JP2005262450A - インクジェット塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水晶センサを利用し容易に正確な液滴の吐出量を検出し、ノズル毎にその吐出量を調整可能なインクジェット塗布装置を提供する。
【解決手段】 インク塗布量測定装置11は、水晶センサ21、発振器22、周波数カウンタ23、質量算出器24、制御調整装置25を備え、周波数カウンタ23は、液滴が水晶センサ21に着弾することによって生じる発振器22の出力信号の周波数をカウントし、質量算出器24は、周波数変化量を基に1滴あたりの液滴の質量を算出し、制御調整装置25は、質量が許容範囲内の値であるか判定し、質量が許容範囲外の値であった場合に、液滴を吐出させたピエゾ素子を駆動する駆動電圧の補正値を算出し、補正値を補正情報として制御装置9に対して出力する。
【選択図】 図3
【解決手段】 インク塗布量測定装置11は、水晶センサ21、発振器22、周波数カウンタ23、質量算出器24、制御調整装置25を備え、周波数カウンタ23は、液滴が水晶センサ21に着弾することによって生じる発振器22の出力信号の周波数をカウントし、質量算出器24は、周波数変化量を基に1滴あたりの液滴の質量を算出し、制御調整装置25は、質量が許容範囲内の値であるか判定し、質量が許容範囲外の値であった場合に、液滴を吐出させたピエゾ素子を駆動する駆動電圧の補正値を算出し、補正値を補正情報として制御装置9に対して出力する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、液滴の吐出量を正確に検出し、その吐出量を調整可能なインクジェット塗布装置に関する。
近年、PCや携帯電話などの発達に伴い薄型表示装置への需要が増加している。現在主流となっている液晶ディスプレイに変わる次世代表示装置の有力候補として、有機EL(electroluminescence)ディスプレイが注目されている。
この有機ELディスプレイのディスプレイパネルを製造する際には、発光層材料を有機溶媒に溶解させ、これをインクジェット方式で基板上の所定の位置に塗布することによって発光層を形成している。
当然のことながら、製造時には基板上にムラ無く発光層材料を塗布することが求められるが、そのため製造開始前に、インクジェットヘッドから吐出される液滴の吐出量が適正であるか判別し、全ノズルから適正量の液滴が吐出されるよう調整作業(キャリブレーション)が行われている。
従来は、吐出量を測定する手法としては、飛翔する液滴を高速カメラで撮像し、画像処理により液滴の大きさから質量を計算する方式(例えば、特許文献1)と、液滴をある容器に多数打ち込み、その全体の質量を測定することで1滴あたりの質量を算出する方式等がある。
ところが、飛翔する液滴を高速カメラで撮像する手法では、高速移動する小さな液滴を撮像した画像から吐出量を解析するため、その正確な値を得ることが難しいという欠点がある。
また、全体質量から1滴あたりの質量を算出する手法では、1滴ずつの正確な質量を測定することができず、例えば、徐々に吐出量が増加(減少)しつつ液滴が吐出されているような場合には、その検出が難しい。さらに、作業が煩雑であるという欠点もある。
特開2002−347224号公報
解決しようとする問題点は、キャリブレーション時における1滴あたりの正確な液滴量検出の難しさであり、本発明は、水晶センサを利用し容易に正確な液滴の吐出量を検出し、ノズル毎にその吐出量を調整可能なインクジェット塗布装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のインクジェット塗布装置は、水平面が設けられた台座であるベースと、塗布材が溶解されたインクを蓄え、供給管を通じて前記インクを供給するインク補給タンクと、前記ベース上に設けられ、前記水平面上に敷設されたレール上を移動するテーブルによって任意の方向に移動可能であり、前記インクが塗布される基板を保持するステージと、前記ステージ上方に固定され、縦列に複数のノズルが配置され当該ノズル毎に前記インクを吐出させるインク吐出機構を有するインクジェットヘッド部を有し、前記基板に対して前記インクを吐出塗布する塗布ヘッドユニットと、前記インク補給ボックスから供給される前記インクを蓄え、供給管を通じて前記塗布ヘッドユニットに前記インクを供給するインク供給タンクと、前記インク吐出機構を制御することによる前記インクの塗布、前記ステージの移動、および前記供給管路に設けられた開閉弁を制御することによる前記インクの供給を制御する制御装置と、前記ノズル直下に移動可能な水晶振動子を含んで構成される発振器を有し、当該水晶振動子に前記インクの液滴が着弾することによって生じる当該発振器の出力信号の周波数変化を基に、前記制御装置に対して前記インク吐出機構の吐出動作を補正するための補正情報を出力するインク塗布量測定装置とを備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載のインクジェット塗布装置は、請求項1に記載のインクジェット塗布装置であって、前記制御装置は、前記水晶振動子を前記ノズル直下に相対的に移動させ、前記基板に前記インクを塗布する際には、前記水晶振動子を前記ノズル直下から退避させることを特徴とする。
