JP2005258372A - 高精度なコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】フェルール及びフランジが一型であるフェルールによる接続現場で簡易組み立てが可能な高精度コネクタを提供する。
【解決の手段】一体型のフェルール5は、陰極回転方式による電気鋳造法により、真円性の高い光ファイバ形状の母材芯線を真直に支持し自転回転させながら金属電着する。得られた電鋳体は、該電鋳体両端部の芯線を支持するか、または該芯線除去後の穴径を支持し中心軸とし、外周部を第1〜第4外径部5a〜5d、外径連結部5eが形成されるように研削または切削加工を行い、また光ファイバの被覆部が収容される第2穴径部6bを削穴加工する。外形加工または芯線除去した電鋳体は、フェルール及びフランジ一体型の金属製フェルールとなる。前記、一体型のフェルールは、予め先端部に挿入孔長さより短尺な光ファイバ38を挿入し接着固定後、端面研磨を行い、光ファイバコネクタハウジング4内に収容する。次に、第2穴径部6bから被覆部を剥した光ファイバ39を挿入し突き合わせ、該第4外径部5dを加締め被覆コードを固定し高精度なコネクタ40とする。
【選択図】図11

Description

本発明は、光ファイバを低接続損失に接続し、また、接続現場で簡易に組み立てできる高精度なコネクタに関する。
近年、電話回線は、世界的な規模で電気ケーブルから光ファイバケーブルに取って代わろうとしている。光ファイバは、光通信、光デバイス、LAN用機器、各種光システムに広範に使用される。このような光通信システムにおいて、光ファイバ同士を接続するには、溶着やメカニカルスプライスによる永久接続法や光ファイバコネクタによる着脱可能な接続方法が知られている。後者の方法に用いられる光ファイバコネクタは、脱着が容易である事、耐環境性である事に加えて、光通信システムの長距離化や大容量化の要求に応える為に低接続損失である事、レーザ発信を安定化させる為に無反射処理がなされる事などが要求される。
従来の光ファイバコネクタは、図1(a)に示す断面が真円形で直径0.125mm位の光ファイバを所定位置に高精度に保持し、同軸状に固定する円筒状部品のフェルール1と図1(b)に示す該フェルールと接合する部分が凸部に突起した管状部品のフランジ2を、図1(c)に示すように接合(圧入により接合したフェルール3)させる。図2にコネクタ組み立て断面図を示すが、先端部の被覆を剥した光ファイバ被覆コードを、フランジ内径部を介しフェルール挿入孔に挿入し接着固定する。次に、コネクタハウジング4内に収容し光ファイバコネクタが作製される。また、前述の方法の他に、簡易組み立てコネクタとして、予めフェルールの接続孔に光ファイバを挿入したフェルールを使用し、フランジ、及びスプライスの部品から成る、メカニカルスプライス法により光ファイバを突き合わせ接続しコネクタ化する方法もある(非特許文献1参照。)。
尚、本発明者は、後述する光ファイバを低接続損失に接続する為のフェルールの製造方法として、電気鋳造により製造する方法をすでに開示している(特許文献1参照。)(特許文献2参照。)。
「オプトコム2004 1月号 No.178、p.60」 「国際公開番号WO00/31574」 「特許公開番号2002−212772」
開発の開示
開発が解決しようとする課題
光コネクタは、光ファイバより僅かに大きい接続孔を有す円筒形状のフェルールをコネクタハウジング収容部品となるフランジに圧入後、光ファイバを挿入し接着剤で固定し、コネクタハウジング内に収容しコネクタを製造しているが、フェルールとフランジの圧入工程により精度低下をまねくうえに、部品数また製造工程数も増えるという問題が生じた。
更に図1.(a)に示したようなフェルールを製造するには、従来、次のような方法が採用されていた。ジルコニア粉末と樹脂の混合物を原料にして円筒形を成型する為の射出成型用または押し出し成型金型などを用いて円筒形に成型する。次いで、成型体を500℃程度の温度で焼成して樹脂分を分解した後、1200℃程度の高温で焼成する。得られた円筒状焼成体の貫通孔に、線状のダイヤモンド研磨体を通して貫通孔の穴径を微調整する。
