JP2005252801A - 通信制御装置および通信制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 CPU10を搭載したメイン基板51と、メイン基板51から送られたデータについてロジック信号を生成する非接触通信用ロジックIC20を搭載したRF制御回路基板52と、RF制御回路基板52から送られたロジック信号を変調してアナログ信号を生成するRF送受信回路30、および、生成されたアナログ信号を電波として放射するアンテナ40を搭載したアンテナ基板53と、各基板の間を接続しロジック信号を伝達するハーネス54、55とを備える。
【選択図】 図2
Description
第1の従来例を図8に示す。この第1の従来例は、CPU60と、非接触通信用回路70a〜70cと、アンテナ80a〜80cとを含んでいる。尚、非接触通信用回路70a〜70cは、CPU60から送られたロジック信号によって変調された搬送波をそれぞれアンテナ80a〜80cに出力すると共に、アンテナ80a〜80cから送られた信号を復調してCPU60に伝達するものである。
この従来例において、CPU60は、メイン基板91に搭載され、非接触通信用回路70aおよびアンテナ80a、非接触通信用回路70bおよびアンテナ80b、非接触通信用回路70cおよびアンテナ80cは、それぞれ、アンテナ基板92a、92b、92cに搭載されている。また、メイン基板91とアンテナ基板92a、メイン基板91とアンテナ基板92b、メイン基板91とアンテナ基板92cは、それぞれ、ハーネス93a、93b、93cにより接続されている。
CPU60は、メイン基板94に搭載され、非接触通信用回路70およびアナログスイッチ71は非接触通信用モジュール基板95に搭載され、アンテナ80a、80b、80cは、それぞれ、アンテナ基板96a、96b、96cに搭載されている。また、メイン基板94と非接触通信用モジュール基板95は、ハーネス97により接続され、非接触通信用モジュール基板95とアンテナ基板96a、非接触通信用モジュール基板95とアンテナ基板96b、非接触通信用モジュール基板95とアンテナ基板96cは、それぞれ、ハーネス98a、98b、98cにより接続されている。
即ち、この従来例では、非接触通信用回路70によって通信データをキャリア(搬送波)に重畳させ、ほぼそのままアンテナから発振できる状態の信号にして、各アンテナに分配している。このため、延長部分(ハーネス98a〜98cの部分)の信号は、増幅および変調されたキャリアである。
従って、第1および第2の従来例のいずれも、コストを削減しつつ、マシンにおけるレイアウトの自由度を高めるというものではなかった。
本発明では、上述した目的を達成するため、(2)の部分をRF制御部(非接触通信用ロジックIC)とRF送受信部(RF送受信回路)に分割し、それぞれを異なる基板上に載せた。即ち、本発明の第1の通信制御装置は、トランスポンダに対する送信データを表すロジック信号を生成するRF制御回路基板と、このRF制御回路基板に接続され、RF制御回路基板により生成されたロジック信号を伝送する信号線と、この信号線に接続され、信号線により伝送されたロジック信号によって変調された搬送波を電波として放射するアンテナ基板とを備えている。
また、RF制御部1つに対し、RF送受信部とアンテナをシステム上の必要数だけ配置するようにした。尚、メイン制御回路(1)とRF制御部((2)の一部)は基板が分離していても、同一基板上に実装されていてもよい。
ここで、RFIDとは、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)やEEROM(Electronically Erasable Read Only Memory)等の不揮発性で非接触通信が可能なメモリに第1のループアンテナを組み合わせたユニットと、これと独立した第2のループアンテナを送受信回路に接続したユニットとを備えたシステムである。そして、第1のループアンテナと第2のループアンテナとを対向させると、第2のループアンテナから放射される搬送波(キャリア)にデータを重畳した電磁波が、第1のループアンテナを介して不揮発性メモリに伝播し、不揮発性メモリが電力を受け取り、データを送受信するシステムである。尚、一般に、不揮発性メモリと第1のループアンテナとからなるユニットをトランスポンダと呼び、第2のループアンテナと送受信回路とからなるユニットをリーダライタまたは送受信装置と呼ぶ。また、使用周波数帯は、125KHzや13.56MHzが一般的である。
