JP2005263481A - 吸引式移送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被移送物と接触している必要な箇所にのみ負圧を発生させることができ、負圧発生源の小型化を図るとともに、設備費および運転費を低減化させることができる吸引式移送方法を提供する。
【解決手段】負圧を利用して被移送物を吸引し、所定の場所まで移送したのちに、負圧を解除することで被移送物の移送を行なう吸引式移送方法。それぞれが先端に吸盤を備えた複数の吸引器における当該吸盤を被移送物と接触させて当該被移送物を吸引し、前記移送物を所定の場所まで移送し、ついで負圧を解除することを含んでいる。前記複数の吸引器のうち、その吸盤が被移送物と接触して当該移送物に吸着した吸引器には負圧を発生させ、その吸盤が被移送物に吸着していない吸引器には負圧を発生させないよう構成されてなる。
【選択図】図16

Description

本発明は吸引式移送方法に関する。さらに詳しくは、被移送物と接触している必要な箇所にのみ負圧を発生させることができ、負圧発生源の小型化を図るとともに、設備費および運転費を低減化させることができる吸引式移送方法に関する。
農家で採取された果実や野菜などは、一般にコンテナと呼ばれている合成樹脂製の容器に入れられ、農協などの出荷センターに運び込まれる。この出荷センターでは、運び込まれた果実や野菜などを重量、大きさ、形状などを基準にして選別し、各等級ごとに梱包をして卸売市場などに出荷している。
出荷センターに運び込まれる果実や野菜は、前述したように、コンテナに収納された状態であるので、これらの選別作業を行なうためには、まず果実や野菜をコンテナから取り出して選別作業のライン、たとえばベルトコンベアの上に載せる必要があるが、現状では、このコンテナからベルトコンベアへの移送を人手で行なっており、時間がかかるとともにコストアップの要因にもなっている。
そこで、負圧による吸引力を利用して、コンテナに入ったままの状態で果実や野菜をまとめてベルトコンベア上へ移送する装置が用いられている。
この装置は、前記コンテナの開口部とほぼ同じ形状の面を有する吸引体を有しており、この吸引体は空気が通過しうるスポンジ状の材料で作製されている。そして、ブロワなどの負圧発生源に接続された前記吸引体をコンテナ内の果実や野菜に押しあてて当該果実や野菜を吸引して、移送するようにしている。
しかしながら、前述した装置では、少なくともコンテナの開口部とほぼ同じ形状の面全体から空気を吸引しており、実際に果実や野菜を吸引するのに利用されていない空気流が多く、空気の利用効率がわるい。また、空気抵抗の大きいスポンジ状の材料を介して空気を吸引していることも相俟って、大型で高出力の負圧発生源が必要となる。このため、設備費や運転費が大きくなるという問題がある。
本発明は、かかる問題を解消するためになされたものであり、被移送物と接触している必要な箇所にのみ負圧を発生させることができ、負圧発生源の小型化を図るとともに、設備費および運転費を低減化させることができる吸引式移送方法を提供することを目的とする。
本発明の吸引式移送方法は、負圧を利用して被移送物を吸引し、所定の場所まで移送したのちに、負圧を解除することで被移送物の移送を行なう吸引式移送方法であって、
それぞれが先端に吸盤を備えた複数の吸引器における当該吸盤を被移送物と接触させて当該被移送物を吸引し、
前記移送物を所定の場所まで移送し、ついで負圧を解除する
ことを含んでおり、前記複数の吸引器のうち、その吸盤が被移送物と接触して当該移送物に吸着した吸引器には負圧を発生させ、その吸盤が被移送物に吸着していない吸引器には負圧を発生させないよう構成されてなることを特徴としている。
前記吸引器は、内部に空気の通路を有するパイプからなるとともに、該パイプの内部には移動体が設けられており、さらに前記通路には断面積が小さくされた小径部が設けられており、前記吸引器の吸盤が被移送物に吸着した状態では前記移動体が空気の通路から退避して前記吸盤に負圧が作用し、前記吸引器の吸盤が被移送物に吸着していない状態では、前記小径部において流速が大きくなった空気流により吸引された前記移動体が、前記通路の出口を塞いで前記吸盤に負圧が作用しなくなるのが好ましい。
また、前記吸引器が、
一端が開放されるとともに他端が閉止されており、内部に第1の通路を有する第1のパイプと、
一端が前記第1のパイプと接続されるとともに他端に吸盤が接続されており、内部に第2の通路を有する第2のパイプと
