JP2005255098A - 車輌の走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比して運転者が煩わしさや不安感を感じる虞れを低減し操舵輪の転舵に起因する反力の変動を低減すると共に中立位置のずれ量及びその修正量を低減する。
【解決手段】走行路100の曲率半径R、車輌12の走行路幅方向のずれ量としての横偏差Y、走行路100に対する車輌のヨー角φに基づき車輌12を車線102に沿って走行させるための左右前輪の舵角修正量Δδが演算され(S50〜80)、舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo未満であるときには、転舵角可変装置30のみにより左右前輪の舵角が舵角修正量Δδ修正され(S90〜110)、舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo以上であるときには、転舵角可変装置30による転舵制御は行われず、電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力により左右前輪の舵角が舵角修正量Δδ修正されるよう、左右前輪の修正転舵が補助される(S90、120〜160)。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輌用操舵制御装置に係り、更に詳細には運転者により操作される操舵入力手段に対し相対的に操舵輪を転舵する転舵手段と、操舵補助力を発生する操舵補助力発生手段と、転舵手段及び操舵補助力発生手段を制御する制御手段とを有する車輌用操舵制御装置に係る。
自動車等の車輌の操舵制御装置の一つとして、例えば下記の特許文献1に記載されている如く、運転者により操作されるステアリングホイールに対し相対的に操舵輪を転舵するステアリングギヤ比可変装置の如き転舵手段と、操舵補助力を発生する電動式パワーステアリング装置の如き操舵補助力発生手段と、転舵手段及び操舵補助力を操舵補助力発生手段を制御する制御手段とを有し、車速に応じてステアリングギヤ比及び操舵補助力を制御するよう構成された車輌用操舵制御装置が従来より知られている。
特開2003−320948号公報
一般に、ステアリングギヤ比可変装置の如き転舵手段によれば、車輌の車線逸脱防止のための修正操舵の如く制御によって操舵輪を自動的に転舵する必要が生じると、ステアリングホイールを回転させることなく操舵輪を自動的に転舵し操舵輪の舵角を自動的に修正することができるが、ステアリングホイールの中立位置と操舵輪の直進位置との間にずれが生じることが避けられず、そのため中立位置のずれを適宜に修正しなければならない。また転舵手段により操舵輪が転舵されると、その反力がステアリングホイールに伝達されるので、運転者が操舵輪の修正操舵や中立位置のずれ解消の転舵による反力を感じないようにするためには、電動式パワーステアリング装置の如き操舵補助力発生手段によって反力を打ち消す複雑な制御が必要である。
逆に電動式パワーステアリング装置の如き操舵補助力発生手段によれば、ステアリングホイールの中立位置と操舵輪の直進位置との間にずれが生じることなく操舵輪を転舵することができるが、操舵輪の転舵に伴ってステアリングホイールが不必要に回転してしまい、そのため運転者が煩わしさを感じることが避けられない。またこの問題を回避すべく、操舵輪の必要転舵量が小さいときには不感帯として操舵補助力発生手段による操舵輪の転舵を行わないようにすると、操舵輪の必要転舵量が不感帯領域よりも大きくなった段階で操操舵輪が舵補助力発生手段の操舵補助力により大きく転舵されることになり、その際にステアリングホイールが不必要に大きく回転すること及びこれに起因して運転者が不安感を感じることが避けられない。
上述の如く転舵手段及び操舵補助力発生手段にはそれぞれ長所及び短所があるので、操舵輪の転舵に際しては両手段の長所を生かすと共に短所に起因する問題ができるだけ生じないようにすることが好ましいが、上述の如き従来の操舵制御装置に於いては、転舵手段及び操舵補助力発生手段の特徴に基づいてこれらの使い分けをすることについては十分な検討がなされておらず、この点で改善の余地がある。
本発明は、ステアリングギヤ比可変装置の如き転舵手段と電動式パワーステアリング装置の如き操舵補助力発生手段とを有する従来の操舵制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、操舵輪の転舵に際し転舵手段及び操舵補助力発生手段の特徴に基づいて操舵輪の転舵に対する両手段の寄与度合を変化させることにより、従来に比して運転者が煩わしさや不安感を感じる虞れを低減し操舵輪の転舵に起因する反力の変動を低減すると共に中立位置のずれ量及びその修正量を低減することである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、運転者により操作される操舵入力手段に対し相対的に操舵輪を転舵する転舵手段と、操舵補助力を発生する操舵補助力発生手段と、前記転舵手段及び前記操舵補助力発生手段を制御する制御手段とを有する車輌用操舵制御装置に於いて、前記制御手段は車輌の走行状態に応じて前記操舵輪の舵角修正量を演算し、前記制御手段は前記舵角修正量の大きさが小さいときには前記舵角修正量の大きさが大きいときに比して前記舵角修正量に基づく前記操舵輪の転舵に対する前記転舵手段の寄与度合を前記操舵補助力発生手段の寄与度合に比して相対的に高くすることを特徴とする車輌用操舵制御装置(請求項1の構成)、又は運転者により操作される操舵入力手段に対し相対的に操舵輪を転舵する転舵手段と、操舵補助力を発生する操舵補助力発生手段と、前記転舵手段及び前記操