本実施の形態は、CPU(Central Processing Unit)10と、非接触通信用ロジックIC20と、RF送受信回路30a〜30cと、アンテナ40a〜40cとを備え、RF送受信回路30a、30b、30cは、それぞれ、発振回路31aと変調回路32aと復調回路33a、発振回路31bと変調回路32bと復調回路33b、発振回路31cと変調回路32cと復調回路33cを備えている。この構成において、CPU10と非接触通信用ロジックIC20との間、および、非接触通信用ロジックIC20とRF送受信回路30a〜30c内の各回路との間は、ロジック信号が流れる信号線により接続され、RF送受信回路30a〜30c内の変調回路32a〜32cおよび復調回路33a〜33cとアンテナ40a〜40cとの間は、キャリアを伝達する信号線により接続されている。
尚、本実施の形態では、ロジック信号が流れる信号線により延長部分を構成し、キャリアを伝達する信号線は短く構成するものであるので、少なくとも非接触通信用ロジックIC20とRF送受信回路30は別の基板上に搭載し、RF送受信回路30とアンテナ40は同じ基板上に搭載するのが望ましい。
CPU10は、マシン全体の制御を行うと共に、非接触通信に関しては必要に応じ、データの送受信やアンテナの選択等の制御を行う。
非接触通信用ロジックIC20は、CPU10等からの情報に基づき、非接触通信を行うのに必要なデータやコマンドの発行をしたり、アンテナを選択したりする機能を有する。また、不揮発性メモリ(タグ)側から受信したデータを再変換してメイン基板側に送る。尚、本ICにはアナログ回路部分がないため、機能の単純化ができ、安価にすることができる。
RF送受信回路30a〜30c内の発振回路31a〜31cは、キャリアを発生させる。変調回路32a〜32cは、発振回路31a〜31cが発生させたキャリアに対し、非接触通信用ロジックIC20から受けた信号を重畳させてアンテナ40a〜40cに送る。復調回路33a〜33cは、アンテナ40a〜40cで受信したキャリアを復調して非接触通信用ロジックIC20に送る。
アンテナ40a〜40cは、RF送受信回路30a〜30cから伝達された信号を電波として放射する。使用する周波数帯に合わせ共振周波数を調整する。
図2は、本実施の形態の第1の構成例を示しており、CPU10と非接触通信用ロジックIC20とを別の基板に搭載した例である。即ち、CPU10はメイン基板51に搭載され、非接触通信用ロジックIC20はRF制御回路基板52に搭載され、RF送受信回路30aおよびアンテナ40a、RF送受信回路30bおよびアンテナ40b、RF送受信回路30cおよびアンテナ40cは、それぞれ、アンテナ基板53a、53b、53cに搭載されている。また、メイン基板51とRF制御回路基板52とを接続する信号線としては、例えば、ハーネス54を用い、RF制御回路基板52とアンテナ基板53a、RF制御回路基板52とアンテナ基板53b、RF制御回路基板52とアンテナ基板53cを接続する信号線としては、それぞれ、例えば、ハーネス55a、55b、55cを用いる。尚、図2に示した第1の構成例のようにメイン基板51とは別に非接触通信用ロジックIC20を搭載するRF制御回路基板52を設ければ、RF制御回路基板52とアンテナ基板53との接続にはアンテナ個数分のハーネス等が必要になるが、メイン基板51とRF制御回路基板52との接続には1セット分だけでよい。このため、メイン基板と分離して、マシンの都合のよい位置に配置すれば、合理的なレイアウトが可能である。
但し、通常は、RF送受信回路30は非接触通信用ロジックIC20に接続されているため、非接触通信用ロジックIC20から動作情報が伝達されない限り動作しない。複数のアンテナがある場合、どのアンテナを動作させるかは非接触通信用ロジックIC20からの信号によって決定される。
尚、以上の説明では、アンテナの数を3つとして説明したが、アンテナが1つの場合、2つの場合、4つ以上の場合においても同様の構成を採ることができる。
図4は、この部分のみを情報のやり取りに着目して図示したものである。尚、この図は、図2に示した構成を採用した場合の図であり、非接触通信用ロジックIC20がRF制御回路基板52に搭載され、変調回路32および復調回路33がアンテナ基板53に搭載されている。また、モデムの部分を非接触通信用ロジックIC20とRF送受信回路30とに分けたことにより、それぞれが異なる発振子(発振子Aおよび発振子B)を有している。尚、発振子Aおよび発振子Bとしては、具体的には、水晶発振子を用いることが可能であり、このことをRF制御回路基板52内には、「XTALI(クリスタル、入力の意)」として示している。
