JP2005257120A - 高周波加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加熱物に供給するマイクロ波と蒸気とを独立に制御できるとともに発生した蒸気をマイクロ波エネルギを用いてさらに高温化することで被加熱物をさまざまな加熱条件にて加熱できる高周波加熱装置を提供する。
【解決手段】加熱室10、マイクロ波を放射する回転式の放射手段18、モータ21、回転位置検出手段22、放射方向強制手段である開穴23、蒸発部24、給水手段26、加熱手段30、マイクロ波を吸収して発熱する耐熱材料の多孔体構成の蒸発部カバー31を配し、被加熱物に供給するマイクロ波と蒸気とを独立に制御できるとともに発生した蒸気をマイクロ波エネルギを用いてさらに高温化することでマイクロ波加熱と蒸気加熱のそれぞれの特長を活かした様々な組合せ加熱条件でもって被加熱物を加熱する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被加熱物を誘電加熱および蒸気加熱する高周波加熱装置に関するものである。
高周波加熱装置の代表である電子レンジは、被加熱物を直接的に加熱できるのでなべ釜を準備する必要がない簡便さでもって生活上の不可欠な機器になっている。また、この電子レンジのマイクロ波加熱の特徴は加熱エネルギを食品内部にまで供給できることであり、この特徴を冷凍食品の解凍に利用するということで冷凍食品が大量に流通してきた。
電子レンジは、被加熱物を収納する加熱室の大きさが大概、幅寸法および奥行き寸法がそれぞれ30〜40cm、高さ寸法が20cm前後である。一方使用しているマイクロ波の波長は約12cmであり、加熱室内には強弱の電界分布が必ず生じ、さらには被加熱物の形状やその物理特性の影響が相乗されて局所加熱が発生することがある。特に、冷凍食品の解凍においては、氷が解けて水になった領域に加熱エネルギが集中するので局所加熱現象が顕著に現れ、部分煮えと未解凍とが共存してしまう問題を有している。
この局所加熱を抑制する方法としては、被加熱物を回転させる方式、庫内の電波を攪拌するスターラー方式あるいは電波を放射する放射手段を回転させる方式などが考案され実用されているが、被加熱物が多岐に亘る高周波加熱装置においては局所加熱の抑制に対してのさらなる要望がある。
一方、高周波加熱装置にスチームを取り入れたものがある。従来のこの種の高周波加熱装置は、加熱室に収納できる調理物収納容器に貯水部を有し、この貯水部の水をマイクロ波によって加熱沸騰させて生じる蒸気を利用して加熱調理するものもある(例えば、特許文献1参照)。
また、マイクロ波エネルギを熱エネルギに変換するものとして、セラミック製容器の基体に金属酸化物からなる発熱体を担持させたり、基体の表面に蒸着したりして、食品の加熱を促進させるものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−296855号公報 特開昭62−272025号公報
しかしながら、前記従来の構成では、貯水部を加熱室内に設けマイクロ波エネルギの大部分を貯水部に吸収させるようにすることで水が加熱され、発生した蒸気によって調理物を蒸し加熱している。そして、マイクロ波の大部分を貯水部に吸収させるということは、調理物に直接供給されるマイクロ波はごくわずかであることを意味し、この調理物の内部は調理物表面からの伝熱によって加熱されることになり、蒸気加熱とマイクロ波加熱とのそれぞれの特長を組み合わせた加熱方法ではなく短時間加熱できない課題を有していた。また、貯水部を有する容器をマイクロ波発熱体で構成した場合でも、水が存在する状態では、マイクロ波発熱体によって生じた熱エネルギは主に水を蒸発させるのに利用されるので、マイクロ波エネルギを熱エネルギにエネルギ変換している分だけ加熱効率は低下する。水が貯水されていない容器部分にも発熱体を配した場合、蒸発した蒸気は容器からの輻射熱や容器壁面への接触によりさらに高温になりうるが、高温になることにより容器内の内圧が上昇するため、容器蓋が外れたり最悪は容器が破裂する危険性があるので、このような構成は現実には実用が難しい。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、被加熱物に供給するマイクロ波と蒸気とを独立に制御できるとともに発生した蒸気をマイクロ波エネルギを用いてさらに高温化することで被加熱物をさまざまな加熱条件にて加熱できる高周波加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の高周波加熱装置は、被加熱物を収納する加熱室に供給するマイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記加熱室内に設け給水された水を貯水する蒸発部と、前記蒸発部を加熱する加熱手段と、前記蒸発部を覆う蒸発部カバーとを備え、前記蒸発部カバーはマイクロ波を吸収して発熱する部材で構成したものである。