また、請求項3に記載のインクジェット塗布装置は、請求項1乃至請求項2に記載のインクジェット塗布装置であって、前記インクジェット塗布装置は、前記水晶振動子の雰囲気を撹拌または加熱することで前記水晶振動子に着弾した液滴を乾燥させる乾燥装置を備えることを特徴とする。
また、請求項4に記載のインクジェット塗布装置は、請求項1乃至請求項3に記載のインクジェット塗布装置であって、前記インク塗布量測定装置は、前記液滴が着弾することによって生じる前記発振器の出力信号の周波数変化量を基に、1滴あたりの前記液滴の質量を算出し、当該質量が許容範囲内の値であるか判定し、当該質量が許容範囲外の値であった場合に、当該液滴を吐出させた前記インク吐出機構を駆動する駆動電圧の補正値を算出し、当該補正値を前記補正情報として前記制御装置に対して出力することを特徴とする。
また、請求項5に記載のインクジェット塗布装置は、請求項1乃至請求項3に記載のインクジェット塗布装置であって、前記インク塗布量測定装置は、前記液滴が着弾することによって生じる前記発振器の出力信号の周波数変化量と、基準となる周波数変化量を比較し、当該発振器の出力信号の周波数変化量が許容範囲外の値であった場合に、当該液滴を吐出させた前記インク吐出機構を駆動する駆動電圧の補正値を算出し、当該補正値を前記補正情報として前記制御装置に対して出力することを特徴とする。
本発明によれば、1滴あたりの正確な吐出量を検出することが可能となるので、インクジェットヘッドのノズル1つひとつからの吐出量を調整することができ、発光層材料をムラ無く塗布することが可能となる。そのため、ディスプレイパネル製造時の歩留まりが向上する。
本発明の実施形態について、図1〜図6を用いて説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について、図1〜図5を用いて説明する。
第1の実施形態について、図1〜図5を用いて説明する。
まず、インクジェット塗布装置1の全体構成について説明する。インクジェット塗布装置1は、図1に示すように、インク供給ボックス2とインク塗布ボックス3に大別される。
インク供給ボックス2は、ガラス基板上に発光層等の機能性薄膜を形成するための有機ELインクが充填されたインク補給タンク4を備え、インク補給タンク4は、供給管を通じて後述するインク供給タンク10に有機ELインクを供給し、所定の高さになるよう上下に移動する昇降装置を備える。
また、インク塗布ボックス3は、装置の台座であるベース5、ステージ6、支持体7、塗布ヘッドユニット8、制御装置9、インク供給タンク10、およびインク塗布量測定装置11を備える。
ステージ6は、ガラス基板を保持し、図示しない駆動装置によってX方向に敷設されたレール上を移動するテーブルと、図示しない駆動装置によってY方向に敷設されたレール上を移動するテーブルとによって、X−Y方向に自在に移動する。
塗布ヘッドユニット8は、支持体7に固定され、図2に示すように、縦列に複数のノズル13(1〜n)が配置されたインクジェットヘッド部12を有し、インクを塗布する。図1では、RGBそれぞれの有機ELインクを塗布するよう、インクジェット塗布装置1は3つの塗布ヘッドユニット8を備えている。キャリブレーション時には、図2(b)に示すノズル13の1つひとつから順に有機ELインクの液滴を1滴ずつ塗布する。なお、本実施形態においては、塗布ヘッドユニット8は、ピエゾ素子を利用したピエゾ素子方式のノズル13を備えることとするが、これに限定されるものではなく、バブルジェット(登録商標)方式、サーマルインクジェット方式等でも良い。
制御装置9は、有機ELインクの塗布、ステージ6の移動、供給管路に設けられた開閉弁を制御することによってインクの供給を制御する。
インク供給タンク10は、インク供給ボックス2から供給される有機ELインクを一時的に蓄え、供給管を通じて塗布ヘッドユニット8にインクを供給する。