これに対するRFIDタグからの応答(タグ応答)は、図5(A)に示すような847KHzサブキャリア信号8波単位のBPSK(Binary Phase Shift Keying)信号となっている。また、アンテナ基板53の復調回路33は、このBPSK信号をそのままデジタル信号に復調し、図5(B)に示すような受信データ信号A(受信信号を復調して生成したロジック信号)として非接触通信用ロジックIC20に送信する。
そこで、本実施の形態では、図6に示すように、非接触通信用ロジックIC20にDPLL(Digital Phase Locked Loop)21を設け、受信データ信号Aを受信する際、所定のタイミングで誤差の累積をリセットするように構成した。
タグ応答は、図7のフォーマットで規定されている。このタグ応答を受信する際、1etu(1ビット分の時間、この場合は、106k分の1秒)で区切り、各区切られた期間に受信する波形が図5(A)に示した「0」を表す波形であるか「1」を表す波形であるかを判定することにより、「0」、「1」を認識する。
ここで、タグ応答のフォーマットにおいては、「0」、「1」が固定されている期間がある。「プリアンブル」、「SOF」、「データ」のスタートビット・ストップビット、「EOF」がそれに該当する。
このような構成により、正しく「0」、「1」が認識された受信データ信号B(復調されたデータ信号)が、最終的にCPU10に渡される。
尚、以上の説明では、変調回路32ではASK変調を行うこととしたが、例えば、FSK(Frequency Shift Keying)変調等の他の変調方式を採用してもよい。また、タグ応答はBPSK変調されていることを前提としたが、他のPSK変調がなされている場合であっても、同様の方法により、発振周波数のずれによる位相判定誤りを補正することができる。
(1) 外来ノイズに強い
本実施の形態では、RF送受信回路30とアンテナ40との間以外の箇所においては、制御信号やデータ信号だけをやり取りしている。即ち、RF送受信回路30とアンテナ40との間以外を接続するハーネス等には、搬送波と比較して、遥かに速度の遅いロジック信号が流れている。このためこの部分ではインピーダンス整合に特段の配慮をする必要はない。また、外来ノイズよる誤動作の危険性も少なくできる。
従来の技術では、非接触通信用回路70で発生した搬送波をハーネス等で伝達しようとしているため、外来ノイズによる誤動作が懸念される。
本実施の形態では、RF送受信回路30とアンテナ40とが近接しているため、この部分での不要な放射を防ぐことができる。従来の技術では、この部分がハーネス状に長くなっており、余計な放射が生じていた。
1つのマシンの中に複数の不揮発性メモリがあれば、RF送受信回路30とアンテナ40とを搭載したアンテナ基板もその数だけ配置する必要がある。このようなアンテナ基板は、通信距離が最大で12〜13mmになるよう設計されているので、それに合わせて取り付け位置や方向や角度等が決定される。その際、アンテナ基板とRF制御回路基板との間は、比較的低速なロジック信号が流れるため、ハーネス等を長くすることが容易である。ロジック信号の流れる部分を長くすることにより、延長による二次障害が少なく、レイアウトにおける制約が少なく有利である。
従来の技術では、マシンに配置する際、変調のかかったキャリア(搬送波)を流す部分を長くすることになるので、電波放射や波形品質に懸念が生じ、インピーダンス整合に格段の配慮をする必要がある等の問題があった。
本実施の形態では、RF送受信回路30それぞれが発振回路31を有しているため、アンテナ基板に電源を供給し、一部の回路をプルアップ、プルダウンさせることで単体でも発振動作させることができる。このため、アンテナ単体(RF送受信回路30を含むモジュール)だけで電波試験を受けることができ、使用上の自由度が高くなった。つまり、構成や組み合わせが変わるたびに試験を受けなくてよい。また、試験の対象がRF送受信回路30とアンテナ40だけですむため、従来の技術のように被測定物が複数に跨ることがなくなった。このため電波試験における被評価物毎の電波放射量のバラツキが小さくなり、品質管理が容易になった。
本実施の形態では、必要に応じて非接触通信用ロジックIC20のI/O回路(FIFO等)を複数設けたことで、複数のアンテナ40と同時に通信できるようになった。複数のアンテナ40と不揮発性メモリとが組み合わさったシステム構成では、同時通信の際に、いずれのアンテナ40を介して、いずれの不揮発性メモリと通信したか、マシン側から把握できることが重要である。本実施の形態では、アンテナ40を選択する機能を有しているため、CPU10(非接触通信用ロジックIC20)側からアンテナ40の判別ができ、情報管理上の課題がなく、効率も良い。
