JP2005249219A - 高周波加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要なタイミングに給水しマイクロ波で蒸気化することによりマイクロ波加熱のスピード加熱と蒸し加熱とを併用できる使い勝手の良い高周波加熱装置を提供する。
【解決手段】加熱室10、高周波発生手段であるマグネトロン17、給電口19、被加熱物を載置するとともに周縁部には貯水するための凹部23を設けた載置皿20、載置皿20を回転させる駆動モータ22、加熱室10の外側に設けた貯水タンク24、給水路25、注水を制御するバルブ26、制御手段29を有し、必要なタイミングに必要な量を載置皿20上の凹部23に給水しこの凹部23を給電口19の近傍に回転移動させてマイクロ波で蒸気化させる構成とし、必要なタイミングに給水することで給水無し時でのマイクロ波加熱のスピード加熱を保証するとともに給水以降による蒸し加熱とを併用できる使い勝手の良い高周波加熱装置を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被加熱物を誘電加熱する高周波加熱装置に関するものである。
高周波加熱装置の代表である電子レンジは、被加熱物を直接的に加熱できるのでなべ釜を準備する必要がない簡便さでもって生活上の不可欠な機器になっている。また、この電子レンジのマイクロ波加熱の特徴は加熱エネルギを食品内部にまで供給できることであり、この特徴を冷凍食品の解凍に利用するということで冷凍食品が大量に流通してきた。
電子レンジは、被加熱物を収納する加熱室の大きさが大概、幅寸法および奥行き寸法がそれぞれ30〜40cm、高さ寸法が20cm前後である。一方使用しているマイクロ波の波長は約12cmであり、加熱室内には強弱の電界分布が必ず生じ、さらには被加熱物の形状やその物理特性の影響が相乗されて局所加熱が発生することがある。特に、冷凍食品の解凍においては、氷が解けて水になった領域に加熱エネルギが集中するので局所加熱現象が顕著に現れ、部分煮えと未解凍とが共存してしまう問題を有している。
この局所加熱を抑制する方法としては、被加熱物を回転させる方式、庫内の電波を攪拌するスターラー方式あるいは電波を放射するアンテナを回転させる方式などが考案され実用されているが、被加熱物が多岐に亘る高周波加熱装置においては局所加熱の抑制に対してのさらなる要望がある。
一方、高周波加熱装置にスチームを取り入れたものがある。従来のこの種の高周波加熱装置は、加熱室に収納できる調理物収納容器に貯水部を有し、この貯水部の水をマイクロ波によって加熱沸騰させて生じる蒸気を利用して加熱調理するものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−296855号公報
しかしながら、前記従来の構成では、貯水部が加熱室内に設けられているためマイクロ波エネルギが貯水部に吸収されるので、調理物を効率よく加熱することができない。また、ほどなく蒸気が発生して調理物に降り注がれると調理物表面への蒸気の結露により、調理物内部へのマイクロ波の浸透が低下し、調理物内部は表面からの伝熱によって加熱されることになる。従って、このような加熱形態ではマイクロ波による調理物内部の加熱の促進が困難であり、短時間加熱できない課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱室内への水の供給方法および供給した水を蒸気化する方法に工夫をし被加熱物の高速加熱および蒸し加熱を達成する使い勝手の良い高周波加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の高周波加熱装置は、被加熱物を収納する加熱室と前記加熱室に供給する高周波を発生する高周波発生手段と、前記被加熱物を載置する載置皿と、前記載置皿を回転する回転駆動手段と、前記加熱室外に設けた貯水手段と、前記貯水手段の水を前記載置皿に供給する給水手段と、前記高周波発生手段と回転駆動手段と給水手段とを制御する制御手段とを有したものである。
これによって、給水が必要となるタイミングに加熱室内へ水を供給することができるので、水供給が無い状態においては被加熱物を高周波によって内部まで効率的に加熱することができ、水供給後の蒸気化によって被加熱物の表面に潤いを与えることによる蒸し加熱を行うことができる。
また、本発明の高周波加熱装置は、さらに載置皿の周縁部に貯水するための凹部を設けたものである。