インク塗布量測定装置11は、図3に示すように、水晶センサ21、発振器22、周波数カウンタ23、質量算出器24、制御調整装置25を備える。また、インク塗布量測定装置11は、図示しない制御信号線で制御装置9と接続され、キャリブレーション時にノズル13から吐出される液滴の質量を基に、各ノズル13の吐出量を補正するための補正情報を出力する。
水晶センサ21は、水晶素板上に液滴が着弾する電極が形成されたセンサであり、発振器22に水晶センサ21が装着されることによって発振回路が構成される。発振器22には、図示しないDC電源が接続される。なお、水晶センサ21および発振器22は、従来からあるものなのでその機能の詳細な説明は省略するが、本実施形態においては、発振器22は少なくとも水晶センサ21を着脱可能な装着構造を有する。
また、ノズル13から吐出される液滴は10pl〜20pl程度の大きさであるが、この液滴量が電極に着弾して際に周波数の変化が顕著に現れるように、発振器を構成する素子のパラメータは調整可能であることとする。
周波数カウンタ23は、水晶センサ21と発振器22とによって構成される発振回路から出力される信号の周波数Fnを計測して、記憶している基準となる周波数F0に対する周波数Fnの変化量ΔFnを出力する。
質量算出器24は、周波数の変化量ΔFnから、ノズル13から吐出され水晶センサ21に着弾した液滴による質量の変化量ΔMnを算出し、1滴あたりの液滴の質量Mnを算出する。本実施形態においては、質量算出器24は、下記の数式に従って、質量の変化量ΔMnを算出する。
周波数変化と質量変化の関係式(Sauerbreyの式)
ΔF:周波数の変化量、F0:共振周波数、ΔM:質量の変化量(電極に付着した物質の質量)、A:電極面積、μ:水晶のせん断応力(2.947×1010kgms)、p:水晶の比重(2648kg/m3)
特定のノズル13から吐出された液滴が水晶センサ21に着弾すると、発振回路から出力される信号の周波数は、その着弾した液滴の質量に比例して変動する。これはQCM(Quartz Crystal Microbalance)として知られる測定方法である。
ΔF:周波数の変化量、F0:共振周波数、ΔM:質量の変化量(電極に付着した物質の質量)、A:電極面積、μ:水晶のせん断応力(2.947×1010kgms)、p:水晶の比重(2648kg/m3)
特定のノズル13から吐出された液滴が水晶センサ21に着弾すると、発振回路から出力される信号の周波数は、その着弾した液滴の質量に比例して変動する。これはQCM(Quartz Crystal Microbalance)として知られる測定方法である。
制御調整装置25は、質量算出器24が算出する質量Mnと基準となる液滴の適正質量M0との差分を基に、個々のノズル13の液滴吐出量を調整するためピエゾ素子に印加する電圧を補正する補正情報(ピエゾ素子の駆動電圧の補正量ΔV1)を制御装置9へ出力する。また、制御調整装置25は、インクジェット制御装置9のインクジェットヘッド部12の液滴吐出動作を制御する制御信号、およびステージ6の移動を指示する制御信号を制御装置9へ出力する。なお、塗布ヘッドユニット8が備えるノズル13がバブルジェット(登録商標)方式、サーマルインクジェット方式で液滴を吐出する場合には、制御調整装置25は、ヘッド内のヒーターに印加する電圧を補正する補正情報を出力することになる。
水晶センサ収納ボックス26は、図4に示すように、水晶センサ21の電極の直上に位置する面(液滴が落下する面)に開口部を有する収納具であり、電極が雰囲気の影響(雰囲気の対流、温度等)を受けないように水晶センサ21と発振器22をあわせて収納する。また、水晶センサ収納ボックス26は、電極表面を乾燥させる送風機やヒーター等の乾燥装置28をその底部または側面に備えても良い。乾燥装置28のON/OFFの制御は、制御調整装置25によって行われる。ヒーターの場合、有機溶媒が容易に蒸発するように、水晶センサ21の雰囲気を、例えば、蒸発温度以上の一定温度に保つために用いられる。また、送風機の場合、水晶センサ21に応力がかからないよう雰囲気を撹拌するために用いられる。
なお、周波数カウンタ23、質量算出器24、および制御調整装置25の設置場所は、インクジェット塗布装置1上の任意の場所、例えば、制御装置9内でも良いが、周波数カウンタ23、質量算出器24、および制御調整装置25を水晶センサ収納ボックス26内に収納しても良い。本実施形態においては、周波数カウンタ23、質量算出器24、および制御調整装置25は水晶センサ収納ボックス26内にあわせて収納され、ステージ6の端部に設置されていることとする。
