JPH10187226A - プラント状態予測装置 - Google Patents
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- JPH10187226A JPH10187226A JP34166796A JP34166796A JPH10187226A JP H10187226 A JPH10187226 A JP H10187226A JP 34166796 A JP34166796 A JP 34166796A JP 34166796 A JP34166796 A JP 34166796A JP H10187226 A JPH10187226 A JP H10187226A
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Abstract
構築可能なプラント状態予測装置を提供することを課題
とする。 【解決手段】 候補選択装置30は、データベース40およ
び入力装置20から入力された予測対象y(t)等に基づい
て、入力変数として使用するプロセス量の候補を選択す
る。応答特性解析装置70は、各候補の値の変化に対する
y(t)の応答特性を求める。関連プロセス量選択装置50
は、該応答特性に基づいて、入力変数として使用するプ
ロセス量を上記候補の中から選択する。データ取り込み
時間範囲決定装置60は、該応答特性に基づいてそのデー
タの取り込み範囲を決定する。予測方式選択装置80等
は、これまでに決定された条件を各種予測方式に適用し
た上で、予測誤差の小さい予測方式を選択する。プログ
ラム生成装置100は、予測プログラムを生成する。
Description
として使用するプロセス量、選択したプロセス量のデー
タの取り込み時間範囲、予測方式を自動的に設定可能な
プラント状態予測装置に係わる。
び適切な制御のために、各種プロセス量の将来値を精度
良く予測することが必要である。プロセス量を予測する
場合、予測の対象となるプロセス量を出力変数とし、出
力変数に影響の大きいプロセス量を入力変数として、入
力変数の過去の変化傾向と出力変数の将来値との関係を
モデル化し、このモデルを用いてプロセス量の将来値を
予測するのが一般的である。このモデル化は、プラント
の物理モデル、ニューラルネットワークモデルやARM
Aモデルなどの予測方式を用いて行う。
ス量(以下“入力プロセス量”という)、および、予測
方式は、設計者のプラントに関する知識や経験に基づい
て選択されていた。
時間範囲を系統的に選択するための試みが1992年電
子情報通信学会春季大会講演論文集(1992年)、D-59、6-
59において論じられている。この論文で述べられている
手法では、ニューラルネットワークを使用しており、株
価の時系列データを用いて、過去のデータの取り込み点
数と時系列データの変化の傾向から、フラクタル次元を
求めている。このフラクタル次元により、あるデータ点
数以上の過去のデータと現時点のデータとの関連性が低
くなる時点が明らかになる。そこで、この手法では、フ
ラクタル次元が変わるデータ点数まで過去の時系列デー
タを取り込んでいる。
いては、入力プロセス量,予測方式の選択の仕方によっ
て、予測精度が大きく異なる。にもかかわらず、従来は
これらを設計者の知識や経験に基づいて設定していた。
そのため、入力変数として使用するプロセス量は、設計
者によって異なっていた。また、別のプラントに適用す
る場合には、入力変数として使用するプロセス量を変更
する必要があった。そのため、入力プロセス量の選択が
難しく、また、選択には非常に手間がかかるという問題
点があった。
一種類の時系列データ、即ち、予測すべき出力変数それ
自身の過去のデータを入力変数として用いて、出力変数
の将来値を予測するものである。これに対しプラント
は、他の多くのプロセス量の変化が、予測対象のプロセ
ス量の変化に大きく影響を与える複雑な系であり、該従
来技術は適用できない。従来技術は、入力プロセス量お
よび予測方式の選択、また、入力プロセス量についてど
の程度の過去のデータを取り込めばよいか、といった点
についてなんら回答を与えるものではない。
系の特性に応じて柔軟に、予測において入力変数として
使用するプロセス量の種類、プロセス量の取り込み時間
範囲、予測方式を選択することで、予測精度の高いプラ
ント状態予測方法及び装置を提供することを目的とす
る。
用するプロセス量の種類、プロセス量の取り込み時間範
