JP2005256558A - コンクリート基礎ブロックの補修方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンクリート基礎ブロックの補修を低廉簡易な方法で行えるようにするとともに工期の短縮を図る。
【解決手段】 ひび割れ個所の少なくとも一部を含む鉄塔部材30の周囲のコンクリートを窪みが形成されるように削り取る。これにより、鉄塔部材30の発生部を露出させる。窪みに充填材を充填する。充填材の表面を含めてブロック表面にプライマーを塗布する。ブロックの一部を削り取った結果露出した鉄塔部材30の所定部位に防錆効果のあるプライマーを塗布する。プライマーが塗布されたブロック表面及び鉄塔部材30に防食テープ40を貼付する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、送電線等の鉄塔の基礎部分を構成するコンクリート基礎ブロックの補修方法に関するものである。
送電線等の鉄塔の基礎部分は、例えば下記特許文献1に開示されているように、地盤を掘削してその掘削穴に鉄塔を構成する鉄塔部材を立設し、そこにコンクリートを打設することにより形成されている。この鉄塔の基礎部分を構成するコンクリート基礎ブロックは、地盤よりも高いところまで突出するようにブロック状に形成されていて、その上面から鉄塔部材が延出されている。例えば図1に示すように、コンクリート基礎ブロック10においては、コンクリートの乾燥収縮あるいは鉄塔の振動等によってひび割れ(クラック)12が発生することがある。また、コンクリート部分と鉄塔部材30との間に隙間が生じることもある。このようにコンクリート基礎ブロック10にひび割れ12や隙間が生じると、そこから雨水が浸入し、鉄塔部材30が錆びて腐食するという重大な影響を受けることとなる。
このようにコンクリート基礎ブロック10にひび割れ12等が生じた場合には、補修を施すこととなるが、その補修工法を図27〜図31に示す。まず、ひび割れ12が発生しているコンクリート基礎ブロック10の大部分(ブロック上部)81をはつり取り、鉄塔部材30の発錆部32を露出させる(図27)。そして、発錆部32に防錆材83を塗布し(図28)、残ったブロック下部のはつり面(上面)85を清掃してそこにコンクリート用プライマー87を塗布する(図29)。そして、型枠を使用してブロック上部にレジンコンクリート89を打設し(図30)、鉄塔部材30とレジンコンクリート89の接合部をコーキングして補修を完了する(図31)。
特開平10−317391号公報
前述した従来の補修工法は、コンクリート基礎ブロックの大部分をはつり取り、このはつり取ったところに新たにコンクリートを打設するものであるために、補修作業の工期を短縮するのは困難となっている。特にレジンコンクリートによる補修となると、2〜3日の工事日数が必要となり、その間、補修部分が風雨に曝されないように防護処置を講ずる必要がある。また、はつり作業、型枠設置作業及びそれらの撤去作業に伴う資材運搬量の増大、産業廃棄物の発生等により補修作業のコストが上昇する要因となっている。
加えて、コンクリートにひび割れが生じていても、ひび割れ状況によっては鉄塔部材に錆が発生していない場合もあり、このような場合にコンクリート基礎ブロックの大部分をはつり取るのは非常に無駄な作業となっている。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コンクリート基礎ブロックの補修を低廉簡易な方法で行えるようにするとともに工期の短縮を図ることにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、地盤に対して固設され且つ鉄塔を構成する鉄塔部材が立設されたコンクリート基礎ブロックのひび割れ個所を補修する方法を前提として、前記ひび割れ個所を含むブロック表面にプライマーを塗布する前処理工程と、当該ブロック表面に防食テープを貼付するテープ貼付工程とが含まれている。