舵補助力発生手段を制御する制御手段とを有する車輌用操舵制御装置に於いて、前記制御手段は運転者による前記操舵入力手段の操作位置と前記操舵輪の舵角との対応関係のずれを前記転舵手段による前記操舵輪の転舵により低減するずれ低減制御を行うに際し、前記操舵補助力発生手段による前記操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と同一であるときには、前記操舵補助力発生手段による前記操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と異なるときに比して、前記転舵手段による前記操舵輪の転舵速度を低くすることを特徴とする車輌用操舵制御装置(請求項6の構成)によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記制御手段は前記舵角修正量の大きさが基準値以下であるときには前記舵角修正量に基づき前記転舵手段の制御により前記操舵輪を転舵し、前記舵角修正量の大きさが前記基準値よりも大きいときには前記舵角修正量に基づき前記操舵補助力発生手段の制御により前記操舵輪を転舵するよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記操舵輪の舵角修正量は車輌が走行している車線内に於ける走行路幅方向の位置を修正するための舵角修正量であるよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、前記操舵輪の舵角修正量は車線に対する車輌の向きを修正して車輌を車線に沿って走行させるための舵角修正量であるよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至4の構成に於いて、前記制御手段は運転者による前記操舵入力手段の操作位置と前記操舵輪の舵角との対応関係のずれを前記転舵手段による前記操舵輪の転舵により低減するずれ低減制御を行うに際し、前記操舵補助力発生手段による前記操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と同一であるときには、前記操舵補助力発生手段による前記操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と異なるときに比して、前記転舵手段による前記操舵輪の転舵速度を低くするよう構成される(請求項5の構成)。
上記請求項1の構成によれば、車輌の走行状態に応じて操舵輪の舵角修正量が演算され、舵角修正量の大きさが小さいときには舵角修正量の大きさが大きいときに比して舵角修正量に基づく操舵輪の転舵に対する転舵手段の寄与度合が操舵補助力発生手段の寄与度合に比して相対的に高くされるので、舵角修正量の大きさが小さいときには操舵補助力発生手段による操舵輪の転舵量を相対的に小さくし、これにより操舵補助力発生手段の作動に起因して操舵入力手段が駆動される量を低減して運転者が煩わしさを感じる虞れを低減することができ、また舵角修正量の大きさが大きいときには転舵手段による操舵輪の転舵量を相対的に小さくし、これにより転舵手段による操舵輪の転舵に起因する中立位置のずれ量及びその修正に伴う反力の変動量を低減することができる。
また上記請求項2の構成によれば、舵角修正量の大きさが基準値以下であるときには舵角修正量に基づき転舵手段の制御により操舵輪が転舵され、舵角修正量の大きさが基準値よりも大きいときには舵角修正量に基づき操舵補助力発生手段の制御により操舵輪が転舵されるので、舵角修正量の大きさが基準値以下であるときには転舵手段のみにより操舵輪を転舵し、これにより操舵補助力発生手段の作動に起因して操舵入力手段が駆動されることを防止し運転者が煩わしさを感じることを確実に防止することができ、また舵角修正量の大きさが基準値よりも大きいときには操舵補助力発生手段のみにより操舵輪を転舵し、これにより転舵手段による操舵輪の転舵に起因して中立位置のずれ量及びその修正に伴う反力の変動量が大きくなることを確実に防止することができる。
また上記請求項3の構成によれば、操舵輪の舵角修正量は車輌が走行している車線内に於ける走行路幅方向の位置を修正するための舵角修正量であるので、車線内に於ける車輌の道路幅方向の位置が本来あるべき位置と異なる場合には、操舵輪を自動的に修正転舵して車輌が走行している車線内に於ける道路幅方向の位置を確実に本来あるべき位置に維持することができる。
また上記請求項4の構成によれば、操舵輪の舵角修正量は車線に対する車輌の向きを修正して車輌を車線に沿って走行させるための舵角修正量であるので、車線に対する車輌の向きが本来あるべき向きと異なる場合には、操舵輪を自動的に修正転舵して車輌の向きを本来あるべき向きに修正し、車輌を確実に車線に沿って走行させることができる。
また上記請求項5の構成によれば、運転者による操舵入力手段の操作位置と操舵輪の舵角との対応関係のずれを転舵手段による操舵輪の転舵により低減するずれ低減制御を行うに際し、操舵補助力発生手段による操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と同一であるときには、操舵補助力発生手段による操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と異なるときに比して、転舵手段による操舵輪の転舵速度が低くされるので、上記請求項1乃至4の構成による効果を得ることができると共に、操舵補助力発生手段による操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と同一であり前記ずれを早期に解消することができる場合には、転舵手段による操舵輪の転舵速度を相対的に低くして転舵手段による操舵輪の転舵に起因する反力の急激な変動及びこれに起因して運転者が異和感を感じる虞れを確実に低減することができ、また操舵補助力発生手段による操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と異なり前記ずれの解消に時間を要する場合には、転舵手段による操舵輪の転舵速度を相対的に高くして前記ずれを早期に解消し、運転者の操舵要求を早期に充足させることができる。