上記成型方法に於いて、焼成した成型体は焼成により幾分収縮してその穴径が所望の寸法からずれてくる。このため焼成後のダイヤモンド研磨体を用いた貫通孔の研磨は必要不可欠な処理であった。しかしながら、この研磨は手間がかかり、熟練度を要する作業であり、生産性を低くする原因となっていた。しかも、線状の研磨体におけるダイヤモンドのつき具合が不均一であるなどの理由により、研磨しても焼成体の内孔の軸方向位置における穴径を完全に均一にする事は容易ではなかった。また、ダイヤモンド研磨体は、消耗するため、設備コストがかかるという問題があった。
次に、フェルールの製造工程には、通常、仕上げの工程として、円筒体の外側を内孔中心に機械加工して真円になるように加工(外径加工)する工程が含まれる。例えば、前述のジルコニア粉末円筒体の外径加工では、穴径にワイヤーを通し、ワイヤーに張力を与えてワイヤーセンターレス機により外径加工し穴径との同軸をとる。しかし、穴径にワイヤーを通すことは穴径とワイヤーとの間に僅かな隙間が生じ、かかる隙間は、外径と穴径の同軸にずれを生じさせる。フェルールは極めて高精度の同軸度が要求されるので、このような隙間によって生じる同軸度のずれをもなくす事が望まれている。
かかる問題を解決する方法としては、陰極回転方式による電気鋳造法により、母材に真円で光ファイバー表面形状である芯線の両端部を真直に支持し、該芯線の表面に均一に金属電着する。得られた電鋳体の該芯線を除去する事で、加工を要せず高精度な接続孔(穴径)を得る事ができ、また、外径寸法加工においても両端部の芯線または芯線除去した貫通孔の両端部を支持し中心軸とし外周部を研削、切削加工する事で穴径と外周部の中心が極めて一致した同軸性の高いフェルールとフランジが一体型であるフェルールを作製する事ができる。更に該一体型であるフェルールは、光ファイバ被覆コードを加締めにより固定でき、簡易組み立てである高精度なコネクタの製造が可能となる。
本発明は、かかる実情に鑑みされたものであり、その目的は、フェルールとフランジが一体で、しかも、光ファイバを加締め固定できる高精度なフェルールであり、更に、接続現場で簡易に組み立てのできるコネクタを提供する事にある。
課題を解決するための手段
本発明に従えば、高精度なコネクタであって、陰極回転方式の電鋳により金属電着した電鋳体は、外形を所定寸法に加工、芯線除去する事で、図3に示したフェルールおよびフランジ一体型のフェルール5が作製でき、更に接続現場で簡易に組み立て可能である高精度なコネクタが提供される。また、一体型フェルールの形状としては、図3の他に、図4の(a)リング差し込み式一体型フェルールA7、図5の(a)リング差し込み式一体型フェルールB9ような形状に外径部を加工し、第2外径部5bの凸部をリング8aまたはEリング8bを差し込み形成する事も可能である。リングまたはEリングを差し込んだ断面図を図4(b)、図5(b)に示す。
本発明においては、一体型のフェルールとして、陰極回転方式の電鋳により、真円性及び表面形状の優れた光ファイバ形状の芯線の両端部を一定の張力で支持し真直させ、自転回転させながら金属電着を行う。得られた円筒形状の電鋳体は、所定の寸法に外径研削加工を行い、更に所定の長さに切断、研磨し、該芯線の除去を行うが電鋳体の外径加工は、両端部の芯線または、芯線除去した貫通孔の両端を支持し中心軸とし外周部を研削、切削加工する事で穴径と外周部の中心が極めて一致した同軸性の高いフェルールとフランジが一体型であるフェルール5を作製する事ができる。
前記、電鋳体の外周を高精度に加工する為の装置には、ワイヤーセンターレス機またはフェルール用に開発された小型円筒研削盤を用い、図3に示すように、第1外径部5a、第2外径部5b、第3外径部5c、第4外径部5d及び連結部5eが形成されるように研削または切削加工を行う。
また、電気鋳造による製造方法は、フェルールとフランジが一体形成した構造の一体型のフェルールを製造する為の方法として好適であり、更に穴径と外周部の中心とが高精度に一致した一体型構造のフェルールは、光ファイバコネクタの構造を一層簡略にする事が可能となる。
フェルールの長手方向を貫通する円柱状穴径部は、例えば、図3に示すように、第1穴径部6aと、それより大径の第2穴径部6bと、第1穴径部と第2穴径部とを連結するテーパー状の第3穴径部6cとを備える。この場合、第2穴径部6bに光ファイバの被覆部が収容され、第1穴径部6aに光ファイバのクラッドが収容される。第3穴径部6cは、光ファイバのクラッドが第1穴径部6aに導入される事を容易にする事ができる。
