JP6456462B2 - 把持装置及び産業用ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、把持装置及び産業用ロボットに関するものである。
ワークを把持することを目的とした把持装置として、主に吸着ハンドや2指型グリッパ(例えば、特許文献1)が利用されているが、これらは機構上、サイズや形状が異なるワークを汎用的に把持することができない場合がある。そのため、多品種少量生産のように、把持するワークの種類が多い作業現場においては、ツールチェンジャーや人による取り替え作業が必要となってしまうため、生産効率が低下してしまう。さらに食品に代表されるような、柔軟かつ不定形なワークを傷めずに把持することができないという問題があった。
これに対し、人間の手に近い、形状及び機構を有する5指型の把持装置の検討もされている(例えば、特許文献2)。ところが、5指型の把持装置は、人間の手に近い複雑な動作を実現する為に、動作や制御機構が非常に複雑なため、これらの複雑さが導入を困難にする要因となっている。
さらに密閉されたゴム状の袋と、当該ゴム袋に充填された粉体とを有し、粉粒体のJamming転移を利用した把持装置が開発されている(例えば、特許文献3)。この把持装置は、ゴム袋をワークに追従させた状態で把持できるので、簡単な制御で様々なワークに対応することができる。
特開2009−125851号公報 特開2012−192496号公報 特表2013−523478号公報
しかしながら、上記特許文献3に係る把持装置は、把持力を発現するために強い力でワークへ押し付ける必要があるので、食品のような柔軟なワークを傷つけてしまうという問題がある。また把持装置は、ワークへ押し付ける力が弱い場合、ゴム袋のワークに対する追従性が著しく低下するので、把持できるワークが限られてしまう。
本発明は、汎用性をより向上することができる把持装置及び産業用ロボットを提供することを目的とする。
本発明に係る把持装置は、掌部と、前記掌部の周囲に突出して設けられ、前記掌部を厚さ方向に変形させることにより前記掌部に向かって倒れる複数の指部とを有する袋状の把持本体と、前記指部内に設けられた充填材と、前記掌部の外周の収縮を防ぐ形状保持部と、複数の前記指部のうち選択された前記指部を伸びた状態で保持する指保持部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る産業用ロボットは、上記把持装置を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、指保持部を備えることにより、把持本体内を減圧するだけで、選択された指部を伸びた状態に保持し、他の指部のみを掌部に向かって倒れるように弾性変形させることができるので、汎用性をより向上することができる。。
第1実施形態に係る把持装置を適用した産業用ロボットの例を示す模式図である。 第1実施形態に係る把持装置の構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る把持装置の使用状態を示す斜視図である。 第1実施形態に係る把持装置の構成を示す部分縦端面図である。 形状保持部の構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る把持装置の構成を示す横断面図である。 第1実施形態に係る把持装置の使用状態(1)を示す部分端面図である。 第1実施形態に係る把持装置の使用状態(1)を示す図6におけるA−A端面図である。 第2実施形態に係る把持装置の構成を示す部分縦端面図である。 第2実施形態に係る把持装置の構成を示す横断面図である。 第2実施形態に係る把持装置の使用状態(1)を示す部分端面図である。 第2実施形態に係る把持装置の使用状態(2)を示す部分端面図である。 把持装置の変形例(1)を示す斜視図であり、図13Aは指部の長さが小の場合、図13Bは指部の長さが中の場合、図13Cは指部の長さが大の場合である。 把持装置の変形例(2)を示す斜視図であり、図14Aは指部の長さが小の場合、図14Bは指部の長さが中の場合、図14Cは指部の長さが大の場合である。 把持装置の変形例(3)を示す斜視図であり、図15Aは指部の長さが小の場合、図15Bは指部の長さが中の場合、図15Cは指部の長さが大の場合である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
1.第1実施形態
(全体構成)