また上記請求項6の構成によれば、運転者による操舵入力手段の操作位置と操舵輪の舵角との対応関係のずれを転舵手段による操舵輪の転舵により低減するずれ低減制御を行うに際し、操舵補助力発生手段による操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と同一であるときには、操舵補助力発生手段による操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と異なるときに比して、転舵手段による操舵輪の転舵速度が低くされるので、上記請求項5の構成の場合と同様、操舵補助力発生手段による操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と同一であり前記ずれを早期に解消することができる場合には、転舵手段による操舵輪の転舵速度を相対的に低くして転舵手段による操舵輪の転舵に起因する反力の急激な変動及びこれに起因して運転者が異和感を感じる虞れを確実に低減することができ、また操舵補助力発生手段による操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と異なり前記ずれの解消に時間を要する場合には、転舵手段による操舵輪の転舵速度を相対的に高くして前記ずれを早期に解消し、運転者の操舵要求を早期に充足させることができる。
〔課題解決手段の好ましい態様〕
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6の構成に於いて、転舵手段は運転者により操作される操舵操作子に対し相対的に操舵輪を転舵駆動することにより、運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵駆動するよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至6の構成に於いて、操舵補助力発生手段は操舵補助トルクを発生する電動式パワーステアリング装置であるよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、制御手段は車輌の走行状態に応じて操舵輪の総舵角修正量を演算し、操舵輪の総舵角修正量の大きさが小さいときには操舵輪の総舵角修正量の大きさが大きいときに比して転舵手段に対する配分比率が高くなる所定の配分比にて操舵輪の総舵角修正量を転舵手段による舵角修正量と操舵補助力発生手段による舵角修正量とに配分するよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2の構成に於いて、基準値は車速が高いときには車速が低いときに比して小さくなるよう車速に応じて可変設定されるよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5又は6の構成に於いて、制御手段は舵角修正量の大きさが基準値よりも大きいときに舵角修正量に基づき操舵補助力発生手段の制御により操舵輪を転舵すると共にずれ低減制御を行うよう構成される(好ましい態様5)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は自動操舵装置及び電動式パワーステアリング装置を備えた車輌に適用された本発明による車輌用操舵制御装置を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌の左右の後輪を示している。操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の操作に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン型の電動式パワーステアリング装置16によりラックバー18及びタイロッド20L及び20Rを介して転舵される。
図示の実施例に於いては、電動式パワーステアリング装置16はラック同軸型の電動式パワーステアリング装置であり、電動機22と、電動機22の回転トルクをラックバー18の往復動方向の力に変換する例えばボールねじ式の変換機構24とを有し、ハウジング26に対し相対的にラックバー18を駆動する補助操舵力を発生することにより、運転者の操舵負担を軽減する補助操舵力発生装置として機能する。尚補助操舵力発生装置は当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよい。
ステアリングホイール14は第一のステアリングシャフトとしてのアッパステアリングシャフト28A、転舵角可変装置30、第二のステアリングシャフトとしてのロアステアリングシャフト28B、ユニバーサルジョイント32を介して電動式パワーステアリング装置16のピニオンシャフト34に駆動接続されている。図示の実施例に於いては、転舵角可変装置30はハウジング36Aの側にてアッパステアリングシャフト28Aの下端に連結され、回転子36Bの側にてロアステアリングシャフト28Bの上端に連結された補助転舵駆動用の電動機36を含んでいる。
