JP2005256095A - 硬質皮膜及び被覆方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削加工の高能率化、並びに耐摩耗性を改善するための必要条件である硬質皮膜の高硬度化、耐熱性、高靭性化、優れた密着強度、低摩擦抵抗化、耐熱温度の各特性を同時に満足することを可能にする硬質皮膜、並びにその被覆方法を提供する。
【解決手段】 硬質皮膜は炭素を含有した硬質皮膜であって、該硬質皮膜はナノ結晶粒子と結晶粒界を有し、該結晶粒界は該ナノ結晶粒子に比べて相対的に炭素含有量が多いいことを特徴とする硬質皮膜であり、結晶粒をナノサイズ化することによって皮膜の高硬度化を可能にし、そのナノ結晶粒子の結晶粒界にCを濃化することにより、上記課題を解決した。
【選択図】図2

Description

本発明は、フライス加工、切削加工、穴あけ加工等に使用される切削工具の表面被覆材、或いは金型、軸受け、ダイス、ロールなど耐摩耗性が要求される耐摩耗部材の表面被覆材、もしくは内燃機関部品等の耐熱部材の表面被覆材として有用な硬質皮膜を被覆することにより、高硬度で優れた基材密着性を有し、優れた耐摩耗性を発揮する硬質皮膜及びその被覆方法に関するものである。
切削加工の高能率化の要求に伴い高速マシニングセンターが普及し、切削加工は高速化傾向にあり、工具の長寿命化が望まれている。特許文献1には、プラズマを用いるPVD法により基板上に形成された硬質皮膜において、表面皮膜がアモルファスカーボン含有の硬質皮膜で複層されてなる低摩擦係数の複合硬質皮膜に関する事例が開示されている。
特開2000−144378号公報
本発明は、切削加工の高能率化、並びに耐摩耗性を改善するための必要条件である硬質皮膜の高硬度化、耐熱性、高靭性化、優れた密着強度、低摩擦抵抗化、耐熱温度の各特性を同時に満足することを可能にする硬質皮膜、並びにその被覆方法を提供することである。
本発明の硬質皮膜は炭素(以下、Cと称する。)を含有した硬質皮膜であって、該硬質皮膜はナノ結晶粒子と結晶粒界を有し、該結晶粒界は該ナノ結晶粒子に比べて相対的に炭素含有量が多いいことを特徴とする硬質皮膜である。上記の構成を採用した硬質皮膜は、結晶粒をナノサイズ化することによって皮膜の高硬度化を可能にし、そのナノ結晶粒子の結晶粒界にCを濃化することにより、上記課題を解決することが可能となる。本発明はCが硬質皮膜内に単純に添加されたものではないため、高硬度でありながら、残留応力が低く、耐剥離性に優れると同時に、高温環境下における残留圧縮応力の開放も著しく低減され、また耐熱性においても著しく改善される。また耐摩耗性を阻害する酸化環境下においても、結晶粒が微細であり、酸素の拡散経路となる明瞭な結晶粒界が存在しないように組織制御されるため、耐酸化性にも優れる。また低摩擦抵抗化に対しては、Cの高濃度な結晶粒界が自己潤滑特性を示すものであり、極めて有効である。従って、夫々の技術的矛盾を解決することが可能となり、切削加工の高能率化、並びに耐摩耗性の著しい改善を可能にした。
本発明の硬質皮膜表面からのラマン分光分析において、1700cm−1から1000cm−1の間のピーク半価幅が150cm−1以下である。該硬質皮膜は金属炭化物、金属炭酸化物、金属炭窒化物、金属炭酸窒化物の何れかの硬質皮膜である。該硬質皮膜は金属成分を含み、該金属成分がFe、Cu、Cr、Mg、Sc、Y、Mo、W、Ti、Ta、Nb、V、Zr、Si、Alから選択される何れか1種もしくは2種以上から構成される。該硬質皮膜はS、F、Cl、Bから選択される何れか1種以上を含有する。該ナノ結晶粒子径は、粒子断面の面積を円の面積として置き換えた場合の直径である等価円直径として求めた場合、2nm以上、15nm未満である。該ナノ結晶粒子は透過型電子顕微鏡による電子線回折において、fcc構造及び/又はhcp構造からなる回折斑を示す硬質皮膜である。該結晶粒界は透過型電子顕微鏡による電子線回折において、回折斑が認められない非晶質構造からなる。該硬質皮膜の炭素含有比率が、非金属元素の原子比率で、15%以上、95%未満からなる層を硬質皮膜の最表面に被覆する。