JP2005250985A - 機械システムの診断方法及び機械システム診断装置 - Google Patents

機械システムの診断方法及び機械システム診断装置 Download PDF

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Abstract

【目的】 機械システムの稼働状態をリアルタイムに推定し診断する診断方法と診断装置を提供する。
【構成】 機械システム診断装置30は、診断対象の機械システム20の稼働状態(例えば、機械加工システムにおける工具、加工部、工作物の力学的状態)を表現するARMAモデル(例えば、ARMA(4,3)モデル)を持ち、前記機械システム20の稼働時に所定の物理量をセンサ21で観測し、前記センサ21で観測した信号sから前記ARMAモデルにより計算した推定値を作り、前記センサ21で観測した信号sと前記ARMAモデルにより計算された推定値の2信号の差(残差)を計算し、前記2信号の差(残差)の統計量(分散や尖り度等)から前記機械システム20の稼働状態を診断する構成である。
【選択図】 図17

Description

本発明は、NC(数値制御)工作機械や飛行機、列車、自動車等の輸送機械、冷凍装置等、動力学的な系を内包する機械システムにおいて、システム稼働中にリアルタイムに前記動力学的な系の異常を検出して診断する方法及びその方法を用いた診断装置に関するものである。
機械システムの自動化と高精度化を行うためには、システムを常に最適の状態に保持することが肝要である。例えば、切削加工等を行う機械加工システムでは、切削工具等の状態や被加工物の状態を加工中にモニターして異常が無いか否か、被加工物の表面状態の変化は正常か否か等をリアルタイムに監視することが望ましい。
この点、現在は、機械加工システムにおける被加工物の加工状態を最適に保つために加工後にマイクロメータや表面粗さ計等の精度測定器により、被加工物の寸法や加工面粗さ等を計測して加工精度の確認を行い、次の加工へその結果をフィードバックする方法や、切削加工時の振動等の観察により加工状態を把握する方法等が行われている。
このうち、後者の振動による加工状態の観察による手法は、下記[特許文献1]に開示されている「切削加工における異常診断方法」のように、振動やAE(アコースティックエミッション)等の信号を測定し、その結果を統計的、時系列的に解析し、算出した平均値やピーク値等が熟練技術者により設定されたある値を越えた場合に異常と診断する手法である。
特開平10−267749号公報
しかしながら、上記従来の異常診断方法では、切削加工中の加工異常や加工精度をリアルタイムで予測し把握することはできない。
即ち、上記従来の振動等の観察による方法では、設定された値より大きな平均値やピーク値等が発生した場合に異常として認識するものであり、微細な加工状態の変化を検出することはできず、また、これらの解析に用いられている統計的或いは時系列的手法は、実際の機械加工システムの稼働状態(加工)に即した力学モデルを設定していないため、求められた値と力学的な特性値とが論理的に結び付けられていないのである。
現実の機械加工システムによる切削加工現場では、被加工物の加工前に切削加工条件や寸法等をプログラムにして機械加工システムに入力し、それに従い一気に加工が行われている。そのとき入力される切削加工条件は工具メーカーの推奨値等を最適な切削加工条件としている。
しかし、加工工具の摩耗状況や気温、湿度等の加工環境の変化が常に存在するため、同じ切削加工条件を最適なものとして入力しても、その時々の加工環境によって加工精度にばらつきが生じる。即ち、加工時の環境によって本当に最適な切削加工条件が微妙に異なるのである。微細な加工面の粗さの変化に対しては熟練者の五感に頼ってその場で対応しているのが現状である。
上記のような機械加工システムにおける加工環境の変動により生じる機械加工中の加工工具や被加工物の状態の変化をリアルタイムで診断し、加工中に加工条件の補正を自動で行えるようにする診断方法は未だ確立されていない。
本発明は、種々の機械システムの異常検出等の診断の手段が未開拓である現状に鑑みてなされたものであり、工作機械や飛行機、列車、自動車等の輸送機械、冷凍装置等、動力学的な系を内包する機械システム一般を対象にして、そのシステム稼働中にリアルタイムに前記動力学的な系の異常を検出し診断する方法及びその方法を用いた機械システム診断装置を実現することを目的とする。
特に、フライス盤等の工作機械を典型とする機械加工システムの切削加工等の機械加工中に観測される被加工材或いは加工工具の振動からリアルタイムに加工工具の摩耗や欠損、被加工材の加工状態を把握して適切な加工条件を保持するように対処することを可能とする機械システムの異常検出・診断方法及び機械加工システムの異常検出・診断装置に関するものである。
本発明は、上記目的を達成する解決手段として、対象とする機械システムの動力学的な系の力学モデルとその系から発生する振動加速度等の物理量の時系列モデルパラメータとの相関関係を求め、前記振動加速度等の物理量の時系列モデルパラメータをARMA(p,q)モデル(Auto Regressive Moving Average:自己回帰移動平均モデル)で表し、このARMA(p,q)モデルから得られるリアルタイムの前記振動加速度等の物理量の推定値と前記物理量の実測値との差を求め、この差の変化或いは差から算出される分散や無次元統計量の尖り度等の統計量の変化を観察することで前記動力学的な系の非線形的挙動を考慮して診断を行う手法を提唱し、以下の(1)〜(8)の方法又は装置を提供する。
(1)機械システムの稼働状態を表現するARMAモデルを持ち、前記機械システムの稼働時に所定の物理量をセンサで観測し、前記センサで観測した信号から前記ARMAモデルにより計算した推定値を作り、前記センサで観測した信号と前記ARMAモデルにより計算された推定値の2信号の差を計算し、前記2信号の差の統計量から前記機械システムの稼働状態を診断することを特徴とする機械システム診断装置。
