JP2005255727A - 高純度化されたムコ多糖の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ムコ多糖並びにタンパク質及び/又はその分解物を含有してなる原料組成物、及び酢酸ナトリウム等の有機カルボン酸塩を含み且つ該有機カルボン酸塩濃度が8〜60重量%である水溶液を調製した後に、当該水溶液とエタノール等の水溶性有機溶媒とを混合して、ムコ多糖を選択的に析出させて高純度化されたムコ多糖を得る。
【選択図】 なし
Description
限外ろ過に用いる処理液(二次水溶液)としては、ムコ多糖類を0.1〜30重量%、好ましくは2〜10重量%含む水溶液を用いるのが好適である。二次水溶液には有機カルボン酸塩を添加する必要は特に無いが、腐敗を防止の目的で、防腐剤、酸、アルカリを加えてもよい。二次水溶液のpHは、特に制限はないが、腐敗防止の観点からpH8〜14又はpH1〜5であることが好ましい。限外ろ過に用いる膜は、ムコ多糖類の分子量に応じて適宜選択すればよい。ムコ多糖がコンドロイチン硫酸の場合には、分画分子量が6000以上の膜であれば有効であるが、特に鮭由来のコンドロイチン硫酸の場合には、分画分子量が3万〜10万の膜が好ましく、5万の膜を用いることが精製効率の点で特に好適である。
活性炭処理に使用される活性炭は入手可能なものが何ら制限なく使用される。例えば日本ノーリット社のPK、PKDA MESY/MRX、ELORIT、AZ0、DARCO、HYDRODARCO 3000/4000、DARCO 12X20LI、DARCO12X20DC、PETRODARCO、DARCO MRX、GAC、GAC PLUS、DARCO VAPURE、GCN、C−GRANULAR等の破砕活性炭類、CA、CN、CG、DARCO KB/KBB、S−51、S−51−HF、S−51−FF、PREMIUM DARCO、DARCO GFP、HDC/HDR/HDH、GRO SAFE、FM−1、DARCO TRS、DARCO FGD、SX、SX ULTRA、SA、D−10、PN、ZN、SA−SW、W、GL、HB PLUS等の粉末活性炭類、ROW、RO、ROX、RB、R、R.EXTRA、SORBONORIT、GF 40/50、CNR、ROZ、RBAA、RBHG、RZN、RGM等の成型活性炭・添着活性炭類、PICA社の粒状活性炭類、球状活性炭類、粉末活性炭類、日本エンバイロケミカル社のモルシーボン、WHA、粒状白鷺(X2M、GM2X、GH2X、GHXUG、GS1X、GS3X、GTX、GTSX、G2X、GS2X、GAAX、MAC−W、GOC、GOX、GOHX、APRC、TAC、MAC、XRC、NCC、SRCX)等の機能性活性炭類、粒状白鷺(G2C、C2C、WH2C、W2C、WH5C、W5C、LGK−400、LGK−100、LH2C、KL、G2X、GH2X、WH2X、S2X、C2X、X7000H、X7100H、X700H−3、X7100H−3、LGK−700、DX7−3)、X−7000、X−7100、X−7000−3、X−7100−3、等の粒状活性炭類、白鷺(C、M、A、P、PHC、FAC−10)、カルボラフィン、強力白鷺、精製白鷺、精製白鷺2、特製白鷺、白鷺DO−2、白鷺DO−5、白鷺DO−11等の粉末活性炭類、ハニカムカーボ白鷺、モールドカーボン、カーボンペーパー、白鷺C−DC、カルボラフィンDC、粒状白鷺DC、アルデナイト、アルデナイトSP等の活性炭加工品類二村化学工業社のSG、SGP等の顆粒活性炭類、TA、TS、TG、TM等の造粒活性炭類、S、FC、SA1000、K、A、KA、AC、M、P、IC、IP、CB、GB、GLP、CLP、W等の粉末活性炭類、CG48B、CG48BR、CW130B、CW130A、CW130BR、CW130AR、CW480SZ、CW6100SZ、GL130A、GL240A、GM130A、GM240A、GMC等の破砕活性炭類があげられる。使用する活性炭はムコ多糖原料組成物の種類によっても異なるため、適宜選択すればよい。また、二種類以上組み合わせて使用してもよい。これらの活性炭の中で、より高純度のムコ多糖類を得やすいことから、特に粉末活性炭類が好ましく、市販品としては精製白鷺、精製白鷺2、SX ULTRA等を挙げることが出来る。