かくして転舵角可変装置30はアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的にロアステアリングシャフト28Bを回転駆動することにより、操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRをステアリングホイール14に対し相対的に補助転舵駆動する自動操舵装置として機能する。
特に転舵角可変装置30は、通常時にはハウジング36A及び回転子36Bの相対回転を阻止する保持電流が電動機36に通電されることにより、アッパステアリングシャフト28Aに対するロアステアリングシャフト28Bの相対回転角度(単に相対回転角度という)を0に維持するが、自動操舵時には電動機36によりアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的にロアステアリングシャフト28Bを積極的に回転させ、これにより必要に応じて左右の前輪10FL及び10FRを自動操舵する。
図示の実施例に於いては、アッパステアリングシャフト28Aには該アッパステアリングシャフトの回転角度を操舵角θsとして検出する操舵角センサ40及び操舵トルクTsを検出するトルクセンサ42が設けられており、ロアステアリングシャフト28Bには該ロアステアリングシャフトの回転角度を左右前輪の実操舵角θaとして検出する操舵角センサ44が設けられており、これらのセンサの出力は操舵制御装置46へ供給される。操舵制御装置46には車速センサ48により検出された車速Vを示す信号及びCCDカメラ50により撮像された車輌前方の画像情報を示す信号も入力される。尚操舵角センサ44は転舵角可変装置30の転舵駆動角度、即ちアッパステアリングシャフト28Aに対するロアステアリングシャフト28Bの相対回転角度を検出するセンサに置き換えられてもよい。
尚操舵角θaを示す信号及び車速Vを示す信号は操舵制御装置46より転舵角可変装置30を制御する転舵角可変制御装置52にも入力され、操舵トルクTsを示す信号及び車速Vを示す信号は操舵制御装置46より電動式パワーステアリング装置16を制御する電動式パワーステアリング(EPS)制御装置54にも入力される。また操舵角センサ44により検出される操舵角θaを示す信号は左右の前輪10FL及び10FRの直進位置をステアリングホイール14の中立位置に合せるために使用される。
後述の如く、操舵制御装置46はCCDカメラ50により撮像された車輌前方の画像情報に基づき、図3に示されている如く車輌12が走行する走行路100の湾曲度合として曲率半径Rを演算し、走行路100の車線102の横方向中心線104に対する車輌12の道路幅方向のずれ量として横偏差Yを演算し、走行路100の車線102の横方向中心線104に対する車輌12のヨー角φを演算し、曲率半径R、横偏差Y、ヨー角φに基づき車輌12を車線102の横方向中心線104に沿って走行させるための舵角修正量Δδを演算する。
そして操舵制御装置46は舵角修正量Δδの大きさが基準値δo(正の定数)未満であるときには、転舵角可変装置30により左右前輪10FL及び10FRの舵角を舵角修正量Δδ修正するための転舵角可変装置30の目標自動操舵量としてアッパステアリングシャフト28Aに対するロアステアリングシャフト28Bの目標相対回転角度θrを演算し、目標相対回転角度θrを示す指令信号を転舵角可変制御装置52へ出力する。
転舵角可変制御装置52は運転者による通常操舵時には転舵角可変装置30の相対回転角度を0に維持し、操舵制御装置46より目標相対回転角度θrを示す信号が入力されたときには、ロアステアリングシャフト28Bがアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的に目標相対回転角度θr回転するよう目標相対回転角度θrに基づき転舵角可変装置30の電動機36を制御することにより左右の前輪10FL及び10FRを自動的に修正転舵し、これにより走行路に対する車輌の横方向位置のずれや走行路に対する車輌のヨー角のずれを低減する。
電動式パワーステアリング制御装置54は通常時には操舵トルクTs及び車速Vに応じて運転者の操舵負荷を軽減するための補助操舵トルクTabを演算し、補助操舵トルクTabを目標補助操舵トルクTaとし、目標補助操舵トルクTaに基づき電動式パワーステアリング装置16の電動機22を制御することにより、運転者の操舵負担を軽減する操舵アシストを行う。
また操舵制御装置46は舵角修正量Δδの大きさが基準値δo以上であるときには、電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力により左右前輪10FL及び10FRの舵角を舵角修正量Δδ修正するための目標転舵トルクTcを演算し、電動式パワーステアリング制御装置54は補助操舵トルクTabと操舵制御装置46より入力される目標転舵トルクTcとの和を目標補助操舵トルクTaとして演算し、目標補助操舵トルクTaに基づき電動式パワーステアリング装置16の電動機22を制御することにより、左右の前輪10FL及び10FRの修正転舵を補助し、これにより走行路に対する車輌の横方向位置のずれや走行路に対する車輌のヨー角のずれを低減する。
特に図示の実施例に於いては、後述の如く操舵制御装置46は舵角修正量Δδの大きさが基準値δo以上であるときには、操舵角θsと実操舵角θaとの偏差Δθの絶対値が基準値θo(正の定数)以上であるか否かの判別により、中立位置のずれ、即ちステアリングホイール14の中立位置と左右の前輪10FL及び10FRの車輌直進位置との間にずれがあるか否かを判定し、中立位置のずれがあるときには、電動式パワーステアリング装置16による修正転舵の方向が中立位置のずれの方向とが同一であるか否かを判定し、両方向が同一であるときには転舵角可変装置30によりロアステアリングシャフト28Bをアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的にVs1の速度にて回転駆動することにより中立位置のずれΔθを実質的に0にするための戻し制御を行い、両方向が逆であるときには転舵角可変装置30によりロアステアリングシャフト28Bをアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的に速度Vs1よりも高いVs2の速度にて回転駆動することにより中立位置のずれΔθを実質的に0にするための戻し制御を行う。