これによって、加熱手段により蒸発部の水は蒸気化し、その蒸気をマイクロ波によって加熱した蒸発部カバーに接触させることでさらに高温化して被加熱物に供給できるので、被加熱物の表面に付着した結露水の温度を略100℃近傍に維持し被加熱物を高速に加熱することができる。
また、本発明の高周波加熱装置は、マイクロ波発生手段が発生したマイクロ波を加熱室内に放射する回転式の放射手段と、前記マイクロ波発生手段と前記放射手段と前記給水手段および前記加熱手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記蒸発部カバーをマイクロ波加熱する際に蒸発部カバーに向かってマイクロ波を放射するように前記放射手段の回転方向を制御することとしたものである。
これによって、被加熱物をマイクロ波と蒸気との組合せで加熱する場合に被加熱物へのマイクロ波の供給不足時間を最小限にして蒸気の高温化を効率よく行い、蒸気とマイクロ波とのそれぞれの利点を組合せて被加熱物を最適に加熱することができる。
本発明の高周波加熱装置は、被加熱物に供給するマイクロ波と蒸気とを独立に制御できるとともに発生した蒸気をマイクロ波エネルギを用いてさらに高温化することでマイクロ波加熱と蒸気加熱のそれぞれの特長を活かした様々な組合せ加熱条件でもって被加熱物を加熱する利便性の良い高周波加熱装置を提供することができる。
第1の発明は、被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給するマイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段が発生したマイクロ波を前記加熱室内に放射する放射手段と、前記加熱室内に設け給水された水を貯水する蒸発部と、前記蒸発部を加熱する加熱手段と、前記蒸発部を覆う蒸発部カバーとを備え、前記蒸発部カバーはマイクロ波を吸収して発熱する部材で構成したことにより、加熱手段により蒸発部の水は蒸気化し、その蒸気をマイクロ波によって加熱した蒸発部カバーに接触させることでさらに高温化して被加熱物に供給できるので、被加熱物の表面に付着した結露水の温度を略100℃近傍に維持し被加熱物を高速に加熱することができる。
第2の発明は、被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給するマイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段が発生したマイクロ波を前記加熱室内に放射する回転式の放射手段と、前記加熱室内に設け給水された水を貯水する蒸発部と、前記蒸発部に水を給水する給水手段と、前記蒸発部を加熱する加熱手段と、前記蒸発部を覆う蒸発部カバーと、前記マイクロ波発生手段と前記放射手段と前記給水手段および前記加熱手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記蒸発部カバーはマイクロ波を吸収して発熱する部材で構成し、前記蒸発部カバーをマイクロ波加熱する際は、前記制御手段が、前記放射手段の回転方向を制御しマイクロ波を前記蒸発部カバーに向かって放射するようにしたことにより、被加熱物をマイクロ波と蒸気との組合せで加熱する場合に被加熱物へのマイクロ波の供給不足時間を最小限にして蒸気の高温化を効率よく行い、蒸気とマイクロ波とのそれぞれの利点を組合せて被加熱物を最適に加熱することができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の放射手段の周辺に放射手段の放射方向を強制する放射方向強制手段を設けたことにより、マイクロ波の放射方向を蒸発部カバーの方向に強制させて短時間に確実に蒸発部カバーを発熱させ、蒸発部カバーからの輻射熱による蒸発量の増大化による被加熱物の蒸し加熱や発生蒸気の高温化による被加熱物の短時間仕上げ(例えばブランチング)をすることができる。
第4の発明は、特に、第3の発明の放射方向強制手段は、加熱室壁面に生じる高周波電流の流れを切断するように設けた開穴としたことにより、放射手段周辺での特性領域での高周波の流れを確実に抑制でき、放射方向を所望方向に高指向化することができる。
第5の発明は、特に、第1または第2の発明の蒸発部カバーは、耐熱材料からなる多孔体で構成したことにより、蒸発した蒸気をカバーを通過させる間に高温化することができる。