囲、予測方式の選択を、所定の規準に従って系統立てて
行うことで、構築の容易なプラント状態予測装置を提供
することを目的とする。
を用いて早期にプラントの異常を検出することのできる
プラント状態予測装置を提供することを目的とする。
するものであり、その第1の態様としては、プラント状
態に係わる所望のプロセス量を出力変数とし、該出力変
数と関連のあるプロセス量を入力変数として、該出力変
数と該入力変数との関係をモデル化し、該モデルに上記
入力変数の値を与えることで上記出力変数の値を予測す
るプラント状態予測装置において、上記入力変数の別途
選定された候補の値の変動に対する、上記出力変数の応
答特性を求める応答特性解析手段と、予測を実行する時
刻と上記予測の対象とする時刻との時間間隔(以下、
“予測対象時間“)を指定する入力を受け付ける入力手
段と、上記応答特性および上記予測対象時間に基づい
て、上記入力変数として使用するプロセス量を上記入力
変数の候補の中から決定する入力変数決定手段と、上記
入力変数決定手段によって決定された入力変数の値を取
り込んで、上記出力変数の値を予測する予測手段とを有
することを特徴とするプラント状態予測装置が提供され
る。
変動に対する上記出力変数の応答波形を求めるものであ
り、上記入力変数決定手段は、上記応答波形に基づい
て、ある特定の時刻以前においてなされた上記候補の値
の変化が、上記特定の時刻から上記予測対象時間を経過
した時点における上記出力変数の値へ与える影響の大き
さを示す指標を求め、上記候補のうち上記指標の値が予
め定められた条件を満たすものを、上記入力変数として
決定するものであってもよい。
態に係わる所望のプロセス量を出力変数とし、該出力変
数と関連のあるプロセス量を入力変数として、該出力変
数と該入力変数との関係をモデル化し、該モデルに上記
入力変数の値を与えることで上記出力変数の値を予測す
るプラント状態予測装置において、別途選定された入力
変数の値の変動に対する、出力変数の応答特性を求める
応答特性解析手段と、予測を実行する時刻と上記予測の
対象とする時刻との時間間隔(以下、“予測対象時
間“)を指定する入力を受け付ける入力手段と、上記応
答特性および上記予測対象時間に基づいて、上記予測を
行う際に上記入力変数を取り込む時間範囲を決定する時
間範囲決定手段と、上記入力変数の値を上記時間範囲決
定手段の求めた時間分だけ取り込んで、上記出力変数の
値を予測する予測手段と、を有することを特徴とするプ
ラント状態予測装置が提供される。
値の特定の変動に対する上記出力変数の値の時間的変化
を求めるものであり、上記時間範囲決定手段は、上記入
力変数の値の上記特定の変動に起因して生じた上記出力
変数の応答全体における時間積分値(以下“総積分
値”)を求め、上記特定の変動を与えた時刻を基準とし
て該特定の変動に対する上記出力変数の応答が立ち上が
るまでの時間と、上記予測対象時間と、のうち長い方を
データ取り込み終了基準時間とし、上記特定の変動を与
えた時刻を基準として上記データ取り込み終了基準時間
が経過した時点から、上記出力変数の値を時間積分した
結果が、上記総積分値に対してあらかじめ定められた比
率になるまでの時間をデータ取り込み開始基準時間と
し、上記予測対象時間から上記データ取り込み開始基準
時間分だけ遡った時刻と、上記予測対象時間から上記デ
ータ取り込み終了基準時間分だけ遡った時刻との間のう
ち、予測を実行する時刻よりも過去の範囲のみをデータ
取り込み時間範囲とするものであってもよい。
基準時間が上記予測対象時間よりも長い入力変数のみを
用いて上記予測を行うものであることが好ましい。
予測方式が異なる予測手段を複数備え、上記予測手段そ
れぞれの予測値と、上記出力変数の実測値とを比較する
ことで当該予測手段を評価する評価手段と、上記評価手
段の評価結果に基づいていずれかの予測手段を選択する
予測方式選択手段と、をさらに有することが好ましい。
と、当該実測値の得られた時刻を基準として別途定めら
れた時間範囲内における上記出力変数の予測値とに係る
情報から、当該予測方式を評価するものであってもよ
い。
予測値との差に係る情報を基に、異常が発生していると
判定する異常検出手段をさらに有することが好ましい。
態に係わる所望のプロセス量を出力変数とし、該出力変
数と関連のあるプロセス量を入力変数として、該出力変
数と該入力変数との関係をモデル化し、該モデルに上記
入力変数の値を与えることで上記出力変数の値を予測す
る予測装置と、上記出力変数の予測値と、別途求められ