図1に、本実施形態に係る把持装置10Aを適用した産業用ロボット12の構成を示す。産業用ロボット12は、直交ロボットであって、レール14と、レール14に沿って移動する移動体16と、移動体16に固定されたエアシリンダ18とを備える。レール14は、図中Y軸方向に移動可能に設けられている。
エアシリンダ18は、シリンダーチューブ19と、シリンダーチューブ19に対し進退可能に設けられたピストンロッド20とを有する。シリンダーチューブ19には、配管21、22が設けられている。当該配管21、22を通じて気体が給排気されることにより、ピストンロッド20がシリンダーチューブ19に対し進退可能となっている。ピストンロッド20の先端には、把持装置10Aが設けられている。
産業用ロボット12は、水平な基台26上に置かれたワークWを、把持装置10Aで把持すると共に、X軸、Y軸、及びZ軸方向に移動することができる。
把持装置10Aは、ピストンロッド20に連結されたケース36と、当該ケース36に固定された把持本体28Aとを備える。ケース36には、配管24が連結されている。把持本体28Aは、気密性と弾性とを有する材料、例えば、天然ゴムや、合成ゴムなどで形成することができる。把持本体28AのJIS K6253のデュロメータ硬さ試験(タイプA)に準じて測定した硬度は、60〜90程度であるのが好ましい。
図2に示すように把持本体28Aは、掌部30と、掌部30の周囲に突出して設けられた複数の指部32とを有する。掌部30は略円盤状をなしている。指部32は、掌部30と一体に形成されており、掌部30を囲むように放射状に3個、すなわち第1指部32X、第2指部32Y、第3指部32Zが設けられている。本明細書では、第1指部32X、第2指部32Y、第3指部32Zを特に区別しない場合、総称して指部32とする。指部32同士の間には、所定の間隔が形成されている。指部32は、内面31が掌部30と一体に形成されている。指部32の外形形状は、適宜選択することができ、例えば、円柱、円錐、円錐台、三角柱、四角柱、三角錐、四角錐、四角錐台などでもよい。本実施形態の場合、指部32は、同一形状で構成されている。なお複数の指部32は、全て同一形状である必要はなく、形状が異なっていてもよい。指部32は、四角錐台形状を有し、内面31が、掌部30に接合している基端から先端に向かって外側に傾斜するように形成されている。
把持本体28Aは、掌部30を厚さ方向(図2、矢印方向)に変形させる力が作用すると、選択された指部32(本図の場合、第2指部32Y及び第3指部32Z)を伸びた状態に保持すると共に、選択された以外の指部32(本図の場合、第1指部32X)のみが掌部30へ向かって倒れるように弾性変形する(図3)。
図4に示すように把持本体28Aは、掌部30及び指部32が形成されている表面とは逆側の面に開口を有する袋状の部材からなる。把持本体28Aは、内部に、弾性部34と、形状保持部38と、指保持部42とを有する。把持本体28Aは、開口の周縁に一体形成されたフランジ部33においてケース36に固定されており、当該ケース36によって開口が密閉されている。
ケース36には、貫通穴37が設けられている。配管24は、一端が、貫通穴37に挿入され、把持本体28Aに通じている。配管24の他端は、図示しないが、例えば三方弁を介して真空ポンプに接続されている。三方弁は、真空ポート、給排気ポート、大気解放ポートを有し、真空ポートが真空ポンプに、給排気ポートが把持装置10Aに、大気解放ポートが外部にそれぞれ接続される。当該配管24を通じて、気体が、把持本体28Aの内から外へ、及び把持本体28Aの外から内へ、流通する。
弾性部34は、指部32内に充填され、当該指部32の形を有する。弾性部34の形は、把持本体28Aの指部32内に挿入され一定の形を保持できれば、指部32の内面との間に多少隙間が生じていてもよい。弾性部34の材質は、樹脂またはゴムであるのが好ましい。弾性部34の材質は、必ずしも均一である必要はなく、異種材料を組み合わせた複合材でもよい。弾性部34は、フィラーなどの添加物を含んでもよい。弾性部34は、指部32の内面との間に、隙間がないように配置されるのが好ましい。弾性部34は、掌部30を超えて把持本体28Aの大半に充填されると、掌部30が厚さ方向に変形せず指部32が掌部30の中心に向かって弾性変形し難くなる。したがって弾性部34は、指部32内に配置されるのが好ましい。弾性部34の基端の形状は、平面形状とされている。
