JP2005264179A - 鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法 - Google Patents

鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005264179A
JP2005264179A JP2004074434A JP2004074434A JP2005264179A JP 2005264179 A JP2005264179 A JP 2005264179A JP 2004074434 A JP2004074434 A JP 2004074434A JP 2004074434 A JP2004074434 A JP 2004074434A JP 2005264179 A JP2005264179 A JP 2005264179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel
rolling
copper
age hardening
steel back
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004074434A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4323353B2 (ja
Inventor
Koji Saito
康志 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Metal Co Ltd
Original Assignee
Daido Metal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Metal Co Ltd filed Critical Daido Metal Co Ltd
Priority to JP2004074434A priority Critical patent/JP4323353B2/ja
Publication of JP2005264179A publication Critical patent/JP2005264179A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4323353B2 publication Critical patent/JP4323353B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

【課題】 鋼裏金付銅系軸受材料において、銅系軸受合金に悪影響を及ぼすことなく鋼裏金を強化する。
【解決手段】 歪時効硬化によって鋼裏金を強化する。鋼裏金はNを0を超え0.1質量%以下含む亜共析鋼を用いる。この鋼裏金に銅系軸受合金層を固着して複層材料を形成し、この複層材料を250℃以上530℃未満の温度にて圧下率で2%以上の圧延を施す。この圧延後、10分以内に100℃以下に冷却する。250℃以上530℃未満での圧延によって歪時効硬化が早期に完了し、また、圧延後、10分以内に100℃以下に冷却することで回復現象が促進され、より短時間で歪時効硬化が完了する。
【選択図】 なし