第6の発明は、特に、第1または第2の発明の蒸発部の底面と蒸発部カバーとの間隔は、蒸発部に所定水量が給水された状態でマイクロ波の波長の略4分の1の長さに対応する電気的長さとすることにより、蒸発部カバーの配置空間のマイクロ波電界強度を高くして蒸発部カバーの発熱を促進させることができる。
第7の発明は、特に、第2の発明の制御手段は、被加熱物の加熱条件に基づいて、放射手段を連続回転させたり、特定の回転方向で停止させたりすることにより、マイクロ波加熱のみや蒸気加熱のみあるいはそれらの組合せなど被加熱物をさまざまな加熱条件にて加熱できる装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における高周波加熱装置の正面断面図、図2は図1の右側面断面図である。
図1〜図2において、被加熱物を収納する加熱室10は、マイクロ波を閉じ込めることができる金属材料の境界面である左壁面11、右壁面12、底壁面13、上壁面14、奥壁面15および加熱室内を透視できるパンチング板を有する開閉扉16とで構成し、加熱室10の底には被加熱物を載置する誘電材料からなる載置板17を配置している。載置板17の下方の加熱室底壁面13は、凹状に絞り加工した構成とし、その略中央にマイクロ波を放射する回転式の放射手段18を配する。また底壁面13の加熱室10の外にはマイクロ波を伝搬する導波管19を配する。導波管19の一端にはマイクロ波発生手段20を配する。このマイクロ波発生手段20が発生するマイクロ波は、導波管19を伝搬して、放射手段18に導かれる。放射手段18は、加熱室底壁面13に設けた開孔を貫通してモータ21の出力軸に嵌合組立しており、モータ21を動作させることで放射手段18を回転駆動する。
放射手段18は、上面18aが略扇形形状とし、マイクロ波の伝搬を抑制する側壁面18bを持ち、さらに底壁面13に略平行な面18cを配する。面18cには放射手段18を底壁面13から所定の間隔で保持させる絶縁部材18dを備える。放射手段18は、このような構成とすることで扇形形状の広がり方向に指向性を有する放射特性としている。
また放射手段18の扇形形状の広がり方向を検出するための回転位置検出手段22を配する。この回転位置検出手段22は、例えばモータ21の出力軸に設けた位置検知用突起部が当接することで開閉する開閉手段にて構成している。
また底壁面13の放射手段18の回転領域の周辺近傍に放射方向強制手段である開穴23を配する。この開穴23の長手方向は、開閉扉16に対して略平行に配置している。そしてこの開穴23は、例えば幅10mm、長さ80mmの穴形状とし、穴の深さは使用するマイクロ波の波長の略4分の1の長さ(約30mm)とし穴からマイクロ波が加熱室10の外に漏れない構成23aとしている。
また本装置は蒸気発生手段を設けている。この蒸気発生手段の構成は以下の通りである。加熱室10の底の奥側には凹状に絞り加工した蒸発部24を配する。装置の左側には着脱式の貯水部25、貯水部の水を給水する給水手段26および給水管27を収納しており、給水手段26を動作することで給水口28から蒸発部24に水を給水する。また蒸発部24の下方には蒸発部24の底面を形成する金属板29を加熱する加熱手段30を配する。蒸発部24に給水された水は加熱手段30を動作させることで加熱昇温し蒸気化される。
また蒸発部24の上面には蒸発部カバー31を配する。この蒸発部カバー31は、マイクロ波を吸収して発熱する耐熱材料、例えば炭化珪素、酸化チタン、黒鉛、活性炭などを基材とした多孔質の焼結体で構成している。そして、発熱特性としては、例えばマイクロ波電力500Wを2分間照射することで、約250℃以上の温度に到達するものである。
また、蒸発部カバー31の厚み方向の中央と蒸発部24の底面の金属板29との間隔hvは蒸発部24に所定の水量(例えば15cc)が給水された状態においてマイクロ波の波長の略4分の1の長さに対応する電気的長さとなるように構成している。具体的には、所定水量(例えば15cc)の給水時の水量の深さは約2mmに対して間隔hvは15mmとしている。また、蒸発部カバー31は中央の厚みは約6mmとし、周辺よりも若干厚めとし、蒸発部カバー31の多孔構造を蒸気が通過する際の通過時間を長くして蒸気の高温化を図っている。
また本装置は加熱室10内で熱風を循環させる手段を設けている。この手段は、加熱室10の奥壁面15に設けた吹出穴32および吸込穴33、奥壁面15の裏側に配した回転翼34、回転翼34の周囲に配した熱放射手段35および回転翼34を回転駆動するモータ36などから構成している。