該硬質皮膜はX線回折における(200)面の半価幅が2θで1.2度以上、2.8度未満である硬質皮膜とする。本発明の硬質皮膜は相対的にC含有量の少ない層であるA層と、相対的にC含有量の多い層であるB層の多層構造とし、層数を2層以上、2000層未満、各層の厚みを2nm以上、2000nm未満で構成する。また該B層は相対的にC含有量の少ない層であるC層と、相対的にC含有量の多い層であるD層から構成される多層構造とし、該C層及び該D層の層厚は2nm以上、100nm未満とする。本発明の硬質皮膜のX線回折における(111)面の回折強度をI(111)、(200)面における回折強度をI(200)とした時、I(200)/I(111)の値が1.5以上、15未満である。
本発明の硬質皮膜の被覆方法について、第1の被覆方法は、Cを含有する蒸発源材料を用いた被覆方法である。第2の被覆方法は、O、C、B、F、N、Clから選択される少なくとも1種類以上を含有する気体の流量を変動させ、該硬質皮膜に含有するO、C、B、F、N、Clから選択される少なくとも1種類以上の含有量を制御することを特徴とする硬質皮膜の被覆方法である。第3の被覆方法は、物理蒸着法及び/又は化学蒸着法である。物理蒸着法では、マグネトロンスパッタリング(以下、MSと称する。)法、アーク放電式イオンプレーティング(以下、AIPと称する。)法、フィールター方式アーク放電式イオンプレーティング(以下、フィールター方式AIPと称する。)法、電子ビーム蒸着法から選択される何れかにより被覆する。化学蒸着法では、プラズマ支援化学蒸着法により被覆する。また、両者の被覆方法の組合せによっても被覆することが可能である。
本発明の硬質皮膜は、硬質皮膜の組織をナノサイズで制御することにより、これまで困難とされていた硬質皮膜の高硬度化、耐熱性改善、高靭性化、優れた密着強度、低摩擦抵抗化を同時に改善することを可能にした。これらの改善により、切削加工の高能率化、並びに耐摩耗性を大幅に改善することを可能にし、切削加工における生産性向上並びにコスト低減に極めて有効である。
本発明は、C添加における硬質皮膜の脆化による耐剥離性、耐熱性、低摩擦抵抗化及び高硬度化を阻害するメカニズムを解明し、これらの個々の特性を同時に満足し得る解決手段を見出した。本発明の硬質皮膜は、Cを含有し、該硬質被膜はナノ結晶粒子と結晶粒界を有し、該結晶粒界は該ナノ結晶粒子に比べて相対的にC含有量が多いいことを特徴とする硬質皮膜である。これにより、低い摩擦抵抗、且つ耐熱性に優れながら、皮膜硬度が著しく高く、高硬度であり、硬質皮膜内に残留する圧縮応力が低いため、耐剥離性に優れる硬質皮膜を得ることが可能となった。本発明の硬質皮膜表面のラマン分光分析において、1700cm−1から1000cm−1の間に存在するピークの最大強度を有するピーク強度の半価幅が150cm−1以下を有する場合、特に高硬度でありながら、低い摩擦抵抗を示す。本発明の硬質皮膜は金属炭化物、金属炭酸化物、金属炭窒化物、金属炭酸窒化物の何れかであることが好ましい。例えば、Me(NαCβOγXη)より構成される硬質皮膜を例にとって述べる。ここで、Me成分はFe、Cu、Cr、Mg、Sc、Y、Mo、W、Ti、Ta、Nb、V、Zr、Si、Alから選択される何れか1種もしくは2種以上から構成される。この場合、特に皮膜硬度、耐熱性、耐剥離性に優れる。一方、α、β、γ、ηは夫々非金属元素の原子比率を示す。(但し、α+β+γ+η=100)βの値が2%未満の場合、皮膜硬度が十分ではなく、また低摩擦化への寄与が低く、C濃度偏析も観察されなくなり、耐摩耗性改善効果が確認されない。またβの値が95%以上の場合、皮膜硬度が急激に低下し、耐摩耗性に劣る場合がある。そこで、βの値は、2%以上、95%未満であることが好ましく、更に好ましくは15%以上、95%未満を満足する層を少なくとも1層以上含有することとする。βの値が60%以上の場合は、硬質皮膜最表面に構成される場合が好ましい。特にβの値が15%以上、95%未満からなる層を硬質皮膜の最表面に被覆することにより、低摩擦を示し好ましい。γの値が0%の場合、硬質皮膜内に発生する残留圧縮応力が急激に増加し、耐剥離性が悪くなり、耐摩耗性に劣る場合がある。