JP2005257431A - ぜんまい残量表示機構および時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 正確なぜんまい残量を表示できるぜんまい残量表示機構および時計を提供すること。
【解決手段】 バックラッシュ規制手段80は、パワーリザーブ針70が固定されたパワーリザーブ針車62に噛合するパワーリザーブ制動車81と、パワーリザーブ制動車81を付勢する板ばね部82Bが形成された押さえ板82とを備えている。板ばね部82Bがパワーリザーブ制動車81を介してパワーリザーブ針車62を付勢するので、パワーリザーブ針車62と円弧歯車61との間のバックラッシュが一方向に規制される。これにより、ぜんまいを巻き上げる場合とぜんまいが巻き戻る場合の両方において、パワーリザーブ針車62の表示のずれを除去でき、正確なぜんまい残量を表示できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ぜんまいの巻き上げ量の残量を表示するぜんまい残量表示機構およびこのぜんまい残量表示機構を備えた時計に関する。
従来より、例えば時計等に使用されるぜんまいの巻き上げ量の残量を表示するパワーリザーブ機構としては、ぜんまいの角穴車および香箱歯車にそれぞれ輪列を接続し、ぜんまいの巻き上げ量および巻き戻し量をそれぞれ伝達してパワーリザーブ針で表示するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このパワーリザーブ機構は、ぜんまいの角穴車に接続された巻き上げ輪列と、ぜんまいの香箱歯車に接続された巻き戻し輪列とを備え、パワーリザーブ針がこれらの巻き上げ輪列および巻き戻し輪列に接続されている。ぜんまいを巻き上げると巻き上げ輪列が回転し、この回転運動がパワーリザーブ針に伝達されて、当該パワーリザーブ針が回動する。また、時計が使用されると、ぜんまいが巻き戻り、この回転運動が巻き戻り輪列を介してパワーリザーブ針に伝達され、当該パワーリザーブ針がぜんまいを巻き上げた場合とは反対向きに回動する。これにより、パワーリザーブ針がぜんまいの巻き上げ、巻き戻りの動作に連動して回動し、ぜんまいの巻き上げ残量を表示する。
特開2000−2773号公報
しかしながら、このようなパワーリザーブ機構では、ぜんまいの角穴車および香箱歯車からパワーリザーブ針までの間に輪列が設けられており、輪列を構成する各歯車がバックラッシュを有する。このため、ぜんまいが巻きほどける時と、ぜんまいを巻き上げる時とでは、パワーリザーブ針の回動位置がこのバックラッシュ分だけずれて指針位置の誤差が生じ、パワーリザーブ針の指針精度が悪くなるという問題がある。
本発明の目的は、正確なぜんまい残量を表示できるぜんまい残量表示機構および時計を提供することにある。
本発明のぜんまい残量表示機構は、ぜんまいと、このぜんまいにエネルギを蓄積するための巻き上げ輪列と、ぜんまいの巻き戻り時の回転が伝達される巻き戻り輪列と、ぜんまいの残量を表示するパワーリザーブ針と、このパワーリザーブ針が固定されるとともに、巻き上げ輪列および巻き戻り輪列に接続されるパワーリザーブ針車と、パワーリザーブ針車とこのパワーリザーブ針車に噛合される歯車との間に生じるバックラッシュを一方向に規制するバックラッシュ規制手段とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、バックラッシュ規制手段が、歯車のバックラッシュを一方向に規制するので、ぜんまいを巻き上げる時およびぜんまいが巻き戻る時のいずれの場合においても、歯車のバックラッシュが常に所定の方向に規制される。したがって、パワーリザーブ針が両方向に回動しても、バックラッシュによるパワーリザーブ針の指針位置のずれが防止され、常に正確なぜんまい残量が表示される。
ここで、パワーリザーブ針が巻き上げ輪列および巻き戻り輪列に接続する場合とは、パワーリザーブ針車が直接巻き上げ輪列および巻き戻り輪列に噛合されている場合はもちろん、巻き上げ輪列および巻き戻し輪列に、別の輪列などの伝達機構を介して間接的に接続されている場合も含まれる。
本発明では、バックラッシュ規制手段は、パワーリザーブ針車に噛合する歯状部を有するパワーリザーブ制動手段と、このパワーリザーブ制動手段を付勢する付勢手段とを備えて構成されていることが望ましい。
