JP2005264345A - ポリエステル仮撚加工糸およびその製造方法 - Google Patents

ポリエステル仮撚加工糸およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 光沢感に優れたポリエステル仮撚加工糸およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 例えば複屈折率(Δn)が0.1以上、密度(ρu)が1.375g/cm以上のポリエステル原糸を、仮撚具入り側張力が0.25〜0.45cN/dtexとなる条件で仮撚加工して、断面扁平係数(S)が1.05〜1.20で、全捲縮率(TC)が1.0〜20%のポリエステル仮撚加工糸とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、従来にない光沢感に優れたポリエステル仮撚加工糸およびその製造方法に関する。
従来、仮撚加工により得られるポリエステル加工糸は、落ち着いた自然な光沢を呈すると共に、嵩高性に富み、強伸度特性も良好でイージーケア性に優れ、ドライ感も良好なことから、衣料用途に好んで用いられてきた。しかし近年、自然にはない光沢感を呈するポリエステル加工糸織編物が強く望まれているが、従来のポリエステル加工糸では、落ち着いた自然な光沢を呈する織編物しかえられず、光沢感に優れたものは提案されていない。
かかる要望に答える手法としては、仮撚加工糸の断面扁平係数を小さくすることが有効であり、例えば特許文献1には、高密度・高配向の未延伸ポリエステル原糸を仮撚加工する方法が提案されている。確かにこの方法によれば、断面扁平係数の増加が抑制された加工糸が得られるものの、その光沢はまだ自然な落ち着いたものであり、自然にはない優れた光沢感を呈するものは未だ提案されていない。
特開2001−254237号公報
本発明は、上記従来技術を鑑みなされたもので、その目的は、従来にない優れた光沢感を呈すると共に、毛羽、未解撚、染斑などの少ない品位に優れたポリエステル加工糸およびその製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、高配向・高密度ポリエステル仮撚加工用原糸を用い、断面扁平係数が特定の範囲となるように仮撚加工すれば安定して光沢感に優れると共に品位も良好な加工糸が得られることを見出し本発明に至ったものである。
かくして本発明によれば、複屈折率(Δn)が0.1以上、密度(ρu)が1.375g/cm以上のポリエステル原糸を仮撚加工してなる加工糸であって、その断面扁平係数(S)が1.05〜1.20、破断強度(TEd)が2.5〜4.5cN/dtex、破断伸度(Eld)が15〜45%、全捲縮率(TC)が1.0〜20%であるポリエステル仮撚加工糸が提供される。
本発明のポリエステル仮撚加工糸は、従来と同様に嵩高性に優れていると共に、断面扁平係数が1.05〜1.20範囲にあるので自然にない優れた光沢感をも呈し、品位の良好な織編物を提供することができる。
本発明におけるポリエステルは、全繰り返し単位の85モル%以上、好ましくは95モル%以上がエチレンテレフタレートであるポリエステルを主たる対象とするが、テレフタル酸成分および/またはエチレングリコール成分以外の第3成分を少量(通常は、テレフタル酸成分に対して15モル%以下)共重合したものであってもよい。これらのポリエステルには、公知の添加剤、例えば、顔料、染料、艶消し剤、防汚剤、蛍光増白剤、難燃剤、安定剤、紫外線吸収剤、滑剤等が含まれていてもよい。
かかるポリエステルの固有粘度(オルソ−クロロフェノールを溶媒として温度35℃で測定)は、通常衣料用布帛素材として使用されるポリエステルと同じ程度の0.45〜0.70、好ましくは0.55〜0.67の範囲が適当である。