インク塗布量測定装置11をステージ6の端部に設置しない場合、キャリブレーション時に水晶センサ収納ボックス26をノズル13の直下に移動させるための移動装置が必要となる。例えば、図4に示すように、水晶センサ収納ボックス26を底面にテーブル27を設け、測定を行うノズル13から吐出される液滴が水晶センサ21表面に形成されている電極中央に着弾するように、図示しない移動装置によってこのテーブル27をX−Y方向に移動させるようにしても良い。キャリブレーション終了時には、有機ELインクの塗布動作の障害にならない位置にインク塗布量測定装置11を退避させる。
インク塗布量測定装置11の動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
インク塗布量測定装置11がキャリブレーションを開始すると、発振器22から初期の状態における信号が出力される。周波数カウンタ23は、この時の信号の周波数を計測して基準となる周波数F0として記憶、出力する(ステップS01)。質量算出器24は、周波数F0をそのまま制御調整装置25へ出力し、制御調整装置25は、周波数F0が供給されると制御装置9に対して水晶センサ21が測定対象のノズル13の直下に移動するようステージ6の移動を指示する制御信号を出力する(ステップS02)。
水晶センサ21が測定対象のノズル13の直下に移動すると、制御調整装置25は、制御装置9に対して測定対象の1番目のノズル13から所定数p発の液滴を吐出させる制御信号を出力する(ステップS03)。水晶センサ21の分解能が十分に高ければ、ノズル13から1発だけ液滴を吐出させれば良い。
1番目のノズル13からp発の液滴が水晶センサ21の電極に着弾すると、発振器22から出力される信号の周波数に変化が生じる。周波数カウンタ23は、この時の信号の周波数F1(周波数Fn)を計測して、周波数F0と周波数F1(周波数Fn)との差分を算出し、その差分を周波数の変化量ΔF1(変化量ΔFn)として出力する(ステップS04)。変化量ΔF1(変化量ΔFn)を出力した後、周波数カウンタ23は、周波数F1(周波数Fn)を周波数F0として記憶する。
質量算出器24は、周波数の変化量ΔF1(変化量ΔFn)が供給されると、水晶センサ21に着弾した液滴による質量の変化量ΔM1(変化量ΔMn)を算出する(ステップS05)。この質量の変化量ΔM1(変化量ΔMn)はp発の液滴の質量なので、質量算出器24は、ΔM1(ΔMn)をpで除算し1滴あたりの質量M1を(質量Mn)算出し、出力する(ステップS06)。
制御調整装置25は、質量M1(質量Mn)が供給されると、質量M1(質量Mn)と液滴の適正質量M0との差分を算出し、質量M1(質量Mn)が所定の許容範囲内の値であるか判定する(ステップS07)。質量M1(質量Mn)が許容範囲内の値でない場合、制御調整装置25は、算出した差分を基にピエゾ素子の駆動電圧の補正量ΔV1(補正量ΔVn)を算出し、制御装置9に対して補正量ΔV1(補正量ΔVn)を補正情報として出力する(ステップS08)。さらに、制御調整装置25は、制御装置9に対して測定対象の1番目のノズル13から所定数p発の液滴を再吐出させる制御信号を出力する(ステップS09)。
ピエゾ素子の駆動電圧補正後に吐出されたp発の液滴が水晶センサ21の電極に着弾すると、ステップS04〜ステップS07の処理が再度行われる。
ステップS07において質量M1(質量Mn)が許容範囲内の値であった場合、制御調整装置25は、全ノズル13を測定したか判定し(ステップS10)、全てのノズル13を測定していない場合は、ステップS02の処理に移行して、次のノズル13を測定するために、制御装置9に対して水晶センサ21が測定対象のノズル13の直下に移動するようステージ6の移動を指示する制御信号を出力する。
また、ステップS10において全てのノズル13を測定した場合、インク塗布量測定装置11は、次の塗布ヘッドユニット3に対して同様の処理を行い、キャリブレーションを終了する。
このようにノズル13の1つひとつ(1〜n番目まで)から、順次液滴の吐出させ、周波数F0と周波数Fnとの差分を算出し、その差分を周波数の変化量ΔFnとして出力、周波数の変化量ΔFnから質量の変化量ΔMnを算出し、1滴あたりの質量Mnを算出して、各ノズル13から吐出される液滴量を調整する。
なお、水晶センサ収納ボックス26に乾燥装置28が備え付けられている場合、液滴が水晶センサ21の電極に着弾するタイミングで、制御調整装置25は、乾燥装置28のONにする制御を行っても良い。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について、図6を用いて説明する。
第2の実施形態について、図6を用いて説明する。
