JP2005262331A - 研削盤、工作物の位相決め方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 図3(A)に示す投入状態では、軸心Cとクランクピン52のセンターPCとは位相的にずれた位置にある。図3(B)に示すように基準金42を前進させて基準位置まで送る。図3(C)に示すように、クランクシャフト50を僅かに回転し、クランクピン52を基準金42へ押し当てることで、軸心Cにクランクピン52のセンターPCを位相合わせする。
【選択図】 図3
Description
軸心に回動可能に支持された工作物の部位に当接して、当該工作物の部位を位相基準位置に位置決めする基準部材と;
軸心に支持された前記工作物を回転させて、前記工作物の部位を前記基準部材に当接させる位相決め手段と;
前記位相決め手段により決められた前記位相基準位置に基づき前記工作物の部位を加工する加工手段と;を備えることを技術的特徴とする。
軸心に回動可能に支持されたクランクシャフトのクランクピンに当接して、当該クランクピンを位相基準位置に位置決めする基準部材と;
軸心に支持された前記クランクシャフトを回転させて、前記クランクピンを前記基準部材に当接させる位相決め手段と;
前記位相決め手段により決められた前記位相基準位置に基づき前記クランクピンを加工する加工手段と;を備えることを技術的特徴とする。
工作物の部位を位相基準位置に位置決めする基準部材を、位相基準位置に位置させるステップと;
軸心に支持された前記工作物を回転させて、前記工作物の部位を前記基準部材に当接させ、該工作物の部位を前記位相基準位置に位置決めするステップと;
前記位相基準位置に基づき前記工作物の部位を加工するステップと;から成ることを技術的特徴とする。
図1は、本発明の第1実施形態に係る研削盤20を示している。研削盤20はベッド22を有し、ベッド22上には、工作物テーブル23がZ軸方向(トラバース軸)に移動可能に設置され、この工作物テーブル23は、サーボモータ24および該サーボモータ24により回転される送りねじ(図示せず)によってZ軸方向に移動される。
図3(A)は、クランクシャフト50が図示しない搬入装置により搬入された状態を示す。図3(A)に示すように主軸25a及び心押台26のセンタ26a(図2参照)で軸心Cに支持される。この投入状態では、軸心Cとクランクピン52のセンターPCとは位相的にずれた位置にある。先ず、図3(B)に示すように基準金42を前進させて基準位置まで送る。そして、図3(C)に示すように、図1中の示す主軸モータ25Mを駆動しクランクシャフト50を僅かに回転させ、クランクピン52を基準金42へ押し当てることで、軸心Cにクランクピン52のセンターPCを位相合わせする。ここでは、主軸モータ25Mの巻線電流を監視し、主軸モータ25Mがロック状態になり過電流が流れた際に、クランクピン52が基準金42に当たったと判断する。第1実施形態では、クランクシャフト50を回転させてクランクピン52を基準金42に当接させたことを、主軸モータ25Mの電流に基づき検出するため、適切にクランクピン52を位相決めすることができる。なお、軸心Cとクランクピン52のセンターPCとの距離PSがピンストロークである。
まず、クランクシャフト50を図示しない搬入装置で搬入する(S12)。次に、主軸台25の主軸25aを前進させ、図2に示すクランクシャフト50のリヤ側基準孔50rに嵌入させ(S14)、心押台26のセンタ26aを前進させクランクシャフト50のフロント側基準孔50fに嵌入させ(S16)、クランクシャフト50をC軸上に保持する。この後、チャック25bを閉じて主軸25aにクランクシャフト50を固定させる(S18)。そして、図3(B)を参照して上述したように基準金42を前進させて基準位置まで送る(S20)。図3(C)を参照して上述したように図1中の示す主軸モータ25Mを駆動しクランクシャフト50を僅かに回転させ、クランクピン52を基準金42へ押し当てることで、軸心Cにクランクピン52のセンターPCを位相合わせする(S22)。上述したように主軸モータ25Mの巻線電流を監視し、主軸モータ25Mがロック状態になり過電流が流れた際に、クランクピン52が基準金42に当たったと判断し、主軸モータ25Mへの通電を一旦停止する。そして、基準金42を後退させる(S24)。以上により位相基準位置への位置決めが終わり、図8(D)、図8(E)、図8(F)を参照して上述した従来技術と同様に、クランクシャフト50の回転に対応させて砥石車29を切り込み方向へ動かすことで軸心Cから偏心したクランクピン52を研削する(S26)。
第2実施形態の研削盤及び工作物の位相決め方法について図5及び図6を参照して説明する。なお、第2実施形態の研削盤の機械的構成は、図1を参照して上述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
図5は、第2実施形態の研削盤でのクランクシャフト50の支持を示す説明図である。第1実施形態では、チャック25bを閉じて主軸25aにクランクシャフト50を固定させた状態で、図3(C)を参照して上述したようにクランクシャフト50を回転させた。これに対して、第2実施形態では、図5中に示すように、チャック25bを開いた状態、即ち、主軸25aに対して滑り可能な状態でクランクシャフト50を回転させてクランクピン52を基準金42に当接させ、位相基準位置にクランクピン52を位置決めする。その後、チャック25bでクランクシャフト50をクランプすることで、該クランクシャフト50を主軸25aに対して滑り不可能な状態にする。第2実施形態では、主軸モータ25Mの電流を検出することなく、適切にクランクピン52を位相決めすることができる。