イオン交換処理を行う場合には、腐敗防止の観点から腐敗防止剤を添加した二次水溶液を使用するのが好適である。二次水溶液中のムコ多糖濃度は0.1〜30重量%、特に0.5〜25重量%とするのが好適である。カチオン交換樹脂での処理により、タンパク質及び/又はその分解物の除去、塩、必要であるならば重金属の除去を行うことが出来る。金属イオンおよびタンパク質及び/又はその分解物は、プロトン型の交換体樹脂に結合し、遊離のムコ多糖はろ液又は溶離液中に存在する。処理温度は、一般に0〜50℃で行われるが、精製効率、樹脂再生、腐敗防止等の観点から、10〜25℃が好ましい。処理方式としては、イオン交換樹脂中での攪拌によるバッチ方式、あるいは連続式又は不連続式カラム法で行うことが出来る。カチオン交換樹脂としては、強酸性樹脂が好ましく、例えばダウエックスX50,アンバーライトIR120、PK216等が挙げられる。イオン交換樹脂の使用量は二次水溶液中のムコ多糖1重量部に対して、1〜50重量%、好ましくは5〜40重量%を用いて行う。
前記(1)〜(3)の処理の前後で、ムコ多糖原料組成物を含有する水溶液に濁りが観測される場合は、該処理の効果をさらに向上させるため、濁り成分を除去するため、ろ過処理を行うことが好ましい。該ろ過処理として通常の処理方法が何ら制限なく使用される。例えば、遠心分離ろ過、過圧ろ過、減圧濾過、デカンテーション、フィルタープレス等が挙げられる。一般的にはろ過助剤としてケイソウ土等のろ過助剤を使用し、加圧ろ過、減圧濾過、フィルタープレスでろ過する。該ろ過助剤は水溶液中に添加してもよく、ろ過器に添加してもよく、両方組み合わせてもよい。さらに、ろ過後の水溶液を0.1〜1.0μmの精密ろ過(メンブランフィルター、ポールフィルター)をすると尚良い。
ムコ多糖の構造に応じた方法により分析する。例えば、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、デルマタン硫酸等のグルコサミノグルカンの場合には、構成ユニットのひとつであるウロン酸分析により分析できる。ウロン酸分析法としては、一般にカルバゾール法を用いることが出来る。またコンドロイチン硫酸、ヘパリン、デルマタン硫酸等の硫酸基を有するムコ多糖の場合には、硫酸バリウム比濁法、ロジゾン酸法等の硫酸基定量法を用いることが出来る。混在する不純物の特性ピークが明確であり、目的のムコ多糖のシグナルと分離可能な場合には、プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR)においても純度分析をすることが可能である。またゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)によって、純度分析が可能である。
タンパク質を水中で分解し、生成したアミノ酸をニンヒドリン反応により呈色することを利用するニンヒドリン法を用いることが出来る。また、硫酸と強熱して窒素をすべてアンモニウムイオンとして定量する方法であるケルダール法、2つ以上のペプチド結合が近接して存在する場合に、強アルカリ性側で2価の銅と錯塩を形成する反応を利用するビュレット法、フェノール試薬とタンパク質中の芳香族アミノ酸に由来する呈色反応であるローリー法、芳香族アミノ酸含量を指標とするUV法、過剰の酸(又は塩基性)色素を添加して、タンパク質との間に不溶性の塩を形成させ、沈殿させて、未反応の色素量を分光光度計で測定し、算出した結合色素量からタンパク量を求める色素結合法等、一般にタンパク質を分析する方法を用いることが出来る。これらのなかから、製造するムコ多糖類に応じた分析方法を採用すればよいが、一般に妨害物質の影響を受けにくいこと、検出感度が高いことから好適にはニンヒドリン法を用いることが出来る。またタンパク質及び/又はその分解物の特性ピークが明確であり、目的のムコ多糖のシグナルと分離可能な場合には、プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR)においても混在量を分析することが可能である。
イオン交換クロマトグラフィー法にて分析することが出来る。また、プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR)によっても有機カルボン酸塩由来の特性シグナルに基づいて、定量することも可能である。
日本薬局方一般試験法に基づき、酸素フラスコ燃焼法により分析することが出来る。
公知方法によって可能であるが、例えば日本薬局方一般試験法に基づく、微生物限度試験法生菌数試験(メンブランフィルター法)を用いることができる。
ガスクロマトグラフィー法(GC)で測定することが可能である。また、プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR)によっても水溶性有機溶媒由来の特性シグナルに基づいて、定量することも可能である。