γが10%以上の場合、皮膜硬度が急激に低下し、耐摩耗性が悪い場合がある。そこで、γの値は0%を超えて大きく、10%未満であることが好ましい。X成分は、S、F、Cl、Bから選択される何れかの1種以上である。硬質皮膜内にXを含有する場合、特に低摩擦化に有効であり好ましい。摩擦抵抗と耐摩耗性の観点からηは10%未満が好ましい。Nを含有する場合、硬質皮膜の最下層とする場合は、αは80%以上含有することが好ましく、一方、硬質皮膜表面側とする場合は、αは70%未満とすることが、耐摩耗性と摩擦特性のバランスから好ましい。
本発明の硬質皮膜のナノ結晶粒子は、ナノ結晶粒子断面の面積を円の面積として置き換えた場合の直径である等価円直径として求めた場合、2nm以上、15nm未満である。2nm未満の場合は、硬質皮膜の耐熱性が急激に低下する場合がある。また15nmを超えて大きい場合は、高能率加工における耐摩耗性が十分ではない。本発明の硬質皮膜の透過型電子顕微鏡による電子線回折において、ナノ結晶粒子はfcc構造及び/又はhcp構造からなる回折斑を示す。従って、ナノ結晶粒子は、結晶質であり、更にfcc及び/又はhcp構造であることが皮膜硬度の観点から重要となる。一方、ナノ結晶粒子との結晶粒界は透過型電子顕微鏡による電子線回折において、結晶の回折斑が認められない非晶質構造を有する場合、特に硬質皮膜の耐熱性、摩擦抵抗、皮膜硬度並びに耐剥離性を改善することが可能であり好ましい。
本発明の硬質皮膜は、相対的にC含有量の少ない層であるA層と、相対的にC含有量の多い層であるB層の多層構造から構成される場合、特に耐摩耗性に優れる。この場合、皮膜を2層以上、2000層未満の層数で構成し、各層の厚みを2nm以上2000nm未満で構成することにより、特に耐剥離性に優れ、耐摩耗性を改善することが可能となる。また該B層は相対的にC含有量の少ない層であるC層と、相対的にC含有量の多い層であるD層から構成される多層構造で構成される場合、特に高硬度を有しながら耐剥離性に優れた層構造となる。この場合、該C層及び該D層の層厚は2nm以上、100nm未満である。2nm未満の層厚では耐剥離性が十分ではなく、100nmを超える場合、皮膜硬度が十分ではない。
本発明皮膜の硬質皮膜は、X線回折における(200)面の半価幅が2θで1.2度以上、2.8度未満である場合、特に高硬度が得られ好ましい。更にX線回折における(111)面の回折強度をI(111)、(200)面における回折強度をI(200)とした時、I(200)/I(111)の値が1.5以上、15未満である。I(200)/I(111)の値が1.5未満の場合、耐剥離性が十分でなく、15以上の場合、ナノ結晶粒子の粒径のサイズが大きくなる傾向にあり、皮膜硬度が低下する傾向にあり耐摩耗性が劣化する。
本発明の硬質皮膜の被覆方法について、第1の被覆方法は、Cを含有する蒸発源材料を用いた被覆方法である。C含有の固体蒸発源材料としては、例えばグラファイトターゲットであり、物理蒸着法においては、MS法、AIP法、フィルター方式AIP法により被覆することが可能であり、特に基体との密着強度に優れ有効である。
第2の被覆方法は、気体を用いた被覆方法であり、C、O、B、F、N、Clから選択される少なくとも1種類以上を含有する気体の流量を変動させ、該硬質皮膜に含有するO、C、B、F、N、Clから選択される少なくとも1種類以上の含有量を制御することができる。例えばC含有の気体蒸発源材料としては、アセチレンを使用することが可能であり、上記物理蒸着法以外にも化学蒸着法、特にプラズマ支援化学蒸着法により被覆することができ、特に硬質皮膜表面の平滑性に優れ摩擦特性を改善することが可能である。またC、O、B、F、N、Clの組成を傾斜化することも可能である。また、C添加には固体蒸発源材料による供給と気体蒸発源材料による供給を併用することも好ましい被覆形態である。