この発明によれば、バックラッシュ規制手段がパワーリザーブ制動手段と付勢手段とを備えて構成されているので、付勢手段によりパワーリザーブ制動手段を介してパワーリザーブ針車が一方向に付勢される。したがって、簡単な構造でバックラッシュが一方向に規制される。
また、バックラッシュ規制手段のパワーリザーブ制動手段が、パワーリザーブ針車に直接接続されているので、パワーリザーブ針が固定された歯車であるパワーリザーブ針車のバックラッシュが直接規制されることにより、パワーリザーブ針の表示ずれの防止がより確実となる。
本発明では、バックラッシュ規制手段は、バックラッシュを、ぜんまいが巻き戻る際に生じる方向に規制する構成とされていることが望ましい。
この発明によれば、バックラッシュ規制手段は、ぜんまいが巻き戻る際に生じる方向にバックラッシュを規制するので、パワーリザーブ針車は、常にぜんまいが巻き戻る際の状態で巻き上げ輪列および巻き戻り輪列に接続される。ぜんまい残量表示機構は、通常巻き上げ動作よりも巻き戻り動作の方がより長時間使用されるが、パワーリザーブ針車が、ぜんまいが巻き戻る方向の動作にならって規制されているので、パワーリザーブ針車およびパワーリザーブ針の動作がより安定する。
本発明の時計は、前述のぜんまい残量表示機構を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、時計が前述のぜんまい残量表示機構を備えているので、前述のぜんまい残量表示機構の効果と同様の効果が得られ、歯車のバックラッシュによるパワーリザーブ針の表示ずれが防止され、ぜんまい残量が正確に表示される。
本発明のぜんまい残量表示機構および時計によれば、歯車のバックラッシュが一方向に規制されるので、パワーリザーブ針がどちらの方向に回動する場合でも、バックラッシュによるパワーリザーブ針の指針位置の誤差が除去でき、正確なぜんまい残量を表示できるという効果がある。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態にかかる時計1の概略平面図が示されている。この図1において、時計1は、ぜんまい10と、ぜんまい10による機械的エネルギで駆動される指針20と、ぜんまい10の機械的エネルギの残量を表示するぜんまい残量表示機構30とを備えている。
ぜんまい10は、香箱11に収納されており、このぜんまい10の外端は、時計1が手巻き時計の場合には、香箱11の外周に形成された香箱歯車12に固定されており、また時計1が自動巻時計の場合には、香箱11の内周に当接され、所定値以上のトルクが付加されるとぜんまい10が香箱11内周に対して滑るように構成されている。また、ぜんまい10の内端は、香箱11の中心に設けられた香箱真13に固定されており、香箱真13は、角穴車と一体的に回転可能な香箱真かな14とともに、一体的に回転可能となっている。香箱真かな14は、図示しない巻き上げ部に接続されており、巻き上げ部の一部である竜頭を回転させると、香箱真かな14が回転し、ぜんまい10が巻き上げられるようになっている。
指針20は、図示しない駆動手段を介してぜんまい10に接続されており、ぜんまい10が巻きほどける動作によって生じる機械的エネルギで駆動され、図示しない文字板上の所定位置を指し示すことにより、現在時刻を表示する。
図2には、ぜんまい残量表示機構30の部分拡大図が示されている。また図3には、ぜんまい残量表示機構30の一部側断面図が示されている。これらの図2および図3に示されるように、ぜんまい残量表示機構30は、巻き上げ輪列40と、巻き戻り輪列50と、パワーリザーブ表示輪列60と、パワーリザーブ針70と、バックラッシュ規制手段80とを備えている。
巻き上げ輪列40は、香箱真かな14に噛合される第一遊星伝え車41と、この第一遊星伝え車41に噛合する第二遊星伝え車42と、第二遊星伝え車42に噛合する第三遊星伝え車43と、第三遊星伝え車43に噛合する第二太陽車44と、第二太陽車44に噛合する第一の遊星車45Aおよびこの第一の遊星車45Aと一体とされた第二の遊星車45Bを有する遊星車45と、第二太陽車44と同軸上に配置され、遊星車45を遊星回転可能に固定する遊星中間車46と、第二の遊星車45Bに噛合する太陽車47とを備えている。
一方、巻き戻り輪列50は、太陽車47と、遊星車45と、遊星中間車46と、遊星中間車46に噛合する第五遊星伝え車51と、第五遊星伝え車51に噛合する第四遊星伝え車52とを備えて構成される。第四遊星伝え車52は、香箱歯車12に噛合されている。