この発明では、例えば鉄塔部材に錆が発生しておらず、またブロックのひび割れ状況もそれほどひどい状況でない場合等に、このひび割れ個所をそのまま残した状態でプライマーを塗布し、その上でひび割れ個所を覆うようにブロック表面に防食テープを貼付するだけなので、非常に簡単にコンクリート基礎ブロックの補修を行うことができる。また、ひび割れの隙間幅が僅かなために充填材を入れられない場合であってもテープを貼ることでひび割れを塞ぐことができるので、鉄塔部材が発錆するのを或いは錆が進行するのを簡単に且つ確実に抑止することができる。また、防食テープを貼付する構成であるので、コンクリートのひび割れが今後進行することがあっても、この防食テープはひび割れの進行等に追従できるので防食用塗料を塗布する構成に比べ遥かに耐久性を向上できる。さらに、本補修方法では、従来の如くひび割れ個所を含むブロックの大部分をはつり取ることをしないので、補修作業に必要となる資材の運搬等の手間をかけることなく補修ができ、しかも補修工期を短縮できる。
また、前記テープ貼付工程の前に、前記ブロック表面近傍の鉄塔部材の所定部位に防錆効果のあるプライマーを塗布する防錆処理工程が含まれ、前記テープ貼付工程では、前記前処理工程でプライマーが塗布されたブロック表面と、前記防錆処理工程でプライマーが塗布された鉄塔部材の所定部位とに防食テープを貼付する構成とすれば、鉄塔部材の発錆及び腐食を効果的に抑制することができる。
また、前記補修方法は、前記前処理工程の前に、前記ひび割れ個所の少なくとも一部を含む鉄塔部材の周囲を窪みが形成されるように削り取る削り工程と、前記窪みに充填材を充填するブロック復元工程とが含まれ、前記前処理工程は、前記ブロック復元工程で充填された充填材の表面を含めてプライマーを塗布する構成としてもよい。
この補修方法では、鉄塔部材の周囲のコンクリートを適当な大きさで削り取るようにしているので、錆の発生状況を容易に確認することができ、また鉄塔部材に錆が発生している場合には、鉄塔部材の錆落としを容易に行うことが可能となる。すなわち、本補修方法においては、従来の補修方法の如く、コンクリート基礎ブロックの大部分をはつり取る構成とは異なり、鉄塔部材周囲の僅かな部分のみを削り取る構成であるために、錆の発生の有無を確認するだけの場合等に有効である。
そして、この補修方法では窪みが形成されるようにコンクリートを削り取るようにしているので、この窪みに充填材を充填すればコンクリート基礎ブロックを容易に復元することができる。このため、錆の発生状況の確認や錆落とし作業においてブロックを復元させるのに際し、大掛かりな型枠を設置する必要がなくなり、この結果補修作業が煩雑になるのを回避することができる。したがって、型枠及び設置作業に伴う資材の運搬が不要となるばかりでなく、これら資材の廃棄を削減できるために、補修コストの削減を図ることができる。
また、前記補修方法において、前記削り工程でブロックの一部を削り取った結果露出した部位を含め前記鉄塔部材に防錆効果のあるプライマーを塗布する防錆処理工程が含まれ、前記テープ貼付工程では、前記前処理工程でプライマーが塗布されたブロック表面と、前記防錆処理工程でプライマーが塗布された鉄塔部材の所定部位とに防食テープを貼付する構成とすれば、鉄塔部材の発錆及び腐食を効果的に抑制することができる。
また、前記テープ貼付工程でブロックに貼付された防食テープに上塗り材を塗布する仕上げ工程が含まれていれば、防食テープそのものをも保護でき、耐久性を向上することができる。
前記防食テープは、多孔質基材に防錆コンパウンドを含浸させ、酸化重合により表面に皮膜を形成するようにしたものであって且つ柔軟性に優れたものからなる構成とすれば、防食テープによる防食効果を有効に発揮させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、ひび割れ個所を含むようにブロック表面に防食テープを貼付してコンクリート基礎ブロックを補修する構成であるので、簡易な作業で補修することができるのに加え、必要以上にコンクリートをはつる等の無駄な作業を排除できるとともに工期の短縮を図れ、補修作業に必要なコストを低減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は、送電線等の鉄塔(図示省略)を立設するためのコンクリート基礎ブロック(以下、単に基礎ブロックという)を補修するための方法に係るものである。図1に示すように基礎ブロック10は、地盤20を掘削した掘削穴に固設される一方、その上端部が地面よりも上方に突出しており、この上端部はブロック状、例えば直方体状に形成されている。そして、基礎ブロック10の上面10aから鉄塔を構成する鉄塔部材30が斜め上方に向かって延出している。この基礎ブロック10は、鉄塔の基礎として例えば4つ設けられる。