まず、クランクシャフト50を図示しない搬入装置で搬入する(S12)。主軸台25の主軸25aを前進させ、図2に示すクランクシャフト50のリヤ側基準孔50rに嵌入させ(S14)、心押台26のセンタ26aを前進させクランクシャフト50のフロント側基準孔50fに嵌入させ(S16)、クランクシャフト50をC軸上に、主軸25aに対して滑り可能な状態で保持する。そして、図3(B)に示すように基準金42を前進させて基準位置まで送る(S18)。図3(C)に示すように図1中の示す主軸モータ25Mを駆動してクランクシャフト50を僅かに回転させ、クランクピン52を基準金42へ押し当てることで、軸心Cにクランクピン52のセンターPCを位相合わせする(S21)。そして、チャック25bを閉じて主軸25aにクランクシャフト50を固定させる(S23)。最後に、基準金42を後退させる(S24)。以上により位相基準位置への位置決めが終わり、図8(D)、図8(E)、図8(F)を参照して上述した従来技術と同様に、クランクシャフト50の回転に対応させて砥石車29を切り込み方向へ動かすことで軸心Cから偏心したクランクピン52を研削する(S26)。
引き続き、第3実施形態に係る研削盤について説明する。第1、第2実施形態では、研削盤は、クランクピン52を研削した。これに対して、第3実施形態では、カムシャフトを研削する。なお、第3実施形態の研削盤の構成は、図1を参照して上述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図7(A)は、ここで、カムシャフト60が図示しない搬入装置により搬入された状態を示す。図中に示すように主軸25a及び心押台26のセンタ26a(図2参照)で軸心Cに支持される。この投入状態では、軸心Cとカムシャフト60の先端部60Tとは位相的にずれた位置にある。先ず、図7(B)に示すように基準金42を前進させて基準位置まで送る。そして、図7(C)に示すように、主軸モータ25Mを駆動してカムシャフト60を僅かに回転させ、カムシャフト60を基準金42へ押し当てることで、軸心Cにカムシャフト60の先端部60Tを位相合わせする。第3実施形態では、第1実施形態と同様に主軸モータMの巻線電流を監視し、主軸モータ25Mがロック状態になり過電流が流れた際に、カムシャフト60が基準金42に当たったと判断する。
25 主軸台
25a 主軸
26 心押台
26a センタ
27 砥石台
28 サーボモータ
29 砥石車
40 定寸装置
50 クランクシャフト
52 クランクピン
60 カムシャフト
Claims (5)
- 軸心を構成する主軸とセンタとの間に工作物を保持して回転させると共に、この回転に対応させて砥石を切り込み方向へ動かすことで軸心から偏心した工作物の部位を研削する研削盤において:
軸心に回動可能に支持された工作物の部位に当接して、当該工作物の部位を位相基準位置に位置決めする基準部材と;
軸心に支持された前記工作物を回転させて、前記工作物の部位を前記基準部材に当接させる位相決め手段と;
前記位相決め手段により決められた前記位相基準位置に基づき前記工作物の部位を加工する加工手段と;を備えることを特徴とする研削盤。 - 軸心を構成する主軸とセンタとの間にクランクシャフトを保持して回転させると共に、この回転に対応させて砥石を切り込み方向へ動かすことで軸心から偏心したクランクピンを研削する研削盤において:
軸心に回動可能に支持されたクランクシャフトのクランクピンに当接して、当該クランクピンを位相基準位置に位置決めする基準部材と;
軸心に支持された前記クランクシャフトを回転させて、前記クランクピンを前記基準部材に当接させる位相決め手段と;
前記位相決め手段により決められた前記位相基準位置に基づき前記クランクピンを加工する加工手段と;を備えることを特徴とする研削盤。 - 前記位相決め手段は、前記クランクシャフトを回転させて前記クランクピンを前記基準部材に当接させたことを、前記クランクシャフトを回転させるモータの電流に基づき検出することを特徴とする請求項2の研削盤。
- 前記位相決め手段は、前記主軸に対して滑り可能な状態で前記クランクシャフトを回転させて前記クランクピンを前記基準部材に当接させた後、該クランクシャフトを当該主軸に対して滑り不可能な状態にすることを特徴とする請求項2の研削盤。
- 軸心を構成する主軸とセンタとの間に工作物を保持して回転させると共に、この回転に対応させて砥石を切り込み方向へ動かすことで軸心から偏心した工作物の部位を研削する研削盤での工作物の位相決め方法において:
工作物の部位を位相基準位置に位置決めする基準部材を、位相基準位置に位置させるステップと;
軸心に支持された前記工作物を回転させて、前記工作物の部位を前記基準部材に当接させ、該工作物の部位を前記位相基準位置に位置決めするステップと;
前記位相基準位置に基づき前記工作物の部位を加工するステップと;から成ることを特徴とする工作物の位相決め方法。
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