Description

本発明は鋼裏金上に銅系軸受合金層を固着してなる鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法に係り、特に鋼裏金の強度向上を図ったものに関する。
従来の鋼裏金付銅系軸受材料の鋼裏金としては、例えば、特許文献1に示されているように、一般に炭素含有量が0.2質量%以下の低炭素鋼が用いられる。また、この鋼裏金付銅系軸受材料の製法としては、例えば特許文献2に示されているように、銅系軸受合金として青銅焼結合金を使用し、その青銅焼結合金の粉末を鋼裏金となる帯鋼上に散布した後、還元雰囲気を有する焼結炉で一次焼結を行い、次いで大気による酸化の影響が少ない温度まで冷却し、その後、この焼結材を圧延して合金層の密度を上げ、再び焼結炉で二次焼結を行い、冷却するという方法にて製造される。なお、二次焼結後、再度圧延する場合もある。
この製法によれば、鋼裏金として帯鋼を用いるため、帯鋼を各工程設備に連続的に通すことによって連続的な製造が可能で、大量生産に適し、安価に軸受材料を提供することができる。
特開平6−159367号公報 特開2000−303107号公報
近年、軸受装置の小型軽量化のために鋼裏金付すべり軸受には、薄肉化、幅狭化が要求されている。この要求に対処できるようにするには、薄肉或は幅狭にした状態で軸受ハウジングに組み付けても座屈しないように軸受の強度を高める必要がある。軸受の強度は鋼裏金が負担する。そこで、軸受の強度を高める方策として、次のようなことが考えられている。
(a)二次焼結後に二次圧延を行う方法を採り、その二次圧延での圧下率を高めて鋼裏金を加工硬化させその強度を向上させる。
(b)鋼裏金として、低炭素鋼よりも強度の高い中炭素鋼、高張力鋼(Mn鋼)、ステンレス鋼を使用する。
(c)特に高強度とする用途には、強靭鋼(マルエージ鋼)を用いる。
(d)中炭素鋼以上のC含有量の多い鋼を焼入れによって強化する。
しかしながら、二次圧延での圧下率を高める方法では、圧延による鋼裏金の高強度化と同時に銅系軸受合金の硬化も起きる。このため、圧下率を高くし過ぎると、銅系軸受合金が脆くなり、その後の円筒の軸受形状に成形する加工や銅系軸受合金層表面への油溝などのプレス加工時に割れなどが発生し易くなる。また、銅系軸受合金の過度の硬化は実際の軸受としての使用時において、相手軸とのなじみ性や異物埋収性などの軸受性能に悪影響を及ぼす。従って、圧下率を高めることによる鋼裏金の強化は銅系軸受合金の物性変化との兼ね合いで制約を受けるため、限界がある。
中炭素鋼、高張力鋼、ステンレス鋼を使用する方法は銅系軸受合金との結合性が悪いという問題がある。即ち、中炭素鋼は銅系軸受合金との結合性の悪い炭化物(Fe3C)相を多く含む。高張力鋼は必須成分であるMn、Siを多く含むため表面にMn酸化膜、Si酸化膜を形成し、また、ステンレス鋼では必須成分であるCrが鋼表面にCr酸化膜を形成するが、これらの酸化膜は銅系軸受合金の焼結時に一般に用いられている還元雰囲気である水素-窒素混合ガスやプロパン変成ガスなどで還元困難であるため、銅系軸受合金との結合性が悪くなる。
この還元困難な酸化膜の形成を防止するには、鋼表面にCuやNiなどのめっきを施す方法も用いられているが、めっきを行うことはそれだけ製造コストの上昇をもたらし、また、めっき作業に伴う各種の廃液処理の問題も生ずる。
更に、高張力鋼では、鉄鋼メーカー毎、更には用途毎に組成が異なり、鋼としての一般的なFe、C、Mn、Si以外の成分を添加することにより鋼特性を改良したものも多いため、リサイクルが困難であり、環境面でも劣る。
強靭鋼を用いる方法では、強靭鋼が高強度と高靱性を併せ持ち、また成形性も良い上、表面に還元困難な酸化膜が形成されるような成分も微量しか含有しないため銅系軸受合金との接合も容易であるが、元々、強靭鋼は特殊鋼に分類されるもので、生産量が少なく非常に高価であり、経済性に劣る。また、鉄鋼メーカー、特殊鋼メーカー毎に組成及び添加元素が異なることや、精錬過程などで除去が困難なCo、Moなどを含有する場合も多いことや、不純物の混入にも敏感に反応する鋼であるため、リサイクル性は非常に悪い。
中炭素鋼以上のCを多く含有する鋼を焼入れすることにより強化する方法では、軸受材料として用いるには延性に欠ける。即ち、焼入れは、一般には800℃程度以上の高温域から油冷や水冷などにより、γ(オーステナイト)相からα(フェライト)相への変態を起こさせることなく200℃以下まで冷却し、原子の拡散を伴わないマルテンサイト変態を瞬間的に起こさせて硬化させるものである。
従って、焼入れした状態では、延性が低下しているため、延性を取り戻すためには長時間の焼戻し処理を行う必要がある。しかし、軸受材料のように、その後に円筒状に軸受成形加工するような冷間加工素材としては焼戻しを行っても、延性が不足し軸受成形加工が困難となる。また、連帯焼結などのようにCu合金の焼結のために可燃性の還元雰囲気下で連続的に生産を行う場合には、焼結炉内に水冷却や油冷却に伴う大量のガスを発生させることは危険であり、また、加熱部雰囲気を汚染するなどにより適用困難で、しかも、銅系軸受合金に悪影響を及ぼす熱処理となる場合もあることから従来から焼入れは用いられていない。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、鋼裏金付銅系軸受材料において、銅系軸受合金に悪影響を及ぼすことなく鋼裏金を強化できる鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法を提供することにある。
