JP2005262578A - サーマルヘッド基板及びサーマルヘッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 発熱抵抗体のアライメント精度が向上し、ヘッド性能を高められるサーマルヘッド基板及びサーマルヘッドの製造方法を得る。
【解決手段】アライメントマーカーを基準にしたフォトリソグラフィ技術を用いて、一方向に配列させた複数の発熱抵抗体と該複数の発熱抵抗体に通電する電極層とを少なくとも有するサーマルヘッドが基板表面のグレーズ層上に形成されるサーマルヘッド基板において、グレーズ層からなる少なくとも一対の突出部を基板表面に設け、この各突出部に、上記アライメントマーカーを1つの回転対称凹部又は等方的に配置した複数の回転対称凹部から形成した。
【選択図】 図1
【解決手段】アライメントマーカーを基準にしたフォトリソグラフィ技術を用いて、一方向に配列させた複数の発熱抵抗体と該複数の発熱抵抗体に通電する電極層とを少なくとも有するサーマルヘッドが基板表面のグレーズ層上に形成されるサーマルヘッド基板において、グレーズ層からなる少なくとも一対の突出部を基板表面に設け、この各突出部に、上記アライメントマーカーを1つの回転対称凹部又は等方的に配置した複数の回転対称凹部から形成した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、アライメントマーカーを備えたサーマルヘッド基板及びサーマルヘッドの製造方法に関する。
折曲不能な樹脂製カード向けのカードプリンタやデジタルカメラ向けのフォトプリンタに多用されている一般的なサーマルヘッドは、高蓄熱性のグレーズ層を備えたヘッド基板上に、通電により発熱する複数の発熱抵抗体と、該複数の発熱抵抗体に通電する電極層とを有しており、発熱抵抗体からの発熱を利用して印刷動作する。上記ヘッド基板としては、グレーズ層が全面形成された全面グレーズタイプ、グレーズ層が部分的に形成された部分グレーズタイプ、グレーズ層が凸断面形状で形成された部分凸型グレーズタイプ、基板自体に段差を持たせ、該基板上にグレーズ層を形成した凸型基板タイプなど、多種開発されている。部分凸型グレーズタイプや凸型基板タイプは、凸形状を利用してサーマルヘッドとインク又はプラテンローラとの接触圧力を高めることにより、ヘッド性能(印刷性能)を向上させることが可能である。この部分凸型グレーズタイプや凸型基板タイプでは、ヘッド性能を最大限発揮できるよう、グレーズ層の頂上位置又は該頂上位置から所定角度開いた位置に、複数の発熱抵抗体を整列させて形成したものもある。
従来では、複数の発熱抵抗体を形成する際のエッチング工程前に、該複数の発熱抵抗体の平面形状及び形成位置を規定するマスクとヘッド基板との位置合わせ作業を行っている。へッド基板表面には、該基板表面よりも突出した断面凸形状のアライメントマーカーが形成されている。このヘッド基板表面にレジストを塗布した状態で該アライメントマーカーからの反射光により生じる干渉縞を検出することにより、マーカー中心位置を認識することができる。アライメントマーカーからの反射光は、該反射光の波長λのm倍(m;整数)で強められ、波長λの(m+1/2)倍で弱められる。
しかしながら、上記従来のアライメントマーカーは突出形成され、基板表面からの高さが中心位置で最大になるため、へッド基板上にレジストRを塗布すると、図10(a)に示すように、アライメントマーカー10’の中心付近でのレジスト膜厚は薄くなる。アライメントマーカー10’で反射する光P1とレジストRの表面で反射する光P2との光路差dは、レジスト膜厚t(t=d)に対応し、レジスト膜厚tが薄くなれば小さくなる。このため、アライメントマーカー10’の中心付近では、図10(b)に示すように、反射光により生じる干渉縞の間隔が粗くなり、マーカー中心位置を正確に判断することが難しかった。マーカー検出精度が低下すれば、該マーカー中心位置に合わせて位置調整されたマスクを用いて形成される発熱抵抗体の位置が元々の設計位置からずれてしまい、ヘッド性能が低下して歩留まりも悪化する。特に、部分凸型グレーズ層や凸型基板等により形成された凸形状部の頂上位置から所定角度だけ開いた位置に複数の発熱抵抗体を形成する場合には、発熱抵抗体のアライメント精度がより高く要求される。
