部62はシム41の両側の端部被覆部52を被覆する。中間被覆部61には、シム41と同様のパッドピン穴63が形成されている。
そして、カバーシム42には、そのディスク半径方向内側におけるディスク円周方向の支持片55,56とは反対の他方側から主被覆部60に対し垂直方向に突出する支持片65が形成されている。また、カバーシム42には、そのディスク半径方向外側におけるディスク円周方向の前記他方側の端部被覆部62と中間被覆部61との間から支持片65と同じ方向に突出する支持片66が形成されている。つまり、カバーシム42には、ディスク半径方向内側の支持片65と外側の支持片66との一つずつのみが支持片として設けられており、これら内外一つずつの支持片65および支持片66は、ディスク円周方向におけるシム41の支持片55および支持片56とは逆の同一側に互いに対向して略平行に配置されている。
このような形状のカバーシム42は、ゴム被覆のないステンレス鋼板からなり、プレス成形により形成される。
ブレーキパッド22に、シム41およびカバーシム42を取り付ける場合、図4に示すように、まず、ゴム被覆のあるシム41が、裏板25の摩擦材26とは反対側から、ディスク半径方向内側の支持片55においてディスク円周方向の一方側の内側係止面46に係止され、ディスク半径方向外側の支持片56においてディスク円周方向の同じ一方側の外側係止面44に係止されることで、これら支持片55および支持片56で裏板25の主板部27を挟持することになる。これにより、シム41は、主被覆部50、中間被覆部51および端部被覆部52において、裏板25の主板部27、支持ボス部28および肩ボス部29に当接する状態で、裏板25に支持されることになる。
次に、カバーシム42が、シム41を覆うように、ディスク半径方向内側の支持片65によってブレーキパッド22のディスク円周方向の中心位置に対して他方側(シム41の支持片55が係止されていない側)の内側係止面46に係止され、また、ディスク半径方向外側の支持片66によってブレーキパッド22のディスク円周方向の中心位置に対して同じ他方側(シム41の支持片56が係止されていない側)の外側係止面44に係止される。このことで、これら支持片65および支持片66で裏板25の主板部27を挟持することになる。これにより、カバーシム42は、主被覆部60、中間被覆部61および端部被覆部62において、シム41の主被覆部50、中間被覆部51および端部被覆部52に当接する状態で、図8にも示すように、裏板25に支持されることになる。
ブレーキパッド22に支持された状態においてシム41には、ブレーキパッド22のディスク円周方向の中心位置に対してディスク円周方向の同一方向に偏って、ディスク半径方向の内外一つずつの支持片55および支持片56が設けられている。
また、ブレーキパッド22に支持された状態においてカバーシム42には、ブレーキパッド22のディスク円周方向の中心位置に対してディスク円周方向の、シム41の支持片55および支持片56とは逆の同一方向に偏って、ディスク半径方向の内外一つずつの支持片65および支持片66が設けられている。
以上のようにしてシム41およびカバーシム42が取り付けられたブレーキパッド22をキャリパCLに組み付けると、カバーシム42がピストン15に当接する状態になる。なお、キャリパCLに組み付けられる両側のブレーキパッド22において同形状のシム41および同形状のカバーシム42が取り付けられることになる。
以上に述べた第1実施形態によれば、シム41が、ディスク半径方向内側と外側とに一つずつの支持片55および支持片56が設けられており、カバーシム42が、ディスク半径方向内側と外側とに一つずつの支持片65および支持片66が設けられているため、支持片55、支持片56、支持片65および支持片66の一つずつの支持幅を確保でき、支持力を確保できる。このため、ブレーキパッド22をキャリパCLに取り付ける際にカバーシム42、あるいはシム41とカバーシム42とがブレーキパッド22から脱落してしまうことを防止でき、組み付け作業の作業性を向上でき、製造が容易になる。
しかも、シム41の内外一つずつの支持片55および支持片56が、ディスク円周方向の同一側に互いに対向して配置されているため、これら支持片65,66の協働による支持力を高めることができる。同様に、カバーシム42の内外一つずつの支持片65および支持片66が、ディスク円周方向のシム41の支持片55,56とは逆の同一側に互いに対向して配置されているため、これら支持片65,66の協働による支持力をも高めることができる。
