JP2005253457A - パンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 パンの香りや風味或いは美味しさや食感などが短期間で自然減少してしまうのを防止し、それらを長期間維持することができるパンの製造方法を提供する。
【解決手段】 パンの製造方法は、米粉、小麦グルテン、砂糖、油脂、イースト、イーストフード、乳酸菌、脱脂粉乳及び水を所定の温度で混練りしてパン生地を作る工程と、このパン生地を所定時間寝かせた後、一次発酵させる工程と、一次発酵させたパン生地を所定重量の大きさに小分けし、所定時間寝かせて再度所定の温度で二次発酵させる工程と、所定の温度と時間で二次発酵させたパン生地を焼き上げる工程とを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】 パンの製造方法は、米粉、小麦グルテン、砂糖、油脂、イースト、イーストフード、乳酸菌、脱脂粉乳及び水を所定の温度で混練りしてパン生地を作る工程と、このパン生地を所定時間寝かせた後、一次発酵させる工程と、一次発酵させたパン生地を所定重量の大きさに小分けし、所定時間寝かせて再度所定の温度で二次発酵させる工程と、所定の温度と時間で二次発酵させたパン生地を焼き上げる工程とを含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、パンの製造方法に関し、特に、焼きたての香りや風味或いは美味しさや食感などを長期間維持することができる米粉を原料粉とするパン及び小麦粉を原料粉とするパンの製造方法に関するものである。
近年米の生産量に比べてその消費量が著しく落ち込んできて米余り減少が深刻な問題になってきている。米余り減少の原因の一つとして、若者達の間で小麦粉を原料粉とするパン食へと移行し、それが永年続いてきて現在に至ったことが挙げられる。この米余り減少の問題を解決するために、パンの主な原料粉として小麦粉の代わりに米粉を使用する研究が行われてきている。
米粉を原料粉とするパンは、米を加圧下で加熱処理した後、急激に低圧下に放出して得られた膨化米を所定の網目のスクリーンを通して粉砕して米粉を製造する。この米粉と小麦粉、砂糖、食塩、イースト、イーストフード、ショートニング、水を所定量加え混合機で混練し、一次発酵を行ってガス抜きを行い、更に、二次発酵を行った後、常法により分割、丸目、整型、ほいろ、焼成を行うことによって米粉を原料粉とするパンが作られていた(特許文献1参照)。
一方、小麦粉パンは周知の如く、焼いた後1日位は小麦粉のパン独特の香りや風味或いは美味しさや食感などを有すると共に、小麦粉を原料粉とした食パンは単位体積当たりの重量が小さく、食パンでは腰が強く座屈も殆どなかった。しかし、米粉で造ったはパンは柔らかく、また、米粉の単位体積当たりの重量が大きいため、特に食パンは腰が弱くなってしまう。このため、図2に示すように焼き上がった食パン100は、時間が経過するに伴って、図中矢印の如く食パン100上部の上耳102は下に垂れ下がって変形すると共に、両端の側耳104は内側に座屈変形していた。
特開昭49−19864号公報
しかしながら、米粉を原料粉とする食パンは、米の消費拡大を図って余った米の消費対策にも貢献することができるが、焼き上がった食パンは座屈変形してしまうため商品としての品質が低下してしまう。このため、米粉を原料粉とする食パンは商品として殆ど売り物にはならないという問題があった。
また、米粉を原料粉とするパンは、どうしても米粉を原料粉としている関係上、その性質で冷えると短時間で固くなってしまう。このため、米粉を原料粉としたパンは風味や美味しさや食感などを損ねてしまうと云う問題があった。
また、小麦粉を原料粉とするパンは所定の期間が経過すると香りや風味或いは美味しさや食感などが短期間で自然減少してしまう問題があった。特に、小麦粉を原料粉とするパンより米粉を原料粉とするパンは香りや風味或いは美味しさや感などが劣っていた。