本発明の硬質皮膜を被覆する方法として、物理蒸着法としては、AIP法、フィルター方式AIP法、MS法、電子ビーム蒸着法の何れかもしくはその組合せにより被覆することが可能であり、耐摩耗性、耐剥離性、低摩擦化の観点から特に好ましい。ここで言うフィルター方式AIP法とは、陰極から放出される蒸発物質のうち、イオン化された陰極物質を磁場並びに基材に印加したバイアス電圧により効果的に基材に導く手法を用い、イオン化されなかった陰極物質が基材に進入することを抑制する手段を設けているアーク放電式イオンプレーティング法である。化学蒸着法としては、プラズマ支援化学蒸着法による被覆が低温処理が可能であり、被覆基体の限定もなく、緻密な硬質皮膜が得られることより好ましい。またこれら物理蒸着法と化学蒸着法の組合せにより、例えば、最下層にはイオン化率が高く、密着性に優れたAIP法、フィルター方式AIP法を採用し、硬質皮膜表面側においては、フィルター方式AIP法とプラズマ支援化学蒸着法の組合わせにより、C含有量を高くし、平滑で摩擦抵抗の低い本発明皮膜を被覆する等の被覆方法も可能である。
更に、耐摩耗皮膜の被覆基体への密着性の改善及び又は切削寿命を延ばすために、本発明皮膜被覆前後に、工具切刃を機械的処理によってなじませることにより、突発的な切れ刃もしくは硬質皮膜のチッピングが抑制され好ましい。また、被覆中に硬質皮膜表面及び硬質皮膜内部に付着したドロップレット等を、機械的処理により除去することも、異常摩耗の抑制に効果的であり好ましい。本発明皮膜は、従来までのTiN、Ti(CN)、(TiAl)N、CrN、(TiSi)N、(CrSi)N膜等の公知の硬質皮膜と組み合わせた多層膜においても、本発明皮膜の効果は発揮されるものであり、本技術範囲に含まれるものである。以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明皮膜は下記に限定されるものではなく、適宜変更を行うことも本技術範囲に含まれるものである。
AIP法のみによる被覆においては、以下により被覆を行った。目的とする組成となるよう作成した各種合金製蒸発源材料並びに各種気体であるN、C、O、CH、CO、Ar等の何れかもしくはその組合せによる気体を用いる。また、N、C、Oに関しては、被覆の際にガスを真空容器内に導入することにより硬質皮膜に添加することも可能であるが、金属蒸発源材料に予め添加することによっても可能である。真空容器内又は側面にアーク放電式蒸発源、マグネトロンスパッタ蒸発源を配備する装置を用い、被覆基体温度が575℃となるよう加熱及び排気をした後、Arを真空容器内に導入する。プラズマ放電等によりArイオンを形成し、基体に印加したバイアス電圧により、Arイオン照射による被覆基体のクリーニングを行った。反応ガスを真空容器内に導入し、アーク放電式蒸発源の各種蒸発源に設置した材料表面でアーク放電を発生させ、負に印加したパルス状バイアス電圧により、基体に被覆処理を行った。同時にC2H2ガス、CH4ガス、COガスを真空容器内に導入する場合は、被覆アーク蒸発源とは独立したアーク放電式蒸発源でアーク放電を行ないながら被覆処理を行うことによりC含有ガスのイオン化及び反応性を向上させ、硬質皮膜へ添加した。これにより、Cを安定して硬質皮膜内へ添加できることが可能となり、組織構造の制御を容易に行うことができる。硬質皮膜内におけるC濃度の調整にはC含有ガス流量と、アーク放電蒸発源からCr系又はTi系金属の蒸発量を調整させながら被覆することにより調整した。これらにより、表1に示す本発明例1から19の硬質皮膜を被覆した。また、比較例を表2に、従来例を表3に示した。
各表に示す硬質皮膜組成の定量分析は、エネルギー分散型X線分光法、オージェ光電子分光法及び電子線エネルギーロス分光法により総合的に決定した。特にナノ領域におけるC含有量の分析は、電子線エネルギーロス分光法により、分析領域を1nmとして実施した。各表に示す皮膜組成の表示は金属成分、非金属成分を夫々あわせて100となるよう原子比で表記したが、ここでは金属成分と非金属成分の原子比が1:1であることを意味するものではない。
硬質皮膜のナノ結晶粒子径の測定は、硬質皮膜断面を透過型電子顕微鏡によりランダムに選択した視野の断面写真より、断面の面積を円の面積として置き換えた場合の直径である等価円直径を算出することにより求めた。透過型電子顕微鏡による断面組織観察にはJEM−2010F型の電界放射型透過型電子顕微鏡を用い、加速電圧を200kVとし、ナノ領域の電子線回折は、カメラ長を50cmで、ビーム径を1nmとした。