パワーリザーブ表示輪列60は、太陽車47に噛合する円弧歯車61と、円弧歯車61に噛合するとともに、パワーリザーブ針70が固定されるパワーリザーブ針車62とを備えて構成される。円弧歯車61は、中心軸61Aを中心とする仮想円上の二箇所に部分的に円弧状に複数の歯が形成されており、一方が太陽車47に噛合され、他方がパワーリザーブ針車62に噛合されている。このような円弧歯車61によれば、太陽車47の回転運動が円弧歯車61を介してパワーリザーブ針車62に伝達されることにより、パワーリザーブ針70のレイアウトの自由度を高めることができる。
このような巻き上げ輪列40、巻き戻り輪列50、およびパワーリザーブ表示輪列60によれば、ぜんまい10の巻上げ操作で香箱真かな14が回転されると、そのトルクは第一遊星伝え車41から順次減速して第二遊星伝え車42、第三遊星伝え車43、第二太陽車44、遊星車45、および太陽車47に伝達されるようになっている。ここで、ぜんまい10の巻上げ時には香箱歯車12は回転が遅くほぼ停止状態の為、遊星中間車46から第四遊星伝え車52までは固定状態とされ、遊星車45はその場で回転して太陽車47を回転させる。太陽車47に伝達されたトルクは円弧歯車61、およびパワーリザーブ針車62に伝達され、パワーリザーブ針70が回動するようになっている。
また、ぜんまい10が巻戻る時には、香箱真かな14が停止しているために、第一遊星伝え車41から第二太陽車44までは停止している。そして、香箱歯車12が回転されると、そのトルクは第四遊星伝え車52から順次減速して第五遊星伝え車51、および遊星中間車46に伝達される。この際、第二の遊星車45Bが噛合している第二太陽車44が停止しているため、遊星車45は第二太陽車44の回りを自転しながら公転する。これにより、遊星車45Aに噛合している太陽車47がぜんまい10の巻上げ操作時とは逆方向に回転する。この太陽車47に伝達されたトルクは、円弧歯車61、およびパワーリザーブ針車62に伝達され、パワーリザーブ針70が巻き上げ操作時とは逆方向に回動するようになっている。
なお、本実施形態では、香箱歯車12(香箱真かな14)から太陽車47まで減速比は1/27に設定されており、ぜんまい10の巻数が「7.5」の場合(回転角は360°×7.5=2700°)、太陽車47つまりパワーリザーブ針70は100°回動するように設定されている。ここで、これらの減速比およびパワーリザーブ針70の作動角の設定は、時計1の大きさや、仕様などによって適宜設定されればよく、パワーリザーブ針70の作動角は90°〜200°に設定されることが望ましい。
なお、太陽車47には、香箱真かな14が回転するとぜんまい10の巻上げ量に対応したトルクが伝達されて所定方向の回転として加算され、ぜんまい10が巻き戻されて香箱歯車12が回転するとぜんまい10の巻戻し量に対応したトルクが伝達されて反対方向の回転として減算される。したがって、太陽車47により加減算用車が構成されている。
バックラッシュ規制手段80は、パワーリザーブ制動手段としてのパワーリザーブ制動車81と、パワーリザーブ制動車81を一方向に付勢する押さえ板82とを備えている。
パワーリザーブ制動車81は、変形形状に形成され、パワーリザーブ針車62に噛合する歯が形成される歯状部81Aと、押さえ板82が当接される当接部81Bとが形成されている。歯状部81Aは、パワーリザーブ針70の回動可能角度に応じた中心角を有する円弧状部分に形成され、本実施形態では、パワーリザーブ針70が100°回動する範囲で歯状部81Aがパワーリザーブ針車62に噛合可能なように歯状部81Aが形成されている。当接部81Bは、歯状部81Aに対してぜんまい10が巻き上がる方向、つまりパワーリザーブ制動車81の時計回り方向上流側(図2において歯状部81Aより右側)に配置されている。当接部81Bは、歯状部81Aの円弧中央に対して約90°の角度を有して設けられている。
押さえ板82は、板状部材で構成されるガイド部82Aと、このガイド部82Aに一体的に形成される付勢手段としての板ばね部82Bとを備えている。ガイド部82Aは、図2に示されるように時計1の平面視(図2の状態、図2の紙面に直交する方向から見た状態)でパワーリザーブ針車62や円弧歯車61、およびパワーリザーブ制動車81に重なって配置され、図3の側断面図に示されるように、これらの構成部品を支持するガイド部としての機能も果たしている。