これによって、載置皿の凹部に確実に貯水でき、またその貯水部を高周波で加熱し蒸気化することで被加熱物の近傍空間に蒸気を充満させることができるとともに、残水の片付けも容易にできる。
本発明の高周波加熱装置は、回転駆動する載置皿上に必要なタイミングに水を供給することで、水供給無しの場合での被加熱物の高周波加熱効率を高く維持するとともに、水供給後の蒸気化により被加熱物の周辺から蒸気を発生させることで被加熱物の蒸し加熱を効果的に行うことができる使い勝手の良い高周波加熱装置を提供することができる。
第1の発明は、被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給する高周波を発生する高周波発生手段と、前記高周波発生手段が発生した高周波を前記加熱室内に放射する給電手段と、前記被加熱物を載置する載置皿と、前記載置皿を回転する回転駆動手段と、前記加熱室外に設けた貯水手段と、前記貯水手段の水を前記載置皿に供給する給水手段と、前記高周波発生手段と回転駆動手段と給水手段とを制御する制御手段とを有したことにより、給水が必要となるタイミングに水を加熱室内へ供給することができるので、水供給が無い状態においては被加熱物を高周波によって内部まで効率的に加熱することができ、水供給後の蒸気化によって被加熱物の表面に潤いを与えることによる蒸し加熱を行うことができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の高周波加熱装置の載置皿は、周縁部に貯水するための凹部を設けたことにより、載置皿の凹部に確実に貯水でき、またその貯水部を高周波で加熱し蒸気化することで被加熱物の近傍空間で蒸気を発生させ被加熱物を蒸気で充満させることができるとともに、残水の片付けも容易にできる。
第3の発明は、特に、第2の発明の載置皿は、その周縁部に設けた凹部は、複数に仕切る構成としたことにより、給水した水を特定領域に貯水することができるので、少量の給水であっても水をかたまりある状態で貯水させることができるので蒸気化が容易となる。
第4の発明は、特に、第1の発明の高周波加熱装置は、被加熱物の重量を検知する重量検知手段を有し、制御手段は前記重量検知信号に基づいて、給水手段の動作を制御することにより、被加熱物の量に応じて最適な水量を給水して蒸気化し被加熱物を最適に蒸し加熱することができる。
第5の発明は、特に、第4の発明の制御手段は、重量検知信号に基づいて、給水開始タイミングおよび/または給水量を制御することにより、被加熱物の量に応じて最適な水量を必要なタイミングに給水して被加熱物を効率よく最適に加熱することができる。
第6の発明は、特に、第1の発明の高周波加熱装置の制御手段は、給水手段の動作中は回転駆動手段の動作を停止することにより、載置皿上の所定の貯水領域に確実に給水することができる。
第7の発明は、特に、第3の発明の制御手段は、載置皿の水が給水された仕切り部が給電手段の近傍に位置する状態で回転駆動手段の動作を停止することにより、載置皿に貯水している水は、マイクロ波の強い電界を受けて効率よく短時間に加熱昇温し、蒸発させることができる。
第8の発明は、特に、第1の発明の高周波加熱装置は、載置皿の回転に伴って載置皿のほぼ全域を温度検出領域とする非接触温度検出手段を有し、制御手段は前記非接触温度検出手段の検知信号に基づいて載置皿上の給水位置を判定することにより、載置皿上の被加熱物の置かれ方や加熱進行状態に応じて給水位置を最適化することで被加熱物の加熱の均一化を促進させることができる。
第9の発明は、被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給する高周波を発生する高周波発生手段と、前記高周波発生手段が発生した高周波を前記加熱室内に放射する給電手段と、前記被加熱物を載置するとともに周縁部に凹部を設けてその凹部を複数に仕切った構成の載置皿と、前記載置皿を回転する回転駆動手段と、前記加熱室外に設けた貯水手段と、前記貯水手段の水を前記載置皿の凹部に供給する給水手段と、前記高周波発生手段と前記回転駆動手段と前記給水手段とを制御する制御手段とを有し、前記制御手段は前記給水手段の動作中は前記回転駆動手段の動作を停止し前記載置皿の凹部に給水するとともに水が供給された載置皿の凹部が給電手段の近傍に位置する状態で回転駆動手段の動作を停止するように制御したことにより、給水が必要なタイミングに給水を載置皿の所定領域に確実に行うとともに給水された水をマイクロ波の電界の強い領域で確実に短時間に蒸気化することができる利便性の高い高周波加熱装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における高周波加熱装置の外観構成図、図2は図1の断面構成図である。
