JP2005254965A - 調速装置及びこれを備えた運搬車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アクセルレバーの操作部A1の操作に応じて走行速度を調節するための調速信号を出力する車両の調速装置1及びこれを備えた運搬車であって、上記調速装置1が、アクセルレバーを傾倒可能に支持する筐体B1に、アクセルレバーの傾倒運動に応じて所定方向へ直線運動可能なロッド2と、このロッド2の直線運動を回転運動に変換して伝達する伝達機構7,8と、上記伝達機構7,8により伝達される回転の角度を検出し、その角度に応じた調速信号を出力するセンサ4とを備えたものとする。
【選択図】 図1
Description
以下、図4に基づき、本発明の対象である上記運搬車の概略につき説明する。
車体C後部には、この種の運搬車の使命である荷物の輸送を行なう為の荷台Lが設けられている。一方、車体C前端には、衝突時の衝撃を和らげるためのバンパSが備えられている。
他方、車体C中央部には、運搬車Tの運転を行なう運転者が搭乗し、運搬車Tの操作を行なう為の運転台Oが設けられている。又運転台Oには、後輪Rに制動力を与え、運搬車Tの制動を行なうための制動装置が設けられている。運転者は、運転台O上に立ち、そこから車体C前部に設けられている機器収納室Mの上方に配設されたステアリングハンドルHやアクセルレバーA、或いは運転台Oに設けられた制動装置のペダルを操作して、運搬車Tの各種制御を執り行う。ここで、運転台Oと荷台Lとの間には、運転台Oと荷台Lとを隔離する隔壁であって、運転台Oに搭乗した運転者の背もたれとなり得るバックレストWが設けられている。
以下では、図5に基づき、上記運搬車の従来知られた調速機構の構成について説明する。
好ましい本発明の一実施形態によれば、上記伝達機構及びセンサは筐体外に設けられる。又上記ロッドは筐体内に設けられるが、その一部は筐体外に突出していて、ロッドの直線運動を上記伝達機構に伝達し得る様になっている。
尚上記本発明(5)の車両の調速装置においては、(6)前記機器収納室は、その上部を覆うトップカバーを備え、該トップカバー上に前記べースが取り付けられるようになっており、前記センサは、前記トップカバー上に前記べースを取り付けた際に前記機器収納室内に位置するように、前記べースに取り付けられていることが好ましい。
又以下の実施例その他において、本発明の調速装置1はトップカバー9上に組付けられているところ、このトップカバー9は車体前後方向に所定角度傾斜させた状態で機器収納室Mに対して取付けられていても良く、その場合、プッシュロッド2も、トップカバー9の傾斜方向に応じて、鉛直方向から同様に傾斜させて設けられる。
又本発明によれば、従来知られた調速機構と異なり、アクセルレバーと調速信号出力用のセンサとを繋ぐリンケージの構成点数が少ないので、各部品を組み合わせる際に生じる遊びやガタの影響を受けることなく、長期間使用しても微妙なアクセル操作が可能であるほか、調速装置全体の小型化も実現出来る。
更に本発明によれば、センサ及び伝達機構(ピン、レバー)が、筐体のカバー内に無い、即ちカバーと反対側にあるため、センサ及び伝達機構の調整や部品交換を容易に行える上、センサへの配線を容易に行なうことが出来る。このほか、センサが機器収納室内に位置するため、機器収納室内に備えられる制御装置からセンサへの配線を、短い配線長で容易に行なえる上、センサをトップカバーで保護することが出来る。
このように、本発明の調速装置及びこれを備えた運搬車は、長期間にわたって円滑に作動すると共にダイレクト感に富んだ調速操作をなし得るものである。
以下、本発明の一実施例を挙げ、添付図面に基づき本発明をより詳細に説明する。
図1は本発明の車両の調速装置及びこれを備えた運搬車の一構成例を表わす図であり、(A)がその正面を、(B)がその底面を示す図である。図2は図1に示す調速装置の右側面図である。図3は回転運動伝達機構の構成例を示す図であり、(A)は図2に示すピンとアクセル開度センサの回転シャフト、並びにこれらを機械的に連結するレバーの関係を一部拡大して示したもの、(B)〜(D)は別の構成例を示した図である。