本実施の形態において、非接触通信用ロジックIC20とRF送受信回路30との間は、前述した3本の信号線で接続されており、非接触通信用ロジックIC20側からRF送受信回路30が電波を出す・出さないを決定できるようになっている。また、必要に応じて無変調のキャリア(搬送波)を連続出力させることも可能である。このため切り替えスイッチを使用した場合と異なり、非選択時でも不揮発性メモリへの電力供給を中断しないようにすることができる。電力供給の中断によって不揮発性メモリがリセット状態に戻ることが避けられるため、次のデータ通信を再開する際、通信を確立するために必要な最初のプロセスを省略することができ通信効率が良い。全体的な通信時間を短縮化したり、同一時間ならばより多くの情報をやり取りしたりすることができる。
本実施の形態では、メイン基板からRF制御回路基板に対して、不揮発性メモリとデータを送受信する旨の命令が伝えられると、RF制御回路基板上の非接触通信用ロジックIC20は非接触通信に必要なデータ変換を行う。データ変換をこの部分で行っているためCPU10の負荷が軽減できる。
Claims (8)
- トランスポンダに対する送信データを表すロジック信号を生成するRF制御回路基板と、
前記RF制御回路基板に接続され、当該RF制御回路基板により生成された前記ロジック信号を伝送する信号線と、
前記信号線に接続され、当該信号線により伝送された前記ロジック信号によって変調された搬送波を電波として放射するアンテナ基板と
を備えたことを特徴とする通信制御装置。 - 前記アンテナ基板は、前記ロジック信号によって変調される搬送波を発生させる発振回路を備えたことを特徴とする請求項1記載の通信制御装置。
- 前記アンテナ基板は、前記RF制御回路基板からの指示により、無変調の搬送波を連続的に放射することを特徴とする請求項1記載の通信制御装置。
- 前記RF制御回路基板は、複数の入出力回路を備えたことを特徴とする請求項1記載の通信制御装置。
- 前記アンテナ基板は、トランスポンダから電波として受信した信号を復調してロジック信号を生成し、
前記信号線は、前記アンテナ基板により生成された前記ロジック信号を前記RF制御回路基板に伝送し、
前記RF制御回路基板は、前記信号線により伝送された前記ロジック信号から受信データを取り出すことを特徴とする請求項1記載の通信制御装置。 - 前記アンテナ基板は、
生成した前記ロジック信号を前記信号線に送出するタイミングを決定する第1の発振子を備え、
前記RF制御回路基板は、
伝送された前記ロジック信号から受信データを取り出すタイミングを決定する第2の発振子と、
PSK(Phase Shift Keying)変調された前記ロジック信号を受け付ける際、前記受信データのフォーマットに応じたタイミングで、前記第1の発振子と前記第2の発振子との発振周波数のずれによる当該ロジック信号からの当該受信データの取り出しの誤りを補正するPLL(Phase Locked Loop)回路とを備えたことを特徴とする請求項1記載の通信制御装置。 - 信号線に接続された第1の基板および第2の基板を用いて電波を放射する通信制御方法であって、
トランスポンダに対する送信データを表すロジック信号を前記第1の基板により生成するステップと、
生成された前記ロジック信号を前記信号線を介して前記第2の基板に伝送するステップと、
伝送された前記ロジック信号によって変調された搬送波を前記第2の基板に設けられたアンテナから電波として放射するステップと
を含むことを特徴とする通信制御方法。 - トランスポンダから電波として受信したPSK(Phase Shift Keying)変調波を前記第2の基板により復調して同様にPSK変調されたロジック信号を生成するステップと、
生成された前記ロジック信号を前記信号線を介して前記第1の基板に伝送するステップと、
伝送された前記ロジック信号を受信する期間のうち、予め決められた特定のビットを受信するタイミングを特定するステップと、
特定された前記タイミングで、前記第1の基板に設けられた第1の発振子と前記第2の基板に設けられた第2の発振子との発振周波数のずれによる当該ロジック信号からの受信データの取り出しの誤りを補正するステップと
を更に含むことを特徴とする請求項7記載の通信制御方法。
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