上記ポリエステルからなる本発明の仮撚加工糸は、その断面扁平係数(S)が1.05〜1.20、好ましくは1.10〜1.15であることが重要である。この断面扁平係数(S)は、織編物とした場合の光沢感を表す重要な因子であり、これが1.2を超える場合には、従来の仮撚加工糸と変わらない、落ち着いた自然な光沢感を呈するものとなる。一方、1.05未満の場合には、織編物とした場合の風合がフィラメントタッチなペーパーライクの嵩高性に乏しい布帛となるばかりか、取扱い性も極めて困難となるので好ましくない。
なお、ここでいう仮撚加工糸の断面扁平係数(S)は下記式で定義される値であって、フィラメントの横断面の拡大写真から求められ、少なくともサンプル10個についての平均値である。
S=L1/L2
但し、L1は単フィラメントの断面において、最も長い部位の長さ(長軸)、L2は単フィラメントの断面において、長軸に直交する最大幅である。図2を用いてL1,L2につきさらに具体的に説明する。図2の繊維断面中最も長い部位に線を引き、この長さを長軸L1とし、次にこの長軸L1に垂直に測定した最大幅部をL2としたものである。上述の断面扁平係数(S)は、織編物とした場合の光沢効果の重要な因子である。
本発明の仮撚加工糸は、上記の要件に加えて、その全捲縮率(TC)が1.0〜20%、好ましくは5〜15%であることが必要である。該全捲縮率(TC)が1.0%未満の場合には、織編物とした場合の風合がフィラメントタッチなペーパーライクの嵩高性に乏しい布帛となるので好ましくない。一方、該全捲縮率(TC)が20%を越える加工糸を得るためには、仮撚加工工程での延伸仮撚ヒーターにおける熱セット温度を上げねばならず、断面扁平係数(S)が1.2を超えるだけでなく、加工毛羽の発生も多くなり、さらには仮撚加工糸の破断強度、破断伸度が著しく低下するので好ましくない。
上記特性を満足する本発明の仮撚加工糸は、さらに、その破断強度(TEd)が2.5〜4.5cN/dtex、特に3.0〜4.0cN/dtexの範囲にあることが好ましく、2.5cN/dtex未満の場合には、断面扁平係数(S)が1.05未満となりやすく、また、織編物とした場合の引裂き強度が低下して実用性に乏しい布帛となる。一方、該破断強度(TEd)が4.5cN/dtexを越える場合には、逆に断面扁平係数(S)が1.2を超えやすく、また加工毛羽の発生も多くなり、製織等の後工程での歩留まりがダウンし、風合も低下しやすい。
また、該仮撚加工糸の破断伸度(Eld)は15〜45%、特に25〜40%の範囲にあることが好ましく、該伸度が15%未満の場合には、断面扁平係数(S)が1.2を超えやすく、また加工毛羽の発生も多くなり、製織等の後工程での歩留まりがダウンし、風合も低下しやすい。一方、該破断伸度(Eld)が45%を越える場合には、断面扁平係数(S)が1.05未満となりやすいだけでなく、未解撚スポット斑、染斑不良といった染品位も低下しやすい。
以上に説明した本発明の仮撚加工糸は、例えば以下の方法により製造することができる。すなわち、まず前述のポリエステルを、常法にしたがって紡糸口金から溶融吐出し、溶融ポリマー流を冷却させた後に集束、オイリングし、必要に応じて延伸して得た複屈折率(Δn)が0.1以上、密度(ρu)が1.375g/cm以上のポリエステルマルチフィラメント糸をポリエステル原糸として使用する。ここで複屈折率(Δn)が0.1未満または密度(ρu)が1.375g/cm未満の場合には、未解撚スポット斑および染斑が少ないポリエステル仮撚加工糸を得るためには仮撚での延伸倍率を上げねばならなくなる。そのため、得られる仮撚加工糸は従来の一般的なポリエステル仮撚加工糸と同様の、断面扁平係数が大きなものとなり本発明の目的を達成できなくなる。なお、複屈折率(Δn)が0.1以上で密度(ρu)が1.375g/cm以上のポリエステルマルチフィラメント糸としては、5000m/分以上の速度で溶融紡糸したものが容易に得られるので好ましい。
次に、上記の特性を満足するポリエステル原糸を、断面扁平係数(S)が1.05〜1.20、全捲縮率(TC)が1.0〜20%の仮撚加工糸とするためには、以下を満足する条件で仮撚加工することが大切である。