を備えており、前記第1のパイプの内部には移動体が収容されており、前記第1のパイプの開放された側の端部には、前記移動体が第1のパイプから飛び出るのを防ぐストッパ部が設けられており、前記第1の通路と第2の通路は、第1のパイプと第2のパイプの接続部において連通状態にされており、かつ前記接続部には、第2の通路の断面積を小さくするとともに前記移動体の第2の通路の移動を防ぐ小径部が形成されており、前記吸引器の吸盤が被移送物に吸着した状態では前記移動体が前記第1のパイプの閉止された側の端部付近に退避して前記吸盤に負圧が作用し、前記吸引器の吸盤が被移送物に吸着していない状態では、前記小径部において流速が大きくなった空気流により吸引された前記移動体が、前記第1のパイプのストッパに当接して前記第1の通路の出口を塞ぎ、前記吸盤に負圧が作用しなくなるのが好ましい。
また、前記吸引器が、一端が開放されるとともに他端に吸盤が接続されており、内部に通路を有するパイプからなり、該パイプの内部には移動体が収容されており、前記通路には、空気の通過は許すが、前記移動体の通過を阻止する移動体載置部が設けられており、前記パイプの開放された側の端部には、前記移動体がパイプから飛び出るのを防ぐストッパ部が設けられており、前記移動体が、ストッパ部と移動体載置部のあいだの前記通路に収容されており、前記移動体がストッパ部に当接したときに形成される当該移動体とストッパ部とのあいだの隙間が、前記移動体が移動体載置部に載置されたときに形成される当該移動体と移動体載置部とのあいだの隙間より小さくされてなるのが好ましい。
前記移動体が球体であるのが好ましい。
本発明によれば、果実や野菜などの被移送物と接触している吸引器にだけ負圧が作用し、被移送物と接触していない吸引器には負圧が発生しない。このように必要な箇所にのみ負圧を発生させているので負圧発生源の小型化を図ることができる。また、設備費および運転費の低減化を図ることができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の吸引式移送方法を詳細に説明する。
本発明の吸引式移送方法では、先端に吸盤を備えた複数の吸引器を用い、前記吸盤を果実や野菜などの被移送物と接触させて、当該被移送物を吸引している。そして、前記被移送物を所定の場所まで移送し、ついで負圧を解除することで被移送物の移動を行なっているが、前記複数の吸引器のうち、その吸盤が被移送物が接触して当該移送物に吸着した吸引器には負圧を発生させ、その吸盤が被移送物に吸着していない吸引器には負圧を発生させないよう構成されてなることを特徴としている。
そこで、まず、本発明の吸引式移送方法において用いられる吸引器および該吸引器を備えた吸引式移送装置について説明する。
図1は、本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器の一例の説明図である。図1に示されるように、本発明において用いられる吸引器Aは、第1のパイプ1と、第2のパイプ10と、連結部材20と、吸盤30とから構成されている。
第1のパイプ1は、その一端1aが開放されるとともに、他端1bが閉止部材2によって閉止されている。閉止部材2として、本実施の形態では、合成樹脂製の短円柱体が用いられており、この短円柱体が第1のパイプ1の端部1bの内周面に固着されているが、これ以外にもキャップや栓を採用することができる。なお、栓の外周にネジを形成するとともに、第1のパイプ1の内周にもネジを形成し、栓のネジ込みの深さを調整することで第1のパイプ1の開放側端部1aにおける栓の位置(栓の先端の第1のパイプ1内の位置)が調整できるようにしてもよい。また、第1のパイプ1の開放側端部1aには、後述する球体が外部に飛び出るのを防ぐストッパ部5が設けられている。このストッパ部5は、図1〜2に示されるように、合成樹脂またはゴムで作製された環状部材からなっており、該環状部材の内径は球体の外径よりも小さくされている。なお、ストッパ部5としては、前記環状の部材以外に、図3に示されるように、第1のパイプ1の一端1a側をテーパ状に加工し、このテーパ部分で球体の飛び出しを防ぐようにすることもできる。この図3に示される実施の形態では、前記テーパ部分がストッパ部5である。