鉄塔部材30を立設するには、まず、地盤20を正方形の各頂点となる4箇所において掘削して掘削穴を形成し、これら各掘削穴に鉄塔部材30をそれぞれ立設する。このとき鉄塔部材30を所定の角度に傾けて設置する。そして、鉄塔部材30を取り囲むように角筒状に図外の枠型を設置した後でコンクリートを流し込むことにより、上端部が地面よりも上方に突出した基礎ブロック10を地盤20に対して固設することができる。
このように鉄塔部材30が立設された基礎ブロック10においては、長期間使用されると図1に示すようにひび割れ12が発生する。このひび割れ12は、鉄塔が外力を受けて振動したり、コンクリートが乾燥収縮したりすることによって生ずるものであり、例えばブロック上面10aに沿って鉄塔部材30とコンクリート部分との境界部から外方へ向かって延びるように発生する。
このような基礎ブロック10のひび割れ12を補修する方法について説明する。まず、図2及び図3に示すように、基礎ブロック10の上面10aを構成するコンクリートの一部を削り取る(削り工程)。この削り工程では、鉄塔部材30を取り囲むコンクリートの一部をすり鉢状に削り取り、これによって基礎ブロック10の上面10aに窪み14が形成される。このとき、ひび割れた部位の少なくとも一部が含まれるようにコンクリートの一部が削り取られることとなる。そして、鉄塔部材30に錆が発生しているときには、この発錆部32が全て露出するまでコンクリートを削り取る。その次に、鉄塔部材30の錆落としを行う(錆落とし工程)。なお、基礎ブロック10のひび割れ12の状況によってはコンクリートの一部を削り取る工程を省略してもよい。
次に、図4に示すように、鉄塔部材30の発錆部32及びその周辺に防錆効果のあるプライマー35を塗布する(防錆処理工程)。この防錆処理工程では、鉄塔部材30の発錆部32を含め、基礎ブロック10の上方に位置する部位からコンクリートを削り取ることによって露出した部位に亘ってプライマー35を塗布する。このプライマー35として、ミネラルスピリットが主成分として含まれるプライマーを使用することができ、その具体的なものとしては、例えばニトハルマック(登録商標)XG−P(日東電工株式会社製)を挙げることができる。
次に、図5に示すように、基礎ブロック10の上面10aの窪み14に充填材16を充填する(ブロック復元工程)。このブロック復元工程では、鉄塔部材30の周囲に形成された窪み14を埋めることによって基礎ブロック10を直方体形状に復元している。このとき、コンクリートの一部を削り取った後もそのまま残っているひび割れ12に対し、そのひび割れ12の隙間が大きな場合等には、この隙間にも充填材16を充填してもよい。充填材16として、例えば水酸化アルミニウムを主成分として有する充填材や粘土等を使用することができ、具体的なものとしては、例えばニトハルマック(登録商標)XG−M(日東電工株式会社製)を挙げることができる。
次に、図6に示すように、後述する防食テープ40を貼付する部位の前処理として基礎ブロック10の表面にプライマー18を塗布する(前処理工程)。プライマー18を塗布することで防食テープ40の接着性を向上することができる。この前処理工程では、基礎ブロック10のひび割れ12個所が全て含まれるようにブロック10の上面10a及び側面10b上部にプライマー18を塗布する。このプライマー18として、例えばPMAポリマーを主成分として有するプライマーを使用でき、その具体的なものとしては、例えばニトプライマー(登録商標、日東電工株式会社製)を挙げることができる。