本発明は、係る従来技術の課題を解決するために成されたものであり、パンの香りや風味或いは美味しさや食感などが短期間で自然減少してしまうのを防止し、それらを長期間維持することができるパンの製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明のパンの製造方法は、米粉、小麦グルテン、砂糖、油脂、イースト、イーストフード、乳酸菌、脱脂粉乳及び水を所定の温度で混練りしてパン生地を作る工程と、このパン生地を所定時間寝かせた後、一次発酵させる工程と、一次発酵させたパン生地を所定重量の大きさに小分けし、所定時間寝かせて再度所定の温度で二次発酵させる工程と、所定の温度と時間で二次発酵させたパン生地を焼き上げる工程とを含むことを特徴とする。
また、請求項2の発明のパンの製造方法は、上記に加えて、米粉と小麦グルテンの重量比を82.0%〜84.6%:18.0%〜15.4%としたことを特徴とする。
また、請求項3の発明のパンの製造方法は、請求項1又は請求項2に加えて、米粉と小麦グルテンを合わせた重量を100%とした場合に、乳酸菌を2%〜6%追加することを特徴とする。
また、請求項4の発明のパンの製造方法は、請求項1、請求項2又は請求項3に加えて、炭酸カルシウムを添加したことを特徴とする。
また、請求項5の発明のパンの製造方法は、請求項4において、米粉と小麦グルテンを合わせた重量を100%とした場合に、炭酸カルシウムを2%〜6%追加することを特徴とする。
また、請求項6の発明のパンの製造方法は、小麦粉、砂糖、油脂、イースト、イーストフード、乳酸菌、脱脂粉乳及び水を所定の温度で混練りしてパン生地を作る工程と、このパン生地を所定時間寝かせた後、一次発酵させる工程と、一次発酵させたパン生地を所定重量の大きさに小分けし、所定時間寝かせて再度所定の温度で二次発酵させる工程と、所定の温度と時間で二次発酵させたパン生地を焼き上げる工程とを含むことを特徴とする。
また、請求項7の発明のパンの製造方法は、請求項6において、小麦粉重量を100%とした場合に、乳酸菌を小麦粉重量の2%〜6%追加することを特徴とする。
本発明によれば、米粉、小麦グルテン、砂糖、油脂、イースト、イーストフード、乳酸菌、脱脂粉乳及び水を所定の温度で混練りしてパン生地を作る工程と、このパン生地を所定時間寝かせた後、一次発酵させる工程と、一次発酵させたパン生地を所定重量の大きさに小分けし、所定時間寝かせて再度所定の温度で二次発酵させる工程と、所定の温度と時間で二次発酵させたパン生地を焼き上げる工程とを含むことで、例えば、乳酸菌によって従来の米粉パンのように冷えてしまっても短時間で固くなってしまうような不都合を防止することができる。これにより、小麦粉を原料粉とする、従来の焼きたての小麦粉パンが有する本来の香りや風味或いは食感などに比較して、それ以上の好適な香りや風味或いは食感などを醸し出すことができる。従って、米粉を原料粉とする米粉パンであっても、小麦粉パン本来の焼きたてのふっくらとした香りや風味、或いは、美味しさや食感などを長期間維持させることができ、米粉を原料粉とする米粉パンの利用価値を大幅に向上させることができるようになるものである。
特に、米粉を原料粉として米粉パンを作っているので、生産過剰による米を利用することが可能となる。従って、米の消費拡大を図ることができ、余った米の消費対策にも貢献することができるようになるものである。
また、請求項2の発明によれば、上記に加えて、米粉と小麦グルテンの重量比を82.0%〜84.6%:18.0%〜15.4%としたので、米粉で作った米粉パンにおいても、従来の小麦粉パン同様の風味及びそれ以上の風味を醸し出すことができる。これにより、小麦粉を原料粉とする小麦粉パンと比較して遜色のない米粉パンを作ることができるようになる。従って、米粉パンの利用価値を大幅に向上することができるようになるものである。