まず、上記ポリエステル原糸をフィードローラー(図1の3)により一定速度で供給し、次に、仮撚ヒーター内の滞留時間が0.04〜0.40秒、該ヒーター出口での走行フィラメント糸条の温度が該ポリエステル重合体のガラス転移温度(Tg)より20〜60℃高い温度となるようにし、摩擦仮撚具(図1の6)を用いて仮撚加工を行う。ここで、撚掛具直前の糸張力を0.25〜0.45cN/dtexとなるようフィードローラー(図1の3)と第1デリベリーローラー(図1の7)の速度を調節する。ここで糸張力が0.25cN/dtex未満の場合には、断面扁平係数(S)が1.05未満となり、未解撚スポットが多発して染斑が発生する。一方糸張力が0.45cN/dtexを超える場合には、仮撚加工糸の断面扁平係数(S)が1.2を超え、単糸切れなどによる毛羽あるいは仮撚加工工程での断糸が多発する。
また、仮撚ヒーター(図1の4)出口での走行フィラメント糸条の温度が、ポリエステル重合体のガラス転移温度(Tg)より20〜60℃、好ましくは30〜60℃高い温度となるように、走行フィラメント糸条の該ヒーター内滞留時間を0.04〜0.40秒、好ましくは0.04〜0.10秒として熱処理を行うことが望ましい。仮撚ヒーター出口での走行フィラメント糸条温度は、市販の非接触型走行物温度計(例えば帝人エンジニアリング(株)のH−7508)を用いれば容易に測定することができる。仮撚ヒーター出口での走行フィラメント糸条温度とポリエステル重合体のガラス転移温度(Tg)との差が20℃未満、あるいは、走行フィラメント糸条の該ヒーター内滞留時間が0.04秒未満の場合には、断面扁平係数(S)が1.05未満となりやすく、また、仮撚加工糸の全捲縮率(TC)も1.0%未満となりやすい。一方、糸温度がポリエステル重合体のガラス転移温度(Tg)より60℃を超えて高い、あるいは、走行フィラメント糸条の該ヒーター内滞留時間が0.40秒を超える場合には、仮撚加工糸の断面扁平係数(S)が1.2を超えやすく、また仮撚加工糸の全捲縮率(TC)も20%を越えやすい。なお、本発明に用いる仮撚ヒーターとしては、接触式、非接触式のいずれであってもよいが、ヒーター長は0.95〜2.5mである方が好ましい。特にヒーター長が0.95〜1.2mの非接触式ヒータ−である方が好ましい。また、製織工程での取り扱い性、織編物の布帛にした際の風合を調整できるよう、解撚後の走行糸条を再度熱処理(図1の9)することも好ましい。
得られた仮撚加工糸は、400〜1200m/分の速度、好ましくは700〜1100m/分の速度で巻き取る(図1の14)。巻取速度が400m/分未満では生産性が劣り実用的でない。一方1200m/分を超える速度では、仮撚ヒーターと仮撚具との間での、または、仮撚具上での糸揺れといった、いわゆるサージング現象が発生しやすくなり、正常な巻取りが困難となる。また未解撚スポットも多発しやすくなる。
なお、仮撚加工に用いる仮撚具としては、硬度75〜95度、厚さ5〜12mmのウレタンディスクを3軸に配列した摩擦仮撚型ディスクユニットを好ましく用いることができる。該ディスクの回転軸に対し、糸条の走行角度が30〜45度となるようにして仮撚を施すのが好ましい。
また、得られるポリエステル仮撚加工糸は、その単糸繊度が10〜30dtexで、フィラメント数が5〜20本であるマルチフィラメント仮撚加工糸が適当であり、自然にはない光沢感を呈するうえに、清涼でザラツキ感のある今までにない風合を有する織編物の布帛を得ることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例における各項目は次の方法で測定した。
(1)固有粘度
オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測定した。
(2)ポリエステル重合体のガラス転移温度(Tg)
規定量のポリエステル重合体をアルミサンプルパンに封入し、DSC測定装置にて、窒素気流下に室温から10℃/分の昇温速度で280℃まで昇温し、2分間保持した後、直ちに取りだして、窒素雰囲気中で急冷し、ポリマーがアモルファス状態で固まったサンプルパンを作成した。それを再度、上記の条件で昇温し、昇温曲線からガラス転移温度を測定した。