本発明は、鋼裏金の硬度を高めることによって鋼裏金付銅系軸受材料を強化する。そして、本発明では、鋼裏金の高硬度化のために、ステンレス鋼や強靭鋼などの特殊鋼を使用したり、中高炭素鋼を焼入れしたりするのではなく、歪時効硬化によって鋼裏金のα相を硬化させる方法を採用した。
歪時効硬化について説明する。
鋼に冷間加工を施すと、時効硬化が起きる場合がある。この時効硬化の原因については各種の推定がなされているが、一般には、鋼に含まれているCまたはN原子が冷間加工により生じた結晶歪に拡散することに起因すると考えられている。
本発明で利用する歪時効硬化は主に鋼が含有するN原子を関係させるものとする。大部分の鋼は、不可避不純物としてNを含んでいる。通常、自動車用外板などのように冷間加工(絞り成形など)を施す鋼板は、加工後の引張しわの発生や歪時効硬化の原因であるα相中に固溶するN原子をできるだけ少なくするために、N除去を意図的に行って製鋼されているが、それでも微量ではあるがN原子が必ず残っている。本願発明はこの鋼に必ず含有されているNを歪時効硬化に利用するものである。
以上のような歪時効硬化によって鋼裏金を強化するために、請求項1の発明は、銅系軸受合金層を固着してなる銅系軸受材料を製造する方法において、前記鋼裏金はNを0を超え0.1質量%以下含む亜共析鋼からなり、この鋼裏金に前記銅系軸受合金層を固着して複層材料を形成し、この複層材料を250℃以上530℃未満の温度にて圧下率で2%以上の圧延を施すことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、圧延後、10分以内に100℃以下に冷却することを特徴とするものである。
以下に、請求項1,2における限定事項の意味について説明する。
[亜共析鋼]
鋼の歪時効硬化はα相内において生ずる。亜共析鋼は、初析相としてα相が必ず析出するので、強化対象となるα相が多く得られる。亜共析鋼はC濃度が共析点(約0.8質量%)未満の鋼を言うが、本発明においては、Cが0.6質量%以下の亜共析鋼が好ましい。C0.6質量%以下の亜共析鋼にあっては、軸受形状(半割円筒状或は円筒状)への成形が容易で、しかも、硬化の対象となる初析α相が多くなるので、鋼裏金強化に適する。更に好ましくは、α相が一層増加し、硬化にとって効果的である低炭素鋼(C0.3質量%以下)である。
鋼裏金に最適な亜共析鋼の成分範囲は、質量%でCが0.07〜0.25%、Siが0.35%以下、Mnが0.20〜0.90%、Pが0.040%以下、Sが0.050%以下である。この成分範囲の亜共析鋼(低炭素鋼)は自動車用外板などに使用される鋼板と同じ成分範囲であるので、安価に入手できる。勿論、本発明の亜共析鋼は、この成分範囲に限られない。
[N;0を超え0.1質量%以下]
Nは鋼中に不可避不純物として僅かに存在する程度でも歪時効硬化を起こさせることが可能である。上記の自動車用外板は絞り加工などの成形加工を前提としているので、成形加工後のしわや時効硬化を排除するために、積極的にNを除去する製鋼法で製造されるが、それでもNを不可避的不純物として含んでいる。このような自動車用外板であってもNによる歪時効硬化を起こすことができる。
但し、歪時効硬化を効果的に生じさせるN量は0.004質量%以上である。Nは0.1質量%を超えて含有しても、歪時効硬化にそれ以上の効果をもたらさないし、かえって鋼そのものを脆くする。従って、Nは0を超え0.1質量%以下とする。
[複層材料を250℃以上530℃未満の温度で圧延]
室温での鋼のα相のN固溶限は0.003質量%程度であるが、温度が高くなるにつれて、α相のN固溶限は高くなる。そして、鋼のα相のN固溶量が最大となる温度は580℃程度で、そのときの含有量は0.1質量%程度である。
また、歪時効硬化は、結晶歪部にNが拡散することによって起きるが、Nの拡散速度は温度が低いと遅く、従って、圧延により鋼裏金に生じた結晶歪部へのNの拡散が遅くなり、時効硬化が完了するまでの時間が長くかかる。複層材料の温度が250℃未満では、鋼裏金のα相中へのN固溶量が少なく、最終的に得られる鋼裏金の硬度も低い。しかも、α相中でのNの拡散速度も低いので、時効硬化の完了までに長時間を要する。
一方、複層材料の温度が530℃を超えると、Nの拡散速度が速すぎるため、圧延によってα相中に結晶に歪が生ずると、直ぐにその結晶歪部にNが拡散し、直ちに硬化する。このため、大きな圧延荷重が必要となり、従来の銅系軸受材料製造に用いられる圧延機では圧延荷重能力が不足することとなり、圧延機を新設しなければならなくなる。
以上のように、α相へのNの固溶量を多くして鋼裏金の硬化程度を大きくすると共に、圧延により生じたα相の結晶歪部の中にNが速く拡散して時効硬化が早く完了するようにするために、複層材料を250℃以上530℃未満の温度において圧延する。なお、この圧延時の温度を、以下に単に、圧延温度ともいい、詳しくは圧延開始時の複層材料の温度をいう。
圧延を終えると、直ちに鋼裏金に回復現象が起きる。この回復現象は鋼の再結晶温度未満で必ず起きる。回復現象とは、圧延により生じた原子配列の乱れが部分的に再配列されることである。