(2)機械加工システムの加工状態を表現するARMAモデルを持ち、前記機械加工システムの稼働時に振動加速度を加速度センサで観測し、前記加速度センサで観測した信号から前記ARMAモデルにより計算した振動加速度の推定値を作り、前記加速度センサで観測した振動加速度の実信号と前記ARMAモデルにより計算された推定値の2信号の差を計算し、前記2信号の差の統計量から前記機械加工システムの加工状態を診断することを特徴とする機械システム診断装置。
(3)切削加工を行う機械加工システムの切削加工状態を表現するARMAモデルを持ち、前記機械加工システムの稼働時に振動加速度を加速度センサで観測し、前記加速度センサで観測した信号から前記ARMAモデルにより計算した振動加速度の推定値を作り、前記加速度センサで観測した振動加速度の実信号と前記ARMAモデルにより計算された推定値の2信号の差を計算し、前記2信号の差の統計量から前記機械加工システムの切削加工状態を診断することを特徴とする機械システム診断装置。
(4)機械システムの動力学的な系を対象とする力学モデルの運動方程式を力学パラメータで表すステップと、
前記運動方程式のラプラス変換から前記力学モデルの伝達関数を求めるステップと、
前記力学モデルの伝達関数の離散化及びZ変換を行って前記力学モデルの離散時間モデルの伝達関数を求めるステップと、
前記機械システムの稼働時における所定の物理量をセンサで観測した検出信号の時系列モデルであるARMAモデルを求めるステップと、
前記力学モデルの離散時間モデルの伝達関数と前記ARMAモデルとを比較することにより、時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係を求めるステップと、
求められた前記時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係から、前記機械システムの稼働中の前記物理量をセンサの検出信号から測定して前記時系列モデルのARパラメータを算出するステップと、
算出された前記ARパラメータから得られる前記ARMAモデルの推定する前記物理量の推定値と前記センサが検出する前記物理量の実測値との差を求めるステップと、
求められた前記推定値と実測値の差の統計量の変化から前記機械システムの稼働状態をリアルタイムに診断するステップと、
からなることを特徴とする機械システムの診断方法。
(5)機械加工システムの加工工具及び被加工物を要素とする動力学的な系を対象とする力学モデルの運動方程式を力学パラメータで表すステップと、
前記運動方程式のラプラス変換から力学モデルの伝達関数を求めるステップと、
前記力学モデルの伝達関数の離散化及びZ変換を行って力学モデルの離散時間モデルの伝達関数を求めるステップと、
前記機械加工システムの稼働時に発生する振動を加速度センサで観測した振動加速度信号の時系列モデルであるARMAモデルを求めるステップと、
前記力学モデルの離散時間モデルの伝達関数と前記ARMAモデルとを比較することにより、時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係を求めるステップと、
求められた前記時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係から、前記機械加工システムの稼働中にシステムに発生する振動箇所に設置した加速度センサの振動加速度信号を測定して前記時系列モデルのARパラメータを算出するステップと、
算出された前記ARパラメータから得られる前記ARMAモデルの推定する振動加速度信号の推定値と前記加速度センサの振動加速度信号の実測値との差を求めるステップと、
求められた前記推定値と実測値の差の統計量の変化から機械加工中の加工状態をリアルタイムに診断するステップと、
からなることを特徴とする機械システムの診断方法。
(6)切削加工を行う機械加工システムの加工工具及び被加工物を要素とする動力学的な系を対象とする力学モデルの運動方程式を加工工具と加工部と被加工物の各質量、剛性、減衰係数の力学パラメータで表すステップと、
前記運動方程式のラプラス変換から力学モデルの伝達関数を求めるステップと、
前記力学モデルの伝達関数の離散化及びZ変換を行って力学モデルの離散時間モデルの伝達関数を求めるステップと、
前記機械加工システムによる切削加工時に被加工物から発生する振動を加速度センサで観測した振動加速度信号の時系列モデルであるARMA(4,3)モデルを求めるステップと、
前記力学モデルの離散時間モデルの伝達関数と前記ARMA(4,3)モデルとを比較することにより、時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係を求めるステップと、
前記機械加工システムによる切削加工中に前記被加工物に設置した加速度センサの振動加速度信号を測定して前記時系列モデルのARパラメータを算出するステップと、
算出された前記ARパラメータから得られる前記ARMAモデルの推定する振動加速度信号の推定値と前記加速度センサの振動加速度信号の実測値との差を求めるステップと、
求められた前記推定値と実測値の差の統計量の変化から切削加工中の加工状態をリアルタイムに診断するステップと、
からなることを特徴とする機械システムの診断方法。
(7)機械システムに設置されて該機械システムの稼働中に所定物理量を検出するセンサと、前記センサの検出信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、前記デジタル信号を入力して上記(4)に記載の機械システムの診断方法を実行するアルゴリズムにて演算処理をCPUに行わしめ、その結果を示す情報を表示装置に表示し、又は音響装置にて音声出力し、又は印刷出力するプログラムがインストールされたコンピュータシステムと、を備えることを特徴とする機械システム診断装置。
