JP2005256209A - 肌着用編地およびそれを用いた肌着 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面と裏面からなる二層の編地であって、該表面と裏面とが4cm2 中に1個以上25個以下の結束点で繋げられてなることを特徴とする肌着用二層編地、さらに該肌着用二層編地を2枚重ねて、それらを一体化縫製してなる肌着。
【選択図】図2
Description
少なくとも、いずれか一方の肌着用二層編地の表面に断熱素材、裏面に吸湿素材を配してなること、
そして、断熱素材からなる二層編地を表面側(外側)に、吸湿素材からなる二層編地を裏面側(肌側)となるように配してなること、
少なくともどちらか一方の二層編地の厚さが0.4mm以上、1.3mm以下であること、そして、
少なくともどちらか一方の二層編地の目付が80g/cm2 以上、130g/cm2 以下であること
が、いずれも好ましい形態として挙げられる。
該表面と裏面が4cm2 中に1個以上25個以下の結束点7で繋げた二層編地Aと同A、あるいは図3に示したように、同じく二層編地Bと同Cを重ねて、それぞれ縫着点8で一体化縫製したものであり、これによって4層の編地の中に3層の空気層6を設けることができ、保温効果、断熱効果が格段に向上するのである。
測定方法
(1)目付測定
生地の目付の測定は、JISL1018「メリヤス生地試験方法」に準じて測定した。
(2)厚さ測定
生地の目付の測定は、JISL1018「メリヤス生地試験方法」に準じて測定箇所を変更して5回測定し平均値を求めた。
(3)二層間の結束点の数
本文中に述べたように、4cm2 中の結束点の数を目視で数え、5回の平均値を求めた。
(4)吸湿性
衣服内を想定した30℃×90%RHの平衡吸湿率と外気を想定した20℃×65%RHの平衡吸湿率の差から△MR(デルタエムアール)を算出し、吸湿率とした。算出式は以下のとおりであり、△MRの数字が大きいほど吸湿性が高いことを示す。
△MR=(30℃×90%RHの平衡吸湿率)−(20℃×65%RHの平衡吸湿率)
(5)保温性
20℃×65%の温調室において、カトーテック株(株)製のKES−F7を使い、室温+10℃に設定した10cm×10cm熱板(B.T.Box)の上に10cm×10cmに採取した試料をのせ、平衡に達した時のW値を測定し、3回の平均値を求めClo値とした。Clo値の数字が大きいほど保温性が高いことを示す。
(6)審美性、着心地、肌触りの状態評価
でき上がった防寒肌着の審美性および着心地、肌触りについて官能評価を実施した。その評価基準を表1に示す。評価点数の合計点数を総合評価とし、合計点数が大きいものほど優れていることを示す。
(7)可縫性評価
肌着を縫製する工程数で評価した。その評価基準を表1に示した。
レーヨン100%の紡績糸を使い、4cm2 間に16個の結束点をもつ二層編地と、アクリル100%の紡績糸を使い、同じく4cm2 間に16個の結束点をもつ二層編地とを、それぞれ丸編機に供して編成し、通常の染色加工仕上げをすることにより2種類の二層編地を得た。この肌着用編地を婦人用8分袖インナーの型紙に合わせて各々袖と身頃に裁断した。レーヨンの二層編地が肌側に、アクリルの二層編地が外側になるようにして、両者の身頃と身頃、袖と袖を合わせてその周囲をオーバーロックで生地端始末をしながら一体化した。一体化した前後身頃の両肩を接ぎ、その袖付け部位に袖を縫い付け、袖口、身頃裾、衿廻りの縫代部分を始末して婦人用8分袖インナーに仕上げた。
こうして得られた婦人用インナーの生地物性評価結果を表2に示し、縫製品を着用したときの審美性、着心地、肌触りについて官能評価をした結果を表3に示した。
片面にポリフェニレンサルファイト繊維、もう片面にスパンテックスに吸湿ナイロンをカバーリングした繊維を使い、4cm2 間に25個の結束点をもつ二層編地を丸編機で編成し、通常の染色加工仕上げをすることにより二層構成の編地を得た。この編地を婦人用8分袖インナーの型紙に合わせて袖と身頃を各々2着分裁断した。肌側が吸湿ナイロン、外側がポリフェニレンサルファイト繊維となるように二層編地を2枚重ねて、身頃と身頃、袖と袖を合わせてその周囲をオーバーロックで生地端始末をしながら一体化した。一体化した前後身頃の両肩を接ぎ、その袖付け部位に袖を縫い付け、袖口、身頃裾、衿廻りの縫代部分を始末して婦人用8分袖インナーに仕上げた。
こうして得られた婦人用8分袖インナーの生地物性評価結果を表2に示し、縫製品を着用したときの審美性、着心地、肌触りについて官能評価をした結果を表3に示した。
ウール30%/アクリル70%の混紡糸を使い、4cm2 間に9個の結束点をもつ二層編地と、ポリフェニレンサルファイト繊維7%/アクリル93%の紡績糸を使い、同じく4cm2 間に9個の結束点をもつ二層編地とを、それぞれヨコ編機で編成し、通常の染色加工仕上げをすることにより、2種類の二層編地を得た。この2種類の二層編地を紳士用長袖肌着の型紙に合わせて各々袖と身頃に裁断した。それぞれの身頃の肩を接ぎ、その袖付け部位に袖を縫い付け、肌側がウール30%/アクリル70%の混紡糸の二層編地、外側がポリフェニレンサルファイト繊維7%/アクリル93%の紡績糸の二層編地となるようにし、かつ縫代が内側となるように2枚の二層編地を合わせ、袖口、衿廻りにウール30%/アクリル70%の混紡糸で作った別布を縫い付けることにより、紳士用長袖肌着に仕上げた。