形状保持部38は、把持本体28Aの掌部30の内部空間に配置されている。形状保持部38は、掌部30以外、すなわち掌部30の外周が収縮しないように、把持本体28Aを保持する。形状保持部38の材質は、把持本体28Aの減圧下において変形しなければ足り、例えば硬質樹脂や金属を用いることができる。形状保持部38の材質は、必ずしも均一である必要はなく、異種材料を組み合わせた複合材でもよい。
本図に示す形状保持部38は、変形した掌部30を受け入れるガイド穴40と、ガイド穴40の軸方向の指部32側先端の外側に湾曲部49とを有する枠状部材である。本実施形態の場合、形状保持部38は、掌部30の外周面39を保持する保持面48を有する円筒状部材である。ガイド穴40は、掌部30に対応した形状保持部38の中央であって、内径が掌部30と略同じ大きさであるのが好ましい。保持面48は、形状保持部38の外側の円周面であり、掌部30の外周面39を保持できる大きさを有し、全体として先端に向かって先細になっている。保持面48の指部32側に湾曲部49が設けられている。湾曲部49は、外側に向かって凸形状である。
湾曲部49とガイド穴40が面で交差する形状保持部38の指部側先端は、面取り加工が施されているのが好ましい。面取り加工は、形状保持部38の指部側先端を削り、角面や丸面とする加工が適用できる。形状保持部38は、面取り加工が施されていることにより、上記先端における欠けなどの破損を防止することができる。
形状保持部38は、当該形状保持部38の外径とガイド穴40の内径の比が1.0:0.93〜1.0:0.5であるのが好ましい。例えば、形状保持部38の外径が80mmの場合、ガイド穴40の内径が60〜70mmの範囲であれば、指部32は掌部30の中心に向かってより確実に弾性変形する。
形状保持部38の指部側先端の位置は、当該形状保持部38の径方向における弾性部34の基端の中心位置よりも外側に位置するのが好ましい。これにより、指部32が掌部30の中心に向かって弾性変形する際に、形状保持部38の指部側先端と弾性部34の基端が上記の位置で接触する。この結果、指部32は、上記の接触部分を支点として、掌部30の中心に向かって容易に弾性変形する。
指保持部42は、形状保持部38のガイド穴40内に配置され、掌部30の一部の変形を押える接触面44を有する。本図の場合、接触面44は、掌部30の裏面に接触している。指保持部42は、形状保持部38で例示したような材質が適用され、形状保持部38と同じでも異なる材質でもよい。指保持部42の接触面44は、形状保持部38の保持面48と滑らかに接続している。指保持部42の高さは、形状保持部38と略同じである。指保持部42は、接触面44が掌部30の一部に接触することにより、当該掌部30の一部を厚さ方向に変形しないように保持する。ガイド穴40内の、指保持部42が配置されていない部分は、空間である。当該空間における掌部30は、厚さ方向に変形し得る。
図5に示すように、形状保持部38は、同心円状に配置された複数、本図の場合、2個のリング体45、46を有する。各リング体45、46は、軸方向に移動可能、取り外し可能である。
図6に示すように、指保持部42は、第1指部32Xに対応する部分が扇状に切り欠かれた切欠部50と、第2指部32Y及び第3指部32Zに対応する中実部52とを有する。指保持部42は、形状保持部38に対し、軸方向に移動可能、取り外し可能である。
(動作及び効果)
上記のように構成された把持装置10Aが設けられた産業用ロボット12の動作及び効果について説明する。以下の説明では、第2指部32Y及び第3指部32Zを選択された指部32とし、第2指部32Y及び第3指部32Zを伸びた状態で保持することとする。
産業用ロボット12は、ピストンロッド20がシリンダーチューブ19内に退避し、エアシリンダ18が収縮した状態を原点とする。また把持装置10Aは、初期状態において把持本体28A内の圧力が大気圧である。すなわち三方弁は、真空ポートが遮断され、給排気ポートが大気解放ポートと繋がっている状態である。
産業用ロボット12は、移動体16がレール14に沿って移動することで、基台26上に置かれたワークWの鉛直線上に把持装置10Aを位置決めする(図1)。次いで、産業用ロボット12は、ピストンロッド20がシリンダーチューブ19から進出することにより、指部32がワークWの側面に到達するまで、エアシリンダ18を伸長させる。
次いで三方弁は、大気解放ポートが遮断され、給排気ポートが真空ポートと繋がった状態に切り替えられる。これにより把持装置10Aは、配管24を通じて、把持本体28A内の気体を吸引し、把持本体28A内の圧力を例えば−0.03MPa以下に減圧する。