(8)機械加工システムの稼働中に振動する振動箇所に設置された加速度センサと、前記加速度センサが検出した振動加速度信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、前記デジタル信号を入力して上記(5)又は(6)に記載の機械システムの診断方法を実行するアルゴリズムにて演算処理をCPUに行わしめ、その結果を示す情報を表示装置に表示し、又は音響装置にて音声出力し、又は印刷出力するプログラムがインストールされたコンピュータシステムと、を備えることを特徴とする機械システム診断装置。
なお、発明の対象とする機械システム及びその異常検出の診断の対象としては、上記切削加工機械におけるエンドミル等の加工工具や被加工物の振動加速度の他に、冷凍機におけるコンプレッサーの損傷の診断、タービン等の回転体の軸受けの損傷の診断、輸送機本体の損傷やサスペンションの損傷の診断等が想定され、検出する物理量としては、振動加速度の他に、振動数、音、熱、変位、電力量等が考えられる。
本発明に係る機械システムの診断方法及び機械システム診断装置は、上記のように、対象とする機械システムの稼働状態を表す動力学的な系の力学モデルとその系から発生する振動加速度等の物理量の時系列モデルパラメータとの相関関係を求め、前記振動加速度等の物理量の時系列モデルパラメータを前記ARMA(p,q)モデルで表し、このARMA(p,q)モデルにより計算されたリアルタイムの前記振動加速度等の物理量の推定値と前記物理量の実測値との差を求め、この差の変化或いは差から算出される分散や無次元統計量の尖り度等の統計量の変化を観察することにより、前記動力学的な系の複雑な非線形挙動から異常を検出し診断を行うことが可能となる。
例えば、切削加工を行う工作機械において、切削加工中に発生する振動について被加工材又は加工工具の振動加速度を加速度センサで測定し、該振動加速度についての推測値と実測値の2信号の差の統計量(分散や尖り度等)の変化を観察することで、加工工具の摩耗や欠損の状態が推定され、異常の有無等の診断が可能となる。
したがって、今まで殆ど検出できなかった被加工物の異常や加工工具の摩耗、欠損等の損傷を検知できるようになり、例えば逃げ面摩耗0.04mm程度のエンドミルでの切削加工時に生じる加工異常の検知や、加工面状態の変化が把握できるようになる。また、加工面状態の検知レベルとしては、表面粗さ(高さ)でPz=3〜8μm(Ra=0.5〜1.2μm)より小さい値まで把握できる。
本発明の機械システムの診断方法及び診断装置について、典型例として機械加工システムにおける加工の状態を診断する診断方法及び診断装置の実施形態について図面に基づいて説明する。
先ず、対象とする機械加工システムの動力学的な系の典型例として、工作機械(フライス盤等)による被加工材(金型等)の切削加工について、その切削加工状態をリアルタイムに把握する(監視或いは制御すること。)には、加工工具1、被加工材2等からなる切削加工時の振動系をモデル化し、その振動系を支配する要因、即ち振動加速度信号をモニターして時系列解析により生成される時系列モデルパラメータの変動を観察することが極めて有効と考えられる。
そこで、本発明の機械システムの診断方法では、力学的な加工モデルを設定してその運動方程式を導出し、加工モデルの力学パラメータと前記時系列モデルパラメータとの関係を導出する。
先ず、本発明においては、切削加工を表す力学モデルを以下のように設定してその伝達関数を求める。
図1に示されるように、工作機械11における加工工具1による被加工物2の切削加工を表す力学モデルは加工工具1、被加工物2および切削過程を表す加工部3からなる2自由度振動系として近似的に表現できる。ここで、記号m、c、kはそれぞれ質量、減衰係数、剛性を表し、添字iの1、2、3はそれぞれ加工工具、被加工物、加工部を表す。ここに、前記加工部3のcは熱等を含む減衰係数、kは切削抵抗に相当する。切削抵抗は主分力、送り分力、背分力の3つの合成力で表され、一般に被加工物2が硬いほど、また、送り速度や切り込み深さが大きいほど大きくなる。前記m、c、kは力学パラメータという。
切削加工中の工作機械は要素が複雑であり、力学モデルの振動系への入力である切削力f(t)が未知である。したがって、未知である加工工具1に対する入力f(t)を白色雑音とし、被加工物2から観測される振動加速度を出力として力学モデルの定式化を行う。
図1における加工工具1の運動方程式は次式で表される。
Figure 2005250985
ここで、入力fによる加工工具1の変位xは被加工物2の変位xに比較して、近似的にはx>>xとおくことができる。したがって、[数1]は次式で表される。
Figure 2005250985
一方、被加工物2の運動方程式は次式で表される。
Figure 2005250985
上記式[数2]、[数3]より、切削加工を表す力学モデルの運動方程式は次式となる。
Figure 2005250985
式[数4]はラプラス変換により、入力をf(t)、出力を被加工物2の変位x(t)の加速度とした力学モデルの伝達関数H(s)は次式のように求まる。
Figure 2005250985
但し、力学モデルの伝達関数の係数A、Bは力学パラメータm、k、cによって次式のように表される。
Figure 2005250985
次に、加速度信号の時系列モデルパラメータと上記モデルの力学パラメータm、k、cがどのような関係であるかを示すために力学モデルの離散時間モデルを導出する。
本発明の実施の形態では、切削加工時に加速度センサ等によって観測される被加工物の振動加速度について時系列解析して、その時系列モデルパラメータと力学パラメータとの関係から加工状態を診断する。そこで、以下のように力学モデルの離散化を行い、離散時間モデル伝達関数を導出した。
図1の力学モデルの伝達関数H(s)は式[数5]で表され、次式に変換できる。
Figure 2005250985
ここで、P、P、Q、Qは定数である。
Figure 2005250985
とおくと、式[数7]の逆ラプラス変換より、伝達関数H(s)のインパルス応答h(t)は次式で表される。
Figure 2005250985
ここで、t=nT(n=0,1,2,・・・)として離散化することにより、式[数9]は次式となる。