また、グレーズ層の焼成温度や焼成時間などの焼成条件によっては、焼成前後でアライメントマーカーの形状が変化してマーカー中心位置がずれてしまう虞があり、再現性がよくないという問題もあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、発熱抵抗体のアライメント精度が向上し、ヘッド性能を高められるサーマルヘッド基板及びサーマルヘッドの製造方法を得ることを目的とする。
本発明は、アライメントマーカー上に塗布したレジストの膜厚を十分に確保すれば、該アライメントマーカー又はレジストからの反射光により生じる干渉縞の間隔が略一定にできることに着目し、マーカー検出精度を高めようとするものである。
すなわち、本発明は、アライメントマーカーを基準にしたフォトリソグラフィ技術を用いて、一方向に配列させた複数の発熱抵抗体と該複数の発熱抵抗体に通電する電極層とを少なくとも有するサーマルヘッドが基板表面のグレーズ層上に形成されるサーマルヘッド基板において、グレーズ層からなる少なくとも一対の突出部を基板表面に設け、各突出部に、アライメントマーカーを回転対称凹部から形成したことを特徴としている。
アライメントマーカーは、1つの回転対称凹部により形成され、該回転対称凹部の対称軸位置をマーカー中心位置とすることが好ましい。あるいは、等方的に配置された複数の回転対称凹部により形成され、該複数の回転対称凹部の各対称軸位置から相対的にマーカー中心位置が定まることが好ましい。
回転対称凹部は、対称軸位置で最も深くなるように形成されていることが好ましく、具体的には断面半球形状で形成することができる。あるいは、略均一の深さで形成されていてもよい。また回転対称凹部の平面形状は、対称軸位置を中心とする円形とすることが実際的である。
以上のサーマルヘッド基板は、部分凸型グレーズタイプ又は凸型基板タイプに適用可能である。すなわち、部分凸型グレーズタイプでは、基板表面は平坦であり、複数の発熱抵抗体が形成されるグレーズ層は、印刷媒体との接触圧力を高めるための凹凸部を基板表面に形成していることが好ましい。一方、凸型基板タイプでは、基板表面自体に、印刷媒体との接触圧力を高めるための凹凸部が形成されていて、グレーズ層はこの基板表面に沿わせて均一膜厚に形成されていることが好ましい。
一対の突出部は、基板表面上のサーマルヘッド形成領域外に位置し、複数の発熱抵抗体の配列方向に直交する方向で互いに対向していることが好ましい。
また本発明は、サーマルヘッドの製造方法の態様によれば、基板表面上に、グレーズ層からなる少なくとも一対の突出部を形成する工程と、各突出部の表面に1つの回転対称凹部をそれぞれ形成し、この回転対称凹部の対称軸位置とマーカー中心位置が一致するアライメントマーカーを得る工程と、アライメントマーカーにレジストを塗布し、該アライメントマーカーからの反射光の干渉縞状態に基づいてマーカー中心位置を検出する工程と、検出したマーカー中心位置を基準にして、複数の発熱抵抗体を形成するためのエッチング用マスクの位置を調整する工程とを有することを特徴としている。
別の態様によるサーマルヘッドの製造方法では、基板表面上に、グレーズ層からなる少なくとも一対の突出部を形成する工程と、各突出部の表面に等方的に配置した複数の回転対称凹部を形成し、該複数の回転対称凹部の各対称軸位置からマーカー中心位置が相対的に定まるアライメントマーカーを得る工程と、アライメントマーカーにレジストを塗布し、該アライメントマーカーからの反射光の干渉縞状態に基づいてマーカー中心位置を検出する工程と、出したマーカー中心位置を基準にして、複数の発熱抵抗体を形成するためのエッチング用のマスクの位置を調整する工程とを有することを特徴としている。