図1および図2において、加熱室10は金属材料から構成された金属境界部である右側壁面11、左側壁面12、奥壁面13、上壁面14、底壁面15及び被加熱物を加熱室10内に出し入れする開閉壁面である開閉扉16により略直方体形状に構成され、給電された高周波をその内部に実質的に閉じ込めるように形成している。加熱室10に給電する高周波を発生する高周波発生手段であるマグネトロン17、マグネトロン17が発生した高周波を加熱室10に導く導波管18、加熱室10と導波管18とを高周波的に結合するとともにマグネトロン17が発生した高周波を加熱室10内に放射する給電口(給電手段)19を備える。給電口19は低誘電損失材料の板で遮蔽している。また給電口19は開閉扉16からみて右側壁面11の前後方向の略中央に設けている。また、被加熱物を載置する載置皿20、載置皿20を載置する回転台21、回転台21とともに載置皿20を回転させる回転駆動手段である駆動モータ22を備える。給電口19は載置皿20の周縁部と対面する位置に設けている。駆動モータ22を動作させることで回転台21および載置皿20が回転する。
また載置皿20の周縁部には貯水するための凹部23を設けている。この凹部23は、載置皿20の中央部を高原状にして載置皿20の周縁部を凹状に構成している。またこの凹部23は複数に仕切った構成とし、貯水領域を分散配置させる構成としている。
また着脱式の貯水タンク(貯水手段)24を加熱室10の外側に設け、加熱室10の左側壁面12を貫通させた給水手段である給水路25とこの給水路25への注水を制御する給水手段であるバルブ26を設けている。加熱室10内に延びる給水路25の先端の注水口25aは、載置皿20に設けた凹部23の上方に位置させている。また、給水路25は給電口19に略対向して配置させている。なお、給水を制御する手段はバルブ26に限らず、たとえば送水ポンプでも構わない。
また駆動モータ22と一体的に構成した重量検知手段27を設けている。この重量検知手段27により、載置皿20に載置された被加熱物の重量を検出する。また、載置皿20の凹部23に給水された時には、その給水量も検知する。
また、インバータ駆動電源部28を動作させることでマグネトロン17からマイクロ波を発生させる。制御手段29は装置全体の動作を制御する。加熱室10の右上方には非接触温度検出手段である赤外線センサ30を設けている。この赤外線センサ30は、4個の検出素子を有し、各検出素子は右側壁面11の給電口19の上方に設けた二つの孔31、32を介して載置皿20の表面の赤外線量あるいは被加熱物が載置された状態では被加熱物の表面の赤外線量を検出し検出した信号は制御手段29に入力させている。赤外線センサ30の4個の検出素子の検出領域は図2において一点破線の丸印33a〜33dで示す領域に設定している。検出領域33aは載置皿20の略中央領域、検出領域33dは載置皿20の周縁領域、検出領域33b、33cはその間の領域に設定している。これにより赤外線センサ30は載置皿20の半径分を検出領域とし載置皿20を回転させることで載置皿20のほぼ全域の温度を検出することができる。制御手段29は、操作部から入力された加熱情報、赤外線センサ30および駆動モータ22の回転軸を介して被加熱物の重量を検出する重量検知手段27からの信号に基いて、インバータ駆動電源部28、駆動モータ22およびバルブ26の動作を制御して加熱室10内に収納された被加熱物をマイクロ波加熱あるいは蒸し加熱する。
また載置皿20はセラミック材料からなる丸皿構成とし、回転台21は金属材料にて構成している。また加熱室10内を高温にするヒータを底壁面15、上壁面14の加熱室10の外側に設けた装置構成とし、被加熱物を輻射加熱する機能を付帯させても構わない。
また、操作部には、自動加熱制御をする「解凍」キーや「あたため」キーや「スチームあたため」キー、使用者の意図に基いて給水を実行する「スチームショット」キー、加熱中の被加熱物温度を表示する表示部、加熱開始を入力する「スタート」キー、および入力条件をクリアしたり加熱を中断する場合に使用する「取消」キーなどを備えている。
次に載置皿20上に給水された水を効果的に加熱から蒸発させるための構成と作用について図3および図4を用いて説明する。