かかる円柱状穴径構造のフェルールは、第1穴径部6aに対応する径を有する芯線を用いて、電鋳により、細孔(第1穴径部6a)を有する電鋳物を形成して外形加工を行った後、芯線を除去して適当な寸法に切断し、次いで、その端部の一方を機械加工して第2穴径部6b及び第3穴径部6cが形成されるように削穴加工する事ができる。あるいは、第1穴径部6a、第2穴径部6b及び第3穴径部6cに対応する形状の芯線、すなわち、第1穴径部6aに対応する小径部と、第2穴径部6bに対応する大径部と、第3穴径部6cに対応するテーパー状の連結部とを同軸状に有する芯線を母材に用いて電鋳する事により作製する事もできる。
本発明の製造方法では、フェルールの内径は芯線の外径で決定され、フェルールの内径精度もまた芯線の外径精度で決定される。したがって、該芯線として、光ファイバと相似断面(真円形)であり、光ファイバよりわずかに大きな幅または径を有し且つ高精度の直線性及び真円度を有するような芯線を用いることにより極めて内径精度の高いフェルールを得る事ができる。
本発明において、電鋳の回転時に中心軸となる母材芯線は、電鋳体の外径加工の際に中心軸として用いられる場合もある為、ある程度剛性強度を有する材料を用い構成する事が望ましく、かかる材料としては、ピアノ線に用いられる材料、ステンレス、鋼、鋼に諸元素を添加した特殊鋼が好適である。
本発明の製造方法において、電鋳体から芯線を取り除く方法は、芯線のみを電鋳体から溶解させるか、または、押し出すか引き抜けばよい。これにより芯線の断面形状に相当する穴径が形成される。
一体型のフェルールは、予め、第1穴径部6aの先端に該第1穴径部6aの長さより短尺な光ファイバを挿入、先端研磨し、コネクタハウジング内に収容させメカニカルスプライス式のコネクタが作製される。次に、メカニカルスプライス法と同様に光ファイバが露出した被覆コードをフェルール接続孔に挿入し、突き合わせ接続する。更に被覆コードが収まった5d部分を加締める事で強固に固定され高精度なコネクタとなる。
発明の効果
本発明のフランジ一体型フェルールの製造方法では、電鋳により作製された電鋳体の外周部を、フェルールの内径を画成する芯線または、該芯線除去後の貫通孔を中心軸と該電鋳体外周部を研削または切削加工するので、得られるフェルールの内径と外周部の中心を極めて高精度に一致させる事ができ、同心度のずれをミクロンオーダー以下にする事ができる。したがって、本発明により製造されるフェルールは光ファイバ同士を極めて高精度に接続する事ができる。
本発明によれば、フェルールの外形を必要に応じて様々な形状に極めて容易に加工する事ができるとともに、外径中心と内径中心とを高精度に一致させる事ができるので、図3、または図4、図5に示すようなフランジが一体型のフェルールを製造する方法として極めて最適であり、光ファイバコネクタの部品点数を減らす事ができる。
本発明によれば、メカニカルスプライス式のコネクタであり、予め一体型フェルールの光ファイバ挿入口先端に光ファイバを挿入し先端研磨加工し、コネクタハウジング内に収容する為、接続現場で光ファイバコード端部の被覆を除去後、挿入し突き合わせ、該被覆コードが収まった5d部分を加締める事で固定でき、簡単に組み立てまたは接続する事が可能となる。
以下、本発明の製造方法の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
最初に、本発明の一体型フェルールを電鋳により製造する装置について図6.陰極回転方式電鋳装置略図を参照しながら説明する。図6に示した装置は、電鋳浴槽24と、その槽内に充填された電鋳液10、また、電鋳液加熱ヒーター23、陽極11及び陰極12を備える。陽極11は、電鋳浴槽24の底部に設置されたベース25上に設置する。陰極12は、後述するように、支治具上に設けられており、支治具の上下端部間に張られた芯線は、電気的に接続されている。支治具に設置した芯線は駆動モーター20及びモーターに連動したシャフト22が回転する事で、ギヤー21a(上部)、21b(下部)を介し、芯線14を中心軸とし回転する。また、循環、攪拌には、電鋳液10を循環ポンプ26で引き上げ、濾過塔26を介し、ベース25の上の噴射用ノズル19から噴射される。