本発明によれば、アライメントマーカーが回転対称凹部から形成されているので、マーカー検出精度が改善されて発熱抵抗体のアライメント精度が向上し、ヘッド性能を高められるサーマルヘッド基板及びサーマルヘッドの製造方法を得ることができる。
図1及び図2は、本発明の第1実施形態によるサーマルヘッド基板を示す平面図及び断面図である。本サーマルヘッド基板は、アルミナやセラミック材料からなる基板1の上に、図1の上下方向に所定間隔をあけて形成された複数のサーマルヘッド構造Hを有している。各サーマルヘッド構造Hは、印刷媒体との接触圧力を高めるための凹凸部を平坦な基板表面に形成する部分凸型グレーズ層2と、この部分凸型グレーズ層2の頂上から所定角度開いた位置に形成された複数の発熱抵抗体3と、各発熱抵抗体3の表面を覆って該各発熱抵抗体3の平面的な大きさを規定する絶縁バリア層4と、複数の発熱抵抗体3に通電する電極層5とを有している。部分凸型グレーズ層2は、図2に示すように断面凸球面状をなし、基板1上に図1の左右方向に長く延びて形成されている。複数の発熱抵抗体3は、部分凸型グレーズ層2及び基板1上に形成された抵抗層3’の一部であり、図1の左右方向に所定間隔をあけて配列されている。図示されていないが、抵抗層3’、絶縁バリア層4及び電極層5の上には、プラテン等との接触から該抵抗層3’、絶縁バリア層4及び電極層5を保護する耐磨耗保護層が備えられている。
基板1のヘッド形成領域外には、複数のサーマルヘッド構造Hを図1の上下方向(発熱抵抗体3の配列方向に直交する方向)で挟んで互いに対向する、一対の突出部12が設けられている。各突出部12は矩形状をなしている。本実施形態の一対の突出部12は、断熱性の高いガラス材料により部分凸型グレーズ層2と同一工程で形成されたもので、各突出部12の周囲に基板1の平坦表面が露出している。この一対の突出部12は、部分凸型グレーズ層2の上に形成されていても、部分凸型グレーズ層2とは別工程で形成されていてもよい。
一対の突出部12には、図3に拡大して示すように、製造工程中のフォトリソグラフィ工程で用いられるアライメントマーカーM1が備えられている。アライメントマーカーM1は、巨視的な凹凸のない平坦な突出部表面12aの一部を例えばエッチングにより削って形成した回転対称凹部10であり、この回転対称凹部10の対称軸位置10cとマーカー中心位置Cは一致している。アライメントマーカーM1の平面形状は対称軸位置10cを中心とする円形であり、断面形状は対称軸位置10cで最も深くなる(突出部表面12aからの距離が最大となる)半球形状である(図4参照)。
次に、サーマルヘッド構造Hの製造工程について説明する。
先ず、アルミナやセラミック材料からなる基板1の平坦表面上に、断熱性の高いガラス材料からなるグレーズ層を略均一な膜厚で全面的に形成する。次に、フォトリソグラフィ技術を用いて不要なグレーズ層を除去し、図1の上下方向に所定間隔をあけて配列される複数の部分凸型グレーズ層2と、これら複数の部分凸型グレーズ層2を同図1の上下方向で挟んで対向する一対の突出部12とを同一工程で形成する。ここで、各部分凸型グレーズ層2は、図1の上下方向の中央部が最も突出する断面凸球面形状とし、且つ、図1の左右方向に細長く延ばして形成する。この部分凸型グレーズ層2により、基板1の表面には、印刷媒体との接触圧力を高めるための凹凸部が形成される。なお、部分凸型グレーズ層2と一対の突出部12は別の工程で形成してもよく、また、一対の突出部12はグレーズ層(部分凸型グレーズ層2)の上に形成されていてもよい。
次に、例えばエッチングやイオンミリングより各突出部表面12aの一部を削り、各突出部12に、対称軸位置10cとマーカー中心位置Cが一致する1つの回転対称凹部10をそれぞれ形成する。この回転対称凹部10がアライメントマーカーM1となる。本実施形態のアライメントマーカーM1(回転対称凹部10)は、マーカー中心位置C(対称軸位置10c)を中心とする平面円形状、且つ、マーカー中心位置C(対称軸位置10c)で最も深くなる断面半球形状で形成されている。突出部表面12aは、上述のフォトリソグラフィ工程時にエッチングによるダメージを受けておらず、ヘッド基板表面の平坦性をそのまま維持している(巨視的な凹凸がない平坦な状態)ので、アライメントマーカーM1を精度良く形成することができる。アライメントマーカー形成後は、所定の焼成条件(温度、時間など)に基づいて熱処理を施し、複数の部分凸型グレーズ層2及び一対の突出部12を焼成する。焼成温度は約900℃程度である。