図3は加熱室内に形成させた不均一なマイクロ波分布による加熱特性を示す。すなわち、載置皿20上の貯水領域を給電口19近傍に配置させた時に短時間に貯水された水をマイクロ波加熱させるために給電口19近傍のマイクロ波の電界を特に強くしている。これを実現するために、金属製の回転台21の周縁部と給電口19との間隔を最良にし、さらに回転台21の周縁部の上方に載置皿20の凹部を配した構成としている。
回転台21の周縁部と給電口19との関係を最良にするために、以下の内容を検討した。すなわち、被加熱物はそれぞれに水200ccを入れた2つのマグカップとし、給電口19と回転台21の回転の中心軸とを結ぶ線上において載置皿20の中心位置に対して対称に給電口側とその反対側の2個所にマグカップを載置した。そして、回転台21の直径寸法をパラメータとして給電口19側に載置したマグカップの温度上昇が反対側に載置したマグカップの温度上昇に対して充分に大きい条件を調べた。
図3に検討結果の特性を示す。横軸は被加熱物の載置位置、縦軸は給電口側マグカップの温度上昇値と給電口の反対側に置いたマグカップの温度上昇値との比である。図3中でAはそれぞれのマグカップを載置皿20の中央にくっつけて置いた場合、Cは載置皿20の周縁側にそれぞれ離して置いた場合、Bはその中間の位置にそれぞれ置いた場合を示す。また、実線50と破線51は回転台の直径寸法がそれぞれ245mm(回転台21の周縁部と給電口19との間隔(図2中のLで示す)は40mm)と200mm(回転台21の周縁部と給電口19との間隔は62.5mm)の場合の特性を示す。
なお、回転台21は図4に示すように周縁部には幅広い金属面21aを配し、中央部21bとは幅の小さい金属面21cで複数連結した構成としている。
そして、本発明の実用価値の実現に適用するために回転台21の直径は245mmを選択した。すなわち、直径245mmの回転台21を用いることで、給電側においたマグカップの水を反対側に比べて2倍近く加熱できる。これはマイクロ波出力1000Wの場合、約600Wのエネルギで給電口19近傍の水負荷を加熱できることを意味している。載置皿20の貯水量を20℃、15ccとした場合、約1分の加熱で、15ccの水をすべて蒸気化できる。
次に上記構成からなる高周波加熱装置の操作手順と制御内容について図5を用いて説明する。なお下記の説明内容は本発明の特徴をより明確にするために給水と給水された水の加熱方法に係わる制御内容について説明する。
被加熱物を加熱室10内に収納載置した後、使用者は操作部上の「スチームあたため」キーを選択をする(S101)。次に「スタート」キーを押す(S102)ことで被加熱物の誘電加熱が開始される。なお、S103は「スタート」キーが押されたことを確認するものであり、「スタート」キーに先立って「取消」キーが押されるとS101に戻る。
S104でインバータ駆動電源部23を動作させてマグネトロン17を動作させ給電口19を介して加熱室10内に高周波を供給する。またS105で駆動モータ22を動作させて載置皿20を回転させる。
S106では、制御手段29は載置皿上の被加熱物の重量を重量検知手段27の検知信号に基づいて判定し、加熱室内にスチームを発生させるタイミングとスチーム量を制御手段29に内蔵した記憶部から抽出する。また、赤外線センサ30の検出信号も随時取り込む。
つぎにS107では給水時期に到達したかどうかを判定し、未到達の場合にはS105に戻り、到達した場合には、S108に進む。この間に被加熱物はマイクロ波加熱の本来の特性を活かして被加熱物の内部まで加熱が促進される。S108では、駆動モータ22への電力供給を停止し、載置皿20の回転を停止する。その後、S109でバルブ26を所定時間動作させて所定の水量を載置皿20の凹部に給水する。S110では、給水が完了したかどうかを判定し、給水完了になるとS111に進み駆動モータ22を再動作させる。
S112では、S111で駆動モータを再動作させた以降の時間を係数しその係数時間値が載置皿20が半周回転に要する時間(たとえば5秒)に到達したかどうかを判定する。到達した場合、S113に進み、駆動モータ22への電力供給を停止する。
この制御によって、給電口19に略対向する位置で給水された載置皿20上の貯水領域が給電口19近傍に移動する。そして、貯水された水がマイクロ波によって集中的に加熱され蒸気化されていく。なお、このとき回転停止時間は、被加熱物の加熱ムラ発生を抑制するために、たとえば最大20秒と規定している。
したがってS114では、載置皿20の停止時間がこの最大時間に達するまでは駆動モータ22への電力供給を停止し、最大停止時間に達したかどうかを判定する。最大停止時間に達するとS115に進み、駆動モータ22を再動作させてS116に進む。