ナノ結晶粒子と結晶粒界とのC含有比率は、電子線エネルギーロス分光分析による強度を用い算出し、ナノ結晶粒子のC量に対する結晶界面のC量の比率で表わした。従って数値が大きくなる程ナノ結晶粒子に対して結晶粒界のC量が多いことを示す。結晶粒界の回折斑の有無に関して、表中に併記した。
ラマン分光分析は、光源波長が514.5nmのArイオンレーザーを用い、出力が1mW、レーザービーム径は1μmφで測定を実施した。ラマン分光分析による1700cm−1から1000cm−1の間におけるピーク強度の半値幅は、1700cm−1から1000cm−1の間に存在する最大ピークを示す位置におけるピーク強度の半分の強度位置における波数を表したものであり、数値が大きいもの程、ピークが膨らみをもち、アモルファス構造に近づいていることを示す。表1の本発明例硬質皮膜は何れも150cm−1以下であった。これはダイヤモンドライクカーボンの様なアモルファス構造を有する皮膜に比べ著しく小さい数値を示している。本発明の硬質皮膜のCはアモルファス構造とは異なることを示している。
層構造に関しては、D層、B層、C層、A層の順番にC含有量が多いことを示している。またB層(C層→D層)と示したものは、B層内にC層及びD層が多層構造で構成されることを示している。総数は最終的な層数を示したものであり、総厚はその時の硬質皮膜の厚みを示したものである。
(200)の半価幅とは、X線回折により得られる(200)面の最大ピーク位置におけるピーク強度の半分の位置における2θの値を示したものである。I(200)/I(111)は、X線回折により得られる(200)面の最大ピーク高さにおける強度をI(200)、(111)面の最大ピーク高さにおける強度をI(111)とした時、I(200)をI(111)で除した値である。
皮膜の硬度測定にはナノインデンターション法を用い、荷重を49mNで膜厚が2.5μmになる位置を10点測定し、平均値を示した。しかし、上記解析に用いた設備並びに解析条件は、これらに限定されるものではない。
本発明の硬質皮膜はナノ結晶粒子を含有し、結晶粒界は相対的にC含有量が多くなるように組織を制御することが極めて有効である。図1は、本発明例12の硬質皮膜の組成が(Al62Ti25Cr13)(N6137)からなる皮膜断面の透過型電子顕微鏡による断面組織を示す。図1より該硬質皮膜には、数ナノメートルサイズで構成されるナノ結晶粒子が点在していることが認められた。図2は、図1から任意に選択されるナノ結晶粒子の拡大断面写真を示す。図2より本発明の硬質皮膜には明瞭な格子配列を有したナノ結晶粒子1が介在し、粒子界面3は明瞭な格子配列が認められない構造を有していた。図3及び図4は、図2中の番号1及び番号3に対応した領域について、極微電子線回折により得られた回折斑を示す。図2中番号1の明瞭な格子配列を有したナノ結晶粒子は、極微電子線回折により得られた図3の回折斑より、fcc構造を有した結晶質相であることを示した。図2中番号3に対応した粒子界面の組織であって明瞭な格子配列が認められない所は、極微電子線回折により得られた図4より、回折斑を示さない非晶質構造を示した。図5及び図6は夫々図2中の番号1及び番号3に対応した電子線エネルギーロス分光分析結果を示す。図5及び図6を比較すると、結晶粒子界面は、ナノ結晶粒子に比べ、相対的にC含有量が多いことを示している。またナノ結晶粒子のCの強度と結晶粒界のCの強度とを比較した強度比は、1.1以上、2.6未満が好ましい形態であると言える。
図7に図1で観察した本発明例12と同一組成、同一製法で作成し層構造、層数を変化させた本発明例13の透過型電子顕微鏡による断面組織を示す。図7より数ナノメートル厚みで層構造が制御されており、黒色を示す層領域はC含有量の多いことが、電子線エネルギーロス分光分析結果から明らかとなった。