加えて、シム41は支持片55,56が二つと少なく支持片55,56の曲げ方向も平行であり、カバーシム42も支持片65,66が二つと少なく支持片65,66の曲げ方向も平行であるため、いずれも、製造工程が少なくプレス設備のレイアウトも単純で済むことになり、また寸法管理が容易かつ短時間で行える。このため、安価となり、精度も向上できる。
シム41は二つの支持片55,56の曲げ方向が平行であるため、支持片55,56を折り曲げる際に主被覆部50を精度良く有効に保持可能で、かつ支持片55,56の曲げプレス治具の精度が向上する。また、カバーシム42も二つの支持片65,66の曲げ方向が平行であるため、支持片65,66を折り曲げる際に主被覆部60を精度良く有効に保持可能で、かつ支持片65,66の曲げプレス治具の精度が向上する。その結果、シム41およびカバーシム42の製造時に発生する残留応力を小さく抑えられ、精度(主被覆部の平面度)が良好に保てるため、ブレーキパッド22の引き摺りやジャダの発生を抑えることができ、微圧鳴きの低減や燃費の向上が図れる。
シム41の二つの支持片55,56の位置がディスク半径方向の内外で対称の位置にあり、カバーシム42も二つの支持片65,66の位置がディスク半径方向の内外で対称の位置にあるため、素材圧延時に生じるファイバーフローが各々の支持片55,56の間および支持片65,66の間で繋がっており、支持片55,56,65,66のヘタリを生じ難い。
シム41の二つの支持片55,56と、カバーシム42の二つの支持片65,66とが互いにディスク円周方向逆側に配置されているため、二枚のシム41を一つのブレーキパッド22に取り付けてしまったり、二枚のカバーシム42を一つのブレーキパッド22に取り付けてしまったり等の誤組み付けを防止できるとともに、シム41およびカバーシム42の未組み付け(欠品)も外側から容易に発見可能となる。
参考技術
次に、参考技術のディスクブレーキを主に図9および図10を参照して以下に説明する。なお、第1実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
参考技術においては、第1実施形態と一部相違するシム41Aおよびカバーシム42Aが用いられている。
参考技術のシム41Aには、図9に示すように、そのディスク半径方向内側におけるディスク円周方向の一方側に、主被覆部50に対し垂直方向に突出する支持片55Aが形成されている。また、シム41Aには、そのディスク半径方向外側におけるディスク円周方向の支持片55Aの配置側とは逆の他方側の端部被覆部52と中間被覆部51との間から、支持片55Aと同じ方向に突出する支持片56Aが形成されている。つまり、シム41Aには、ディスク半径方向内側の支持片55Aと外側の支持片56Aとの一つずつのみが支持片として設けられており、これら内外一つずつの支持片55A,56Aは、ブレーキパッド22のディスク円周方向の中心に対しディスク円周方向の前記一方側および前記他方側を内から外に結ぶ対角線方向に配置されている。
また、参考技術のカバーシム42Aには、そのディスク半径方向内側におけるディスク円周方向の前記他方側から、主被覆部60に対し垂直方向に突出する支持片65Aが形成されている。また、カバーシム42Aには、そのディスク半径方向外側におけるディスク円周方向の支持片65Aの配置側とは逆の他方側の端部被覆部62と中間被覆部61との間から、支持片65Aと同じ方向に突出する支持片66Aが形成されている。つまり、カバーシム42Aには、ディスク半径方向内側の支持片65Aと外側の支持片66Aとの一つずつのみが支持片として設けられており、これら内外一つずつの支持片65A,66Aは、ブレーキパッド22のディスク円周方向の中心に対し、シム41Aの支持片55A,56Aとは逆のディスク円周方向の前記他方側および前記一方側を内から外に結ぶ対角線方向に配置されている。
ブレーキパッド22に、シム41Aおよびカバーシム42Aを取り付ける場合、まず、シム41Aが、ディスク半径方向内側の支持片55Aにおいてディスク円周方向の前記一方側の内側係止面46に係止され、ディスク半径方向外側の支持片56Aにおいてディスク円周方向の前記他方側の外側係止面44に係止されることで、これら支持片55A,56Aで裏板25の主板部27を挟持することになる。これにより、シム41Aは、主被覆部50、中間被覆部51および端部被覆部52において、裏板25の主板部27、支持ボス部28および肩ボス部29に当接する状態で、裏板25に支持されることになる。