S116ではS115で駆動モータを再動作させた以降の時間を係数しその係数時間値が載置皿20が1周回転に要する時間(たとえば10秒)に到達したかどうかを判定する。到達した場合、S117に進み、加熱終了時間に到達したかどうかを判定する。加熱終了時間に未到達の場合はS113に戻り、再び駆動モータ22への電力供給を停止する。
この制御によって、給電口19に略対向する位置で給水された載置皿20上の貯水領域が再び給電口19近傍に移動する。そして貯水された水を集中的にマイクロ波加熱して蒸気化を促進する。
そして、S113からS117の制御ステップを繰り返す。この過程のS117において加熱終了時間に到達した場合、S118に進み、マグネトロン17の動作を停止させS119で駆動モータ22の電力供給を停止させて被加熱物のスチームあたため加熱を終了する。
なお、上記制御例では、給水タイミングを1回としたが、加熱プロセスによっては複数回行うことができる。この制御に対応するには、S106において、給水タイミングを複数回とするフラグを立てるとともに、S113〜S117の制御ステップにおいて、給電口19の前に停止させた回数を係数し、貯水した水がほぼ蒸発する回数(たとえば3回)に達すると、S117で加熱終了時間に未到達の場合にS108に戻り、2回目の給水を行ってS111以降の制御を実行することで実現できる。なお、この場合給水回数を判定するステップを追加する。
次に給水と給水された水の加熱に関する載置皿の状態を図6を用いて説明する。
図6は、載置皿20を上方から見たものである。図6(a)は給水時、図6(b)は給水された貯水領域を給電口19近傍に回転移動させた時の状態を示す。
図6(a)において、載置皿20は停止状態とし、載置皿20の周縁部に設けた複数凹部の中の一つの凹部23aに給水が行われる。そして、駆動モータを再動作し載置皿20を半回転(たとえば5秒経過後)させることで図6(b)の状態にする。
給水位置を給電口19に略対向した位置に配置することで、駆動モータは回転方向を規定しないタイプのモータの使用を可能にしている。
また、貯水領域23aが給電口19の近傍に到達したかどうかの判定に赤外線センサ30の検知信号を利用することができる。すなわち、赤外線センサ30の検出領域33dは載置皿20の周縁領域を検出させているので、この検知信号に基づいて貯水された凹部が給電口19の近傍に回転移動したことを判定し、貯水された水を確実にマイクロ波加熱させることができる。
以上のように構成された高周波加熱装置によれば、加熱室外に設けた貯水部から加熱室内への給水が必要となるタイミングに水を供給することにより、水供給が無い状態においては被加熱物をマイクロ波によって内部まで効率的に加熱することができ、水供給後の蒸気化によって被加熱物の表面に潤いを与えることによる蒸し加熱を行うことができる。
また、載置皿は、周縁部に貯水するための凹部を設けたことにより、載置皿の凹部に確実に貯水でき、またその貯水部をマイクロ波で加熱し蒸気化することで被加熱物の近傍空間で蒸気を発生させることにより被加熱物を蒸気で充満させて蒸し加熱をすることができるとともに、残水の片付けも容易にできる。
また、載置皿は、その周縁部に設けた凹部は、複数に仕切る構成としたことにより、給水した水を特定領域に貯水することができるので、少量の給水であっても水をかたまりある状態で貯水させることができるので蒸気化が容易となる。
また、被加熱物の重量を検知する重量検知手段を設け、記重量検知信号に基づいて、給水手段の動作を制御することにより、被加熱物の量に応じて必要なタイミングに給水開始したり最適な水量を給水することで被加熱物を最適に蒸し加熱することができる。
また、給水手段の動作中は回転駆動手段の動作を停止することにより、載置皿上の所定の貯水領域に確実に給水することができる。
また、載置皿の水が給水された仕切り部が給電手段の近傍に位置する状態で回転駆動手段の動作を停止することにより、載置皿に貯水している水は、マイクロ波の強い電界を受けて効率よく短時間に加熱昇温し、蒸発させることができ、蒸発用の別加熱手段を不要にできる。
また、載置皿の回転に伴って載置皿のほぼ全域を温度検出領域とする非接触温度検出手段を有し、制御手段は前記非接触温度検出手段の検知信号に基づいて載置皿上の給水位置を判定することにより、載置皿上の被加熱物の置かれ方や加熱進行状態に応じて給水位置を最適化することで被加熱物の加熱の均一化を促進させることができる。