把持本体28Aは、形状保持部38により掌部30の外周面39の形状が保持された状態を維持する。さらに指保持部42は、第2指部32Y及び第3指部32Zに対応する掌部30が厚さ方向に変形するのを防ぐ。そうすると掌部30の第1指部32Xに対応する部分が、形状保持部38のガイド穴40と切欠部50に囲まれた空間に吸い込まれるようにして厚さ方向に変形する(図7)。掌部30が厚さ方向へ変形するのに伴い、第1指部32Xの内面31が掌部30の中心へ引っ張られる。そうすると第1指部32Xは、掌部30へ向かって倒れるように弾性変形する。これにより第1指部32Xは、主に内面31がワークW表面に接触する。本図に示す立方体のワークWの場合、第1指部32XはワークWの側面に接触する。一方、第2指部32Yは、指保持部42の接触面44が第2指部32Yに対応する掌部30に接触し、当該部分の掌部30が厚さ方向に変形するのを防いでいるので、伸びた状態に保持される(図8)。図示しないが第3指部32Zも、第2指部32Yと同様、伸びた状態に保持される。
上記のように把持装置10Aは、把持本体28A内を減圧することにより、第1指部32Xのみを弾性変形させる。把持装置10Aは、当該第1指部32Xと、伸びた状態で保持された第2指部32Y及び第3指部32Zの間にワークWを挟むことにより、ワークWを把持する。
把持装置10Aは、把持本体28A内の圧力に応じ第1指部32Xの変形量を変えることができる。この場合、把持装置10Aは、把持本体28A内の圧力が低い程、第1指部32Xを掌部30に向かってより鋭角に変形させることができる。したがって把持装置10Aは、より鋭角に変形させた第1指部32Xと、伸びた状態で保持された第2指部32Y及び第3指部32Zの間に挟んで、より小さなワークWを把持することができる。
次いで産業用ロボット12は、ピストンロッド20をシリンダーチューブ19内に退避させてエアシリンダ18を収縮することにより、ワークWを基台26から持ち上げることができる。さらに産業用ロボット12は、移動体16がレール14に沿って移動したり、レール14がY軸方向に移動したりすることにより、水平方向へワークWを自在に移動することができる。
所望の場所へ移動した後、産業用ロボット12は、ピストンロッド20がシリンダーチューブ19から進出することにより、ワークWが基台26に接触するまでエアシリンダ18を伸長させる。次いで、三方弁は、真空ポートが遮断され、給排気ポートが大気解放ポートと繋がっている状態に切り替えられる。そうすると把持本体28A内へ大気解放ポートから配管24を通じて気体が流入する。把持本体28A内の圧力が大気圧に戻るのに伴い、掌部30がガイド穴40から押し出され元の状態に戻る。掌部30が元の状態に戻るのに伴い、第1指部32Xが伸びた状態になり、ワークWを手放す。
次いで、産業用ロボット12は、ピストンロッド20をシリンダーチューブ19内に退避させてエアシリンダ18を収縮することにより、把持装置10AをワークWから切り離す。以上のようにして産業用ロボット12は、基台26上に置かれたワークWを、把持装置10Aで把持することにより、所望の位置へ移動することができる。
把持装置10Aは、指保持部42を備えることにより、把持本体28A内を減圧するだけで、第1指部32Xのみを掌部30に向かって倒れるように弾性変形させることができるので、汎用性をより向上することができる。本実施形態の場合、第1指部32Xのみが弾性変形する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、第2指部32Yのみ、又は第3指部32Zのみが弾性変形することとしてもよい。さらに、把持装置10Aは、いずれか2個の指部32を掌部30に向かって倒れるように弾性変形させることとしてもよい。この場合、指保持部は、図示しないが、2個の指部32に対応して切り欠かれた切欠部と、1個の指部32に対応する中実部とを有する。把持装置は、いずれか2個の指部32に切欠部を合わせて指保持部を把持本体28A内に配置することにより、2個の指部32のみを掌部30に向かって倒れるように弾性変形させると同時に、選択された1個の指部32を伸びた状態に保持することができる。
また指保持部42は、第2指部32Y及び第3指部32Zに対応した中実部52を有する場合について説明したが、中実部52は各指部32に分割されていてもよい。この場合、各中実部同士の間には、図示しないが、仕切り板を設けることとしてもよい。
把持装置10Aは、把持本体28A内に、指部32の形状を有する弾性部34と、形状保持部38を有することにより、粉体を用いず、より確実にワークWを把持することができる。把持装置10Aは、粉体を用いていないので、万一、把持本体28Aが破裂しても、ワークWを汚染することがない。