次に、図7に示すように、前処理が施された基礎ブロック10及び防錆処理が施された鉄塔部材30に防食テープ40を貼付する(テープ貼付工程)。この防食テープ40の貼り方の詳細は後述する。防食テープ40としては、公知のもの(例えば、特開平10−44320号公報参照)を用いることが可能であり、例えば多孔質基材に防錆コンパウンドを含浸させ、酸化重合により表面に皮膜を形成するようにしたものであって且つ柔軟性に優れたものを用いることができる。多孔質基材としては、ポリエステル繊維、ポリプレン繊維、ポリアミド繊維等のプラスチック系繊維からなる不織布、織布、フェルト等を用いることができる。防錆コンパウンドとしては、防錆剤、乾性油、高粘度潤滑油、無機系充填剤、各種添加剤を混練することによって得られたものを用いることができる。また、防食テープ40として植物油を主成分としたものを用いることも可能である。防食テープ40の具体的なものとしては、例えばニトハルマック(登録商標)XG(日東電工株式会社製)を挙げることができる。
次に、図8に示すように、防食テープ40に上塗り材42を塗布する(仕上げ工程)。この上塗り材42を塗布することにより、防食テープ40の防食性、耐候性を高めることができ、また乾燥後に着色することが可能となる。上塗り材42の塗布によって一連の補修が完了することとなる。上塗り材42としては、例えばアクリルポリマーを主成分として有するものを使用することができ、その具体的なものとしては、例えばニトハルマック(登録商標)XG−T、XG−T(LW)(いずれも日東電工株式会社製)を挙げることができる。
ここで、図9〜図15を参照しながら防食テープ40の具体的な貼り方について説明する。まず、図9及び図10に示すように、基礎ブロック10の側面10bに防食テープ40を貼り付ける。このとき、略1周分の防食テープ40をテープ幅の半分に相当する分だけずらして半分ずつ重ね合わせながら順次貼り付けるようにすることで、防食テープ40が2層ずつ重合されて貼り合わせられるようにする。また、防食テープ40を下方から上方に向かってずらすようにすることで、防食テープ40がその下側に位置する防食テープ40の外側に貼り付けられることとなり、雨水等が浸入し難くなる。
そして、図11に示すように、基礎ブロック10の側面10bにおける上端に位置する防食テープ40については、基礎ブロック10の側面10bからはみ出した部分を折り曲げた上で手で撫で付けながらブロック上面10aに貼り付ける。
続いて、図12に示すように、基礎ブロック10の上面10aに防食テープ40を貼り付ける。このとき、防食テープ40が互いに対向する側面10b,10b間に掛け渡されるように上面10aの一端から他端の全体に亘って防食テープ40を貼り付ける。そして、防食テープ40を上面10aの端部から中央部に向かってテープ幅の略半分ずつ順次ずらしながら略平行に且つ互いに重なり合うように貼り付けていく。上面10a端部の防食テープ40は、上面10aからはみ出した部分を折り曲げて手で撫で付けながら側面10bに貼り付ける。一方、基礎ブロック10の上面10aは、中央部即ち鉄塔部材30の立設部位が少し盛り上がった凸状に形成されるのが一般的であるので、防食テープ40を上面10aの端部から中央部に向かって順次ずらしながら貼り付けていくことにより、中央部側の防食テープ40がその外側の防食テープ40の上側に貼り付けられることとなり、雨水等が浸入し難くなる。また、鉄塔部材30との取り合いの部分については防食テープ40を折り返して鉄塔部材30に貼り付け、その都度手で撫で付けていく。
基礎ブロック10の上面10aの全体に防食テープ40を貼り付けたら、今度は、図13に示すようにこの防食テープ40と直交する方向に防食テープ40を前記同様に貼り付けていく。そして、図14に示すように、基礎ブロック10上面10aから突出している鉄塔部材30の下端部において防食テープ40が貼り付けられていない部分があれば、その部分にも防食テープ40を貼り付ける。
そして、図15に示すように、最後に鉄塔部材30の所定範囲に防食テープ40を貼り付ける。防食テープ40は、テープ幅の半分ずつラップさせるように下から上に向かって順次ずらして貼り付ける。これにより、上側に位置する防食テープ40がその下側に位置する防食テープ40よりも外側に貼り付けられるので、雨水等が浸入し難くなる。