板ばね部82Bは、基端側がガイド部82Aに連続する細長形状に形成され、ばね性を有する。このような押さえ板82は、例えば板材をプレスなどで打ち抜き加工して内部に空間部82Cを形成し、この空間部82Cの一端を切断して板ばね部82Bを形成すればよい。板ばね部82Bの先端部は、パワーリザーブ制動車81の当接部81B側面に当接されている。この際、板ばね部82Bは、ばね性を有するため、パワーリザーブ制動車81は板ばね部82Bの付勢力によって時計回り方向に付勢される。この板ばね部82Bにより、パワーリザーブ制動車81は、パワーリザーブ針車62を付勢するため、パワーリザーブ針車62と円弧歯車61との間のバックラッシュが常に一方向、つまり時計回り方向下流側(図2中左側)に規制され、両者の歯は、ぜんまい10が巻き戻る際に噛合される側において当接される。
なお、板ばね部82Bは、図3の側断面図に示されるように、時計1の側面視でぜんまい10に近接する方向に湾曲して当接部81Bに当接されている。また、板ばね部82Bの付勢力は、板ばね部82Bの長さや幅、厚みなどの寸法や、形状、撓み量などを調整することにより適宜設定される。板ばね部82Bの付勢力を調整することにより、パワーリザーブ針62と円弧歯車61との間のバックラッシュのみを規制する設定とするだけでなく、円弧歯車61から巻き上げ輪列40および巻き戻り輪列50の所望の歯車の噛合箇所までバックラッシュを規制するように設定することが可能となる。
このような時計1は、次のように動作する。
図示しない竜頭により香箱真かな14が回転すると、巻き上げ輪列40が回転して太陽車47が時計回りに回転する。太陽車47の回転は、円弧歯車61を介してパワーリザーブ針車62に伝達され、パワーリザーブ針70が時計回りに回動する。このとき、板ばね部82Bがパワーリザーブ制動車81を付勢しているので、パワーリザーブ針車62が反時計回り方向に付勢されながら、回動する。
ぜんまい10が巻き戻る際には、巻き戻り輪列50が回転して太陽車47が反時計回りに回転する。太陽車47の回転は、円弧歯車61を介してパワーリザーブ針車62に伝達され、パワーリザーブ針70が反時計回りに回動する。この場合でも、やはり、板ばね部82Bがパワーリザーブ制動車81を介してパワーリザーブ針車62を反時計回り方向に付勢しているので、パワーリザーブ針車62は当該方向に付勢されながら回動する。
このような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1) バックラッシュ規制手段80が設けられているので、ぜんまい10が巻き上がる場合および巻き戻る場合の両方において、パワーリザーブ針車62と円弧歯車61との間のバックラッシュを常に一方向に規制できる。このため、パワーリザーブ針車62がどちらの方向に回動した場合にも、バックラッシュによるパワーリザーブ針の表示のずれを除去でき、パワーリザーブ針70が常に正確にぜんまい残量を表示できる。
また、パワーリザーブ針車62が常に円弧歯車61に対して一方向に付勢されているので、パワーリザーブ針車62と円弧歯車61との間のがたを除去できるから、ぜんまい残量表示機構30の耐衝撃性を向上させることができる。
(2) バックラッシュ規制手段80が、パワーリザーブ制動車81と押さえ板82とを備えて構成され、ばね部82Bがパワーリザーブ制動車81の当接部81Bに当接されてパワーリザーブ制動車81を所定の付勢力で付勢するので、簡単な構造でバックラッシュを一方向に規制できる。また、ガイド部82Aと板ばね部82Bとが一体的に形成されているので、板ばね部82Bのガイド部82Aへの固定構造などが不要となるため、これによってもバックラッシュ規制手段80の構造を簡単にできる。
さらに、歯状部81Aが複数の歯を有し、パワーリザーブ針車62と噛合することによってパワーリザーブ針車62を付勢するので、パワーリザーブ針車62の回動動作を阻害することなく、確実にパワーリザーブ針車62を付勢できる。
(3) 押さえ板82のガイド部82Aがパワーリザーブ針車62、円弧歯車61、およびパワーリザーブ制動車81を支持するガイドとしての機能を兼ねているので、押さえ板82を時計1の平面視でこれらの部品に重ねて配置することができ、時計1内部の省スペース化を図ることができるとともに、時計1の小型化を促進できる。
(4) パワーリザーブ針70が、パワーリザーブ表示輪列60を介して太陽車47に接続されているので、パワーリザーブ表示輪列60の歯車数を増減するなど、構成を調整することにより、パワーリザーブ針70を時計1上の自由な位置に配置することができ、レイアウトの自由度を向上させることができる。また、このとき、円弧歯車61が設けられているので、回転半径を大きくしながら、噛合が必要な部分にのみ円弧状に歯形を形成でき、省スペース化を実現しながらレイアウトの自由度を高めることができる。