尚図1には詳細に示されていないが、操舵制御装置46、転舵角可変制御装置52、電動パワーステアリング制御装置54はそれぞれCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータ及び駆動回路よりなっていてよい。また操舵角センサ40及び44、トルクセンサ42、ヨーレートセンサ50はそれぞれ車輌の左旋回方向への操舵の場合を正として操舵角θs及びθa、操舵トルクTs、ヨーレートγを検出する。
次に図2に示されたフローチャートを参照して実施例に於ける操舵制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
まずステップ10に於いては操舵角θsを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いてはCCDカメラ50により撮像された車輌前方の画像に対し当技術分野に於いて公知の画像解析処理が行われることにより、図3に示されている如く車輌12が走行する走行路100の白線106を検出できているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ50へ進み、否定判別が行われたときにはステップ30へ進む。
ステップ30に於いては中立位置のずれΔθがあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ110へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ40に於いて中立位置のずれΔθを0にする値を転舵角可変装置30の目標相対回転角度θrt(=−Δθ)として転舵角可変装置30が制御され、ロアステアリングシャフト28Bがアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的にVs0の速度にて回転駆動されることにより中立位置のずれΔθを0にするための戻し制御が実行され、しかる後ステップ110へ進む。尚速度Vs0は任意の速度であってよいが、速度Vs1よりも高く速度Vs2よりも低い速度であることが好ましい。
ステップ50に於いては上記画像解析処理により得られた走行路100の情報に基づき、図3に示されている如く現在の地点108より基準時間Te後に車輌12が到達する地点110までの走行路100の形状が推定されると共に、推定された走行路100の形状に基づき走行路100の地点108と地点110との間の走行路100の湾曲度合として曲率半径Rが演算される。
ステップ60に於いては走行路100の車線102の横方向中心線104に対する車輌12の走行路幅方向のずれ量として横偏差Yが演算され、ステップ70に於いては例えば車輌のヨーレートの積分値等に基づき走行路100の車線102の横方向中心線104に対する車輌12のヨー角φが演算され、ステップ80に於いては走行路100の曲率半径R、横偏差Y、ヨー角φに基づき車輌12を車線102の横方向中心線104に沿って走行させるための左右前輪の舵角修正量Δδが演算される。
ステップ90に於いては舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo(正の定数)以上であるか否かの判別、即ち電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力により左右前輪10FL及び10FRの舵角を修正する必要があるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ120へ進み、否定判別が行われたときにはステップ100へ進む。
ステップ100に於いては転舵角可変装置30により左右前輪10FL及び10FRの舵角を舵角修正量Δδ修正するための転舵角可変装置30の目標自動操舵量としてアッパステアリングシャフト28Aに対するロアステアリングシャフト28Bの目標相対回転角度θrtが演算され、目標相対回転角度θrtを示す指令信号が転舵角可変制御装置52へ出力され、これにより転舵角可変装置30により左右前輪の舵角が舵角修正量Δδ修正される。
ステップ110に於いては電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力により左右前輪10FL及び10FRの舵角を舵角修正量Δδ修正するための目標転舵トルクTcが0に設定されると共に、目標転舵トルクTcが0であることを示す信号が電動式パワーステアリング制御装置54へ出力され、これにより操舵トルクTs及び車速Vに応じて運転者の操舵負荷を軽減するための補助操舵トルクTabに等しい目標補助操舵トルクTaに基づき電動式パワーステアリング装置16の電動機22が制御されることにより、運転者の操舵負担を軽減する通常の操舵アシストが行われる。
尚この操舵アシストに於いては、ステップ40に於ける中立位置のずれΔθの解消のための左右前輪の転舵やステップ100に於ける左右前輪の舵角修正のための左右前輪の転舵による反力を相殺する成分が目標補助操舵トルクTaに含まれ、これらの転舵による操舵反力の変動が排除されることが好ましい。