次に、カバーシム42Aが、ディスク半径方向内側の支持片65Aによってディスク円周方向の中心位置に対して他方側の内側係止面46に係止され、ディスク半径方向外側の支持片66Aにおいてディスク円周方向の中心位置に対して一方側の外側係止面44に係止されることで、これら支持片65A,66Aで裏板25の主板部27を挟持することになる。これにより、カバーシム42Aは、主被覆部60、中間被覆部61および端部被覆部62において、シム41の主被覆部50、中間被覆部51および端部被覆部52に当接する状態で、図10にも示すように裏板25に支持されることになる。
以上に述べた参考技術によれば、シム41Aが、ディスク半径方向内側と外側とに一つずつの支持片55A,56Aが設けられており、カバーシム42Aが、ディスク半径方向内側と外側とに一つずつの支持片65A,66Aが設けられているため、第1実施形態と同様、支持片55A、支持片56A、支持片65Aおよび支持片66Aの一つずつの支持幅を確保でき、支持力を確保できる。このため、ブレーキパッド22をキャリパCLに取り付ける際にカバーシム42A、あるいはシム41Aとカバーシム42Aとがブレーキパッド22から脱落してしまうことを防止でき、組み付け作業の作業性を向上でき、製造が容易になる。
しかも、シム41Aの内外一つずつの支持片55A,56Aが、ブレーキパッド22のディスク円周方向中心に対し対角線方向に配置され、カバーシム42Aの内外一つずつの支持片65A,66Aが、ブレーキパッド22のディスク円周方向中心に対しシム41Aの支持片55A,56Aとは逆の対角線方向に配置されているため、第1実施形態で述べたディスク円周方向一方側にシム41の内外の支持片55,56が設けられ、ディスク円周方向他方側にカバーシム42の内外の支持片65,66が設けられる仕様のものと、仕様の違いをシム41Aおよびカバーシム42Aから判別可能となる。
本発明の第1実施形態のディスクブレーキを示すインナ側から見た図である。 本発明の第1実施形態のディスクブレーキを示す平面図である。 本発明の第1実施形態のディスクブレーキを示すインナ側から見た断面図である。 本発明の第1実施形態のディスクブレーキのブレーキパッド、シムおよびカバーシムを示すもので、(a)は分解斜視図、(b)は組付図である。 本発明の第1実施形態のディスクブレーキのブレーキパッドを示す6面図である。 本発明の第1実施形態のディスクブレーキのシムを示す6面図である。 本発明の第1実施形態のディスクブレーキのカバーシムを示す6面図である。 本発明の第1実施形態のディスクブレーキのブレーキパッド、シムおよびカバーシムの組み付け状態を示す6面図である。 参考技術のディスクブレーキのブレーキパッド、シムおよびカバーシムを示す分解斜視図である。 参考技術のディスクブレーキのブレーキパッド、シムおよびカバーシムの組み付け状態を示す6面図である。
符号の説明
22 ブレーキパッド
41 シム
42 カバーシム
55,56,65,66,55A,56A,65A,66A 支持片
D ディスク部(ディスク)

Claims (1)

  1. ディスクの軸線方向両側に配置されパッドピンによりキャリパに吊下されるブレーキパッドと、該ブレーキパッドに支持片により係止されて該ブレーキパッドのディスクとは反対側を被覆するシムおよびカバーシムとを有するディスクブレーキにおいて、
    前記ブレーキパッドは、前記パッドピンが挿通される穴を有するボス部がディスク円周方向における中央にディスク半径方向外側に突出して形成され、
    前記シムおよびカバーシムは、それぞれ、支持片がディスク半径方向内側と外側とに一つずつ設けられ
    前記シムの内外一つずつの支持片は、前記ボス部に対して一側に偏って互いに対向して配置され、
    前記カバーシムの内外一つずつの支持片は、前記ボス部に対して前記シムの支持片とは逆の他側に偏って互いに対向して配置されていることを特徴とするディスクブレーキ。
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