まず、本発明の車両の調速装置及びこれを備えた運搬車の一構成例につき、図1に基づき説明する。本実施例では、調速装置が備えられる運搬車は、図4で運搬車Tとして例示される様なものである。尚図1(B)の底面図では、図の上側が正面側、下側が背面側となっているほか、破線部分はトップカバー9の表側に現われるもの、又実線部分はトップカバー9の内側に現われるものを示している。
i)ケースB1に収容された円盤状の支持部A2であって、後記する通りその下面中央部分がプッシュロッドの上部2’と接している一方、その上面が上記ケースB1の内面に接触し得る様になっているものと、
ii)下方がトップカバー9上のベースB3及びトップカバー9の内側に突出する一方、上部2’が上記支持部A2の下面中央部分に接触しており、その側面の少なくとも一部が次のガイド10によって支持された円柱状のプッシュロッド2と、
iii)プッシュロッド2を取り囲む様なかたちで上記ベースB3上に載置され、支持部A2を支持するバネ3と、
iv)トップカバー9中央部分から上方に向かって設けられ、上記プッシュロッド2を上下方向に摺動可能に保持する為のガイド10とが収容されて構成されている。
又図2に示す通り本実施例では、ケースB1は、その下端部に外方に向かって放射状に鍔部が突設された被せ蓋状のカバーB2と、カバーB2の下端部に固定されたベースB3とからなる。ベースB3下面からはガイド10及びプッシュロッド2が突出しているほか、ベースB3下面には、取付ブラケット6が設けられ、アクセル開度センサ4を固定出来る様になっている。
ここで、本例ではプッシュロッド2とアクセルレバーAの支持部A2とは別部品で構成されているところ、上記構成によりプッシュロッドの上部2’は支持部A2の下面中央部分に押し付けられる様にして接触しており、アクセルレバーAの傾倒操作に連動してプッシュロッド2がガイド10に沿って上下に移動する様になっている。このプッシュロッド上部2’とガイド10により、プッシュロッドの下向きの突出量を制限するストッパが構成される。
図1及び図2に示される様に、ピン7の一端側とアクセル開度センサ4の検出軸5とはレバー8で連動連結され、プッシュロッド2の外周面より突出するピン7の図の上下方向における往復運動に応じて、レバー8及びアクセル開度センサ4の検出軸5が、上記検出軸5を軸心(中心軸P)として回転運動し得る様構成されている。
尚、プッシュロッド2がその軸心周りで回転するのを阻止し、これによってプッシュロッド2とレバー8との連結が外れるのを防止すべく、プッシュロッド2側面を貫く様にして設けられたピン7の他端側は、ブラケット6の下向きに形成された部分により、上下方向にその動きが制限されている。
最初に、運転者がアクセルレバーAの操作部A1に触れない状態では、アクセルレバーA及びアクセル開度センサ4の検出軸5は、バネ3,3’の働きにより初期位置に保持されている。この状態では、アクセル開度センサ4から不図示のモータドライバには車速ゼロに対応した調速信号が与えられるだけで、運搬車Tは静止した儘である。
ところで、本実施例の運搬車Tには不図示の前後進切替レバーが備えられており、運転者の操作により進行方向を適宜切替えることが出来る様になっている。
さらに、本実施例の調速装置1では、アクセルレバーAとアクセル開度センサ4をプッシュロッド2、ピン7及びレバー8を介して連結するだけで済み、調速装置全体の小型化を図ることが出来るほか、構造上各部品を組み合わせる際に生じる遊びやガタの影響を受けることなく、長期間使用しても微妙なアクセル操作を行なうことが出来る。
この様な構成としても、ピン7が図の上下方向に往復運動を行えば、レバー8の一端が拡径部7’の貫通孔11内を適宜摺動しながら移動することにより、レバー8及びアクセル開度センサ4の検出軸5が、上記検出軸5を軸心として角度変位出来る様になっている。
この様な構成としても、ピン7が図の上下方向に往復運動を行えば、レバー8の他端が拡径部5’の貫通孔11内を適宜摺動しながら移動することにより、レバー8及びアクセル開度センサ4の検出軸5が、上記検出軸5を軸心として角度変位出来る様になっている。
はじめに、本発明の調速装置1が適用される車両は、図4に例示される様な運搬車に限定されるものではない。従って、三輪の車両に限らず四輪の車両にも適用可能である。