ステップ120に於いては中立位置のずれ、即ちステアリングホイール14の中立位置と左右の前輪10FL及び10FRの車輌直進位置との間にずれがあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ160へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ130へ進む。
ステップ130に於いては電動式パワーステアリング装置16による修正転舵の方向が中立位置のずれの方向とが同一であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ140に於いて転舵角可変装置30によりロアステアリングシャフト28Bをアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的にVs1の速度にて回転駆動することにより中立位置のずれΔθを実質的に0にするための戻し制御を行う指令信号が転舵角可変制御装置52へ出力され、否定判別が行われたときにはステップ150に於いて転舵角可変装置30によりロアステアリングシャフト28Bをアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的に速度Vs1よりも高いVs2の速度にて回転駆動することにより中立位置のずれΔθを実質的に0にするための戻し制御を行う指令信号が転舵角可変制御装置52へ出力される。
ステップ160に於いては電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力により左右前輪10FL及び10FRの舵角を舵角修正量Δδ修正するための目標転舵トルクTsが演算され、該目標転舵トルクTsを示す信号が電動式パワーステアリング制御装置54へ出力され、電動式パワーステアリング制御装置54により補助操舵トルクTabと操舵制御装置46より入力される目標転舵トルクTsとの和が目標補助操舵トルクTaとして演算され、目標補助操舵トルクTaに基づき電動式パワーステアリング装置16の電動機22が制御されることにより、左右の前輪10FL及び10FRの修正転舵が補助され、これにより走行路に対する車輌の横方向位置のずれや走行路に対する車輌のヨー角のずれが低減される。
かくして図示の実施例によれば、走行路100の白線106を検出できており、ステップ20に於いて肯定判別が行われたときには、ステップ50に於いて現在の地点108より基準時間Te後に車輌12が到達する地点110までの走行路100の曲率半径Rが演算され、ステップ60に於いて走行路100の車線102の横方向中心線104に対する車輌12の走行路幅方向のずれ量として横偏差Yが演算され、ステップ70に於いて走行路100の車線102の横方向中心線104に対する車輌12のヨー角φが演算され、ステップ80に於いて走行路100の曲率半径R、横偏差Y、ヨー角φに基づき車輌12を車線102の横方向中心線104に沿って走行させるための左右前輪の舵角修正量Δδが演算される。
そして舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo未満であるときには、ステップ90に於いて否定判別が行われ、ステップ100に於いて転舵角可変装置30により左右前輪10FL及び10FRの舵角を舵角修正量Δδ修正するための転舵角可変装置30の目標相対回転角度θrtが演算され、目標相対回転角度θrを示す指令信号が転舵角可変制御装置52へ出力され、これにより転舵角可変装置30により左右前輪の舵角が舵角修正量Δδ修正され、これにより走行路に対する車輌の横方向位置のずれや走行路に対する車輌のヨー角のずれが低減される。
またこの場合ステップ110に於いて電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力により左右前輪10FL及び10FRの舵角を舵角修正量Δδ修正するための目標転舵トルクTcが0に設定され、目標転舵トルクTcが0であることを示す信号が電動式パワーステアリング制御装置54へ出力されることにより、左右前輪の舵角を舵角修正量Δδ修正するための電動式パワーステアリング装置16による転舵アシストは行われず、運転者の操舵負荷を軽減するための通常の操舵アシストが行われる。
これに対し舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo以上であるときには、ステップ90に於いて肯定判別が行われ、左右前輪の舵角を舵角修正量Δδ修正するための転舵角可変装置30による転舵制御は行われないが、ステップ160に於いて電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力により左右前輪10FL及び10FRの舵角を舵角修正量Δδ修正するための目標転舵トルクTsが演算され、該目標転舵トルクTsを示す信号が電動式パワーステアリング制御装置54へ出力されることにより、左右の前輪10FL及び10FRの修正転舵が補助され、これにより走行路に対する車輌の横方向位置のずれや走行路に対する車輌のヨー角のずれが低減される。
従って図示の実施例によれば、舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo未満であるときには、転舵角可変装置30のみにより左右前輪の舵角が舵角修正量Δδ修正されるので、電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力によっても左右前輪の舵角が修正されステアリングホイール14が回転駆動されることに起因して運転者が煩わしさを感じることを確実に防止することができる。