弾性部34は、指部32の形状を有するので、指部32の先端が下向きの状態だけでなく、横向きや上向きの状態であっても、指部32内に留まる。したがって把持装置10Aは、基台上のワークWを持ち上げるだけでなく、垂直な壁面や、天井に吊り下げられたワークWを把持することができる。指部32の形状を有する弾性部34は、Jamming転移後の粉体に比べ剛性が高いので、より確実にワークWを把持することができる。
把持装置10Aは、把持本体28Aを減圧して掌部30を確実に厚さ方向に変形させることにより、ワークWを把持することができるので、把持本体28AをワークWに押し付ける必要がない。したがって把持装置10Aは、食品などの柔らかいワークWを押し潰さずに把持できるので、ワークWの損傷を防止することができる。
形状保持部38は、同心円状に配置された複数のリング体45、46を適宜取り外すことにより、ガイド穴40の大きさや、外形の大きさを変更することができる。したがって、形状保持部38は、把持本体28Aの外周面39の大きさや、掌部30の大きさに合わせ、リング体45、46を選択することにより、調整することができるので、汎用性をさらに向上することができる。形状保持部38は、最も内側に配置されたリング体45の穴がガイド穴40であり、最も外側に配置されたリング体46の円周面が保持面48である。
把持装置10Aは、形状保持部38に湾曲部49が形成されていることにより、掌部30が湾曲部49に接触しながら厚さ方向に変形するので、指保持部の切欠部に対応する指部32(本実施形態の場合は第1指部32X)が連続的、かつ、ゆるやかに変形する。したがって把持装置10Aは、柔らかくワークWを把持することができる。因みに形状保持部に湾曲部が形成されていない把持装置では、指部は座屈するように変形する。
2.第2実施形態
第2実施形態に係る把持装置について説明する。第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。図9に示すように把持装置10Bは、ケース36と、当該ケース36に固定された把持本体28Aとを備える。把持本体28Aは、内部に、弾性部34と、形状保持部38と、指保持部42とを有する。さらに本実施形態に係る指保持部42は、接触面44が前記掌部30の一部に接触する位置と、前記掌部30の一部が厚さ方向に変形して指部32を弾性変形可能とする位置との間を、移動可能である。把持装置10Bは、指保持部42を移動させる駆動部としてのエアシリンダ54を備える。
本実施形態の場合、指保持部42は、第1指部32X、第2指部32Y、第3指部32Zに対応して、第1中実部56、第2中実部58、第3中実部60を有する(図10)。エアシリンダ54は、各中実部に設けられている。各エアシリンダ54は、第1中実部56、第2中実部58、第3中実部60をそれぞれ独立して移動させる。第1中実部56、第2中実部58、第3中実部60のそれぞれの間には、仕切り板を設けることとしてもよい。
エアシリンダ54は、シリンダーチューブ62と、シリンダーチューブ62に対し進退可能に設けられたピストンロッド64と、ピストンロッド64を退避方向へ押し付けるコイルバネ66とを有する。シリンダーチューブ62には、配管68が設けられている。当該配管68を通じて、気体が給排気されることにより、ピストンロッド64がシリンダーチューブ62に対し進退可能となっている。ピストンロッド64の先端には、それぞれ第1中実部56、第2中実部58、第3中実部60が固定されている。本図の場合、ピストンロッド64の先端には第1中実部56が固定されている。
次に、第1指部32Xを、掌部30に向かって倒れるように弾性変形させる場合について説明する。把持装置10Bは、シリンダーチューブ62内の圧力を大気圧とすることで、ピストンロッド64をシリンダーチューブ62内に退避させ、エアシリンダ54を収縮する。次いで、把持本体28A内を減圧する。そうすると第1指部32Xに対応する掌部30の一部が、形状保持部38のガイド穴40に吸い込まれるようにして厚さ方向に変形する(図11)。掌部30が厚さ方向へ変形するのに伴い、第1指部32Xの内面31が掌部30の中心へ引っ張られる。そうすると第1指部32Xは、掌部30へ向かって倒れるように弾性変形する。