電鋳液10は、芯線14の周囲に電鋳しようとする金属の材質に応じて決定され、例えばニッケルまたはその合金、鉄またはその合金、銅またはその合金、コバルトまたはその合金、タングステン合金、微粒子分散金属などの電鋳用金属を用いることができ、スルファミン酸ニッケル、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、スルファミン酸第一鉄、ホウフッ化第一鉄、ピロリン酸銅、硫酸コバルト、硫酸銅、ホウフッ化銅、ケイフッ化銅、チタンフッ化銅、アリカノールスルフォン酸銅、硫酸コバルト、タングステン酸ナトリウムなどの水溶性を主成分とする液またはこれらの液に炭化ケイ素、炭化タングステン、炭化ホウ素、酸化ジルコニウム、チッ化ケイ素、アルミナ、ダイヤモンドなどの微粉末を分散させた液が使用される。これらのうち特に、スルファミン酸ニッケルを主成分とする浴が、電鋳の容易さ、電着物の応力が小さい事、化学的安定性、溶接の容易性などの面で適している。
電鋳液10には、電鋳浴中に濾過精度の高いフェルターを用いて濾過を行い、加温は50±5℃程度の適正温度範囲に温度コントロールする。また、時々、活性炭処理をして有機不純物を除去する事が好ましい。また、ニッケルメッキした鉄製の波板を陰極、カーボンを陽極にして0.2A/dm程度の低電流密度で通電して銅などの金属不純物を、浴中の電鋳液から除去する事が望ましい。
陽極11は、電鋳しようとする金属に応じて選択され、ニッケル、鉄、銅、コバルトなどから選定され、板状、球状のものを適宜使用することができる。球状の電極を使用する場合は、例えば,チタン製のバスケットに入れ、ポリエステル製の布袋で覆って使用する。
支持具について図7.支治具略図を参照しながら詳細を説明する。(a)は側面図であり、(b)は下板18のB−B’方向から見た断面図である。支治具は、上板17と下板18が2本の支柱16を介して連結されており、上板17と下板18は、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセレート樹脂またはポリエチレン樹脂の電気絶縁材料で製造され、支柱16はステンレス、チタンなどの金属またはプラスチックで製造される。上板17及び下板18は、支柱16とそれぞれ、ネジで固定される。上板17の中央には、陰極12としてのステンレスネジが上板17を貫通するように設けられている。ステンレスネジ15は、上板17の下面にてステンレス製バネ13の一端13aを固定している。下板18の中央には、同様にステンレスネジ15が下板18を貫通して下板18の上面に突出するように設けられている。芯線14の一端14aは、ステンレス製のバネ13の他端13bに引っ掛けられ、芯線を引っ張ってバネ13を伸ばしながら他端14bをステンレスネジ15で保持される。このように芯線14を支治具に取り付ける事により芯線は、垂直方向にまっすぐに張った状態で支持される。
図6にもどって、電鋳液の循環、攪拌には、噴き出しノズルより電鋳液を噴射、循環し攪拌を行っているが、その他に、プロペラによる攪拌、また特殊な場合として、超音波照射による攪拌も有効である。
芯線14は、鉄またはその合金、アルミニウムまたはその合金、銅またはその合金など金属線及びこの金属線状に薄いハンダメッキをしたもの、及びナイロン、ポリエステル、テフロン(登録商標)などのプラスチック線などから選定される。このうちプラスチックの場合は、導電性プラスチックのタイプである事とし、非導電性の場合は、表面に導電性のニッケル、銀などの無電解メッキが必要となる。
図6に示した陰極回転式電鋳装置を用いて管状部材を電鋳により形成する操作を説明する。電鋳浴槽23に電鋳液10を充填した後、駆動モーター20により陰極12を回転させ、4〜20A/dm程度の電流密度になるように陽極11、及び陰極12にDC電圧を印加する。
上記の陰極回転方式電鋳装置の操作により、所定の外径まで芯線14の表面に金属電着させる。
電鋳終了後、支持具を電鋳浴槽24から取り出し、電鋳体が形成されている芯線を支治具から取り外す。
得られた電鋳体は、図8に示すように、両端に芯線14a及び芯線14bが露出した状態で電鋳体27が円筒形状に形成される。
電鋳体の切断には、薄刃カッターを使用し、電鋳体の長手方向に対して、研磨代を含む所定の長さに切断し、両端を研磨し長さを整える。この時、切断、研磨は、電鋳体長手方向に対して直角に行う事とする。
次いで、かかる電鋳体27の外周部を外径加工する。電着物の外周部の加工には例えばワイヤーセンターレス機または、小型円筒研磨盤を用いる事ができる。