Figure 2005250985
さらに、上式[数10]のZ変換より、力学モデルの離散時間モデル伝達関数H(z)は次式で表される。
Figure 2005250985
ここで、式[数8]より、
Figure 2005250985
である。
次に、切削加工時に観測される被加工物2の振動加速度の時系列モデルパラメータと力学パラメータの関係を式[数11]より求める。
前述のように、工作機械のような振動系への入力が未知で、振動系からの振動加速度の出力のみが入手可能な場合には、入力を白色信号とみなした時系列モデルによる解析が有効であり、その時系列信号は、一般に次式のようにARMA(p,q)モデル(Auto Regressive Moving Average:自己回帰移動平均モデル)で表される。
Figure 2005250985
ここで、aをARパラメータ、bをMAパラメータという。
一方、式[数11]より力学モデルの離散時間モデルの伝達関数H(z)は次のように表される。
Figure 2005250985
ここで、
Figure 2005250985
である。上式[数15]は式[数6]より力学パラメータm、k、cを用いて次式で表される。
Figure 2005250985
また、式[数13]より、式[数14]はARMA(p,q)モデルのARMA(4,3)モデルに相当し、次式で表される。
Figure 2005250985
したがって、式[数14]、式[数17]より、時系列モデルパラメータと力学パラメータの関係式は次式で表される。
Figure 2005250985
以上より、加工時に観測される加速度信号のARMA(4,3)モデルのARパラメータaは、図1の各力学パラメータと式[数16]、式[数18]のような関係がある。ここで、式[数18]のARパラメータa、a、a、aには、ほとんど全ての力学パラメータが要素として含まれていることが分かる。即ち、aはm、k、cの関数としてf(m,k,c)で表される。
以上のARパラメータと力学パラメータの関係の結果から、次に、実際の切削加工状態に即して、ARパラメータヘの加工状態の影響を図1における切削加工状態の良し悪しに一番影響する加工部3の力学パラメータk、cに注目し、これらのパラメータを変化させることで、ARパラメータの挙動をシミュレーションする。
本シミュレーションでは、図1の加工モデルにおける加工工具1、被加工物2の各力学パラメータを実際の質量や、物性値を基に下記[表1]のように設定した。
Figure 2005250985
以下に、シミュレーション結果である加工部3のパラメータをk=0.8×10〜1.6×10(N/m)、c=0.2×10〜0.4×10(Ns/m)と変化させたときの式[数18]のARパラメータa、a、a、aのそれぞれの変化の様子を図2に示す。
図2より、aに比べてa、a、aは変化がない領域がほとんどであることより、k、cの変化は主にaに現れると考えられる。図2においてk、cの変化によって各ARパラメータの増減がどのように変化しているか分かり易くするため、k、c両方を変化させたときの各ARパラメータの挙動を下記[表2]にまとめる。
Figure 2005250985
図2及び[表2]より、ARパラメータaの変化する方向はkの増減によって支配されていることが分かり、kとARパラメータaの関係は図3のシミュレーション結果のようにリニアな関係になって、以下の近似式[数19]で表される。
Figure 2005250985
力学パラメータのkは切削抵抗に相当するパラメータであるので、kの増加は切り込み深さの増加、送り速度の増加、または被加工物2の硬さの増加といった条件に相当する。cの増減はaの変化の向きには影響を与えないが、cが減少しているときはARパラメータaの変化する割合が大きい。また、このことは減衰係数cが加工部3から散逸している熱エネルギー等に関係していると考えると、cが減少している方が切削自体に用いられているエネルギーが大きいといえる。このようにARパラメータaを観測することでリアルタイムに切削加工状態を把握し予測することが可能になる。
次に、上記力学パラメータk、cの変化が切削加工条件とどのような関係があるのか確かめるため、種々の切削加工条件の下で具体的な実施の形態の加工実験を図4に示される加工状態診断システム10にて行った。
図4において、加工状態診断システム10は、工作機械11の主軸頭19に取り付けられた加工工具1としてのエンドミル12を用いて支持テーブル13上のクランプ14に固定された被加工物2を種々の切削加工条件で加工したときに発生する振動の加速度を例えば前記被加工物2の側面中央付近に取り付けられた加速度センサ15により加速度信号として感知し、アンプ16を通してスコープレコーダ17に記録し、記録された加速度信号はパーソナルコンピュータ18に取り込まれて上記式[数1]〜式[数19]及び後述の式[数20]〜式[数24]等に基づいてパラメータ解析の信号処理を行うというシステム構成である。
被加工物2として主に冷間金型用として使用される合金工具鋼SKD11を用いた例を示す。[表3]に切削加工条件を示す。基本的には切り込み深さを変化させ、加工により発生する振動の加速度を測定した。
Figure 2005250985
図5は(a)切り込み深さ10mmの場合、(b)切り込み深さ30mmの場合、(c)切り込み深さ42mmの場合のそれぞれに観測された振動加速度波形(時間領域)(左側)とそのパワースペクトル(周波数領域)(右側)である。加速度波形は切り込み深さがメーカー推奨条件の時、振幅が小さい傾向にある。
次に、この加速度波形を用いて、ARMA(p,q)モデルの次数をp=1〜10、q=1〜10と変化させて時系列解析し、それぞれの時系列モデルのAIC(赤池情報基準)を算出した。この結果は図6のとおりであり、振動加速度の時系列モデルはARMA(4,3)モデルで表される。
図7は表3の切削加工条件で測定した加速度信号をARMA(4,3)モデルで解析し、切り込み深さの変化に伴う4つのARパラメータa(測定点■)、a(測定点●)、a(測定点▲)、a(測定点◆)の変化を示したものである。