次に、第1指部32Xを伸びた状態に保持する場合について説明する。把持装置10Bは、シリンダーチューブ62内を加圧することで、ピストンロッド64をシリンダーチューブ62から進出させ、第1中実部56の接触面44が掌部30に接触するまで、エアシリンダ54を伸長させる。接触面44が掌部30に接触しているので、把持本体28A内を減圧しても、指保持部42は、第1指部32Xに対応する掌部30が厚さ方向に変形するのを防ぐ。このようにして把持装置10Bは、第1指部32Xを伸びた状態に保持する(図12)。
本実施形態の場合、把持装置10Bは、指保持部42を備えるので、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに本実施形態の場合、指保持部42は各指部32に対応した第1中実部56、第2中実部58、第3中実部60を有すると共に、エアシリンダ54によって第1中実部56、第2中実部58、第3中実部60が独立して、接触面44が前記掌部30の一部に接触する位置と、前記掌部30の一部が厚さ方向に変形して指部32が弾性変形可能となる位置との間を移動できる。把持装置10Bは、上記のように指部32を選択的に伸びた状態に保持したり弾性変形させたりできるので、より汎用性を向上することができる。
3.変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することが可能である。
上記実施形態では、産業用ロボット12として直交ロボットの例を示したが、本発明はこれに限らず、スカラロボット、垂直多関節ロボットなどに適用することができる。すなわち把持装置10A、10Bは、産業用ロボットによってX軸、Y軸、Z軸を中心に回転しても、ワークWを把持すると共に、把持した状態を維持することができる。
把持本体28Aは、1種の材料で形成してもよいし、複数の異なる材料で形成された膜を積層して形成してもよい。また把持本体28Aは、部分的に異なる材料で形成してもよい。把持本体28Aの厚さは、一定でなくてもよく、部分的に厚肉部又は薄肉部を設けてもよい。
把持本体28Aと、弾性部34は、一体であってもよい。この場合、把持本体28Aと弾性部34は、一部又は全部が、同種の材料であってもよいし、異種材料であってもよい。
把持装置10A、10Bは、指部32に爪部を設けることとしてもよい。爪部は、合成樹脂製の板状部材や、円錐状部材、サック状の部材を用いることができる。
上記実施形態の場合、形状保持部38は、同心円状に配置された複数のリング体を有する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、1個のリング体であってもよい。1個のリング体の場合、リング体は気体の流通路を有しているのが好ましい。形状保持部38は、1個のリング体の場合、把持本体28Aと一体であってもよい。形状保持部38は、円筒状部材に限られず、ガイド穴40を有する多角柱でもよい。
形状保持部38は、例えば、平面視において長円形状、多角形や、楕円形などの枠状部材としてもよい。形状保持部38の外形形状は、長円形、楕円形、多角形など適宜変更することができ、把持本体の形状に合わせてもよい。ガイド穴40は、円形状に限らず、多角形状であってもよい。形状保持部38は保持面48を有している場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、保持面48を省略してもよい。保持面48を省略する場合は、保持面48の代わりに掌部30の外周面39を保持する保持部材を別途用いることが好ましい。
上記実施形態の場合、弾性部34の基端の形状が平面形状の場合について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、弾性部34の基端の形状は、湾曲部49の湾曲に合わせた曲面形状とすることができる。この場合、弾性部34の基端と湾曲部49を面接触させることが好ましい。これにより、湾曲部49と弾性部34の間における把持本体28Aの内面の間に空間が生じないので、減圧時における把持本体28Aの部分的な凹みを防止することができる。この結果、より安定的に指部32を弾性変形させることができると共に、把持本体28Aの耐久性を向上することができる。
湾曲部49と弾性部34の間における把持本体28Aの内面の間に空間が生じないようにするために、弾性部34に対応した位置に、指部32へ向かって突出した突起を有する形状保持部(図示なし)を用いてもよい。このような突起を有する形状保持部を把持本体28A内に組み付けると、突起の先端が弾性部34に接触すると共に側面が把持本体28Aの内面に密着して、弾性部34と把持本体28Aの内面の間には空間が生じない。