前記第1のパイプ1は、内部に第1の通路3を有しており、この第1の通路3内には、移動体である球体4が収容されている。該球体4は、吸盤30が果実や野菜などの被移送物に吸着されている状態では、自重により図1において実線で示される位置にあり、一方、吸盤30が被移送物に吸着されていない状態では、負圧により第1のパイプ1内を上方へ移動し、前記ストッパ部5に当接した位置(図1において2点鎖線で示される位置)にある。このように球体4は、第1のパイプ1内を該第1のパイプ1と第2のパイプ10の接続部の方へ移動する必要があるため、軽い部材で作製するのが好ましく、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂などの合成樹脂で作製するのが好ましい。なお、第1のパイプの通路(全通路のうち、閉止部材2から小径部5までの部分)の長さを球体4の直径の3倍程度以下に短くすると、金属やセラミックなどで作製した球体4を用いることができる。また、吸引力を強くすれば、図1に示される実施の形態においても、金属やセラミックからなる球体4を用いることができる。
第2のパイプ10は、その一端10aが前記第1のパイプ1に接続されるとともに、他端10bが連結部材20に接続されている。また、第2のパイプ10は、内部に第2の通路11を有している。この第2の通路11と前記第1の通路3は、第1のパイプ1と第2のパイプ10の接続部において連通状態にされている。
また、前記接続部には、前記第2の通路11の断面積を小さくするとともに前記球体4の第2の通路11への移動を防ぐ小径部6が形成されている。本実施の形態においては、前記小径部6として、前記接続部において、ほぼ内方向に突出する環状のつば部が用いられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、環状の別部材を接続部に設けるようにしてもよく、また第2のパイプ10自体の端部にテーパ部を形成し、小径にした端部を第1のパイプ1に接続するようにしてもよい。
第1のパイプ1および第2のパイプ10は、断面が円形や楕円形の管状部材で作製することができるが、他の部材、たとえば断面が矩形の角筒などで作製することも可能であり、本発明において、とくに限定されるものではない。また、材質も、本発明において、とくに限定されるものではなく、たとえば合成樹脂や金属を用いることができる。
前記第2のパイプ10の他端10bに接続された連結部材20は可撓性を有しており、本実施の形態では蛇腹で作製されているが、図3に示されるように、天然または合成のゴム製のチューブで作製することもできる。なお、連結部材20および吸盤30は、図17に示される実施の形態のように、一体的に形成されたものであってもよい。
前記連結部材20の、第2のパイプ10と反対側の端部には吸盤30が設けられている。この吸盤30は、被移送物の形状に沿って変形しうるように、たとえばシリコーンゴム、ラテックス、ウレタンゴムなどの軟らかい材料で作製するのが好ましい。
つぎに、本発明の吸引式移送方法に用いられる他の吸引器について説明する。
図4〜5に示される吸引器Bは、一端が開放されるとともに他端に吸盤30が接続されており、内部に通路51を有するパイプ50から構成されている。
前記パイプ50の内部には、移動体である球体4が収容されている。この球体4は、たとえばステンレスなどの金属、セラミック、合成樹脂、またはゴムで作製されている。前記通路51には、空気の通過は許すが、前記球体4の通過を阻止する、移動体載置部である球体載置部52が設けられており、本実施の形態では、前記球体載置部52はパイプの他端に設けられているが、たとえばパイプ50の中央付近など他の場所に設けてもよい。
前記球体載置部52は、短円筒体からなっており、図5に示されるように、一方の端面に切欠53が形成されている。なお、球体載置部52としては、格子またはメッシュを用いることもできる。この球体載置部52を設けることで、この部分で通路の断面積が減少し、空気の流れが速くなるため、球体が上昇しやすくなる。また、前記短円筒体の上部の内径を下部の内径よりも小さくすると、球体4に集中的に空気をあてることができるので、球体4をさらに上昇させやすくなるという効果が得られる。
前記パイプ50の開放された側の端部には、前記球体4がパイプ50から飛び出るのを防ぐストッパ部5が設けられている。本実施の形態では、このストッパ部5として、パイプの端部の内周面に装着された環状部材が用いられている。球体4は、このストッパ部5と球体載置部52のあいだの通路に収容されている。