この回復現象により結晶歪が減少し、歪時効現象が短時間で安定化する。そして、これにより、歪時効硬化が短時間で終了する。
[圧延の圧下率は2%以上]
250℃以上530℃未満の温度において行う複合材料の圧延の圧下率は2%以上とする。圧下率が2%未満では、硬化の核となる結晶歪がない、或は結晶歪の量が少なく、歪時効硬化が不十分となる。なお、圧下率とは、圧延前の複合材料の厚さと圧延後の複合材料の厚さの差を、圧延前の複合材料の厚さで除した値の百分率である。
[圧延後、10分以内に100℃以下に冷却]
複層材料の圧延後、複層材料を、100℃を超えた温度に10分を超えて保持すると、鋼裏金の時効硬化量が減少する。特に、400℃を超えた温度で10分を超えて保持されると、結晶歪部に拡散したN原子が飛び出し易くなり、時効硬化量が減少する。このため、Nの拡散速度が遅くなる100℃以下の温度に10分以内で冷却する。
以上の説明から理解されるように、本発明によれば、複層材料を250℃以上530℃未満の温度で圧延するので、歪時効硬化によって鋼裏金の硬度を高めて軸受全体としての強度を向上させることができる。しかも、複層材料を250℃以上530℃未満の温度で圧延するので、歪時効硬化が短時間で完了する。従って、複層材料を製造した後、短時間のうちに軸受成形加工を行うことができ、生産性が向上する。
また、本発明では、250℃以上530℃未満の温度で圧延した後、10分以内に100℃以下に冷却するので、歪時効の核となる結晶歪の減少が少なく、高い時効硬化量を維持することができる。
次に本発明の実施例を説明する。
まず、鋼裏金付銅系軸受材料を製造するために、従来から採用されている一般的な製造方法(以下、従来製法と称する。)を説明する。予めアトマイズ法により製造した組成(数値は質量%;以下、同じ)Cu−10SnのCu合金粉末(−60メッシュ)を、厚さ1.5mm、組成Fe−0.1C−0.02Si−0.4Mn−0.006Nの鋼板(鋼裏金)上に厚さ1mmに散布した後、還元雰囲気を有する加熱部と冷却部とを連続して有する連続焼結炉の加熱部(800℃)で15分間焼結し、次いで冷却部で冷却した後、Cu合金焼結層(軸受合金層)を緻密化するために圧延を施し、再び上記と同一条件で二次焼結する。なお、ニ次焼結後に二次圧延を行っても良い。
この従来製法によって得た複層材料(鋼裏金上に軸受合金層を被着した材料)を、次の表1に示す本発明の歪時効硬化処理によって鋼裏金を硬化し、本発明の実施例品1〜4を得た。
Figure 2005264179
また、前述の従来製法により製造した複層材料を、次の表2に示す歪時効硬化処理を施し、比較例品1〜3を得た。
Figure 2005264179
上記のように歪時効硬化処理を行った後、適宜の経過時間毎に鋼裏金の硬度を測定し、その硬度に変化がなくなった時点を歪時効硬化の完了時点とした。そして、この経過時間と鋼裏金硬度との関係を図1に示した。また、圧延終了時点から上記の歪時効硬化の完了時点までの時間を歪時効硬化時間として、この歪時効硬化時間を、その時点での鋼裏金の硬さと共に表1,2に示した。
実施例品1〜4と比較例品1〜3とを比較検討してみる。まず、実施例品1〜4は圧延開始時の複層材料の圧延温度を250℃、500℃としている。このように圧延温度を250℃、500℃とした実施例品1〜4では、歪時効硬化時間が75時間以下と短く、しかも、歪時効硬化後の鋼裏金の硬度も131Hv以上と高い。
これに対し、圧延温度を室温とした比較例品1,2および圧延温度を200℃とした比較例品3では、歪時効硬化時間が125時間以上であり、実施例品1〜4に比較して長い。特に、圧延温度を室温とした比較例品1では、図1からも理解されるように、圧延終了後、300時間を経過しても、なおも時効硬化は進行し続け、且つ300時間経過時点での鋼裏金硬度も111Hvと低い。なお、時効硬化が進行中のため、表2において括弧表示としている。
一方、実施例品1,2は圧延温度が250℃で、その歪時効硬化時間はそれぞれ75時間、62.5時間となっている。これに対し、圧延温度が500℃である実施例品3,4は歪時効硬化時間が50時間と短くなっている。このように、圧延温度が高い程、歪時効硬化時間が短くなる傾向を呈する。このことから、圧延温度を250℃以上530℃未満とした本発明は歪時効硬化時間の短縮化に効果があることが理解される。
圧延時の圧下率について見てみると、比較例品2は圧下率1%で、歪時効硬化終了時点での鋼裏金硬度は117Hvと低い。これに対し、圧下率が2%以上の実施例品1〜4では、時効硬化完了時点での鋼裏金硬度が131Hv以上と高くなっている。また、圧下率が5%と高い実施例品4では、更に歪時効硬化後の鋼裏金の硬度が160Hvで、更に硬度が増している。このように、歪時効硬化を効果的に生じさせるには、圧下率1%では少なすぎ、本発明のように圧下率を2%以上とすることが必要であることが分かる。
また、圧延後、100℃までの冷却時間を15分とした実施例品1では、歪時効硬化時間が75時間である。これに対し、圧延温度が実施例品1と同じ250℃であるが、100℃までの冷却時間を10分とした実施例品2は歪時効硬化時間が62.5時間であり、実施例品1に比較して歪時効硬化時間が短くなっている。このように、圧延終了後、10分以内に100℃まで冷却することによって歪時効硬化が早く終了することが理解される。
実施例品と比較例品との時効硬化による硬度変化を示すグラフ