また、マイクロ波発生手段20であるマグネトロンを動作させるインバータ駆動電源部(図示していない)を配する。また被加熱物の表面温度を検出する非接触温度検出手段や加熱室10内の雰囲気温度を検出する温度検出手段(いずれも図示していない)などを付帯させている。制御手段(図示していない)は操作部からの加熱情報の入力信号や各種検出手段の検出信号に基づいて装置全体の各構成要素(マイクロ波発生手段20、モータ21、給水手段26、加熱手段30、熱放射手段35および回転翼34を回転駆動するモータ36)の動作を制御する。また被加熱物を載置する着脱自在な網皿やオーブン皿を備えている。
以上のように構成された高周波加熱装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず被加熱物を高温蒸気を用いて加熱する場合に動作について説明する。なお以下の説明内容は本発明の動作作用の特徴をより明確にするために野菜のブランチング処理を例として説明する。
被加熱物である野菜を網皿に載置して加熱室10内に収納後、使用者は操作部上の「ブランチング」キーを選択をし、「スタート」キーを押すことで野菜のブランチング処理が開始される。
制御手段は、モータ21を動作させて放射手段18を回転させる。そして回転位置検知手段22の検知信号に基づいて放射手段18のマイクロ波放射方向が蒸発部カバー31の方向になった時点でモータ21の動作を停止させる。その後インバータ駆動電源部を動作させてマイクロ波発生手段20であるマグネトロンを動作させ、蒸発部カバー31を発熱させる。
この時、放射手段18から放射されるマイクロ波は放射手段18自体の放射特性と開穴23による開閉扉16側へのマイクロ波放射の抑制作用(強制作用)によって加熱室10の奥壁面15側に高指向性でもって放射される。このときの放射手段18の停止状態を図1に示す。
放射手段18の放射特性は、扇形形状の広がり方向にある程度の指向性を有するが反対側にも放射を生じる。この反対側の放射に対して、加熱室底壁面13に高周波電流の発生を伴う。開穴23はこの高周波電流の流れを分断するように設けており、かつ穴の深さを規定して開穴23の位置でのインピーダンスを非常に大きな値としていることで高周波電流の流れを確実に分断する。これにより、放射手段18の放射特性は、扇形形状の広がり方向により強く指向される。
加熱室10の奥側方向に高指向性でもって放射されたマイクロ波は、誘電体である蒸気部カバー31に引き寄せられ、蒸発部カバー31を通過して蒸発部24の底面の金属板29まで到達する。そしてその金属板29で反射して再び蒸発部カバー31を通過して加熱室10内を伝搬する。蒸発部カバー31はマイクロ波が通過する時にマイクロ波エネルギを一部吸収して加熱され発熱する。この時のマイクロ波パワーは装置が発生できる最大のマイクロ波パワー(例えば1000W)を用いることで蒸発部カバー31の発熱を促進させることができる。
また、所定時間(例えば30秒)後にマイクロ波パワーを低減して蒸発部24の加熱手段30を動作させ、10秒後に給水手段26を動作させて蒸発部24に所定水量の水を給水する。この給水を受けて、蒸発部カバー31はマイクロ波電界の強い領域に置かれた状態となり、マイクロ波パワーを低減した状況下でも効果的に発熱が促進され、約2分で250℃以上の高温に達する。このマイクロ波電界の強い領域は、蒸発部カバー31を蒸発部24側に通過するマイクロ波と蒸発部24側から反射して加熱室10側に通過するマイクロ波との合成作用により形成される。
一方、蒸発部24に給水された水は加熱手段30からの熱エネルギと蒸発部カバー31からの輻射熱エネルギにより昇温し蒸気化していく。この蒸気は多孔体構成の蒸気部カバー31を貫通する時に多孔体基材に接触して120℃〜150℃の高温蒸気になり、加熱室10内に充満していく。この充満過程において被加熱物である野菜に高温蒸気が降り注ぎ、野菜のブランチング処理が行われる。
なお、蒸気を連続的に発生させるために給水は周期的に行うが、二回目以降の給水動作での給水量は初期給水量より少量、例えば10ccとして蒸発部24に貯水している水量の深さをある程度確保している。これにより蒸発部カバー31をマイクロ波電界の強い領域に存在させることで発熱作用を維持し、蒸気の高温化を確実に行うことができる。
そしてブランチング処理の終盤ではモータ36を動作させて、蒸発部カバー31を冷却するとともに加熱室10内の蒸気を加熱室10外に排出させて加熱を終了させる。
次に被加熱物を蒸し加熱する場合は、多量の蒸気量が必要な場合に限って蒸発量を増加させる目的で蒸発部カバー31を発熱させるために放射手段18の放射方向を制御してマイクロ波を加熱室10内に供給する。通常の蒸気量で十分な場合は、マイクロ波は使用せず加熱手段30だけで蒸気を発生させて被加熱物の加熱を行う。
さらに、マイクロ波加熱する場合は、制御手段は放射手段18を連続回転させて、加熱室10内全体にマイクロ波を放射させる。そして加熱室10内に供給するマイクロ波パワーは被加熱物の加熱条件に応じて適宜可変制御する。このマイクロ波加熱においても蒸気を供給する場合には、その蒸気は加熱手段30を動作させて発生させ放射手段18は連続回転制御させる。