続いて、各部分凸型グレーズ層2の上に、複数の発熱抵抗体3となる抵抗層3’と、抵抗層3’の表面を覆う絶縁バリア層4とを積層形成する。絶縁バリア層4は、耐酸化性を有する絶縁材料であって反応性イオンエッチング(RIE)に適用可能な材料で形成されることが好ましく、具体的にはSiO2、Ta2O5、SiN、Si3N4、SiON、AlSiO、SiAlON等が用いられるとよい。この絶縁バリア層4は、後に形成される発熱抵抗体の表面酸化を防止すると共に、製造工程中のエッチングダメージから発熱抵抗体を保護する。
続いて、フォトリソグラフィ技術を用いて不要な絶縁バリア層4を除去し、抵抗層3’上に残した絶縁バリア層4によって平面的な大きさを規定した複数の発熱抵抗体3を形成する。
上記フォトリソグラフィ工程ではエッチング前に、部分凸型グレーズ層2の頂上位置に複数の発熱抵抗体3を形成すべく、絶縁バリア層4のパターン形状、延いては発熱抵抗体3のパターン形状を定めるマスクの位置調整を行なう必要がある。具体的なマスク位置調整方法としては、先ず最初に、絶縁バリア層4及びアライメントマーカーM1を含む基板1の表面に、図4に示すようにレジストRを塗布する。次に、アライメントマーカーM1からの反射光の干渉縞状態に基づいてマーカー中心位置Cを判別する。そして、求めたマーカー中心位置Cを基準にしてマスク位置を調整する。図5に、アライメントマーカーM1からの反射光により生じる干渉縞の一例を示す。このアライメントマーカーM1によれば、マーカー中心位置C(=対称軸位置10c)で最も深く突出部表面12aからの距離が最大となっており、凸型アライメントマーカーを用いる場合よりもマーカー中心位置C付近でのレジスト膜厚が十分に確保されるので、アライメントマーカーM1からの反射光が互いに干渉して生じる干渉縞が均一間隔又は中心位置で狭間隔になって明瞭となり、マーカー中心位置Cを容易且つ高精度に判別することができる。
複数の発熱抵抗体3を形成したら、抵抗層3’の上に各発熱抵抗体3の両端部に接続する電極層5を形成し、この電極層5、絶縁バリア層4及び抵抗層3’を覆う耐磨耗性保護層を形成する。これにより、図1に示すサーマルヘッド構造Hが完成する。基板1は、各サーマルヘッド構造H単位で切断されることにより、完成状態の1つのサーマルヘッドとなる。この切断工程の際、突出部12及びアライメントマーカーM1は、各サーマルヘッド構造Hとは切り離され、製品状態のサーマルヘッドには搭載されない。
以上の第1実施形態によれば、回転対称凹部10から形成したアライメントマーカーM1を備えたので、レジストRを塗布したときにアライメントマーカーM1の中心付近でレジスト膜厚が薄くならずに済み、マーカー中心位置Cを容易且つ精度良く判別することができる。これにより、マスク位置調整の精度も向上し、複数の発熱抵抗体3のアライメント精度を高めることができる。
また第1実施形態によれば、アライメントマーカーM1はエッチングダメージを受けていない平坦な突出部表面12aに形成されているので、例えばエッチングダメージを受けて巨視的な凹凸を有する面にアライメントマーカーM1を形成する場合よりも、アライメントマーカーM1の形成精度は高くなる。さらに、突出部12は部分凸型グレーズ層2を形成する工程で同時に形成されているので、アライメントマーカー形成用の平坦面を別工程で新たに形成する必要がなく、製造工程も容易になる。
図6〜図8は、本発明による第2実施形態のサーマルヘッド基板を示している。第2実施形態によるサーマルヘッド基板は、図6の上下方向で互いに対向する一対の突出部12に、複数の回転対称凹部10から形成したアライメントマーカーM2をそれぞれ備えている。アライメントマーカーM2以外の構成は第1実施形態と同一である。図6〜図8では、第1実施形態と同一機能を有する構成要素に図1及び図2と同一符号を付してある。