図9にワイヤーセンターレス機による研削の略図を示す。研削機構は、内側リングが回転可能なベアリング式の治具28、29とロール形状の砥石30を主に備える。両端母材芯線を残し長手方向に切断した電鋳体31は、芯線部分32a、32bを治具28、29に3点チャックで支持し、ロール形状の砥石30で電鋳体外径を所定の外径に研削または切削加工する。
また、図10に小型円筒研磨盤による研削の略図を示すが、小型円筒研削盤で研削または切削する場合は、長手方向に所定の長さに切断研磨し、芯線除去後した電鋳体37を、主軸穴径の両端部をセンター角度30°の超硬ピン33、34で支持し、回転駆動装置35により、回転させながら、ロール形状の砥石36で電鋳体外径を所定外径の寸法に研削または切削加工する。
ここでは、図3に示すように、外径2.5mmの第1外径部5a、外径4mmの第2外径部5b、外径3mmの第3外径部5c、外径1.8mmの第4外径部5dが形成されるように精密に制御しながら研削加工を行う。また、連結部5eの加工は、カッターにより切削する事とする。
このような芯線または芯線除去後の穴径を主軸に用いた外径加工により、貫通孔の内径中心と、長さ方向の任意位置における電着物の外径中心とのずれはミクロンオーダー以下であり同軸性が極めて高い。
電鋳品の中心に存在する芯線14の除去方法は、該芯線14を引き抜き、押し出し、あるいは薬品で溶解する事で除去できるが、選択した芯線14の材料に基づいて決定すればよい。一般には、該芯線14が薬品に溶解しにくく引っ張り強度の高いものは、引き抜きまたは押し出しを利用し、薬品に溶解しやすいものは溶解させるのがよい。芯線14を引き抜き、押し出しで除去する場合は、芯線14に離型処理を行えば更に除去が容易になる。また、無電解メッキしたプラスチック線の場合も、同様に引き抜きまたは押し出しで除去する事ができ、ハンダメッキした金属線の場合には、加熱しながら引き抜けばよい。引き抜きの場合の芯線材料は、鉄の合金であるステンレス線が望ましい。
芯線14がアルミニウムまたはその合金、銅またはその合金などの場合には、芯線14が酸またはアルカリ水溶液に溶解しやすい為、溶解による除去が有効である。溶解液として、アルミニウムまたはその合金を溶解しつつ、電鋳金属に殆ど影響を与えない強アルカリ水溶液が好ましい。具体的には、5〜10w/v%程度の濃度の水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの強アルカリ水溶液を使用し、100±3℃程度に加熱する事により容易に溶解除去する事ができる。実験的には、10mmの長さのアルミニウム線を90分程度で溶解除去する事ができた。
得られたフランジ一体型のフェルール5は、予め先端部に第1穴径部6a長さより短尺な鏡面にカットした光ファイバ38を挿入し接着固定し端面研磨を行う。
前記、端面研磨処理を行ったフェルールは、第1穴径部6aに整合剤を注入し、光ファイバコネクタハウジング4内に収容され、メカニカルスプライス式のコネクタとなる。
次に、光ファイバコードの接続方法であるが、光ファイバコード39の端部被覆を除去し、光ファイバをアルコールで拭き取った後、カッターで鏡面に端面カットし、第2穴径部6bから挿入し突き合わせ、第4外径部5dを加締め被覆コードを固定し高精度なコネクタとする。図11に一体型フェルールのコネクタ組み立て断面図40を示す。
光フェルールを用いた光ファイバコネクタで光ファイバを接続する為には、光ファイバ同士のPC接続が望ましい。PC接続を行う為には、フェルールに光ファイバを挿入した形でフェルールの端面を、凸球面または傾斜した凸球面に加工する。この加工は、端面研磨機を用いて実行する事ができる。本発明の製造方法により製造されるフェルールは金属製フェルールであるので、従来のジルコニアやガラス製のフェルールに比べてPC研磨が一層容易にできるという利点がある。更に、PC研磨後の光ファイバ先端とフェルール研磨面とはそれらの高さが同程度となる事がわかった。したがって、本発明の製造方法により得られるフェルール及びそれを含む光ファイバコネクタを用いることにより、極めて高精度に光ファイバを接続が可能であり、それにより低損失の接続を実現する事ができる。