前記吸引器Bでは、前記球体4がストッパ部5に当接したときに形成される当該球体4とストッパ部5とのあいだのわずかな隙間(空気の通路となる部分)が、前記球体4が球体載置部52に載置されたときに形成される当該球体4と球体載置部52とのあいだの隙間より小さい。前記球体4とストッパ部5とのあいだの隙間は、たとえば球体4が当接するストッパ部5の部位に小さな溝を形成したり、または前記部位を粗面にしたりすることで調整することができる。また、開口部の中心がやや偏心した環状部材からなるストッパ部5を用いることで前記隙間を調整することもできる。
これにより、前記吸盤30が被移送物に吸着されていない状態では、吸盤30から吸引された空気流によって前記球体4は上昇してストッパ部5に当接し、前記球体4とストッパ部5の隙間を通る空気によってつくられる吸引力によって前記当接した状態が保たれる。
そして、吸盤30が被移送物に接触すると、吸盤30から吸引される空気量が減少し、それに伴って前記球体4とストッパ部5との隙間を通る空気量が減少する。その結果、吸引力が小さくなり、球体4の自重の方が大きくなり、球体4は下方へ落下し球体載置部52上に載置される。そして、この状態で被移送物の吸盤による吸着が行なわれる。
なお、前述した2つの実施の形態では、パイプ内を移動する移動体として球体を用いているが、本発明は球体に限定されるものではなく、パイプの内壁とのあいだにわずかなクリアランスを介して当該パイプ内を移動し得るものであるかぎり、他の形状のものを用いることができる。そのような移動体の例としては、たとえば円柱体4a(図6参照)、角柱体4b(3角柱体、4角柱体などの多角柱体を含む)(図7参照)、円錐体4c(図8参照)、角錐体4d(図9参照)、截頭円錐体4e(図10参照)、截頭角錐体4f(図11参照)、卵形のもの、球体を一方の方向に伸ばしたもの4g(図12参照)、弾丸形のもの4h(図13参照)またはこれらの組み合わせをあげることができる。たとえば前記組み合わせの例としては、図14に示されるように円錐体の底面同士が接合されたような形状のもの4iや、図15に示されるように截頭円錐体の底面同士が接合されたような形状のもの4jをあげることができるが、これら以外にも種々の組み合わせ(同種の形状だけでなく異種の形状の組み合わせも含む)が含まれ得ることは当業者にとって自明であろう。
つぎに、本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引式移送装置について説明する。
本発明にかかわる吸入式移送装置は、図16に示されるように、前述した吸引器Aが複数個採用されており、この吸引器Aは、所定のピッチで縦方向および横方向に配設されている。ピッチのサイズは、被移送物の種類などに応じて適宜選定することができるが、通常5〜20cm程度の範囲である。なお、吸引器Aは、図16に示されるように格子状に配設される以外に、たとえば千鳥状に配設することもでき、さらにはランダムに配設することもできる。なお、吸着器として、図3〜4に示されるものを用いることもできる。
前記吸引器Aにおける第1のパイプの開放された側の端部は、それぞれチャンバ40に接続されている。このチャンバ40は、各吸引器Aに作用する負圧を均一にするために設けられ、たとえばステンレスなどの金属や合成樹脂などで作製することができる。このチャンバ40は配管41を介して負圧発生源であるブロワ42の吸入口に接続されている。
前記チャンバ40は、旋回自在のアーム部材(図示せず)に取り付けられ、被移送物の吸引、移送および吸引の解除(所定の場所への被移送物の載置)が行なわれる。
つぎに、前述した吸引器を備えた吸引式移送装置を用いる本発明の吸引式移送方法について説明する。
まず、吸引器が接続されたチャンバを被移送物が収納されたコンテナの上方に移動させる。このとき、吸引器の吸盤は被移送物に吸着していないので、吸盤の開口部から第1のパイプ1の開放側端部1aに向けて空気が流れ、その際小径部6によって空気の流速が大きくなるため、ベルヌーイの定理により、この小径部6付近の圧力が第1のパイプ1の他の端部1b付近の内部圧力よりも小さくなる。その結果、球体4は前記小径部6の方に移動し、そして前記吸盤30から端部1aに向かう空気の流れに乗って第1のパイプ1内の第1の通路3を上方に引かれて移動し、やがてストッパ部5に当接して停止する。したがって、この状態では、各吸盤30からは空気が吸引されていない。