鮭頭部より鼻軟骨を採取し、粉砕した。次いで固形分に対して、2倍量のイオン交換水を加えpHを中性付近に調製し、0.2重量%のタンパク質分解酵素(アルカリ性プロテアーゼ)を加えて、50℃前後で1〜2時間処理した後、90℃に加熱し酵素を失活させた。冷却後、遠心分離して、活性炭を0.2重量%添加し、攪拌した。次いでろ過助剤(ケイソウ土、ラヂオライト300)を入れてろ過した後、スプレードライヤを用いてろ液を乾燥させ、微黄色粉末を得た。得られたムコ多糖類を含む組成物を分析したところ、コンドロイチン硫酸純度は、約43重量%、タンパク質及び/又はその分解物は、ケルダール分析法にて約55重量%であることが判った。
1000ml四つ口フラスコに、スリーワンモーター(35W)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着した。これに、イオン交換水200ml、製造例1で得たムコ多糖原料組成物50.0g{ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム)43重量%(21.5g)、タンパク質55重量%(27.5g)、食塩2重量%(1.0g);コンドロイチン硫酸ナトリウムのNMR純度43%}を加え、40℃で攪拌(せん断速度2m/秒)しながら溶解させた。さらに、酢酸ナトリウム32.8gを加え、50℃で溶解させる(この時点での酢酸ナトリウムの濃度は11.6重量%)。その後、4重量%水酸化ナトリウム水溶液22.0g(水酸化ナトリウム0.08g、イオン交換水21.92g)を加え、50℃で2時間攪拌した。次に、22℃まで冷却し、酢酸1.32gを加え、さらに酢酸ナトリウム40.0gを加え、22℃で溶解させた(この時点での酢酸ナトリウムの濃度は21.0重量%、溶液のpHは9.8)。溶解後、95重量%エタノール513.5g(エタノール487.8g、イオン交換水25.7g)を2時間かけ、30℃以下で激しく攪拌(せん断速度2m/秒)しながら滴下した。滴下後、1時間さらに攪拌して、減圧ろ過により、沈殿を分離した。得られた湿体は90.3gであり、50℃で棚段式減圧乾燥を行ったところ、乾燥体36.4gを得た。ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)、イオン交換クロマトグラフィー(IEC)、アミノ酸自動分析(ニンヒドリン法)の結果、コンドロイチン硫酸ナトリウム21.3g、タンパク質/タンパク質分解物0.4g、酢酸ナトリウム14.7gであった。さらに核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定、日本薬局方一般試験法に基づく、酸素フラスコ燃焼法(イオウ)を行った。結果を表1に示す。
1000ml四つ口フラスコに、スリーワンモーター(35W)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着した。これに、イオン交換水200ml、製造例1で得たムコ多糖原料組成物50.0gを加え、40℃で攪拌(せん断速度2m/秒)しながら溶解させた。さらに、酢酸ナトリウム8.2gを加え、50℃で溶解させる(この時点での酢酸ナトリウムの濃度は3.2重量%)。その後、4重量%水酸化ナトリウム水溶液22.0g(水酸化ナトリウム0.08g、イオン交換水21.92g)を加え、50℃で2時間攪拌した。次に、22℃まで冷却し、酢酸1.32gを加え、さらに酢酸ナトリウム6.0gを加え、22℃で溶解させた(この時点での酢酸ナトリウムの濃度は6.2重量%、溶液のpHは10.0)。溶解後、95重量%エタノール513.5g(エタノール487.8g、イオン交換水25.7g)を2時間かけ、30℃以下で激しく攪拌(せん断速度2m/秒)しながら滴下した。滴下後、1時間さらに攪拌して、減圧ろ過により、沈殿を分離した。得られた湿体は85.3gであり、50℃で棚段式減圧乾燥を行ったところ、乾燥体34.7gを得た。GPC、IEC、アミノ酸自動分析(ニンヒドリン法)の結果、コンドロイチン硫酸ナトリウム21.3g、タンパク質/タンパク質分解物9.2g、酢酸ナトリウム4.0gであった。さらに核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定、日本薬局方一般試験法に基づく、酸素フラスコ燃焼法(イオウ)を行った。結果を表2に示す。