図8に本発明皮膜表面からのラマン分光分析結果を示す。図8中の破線は従来例20のアモルファスカーボンのピークプロファイルを示し、実線は本発明例12のピークプロファイルを示す。図8より本発明の皮膜は、波数が1600cm−1付近と、1350cm−1付近に各ピークが明瞭に認められ、アモルファスカーボンの場合よりも明瞭なピークが認められる。本発明例12の皮膜は1650cm−1から1550cm−1のピークの半値幅が46cm−1であり、他の本発明例皮膜も表1に示す様にピーク半価幅が150cm−1以下であった。しかし、アモルファスカーボンの1650cm−1から1550cm−1のピーク半値幅は、323cm−1であった。このことから、本発明皮膜はアモルファスカーボンとは全く異なる結晶構造を示す。この結果の考察として、本発明例の硬質皮膜のCがフリーカーボンとして存在している可能性があると考える。この2種の硬質皮膜をナノインデンター法により前述の方法で皮膜硬度を測定した結果、アモルファスカーボンは約18GPaであったことに対し、本発明例12は57GPaであった。本発明例12は高硬度であるにもかかわらず、低摩擦を示し、耐剥離性も極めて良好であった。
これらの改善により本発明の硬質皮膜は、低い摩擦抵抗、且つ耐熱性に優れながら、皮膜硬度が著しく高く、しかも高硬度でありながら硬質皮膜内に残留する圧縮応力が低いため、耐剥離性に優れる硬質皮膜を得ることができた。本発明の硬質皮膜を例えば切削工具に適用した場合、厳しい切削環境下においても耐摩耗性を大幅に改善することが可能である。
実施例により得られた硬質皮膜を超硬合金製2枚刃ドリルを用い、切削試験を行った。切削評価結果を表1に併記する。ドリル寿命の評価は、ドリルが切削不能に至った時点の穴加工数を示したものである。以下に切削条件を示す。
(ドリル切削条件)
工具:超硬合金製2枚刃ドリル、外径6mm
被覆基体:WC−10重量%Co超硬合金
切削方法:止まり穴加工
被削材:SCM440(HRC30)
穴深さ:18mm
切削速度:150m/min
送り:0.3mm/rev
切削油:なし、エアーブロー
本発明例の切削評価結果を表1に併記する。比較例の切削評価結果を表2に、従来例の切削評価結果を表3に併記する。本発明例は、比較例、従来例と比較して安定した切削寿命が得られた。本発明例1から本発明例19は、比較例20から比較例23及び従来例24に比べ、格段に加工穴数が多く、耐摩耗性に優れていることが明らかである。本発明例1はC含有比率が1.5の場合であり、同一組成の比較例20に示すC含有比率が1.0の場合と比較して、極めて穴加工数が多く、ナノ結晶粒子に対して結晶粒界のC含有量を多く設定することが重要であることを示す。本発明例2は本発明例1とほぼ同一皮膜であり、基体に予め公知の(TiAl)N系硬質皮膜を被覆した試料を用いた場合である。本発明例1と同程度の穴加工数を示しており、本発明皮膜と公知皮膜との組合せにおいても十分にその特性を発揮できる場合の事例を示す。本発明例3は、ナノ結晶粒子径が17nmの場合の事例であるが、ナノ結晶粒子径は15nm未満が好ましいことを示す事例である。本発明例4は、結晶粒界の結晶構造が回折斑を有する結晶の場合の事例を示すが、回折斑を示さない場合、(表中では不明瞭と記載)がより好ましいことを示す。尚、不明瞭とは回折斑が明瞭に認められないことを意味し、非晶質構造であると考える。本発明例5は、本発明皮膜が単層の場合の事例を示したものであるが、多層構造にすることにより、優れた耐摩耗性を得ることができることを示したものである。本発明例6は、本発明皮膜の2層構造の場合を示すが、更に多層化することが耐摩耗性の改善に有効であることを示す事例である。本発明例7は、本発明皮膜を2500層積層した場合の事例を示すが、本発明例1の520層の方が、耐摩耗性に優れている。本発明例8は、I(200)/I(111)の値が1.2の場合の事例であるが、I(200)/I(111)の値が1.5以上の場合がより好ましいことを示す事例である。本発明例9は、本発明皮膜をAIP法により被覆し、その後MS法により被覆した事例を示すが、優れた耐摩耗性を得ることができることを示したものである。本発明例10は、本発明皮膜をMS法により被覆した場合の事例を示したものであるが、特に低摩擦が得られ耐摩耗性に優れている。