つぎに、チャンバ40を徐々に下方に移動させて、吸引器Aの吸盤30を被搬送物に接触させる。このとき、吸引器Aの連結部材20は、たとえば蛇腹からなっており、可撓性を有しているため、吸盤30が被移送物の真上にこなくても、被搬送物を吸盤30に吸着させることができる。図18の(a)は、そのような吸着の例を示しており、被移送物の中心から少しはずれた位置に吸盤30が配接されているが、吸引器を下降させていくにつれて、最初に被移送物と接触した吸盤の端部30aからの反力によって連結部材20が変形し、前記端部30aと反対側の端部30bが被移送物に近づいていき、やがて被移送物の表面と接触する。こうして吸盤30全体が被移送物に吸着される。
前記吸着に際し、吸盤30が被移送物に接触し始めると、少しではあるがこの吸盤30から吸引されていた空気量が減少し、したがって球体4をストッパ部5に当接させていた吸引力が小さくなり、やがて球体4の自重の方が吸引力より大きくなって球体4は図1において実線で示される位置に移動する。その結果、ストッパ部5に当接していた球体4が移動したことにより、ストッパ部5において空気の流れを邪魔していた球体4がなくなるので吸盤30からストッパ部5へ流れる空気量が多くなり、吸盤30における吸引力が大きくなって、やがて吸盤30全体が被移送物に吸着される。
ついで、チャンバ40を上方へ移動させる。このとき、図18の(a)で示されるように変形していた連結部材6は、被移送物の自重により、元のまっすぐな状態になっている(図18の(b)参照)。上方へ移動されたチャンバ40は、被移送物を選別するライン、たとえばベルトコンベアなどの上方へ移動され、ついで被移送物が当該ベルトコンベアに接するまで下方に移動される。そののち、切換バルブ(図示せず)などにより、負圧発生源42からチャンバ40に至る経路の適宜の箇所で空気の流れを遮断し、前記吸盤30に作用していた負圧を解除する。ついで、チャンバ40を上方へ移動させると、もはや前記被移送物には負圧が作用していないので、被移送物はベルトコンベア上に残される。こうして、被移送物の移送の1サイクルが完了する。くり返し被移送物を移送するときは、前記チャンバ40をつぎの被移送物が収容されているコンテナの上方へ移動させ、前述した操作がくり返される。
なお、前述した方法により被移送物を移送する過程において、被移送物に付着していたゴミや被移送物の一部などが、吸盤の先端、パイプの内部、ストッパ部、小径部または移動体載置部に付着もしくは堆積して空気の流れがわるくなり、吸引力が低下したり、さらには吸引できなくなることを防止するために、たとえばブロワを逆回転させるなどして吸盤側に空気を吐出するようにすることもできる。これにより、前記ストッパ部や吸盤などに付着していたゴミを飛散させ、空気の流れをよくして所定の吸引力を維持することができる。
本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器の一例の説明図である。 図1の吸引器を上方から見た説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器のさらに他の例の説明図である。 図4に示される吸引器における球体載置部の斜視説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器における移動体の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器における移動体の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器における移動体の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器における移動体の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器における移動体の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器における移動体の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器における移動体の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器における移動体の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器における移動体の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引器における移動体の他の例の説明図である。 本発明の吸引式移送方法に用いられる吸引式移送装置の一例の説明図である。 図3の吸引器の連結部材および吸盤の変形例を示す説明図である。 図16に示される吸引式移送装置の使用状態説明図である。