Claims (2)

  1. 鋼裏金上に銅系軸受合金層を固着してなる銅系軸受材料を製造する方法において、
    前記鋼裏金はNを0を超え0.1質量%以下含む亜共析鋼からなり、この鋼裏金に前記銅系軸受合金層を固着して複層材料を形成し、この複層材料を250℃以上530℃未満の温度にて圧下率で2%以上の圧延を施すことを特徴とする鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法。
  2. 圧延後、10分以内に100℃以下に冷却することを特徴とする請求項1記載の鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法。

JP2004074434A 2004-03-16 2004-03-16 鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法 Expired - Fee Related JP4323353B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004074434A JP4323353B2 (ja) 2004-03-16 2004-03-16 鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004074434A JP4323353B2 (ja) 2004-03-16 2004-03-16 鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005264179A true JP2005264179A (ja) 2005-09-29
JP4323353B2 JP4323353B2 (ja) 2009-09-02

Family

ID=35089036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004074434A Expired - Fee Related JP4323353B2 (ja) 2004-03-16 2004-03-16 鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4323353B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009139440A1 (ja) 2008-05-15 2009-11-19 大豊工業株式会社 摺動部材の製造方法、摺動部材及び摺動部材母材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009139440A1 (ja) 2008-05-15 2009-11-19 大豊工業株式会社 摺動部材の製造方法、摺動部材及び摺動部材母材
US9683603B2 (en) 2008-05-15 2017-06-20 Taiho Kogyo Co., Ltd. Method for producing sliding member, sliding member, and substrate material of sliding member

Also Published As

Publication number Publication date
JP4323353B2 (ja) 2009-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4632931B2 (ja) 冷間加工性に優れる高周波焼入れ用鋼及びその製造方法
JP5277658B2 (ja) 熱間プレス部材の製造方法
JP5299140B2 (ja) ショットピーニング用投射材の材料、及びショットピーニング用投射材の製造方法
JP2008240046A (ja) 熱間プレス時のスケール密着性に優れた高強度鋼板およびその製造方法
TWI531666B (zh) Fat iron type stainless steel and its manufacturing method
JP4941003B2 (ja) ダイクエンチ用熱延鋼板およびその製造方法
JP4438074B2 (ja) オートマチックトランスミッション部材用冷延鋼板及びその製造方法
JP2007291464A (ja) 高強度鋼材及びその製造方法
WO2015146174A1 (ja) 高炭素熱延鋼板およびその製造方法
JP5405325B2 (ja) 差動歯車およびその製造方法
JP4323353B2 (ja) 鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法
JP6369284B2 (ja) 複相ステンレス鋼およびその製造方法
JP5326885B2 (ja) 熱間鍛造用圧延鋼材およびその製造方法
JP4451919B1 (ja) 鋼薄板およびその製法ならびに無段変速機用スチールベルト
JP2008013835A (ja) 高強度金属部材及びその製造方法
JP2009524741A (ja) コールドプレス及びせん断加工によって完成品にするための熱延低合金鋼板
CN108368576B (zh) 氮化板部件及其制造方法
JP2011001564A (ja) 耐肌荒れ性に優れたフェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法
JP4393344B2 (ja) 冷間加工性と耐結晶粒粗大化特性に優れた肌焼き用鋼の製造方法
JP2005264180A (ja) 鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法
JP2010229488A (ja) フェライト系ステンレス鋼研磨仕上げ材の製造方法
JP2005233225A (ja) 鋼裏金付銅系軸受材料の製造方法
JP6670441B2 (ja) 金属ベルト用鋼帯の製造方法
JP2007031777A (ja) 摺動特性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼製部材
JP2005233226A (ja) 鋼裏金付すべり軸受の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090512

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees