JP2005254418A - 球状ワークの無心研削方法および同装置 - Google Patents

球状ワークの無心研削方法および同装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 無心研削の技術を拡大的に改良して球状ワークを真球状に研削仕上げできる技術を提供する。
【解決手段】 ブレード1とシュー5とで球状ワーク6を支承し、ストッパ7で位置決めする。上記ブレード1にX−Y面内の超音波楕円振動(円弧矢印e)を行わせて該球状ワーク6をY軸周りに回転させながら、シュー5にX−Y面内の超音波楕円振動(円弧矢印f)を行わせて該球状ワーク6にZ軸周りの回転を複合させる。球状ワーク6はY軸周りに回転しつつ研削砥石4の接触を受けてX−Z面内の真円を削成され、更に上記の真円が
Z軸周りに回転せしめられるので、3次元的な球面が研削仕上げされる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無心(センタレス)研削技術に係り、特に、球状ワークを研削して真球状に仕上げ得るように改良したものである。
図4は公知の無心研削装置を示し、(A)は今日において主流をなしている方式であって、調整砥石2を用いた構造の無心研削機の模式的な外観斜視図であり、(B)は近年に開発された超音波振動するシュー5を用いた構造の無心研削機の模式的な外観斜視図である。
(A)図の構造は周知であるから詳細な説明は省略する。ブレード1と調整砥石2とによって円柱状ワーク3を支承しつつ、これを矢印b方向に回転させ、この円柱状ワーク3よりも速い周速で矢印c方向に回転する研削砥石4を接触させて研削する。この無心研削の特徴は、造円機能を有していて、正確な円柱でないワーク(素材)を真円柱に研削仕上げし得ることである。
図4(B)は、前掲の(A)図における調整砥石2をシュー5で代替するとともに、このシュー5をX−Z面内で超音波楕円振動(矢印d)させる。
上記の超音波楕円振動は圧電素子(図示省略)を用いて行なわれる。この超音波楕円振動駆動手段は公知であるから説明を省略する。
シュー5が矢印dのように超音波楕円振動すると、これに接している円柱状ワーク3が矢印b方向に回される。すなわち、超音波楕円振動シューは調整砥石と同様の作用を果たす。
上記シュー5が円柱状ワーク3に対向している面(この図4では隠れていて見えない)
は、円柱状ワーク3に接触し相対的に摺動しながら該円柱状ワーク3を支持している。
説明の便宜上、このように「ワークに対向して摺動しつつ該ワークを支持している面」を、摺触支持面と名付ける。
特開2002−326147号公報 特開2002−205252号公報 特開2000−210862号公報
従来の無心研削は、ほとんど円柱状ワークの研削に限られていて、球状ワークを研削することは稀であった。
例外的に、半円弧状の凹みを形成した砥石車を用いて、いわゆる総形方式で無心研削を行なっていたが、これでは総形砥石の精度の影響を受けるので、無心研削特有の造円機能の効果が完全には発揮されず、高精度の球体を研削仕上げすることは容易でない。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたものであって、その目的とする処は、
球状ワークを加工して高精度の球体に研削仕上げすることのできる無心研削方法、および同装置を提供するにある。
請求項1に係る発明方法の構成は、(図1参照)ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
「Y軸に対してほぼ平行で、水平面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード1の上にワークを載せ、
「Y軸と平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石」を上記ワークに接触させて研削する無心研削方法において、
a.X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー5を設け、
b.ブレードの頂面とシューの摺触支持面とによって球状ワーク6を支承し、
c.前記ブレードに「ほぼX−Z面に平行な超音波楕円振動」を行なわせて、球状ワークをY軸周りに回転させるとともに、
d.前記シューに「ほぼX−Y面に平行な超音波楕円振動」を行なわせて、球状ワークにZ軸周りの回転を与えることにより、前記の球状ワークを真球状に研削仕上げすることを特徴とする。
以上に説明した請求項1の発明方法によると、球状ワークはブレードとシューとによって被研削位置に支承され、かつ、ブレードの超音波楕円振動によってY軸周りに回転せしめられる。
このようにしてY軸周りに回転しているワークに研削砥石を接触させると、通常の無心研削(センタレスグラインディング)の原理により、「Y軸を対称線とする造円作用」が働いて真円が形成される
さらに、シューの超音波楕円振動によってZ軸周りに回転せしめられるので、Y軸を中心とする円がZ軸周りに回されて球体が削成される。
この造球作用は、無心研削に関して蓄積された技術,技能を利用できるので、比較的容易に高精度の球体が研削仕上げされる。
請求項2に係る発明方法の構成は、(図3参照)ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
「Y軸に対してほぼ平行で、水平面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード上にワークを載せ、
「Y軸と平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石」を上記ワークに接触させて研削する無心研削方法において、
a.X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー5、および、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ7を設け、
b.ブレードの頂面とシューの摺触支持面とによって球状ワーク6を支承するとともに、ストッパの摺触支持面によって該球状ワークを位置決めし、
c.前記ブレード及びシューの何れか片方に「ほぼX−Z面と平行な超音波楕円振動」を行なわせて、球状ワークをY軸周りに回転させるとともに、
(注)図3(C)、(D)においてはブレード1に超音波楕円振動(矢印e)を行なわせ、図3(B)、(E)においてはシュー5に超音波楕円振動(矢印g)を行なわせている。
d.前記ストッパに「ほぼX−Y面と平行な超音波楕円振動」を行なわせることにより、球状ワークにZ軸周りの回転を与え(図3(C),(E)参照)、
又は、該ストッパに「ほぼY−Z面と平行な超音波楕円振動」を行なわせることにより、球状ワークにX軸周りの回転を与えて(図3(B),(D)参照)、
前記の球状ワークを真球状に研削仕上げすることを特徴とする
以上に説明した請求項2の発明方法によると、ストッパを単なる位置決め部材としておかないで、このストッパに超音波楕円振動を行なわせることにより、ワークにZ軸周りの回転もしくはX軸周りの回転を与える。
無心研削においては、元来、ワークにY軸周りの回転を与えてY軸を中心とする真円を削り出す機能を発揮するので、これに加えてZ軸周りの回転もしくはX軸周りの回転を与えることによって、3次元空間内において球体を削り出すことができる。
ワークから削り出される球面は、無心研削特有の造円作用によって、高精度の球面に研削仕上げされる。
請求項3に係る発明装置の構成は、(図1参照)ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード1と、
「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石4」とを具備している無心研削機において、
(図1)X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー5と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ7とが設けられており、
かつ前記ブレード1にX−Z面内の超音波楕円振動(e)を行わせる駆動手段と、
前記シュー5にX−Y面内の超音波楕円振動(f)を行わせる駆動手段と、
を具備していることを特徴とする
以上に説明した請求項3の発明装置によると、大型大重量の構成部材である調整砥石を省略して小型軽量のシューを用いるとともに、
従来技術においては静止部材であったブレードに、X−Z面内に超音波楕円振動を行なわせて球状ワークにY軸周りの回転を与えることにより、調整砥石の役目を代替させる。
さらに、従来技術では静止部材であったシューに、X−Y面内の超音波楕円振動を行なわせて、ワークにZ軸周りの回転を与え、「無心研削によって形成されるY軸周りの円」
を「立体的な球」ならしめる。
この原理を比喩的に表現すると、「Y軸に直交する円」という2次元的な形状を、Z軸周りに回転させて「球」という3次元的な形状に発展させたものである。
請求項4に係る発明装置の構成は、(図3(A)参照)ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード1と、
「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石4」とを具備している無心研削機において、
X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー5と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ7とが設けられており、
かつ、前記ブレード1に、Y−Z面内の超音波楕円振動(h)を行わせる駆動手段と、
前記シュー(5)に、X−Z面内の超音波楕円振動(g)を行わせる駆動手段と、
を具備していることを特徴とする。
以上に説明した請求項4の発明装置によると、シューがX−Z面内の超音波楕円振動するので、これに接している球状ワークはY軸周りに回転せしめられる。
すなわち、ワークのY軸周り(研削砥石の回転軸と平行)の回転を制御するという調整砥石の役目をシューが兼ねる。
さらにブレードがY−Z面内で超音波楕円振動するので、球状ワークがX軸周りに回転せしめられる。
このようにして、球状ワークがY軸周りに回転しながら、無心研削の造円作用によってY軸周りの真円に削成され、かつ、Y軸以外の軸(X軸)周りにも回転せしめられる。
すなわち、無心研削によって形成された真円が、その直径を中心として回される。
このため、球状ワークが真球に研削仕上げされる。
請求項5に係る発明装置の構成は、(図3(B)参照)ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード(1)と、
「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石4」とを具備している無心研削機において、
X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー5と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ7とが設けられており、
かつ、前記シュー5にX−Z面内の超音波楕円振動(g)を行わせる駆動手段と、
前記ストッパ7にY−Z面内の超音波楕円振動(i)を行わせる駆動手段と、
を具備していることを特徴とする。
以上に説明した請求項5の発明装置によると、シューがX−Z面内で超音波楕円振動するので、これに接している球状ワークはY軸周りに回転せしめられる。
すなわち、ワークのY軸周り(研削砥石の回転軸と平行)の回転を制御するという調整砥石の役目をシューが兼ねる。
さらにストッパがY−Z面内で超音波楕円振動するので、球状ワークがX軸周りに回転せしめられる。
このようにして、球状ワークがY軸周りに回転しながら、無心研削の造円作用によってY軸周りの真円に削成され、かつ、Y軸以外の軸(X軸)周りにも回転せしめられる。
すなわち、無心研削によって形成された真円が、その直径を中心として回される。
このため、球状ワークが真球に研削仕上げされる。
請求項6に係る発明装置の構成は、(図3(C)参照)ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード1と、
「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石4」とを具備している無心研削機において、
X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー5と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ7とが設けられており、
かつ、前記ブレード1にX−Z面内の超音波楕円振動(e)を行わせる駆動手段と、
前記ストッパ7にX−Y面内の超音波楕円振動(j)を行わせる駆動手段と、
を具備していることを特徴とする。
以上に説明した請求項6の発明装置によると、ブレードがX−Z面内で超音波楕円振動するので、これに接している球状ワークはY軸周りに回転せしめられる。
すなわち、ワークのY軸周り(研削砥石の回転軸と平行)の回転を制御するという調整砥石の役目をブレードが兼ねる。
さらにストッパがX−Y面内で超音波楕円振動するので、球状ワークがZ軸周りに回転せしめられる。
このようにして、球状ワークがY軸周りに回転しながら、無心研削の造円作用によってY軸周りの真円に削成され、かつ、Y軸以外の軸(Z軸)周りにも回転せしめられる。
すなわち、無心研削によって形成された真円が、その直径を中心として回される。
このため、球状ワークが真球に研削仕上げされる。
請求項7に係る発明装置の構成は、(図3(D)参照)ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード(1)と、
「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石4」とを具備している無心研削機において、
X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー5と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ7とが設けられており、
かつ、前記ブレード1にX−Z面内の超音波楕円振動(e)を行わせる駆動手段と、
前記ストッパ7にY−Z面内の超音波楕円振動(i)を行わせる駆動手段と、
を具備していることを特徴とする。
以上に説明した請求項7の発明装置によると、ブレードがX−Z面内で超音波楕円振動するので、これに接している球状ワークはY軸周りに回転せしめられる。
すなわち、ワークのY軸周り(研削砥石の回転軸と平行)の回転を制御するという調整砥石の役目をブレードが兼ねる。
さらにストッパがY−Z面内で超音波楕円振動するので、球状ワークがX軸周りに回転せしめられる。
このようにして、球状ワークがY軸周りに回転しながら、無心研削の造円作用によってY軸周りの真円に削成され、かつ、Y軸以外の軸(X軸)周りにも回転せしめられる。
すなわち、無心研削によって形成された真円が、その直径を中心として回される。
このため、球状ワークが真球に研削仕上げされる。
請求項8に係る発明装置の構成は、(図3(E)参照)ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード1と、
「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石4」とを具備している無心研削機において、
X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー5と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ7とが設けられており、
かつ、(図3(E))前記シュー5にX−Z面内の超音波楕円振動(g)を行わせる駆動手段と、
前記ストッパ7にX−Y面内の超音波楕円振動(j)を行わせる駆動手段と、
を具備していることを特徴とする。
以上に説明した請求項8の発明装置によると、シューがX−Z面内で超音波楕円振動するので、これに接している球状ワークはY軸周りに回転せしめられる。
すなわち、ワークのY軸周り(研削砥石の回転軸と平行)の回転を制御するという調整砥石の役目をシューが兼ねる。
さらにストッパがX−Y面内で超音波楕円振動するので、球状ワークがZ軸周りに回転せしめられる。
このようにして、球状ワークがY軸周りに回転しながら、無心研削の造円作用によってY軸周りの真円に削成され、かつ、Y軸以外の軸(Z軸)周りにも回転せしめられる。
すなわち、無心研削によって形成された真円が、その直径を中心として回される。
このため、球状ワークが真球に研削仕上げされる。
請求項9に係る発明装置の構成は、前記請求項3ないし請求項8の発明装置の構成要件に加えて、(図2参照)前記ブレードの「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」が、『その上に載せられた球状ワーク6をストッパ7の方へ転動せしめる方向』にも傾斜していて、該球状ワークが重力によってストッパに押し付けられるようになっていることを特徴とする。
以上に説明した請求項9の発明装置によると、傾斜したブレード頂面と重力との作用で、球状ワークがストッパに押し付けられて位置決めされ、安定した状態で、高精度の真球面に削成される。
球体が斜面を転がることは誰でも知っているが、従来は、球体をフリーな状態に支承して無心研削するという技術的思想が無かったので、ワークをブレード上で転がしてストッパに押し付けるということには考えが及ばなかった。
この請求項9の発明は、新規な構成を創作することによって、従来は予想し得なかった新しい効果を奏したものである。
請求項10に係る発明装置の構成は、前記請求項3ないし請求項9の発明装置の構成要件に加えて、(図2参照)前記ブレードの頂面を概要的にY軸方向に延長した形のワーク供給シュート9が設けられていて、
該ワーク供給シュートに乗せられた球状ワークが、自動的に被研削位置まで転がって行き、前記のストッパ7に当接して位置決めされるようになっていることを特徴とする。
以上に説明した請求項10の発明装置によると、きわめて簡単な構成で、動力を消費することなく、球状ワークを被研削位置まで自動的に搬送することができる。球体が斜面を転がることは誰でも知っているが、従来は、球体をフリーな状態に支承して無心研削するという技術的思想が無かったので、ワークを転がしてブレードの上まで搬送するということは考え付かなかった。
従来の無心研削機は、ワークを被研削位置まで搬入するため、さまざまな工夫を凝らしていた(チャックして搬入するとか、真空吸着して搬入するとか、プッシャで押すとか、エアーで吹送るとか)。しかし、無動力で自動的に搬入することはできなかった。
この請求項9の発明は、新規な構成を創作することによって、従来は予想し得なかった新しい効果を奏したものである。
請求項11に係る発明装置の構成は、前記請求項3ないし請求項10の発明装置の構成要件に加えて、(図2参照)被研削位置に在る球状ワーク6に対して、前記シュー5および/またはストッパ7が、前進・接近、後退・離間し得る構造であって、
研削仕上げ加工終了後、前記シューまたはストッパが後退すると、球状ワークが重力によって転落して、自動的に次の工程へ送られるようになっていることを特徴とする。
以上に説明した請求項11の発明装置によると、研削仕上げされた球状ワークを迅速かつ確実に搬出することができる。
従来、調整砥石またはシューを後退させることにより、円柱状のワークを落下させて搬出する技術は公知であったが、搬出方向がX軸方向に限られていた。本発明によって球状ワークの無心研削が可能になったので、ストッパを後退させて球状ワークをY軸方向に落下させることも可能になった。このようにしてワークの搬入も搬出も、球体の転がりを利用して、無動力で自動的に行ない得るようになったので、球状ワークの流れ加工工程の設計的自由度が著しく増大した。
請求項1の発明方法によると、球状ワークはブレードとシューとによって被研削位置に支承され、かつ、ブレードの超音波楕円振動によってY軸周りに回転せしめられる。
このようにしてY軸周りに回転しているワークに研削砥石を接触させると、通常の無心研削(センタレスグラインディング)の原理により、「Y軸を対称線とする造円作用」が働いて真円が形成される
さらに、シューの超音波楕円振動によってZ軸周りに回転せしめられるので、Y軸を中心とする円がZ軸周りに回されて球体が削成される。
この造球作用は、無心研削に関して蓄積された技術,技能を利用できるので、比較的容易に高精度の球体が研削仕上げされる。
請求項2の発明方法によると、ストッパを単なる位置決め部材としておかないで、このストッパに超音波楕円振動を行なわせることにより、ワークにZ軸周りの回転もしくはX軸周りの回転を与える。
無心研削においては、元来、ワークにY軸周りの回転を与えてY軸を中心とする真円を削り出す機能を発揮するので、これに加えてZ軸周りの回転もしくはX軸周りの回転を与えることによって、3次元空間内において球体を削り出すことができる。
ワークから削り出される球面は、無心研削特有の造円作用によって、高精度の球面に研削仕上げされる。
請求項3の発明装置によると、大型大重量の構成部材である調整砥石を省略して小型軽量のシューを用いるとともに、
従来技術においては静止部材であったブレードに、X−Z面内に超音波楕円振動を行なわせて球状ワークにY軸周りの回転を与えることにより、調整砥石の役目を代替させる。
さらに、従来技術では静止部材であったシューに、X−Y面内の超音波楕円振動を行なわせて、ワークにZ軸周りの回転を与え、「無心研削によって形成されるY軸周りの円」
を「立体的な球」ならしめる。
この原理を比喩的に表現すると、「Y軸に直交する円」という2次元的な形状を、Z軸周りに回転させて「球」という3次元的な形状に発展させたものである。
請求項4の発明装置によると、シューがX−Z面内の超音波楕円振動するので、これに接している球状ワークはY軸周りに回転せしめられる。
すなわち、ワークのY軸周り(研削砥石の回転軸と平行)の回転を制御するという調整砥石の役目をシューが兼ねる。
さらにブレードがY−Z面内で超音波楕円振動するので、球状ワークがX軸周りに回転せしめられる。
このようにして、球状ワークがY軸周りに回転しながら、無心研削の造円作用によってY軸周りの真円に削成され、かつ、Y軸以外の軸(X軸)周りにも回転せしめられる。
すなわち、無心研削によって形成された真円が、その直径を中心として回される。
このため、球状ワークが真球に研削仕上げされる。
請求項5の発明装置によると、シューがX−Z面内で超音波楕円振動するので、これに接している球状ワークはY軸周りに回転せしめられる。
すなわち、ワークのY軸周り(研削砥石の回転軸と平行)の回転を制御するという調整砥石の役目をシューが兼ねる。
さらにストッパがY−Z面内で超音波楕円振動するので、球状ワークがX軸周りに回転せしめられる。
このようにして、球状ワークがY軸周りに回転しながら、無心研削の造円作用によってY軸周りの真円に削成され、かつ、Y軸以外の軸(X軸)周りにも回転せしめられる。
すなわち、無心研削によって形成された真円が、その直径を中心として回される。
このため、球状ワークが真球に研削仕上げされる。
請求項6の発明装置によると、ブレードがX−Z面内で超音波楕円振動するので、これに接している球状ワークはY軸周りに回転せしめられる。
すなわち、ワークのY軸周り(研削砥石の回転軸と平行)の回転を制御するという調整砥石の役目をブレードが兼ねる。
さらにストッパがX−Y面内で超音波楕円振動するので、球状ワークがZ軸周りに回転せしめられる。
このようにして、球状ワークがY軸周りに回転しながら、無心研削の造円作用によってY軸周りの真円に削成され、かつ、Y軸以外の軸(Z軸)周りにも回転せしめられる。
すなわち、無心研削によって形成された真円が、その直径を中心として回される。
このため、球状ワークが真球に研削仕上げされる。
請求項7の発明装置によると、ブレードがX−Z面内で超音波楕円振動するので、これに接している球状ワークはY軸周りに回転せしめられる。
すなわち、ワークのY軸周り(研削砥石の回転軸と平行)の回転を制御するという調整砥石の役目をブレードが兼ねる。
さらにストッパがY−Z面内で超音波楕円振動するので、球状ワークがX軸周りに回転せしめられる。
このようにして、球状ワークがY軸周りに回転しながら、無心研削の造円作用によってY軸周りの真円に削成され、かつ、Y軸以外の軸(X軸)周りにも回転せしめられる。
すなわち、無心研削によって形成された真円が、その直径を中心として回される。
このため、球状ワークが真球に研削仕上げされる。
請求項8の発明装置によると、シューがX−Z面内で超音波楕円振動するので、これに接している球状ワークはY軸周りに回転せしめられる。
すなわち、ワークのY軸周り(研削砥石の回転軸と平行)の回転を制御するという調整砥石の役目をシューが兼ねる。
さらにストッパがX−Y面内で超音波楕円振動するので、球状ワークがZ軸周りに回転せしめられる。
このようにして、球状ワークがY軸周りに回転しながら、無心研削の造円作用によってY軸周りの真円に削成され、かつ、Y軸以外の軸(Z軸)周りにも回転せしめられる。
すなわち、無心研削によって形成された真円が、その直径を中心として回される。
このため、球状ワークが真球に研削仕上げされる。
請求項9の発明装置によると、傾斜したブレード頂面と重力との作用で、球状ワークがストッパに押し付けられて位置決めされるので、安定した状態で、高精度の真球面に削成される。
球体が斜面を転がることは誰でも知っているが、従来は、球体をフリーな状態に支承して無心研削するという技術的思想が無かったので、ワークをブレード上で転がしてストッパに押し付けるということには考えが及ばなかった。
この請求項9の発明は、新規な構成を創作することによって、従来は予想し得なかった新しい効果を奏したものである。
請求項10の発明装置によると、きわめて簡単な構成で、動力を消費することなく、球状ワークを被研削位置まで自動的に搬送することができる。
球体が斜面を転がることは誰でも知っているが、従来は、球体をフリーな状態に支承して無心研削するという技術的思想が無かったので、ワークを転がしてブレードの上まで搬送するということは考え付かなかった。
従来の無心研削機は、ワークを被研削位置まで搬入するため、さまざまな工夫を凝らしていた(チャックして搬入するとか、真空吸着して搬入するとか、プッシャで押すとか、エアーで吹送るとか)。しかし、無動力で自動的に搬入することはできなかった。
この請求項9の発明は、新規な構成を創作することによって、従来は予想し得なかった新しい効果を奏したものである。
請求項11の発明装置によると、研削仕上げされた球状ワークを迅速かつ確実に搬出することができる。
従来、調整砥石またはシューを後退させることにより、円柱状のワークを落下させて搬出する技術は公知であったが、搬出方向がX軸方向に限られていた。本発明によって球状ワークの無心研削が可能になったので、ストッパを後退させて球状ワークをY軸方向に落下させることも可能になった。このようにしてワークの搬入も搬出も、球体の転がりを利用して、無動力で自動的に行ない得るようになったので、球状ワークの流れ加工工程の設計的自由度が著しく増大した。
図1は本発明装置の1実施形態を示す模式的な斜視図であって、請求項1および請求項3に対応している。
研削砥石4の回転中心軸に平行なY軸、ほぼ垂直なZ軸、および、Y,Z両軸に直交するX軸を設定する。
ブレード1は、習慣的にブレード(板)と名付けたが、球状ワーク6を頂面で支承する部材であるから、板というよりは角柱を連想させる形状である。
このブレード1の頂面は、研削砥石4の反対側に向けて傾斜している(この傾斜方向については、従来例の無心研削機と類似である。後に図2を参照して説明するように、厳密に見れば従来例とは若干異なっている)。
ブレード1には、図示を省略するがピエゾ(圧電)式の駆動装置が設けられていて、円弧矢印eのようにX−Z面内で超音波楕円振動せしめられるようになっている。
球状ワーク6が、研削砥石4から離れる方向に転がるのを阻止するように、シュー5が設けられている。
この図では隠れているが、該シュー5が球状ワーク6に対向している面はほぼY−Z面に平行な摺触支持面(滑り触れ合い面)である。
このシュー5にもピエゾ駆動装置(図示省略)が設けられていて、X−Y面内で円弧矢印fのように超音波楕円振動せしめられる。
前記ブレード1の超音波楕円振動(e)によって、球状ワーク6はY軸周りに回転せしめられる。すなわち、「Y軸周りの回転を制御する」という調整砥石の役目は、該ブレード1が兼ねている。
そして、シュー5の超音波楕円振動(f)により、球状ワーク6はZ軸周りにも回転せしめられる。この作動に伴って、該球状ワーク6は図の右側へ転がろうとするが、ストッパ7の摺触支持面7aが、これを押し止めて位置決めしている。
以上のようにして、球状ワーク6はY軸周りに回転せしめられつつ、Z軸周りにも回される。
Y軸周りの回転については、ブレード1の超音波楕円振動(e)で回さなくても、研削砥石4の研削力(矢印c)によって回されるが、ブレード1の超音波楕円振動(e)によって制動する形で、回転を制御する。
上記のようにして、球状ワーク6はY軸周りに回転しつつ研削砥石4の接触を受けるので、無心研削の造円作用により、Y軸周りの真円に研削される。この作用と同時に、該球状ワーク6はZ軸周りにも回されるので、その外周面を真球に研削仕上げされる。
この作用を詳しく見ると次のとおりである。
すなわち球状ワーク6は、ブレード1とシュー5とストッパ7とで位置決めされているので、その中心点Oに位置は不変である。
この球状ワーク6がY軸周りに無心研削されてると、X−Z面上に真円が形成される。この球状ワーク6がさらにZ軸周り回転するということは、上記の真円がZ軸方向の直径を中心として回されることになる。
単純に立体幾何学的に考察して、「X−Z面上の円が、Z方向の直径を中心として回転すると、上記の円の軌跡は球を描く。」こうした原理によって、本発明を適用すると球状のワークが真球に研削仕上げされる。
図2は、本発明装置を模式的に描いた側面図である。模式化してあるから、必ずしも写実的な投影図ではない。
符号8を付して示したのは傾斜ブレードである。
本実施形態のストッパはY軸方向に前後進できるようになっている。実線で描いて符号7aを付したのは前進位置のストッパであって、球状ワーク6を被研削位置に位置決めする機能を発揮する状態である。
ブレードの頂面は一般に、調整砥石に向けて(研削砥石と反対側へ)傾斜しているが、本実施形態の傾斜ブレード8は更に、ストッパに向けても傾斜している。このため、球状ワーク6は転がり力によってストッパに押し付けられて位置決めされる。
前記傾斜ブレード8の頂面を、ストッパ7aの反対側へ延長した形に、供給シュート9が設けられている。ただし、傾斜ブレードの頂面を延長した形でなければならないのは、
傾斜ブレードの直近の部分だけである。なお、延長とは立体幾何学的に厳密な延長に限らず、段差や変曲が有っても良い。(請求項10において「概要的にY軸方向へ延長」と表現したのは、上述のように、立体幾何学的に厳密な延長に限らないという意味である)。
このように構成すると、多数の球状ワークを矢印iのように無動力で自動的に搬入することができる。
球状ワーク6が実線で描かれた位置で無心研削されて所望の真球状に仕上げられると、実線位置のストッパ7aが矢印h方向に後退して、鎖線位置7bに退避する。
ブレードの頂面が傾斜しており、ワークが球状であるから、ストッパが退避すると球状ワーク6は矢印jのように転がり落ちて搬出される。ワークの搬出が終わると後退位置のストッパ7bは矢印gのように復元する。
図示を省略するが、シュー5を紙面手前の方に後退させても球状ワーク6を搬出することができる。
図3は5種類の実施形態を示し、それぞれを模式化した斜視図を配列して描いてある。
ブレード1、シュー5、およびストッパ7の配置は前掲の図1におけると同様であって、超音波楕円振動の駆動機器は図示を省略してある。
図3(A)は請求項4に対応する実施形態である。次に、図1と異なる点を要約して説明すると、
ブレード1はY−Z面内で円弧矢印hのように超音波楕円振動し、シュー5はX−Y面内で円弧矢印gのように超音波楕円振動する。
球状ワーク6は、シュー5の超音波楕円振動(g)によってY軸周りに回転せしめられつつ研削砥石4の接触を受けてX−Z面内の真円を削成される。
更に、該球状ワーク6に形成された上記の真円が、ブレード1の超音波楕円振動(h)によってX軸周りに(X軸方向の直径を中心として)回転せしめられるので、3次元的な真球面が研削仕上げされる。
図3(B)は請求項5に対応する実施形態である。
シュー5はX−Z面内で円弧矢印gのように超音波楕円振動し、ストッパ7はY−Z面内で円弧矢印iのように超音波楕円振動する。
球状ワーク6は、シュー5の超音波楕円振動(g)によってY軸周りに回転せしめられつつ研削砥石4の接触を受けてX−Z面内の真円を削成される。
更に、該球状ワーク6に形成された上記の真円が、 ストッパ7の超音波楕円振動(i)によってX軸周りに(X軸方向の直径を中心として)回転せしめられるので、3次元的な真球面が研削仕上げされる。
図3(C)は請求項6に対応する実施形態である。
ブレード1はX−Z面内で円弧矢印eのように超音波楕円振動し、ストッパ7はX−Y面内で円弧矢印jのように超音波楕円振動する。
球状ワーク6は、ブレード1超音波楕円振動(e)によってY軸周りに回転せしめられつつ研削砥石4の接触を受けてX−Z面内の真円を削成される。
更に、該球状ワーク6に形成された上記の真円が、ストッパ7の超音波楕円振動(j)によってZ軸周りに(Z軸方向の直径を中心として)回転せしめられるので、3次元的な真球面が研削仕上げされる。
図3(D)は請求項7に対応する実施形態である。
ブレード1はX−Z面内で円弧矢印eのように超音波楕円振動し、ストッパ7はY−Z面内で円弧矢印iのように超音波楕円振動する。
球状ワーク6は、ブレード1の超音波楕円振動(i)によってY軸周りに回転せしめられつつ研削砥石4の接触を受けてX−Z面内の真円を削成される。
更に、該球状ワーク6に形成された上記の真円が、ストッパ7の超音波楕円振動(i)によってX軸周りに(X軸方向の直径を中心として)回転せしめられるので、3次元的な真球面が研削仕上げされる。
図3(E)は請求項8に対応する実施形態である。
シュー5はX−Z面内で円弧矢印gのように超音波楕円振動し、ストッパ7はX−Y面内で円弧矢印jのように超音波楕円振動する。
球状ワーク6は、シュー5の超音波楕円振動(g)によってY軸周りに回転せしめられつつ研削砥石4の接触を受けてX−Z面内の真円を削成される。
更に、該球状ワーク6に形成された上記の真円が、ストッパ7の超音波楕円振動(j)によってZ軸周りに(Z軸方向の直径を中心として)回転せしめられるので、3次元的な真球面が研削仕上げされる。
以上に実施形態を挙げて説明したように本発明は、ブレード1とシュー5とストッパ7との三つの構成部材を具備し、かつ、これらの3部材の内の少なくとも二つに超音波楕円振動を発生させる構成である。
上記三つの構成部材それぞれに(つまり3個ともに)超音波楕円振動を与えることも可能であり、本発明の技術的範囲に属する。
更なる応用例として、前記三つの構成部材の内の一つの部材のみに、2種類の複合超音波楕円振動を与えることも考え得る。
すなわち、以上に挙げた実施形態における超音波楕円振動は、「X−Y面内、X−Z面内、もしくはY−Z面内」の振動であったが、これら直交3面の内の2面と交わる一つの平面内の超音波楕円振動を与えることによっても、「Y軸周りに回転させるとともに、X軸周りまたはZ軸周りの回転を複合させること」ができる。
本発明が無心研削を基調としている以上、Y軸(研削砥石の回転軸と平行な軸)周りにワークを回転させることは必須の要件であるが、これに加えてX軸周りの回転もしくはY軸周りの回転を複合させることによって、球状ワークを真球面に研削仕上げすることができる。
本発明装置の1実施形態を模式的に描いた斜視図。 本発明装置の1実施形態を模式的に描いた側面図。 図1と異なる5種類の実施形態を模式的に描いた側面図。 無心研削に係る公知の2例を模式的に描いた斜視図。
符号の説明
1…ブレード
2…調整砥石
3…円柱状ワーク
4…研削砥石
5…シュー
6…球状ワーク
7…ストッパ
8…傾斜ブレード
9…供給シュート

Claims (11)

  1. ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
    「Y軸に対してほぼ平行で、水平面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード(1)の上にワークを載せ、
    「Y軸と平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石」を上記ワークに接触させて研削する無心研削方法において、
    a.X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー(5)を設け、
    b.ブレードの頂面とシューの摺触支持面とによって球状ワーク(6)を支承し、
    c.前記ブレードに「ほぼX−Z面に平行な超音波楕円振動」を行なわせて、球状ワークをY軸周りに回転させるとともに、
    d.前記シューに「ほぼX−Y面に平行な超音波楕円振動」を行なわせて、球状ワークにZ軸周りの回転を与えることにより、前記の球状ワークを真球状に研削仕上げすることを特徴とする、球状ワークの無心研削方法。
  2. ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
    「Y軸に対してほぼ平行で、水平面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード上にワークを載せ、
    「Y軸と平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石」を上記ワークに接触させて研削する無心研削方法において、
    a.X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー(5)、および、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ(7)を設け、
    b.ブレードの頂面とシューの摺触支持面とによって球状ワーク(6)を支承するとともに、ストッパの摺触支持面によって該球状ワークを位置決めし、
    c.前記ブレード及びシューの何れか片方に「ほぼX−Z面と平行な超音波楕円振動」を行なわせて、球状ワークをY軸周りに回転させるとともに、
    d.前記ストッパに「ほぼX−Y面と平行な超音波楕円振動」を行なわせることにより、球状ワークにZ軸周りの回転を与え、
    又は、該ストッパに「ほぼY−Z面と平行な超音波楕円振動」を行なわせることにより、球状ワークにX軸周りの回転を与えて、
    前記の球状ワークを真球状に研削仕上げすることを特徴とする、球状ワークの無心研削方法。
  3. ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
    「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード(1)と、
    「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石(4)」とを具備している無心研削機において、
    (図1)X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー(5)と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ(7)とが設けられており、
    かつ前記ブレード(1)にX−Z面内の超音波楕円振動(e)を行わせる駆動手段と、
    前記シュー(5)にX−Y面内の超音波楕円振動(f)を行わせる駆動手段と、
    を具備していることを特徴とする、球状ワークの無心研削装置。
  4. ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
    「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード(1)と、
    「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石(4)」とを具備している無心研削機において、
    X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー(5)と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ(7)とが設けられており、
    かつ、(図3(A))前記ブレード(1)にY−Z面内の超音波楕円振動(h)を行わせる駆動手段と、
    前記シュー(5)にX−Z面内の超音波楕円振動(g)を行わせる駆動手段と、
    を具備していることを特徴とする、球状ワークの無心研削装置。
  5. ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
    「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード(1)と、
    「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石(4)」とを具備している無心研削機において、
    X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー(5)と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ(7)とが設けられており、
    かつ、(図3(B))前記シュー(5)にX−Z面内の超音波楕円振動(g)を行わせる駆動手段と、
    前記ストッパ(7)にY−Z面内の超音波楕円振動(i)を行わせる駆動手段と、
    を具備していることを特徴とする、球状ワークの無心研削装置。
  6. ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
    「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード(1)と、
    「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石(4)」とを具備している無心研削機において、
    X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー(5)と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ(7)とが設けられており、
    かつ、(図3(C))前記ブレード(1)にX−Z面内の超音波楕円振動(e)を行わせる駆動手段と、
    前記ストッパ(7)にX−Y面内の超音波楕円振動(j)を行わせる駆動手段と、
    を具備していることを特徴とする、球状ワークの無心研削装置。
  7. ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
    「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード(1)と、
    「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石(4)」とを具備している無心研削機において、
    X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー(5)と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ(7)とが設けられており、
    かつ、(図3(D))前記ブレード(1)にX−Z面内の超音波楕円振動(e)を行わせる駆動手段と、
    前記ストッパ(7)にY−Z面内の超音波楕円振動(i)を行わせる駆動手段と、
    を具備していることを特徴とする、球状ワークの無心研削装置。
  8. ほぼ垂直なZ軸を含む直交3軸X軸,Y軸,Z軸を想定し、
    「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」を備えたブレード(1)と、
    「Y軸に平行な回転軸を有する砥石車である研削砥石(4)」とを具備している無心研削機において、
    X軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するシュー(5)と、Y軸に対してほぼ垂直な摺触支持面を有するストッパ(7)とが設けられており、
    かつ、(図3(E))前記シュー(5)にX−Z面内の超音波楕円振動(g)を行わせる駆動手段と、
    前記ストッパ(7)にX−Y面内の超音波楕円振動(j)を行わせる駆動手段と、
    を具備していることを特徴とする、球状ワークの無心研削装置。
  9. 前記ブレードの「Y軸にほぼ平行で、X−Y面に対して傾斜する頂面」が、『その上に載せられた球状ワーク(6)をストッパ(7)の方へ転動せしめる方向』にも傾斜していて、該球状ワークが重力によってストッパに押し付けられるようになっていることを特徴とする、請求項3ないし請求項8の何れかに記載した球状ワークの無心研削装置。
  10. 前記ブレードの頂面を概要的にY軸方向へ延長した形のワーク供給シュート(9)が設けられていて、
    該ワーク供給シュートに乗せられた球状ワークが、自動的に被研削置まで転がって行き、前記のストッパ(7)に当接して位置決めされるようになっていることを特徴とする、請求項9に記載した球状ワークの無心研削装置。
  11. 被研削位置に在る球状ワーク(6)に対して、前記シュー(5)および/またはストッパ(7)が、前進・接近、後退・離間し得る構造であって、
    研削仕上げ加工終了後、前記シューまたはストッパが後退すると、球状ワークが重力によって転落して、自動的に次の工程へ送られるようになっていることを特徴とする、請求項9または請求項10に記載した球状ワークの無心研削装置。
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