上記実施形態の場合、充填材は弾性部である場合について説明したが、本発明はこれに限らず、粉粒体でもよい。粉粒体は、適宜選択することができ、例えば、アルミナ、活性炭、発泡スチロール、ガラスビーズ、乾燥した豆や木片などの集合体で形成することができる。粉粒体の充填率は、把持本体28Aの20〜80%程度が好ましく、40〜60%がより好ましい。充填率は、把持本体28A内に充填した粉粒体の重量をA、把持本体28A内に最密充填した場合の粉粒体の重量をBとすると、A/B×100(%)で表される。粉粒体を用いた把持装置の場合、把持本体28A内の圧力を例えば−0.05MPa以下に減圧することにより、指部32が掌部30へ向かって倒れるように弾性変形する。
ケース36には、ワークWを撮影するカメラ、把持したワークWの重量を測定する重量計、ワークWと把持本体28Aとの距離を測定する近接センサなどを設けてもよい。
上記実施形態の場合、把持本体は、図2に示す指の長さを有する場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、図13に示す把持本体28B、28C、28Dのように、指部の長さは用途に合わせ適宜変えることができる。指部の長さに応じ、掌部の大きさも変えることができる。指部の数は、図14に示す把持本体70A、70B、70Cのように4本であってもよいし、図15に示す把持本体72A、72B、72Cのように5本でもよい。
10A,10B 把持装置
12 産業用ロボット
28A 把持本体
30 掌部
32 指部
34 弾性部
38 形状保持部
39 外周面
40 ガイド穴
42 指保持部
44 接触面
54 駆動部

Claims (11)

  1. 掌部と、
    前記掌部の周囲に突出して設けられ、前記掌部を厚さ方向に変形させることにより前記掌部に向かって倒れる複数の指部と
    を有する袋状の把持本体と、
    前記指部内に設けられた充填材と、
    前記掌部の外周の収縮を防ぐ保持面と、変形した前記掌部を受け入れるガイド穴とを有する形状保持部と、
    複数の前記指部のうち選択された前記指部を伸びた状態で保持する指保持部と
    を備え、
    前記把持本体の内部空間に、前記形状保持部が設けられ
    前記指保持部は、前記ガイド穴内に配置され、選択された前記指部に対応する前記掌部の一部の変形を押える接触面を有する1又は2以上の中実部を備え、
    前記掌部の選択された前記指部以外の前記指部に対応する部分に、前記ガイド穴と前記中実部に囲まれた空間が配置されている
    ことを特徴とする把持装置。
  2. 前記ガイド穴と前記中実部に囲まれた空間は、横断面図において扇状であることを特徴とする請求項1記載の把持装置。
  3. 前記中実部は、前記形状保持部の内面に接するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の把持装置。
  4. 前記指保持部を、前記接触面が前記掌部の一部に接触する位置と、前記掌部の一部が厚さ方向に変形して前記指部を弾性変形可能とする位置との間を、移動可能とする駆動部を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の把持装置。
  5. 前記中実部は、横断面図において扇状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の把持装置。
  6. 前記形状保持部は、前記ガイド穴の軸方向の前記指部側先端の外側に湾曲部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の把持装置。
  7. 前記保持面と、前記接触面は、滑らかに接続されることを特徴とする請求項6記載の把持装置。
  8. 前記充填材は、前記指部内に設けられ、前記指部の形を有する弾性部であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の把持装置。
  9. 前記弾性部は、前記指部と一体であることを特徴とする請求項記載の把持装置。
  10. 前記充填材は、粉粒体であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の把持装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載の把持装置を設けたことを特徴とする産業用ロボット。
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