(5) バックラッシュ規制手段80が、パワーリザーブ針車62を、ぜんまい10が巻き戻る際に円弧歯車61と噛み合う方向に付勢するので、ぜんまい10が巻き戻る際のパワーリザーブ針70の動きを安定させることができる。通常、ぜんまい10が巻き戻る動作と、ぜんまい10を巻き上げる動作とでは、ぜんまい10が巻き戻る動作の方が長時間となるので、より時間を要する動作が安定する方向に合わせてバックラッシュを規制することにより、より安定した動作を実現できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
バックラッシュ規制手段は、パワーリザーブ制動手段および付勢手段によるものに限らず、例えばパワーリザーブ針車の回転軸を直接回転方向に付勢する構造であってもよく、パワーリザーブ針車と、それに噛合する歯車との間のバックラッシュを一方向に規制できれば、その構造は任意に設定できる。
また、バックラッシュ規制手段は、パワーリザーブ針車をぜんまいの巻き戻り方向にならって規制するものに限らず、反対に巻き上げ方向にならって規制してもよい。要するにバックラッシュ規制手段は、歯車間に生じるバックラッシュを一方向に規制できればよく、その構成は任意である。
さらに、バックラッシュ規制手段は、パワーリザーブ針車を直接付勢するものに限らず、例えば巻き上げ輪列または巻き戻り輪列を付勢することにより、間接的にパワーリザーブ針車を付勢して、バックラッシュを一方向に規制する構成としてもよい。
パワーリザーブ針車は、パワーリザーブ輪列を介して間接的に巻き上げ輪列および巻き戻り輪列に接続しているものに限らず、例えば巻き上げ輪列の一部であるとともに巻き戻り輪列の一部でもある太陽車に直接固定されることにより、巻き上げ輪列および巻き戻り輪列に直接的に接続される構成となっていてもよい。
時計は、ぜんまいが設けられているものであれば任意であり、例えばぜんまいの機械的エネルギを電気エネルギに変換し、この電気エネルギによって調速する電子制御式機械時計や、ぜんまいの機械的エネルギによって指針が駆動される機械時計でもよい。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の一実施形態にかかる時計を示す概略平面図。 図1の部分拡大図。 図2の一部側断面図。
符号の説明
1…時計、10…ぜんまい、12…香箱歯車、14…香箱真かな、20…指針、30…ぜんまい残量表示機構、40…巻き上げ輪列、47…太陽車、50…まき戻り輪列、60…パワーリザーブ輪列、61…円弧歯車、62…パワーリザーブ針車、70…パワーリザーブ針、80…バックラッシュ規制手段、81…パワーリザーブ制動車(パワーリザーブ制動手段)、81A…歯状部、81B…当接部、82…押さえ板、82B…板ばね部(付勢手段)。

Claims (4)

  1. ぜんまいと、
    このぜんまいにエネルギを蓄積するための巻き上げ輪列と、
    前記ぜんまいの巻き戻り時の回転が伝達される巻き戻り輪列と、
    前記ぜんまいの残量を表示するパワーリザーブ針と、
    このパワーリザーブ針が固定されるとともに、前記巻き上げ輪列および前記巻き戻り輪列に接続されるパワーリザーブ針車と、
    前記パワーリザーブ針車とこのパワーリザーブ針車に噛合される歯車との間に生じるバックラッシュを一方向に規制するバックラッシュ規制手段とを備えた
    ことを特徴とするぜんまい残量表示機構。
  2. 請求項1に記載のぜんまい残量表示機構において、
    前記バックラッシュ規制手段は、前記パワーリザーブ針車に噛合する歯状部を有するパワーリザーブ制動手段と、
    このパワーリザーブ制動手段を付勢する付勢手段とを備えて構成されている
    ことを特徴とするぜんまい残量表示機構。
  3. 請求項1または請求項2に記載のぜんまい残量表示機構において、
    前記バックラッシュ規制手段は、前記バックラッシュを、前記ぜんまいが巻き戻る際に生じる方向に規制する構成とされている
    ことを特徴とするぜんまい残量表示機構。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のぜんまい残量表示機構を備えたことを特徴とする時計。
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