フェルール、フランジを示した断面図である。 (a)フェルール断面図 (b)フランジ断面図 (c)圧入により接合したフェルール 接合したフェルールをコネクタハウジングした断面図である。 一体化フェルールを示した断面図である。 リング差し込み型フェルールAを示した断面図である。 リング差し込み型フェルールBを示した断面図である。 陰極回転方式電鋳装置を示した略図である。 支治具を示した略図である。 (a)側面図 (b)断面図 電鋳体を示した図である。 ワイヤーセンターレス機の略図を示す。 小型円筒研磨盤の略図を示す。 一体型フェルールをコネクタハウジングした断面図を示す。
符号の説明
1 フェルール
2 フランジ
3 接合したフェルール
4 コネクタハウジング
5 一体型フェルール
5a 第1外径部
5b 第2外径部
5c 第3外径部
5d 第4外径部
5e 外径連結部
6a 第1穴径部
6b 第2穴径部
6c 穴径連結部
7 リング差し込み式一体型フェルールA
8a リング
8b Eリング
9 リング差し込み式一体型フェルールB
10 電鋳液
11 陽極
12 陰極
13 ステンレス製バネ
13a ステンレス製バネの一端
13b ステンレス製バネの他端
14 芯線
14a 芯線の一端
14b 芯線の他端
15 ステンレスネジ
16 支柱
17 上板
18 下板
19 噴射用ノズル
20 駆動モーター
21a ギヤー(上部)
21b ギヤー(下部)
22 シャフト
23 加熱ヒーター
24 電鋳浴槽
25 ベース
26 濾過塔及び循環ポンプ
27 電鋳体
28 ベアリング式の治具(左)
29 ベアリング式の治具(右)
30 ロール形状の砥石
31 芯線を残し切断した電鋳体
32a 芯線(左)
32b 芯線(右)
33 超硬ピン(左)
34 超硬ピン(右)
35 回転駆動装置
36 ロール形状の砥石
37 切断、芯線除去後した電鋳体
38 挿入口に接着固定した光ファイバ
39 光ファイバコード
40 一体型フェルールのコネクタハウジング

Claims (9)

  1. フェルールとフランジ部が一体型であるフェルールにより構成され、接続現場で簡易に組み立てできるコネクタであり、該一体型のフェルールは、陰極回転方式による電鋳法により、真円性の高い光ファイバ形状の母材芯線を真直に支持し金属電着した電鋳体を、外形寸法加工及び該芯線を除去し作製する事を特徴とする高精度なコネクタ。
  2. 一体型のフェルールは、電鋳体の母材芯線または、該芯線除去後の穴径を中心軸とし、外周部の第1〜4外径部5a〜5d及び外径連結部5eを研削または切削する事を特徴とする請求項1に記載の高精度なコネクタ。
  3. 外径加工後の電鋳体は、所定の長さに、長手方向に対し直角に切断及び端面研磨加工する事を特徴とする請求項1、2記載の高精度なコネクタ。
  4. 第4外径部5dの端面中心に光ファイバ被覆コード外径寸法に第2穴径部6bを削穴加工し、被覆コード収容部または加締め固定部とする事を特徴とする請求項1、2または3記載の高精度なコネクタ。
  5. 電鋳体の母材芯線は、押し出すか、または引き抜きにより除去し、除去後の貫通孔を第1穴径部6aとし光ファイバーが収まる挿入孔とする事を特徴とする請求項1〜4記載の高精度なコネクタ。
  6. 予め、前記第1穴径部6aには、該第1穴径部6a長さより短尺な光ファイバーを先端から挿入し接着固定後、先端部を研磨加工する事を特徴とする請求項1〜5記載の高精度なコネクタ。
  7. 前記、一体型のフェルール5は、コネクタハウジング4内に収容したメカニカルスプライス式のコネクタであり、第2穴径部6bから光ファイバーが露出した光ファイバ被覆コードを挿入し第1穴径部6a内で突き合わせ接続し、該第4外径部5dを絞るように加締め該被覆コードを固定する事を特徴とする請求項1〜6記載の高精度なコネクタ。
  8. 一体型のフェルールは、アルミニウム、ニッケル、鉄、銅、コバルト、タングステン及びそれらの合金からなる群からえらばれた1種である事を特徴とする請求項1〜7のいずれかを一項に記載の高精度なコネクタ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法により製造された事を特徴とする高精度なコネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010048873A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Fujikura Ltd 光コネクタ
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