符号の説明
A、B 吸引器
1 第1のパイプ
3 第1の通路
4 球体
5 ストッパ部
6 小径部
10 第2のパイプ
11 第2の通路
20 連結部材
30 吸盤
40 チャンバ
42 負圧発生源
50 パイプ
52 球体載置部
53 切欠

Claims (6)

  1. 負圧を利用して被移送物を吸引し、所定の場所まで移送したのちに、負圧を解除することで被移送物の移送を行なう吸引式移送方法であって、
    それぞれが先端に吸盤を備えた複数の吸引器における当該吸盤を被移送物と接触させて当該被移送物を吸引し、
    前記移送物を所定の場所まで移送し、ついで負圧を解除する
    ことを含んでおり、前記複数の吸引器のうち、その吸盤が被移送物と接触して当該移送物に吸着した吸引器には負圧を発生させ、その吸盤が被移送物に吸着していない吸引器には負圧を発生させないよう構成されてなることを特徴とする吸引式移送方法。
  2. 前記吸引器は、内部に空気の通路を有するパイプからなるとともに、該パイプの内部には移動体が設けられており、さらに前記通路には断面積が小さくされた小径部が設けられており、前記吸引器の吸盤が被移送物に吸着した状態では前記移動体が空気の通路から退避して前記吸盤に負圧が作用し、前記吸引器の吸盤が被移送物に吸着していない状態では、前記小径部において流速が大きくなった空気流により吸引された前記移動体が、前記通路の出口を塞いで前記吸盤に負圧が作用しなくなる請求項1記載の吸引式移送方法。
  3. 前記吸引器は、内部に空気の通路を有するパイプからなるとともに、該パイプの内部には移動体が設けられており、さらに前記通路には断面積が小さくされた移動体載置部が設けられており、前記吸引器の吸盤が被移送物に吸着した状態では前記移動体が移動体載置部に載置して前記吸盤に負圧が作用し、前記吸引器の吸盤が被移送物に吸着していない状態では、前記移動体載置部において流速が大きくなった空気流により吸引された前記移動体が、前記通路の出口を塞いで前記吸盤に負圧が作用しなくなる請求項1記載の吸引式移送方法。
  4. 前記吸引器が、
    一端が開放されるとともに他端が閉止されており、内部に第1の通路を有する第1のパイプと、
    一端が前記第1のパイプと接続されるとともに他端に吸盤が接続されており、内部に第2の通路を有する第2のパイプと
    を備えており、前記第1のパイプの内部には移動体が収容されており、前記第1のパイプの開放された側の端部には、前記移動体が第1のパイプから飛び出るのを防ぐストッパ部が設けられており、前記第1の通路と第2の通路は、第1のパイプと第2のパイプの接続部において連通状態にされており、かつ前記接続部には、第2の通路の断面積を小さくするとともに前記移動体の第2の通路の移動を防ぐ小径部が形成されており、前記吸引器の吸盤が被移送物に吸着した状態では前記移動体が前記第1のパイプの閉止された側の端部付近に退避して前記吸盤に負圧が作用し、前記吸引器の吸盤が被移送物に吸着していない状態では、前記小径部において流速が大きくなった空気流により吸引された前記移動体が、前記第1のパイプのストッパに当接して前記第1の通路の出口を塞ぎ、前記吸盤に負圧が作用しなくなる請求項1記載の吸引式移送方法。
  5. 前記吸引器が、一端が開放されるとともに他端に吸盤が接続されており、内部に通路を有するパイプからなり、該パイプの内部には移動体が収容されており、前記通路には、空気の通過は許すが、前記移動体の通過を阻止する移動体載置部が設けられており、前記パイプの開放された側の端部には、前記移動体がパイプから飛び出るのを防ぐストッパ部が設けられており、前記移動体が、ストッパ部と移動体載置部のあいだの前記通路に収容されており、前記移動体がストッパ部に当接したときに形成される当該移動体とストッパ部とのあいだの隙間が、前記移動体が移動体載置部に載置されたときに形成される当該移動体と移動体載置部とのあいだの隙間より小さくされてなる請求項1記載の吸引式移送方法。
  6. 前記移動体が球体である請求項2、3、4または5記載の吸引式移送方法。
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