また、請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2に加えて、米粉と小麦グルテンを合わせた重量を100%とした場合に、乳酸菌を2%〜6%追加するので、乳酸菌が多すぎることによる米粉パンのべた付きや、少なすぎることによって米粉パンが短時間で固くなってしまうなどの不都合を未然に防止することができる。従って、米粉を原料粉とする米粉パンであっても、小麦粉パン本来の焼きたてのふっくらとした美味しさや香り、或いは、美味しさや食感などを長期間維持させることができ、米粉を原料粉とする米粉パンの利用価値を更に向上させることができるようになるものである。
また、請求項4の発明によれば、請求項1、請求項2又は請求項3に加えて、炭酸カルシウムを添加したので、例えば、請求項5の如く、米粉と小麦グルテンを合わせた重量を100%とした場合に、炭酸カルシウムを2%〜6%追加するので、焼き上がりの米粉パンの腰を強くすることが可能となる。これにより、例えば、米粉を原料粉として食パンを作った場合でも、焼き上がり形状が従来の米粉を原料粉とする食パンのように座屈変形してしまうなどの不都合を防止することができる。従って、食パン本来の焼きたての風味及び美観を長期間維持することができるようになるものである。
特に、米粉に混ぜた乳酸菌によって従来の小麦粉を原料粉とする食パンの本来の好適な香りと風味及び食感などに比較して、それ以上の好適な香りや風味及び食感などを醸し出すことができる。従って、米粉パンであっても、小麦粉パン本来の好適な香りと風味及び美味しさや食感などを極めて長期間維持させることができるようになるものである。
更に、請求項6の発明によれば、小麦粉、砂糖、油脂、イースト、イーストフード、乳酸菌、脱脂粉乳及び水を所定の温度で混練りしてパン生地を作る工程と、このパン生地を所定時間寝かせた後、一次発酵させる工程と、一次発酵させたパン生地を所定重量の大きさに小分けし、所定時間寝かせて再度所定の温度で二次発酵させる工程と、所定の温度と時間で二次発酵させたパン生地を焼き上げる工程とを含み、例えば、請求項7の如く、小麦粉重量を100%とした場合に、乳酸菌を小麦粉重量の2%〜6%追加するので、小麦粉パンの本来の焼きたての香りと風味及び食感などに比較して、それ以上の好適な香りや風味及び食感などを醸し出すことができるようになる。これにより、小麦粉パン本来の香りや風味及び食感などを長期間維持させることができるようになる。従って、焼き上がり後長期間経過して冷えてからでも香りや風味及び食感などが好適な小麦粉パンを提供することができるようになるものである。
本発明は、パンの香りや風味及び食感などが短期間で損ねてしまうのを防止する。短期間でパンの香りや風味及び食感などが損ねてしまうのを防止するため、パンの原料粉に乳酸菌、或いは、炭酸カルシウムを混入することにより実現した。
次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明のパンとしての食パン10の正面図を示している。米粉を原料粉とするパンとしての食パン10の製造方法を説明する。まず、食パンの原料粉として予め所定の大きさの粒子に粉砕した米粉を用意し、他に食パン10を作る原料として小麦グルテンと、砂糖と、油脂と、イーストと、イーストフードと、乳酸菌と、脱脂粉乳と水及び、炭酸カルシウムとを用意する。この炭酸カルシウムは比較的安価に入手することができる。
これら食パンの原料粉と、他の原料との混合比を説明する。尚、一般的なパンの製造方法は、パンの原料粉を基にして、他の原料を原料粉の数%〜数十%、原料粉に混合する方法が採られている。まず、米粉食パンの原料粉として、米粉と小麦グルテンを82.0%〜84.6%:18.0%〜15.4%、好ましくは約84.5%:約15.5%混合して米原料粉を作る。そして、この米原料粉の重量を100%として、砂糖を5%、油脂を5%、イーストを3%〜4%、イーストフードを0.3%、乳酸菌を2〜6%(好ましくは3%)、脱脂粉乳を2%、水を82%、炭酸カルシウムを2〜6%(好ましくは3%)混合する。尚、米粉は、日本国内で生産された一般的な米が用いられる。
ここで、本発明ではパン製造用に市販されている米原料粉(商品名=パン用粉bタイプ20K、製造販売元=斉藤製粉、住所=新潟県新発田市本町3丁目6の18、2004年7月現在)を使用して、米粉の食パンを製造する例を説明する。この米原料粉には、既に米粉に所定量の小麦グルテンが混合されている。実際に市販されている米原料粉は、87%の米粉と13%の小麦グルテンが混合されている。しかし、市販されている米原料粉をそのまま使用してパンを作った場合、従来例の如き短期間でパンの香りや風味及び食感が損ねてしまう問題がある。そこで、本発明ではパンの香りや風味及び食感を向上させるため、市販されている米原料粉に、更に所定量の小麦グルテン、乳酸菌、炭酸カルシウムなどを追加して、パンの香りや風味及び食感が短期間で損ねてしまうのを防止するようにしている。
即ち、市販されている米原料粉で食パンを製造する場合、米粉87%と小麦グルテン13%が混合された米原料粉の重量を100%として、小麦グルテンを3%、砂糖を5%、油脂を5%、イーストを3%〜4%、イーストフードを0.3%、乳酸菌を2〜6%(好ましくは3%)、脱脂粉乳を2%、水を82%、炭酸カルシウムを2〜6%(好ましくは3%)を用意する。これを具体的な重量で説明すると米原料粉5000g、小麦グルテン150g、砂糖250g、油脂250g、イースト150g〜200g、イーストフード15g、乳酸菌150g、脱脂粉乳100g、水4100g、炭酸カルシウム150gとなる。これを表で説明すると表1のようになる。尚、表ではイースト150gのみを表示している。また、小麦グルテン13%が含まれた100%の米原料粉に、更に小麦グルテンを3%を追加して103%とし、これを100%の米原料粉に計算し直すと、前述した如き米粉と小麦グルテンは約84.5%:約15.5%になる。
そして、用意した米原料粉を5000g、小麦グルテン150g、砂糖250g、油脂250g、イースト150g、イーストフード15g、乳酸菌150g、脱脂粉乳100g、炭酸カルシウム150gなどを、予め用意した混合機械で約3分〜5分間混合する。次に、混合した原料に温度約25℃の水(4100g)を徐々に加えながら、予め用意した混練機で混練りしてパン生地を作る。
次に、作ったパン生地を約15分間寝かせて一次発酵を行う。そして、一次発酵させたパン生地を所定重量の大きさに小分け(この場合、約220g)し、約15分位休ませた(ベンチタイム)後、金属の容器(この場合、食パン型)に入れる。このとき、食パン型に入れたパン生地が貼り付かないように予め食パン型の内側全面に食用油などを薄く塗って置く。
次にパン生地を食パン型に入れた状態で約36℃〜38℃で約50分二次発酵させる。この発酵により、食パン型に入れたパン生地は、食パン型内で所定の大きさに膨らむ。次に、食パン型に入れたパン生地をパン焼き釜に入れ約200℃で50分焼いた後、パン焼き釜から出して、約30分〜60分常温(自然放置)で冷却する。これにより、米粉を米原料粉とする食パン10が完成する。
完成した食パン10は、実験結果から炭酸カルシウム及び乳酸菌を混入していない米粉を米原料粉とする食パンと比較して、焼き上がり時や所定期間経過しても、炭酸カルシウムの働きにより食パン10の上耳12や、両端の側耳14などが座屈変形してしまうなどの問題はなかった。また、乳酸菌の作用によって食パン10の風味及び美観を長期間維持することができ、更に、焼き上がり後長期間経過して冷えてからでも香りと風味及び食感など従来の炭酸カルシウム及び乳酸菌を混入していない米粉を米原料粉とする食パンと比較して大幅に向上していた。
即ち、従来行われていた米粉を米原料粉とする食パン10に所定量の炭酸カルシウムと乳酸菌を混入して食パン10を作るだけで、食パン10の上耳12や、両端の側耳14などが座屈変形してしまうのを防止することができ、また、米粉を米原料粉とする食パンでも小麦粉食パンの本来の好適な香りと風味及び食感等を引き出して長期間維持することができた。尚、食パン10を作る材料に炭酸カルシウムを添加したが、炭酸カルシウムは他の食用カルシウムを用いても差し支えない。また、乳酸菌は食用乳酸菌であればどの様な乳酸菌であっても差し支えない。
このように、米原料粉が米粉の場合の食パン10の製造方法は、米粉重量を100%とした場合、この米粉重量の100%に炭酸カルシウムを米粉重量の3%、乳酸菌を米粉重量の3%加えたので、従来の小麦粉を小麦原料粉とするパンの焼きたてのような香りと風味及び食感などが好適な食パン10を作ることができる。また、米粉に混ぜた炭酸カルシウムによって焼き上がりの食パン10の腰を強くすることが可能となると共に、短期間で食パン10が固くなってしまうなどの不都合を防止することができる。
これにより、米粉を米原料粉とする食パン10の焼き上がり形状が従来の米粉を米原料粉とする食パンのように座屈変形してしまうなどの不都合を確実に防止することができるようになると共に、食パン10本来の風味及び美観を長期間維持することができるようになる。従って、焼き上がり後長期間経過して冷えてからでも香りと風味及び食感などが好適な食パン10を提供することができる。また、比較的安価な炭酸カルシウムを用いているので食パン10のコストアップを抑えることができ、米粉を米原料粉とした安価な食パン10を提供することができる。
特に、米粉に混ぜた乳酸菌によって従来の小麦粉を小麦原料粉とする食パンの本来の好適な香りと風味及び食感等に比較して、それ以上の好適な香りと風味と食感を醸し出すことができると共に、それらの香りと風味及び食感等を長期間維持させることができる。また、米粉を米原料粉として食パン10を作っているので生産過剰による米を利用することが可能となり、強いては、米の消費拡大を図ることができ、余った米の消費対策にも貢献することができるようになる。
次に、小麦粉を小麦原料粉とするパンとしての食パン10の製造方法を説明する。まず、小麦原料粉として予め所定の大きさの粒子の小麦粉を用意し、食パン10を作る原料として他に砂糖と、油脂と、イーストと、イーストフードと、乳酸菌と、脱脂粉乳と水とを用意する。
これらの小麦原料粉と他の原料との混合比は、小麦粉重量を100%とした場合、砂糖を5%、油脂を5%、イーストを3%〜4%、イーストフードを0.3%、乳酸菌を2〜6%(好ましくは3%)、脱脂粉乳を2%、水を65%となっている。これを具体的な重量で説明すると小麦粉5000g、砂糖250g、油脂250g、イースト150g、イーストフード15g、乳酸菌150g、脱脂粉乳100g、水3250gとなる。これを表で説明すると表2のようになる。尚、表ではイースト150gのみ表示している。
そして、用意した材料の小麦粉を5000g、砂糖250g、油脂250g、イースト150g、イーストフード15g、乳酸菌150g、脱脂粉乳100gなどを予め用意した混合機械で約3分〜5分間混合する。次に、混合した材料に温度約25℃の水(3250g)を徐々に加えながら、予め用意した混練機で混練りしてパン生地を作る。
次に、作ったパン生地を約20〜40分間寝かせて一次発酵を行う。この発酵により、パン生地は所定の大きさに膨れる。そして、所定の大きさに小分け(この場合、約220g)し、約15分位休ませた(ベンチタイム)後、金属の容器(この場合、食パン型)に入れる。このとき、食パン型に入れたパン生地が貼り付かないように食パン型の内側全面に予め食用油などを薄く塗って置く。
次にパン生地を食パン型に入れた状態で約36℃〜38℃で約50分二次発酵させる。この発酵により、食パン型に入れたパン生地は、食パン型内で所定の大きさに膨らむ。次に、食パン型に入れたパン生地をパン焼き釜に入れ約200℃で50分焼いた後、パン焼き釜から出して、約30分〜60分常温(自然放置)で冷却する。これにより、小麦粉を小麦原料粉とする食パン10が完成する。
完成した食パン10は、実験結果から乳酸菌を混入していない小麦粉を小麦原料粉とする食パンと比較して、食パン10本来の風味及び美観を長期間維持することができた。また、焼き上がり後長期間経過して冷えてからでも香りと風味及び食感など従来の乳酸菌を混入していない小麦粉を小麦原料粉とする食パンと比較して大幅に向上していた。即ち、従来の小麦粉を小麦原料粉とする食パンに所定量の乳酸菌を混入して食パン10を作るだけで、小麦粉食パンの本来の好適な香りと風味及び食感等を増大して長期間維持することができた。尚、食パン10を作る材料に乳酸菌を用いたが、乳酸菌は食用乳酸菌であればどの様な乳酸菌であっても差し支えない。
このように、小麦原料粉が小麦粉の場合の食パン10の製造方法は、小麦粉重量を100%とした場合、この小麦粉重量100%に乳酸菌を小麦粉重量の3%加えたので、焼きたての小麦粉食パンの本来の好適な香りと風味及び食感等に比較して、乳酸菌の作用によってそれ以上の好適な香りと風味及び食感を醸し出すことができる。また、小麦粉に乳酸菌を混ぜているので、この乳酸菌の作用によってパン本来のそれらの香りと風味及び食感等を増大すことができると共に本来の小麦粉食パンよりも長期間維持させることができる。これにより、焼き上がり後長期間経過して冷えてからでも香りと風味及び食感等が好適な小麦粉食パンを提供することができる。
尚、実施例では、米粉を米原料粉とする食パン10、及び、小麦粉を小麦原料粉とする食パン10の製造方法を説明したが、パンはそれらの食パンに限らず、ロールパン、デニッシュパン、フランスパン、或いは、小豆などのあんを入れた菓子パンなどやカレーやを入れ油で揚げた揚げパンなどに本発明のパンの製造方法を適用しても本発明は有効である。
また、米粉に日本国内で生産した米を使用したが、米粉は日本国内で生産した米に限られず、アメリカ生産米、オーストラリア生産米、インド生産米、中国生産米、タイ生産米など外国の生産米の何れかの外国生産米を用いた米粉を用いても本発明は有効である。尚、外国生産米を用いた場合、炭酸カルシウムの添加量を本発明の添加量範囲内で調整すれば、パンの焼き上がり後長期間経過して冷えてからでも香りと風味及び食感等が好適な米粉食パンを作ることができる。
10 食パン
12 上耳
14 側耳
12 上耳
14 側耳
Claims (7)
- 米粉、小麦グルテン、砂糖、油脂、イースト、イーストフード、乳酸菌、脱脂粉乳及び水を所定の温度で混練りしてパン生地を作る工程と、
このパン生地を所定時間寝かせた後、一次発酵させる工程と、
前記一次発酵させたパン生地を所定重量の大きさに小分けし、所定時間寝かせて再度所定の温度で二次発酵させる工程と、
所定の温度と時間で前記二次発酵させたパン生地を焼き上げる工程とを含むことを特徴とするパンの製造方法。 - 前記米粉と前記小麦グルテンの重量比を82.0%〜84.6%:18.0%〜15.4%としたことを特徴とする請求項1のパンの製造方法。
- 前記米粉と前記小麦グルテンを合わせた重量を100%とした場合に、前記乳酸菌を2%〜6%追加することを特徴とする請求項1又は請求項2のパンの製造方法。
- 炭酸カルシウムを添加したことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3のパンの製造方法。
- 前記米粉と前記小麦グルテンを合わせた重量を100%とした場合に、前記炭酸カルシウムを2%〜6%追加することを特徴とする請求項4のパンの製造方法。
- 小麦粉、砂糖、油脂、イースト、イーストフード、乳酸菌、脱脂粉乳及び水を所定の温度で混練りしてパン生地を作る工程と、
このパン生地を所定時間寝かせた後、一次発酵させる工程と、
前記一次発酵させたパン生地を所定重量の大きさに小分けし、所定時間寝かせて再度所定の温度で二次発酵させる工程と、
所定の温度と時間で前記二次発酵させたパン生地を焼き上げる工程とを含むことを特徴とするパンの製造方法。 - 前記小麦粉重量を100%とした場合に、前記乳酸菌を前記小麦粉重量の2%〜6%追加することを特徴とする請求項6のパンの製造方法。
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