本発明例11はAIP法とMS法を同時に用いて被覆した場合の事例であるが、低摩擦抵抗化に有効であり、耐摩耗性に優れている。本発明例12、13、14は、Cr及びNbを添加した場合の事例を示すが、特に耐熱性が改善され耐摩耗性に優れている。本発明例15は、C含有量の値が60%の場合の事例であるが、耐摩耗性に優れている。本発明例16は、公知の(TiAl)N皮膜を最下層に用い、その上層に本発明皮膜である(TiSi)(CNO)皮膜を被覆した場合の本発明例を示すが、従来までの(TiSi)Nに比べ摩擦抵抗が低く、ドリル刃溝への被加工物の凝着が著しく少なく、切削抵抗が著しく減少し、その結果穴加工数を増加させることが可能となった。本発明例17は、Bを含有した本発明皮膜であるが、はじめにAIP法により、Nが70%以上の最下層を被覆した後、PECVD法により、アセチレンに加え、硼素を含有した基体をイオン化させながらバイアス電圧を印加し、被覆を実施した。本発明例18は、Fを含有した本発明例であるが、はじめにAIP法により、Nが70%以上の最下層を被覆した後、PECVD法により、アセチレンに加え、フッ素含有気体をイオン化させながらバイアス電圧を印加し、被覆を実施した。本発明例19は、金属成分がAl、Cr、Siの場合の事例を示すが、同様に耐摩耗性に優れた。比較例21、22、23においては、硬質皮膜にナノ結晶粒子が確認できなかった場合の事例を示すが、本発明皮膜よりも硬度が低く、本発明例に比べ著しく耐摩耗性に劣った。従来例24はTiAlN系皮膜のアモルファス構造からなる硬質皮膜の場合であり、本発明皮膜よりも硬度が低く、基材への密着性に劣り、著しく工具寿命が短かった。これらより、本発明例は著しい耐摩耗性改善が成されていることが明らかである。
図1は、本発明皮膜の透過型電子顕微鏡による断面透過電子像を示す。 図2は、本発明皮膜のナノ結晶粒子近傍の透過型電子顕微鏡による断面透過電子像を示す。 図3は、図2中の番号1に対応した極微電子線回折写真を示す。 図4は、図2中の番号3に対応した極微電子線回折写真を示す。 図5は、図2中の番号1に対応した電子線エネルギーロス分光分析結果を示す。 図6は、図2中の番号3に対応した電子線エネルギーロス分光分析結果を示す。 図7は、別の本発明皮膜の透過型電子顕微鏡による層構造の断面透過電子像を示す。 図8は、本発明皮膜のラマン分光分析結果を示す。
符号の説明
1:本発明皮膜のナノ結晶粒子内部
3:本発明皮膜の結晶粒界部

Claims (22)

  1. 炭素を含有した硬質皮膜であって、該硬質皮膜はナノ結晶粒子と結晶粒界を有し、該結晶粒界は該ナノ結晶粒子に比べて相対的に炭素含有量が多いいことを特徴とする硬質皮膜。
  2. 請求項1記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜表面からのラマン分光分析において、1700cm−1から1000cm−1の間のピーク半価幅が150cm−1以下であることを特徴とする硬質皮膜。
  3. 請求項1又は2記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜は金属炭化物、金属炭酸化物、金属炭窒化物、金属炭酸窒化物の何れかであることを特徴とする硬質皮膜。
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜は金属成分を含み、該金属成分がFe、Cu、Cr、Mg、Sc、Y、Mo、W、Ti、Ta、Nb、V、Zr、Si、Alから選択される何れか1種もしくは2種以上から構成されることを特徴とする硬質皮膜。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜がS、F、Cl、Bから選択される何れか1種以上を含有することを特徴とする硬質皮膜。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜内のナノ結晶粒子径は、粒子断面の面積を円の面積として置き換えた場合の直径である等価円直径として求めた場合、2nm以上、15nm未満であることを特徴とする硬質皮膜。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の硬質皮膜において、該ナノ結晶粒子は透過型電子顕微鏡による電子線回折において、fcc構造又はhcp構造からなる回折斑を示すことを特徴とする硬質皮膜。