(3)複屈折率(Δn)
オリンパスBH−2偏光顕微鏡を使用し、コンペンセーター法により単糸のレターデーションと糸径を測定し、複屈折率を計算した。
(4)走行フィラメント糸条の温度
帝人エンジニアリング(株)製の非接触走行物温度計(H−7508)を用いて仮撚ヒーター出口の走行フィラメント糸条の温度を測定した。
(5)毛羽
東レ(株)製DT−104型毛羽カウンター装置を用い、仮撚加工糸を500m/分の速度で20分間連続測定して発生毛羽数をカウントし、10mあたりの個数で表記した。
(6)全捲縮率(TC)(%)
仮撚加工糸に0.044cN/dtex(50mg/デニール)の張力を掛けてカセ枠に巻取り、約3300dtexのカセを作る。カセ作成後、カセの一端に0.00177cN/dtex+0.177cN/dtex(2mg/デニール+200mg/デニール)の荷重を負荷し、1分間経過後の長さL0(cm)を測定する。次いで、0.177cN/dtex(200mg/デニール)の荷重を除去した状態で、100℃の沸水中にて20分間処理する。沸水処理後0.00177cN/dtex(2mg/デニール)の荷重を除去し、24時間自由な状態で自然乾燥する。自然乾燥した試料に、再び0.00177cN/dtex+0.177cN/dtex(2mg/デニール+200mg/デニール)の荷重を負荷し、1分間経過後の長さL1(cm)を測定する。次いで、0.177cN/dtex(200mg/デニール)の荷重を除去し、1分間経過後の長さL2を測定し、次の算式で捲縮率を算出した。この測定を10回実施し、その平均値で表した。
全捲縮率TC(%)=[(L1−L2)/L0]×100
(7)破断強度、破断伸度(TEd、Eld)
(株)島津製作所製テンシロン引張試験機を用いて試料長20cm、伸長伸度20%/分の条件で引張試験を行い荷重・伸張曲線から求めた。
(8)密度(ρu)
密度が1.276〜1.416g/cmの範囲内になるように調整したn−ヘプタン/四塩化炭素混合液を使用し、密度勾配管法により測定した。
(9)均染性
仮撚加工糸試料を12ゲージ丸編機で30cm長の筒編みとし、染料(テラシールブルーGFL)を用い、100℃、40分染色して均染性を検査員が目視にて下記基準で格付けした。
レベル1:均一に染色されており、染斑がほとんど認められない。
レベル2:縞状の染斑が少し認められる。
レベル3:縞状の斑が一面に認められる
(10)光沢感
得られた仮撚加工糸を筒編機にて編立て、常法にしたがって精練、染色、ファイナルセットした後の編地の光沢感(ギラツキ感)を目視にて下記基準で格付けした。
レベル1:一般的な仮撚加工糸を用いた布帛のおちついた自然な光沢
レベル2:おちついた自然な光沢ではないが、ギラツキ感に乏しい光沢
レベル3:自然にはないギラツキ感が強い光沢
[実施例1、比較例1〜2]
ガラス転移温度(Tg)が73℃、固有粘度が0.92、酸化チタン含有量が0.07重量%のポリエチレンテレフタレートペレットを140℃で5時間乾燥した後、スクリュー式押出機を装備した溶融紡糸設備にて溶融し、280℃に保たれたスピンブロックに導入し、紡糸パックで濾過し、直径0.55mmの円形吐出孔が10個穿設された紡糸口金から、吐出量117g/分で吐出した。
次いで、吐出されたポリマー流を、クロスフロー式紡糸筒からの25℃の冷却風で冷却した後、油剤を付与しつつ、フィラメント束として集束し、表面速度5300m/分で回転している1対(2個)のゴデットローラーで引き取り、ワインダーにて巻き取り、複屈折率(Δn)が0.116、密度(ρ)が1.380g/cmの高配向ポリエステル未延伸糸(220dtex/10filament)を得た。