1000ml四つ口フラスコに、スリーワンモーター(35W)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着した。これに、イオン交換水200ml、製造例1で得たムコ多糖原料組成物50.0gを加え、40℃で攪拌(せん断速度2m/秒)しながら溶解させた。さらに、食塩23.4gを加え、50℃で溶解させた(この時点での食塩の濃度は8.6重量%)。その後、4重量%水酸化ナトリウム水溶液22.0g(水酸化ナトリウム0.08g、イオン交換水21.92g)を加え、50℃で2時間攪拌した。次に、22℃まで冷却し、酢酸1.32gを加え、さらに食塩28.5gを加え、22℃で溶解させた(この時点での食塩の濃度は16.0重量%、溶液のpHは8.9)。溶解後、95重量%エタノール513.5g(エタノール487.8g、イオン交換水25.7g)を2時間かけ、30℃以下で激しく攪拌(せん断速度2m/秒)しながら滴下した。滴下後、1時間さらに攪拌して、減圧ろ過により、沈殿を分離した。得られた湿体は105.3gであり、50℃で棚段式減圧乾燥を行ったところ、乾燥体44.7gを得た。GPC、IEC、アミノ酸自動分析(ニンヒドリン法)の結果、コンドロイチン硫酸ナトリウム21.5g、タンパク質/タンパク質分解物9.2g、食塩14.0gであった。さらに核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定、日本薬局方一般試験法に基づく、酸素フラスコ燃焼法(イオウ)を行った。結果を表3に示す。
1000ml四つ口フラスコに、スリーワンモーター(35W)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着した。これに、イオン交換水200ml、製造例1で得たムコ多糖原料組成物12.5gを加え、40℃で攪拌(せん断速度1m/秒)しながら溶解させた。さらに、酢酸ナトリウム32.8gを加え、50℃で溶解させる(この時点での酢酸ナトリウムの濃度は13.4重量%)。その後、4重量%水酸化ナトリウム水溶液22.0g(水酸化ナトリウム0.08g、イオン交換水21.92g)を加え、50℃で2時間攪拌した。次に、22℃まで冷却し、酢酸1.32gを加え、さらに酢酸ナトリウム40.0gを加え、22℃で溶解させた(この時点での酢酸ナトリウムの濃度は23.6重量%、溶液のpHは11.0)。溶解後、95重量%エタノール513.5g(エタノール487.8g、イオン交換水25.7g)を2時間かけ、30℃以下で激しく攪拌(せん断速度4m/秒)しながら滴下した。滴下後、1時間さらに攪拌して、減圧ろ過により、沈殿を分離した。得られた湿体は50gであり、50℃で棚段式減圧乾燥を行ったところ、乾燥体5.5gを得た。GPC、IEC、アミノ酸自動分析(ニンヒドリン法)の結果、コンドロイチン硫酸ナトリウム5.3g、タンパク質/タンパク質分解物0.1g、酢酸ナトリウム0.1gであった。さらに核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定、日本薬局方一般試験法に基づく、酸素フラスコ燃焼法(イオウ)を行った。結果を表4に示す。
実施例1と同様にして得られた湿体20g(コンドロイチン硫酸ナトリウム4.76g)をイオン交換水350gに溶解させ、0.45μmのメンブランフィルターで精密ろ過した。これをアドバンテック製ポリサルホン限外ろ過膜(分画分子量5万)を装着した同社製限外ろ過装置(UHP−76K)で、窒素圧力0.2MPa、20℃、20時間限外ろ過を行った。このとき、装置内の水溶液が30gになったところで、全量が350gとなるようにイオン交換水を継ぎ足し、これを繰り返した。継ぎ足したイオン交換水はトータルで1500gであった。限外ろ過終了時の装置内の水溶液量は、125gであり、これを4つ口500mlフラスコに移液した。このフラスコにスリーワンモーター(35W)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着し、攪拌しながら酢酸ナトリウム2gを添加し溶解させた。溶解後、温度を5℃に冷却し、せん断速度を10m/秒とした後、95重量%エタノール238g(エタノール226g、イオン交換水12g)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間熟成後、減圧濾過により沈殿を分離した。さらに、95重量%エタノール50g(エタノール47.5g、イオン交換水2.5g)で2回洗浄した。
実施例1と同様にして得られた湿体20g(コンドロイチン硫酸ナトリウム4.76g)をイオン交換水125gに溶解させ、0.45μmのメンブランフィルターで精密ろ過した。これを三菱化学社製カチオン交換樹脂PK216を1.5cmX20cmのカラムに100ml添加し1時間かけてカラム処理した。さらに、20mlで樹脂を洗浄した。得られた水溶液は洗浄液とあわせて150gであり、これを4つ口500mlフラスコに移液した。その後、水酸化ナトリウム0.38gを加えて中和した。このフラスコにスリーワンモーター(35w)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着し、攪拌しながら酢酸0.5gでpH=5.5に調整した。さらに酢酸ナトリウム2gを添加し溶解させた。溶解後、温度を5℃に冷却し、せん断速度を0.7m/秒とした後、95重量%エタノール285g(エタノール271g、イオン交換水14g)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間熟成後、減圧濾過により沈殿を分離した。さらに、95重量%エタノール50g(エタノール47.5g、イオン交換水2.5g)で2回洗浄した。