以上説明したように本実施形態に係る基礎ブロック10の補修方法によれば、例えば鉄塔部材30に錆が発生しておらず、また基礎ブロック10のひび割れ状況もそれほどひどい状況でない場合等に、ひび割れ12個所をそのまま残した状態でプライマー35を塗布し、その上でひび割れ12個所を覆うようにブロック表面に防食テープ40を貼付するだけなので、非常に簡単に基礎ブロック10の補修を行うことができる。また、ひび割れ12の隙間幅が僅かなために充填材16を入れることができない場合であっても防食テープ40を貼ることでひび割れ12を塞ぐことができるので、鉄塔部材30が発錆するのを或いは錆が進行するのを簡単に且つ確実に抑止することができる。また、防食テープ40を貼付する構成であるので、コンクリートのひび割れ12が今後進行することがあっても、防食テープ40はひび割れ12の進行等に追従できるので防食用塗料を塗布する構成に比べ遥かに耐久性を向上できる。さらに、本補修方法では、従来の如くひび割れ12個所を含むブロックの大部分をはつり取ることをしないので、型枠設置作業に必要となる資材の運搬等の手間をかけることなく補修ができ、しかも補修工期を短縮できる。
したがって、簡易な作業で補修することができるのに加え、必要以上にコンクリートをはつる等の無駄な作業を排除できるとともに工期の短縮を図れ、補修作業に必要なコストを低減することができる。
また、本実施形態では、錆が発生しているか否かを確認する必要がある場合に、鉄塔部材30の周囲のコンクリートを基礎ブロック10に適当な大きさの窪み14が形成されるように削り取ることで錆の発生状況を容易に確認できる。また、鉄塔部材30に錆が発生している場合には、発錆部32が露出するように鉄塔部材30の周囲のコンクリートを削り取ることで錆落としを容易に行うことが可能となる。そして、本補修方法では、窪み14が形成されるようにコンクリートを削り取る構成としているので、窪み14に充填材16を充填するだけで基礎ブロック10を復元することができる。このため、錆の発生状況の確認や錆落とし作業において基礎ブロック10を復元するのに際し、大掛かりな型枠を設置するのを回避することができる。したがって、型枠及びその設置作業に伴う資材の運搬が不要となるばかりでなく、これら資材の廃棄をも削減できるために補修コストの削減を図ることができる。
また、本実施形態では、ブロック上面10a近傍の鉄塔部材30に防錆効果のあるプライマー35を塗布するようにしているので、鉄塔部材30の発錆及び腐食を抑制することができる。
また、本実施形態では、防食テープ40に上塗り材42を塗布するようにしているので、防食テープ40そのものをも保護でき、耐久性を向上することができる。
また、本実施形態では、多孔質基材に防錆コンパウンドを含浸させ、酸化重合により表面に皮膜を形成するようにしたものであって且つ柔軟性に優れたものによって防食テープ40を構成しているので、簡易な方法で基礎ブロック10のひび割れ12個所への雨水等の浸入を確実に抑止することができる。
なお、本実施形態では、基礎ブロック10の上面10aを削り取って窪み14を形成するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば基礎ブロック10のひび割れ状況がそれほどひどい状況でない場合等には、コンクリートの一部を削り取ることなく、基礎ブロック10にプライマー18を塗布し、そこに防食テープ40を貼り付ける構成としてもよい。この場合において、防食テープ40は、コンクリート表面のみに貼付してもよく、あるいは鉄塔部材30及びコンクリート表面の双方に貼付してもよい。
また、防食テープ40は、基礎ブロック10の側面10bには貼付することなく、上面10aのみに貼付してもよい。このようにしても雨水等がひび割れ12個所から浸入するのを防止することができる。
また、鉄塔部材30の周囲のコンクリートを適当な大きさの窪み14が形成されるように削り取った結果、錆の発錆が確認できなかった場合には、鉄塔部材30の防錆処理を省略する構成とすることもできる。