ARパラメータa、a、a、aは切り込み深さがメーカー推奨値(30mm)で最小値になる。切り込み深さの増加は切削抵抗の増加と比例するため、ARパラメータの増加は切削抵抗の増加を表す。また、切り込み深さをメーカー推奨値より減少させると、加工工具1の先端に加工力が集中するようになり、加工工具1自体の振動が大きくなりARパラメータは増加する。
図8は正常加工工具(測定点●)と摩耗した加工工具(測定点■)を使用した場合の各ARパラメータa、a、a、aの比較である。同じ切削加工条件でも4つのARパラメータの絶対値は摩耗加工工具の方が正常加工工具より常に大きい。このことは同じ切削加工条件であれば観測される振動加速度の時系列のARパラメータから加工工具の摩耗の程度を推定できることを示している。
而して、上記関係から、図4における工作機械11による切削加工中に前記被加工物2に設置した加速度センサ15等の振動加速度信号を測定して前記時系列モデルのARパラメータを算出し、前記ARパラメータの変化から切削加工中の加工状態をリアルタイムに推定し、予測することが可能となる。
以上のように、対象とする機械システムの動力学的な系の時系列モデルARMA(4,3)モデルのARパラメータの変動にポイントを置いた力学モデルを検討することで、時系列パラメータによって加工異常や加工面状態が定量的に把握できるが、実際には加工中に加工工具の摩耗や欠損などが生じて工具刃先での切削機構が線形から非線形に変化している。このような変化は加工部のパラメータ変動モデルに基づく線形モデルでは的確に評価することが難しい。換言すれば、これまで説明した手法は力学系の線形的挙動に対しては有効であるが、非線形的な挙動に対してはさらにこの非線形挙動を考慮することが必要になる。
そこで、このような加工工具の摩耗や欠損等の非線形的挙動を考慮したモデルとして、図9に示すような工具、加工部パラメータ変動の拡張モデルを考える。このモデルでは、実際の切削加工における加工工具、被工作物、加工条件などの変動やこれらの相互作用による工具刃先での複雑な挙動は線形からのずれを考慮したこのような非線形モデルで説明できる。
図3(先述)及び図10は前述の切削加工の線形モデルを用いて行った力学パラメータの剛性係数k、減衰係数cとARパラメータaの各関係を示すシミュレーション結果を表す図である。図3、図10よりARパラメータaは加工部の切削抵抗を表す剛性係数kに比例的な関係を、減衰係数cには反比例的な関係を示している。尤も、それらの関係は工具刃先での切削機構の変化が小さい場合であり、加工部の剛性係数kが最も大きく影響し、減衰係数cの影響は小さいと言われている。
しかし、加工工具の摩耗や欠損等が生じると減衰効果が大きくなり、k、cとARパラメータの関係は非線形的な挙動を示す。
以上のように、加工工具の摩耗や欠損等が生じ、工具刃先での切削機構が線形から非線形に変化する場合は、加工異常や加工状態と時系列パラメータとの対応関係が必ずしも一致しない。
そこで、前述の線形モデルを用いた異常検出の診断方法を基に発展させて、加工工具の摩耗や欠損、加工条件の変動、これらの相互作用による工具刃先での複雑な非線形挙動にも対応できる手法を提案し、その有効性を確認した。
即ち、切削加工の機械加工システムの加工異常の検知や加工面状態の変化を把握できる指標として、振動加速度信号の時系列モデルから推定した推定値と実測値の2信号の差(以後、残差とも称する。)を利用するのである。
図11は、本発明が初めて適用する時系列解析手法を用いて加工異常の検知や加工面状態の変化を把握する手法の概略図である。ここでは、エンドミル切削加工中に検出されたリアルタイムの振動加速度信号を切削加工の力学モデルに対応する時系列のARMA(4,3)モデルから解析し、その推定値と実測値との差(残差)の統計量を評価することで加工異常や加工面状態の変化を捉えている。この推定値と実測値の差(残差)の大きさは前述の切削加工モデルで説明した非線形効果に対応するものである。
即ち、加工工具の摩耗や欠損がなく、加工状態が非常に安定している場合には、以下の式[数20]に示されるように、この残差の大きさは非常に小さく概ね0に近い値を示す。
Figure 2005250985
一方、加工工具の摩耗や欠損が生じて加工状態の異常又は異常の予兆が現れた場合には残差は0でない式[数21]で与えられるε(t)となる。
Figure 2005250985
以下に本発明に係る機械システムの診断方法の有効性の検証について述べる。
(1)切削加工(単発加工)実験による検証
本機械システムの診断方法の有効性を実験により検証するため、中型マシニングセンタと小型モデリングマシンにより、それぞれ単発、連続の切削加工実験を行った。実験では、種々の材料(被工作物)、切削条件で加工したときの振動加速度信号を被工作物の側面中央(主軸方向、送り方向の2箇所)に取り付けた加速度センサにより感知し、アンプ等を通してFFTアナライザにより測定した。アンプからの信号は3Hz〜6kHzのバンドパスフィルタにより前処理を行った後、FFTアナライザに0.2ms毎(サンプリング周波数5kHz)で記録した。下記[表4]、[表5]に中型マシニングセンタを用いた切削実験の加工条件を示す。切削条件には様々な要素があるが、それらの中で主軸方向のZ切り込み量、加工工具の状態の2つの条件に注目し、これらの条件を変化させて加工実験を行った。この加工実験では、一条件毎に切削を行ったため単発加工と称する。径切り込み量については実際の仕上げ加工時の設定0.1mmとした。なお、加工後の加工物の性状は加工面粗さを対象とし、接触式表面粗さ計により断面曲線の最大高さ(Pz)、粗さ曲線の算出平均高さ(Ra)を測定した。
Figure 2005250985
Figure 2005250985
(2)切削加工(連続加工)実験による検証
次に、連続加工実験での検証を行った。連続切削加工条件は、径切り込み量0.1mm、Z切り込み30mm、回転数470rpm、送り速度240mm/min、工作物SKD11、側面加工、切削油なしである。ここでは、振動加速度センサから検出された振動加速度信号データをARMA(4,3)モデルで解析する前に測定データの前処理としてローパスフィルタ処理(1.5kHzに設定)を行っている。これは、実測信号系列や推定残差系列に信号系列本来の特性とは無関係なノイズ信号が存在し、且つそのノイズ信号の振幅が大きかった場合、信号系列の特性とは関係ないノイズ信号をもとに誤った時系列モデルパラメータ値が算出されてしまう可能性があるため、それを防ぐための処理である。
図12は、本発明の機械システムの診断方法の診断アルゴリズムを用いて連続切削加工中の加工工具の摩耗状態を検知できるかを検討した結果の一例で、切削距離(=加工工具の摩耗の程度)と、推定値と実測値との差(残差)の統計量である分散との関係を示した。
この図12より、切削距離が増えると実測値とARMA(4,3)モデルから推定した推定値との差(残差)の分散が大きくなっていることが分かる。
この結果は、切削加工中に生じる加工工具の摩耗や欠損、被加工物の移着や凝着などの現象による工具刃先での複雑な切削メカニズムの転移挙動の原因によると考えられる。即ち、工具刃先での切削メカニズムが線形から非線形に変化することによって、ARMA(4,3)モデルでは表しきれない不規則な振動が増すためと推測される。また、B領域は加工工具から見た場合、安定領域に該当するが、安定領域に入るまでには初期摩耗を起こすことが分かる。このように、ある切削加工中の振動加速度信号の時系列データを本発明の異常検出・診断方法により調べることで加工工具の摩耗状態がリアルタイムで検出できることが分かる。
一方、切削加工時の信号の大きさはセンサや測定条件等で変化する。そこで、この信号の大きさの影響を受けない指標として無次元統計量の一つである尖り度を用いて表すこととした。
図13は切削距離による加工工具状態変化を無次元統計量の一つである尖り度で表したものである。切削距離の増加にしたがって尖り度も大きくなっていることが分かる。これは図12の切削距離による残差の分散の挙動とよく対応している。この結果は、切削条件、機械仕様によって振動のレベルが異なった場合でも、この無次元パラメータの尖り度を監視することで連続切削加工中の加工工具の状態変化を検知できることを示唆している。ここで、前記尖り度は時系列データと平均値との差の4乗平均として定義された統計量、即ち平均値周りの4次モーメントを標準偏差の4乗で割ったもののクルトシス(kurtosis)と呼ぶもので、一般に分布の広がりの程度を表している。
図14(写真の複写図)は前述した連続切削加工実験に使用した加工工具の先端近傍の摩耗の様子を光学顕微鏡で観察したものである。領域Aは新品工具のままで殆ど摩耗していない状態を、領域Bは未だ摩耗が少ない状態であるが、荒加工には使用可能であるが、仕上げ加工では使用できない加工工具である(ここでの逃げ面摩耗量は0.04mm)。領域Dの加工工具は逃げ面摩耗量が4mm程度で著しい摩耗や欠損が起こった危険な状態である。(一般に、加工工具の使用寿命は逃げ面摩耗量0.3mmを基準としている)。
図15、図16は図13中の領域Bの摩耗加工工具(荒加工には使用可能)について、加工面状態と残差の分散との関係を新品加工工具の結果とともに示したものである。この図15、図16から、加工工具状態による残差の分散と加工面状態を表すパラメータPz(断面曲線の最大高さ;μm)、Ra(粗さ曲線の算出平均高さ;μm)とは強い対応関係を示していることが分かる。
したがって、前記「残差」や残差の統計量である「残差の分散」を評価することで、加工工具の摩耗状態と同様に加工面の状態も把握できると言える。
以上、詳述したように、本発明は、加工部のARパラメータの変動にポイントを置いた線形的力学モデルを検討することで、時系列パラメータによって加工異常や加工面状態を定量的に把握できるが、加工中には加工工具の摩耗や欠損などが生じ、工具刃先での切削機構が線形から非線形に変わり、加工システムヘ付加的な減衰効果が加わる。その結果、不規則的な振動成分が増え、加工状態と時系列パラメータの変化との対応関係が必ずしも一致しないことに着目し、加工中の工具刃先での非線形的な挙動を考慮し、加工異常の検知や加工面状態の変化を的確に把握できるパラメータとして、振動加速度信号の時系列モデルから計算した推定値と実測値との差(残差)を利用する方法を創出し、その診断方法の有効性を確認した。
なお、本発明の機械システムの診断方法は、上記切削加工の機械加工システムに限らず、動力学的な系を内包する機械システム一般に適用することが可能である。
即ち、敷延された本発明の機械システムの診断方法は、異常検知等の診断の対象とする機械システムの動力学的な系(前述の切削加工における加工工具と加工部と被工作物等)を対象とする力学モデルの運動方程式を力学パラメータで表すステップS1と、前記運動方程式のラプラス変換から前記力学モデルの伝達関数を求めるステップS2と、前記力学モデルの伝達関数の離散化及びZ変換を行って前記力学モデルの離散時間モデルの伝達関数を求めるステップS3と、前記機械システムの稼働時における所定の物理量をセンサで観測した検出信号の時系列モデルであるARMAモデルを求めるステップS4と、前記力学モデルの離散時間モデルの伝達関数と前記ARMAモデルとを比較することにより、時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係を求めるステップS5と、求められた前記時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係から、前記機械システムの稼働中の前記物理量をセンサの検出信号から測定して前記時系列モデルのARパラメータを算出するステップS6と、算出された前記ARパラメータから得られる前記ARMAモデルの推定する前記物理量の推定値と前記センサが検出する前記物理量の実測値との差(残差)を求めるステップS7と、求められた前記推定値と実測値の差(残差)の統計量の変化から前記機械システムの稼働状態をリアルタイムに診断するステップS8と、からなる構成である。