  8. 請求項1乃至7いずれかに記載の硬質皮膜において、該結晶粒界は透過型電子顕微鏡による電子線回折において、回折斑が認められない非晶質構造からなることを特徴とする硬質皮膜。
  9. 請求項1乃至8いずれかに記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜の炭素含有比率が、非金属元素の原子比率で、15%以上、95%未満からなる層を硬質皮膜の最表面に被覆したことを特徴とする硬質皮膜。
  10. 請求項1乃至9いずれかに記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜のX線回折における(200)面の半価幅が2θで1.2度以上、2.8度未満であることを特徴とする硬質皮膜。
  11. 請求項1乃至10いずれかに記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜は相対的に炭素含有量の少ない層であるA層と、相対的に炭素含有量の多い層であるB層の多層構造から構成されることを特徴とする硬質皮膜。
  12. 請求項1乃至項11いずれかに記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜は2層以上、2000層未満の積層数で構成され、各層の厚みが2nm以上、2000nm未満で構成されることを特徴とする硬質皮膜。
  13. 請求項11乃至12いずれかに記載の硬質皮膜において、該B層は相対的に炭素含有量の少ない層のC層と、相対的に炭素含有量の多い層のD層から構成される多層構造であることを特徴とする硬質皮膜。
  14. 請求項13記載の硬質皮膜において、該C層及び該D層の層厚は2nm以上100nm未満であることを特徴とする硬質皮膜。
  15. 請求項1乃至14いずれかに記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜のX線回折における(111)面の回折強度をI(111)、(200)面における回折強度をI(200)とした時、I(200)/I(111)の値が1.5以上、15未満であることを特徴とする硬質皮膜。
  16. 請求項1乃至15いずれかに記載の硬質皮膜において、該硬質皮膜は炭素を含有する蒸発源材料を用いて被覆することを特徴とする硬質皮膜の被覆方法。
  17. 請求項16記載の硬質皮膜の被覆方法において、該硬質皮膜はO、C、B、F、N、Clから選択される少なくとも1種類以上を含有する気体の流量を変動させ、該硬質皮膜に含有するO、C、B、F、N、Clから選択される少なくとも1種類以上の含有量を制御することを特徴とする硬質皮膜の被覆方法。
  18. 請求項1乃至15いずれかに記載の硬質皮膜を、物理蒸着法により被覆することを特徴とする硬質皮膜の被覆方法。
  19. 請求項18記載の硬質皮膜の被覆方法が、マグネトロンスパッタリング法、アーク放電式イオンプレーティング法、フィールター方式アーク放電式イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法から選択される何れかであることを特徴とする硬質皮膜の被覆方法。
  20. 請求項1乃至15いずれかに記載の硬質皮膜を、化学蒸着法により被覆することを特徴とする硬質皮膜の被覆方法。
  21. 請求項20記載の硬質皮膜の被覆方法が、プラズマ支援化学蒸着法であることを特徴とする硬質皮膜の被覆方法。
  22. 請求項1乃至15いずれかに記載の硬質皮膜を、該物理蒸着法及び/又は該化学蒸着法から選択される被覆方法の組合せであることを特徴とする硬質皮膜の被覆方法。
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