アクセル開度センサ4に関しては、上記各実施例ではポテンショメータを一例として挙げたがこれに限定されず、ロータリエンコーダ等、種々の検出手段を用いることが出来る。又運搬車Tの原動機等に関しても、モータ及びバッテリを用いた電動式のものに限定されず、内燃機関及び燃料を用いたエンジン式のものとして構わない。その場合、アクセル開度センサ4からの信号を適宜、原動機を制御するための燃料噴射装置等の制御装置に入力することにより、運搬車Tの調速を行なうことが可能である。
また上記各実施例では、プッシュロッド2とアクセルレバーAの支持部A2とは別部品で構成されているところ、両者は一体的に形成されていても良く、その場合、第2の付勢手段たるバネ3’或いはバネ3の何れか一方を省略し得ることは言うまでもない。
さらに上記各実施例では、ピン7は、プッシュロッド2の軸方向に実質的に垂直に、プッシュロッドの外周面より突出しているがこれに限定されず、少なくともアクセル開度センサ4の検出軸5と連結されたレバー8を回転し得る様、プッシュロッド2の外周面から突出していれば構わない。
A1 操作部
A2 支持部
A3 スポーク
B ボス
B1 ケース
B2 カバー
B3 ベース
C 車体
F 前輪
H ステアリングハンドル
L 荷台
M 機器収納室
O 運転台
P 中心軸
T 運搬車
1 調速装置
2 プッシュロッド
2’ プッシュロッド上部
3 バネ
3’ バネ
4 センサ
5 検出軸
6 ブラケット
7 ピン
8 レバー
9 トップカバー
11 貫通孔
12 挿通孔
Claims (6)
- アクセルレバーの操作に応じて走行速度を調節するための調速信号を出力する車両の調速装置であって、
前記アクセルレバーを傾倒可能に支持する筐体に、
前記アクセルレバーの傾倒運動に応じて所定方向へ直線運動可能なロッドと、
前記ロッドの直線運動を回転運動に変換して伝達する伝達機構と、
前記伝達機構により伝達される回転の角度を検出し、その角度に応じた調速信号を出力するセンサと
を備えることを特徴とする車両の調速装置。 - 前記筐体は、
車両に取り付けられるベースと、
前記ベースに固定され、これの上方を覆うカバーとからなり、
前記アクセルレバーは、その支持部が、前記ベースに設けられた付勢手段上に載せられた状態で、該付勢手段により前記カバーへ押し付けられるよう上向きに付勢されて設けられ、
前記ロッドは、その一端を前記アクセルレバーの支持部に当接させ、前記付勢手段の付勢方向と実質的に平行に摺動可能に、前記ベースに設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両の調速装置。 - 前記伝達機構は、
前記ロッドに外周面から突出して設けられ、前記ロッドと一体的に直線運動するピンと、
一端が該ピンに連結され、他端が前記センサの検出軸に連結された連動レバーとからなり、
前記ピンの直線運動に応じて、前記連動レバーが前記センサの検出軸と共に該検出軸の軸心周りに回転するように設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の調速装置。 - 前記ロッドは、その一端を前記カバー内にて前記アクセルレバーの支持部に当接させると共に、その他端を前記べースから突出させて設けられており、該ロッドの突出部分に前記ピンが設けられ、前記べースの、前記カバーとは反対側に前記センサが取り付けられることを特徴とする請求項3に記載の車両の調速装置。
- 車体の前部に運転台を備え、車体の後部に荷台を備える運搬車であって、
前記運転台の下方に駆動輪としての前輪が設けられると共に、その上方に前記前輪を走行駆動する駆動装置と、該駆動装置を制御して走行速度を調節する制御装置とを収納した機器収納室が設けられ、該機器収納室の上部に環状に形成されたステアリングハンドルを備えており、
前記筐体が、前記ステアリングハンドルの軸心位置で前記機器収納室に取り付けられることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両の調速装置を備えた運搬車。 - 前記機器収納室は、その上部を覆うトップカバーを備え、該トップカバー上に前記べースが取り付けられるようになっており、
前記センサが、前記トップカバー上に前記べースを取り付けた際に前記機器収納室内に位置するように、前記べースに取り付けられることを特徴とする請求項5に記載の運搬車。
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