そして、発明の対象とする機械システム及びその異常検知等の診断の対象としては、上記切削加工機械におけるエンドミル等の加工工具や被加工物の振動加速度の他に、冷凍機におけるコンプレッサーの損傷の検出・診断、タービン等の回転体の軸受けの損傷の検出・診断、輸送機本体の損傷やサスペンションの損傷の検出・診断等が想定され、検出する物理量としては、振動加速度の他に、振動数、音、熱、変位、電力量等が考えられる。
次に、以上詳述した残差を利用した機械システムの診断方法を適用した機械システム診断装置については、図17のブロック図に示される診断装置30のように、機械システム20に設置されて該機械システム20の稼働中に所定物理量を検出して検出信号を出力するセンサ21と、前記センサ21が検出した検出信号sをデジタル信号dに変換する例えば12〜24ビットのA/Dコンバータ22と、前記デジタル信号dを入力して先述の機械システムの診断方法を実行するアルゴリズムにて演算処理をCPU23に行わしめ、その結果を示す情報(工具摩耗の程度、工具欠損の警告、交換時期の警告等)を表示装置24に表示し、又は音響装置25(アンプ、スピーカ、コントローラ等で構成)にて音声出力し、又はプリンタ26で印刷出力するプログラムがハードディスクや半導体メモリ等の記憶装置27にインストールされたコンピュータシステム28と、を備えることを特徴とする。上記機械システム30が前述の切削加工を行う機械加工システムの場合には、振動する振動箇所に設置された加速度センサ15と、前記加速度センサ15が検出した振動加速度信号をデジタル信号に変換する12〜24ビットのA/Dコンバータ22と、前記デジタル信号を入力して前述の切削加工の異常検出・診断方法を実行するアルゴリズムにて演算処理をCPU23に行わしめ、その結果を示す情報を表示装置24に表示し、又は音響装置25にて音声出力し、又はプリンター26で印刷出力するプログラムがインストールされたコンピュータシステム(汎用のパーソナルコンピュータで足りる。)28の構成となる。
上記構成によって、機械システムにおけるリアルタイムの異常検出等の診断が高速処理のアルゴリズムで実行することができる。なお、前記機械システムの診断方法におけるステップ1からステップ5までは、予め対象の機械システムについての実験及びシミュレーション等で結果が算出され、プログラミングで既にコンピュータシステムに入力されており、機械システムの稼働中はステップ6〜ステップ8がリアルタイムに実行されることになる。
切削加工を近似的に表現する力学モデルである。 加工部の力学パラメータk、cを変化させたときのARパラメータa、a、a、aのそれぞれの変化の様子を示すシミュレーション結果である。 切削加工の線形モデルを用いて行った力学パラメータの剛性係数kとARパラメータaの関係を示すシミュレーション結果である。 本発明の切削加工における加工状態診断方法を実施する加工状態診断システムの構成図である。 3つの切り込み深さの切削加工で観測された振動加速度波形(時間領域)(左側)とそのパワースペクトル(周波数領域)(右側)の実測図である。 AICによる時系列モデルの次数の算出結果を表す図である。 測定した加速度信号をARMA(4,3)モデルで解析し、切り込み深さの変化に伴う4つのARパラメータの変化を示す図である。 正常加工工具と摩耗した加工工具を使用した場合の各ARパラメータa、a、a、aの比較を示す図である。 加工部パラメータ変動の拡張モデル概略図である。 切削加工の線形モデルを用いて行った力学パラメータの減衰係数cとARパラメータaの関係を示すシミュレーション結果である。 加工異常を把握する方法を説明する概略図である。 切削距離(工具摩耗)と残差の分散の関係を示す図である。 切削距離(工具摩耗)と尖り度の関係を示す図である。 光学顕微鏡で観察した工具刃先と逃げ面での工具摩耗状態を示す写真の複写図である。 切削加工工具の加工面状態の断面曲線の最大高さPzと残差の分散との関係を示す図である。 切削加工工具の加工面状態の粗さ曲線の算出平均高さRaと残差の分散との関係を示す図である。 本発明に係る機械システム診断装置のブロック図例である。
符号の説明
1 加工工具
2 被加工物
3 加工部
10 加工状態診断システム
11 工作機械
12 エンドミル
13 支持テーブル
14 クランプ
15 加速度センサ
16 アンプ
17 スコープレコーダ
18 パーソナルコンピュータ
19 主軸頭
20 機械システム
21 センサ
22 A/Dコンバータ
23 CPU
24 表示装置
25 音響装置
26 プリンタ
27 記憶装置
28 コンピュータシステム
30 機械システム診断装置
s 検出信号
d デジタル信号
加速度信号のARMA(4,3)モデルのARパラメータ
加速度信号のARMA(4,3)モデルのMAパラメータ
質量(力学パラメータ)
減衰係数(力学パラメータ)
剛性(力学パラメータ)
Pz 加工面粗さ(断面曲線の最大高さ)

Claims (8)

  1. 機械システムの稼働状態を表現するARMAモデルを持ち、前記機械システムの稼働時に所定の物理量をセンサで観測し、前記センサで観測した信号から前記ARMAモデルにより計算した推定値を作り、前記センサで観測した信号と前記ARMAモデルにより計算された推定値の2信号の差を計算し、前記2信号の差の統計量から前記機械システムの稼働状態を診断することを特徴とする機械システム診断装置。
  2. 機械加工システムの加工状態を表現するARMAモデルを持ち、前記機械加工システムの稼働時に振動加速度を加速度センサで観測し、前記加速度センサで観測した信号から前記ARMAモデルにより計算した振動加速度の推定値を作り、前記加速度センサで観測した振動加速度の実信号と前記ARMAモデルにより計算された推定値の2信号の差を計算し、前記2信号の差の統計量から前記機械加工システムの加工状態を診断することを特徴とする機械システム診断装置。