グレーズ層からなる突出部12に形成されるアライメントマーカーは、グレーズ層の焼成条件によっては焼成前後で形状が変化するため、グレーズ焼成後にマーカー中心位置がずれる虞があることが判明している。傾向としてマーカー中心位置は、グレーズ焼成前よりも突出部表面12aの中心側に向かってずれることが多くなっている。
そこで本第2実施形態では、4つの回転対称凹部10を等方的に配置して形成したアライメントマーカーM2を備え、この4つの回転対称凹部10の各対称軸位置10cから相対的に定まるマーカー中心位置Cを利用して、発熱抵抗体3を形成する際にマスクの位置調整を行なう。図8に示すようにマーカー中心位置Cは、4つの対称軸位置10cを対角線上で結んでできる交点により与えられる。よって、グレーズ焼成により回転対称凹部10の対称軸位置10cがずれてしまっても位置ずれを互いに相殺することができ、位置ずれの影響を受けることなく(あるいは影響が小さく)マーカー中心位置Cを良好に検出することができる。各回転対称凹部10の対称軸位置10cは、上述の第1実施形態と同様に、ヘッド基板表面にレジストを塗布し、このレジスト塗布状態でアライメントマーカーM2からの反射光により生じる干渉縞から、容易に検出することができる。
なお、1つの回転対称凹部10から形成したアライメントマーカーM1を備える第1実施形態では、回転対称凹部10の対称軸位置10cがマーカー中心位置Cであって該マーカー中心位置Cに基づいてマスク位置調整を行なうため、グレーズ焼成前後でマーカー中心位置Cのずれが最小限に抑えられるように焼成条件を厳しく規定する必要がある。
本第2実施形態では、4つの回転対称凹部10によりアライメントマーカーM2を形成しているが、各々の回転対称凹部10が等方的な位置関係を保っていれば、アライメントマーカーを形成する回転対称凹部10の数は3つでも5以上であってもよい。
以上の各実施形態では、回転対称凹部10を略凹半球面形状で形成しているが、回転対称凹部10の平面形状及び断面形状は種々の変形が可能である。例えば、回転対称凹部10の断面形状は、対称軸位置10cを頂点とする逆三角形状をなしていてもよい。また本実施形態では、複数の発熱抵抗体3を部分凸型グレーズ層2の頂上位置に形成しているが、部分凸型グレーズ層の頂上位置から所定角度開いた位置に複数の発熱抵抗体を形成する場合には、発熱抵抗体のアライメント精度がより高く要求されるので、本発明によるアライメントマーカーM1、M2がより有効になる。
以上では、部分凸型グレーズ層2を備えたサーマルヘッド基板に本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明は、図9に示すように基板1’自体に、印刷媒体との接触圧力を高めるため凸凹部1a’が形成されていて、この凸凹部1a’を含む基板表面に沿わせてグレーズ層2’を均一膜厚で形成した凸型基板タイプのサーマルヘッド基板にも適用可能である。
1 基板
2 部分凸型グレーズ層
3 発熱抵抗体
3’ 抵抗層
4 絶縁バリア層
5 電極層
10 回転対称凹部
10c 対称軸位置
12 突出部
12a 突出部表面
M1 アライメントマーカー
M2 アライメントマーカー
C マーカー中心位置
2 部分凸型グレーズ層
3 発熱抵抗体
3’ 抵抗層
4 絶縁バリア層
5 電極層
10 回転対称凹部
10c 対称軸位置
12 突出部
12a 突出部表面
M1 アライメントマーカー
M2 アライメントマーカー
C マーカー中心位置
Claims (12)
- アライメントマーカーを基準にしたフォトリソグラフィ技術を用いて、一方向に配列させた複数の発熱抵抗体と該複数の発熱抵抗体に通電する電極層とを少なくとも有するサーマルヘッドが基板表面のグレーズ層上に形成されるサーマルヘッド基板において、