こうして得られた紳士用長袖肌着の生地物性評価結果を表2に示し、縫製品を着用したときの審美性、着心地、肌触りについて官能評価をした結果を表3に示した。
レーヨン100%の紡績糸を使い、4cm2 間に160個の結束点をもつ二層編地と、アクリル100%の紡績糸を使い、同じく4cm2 間に160個の結束点をもつ二層編地とを、それぞれ丸編機に供して編成し、通常の染色加工仕上げをすることにより2種類の二層編地を得た。この2種類の二層編地を婦人用8分袖インナーの型紙に合わせて各々袖と身頃に裁断した。レーヨンの二層編地が肌側に、アクリルの二層編地が外側になるように両者の身頃と身頃、袖と袖を合わせてその周囲をオーバーロックで生地端始末をしながら一体化した。一体化した前後身頃の両肩を接ぎ、その袖付け部位に袖を縫い付け、袖口、身頃裾、衿廻りの縫代部分を始末して婦人用8分袖インナーに仕上げた。
こうして得られた婦人用8分袖インナーの生地物性評価結果を表2に示し、縫製品を着用したときの審美性、着心地、肌触りについて官能評価をした結果を表3に示した。
綿100%の紡績糸を使いヨコ編機で編成し、通常染色加工仕上げをすることにより編地を得た。この編地を紳士用長袖肌着の型紙に合わせて袖と身頃2着分裁断した。それぞれの前後身頃の両肩を接ぎ、その袖付け部位に袖を縫い付けることにより、2枚の編地からなる長袖肌着を作った。2枚の編地の縫代が内側となるように合わせ、袖口、衿廻りに身頃と同じ生地で作った別布を縫い付けることにより、紳士用長袖肌着に仕上げた。
こうして得られた紳士用長袖肌着の生地物性評価結果を表2に示し、縫製品を着用したときの審美性、着心地、肌触りについて官能評価をした結果を表3に示した。
アクリル100%の紡績糸を丸編機で編成し、通常染色加工仕上げをすることにより編地を得た。この編地を婦人用8分袖インナーの型紙に合わせて袖と身頃に裁断した。前後身頃の両肩を接ぎ、その袖付け部位に袖を縫い付けた。別途、タテ18cm×ヨコ20cmの保温具の入るポケットを身頃と同じ生地で2枚裁断し、後身頃に2枚縫い付けた。袖口、身頃裾、衿廻りの縫代部分を始末して婦人用8分袖インナーに仕上げた。
こうして得られた婦人用8分袖インナーの生地物性評価結果を表2に示し、縫製品を着用したときの審美性、着心地、肌触りについて官能評価をした結果を表3に示した。
2:後身頃
3:袖
4:断熱層
5:吸湿層
6:空気層
7:結束点
8:縫着点
9:肌面
10:結束点測定枠
A:表面に断熱素材、裏面に吸湿素材を用いた二層編地
B:断熱素材からなる二層編地
C:吸湿素材からなる二層編地
Claims (6)
- 表面と裏面からなる二層の編地であって、該表面と裏面とが4cm2 中に1個以上25個以下の結束点で繋げられてなることを特徴とする肌着用編地。
- 請求項1に記載の肌着用二層編地を2枚重ねて一体化縫製してなることを特徴とする肌着。
- 少なくとも一方の肌着用二層編地の表面に断熱素材、裏面に吸湿素材を配してなる請求項2記載の肌着。
- 断熱素材からなる二層編地と吸湿素材からなる二層編地とを用いて、前記断熱素材からなる二層編地を外側に、前記吸湿素材からなる二層編地を肌側となるように配してなることを特徴とする請求項2記載の肌着。
- 少なくともどちらか一方の肌着用二層編地の厚さが0.4mm以上、1.3mm以下であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載の肌着。
- 少なくともどちらか一方の肌着用二層編地の目付が80g/cm2 以上、130g/cm2 以下である請求項2〜5のいずれか1項記載の肌着。
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JP2010203000A (ja) * | 2009-03-04 | 2010-09-16 | Toyobo Specialties Trading Co Ltd | 軽量保温編地 |
JP2011252244A (ja) * | 2010-06-01 | 2011-12-15 | Toyobo Specialties Trading Co Ltd | 着心地、保温性及び吸湿性に優れた衣料用編地に使用される紡績糸 |
JP2016204761A (ja) * | 2015-04-15 | 2016-12-08 | 東洋紡Stc株式会社 | ニットシャツ |
JP2018053413A (ja) * | 2016-09-30 | 2018-04-05 | 株式会社ワコール | 衣類 |
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