以上のように構成された高周波加熱装置によれば、蒸気発生専用の加熱手段30に対して独立した加熱手段であるマイクロ波エネルギを利用して、蒸気発生や発生した蒸気の高温化を実現する装置を提供できる。
そして、高温化した蒸気を被加熱物に供給できるので、被加熱物の表面に付着した結露水の温度を略100℃近傍に維持し被加熱物を高速に加熱することができる。
また、放射手段の放射方向を強制する放射方向強制手段23を設けたことにより、マイクロ波の放射方向を蒸発部カバー31の方向に強制させて短時間に確実に蒸発部カバー31を発熱させ、蒸発部カバー31からの輻射熱による蒸発量の増大化による被加熱物の蒸し加熱や発生蒸気の高温化による被加熱物の短時間仕上げ(例えばブランチング)をすることができる。
また、被加熱物をマイクロ波と蒸気との組合せで加熱する場合に被加熱物へのマイクロ波の供給不足時間を最小限にして蒸気の高温化を効率よく行い、蒸気とマイクロ波とのそれぞれの利点を組合せて被加熱物を最適に加熱することができる。
また、蒸発部24に給水される水量を利用して蒸発部カバー31の配置空間のマイクロ波電界強度を高くする構成により、蒸発部カバー31の発熱を促進させることができる。
また、被加熱物の加熱条件に基づいて、放射手段を連続回転させたり、特定の回転方向で停止させたりすることにより、マイクロ波加熱のみや蒸気加熱のみあるいはそれらの組合せなど被加熱物をさまざまな加熱条件にて加熱できる装置を提供できる。
以上のように、本発明にかかる高周波加熱装置は、独立した2つの加熱エネルギを用いて加熱室内に供給する蒸気の量や温度を制御することが可能になるので、食品加熱、解凍装置、陶芸加熱装置、乾燥装置あるいは生体化学反応装置等の用途に適用できる。
本発明の実施の形態1における高周波加熱装置の正面断面図 同高周波加熱装置の右側面断面図
符号の説明
10 加熱室
18 放射手段
20 マイクロ波発生手段
22 回転位置検出手段
23 開穴(放射方向強制手段)
24 蒸発部
26 給水手段
30 加熱手段
31 蒸発部カバー
hv 蒸発部の底面と蒸発部カバーとの間隔

Claims (7)

  1. 被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給するマイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段が発生したマイクロ波を前記加熱室内に放射する放射手段と、前記加熱室内に設け給水された水を貯水する蒸発部と、前記蒸発部を加熱する加熱手段と、前記蒸発部を覆う蒸発部カバーとを備え、前記蒸発部カバーはマイクロ波を吸収して発熱する部材で構成した高周波加熱装置。
  2. 被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給するマイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段が発生したマイクロ波を前記加熱室内に放射する回転式の放射手段と、前記加熱室内に設け給水された水を貯水する蒸発部と、前記蒸発部に水を給水する給水手段と、前記蒸発部を加熱する加熱手段と、前記蒸発部を覆う蒸発部カバーと、前記マイクロ波発生手段と前記放射手段と前記給水手段および前記加熱手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記蒸発部カバーはマイクロ波を吸収して発熱する部材で構成し、前記蒸発部カバーをマイクロ波加熱する際は、前記制御手段が、前記放射手段の回転方向を制御しマイクロ波を前記蒸発部カバーに向かって放射するようにした高周波加熱装置。
  3. 放射手段の周辺に放射手段の放射方向を強制する放射方向強制手段を設けた請求項1または請求項2に記載の高周波加熱装置。
  4. 放射方向強制手段は、加熱室壁面に生じる高周波電流の流れを切断するように設けた開穴とした請求項3に記載の高周波加熱装置。
  5. 蒸発部カバーは、耐熱材料からなる多孔体で構成した請求項1または請求項2に記載の高周波加熱装置。
  6. 蒸発部の底面と蒸発部カバーとの間隔は、蒸発部に所定水量が給水された状態でマイクロ波の波長の略4分の1の長さに対応する電気的長さとする請求項1または請求項2に記載の高周波加熱装置。
  7. 制御手段は、被加熱物の加熱条件に基づいて、放射手段を連続回転させたり、特定の回転方向で停止させたりする請求項2に記載の高周波加熱装置。
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