前記グレーズ層からなる少なくとも一対の突出部を基板表面に設け、各突出部に、前記アライメントマーカーを回転対称凹部から形成したことを特徴とするサーマルヘッド基板。 - 請求項1記載のサーマルヘッド基板において、前記アライメントマーカーは、1つの回転対称凹部により形成され、該回転対称凹部の対称軸位置をマーカー中心位置とするサーマルヘッド基板。
- 請求項1記載のサーマルヘッド基板において、前記アライメントマーカーは、等方的に配置された複数の回転対称凹部により形成され、該複数の回転対称凹部の各対称軸位置から相対的にマーカー中心位置が定まるサーマルヘッド基板。
- 請求項1ないし3のいずれか一項に記載のサーマルヘッド基板において、前記回転対称凹部は、対称軸位置で最も深くなるように形成されているサーマルヘッド基板。
- 請求項4記載のサーマルヘッド基板において、前記回転対称凹部は、断面半球形状をなしているサーマルヘッド基板。
- 請求項1ないし3のいずれか一項に記載のサーマルヘッド基板において、前記回転対称凹部は、略均一の深さで形成されているサーマルヘッド基板。
- 請求項1ないし6のいずれか一項に記載のサーマルヘッド基板において、前記回転対称凹部の平面形状は、対称軸位置を中心とする円形であるサーマルヘッド基板。
- 請求項1ないし7のいずれか一項に記載のサーマルヘッド基板において、前記基板表面は平坦であり、前記複数の発熱抵抗体が形成されるグレーズ層は、印刷媒体との接触圧力を高めるための凹凸部を該基板表面に形成しているサーマルヘッド基板。
- 請求項1ないし7のいずれか一項に記載のサーマルヘッド基板において、前記基板表面自体に、印刷媒体との接触圧力を高めるための凹凸部が形成されていて、前記グレーズ層は、この基板表面に沿わせて均一膜厚に形成されているサーマルヘッド基板。
- 請求項1ないし9のいずれか一項に記載のサーマルヘッド基板において、前記一対の突出部は、基板表面上のサーマルヘッド形成領域外に位置し、前記複数の発熱抵抗体の配列方向に直交する方向で互いに対向しているサーマルヘッド基板。
- 基板表面上に、グレーズ層からなる少なくとも一対の突出部を形成する工程と、
前記各突出部の表面に1つの回転対称凹部をそれぞれ形成し、この回転対称凹部の対称軸位置とマーカー中心位置が一致するアライメントマーカーを得る工程と、
前記アライメントマーカーにレジストを塗布し、該アライメントマーカーからの反射光の干渉縞状態に基づいてマーカー中心位置を検出する工程と、
検出したマーカー中心位置を基準にして、複数の発熱抵抗体を形成するためのエッチング用マスクの位置を調整する工程と、
を有することを特徴とするサーマルヘッドの製造方法。 - 基板表面上に、グレーズ層からなる少なくとも一対の突出部を形成する工程と、
前記各突出部の表面に等方的に配置した複数の回転対称凹部を形成し、該複数の回転対称凹部の各対称軸位置からマーカー中心位置が相対的に定まるアライメントマーカーを得る工程と、
前記アライメントマーカーにレジストを塗布し、該アライメントマーカーからの反射光の干渉縞状態に基づいてマーカー中心位置を検出する工程と、
検出したマーカー中心位置を基準にして、複数の発熱抵抗体を形成するためのエッチング用のマスクの位置を調整する工程と、
を有することを特徴とするサーマルヘッドの製造方法。
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JP2008016782A (ja) * | 2006-07-10 | 2008-01-24 | Seiko Epson Corp | 半導体装置及び半導体モジュール |
CN102066114A (zh) * | 2008-06-19 | 2011-05-18 | 佳能株式会社 | 液体排出头基板的制造方法和基板的加工方法 |
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2004
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