また大きい不感帯が設定されることにより電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力による左右前輪の舵角の修正及びステアリングホイール14の回転駆動が回避される訳ではないので、走行路に対する車輌の横方向位置のずれや走行路に対する車輌のヨー角のずれが小さい場合にもこれらのずれを確実に且つ効果的に低減することができると共に、車輌の横方向位置のずれや走行路に対する車輌のヨー角のずれが不感帯を越えた段階で電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力により左右前輪の舵角が大きく修正されステアリングホイール14が大きく回転駆動されることに起因して運転者が不安感を感じることを確実に防止することができる。
また図示の実施例によれば、舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo以上であるときには、左右前輪の舵角は電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力により修正され、転舵角可変装置30による左右前輪の舵角の修正は行われないので、中立位置のずれΔθが大きくなることを確実に防止することができ、これにより舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo以上であるときにも転舵角可変装置30による左右前輪の舵角の修正が行われる場合に比して、中立位置のずれΔθを実質的に0にするための戻し制御量を低減し、戻し制御を速やかに完了することができる。
図4は操舵アシストが行われない場合(A)、操舵アシストの方向と中立位置のずれの方向とが同一の場合(B)、操舵アシストの方向と中立位置のずれの方向とが逆の場合(C)について、中立位置のずれの方向と電動式パワーステアリング装置の操舵アシスト方向との間の関係を示す説明図である。
図4(A)に示されている如く、ステアリングホイール14の車輌直進位置に対し左右前輪10FL及び10FRが右旋回方向へ転舵された状態にて転舵角可変装置30による左右前輪の修正転舵が終了したとすると、左右前輪は車輌直進位置まで左旋回方向へ戻し制御されなければならない。
図4(B)に示されている如く、操舵アシストの方向と中立位置のずれの方向とが同一の場合には、電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力によりステアリングホイール14が右旋回方向へ回転駆動されるので、中立位置のずれが比較的早く低減されるのに対し、図4(C)に示されている如く操舵アシストの方向と中立位置のずれの方向とが逆の場合には、電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力によりステアリングホイール14が左旋回方向へ回転駆動されるので、中立位置のずれの低減に時間を要する。
図示の実施例によれば、舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo以上であり、中立位置のずれがある場合に於いて、操舵アシストの方向と中立位置のずれの方向とが同一であるときには、ステップ130に於いて肯定判別が行われ、ステップ140に於いて転舵角可変装置30によりロアステアリングシャフト28Bがアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的に比較的遅いVs1の速度にて回転駆動されるので、中立位置のずれ解消のために左右前輪が早く転舵されることに起因する車輌の急激な挙動変化を確実に防止することができる。
これに対し操舵アシストの方向と中立位置のずれの方向とが逆であるときには、ステップ130に於いて否定判別が行われ、ステップ150に於いて転舵角可変装置30によりロアステアリングシャフト28Bがアッパステアリングシャフト28Aに対し相対的に比較的速いVs2の速度にて回転駆動されるので、中立位置のずれを早期に解消することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の実施例に於いては、左右前輪の舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo未満であるときには、転舵角可変装置30のみにより左右前輪の舵角が舵角修正量Δδ修正され、舵角修正量Δδの絶対値が基準値δo以上であるときには、左右前輪の舵角は電動式パワーステアリング装置16の補助操舵力により修正され、転舵角可変装置30による左右前輪の舵角の修正は行われないようになっているが、例えば図5に示されている如く、左右前輪の舵角修正量Δδの絶対値が高いほど転舵角可変装置30に対する配分比Rcが0以上1以下の範囲にて小さくなるよう演算され、左右前輪の舵角修正量ΔδがRcΔδにて転舵角可変装置30に配分され、(1−Rc)Δδにて電動式パワーステアリング装置16に配分され、これにより舵角修正量の大きさが小さいほど舵角修正量に基づく左右前輪の転舵に対する転舵角可変装置30の寄与度合が漸次相対的に高くなるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、左右前輪の舵角修正量Δδは走行路に対する車輌の横方向位置のずれや走行路に対する車輌のヨー角のずれを低減するための舵角修正量であるが、舵角修正量は車輌を好ましく走行させるための任意の舵角修正量であってよく、例えば車輌の実ヨーレートと車輌の目標ヨーレートとの偏差を低減するための舵角修正量や、レーザレーダ等により車輌前方の障害物が検出される場合に車輌前方の障害物を回避するための舵角修正量等であってもよい。