ここで、防食テープ40を利用した補修方法の参考例について説明する。図16に示すように、鉄塔の基礎となる敷地の全面に亘ってコンクリートを打設することがある。土間コンクリート50と呼ばれるものである。この土間コンクリート50は、例えば4つの基礎ブロック40が含まれる敷地の全体に打設されていて、この土間コンクリート50においても、乾燥収縮等によってひび割れ52が発生することがあり、このコンクリートのひび割れ52個所を通して雑草が生えてくることもある。このような土間コンクリート50のひび割れ52を補修する方法として適当な補修方法は従来なく、図17に示すようにひび割れ52個所の除草をする程度であった。
そこで、防食テープ40を利用した補修方法が有効となる。まず、除草後にひび割れ52個所に充填材を充填する。これは、ひび割れ52の隙間幅が5mm程度以上のところで行えばよく、隙間幅がこれよりも狭いところでは必ずしも充填材を充填する必要はない。そして、図18に示すように、ひび割れ52個所を含むように土間コンクリート50表面にプライマー18を塗布し、この塗布個所に防食テープ40を貼付する(図19)。この防食テープ40を貼付するには、適宜手で撫で付けると防食テープ40がコンクリートに密着するので有効である。そして、防食テープ40に上塗り材42を塗布すれず(図20)、補修作業が完了する。このように防食テープ40を利用した補修方法によれば、簡易な方法で、しかも短時間で土間コンクリート50の補修を行うことができる。
さらに他の参考例について説明する。図21及び図22に示すように、鉄塔が立設された鉄塔用地60の周辺の地盤が造成等により、この鉄塔用地60よりも高くなることがある。このような状況を放置すると、鉄塔用地60に雨水等が溜まることとなり、好ましいものではないため、鉄塔用地60を周辺地盤と同じ高さまで埋め戻すことが行われる。尚、図21中の破線は、埋め戻し後の地盤65を示している。
この場合において従来は、図23に示すように、鉄塔部材30の腐食を防止すべく埋め戻しに先立って、基礎ブロック10の上側にさらに嵩上げ用コンクリート62をブロック状に打設するようにしている。こうすることで、この嵩上げ用コンクリート62を埋め戻し後の地盤65から突出させることができ(図24)、鉄塔部材30の腐食を防止することができる。
しかしながら、従来の方法では嵩上げ用コンクリート62の打設において大掛かりな型枠等が必要であり、また工期日数も数日必要となる。そこで、図25に示すように基礎ブロック10及び鉄塔部材30に防食テープ40を前記実施形態同様に貼り付ける方法とすれば、簡単でしかも短時間に作業を終了させることができるようになる。この方法では、図26に示すように、埋め戻される地盤65の高さよりも高い部位までの防食テープ40を巻き付けることが必要となる。この方法によっても前記方法と同様に鉄塔部材30の腐食防止効果を得ることができる。なお、図25及び図26では便宜上防食テープ40を貼付した状態で地盤65を埋め戻した状態を示しているが、防食テープ40に上塗り材を塗布しておくのが望ましい。
ひび割れが発生した基礎ブロックを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る補修方法において、基礎ブロックの上面の一部が削り取られた状態を示す図1相当図である。 前記補修方法において、基礎ブロックの上面の一部が削り取られた状態を示す断面図である。 前記補修方法において、鉄塔部材にプライマーが塗布された状態を示す図1相当図である。 前記補修方法において、窪みに充填材が充填された状態を示す図1相当図である。 前記補修方法において、コンクリートにプライマーが塗布された状態を示す図1相当図である。 前記補修方法において、防食テープが貼付された状態を示す図1相当図である。 前記補修方法において、防食テープに上塗り材が塗布された状態を示す図1相当図である。 前記補修方法のテープ貼付工程において、ブロック側面に1周分だけ防食テープを貼付した状態を示す図1相当図である。 前記補修方法のテープ貼付工程において、防食テープをラップしながら貼付した状態を示す図1相当図である。 前記補修方法のテープ貼付工程において、ブロック側面の上部に防食テープを貼付した状態を示す図1相当図である。 前記補修方法のテープ貼付工程において、ブロック上面に防食テープを貼付した状態を示す図1相当図である。 