第2の実施形態におけるインク塗布量測定装置11の制御調整装置25は、周波数カウンタ23が出力する周波数の変化量ΔFと基準となる周波数F0との差分を基に、個々のノズル13の液滴吐出量を調整するためピエゾ素子に印加する電圧を補正する補正情報を制御装置9へ出力する。
なお、第2の実施形態においては、質量算出器24は、周波数カウンタ23が出力する変化量ΔFをそのまま制御調整装置25へ出力する。
インク塗布量測定装置11の動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。
インク塗布量測定装置11がキャリブレーションを開始すると、発振器22から初期の状態における信号が出力される。周波数カウンタ23は、この時の信号の周波数を計測して基準となる周波数F0として記憶、出力する(ステップS11)。質量算出器24は、周波数F0をそのまま制御調整装置25へ出力し、制御調整装置25は、周波数F0が供給されると制御装置9に対して水晶センサ21が測定対象のノズル13の直下に移動するようステージ6の移動を指示する制御信号を出力する(ステップS12)。
水晶センサ21が測定対象のノズル13の直下に移動すると、制御調整装置25は、制御装置9に対して測定対象の1番目のノズル13から所定数p発の液滴を吐出させる制御信号を出力する(ステップS13)。
1番目のノズル13からp発の液滴が水晶センサ21の電極に着弾すると、発振器22から出力される信号の周波数に変化が生じる。周波数カウンタ23は、この時の信号の周波数F1(周波数Fn)を計測して、周波数F0と周波数F1(周波数Fn)との差分を算出し、その差分を周波数の変化量ΔF1(変化量ΔFn)として出力する(ステップS14)。変化量ΔF1(変化量ΔFn)を出力した後、周波数カウンタ23は、周波数F1(変化量ΔFn)を周波数F0として記憶する。
また、制御調整装置25は、周波数カウンタ23から出力される周波数の変化量ΔF1(変化量ΔFn)を記憶した後、制御調整装置25は、全ノズル13を測定したか判定し(ステップS15)、全てのノズル13を測定していない場合は、ステップS12に移行して、次のノズル13を測定するために、制御装置9に対して水晶センサ21が測定対象のノズル13の直下に移動するようステージ6の移動を指示する制御信号を出力する。
このように、2番目、3番目、…n−1番目、n番目と順に各ノズル13からp発の液滴が吐出されるので、順次、周波数カウンタ23は、周波数の変化量ΔF2、ΔF3、…ΔFn−1、ΔFnを出力し、制御調整装置25は、周波数カウンタ23から出力される周波数の変化量ΔF1〜ΔFnを記憶する。
ステップS15において全てのノズル13を測定した場合、制御調整装置25は、周波数の変化量ΔF1〜ΔFnの各値が所定の許容範囲内にあるか判定する(ステップS16)。この許容範囲内にあるかどうかの判定については、ある特定のノズル13から吐出された液滴が電極に付着した際の周波数の変化量ΔFを基準とする場合と、適正な質量を有する液滴が付着した際の周波数の変化量ΔFを基準とする場合とがある。前者は、特定のノズル13を基準として有機ELインクの均質化を図る場合であり、後者は、絶対的な吐出量を要求する場合である。
制御調整装置25は、基準となる周波数の変化量ΔFに対して、ΔF1〜ΔFnのそれぞれの値が所定の許容範囲内にない場合、その値が許容範囲内になかったノズル13を測定対象として設定する(ステップS17)。制御調整装置25は、基準となる周波数の変化量ΔFと所定の許容範囲内になかった周波数それぞれとの差分を算出し、算出した差分を基に許容範囲外のあったノズル13毎にピエゾ素子の駆動電圧の補正量ΔVを算出し、制御装置9に対して補正量ΔVを補正情報として出力する(ステップS18)。
次に、ステップS02の処理に移行し、制御調整装置25は、制御装置9に対して水晶センサ21が測定対象のノズル13の直下に移動するようステージ6の移動を指示する制御信号を出力する。ここからは、許容範囲内になかったノズル13のみからの再吐出が行われ、再度周波数が所定の許容範囲内にあるか判定される。
また、ステップS16において全てのノズル13を測定し、ΔF1〜ΔFnのそれぞれの値が所定の許容範囲内にあった場合、インク塗布量測定装置11は、次の塗布ヘッドユニット3に対して同様の処理を行い、キャリブレーションを終了する。
このようにノズル13の1つひとつ(1〜n番目まで)から、順次液滴の吐出させ、周波数F0と周波数Fnとの差分を算出し、その差分を周波数の変化量ΔFnとして出力、ΔF1〜ΔFnのそれぞれの値から各ノズル13から吐出される液滴量を調整する。