4つ口500mlフラスコにスリーワンモーター(35w)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着し、イオン交換水125gを注入した。さらに、実施例1と同様にして得られた湿体20g(コンドロイチン硫酸ナトリウム4.76g)を室温で攪拌しながら溶解させ、さらに、日本エンバイロケミカル社製の活性炭/精製白鷺2を4g添加後、室温で2時間攪拌した。攪拌後、減圧ろ過器に、ケイソウ土10gをプレフィードしてろ過し、イオン交換水20gで洗浄した。次いで、ろ液を0.45μmのメンブランフィル−ターで精密ろ過した。さらに、4つ口500mlフラスコにスリーワンモーター(35w)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着し、そのろ液125gを移液した。その水溶液に酢酸ナトリウム2gを溶解させた。溶解後、温度を5℃に冷却し、せん断速度を1m/秒とした後、95重量%エタノール(エタノール226g、イオン交換水12g)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間熟成後、減圧濾過により沈殿を分離した。さらに、95重量%エタノール50g(エタノール47.5g、イオン交換水2.5g)で2回洗浄した。
実施例1と同様にして得られた湿体20g(コンドロイチン硫酸ナトリウム4.76g)をイオン交換水350gに溶解させ、0.45μmのメンブランフィルターで精密ろ過した。これをアドバンテック製ポリサルホン限外ろ過膜(分画分子量5万)を装着した同社製限外ろ過装置(UHP−76K)で、窒素圧力0.2MPa、20℃、20時間限外ろ過を行った。このとき、装置内の水溶液が30gになったところで、全量が350gとなるようにイオン交換水を継ぎ足し、これを繰り返した。継ぎ足したイオン交換水はトータルで1500gであった。限外ろ過終了時の装置内の水溶液量は、125gであった。
1000ml四つ口フラスコに、スリーワンモーター(35W)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着した。これに、イオン交換水200ml、日本バリアフリー社製のマリンコンドロイチン−40(MC−40)12.8g{ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム)42重量%(5.4g)、タンパク質46重量%(5.9g)、その他11.3重量%(1.5g)、NMR純度44%}を加え、40℃で攪拌しながら溶解させた。さらに、酢酸ナトリウム32.8gを加え、50℃で溶解させる(この時点での酢酸ナトリウムの濃度は13.4重量%)。その後、4重量%水酸化ナトリウム水溶液22.0g(水酸化ナトリウム0.08g、イオン交換水21.92g)を加え、50℃で2時間攪拌した。次に、22℃まで冷却し、酢酸1.32gを加え、さらに酢酸ナトリウム40.0gを加え、22℃で溶解させた(この時点での酢酸ナトリウムの濃度は23.6重量%、溶液のpHは11.0)。溶解後、95重量%エタノール513.5g(エタノール487.8g、イオン交換水25.7g)を2時間かけ、30℃以下で激しく攪拌(せん断速度5m/秒)しながら滴下した。滴下後、1時間さらに攪拌して、減圧ろ過により、沈殿を分離した。得られた湿体は50gであり、50℃で棚段式減圧乾燥を行ったところ、乾燥体5.4gを得た。GPC、IEC、アミノ酸自動分析(ニンヒドリン法)の結果、コンドロイチン硫酸ナトリウム5.2g、タンパク質/タンパク質分解物0.1g、酢酸ナトリウム0.1gであった。さらに核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定、日本薬局方一般試験法に基づく、酸素フラスコ燃焼法(イオウ)を行った。結果を表5に示す。