また上述の実施例に於いては、車輌12が走行する走行路100の曲率半径R、走行路100の車線102の横方向中心線104に対する車輌12の道路幅方向のずれ量としての横偏差Y、走行路100の車線102の横方向中心線104に対する車輌12のヨー角φはCCDカメラ50により撮像された車輌前方の画像に対し画像解析処理が行われることにより得られる情報に基づいて演算されるようになっているが、これらの情報は走行路に設置された無線式の道路情報提供装置やナビゲーション装置より供給される情報であってもよい。
また上述の実施例に於いては、転舵角可変制御装置52は運転者による通常操舵時には転舵角可変装置30の相対回転角度を0に維持するようになっているが、転舵角可変装置30は自動操舵が行われない通常操舵時にはアッパステアリングシャフト28Aの回転角度に対するロアステアリングシャフト28Bの回転角度の比が例えば車速Vが高いほど小さくなるよう、車輌の走行状況に応じてギヤ比可変装置として使用されてもよい。
更に上述の実施例に於いては、転舵角可変装置30は転舵角可変制御装置52により制御され、電動式パワーステアリング装置16は電動パワーステアリング制御装置54により制御され、転舵角可変制御装置52及び電動パワーステアリング制御装置54は操舵制御装置46により制御されるようになっているが、これらの少なくとも二つの制御装置が一つの制御装置に統合されてもよい。
自動操舵装置及び電動式パワーステアリング装置を備えた車輌に適用された本発明による車輌用操舵制御装置を示す概略構成図である。 実施例に於ける操舵制御ルーチンを示すフローチャートである。 車輌の旋回時の走行状況を示す平面図である。 操舵アシストが行われない場合(A)、操舵アシストの方向と中立位置のずれの方向とが同一の場合(B)、操舵アシストの方向と中立位置のずれの方向とが逆の場合(C)について、中立位置のずれの方向と電動式パワーステアリング装置の操舵アシスト方向との間の関係を示す説明図である。 左右前輪の舵角修正量Δδの絶対値と転舵角可変装置30に対する配分比Rcとの間の関係を示すグラフである。
符号の説明
16 電動式パワーステアリング装置
14 ステアリングホイール
30 転舵角可変装置
40 操舵角センサ
42 トルクセンサ
44 操舵角センサ
46 操舵制御装置
48 車速センサ
50 CCDカメラ
52 転舵角可変制御装置
54 電動式パワーステアリング(EPS)制御装置

Claims (6)

  1. 運転者により操作される操舵入力手段に対し相対的に操舵輪を転舵する転舵手段と、操舵補助力を発生する操舵補助力発生手段と、前記転舵手段及び前記操舵補助力発生手段を制御する制御手段とを有する車輌用操舵制御装置に於いて、前記制御手段は車輌の走行状態に応じて前記操舵輪の舵角修正量を演算し、前記制御手段は前記舵角修正量の大きさが小さいときには前記舵角修正量の大きさが大きいときに比して前記舵角修正量に基づく前記操舵輪の転舵に対する前記転舵手段の寄与度合を前記操舵補助力発生手段の寄与度合に比して相対的に高くすることを特徴とする車輌用操舵制御装置。
  2. 前記制御手段は前記舵角修正量の大きさが基準値以下であるときには前記舵角修正量に基づき前記転舵手段の制御により前記操舵輪を転舵し、前記舵角修正量の大きさが前記基準値よりも大きいときには前記舵角修正量に基づき前記操舵補助力発生手段の制御により前記操舵輪を転舵することを特徴とする請求項1に記載の車輌用操舵制御装置。
  3. 前記操舵輪の舵角修正量は車輌が走行している車線内に於ける走行路幅方向の位置を修正するための舵角修正量であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌用操舵制御装置。
  4. 前記操舵輪の舵角修正量は車線に対する車輌の向きを修正して車輌を車線に沿って走行させるための舵角修正量であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌用操舵制御装置。
  5. 前記制御手段は運転者による前記操舵入力手段の操作位置と前記操舵輪の舵角との対応関係のずれを前記転舵手段による前記操舵輪の転舵により低減するずれ低減制御を行うに際し、前記操舵補助力発生手段による前記操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と同一であるときには、前記操舵補助力発生手段による前記操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と異なるときに比して、前記転舵手段による前記操舵輪の転舵速度を低くすることを特徴とする請求項1乃至4に記載の車輌用操舵制御装置。
  6. 運転者により操作される操舵入力手段に対し相対的に操舵輪を転舵する転舵手段と、操舵補助力を発生する操舵補助力発生手段と、前記転舵手段及び前記操舵補助力発生手段を制御する制御手段とを有する車輌用操舵制御装置に於いて、前記制御手段は運転者による前記操舵入力手段の操作位置と前記操舵輪の舵角との対応関係のずれを前記転舵手段による前記操舵輪の転舵により低減するずれ低減制御を行うに際し、前記操舵補助力発生手段による前記操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と同一であるときには、前記操舵補助力発生手段による前記操舵輪の転舵方向が前記ずれの方向と異なるときに比して、前記転舵手段による前記操舵輪の転舵速度を低くすることを特徴とする車輌用操舵制御装置。
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