  3. 切削加工を行う機械加工システムの切削加工状態を表現するARMAモデルを持ち、前記機械加工システムの稼働時に振動加速度を加速度センサで観測し、前記加速度センサで観測した信号から前記ARMAモデルにより計算した振動加速度の推定値を作り、前記加速度センサで観測した振動加速度の実信号と前記ARMAモデルにより計算された推定値の2信号の差を計算し、前記2信号の差の統計量から前記機械加工システムの切削加工状態を診断することを特徴とする機械システム診断装置。
  4. 機械システムの動力学的な系を対象とする力学モデルの運動方程式を力学パラメータで表すステップと、
    前記運動方程式のラプラス変換から前記力学モデルの伝達関数を求めるステップと、
    前記力学モデルの伝達関数の離散化及びZ変換を行って前記力学モデルの離散時間モデルの伝達関数を求めるステップと、
    前記機械システムの稼働時における所定の物理量をセンサで観測した検出信号の時系列モデルであるARMAモデルを求めるステップと、
    前記力学モデルの離散時間モデルの伝達関数と前記ARMAモデルとを比較することにより、時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係を求めるステップと、
    求められた前記時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係から、前記機械システムの稼働中の前記物理量をセンサの検出信号から測定して前記時系列モデルのARパラメータを算出するステップと、
    算出された前記ARパラメータから得られる前記ARMAモデルの推定する前記物理量の推定値と前記センサが検出する前記物理量の実測値との差を求めるステップと、
    求められた前記推定値と実測値の差の統計量の変化から前記機械システムの稼働状態をリアルタイムに診断するステップと、
    からなることを特徴とする機械システムの診断方法。
  5. 機械加工システムの加工工具及び被加工物を要素とする動力学的な系を対象とする力学モデルの運動方程式を力学パラメータで表すステップと、
    前記運動方程式のラプラス変換から力学モデルの伝達関数を求めるステップと、
    前記力学モデルの伝達関数の離散化及びZ変換を行って力学モデルの離散時間モデルの伝達関数を求めるステップと、
    前記機械加工システムの稼働時に発生する振動を加速度センサで観測した振動加速度信号の時系列モデルであるARMAモデルを求めるステップと、
    前記力学モデルの離散時間モデルの伝達関数と前記ARMAモデルとを比較することにより、時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係を求めるステップと、
    求められた前記時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係から、前記機械加工システムの稼働中にシステムに発生する振動箇所に設置した加速度センサの振動加速度信号を測定して前記時系列モデルのARパラメータを算出するステップと、
    算出された前記ARパラメータから得られる前記ARMAモデルの推定する振動加速度信号の推定値と前記加速度センサの振動加速度信号の実測値との差を求めるステップと、
    求められた前記推定値と実測値の差の統計量の変化から機械加工中の加工状態をリアルタイムに診断するステップと、
    からなることを特徴とする機械システムの診断方法。
  6. 切削加工を行う機械加工システムの加工工具及び被加工物を要素とする動力学的な系を対象とする力学モデルの運動方程式を加工工具と加工部と被加工物の各質量、剛性、減衰係数の力学パラメータで表すステップと、
    前記運動方程式のラプラス変換から力学モデルの伝達関数を求めるステップと、
    前記力学モデルの伝達関数の離散化及びZ変換を行って力学モデルの離散時間モデルの伝達関数を求めるステップと、
    前記機械加工システムによる切削加工時に被加工物から発生する振動を加速度センサで観測した振動加速度信号の時系列モデルであるARMA(4,3)モデルを求めるステップと、
    前記力学モデルの離散時間モデルの伝達関数と前記ARMA(4,3)モデルとを比較することにより、時系列モデルパラメータのARパラメータと力学パラメータとの関係を求めるステップと、
    前記機械加工システムによる切削加工中に前記被加工物に設置した加速度センサの振動加速度信号を測定して前記時系列モデルのARパラメータを算出するステップと、
    算出された前記ARパラメータから得られる前記ARMAモデルの推定する振動加速度信号の推定値と前記加速度センサの振動加速度信号の実測値との差を求めるステップと、
    求められた前記推定値と実測値の差の統計量の変化から切削加工中の加工状態をリアルタイムに診断するステップと、
    からなることを特徴とする機械システムの診断方法。
  7. 機械システムに設置されて該機械システムの稼働中に所定物理量を検出するセンサと、前記センサの検出信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、前記デジタル信号を入力して請求項4に記載の機械システムの診断方法を実行するアルゴリズムにて演算処理をCPUに行わしめ、その結果を示す情報を表示装置に表示し、又は音響装置にて音声出力し、又は印刷出力するプログラムがインストールされたコンピュータシステムと、を備えることを特徴とする機械システム診断装置。
  8. 機械加工システムの稼働中に振動する振動箇所に設置された加速度センサと、前記加速度センサが検出した振動加速度信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、前記デジタル信号を入力して請求項5又は請求項6に記載の機械システムの診断方法を実行するアルゴリズムにて演算処理をCPUに行わしめ、その結果を示す情報を表示装置に表示し、又は音響装置にて音声出力し、又は印刷出力するプログラムがインストールされたコンピュータシステムと、を備えることを特徴とする機械システム診断装置。
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