ムコ多糖原料組成物11.1g{ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム)43重量%(4.76g)、タンパク質55重量%(6.1g)、食塩2重量%(0.2g);コンドロイチン硫酸ナトリウムのNMR純度43%}をイオン交換水350gに溶解させ、0.45μmのメンブランフィルターで精密ろ過した。これをアドバンテック製ポリサルホン限外ろ過膜(分画分子量5万)を装着した同社製限外ろ過装置(UHP−76K)で、窒素圧力0.2MPa、20℃、60時間限外ろ過を行った。このとき、装置内の水溶液が30gになったところで、全量が350gとなるようにイオン交換水を継ぎ足し、これを繰り返した。継ぎ足したイオン交換水はトータルで1500gであった。限外ろ過終了時の装置内の水溶液量は、125gであり、これを4つ口500mlフラスコに移液した。このフラスコにスリーワンモーター(35W)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着し、攪拌しながら酢酸ナトリウム2gを添加し溶解させた。溶解後、温度を5℃に冷却し、せん断速度を10m/秒とした後、95重量%エタノール238g(エタノール226g、イオン交換水12g)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間熟成後、減圧濾過により沈殿を分離した。さらに、95重量%エタノール50g(エタノール47.5g、イオン交換水2.5g)で2回洗浄した。
ムコ多糖原料組成物11.1g{ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム)43重量%(4.76g)、タンパク質55重量%(6.1g)、食塩2重量%(0.2g);コンドロイチン硫酸ナトリウムのNMR純度43%}をイオン交換水125gに溶解させ、0.45μmのメンブランフィルターで精密ろ過した。これを三菱化学社製カチオン交換樹脂PK216を1.5cmX20cmのカラムに100ml添加し1時間かけてカラム処理した。さらに、20mlで樹脂を洗浄した。得られた水溶液は洗浄液とあわせて150gであり、これを4つ口500mlフラスコに移液した。その後、水酸化ナトリウム0.38gを加えて中和した。このフラスコにスリーワンモーター(35w)を連結した半月板攪拌翼(半径5cm)、温度計、コンデンサーを装着し、攪拌しながら酢酸0.5gでpH=5.5に調整した。さらに酢酸ナトリウム2gを添加し溶解させた。溶解後、温度を5℃に冷却し、せん断速度を0.7m/秒とした後、95重量%エタノール285g(エタノール271g、イオン交換水14g)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間熟成後、減圧濾過により沈殿を分離した。さらに、95重量%エタノール50g(エタノール47.5g、イオン交換水2.5g)で2回洗浄した。
Claims (6)
- ムコ多糖並びにタンパク質及び/又はその分解物を含有してなる原料組成物からムコ多糖を分離することにより高純度化されたムコ多糖を製造する方法であって、前記原料組成物及び有機カルボン酸塩を含み且つ該有機カルボン酸塩の濃度が8〜60重量%である水溶液を調製する水溶液調製工程、及び該工程で得られた水溶液と水溶性有機溶媒とを混合して、ムコ多糖を選択的に析出させる析出工程を含むことを特徴とする前記方法。
- 前記析出工程において原料組成物に含まれるムコ多糖の90重量%以上を析出させる請求項1に記載の方法。
- 前記析出工程で析出したムコ多糖と、水溶性有機溶媒を含有する水溶液とを分離する分離工程、及び当該分離工程で分離された水溶液から前記水溶性有機溶媒を回収する工程を更に含む請求項1に記載の方法。
- 前記析出工程で析出したムコ多糖と、水溶性有機溶媒を含有する水溶液とを分離する分離工程、当該分離工程で分離されたムコ多糖を水に溶解させて水溶液を調製する第二水溶液調製工程、及び当該工程で得られた水溶液と水溶性有機溶媒とを混合して更に高純度化されたムコ多糖を析出させる第二析出工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記析出工程で析出したムコ多糖と、水溶性有機溶媒を含有する水溶液とを分離する分離工程、当該分離工程で分離されたムコ多糖を水に溶解させて水溶液を調製する第二水溶液調製工程、及び当該工程で得られた水溶液に限外ろ過処理、活性炭処理、イオン交換樹脂処理及びろ過処理から選ばれる少なくとも1つの処理を施す工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- ムコ多糖並びにタンパク質及び/又はその分解物を含有してなる組成物からムコ多糖を分離する方法であって、前記組成物及び有機カルボン酸塩を含み且つ該有機カルボン酸塩の濃度が8〜60重量%である水溶液を調製する工程、及び該工程で得られた水溶液と水溶性有機溶媒とを混合して、ムコ多糖を選択的に析出させる工程を含むことを特徴とする前記方法。
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