なお、水晶センサ収納ボックス26に乾燥装置28が備え付けられている場合、液滴が水晶センサ21の電極に着弾するタイミングで、制御調整装置25は、乾燥装置28のONにする制御を行っても良い。
また、本実施形態では、有機ELインクの塗布を例にして説明しているが、これに限定されるものではなく、例えば、液晶用カラーフィルターのカラーインクの塗布にも利用可能である。また、インクに限らず利用することが可能である。
1…インクジェット塗布装置、2…インク供給ボックス、3…インク塗布ボックス、4…インク補給タンク、5…ベース、6…ステージ、7…支持体、8…塗布ヘッドユニット、9…制御装置、10…インク供給タンク、11…インク塗布量測定装置、12…インクジェットヘッド部、13…ノズル、21…水晶センサ、22…発振器、23…周波数カウンタ、24…質量算出器、25…制御調整装置、26…水晶センサ収納ボックス、27…テーブル、28…乾燥装置
Claims (5)
- 水平面が設けられた台座であるベースと、
塗布材が溶解されたインクを蓄え、供給管を通じて前記インクを供給するインク補給タンクと、
前記ベース上に設けられ、前記水平面上に敷設されたレール上を移動するテーブルによって任意の方向に移動可能であり、前記インクが塗布される基板を保持するステージと、
前記ステージ上方に固定され、縦列に複数のノズルが配置され当該ノズル毎に前記インクを吐出させるインク吐出機構を有するインクジェットヘッド部を有し、前記基板に対して前記インクを吐出塗布する塗布ヘッドユニットと、
前記インク補給ボックスから供給される前記インクを蓄え、供給管を通じて前記塗布ヘッドユニットに前記インクを供給するインク供給タンクと、
前記インク吐出機構を制御することによる前記インクの塗布、前記ステージの移動、および前記供給管路に設けられた開閉弁を制御することによる前記インクの供給を制御する制御装置と、
前記ノズル直下に移動可能な水晶振動子を含んで構成される発振器を有し、当該水晶振動子に前記インクの液滴が着弾することによって生じる当該発振器の出力信号の周波数変化を基に、前記制御装置に対して前記インク吐出機構の吐出動作を補正するための補正情報を出力するインク塗布量測定装置と、
を備えることを特徴とするインクジェット塗布装置。 - 前記制御装置は、前記水晶振動子を前記ノズル直下に相対的に移動させ、前記基板に前記インクを塗布する際には、前記水晶振動子を前記ノズル直下から退避させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット塗布装置。
- 前記インクジェット塗布装置は、前記水晶振動子の雰囲気を撹拌または加熱することで前記水晶振動子に着弾した液滴を乾燥させる乾燥装置を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載のインクジェット塗布装置。
- 前記インク塗布量測定装置は、前記液滴が着弾することによって生じる前記発振器の出力信号の周波数変化量を基に、1滴あたりの前記液滴の質量を算出し、当該質量が許容範囲内の値であるか判定し、当該質量が許容範囲外の値であった場合に、当該液滴を吐出させた前記インク吐出機構を駆動する駆動電圧の補正値を算出し、当該補正値を前記補正情報として前記制御装置に対して出力することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のインクジェット塗布装置。
- 前記インク塗布量測定装置は、前記液滴が着弾することによって生じる前記発振器の出力信号の周波数変化量と、基準となる周波数変化量を比較し、当該発振器の出力信号の周波数変化量が許容範囲外の値であった場合に、当該液滴を吐出させた前記インク吐出機構を駆動する駆動電圧の補正値を算出し、当該補正値を前記補正情報として前記制御装置に対して出力することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のインクジェット塗布装置。
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JP2004073819A JP2005262450A (ja) | 2004-03-16 | 2004-03-16 | インクジェット塗布装置 |
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2004
- 2004-03-16 JP JP2004073819A patent/JP2005262450A/ja active Pending
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