前記補修方法のテープ貼付工程において、図12におけるブロック上面のテープ貼付方向とは直交する方向に防食テープを貼付した状態を示す図1相当図である。 前記補修方法のテープ貼付工程において、鉄塔部材の下端部に防食テープを貼付した状態を示す図1相当図である。 前記補修方法のテープ貼付工程において、鉄塔部材に防食テープをラップさせながら貼付した状態を示す図1相当図である。 土間コンクリートのひび割れ個所に雑草が生えた状態を概略的に示す斜視図である。 ひび割れ個所の雑草を除草した状態を示す図16相当図である。 ひび割れ個所を含め、土間コンクリートにプライマーを塗布した状態を示す図16相当図である。 プライマーの塗布個所に防食テープを貼付した状態を示す図16相当図である。 防食テープに上塗り材を塗布した状態を示す図16相当図である。 鉄塔用地の全体を概略的に示す斜視図である。 図21のA部拡大図である。 嵩上げ用コンクリートで基礎ブロックを嵩上げした状態を示す図22相当図である。 嵩上げされた状態で鉄塔用地が埋め戻された状態を示す図22相当図である。 基礎ブロック及び鉄塔部材に防食テープを貼付した状態を示す図22相当図である。 防食テープが貼付された状態で鉄塔用地が埋め戻された状態を示す図22相当図である。 基礎ブロックの従来の補修方法において、ブロック上部をはつり取った状態を示す斜視図である。 前記補修方法において、鉄塔部材の防錆処理を行った状態を示す図27相当図である。 前記補修方法において、コンクリート下部のはつり面にプライマーを塗布した状態を示す図27相当図である。 前記補修方法において、レジンコンクリートを打設した状態を示す図27相当図である。 前記補修方法において、鉄塔部材とコンクリートの接合部にコーキングをした状態を示す図27相当図である。
符号の説明
10 コンクリート基礎ブロック
10a 上面
10b 側面
12 ひび割れ
14 窪み
16 充填材
18 プライマー
30 鉄塔部材
35 プライマー
40 防食テープ
42 上塗り材

Claims (6)

  1. 地盤に対して固設され且つ鉄塔を構成する鉄塔部材が立設されたコンクリート基礎ブロックのひび割れ個所を補修する方法であって、
    前記ひび割れ個所を含むブロック表面にプライマーを塗布する前処理工程と、
    当該ブロック表面に防食テープを貼付するテープ貼付工程とが含まれているコンクリート基礎ブロックの補修方法。
  2. 前記テープ貼付工程の前に、前記ブロック表面近傍の鉄塔部材の所定部位に防錆効果のあるプライマーを塗布する防錆処理工程が含まれ、
    前記テープ貼付工程では、前記前処理工程でプライマーが塗布されたブロック表面と、前記防錆処理工程でプライマーが塗布された鉄塔部材の所定部位とに防食テープを貼付する請求項1に記載のコンクリート基礎ブロックの補修方法。
  3. 前記前処理工程の前に、
    前記ひび割れ個所の少なくとも一部を含む鉄塔部材の周囲を窪みが形成されるように削り取る削り工程と、
    前記窪みに充填材を充填するブロック復元工程とが含まれ、
    前記前処理工程は、前記ブロック復元工程で充填された充填材の表面を含めてプライマーを塗布する請求項1に記載のコンクリート基礎ブロックの補修方法。
  4. 前記削り工程でブロックの一部を削り取った結果露出した部位を含め前記鉄塔部材に防錆効果のあるプライマーを塗布する防錆処理工程が含まれ、
    前記テープ貼付工程では、前記前処理工程でプライマーが塗布されたブロック表面と、前記防錆処理工程でプライマーが塗布された鉄塔部材の所定部位とに防食テープを貼付する請求項3に記載のコンクリート基礎ブロックの補修方法。
  5. 前記テープ貼付工程でブロックに貼付された防食テープに上塗り材を塗布する仕上げ工程が含まれている請求項1から4の何れか1項に記載のコンクリート基礎ブロックの補修方法。
  6. 前記防食テープは、多孔質基材に防錆コンパウンドを含浸させ、酸化重合により表面に皮膜を形成するようにしたものであって且つ柔軟性に優れたものからなる請求項1から5の何れか1項に記載のコンクリート基礎ブロックの補修方法。
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