このポリエステル未延伸糸を、帝人製機(株)製HTS−1500仮撚加工機(0.95mの非接触スリットヒーター装備)を用い、硬度90度、厚み9mm、直径58mmのウレタンディスクを3軸に配列した摩擦仮撚ディスクユニットに、該ディスクの回転軸に対し、糸条の走行角度が40度となるように糸条を走行させ、フィードローラー(図1の3)と第1デリベリーローラー(図1の7)の速度を調節しつつ、仮撚加工を施し、700m/分の速度でポリエステル仮撚加工糸パッケージとして巻き取った。この際、仮撚ヒーター温度に伴う仮撚ヒーター出口での走行フィラメント糸条温度、および、フィードローラー(図1の3)と第1デリベリーローラー(図1の7)の速度比に伴う撚掛具直前の糸張力、得られた仮撚加工糸の断面扁平係数を各々表1に示す。また、得られたポリエステル仮撚加工糸の品質は各々表1の如くであった。
[比較例3]
ガラス転移温度(Tg)が73℃、固有粘度が0.92、酸化チタン含有量が0.07重量%のポリエチレンテレフタレートペレットを140℃で5時間乾燥した後、スクリュー式押出機を装備した溶融紡糸設備にて溶融し、280℃に保たれたスピンブロックに導入し、紡糸パックで濾過し、直径0.55mmの円形吐出孔が10個穿設された紡糸口金から、吐出量117g/分で吐出した。
次いで、吐出されたポリマー流を、クロスフロー式紡糸筒からの25℃の冷却風で冷却した後、油剤を付与しつつ、フィラメント束として集束し、表面速度3300m/分で回転している1対(2個)のゴデットローラーで引き取り、ワインダーにて巻き取り、複屈折率(Δn)が0.06、密度(ρ)が1.365g/cmの高配向ポリエステル未延伸糸(350dtex/10filament)を得た。
このポリエステル未延伸糸を、実施例1と同様にして仮撚加工を施した。この際、仮撚ヒーター温度に伴う仮撚ヒーター出口での走行フィラメント糸条温度、および、フィードローラー(図1の3)と第1デリベリーローラー(図1の7)の速度比に伴う撚掛具直前の糸張力、得られた仮撚加工糸の断面扁平係数を各々表1に示す。また、得られたポリエステル仮撚加工糸の品質は表1の如くであった。
Figure 2005264345
本発明のポリエステル仮撚加工糸によれば、従来にない優れた光沢感を呈する布帛が得られるので、この特性を生かして衣料分野をはじめとする種々の用途分野に展開することが可能となる。
本発明で用いる仮撚加工機の一実施態様を示した模式図。 仮撚加工糸の断面扁平係数についての説明図(断面図)。
符号の説明
1 :延伸糸および未延伸糸パッケージ
2 :糸ガイド
3 :フィードローラー
4 :仮撚ヒーター
5 :冷却プレート
6 :摩擦仮撚型ディスクユニット
7 :第1デリベリーローラー
8 :インターレースノズル
9 :再加熱ヒーター
10 :第2デリベリーローラー
11 :油剤アプリケーター
12 :糸導ガイド
13 :巻取ローラー
14 :仮撚加工糸パッケージ

Claims (5)

  1. 下式で定義される断面扁平係数(S)が1.05〜1.20で、全捲縮率(TC)が1.0〜20%であることを特徴とするポリエステル仮撚加工糸。
    断面扁平係数(S)=L1/L2
    L1:単繊維の断面において最も長い部位の長さ(長軸)
    L2:単繊維の断面において長軸に直交する最大幅
  2. 破断強度(TEd)が2.5〜4.5cN/dtex、破断伸度(Eld)が15〜45%である請求項1記載のポリエステル仮撚加工糸。
  3. 複屈折率(Δn)が0.1以上、密度(ρu)が1.375g/cm以上のポリエステル原糸を、仮撚具入り側張力が0.25〜0.45cN/dtexとなる条件で仮撚加工することを特徴とする請求項1記載のポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
  4. 仮撚ヒーター出口の糸温度が、ポリエステルのガラス転移温度よりも20〜60℃高い温度である請求項3記載のポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
  5. ポリエステル原糸が、5000m/分以上の速度で溶融紡糸された高配向未延伸糸である請求項3または4記載のポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
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