以上のように、本発明にかかる高周波加熱装置は、必要なタイミングに給水しその水をマイクロ波加熱させて蒸気化することが可能になるので、食品加熱、解凍装置、陶芸加熱装置、乾燥装置あるいは生体化学反応装置等の用途に適用できる。
本発明の実施の形態1における高周波加熱装置の外観構成図 同高周波加熱装置の要部断面図 同高周波加熱装置の回転台を用いた加熱特性図 同高周波加熱装置の回転台の外観構成図 同高周波加熱装置の制御内容を示すフローチャート (a)同高周波加熱装置の給水時の状態を示す図(b)同高周波加熱装置の給水による貯水領域が給電口近傍に移動した時の状態を示す図
符号の説明
10 加熱室
17 マグネトロン(高周波発生手段)
19 給電口(給電手段)
20 載置皿
22 駆動モータ(回転駆動手段)
23 凹部
24 貯水タンク(貯水手段)
25 給水路(給水手段)
26 バルブ(給水手段)
27 重量検知手段
29 制御手段
30 赤外線センサ(非接触温度検出手段)

Claims (9)

  1. 被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給する高周波を発生する高周波発生手段と、前記高周波発生手段が発生した高周波を前記加熱室内に放射する給電手段と、前記被加熱物を載置する載置皿と、前記載置皿を回転する回転駆動手段と、前記加熱室外に設けた貯水手段と、前記貯水手段の水を前記載置皿に供給する給水手段と、前記高周波発生手段と回転駆動手段と給水手段とを制御する制御手段とを有した高周波加熱装置。
  2. 載置皿は、周縁部に貯水するための凹部を設けた請求項1に記載の高周波加熱装置。
  3. 載置皿の周縁部に設けた凹部は、複数に仕切る構成とした請求項2に記載の高周波加熱装置。
  4. 被加熱物の重量を検知する重量検知手段を有し、制御手段は前記重量検知信号に基づいて、給水手段の動作を制御する請求項1に記載の高周波加熱装置。
  5. 制御手段は、重量検知信号に基づいて、給水開始タイミングおよび/または給水量を制御する請求項4に記載の高周波加熱装置。
  6. 制御手段は、給水手段の動作中は回転駆動手段の動作を停止する請求項1に記載の高周波加熱装置。
  7. 制御手段は、載置皿の水が給水された仕切り部が給電手段の近傍に位置する状態で回転駆動手段の動作を停止する請求項3に記載の高周波加熱装置。
  8. 載置皿の回転に伴って載置皿のほぼ全域を温度検出領域とする非接触温度検出手段を有し、制御手段は前記非接触温度検出手段の検知信号に基づいて載置皿上の給水位置を判定する請求項1に記載の高周波加熱装置。
  9. 被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給する高周波を発生する高周波発生手段と、前記高周波発生手段が発生した高周波を前記加熱室内に放射する給電手段と、前記被加熱物を載置するとともに周縁部に凹部を設けてその凹部を複数に仕切った構成の載置皿と、前記載置皿を回転する回転駆動手段と、前記加熱室外に設けた貯水手段と、前記貯水手段の水を前記載置皿の凹部に供給する給水手段と、前記高周波発生手段と前記回転駆動手段と前記給水手段とを制御する制御手段とを有し、前記制御手段は前記給水手段の動作中は前記回転駆動手段の動作を停止し前記載置皿の凹部に給水するとともに水が供給された載置皿の凹部が給電手段の近傍に位置する状態で回転駆動手段の動作を停止するように制御した高周波加熱装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007225186A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波加熱調理装置
JP2013120004A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Panasonic Corp 高周波加熱装置
CN106247418A (zh) * 2016-08-30 2016-12-21 黄伟 旋转可控的微波炉转盘
JP2018096671A (ja) * 2016-12-15 2018-06-21 グアンドン ミデア キッチン アプライアンス マニュファクチュアリング カンパニー リミテッドGuangdong Midea Kitchen Appliances Manufacturing Co., Ltd. ターンテーブルモジュール及び調理装置

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