た上記出力変数の実際の値との差に係る情報を基に、該
出力変数は異常であると判定する異常検出手段と、該出
力変数の予測値および異常検出手段の判定結果を使用者
が理解可能な状態で出力する出力手段と、を有すること
を特徴とするプラント状態予測装置が提供される。
る候補選択手段と、上記候補の値の変動に対する出力変
数の応答特性を求める応答特性解析手段と、予測を実行
する時刻と上記予測の対象とする時刻との時間間隔(以
下、“予測対象時間“)を指定する入力を受け付ける入
力手段と、上記応答特性および上記予測対象時間に基づ
いて、上記入力変数として使用するものを上記候補の中
から決定する入力変数決定手段と、上記応答特性および
上記予測対象時間に基づいて、上記予測を行う際に上記
入力変数を取り込む時間範囲を決定する時間範囲決定手
段と、互いの予測方式が異なる複数の予測手段と、上記
予測手段それぞれの予測値と、上記出力変数の実測値と
を比較することで当該予測手段を評価する評価手段と、
上記評価手段の評価結果に基づいていずれかの予測手段
を選択する予測方式選択手段と、上記予測方式選択手段
によって選択された予測手段に、別途測定された上記入
力変数の値を与えることで、オンラインで出力変数の値
を予測する予測実施手段とを有することが好ましい。
を受け付ける。
の変動に対する、出力変数の応答特性を求める。例え
ば、候補の値の変動に対する出力変数の応答波形を求め
る。また、応答特性解析手段は、入力変数の値の特定の
変動に対する上記出力変数の値の時間的変化を求める。
対象時間に基づいて、入力変数として使用するものを候
補の中から決定する。
形に基づいて、ある特定の時刻以前においてなされた候
補の値の変化が、特定の時刻から予測対象時間を経過し
た時点における出力変数の値へ与える影響の大きさを示
す指標を求める。そして、この指標の値が予め定められ
た条件を満たすものを、入力変数として採用することを
決定する。
対象時間に基づいて、予測を行う際に入力変数を取り込
む時間範囲を決定する。例えば、応答特性解析手段が求
めた上述の特定の変動に対する出力変数の時間的変化に
基づいて、総積分値、データ取り込み終了基準時間、デ
ータ取り込み開始基準時間を求める。そして、予測対象
時間からデータ取り込み開始基準時間分だけ遡った時刻
と、予測対象時間からデータ取り込み終了基準時間分だ
け遡った時刻との間のうち、予測を実行する時刻よりも
過去の範囲のみをデータ取り込み時間範囲として決定す
る。ここで、総積分値とは、入力変数の値の上記特定の
変動に起因して生じた出力変数の応答全体における時間
積分値である。データ取り込み終了基準時間とは、この
特定の変動を与えた時刻を基準として該特定の変動に対
する出力変数の応答が立ち上がるまでの時間と、上記予
測対象時間と、のうち長い方である。データ取り込み開
始基準時間とは、特定の変動を与えた時刻を基準として
データ取り込み終了基準時間が経過した時点から、出力
変数の値を時間積分した結果が、総積分値に対してあら
かじめ定められた比率になるまでの時間である。
と、出力変数の実測値とを比較することで当該予測手段
を評価する。例えば、出力変数の実測値と、当該実測値
の得られた時刻を基準として別途定められた時間範囲内
における出力変数の予測値との差を求めることで、当該
予測方式を評価する予測方式選択手段は、評価手段の評
価結果に基づいていずれかの予測手段を選択する。
手段は、入力変数決定手段によって決定された入力変数
の値を時間範囲決定手段の求めた時間分だけ取り込ん
で、出力変数の値を予測する。この場合、予測手段は、
データ取り込み開始基準時間が予測対象時間よりも長い
入力変数(すなわち、予測実行時にデータの得られる入
力変数)のみを用いて予測を行う。
力変数の予測値との差に係る情報から、異常が発生して
いると判定する。
参照して説明する。
を図1、図2を用いて説明する。
に対して機能するものであり、シミュレータ11と、入力
装置20と、関連プロセス量候補選択装置30と、関連プロ
セス量データベース40と、関連プロセス量選択装置50
と、データ取込時間範囲決定装置60と、応答特性解析装
置70と、予測方式選択装置80と、予測方式データベース
90と、予測プログラム生成装置100と、オンライン予測
装置110と、誤差評価装置120と、表示装置130と、異常
検出装置140とからなる。
象の出力変数y(t)の名称2200、時間のずれδt 2300につ
いてのオペレータからの入力を受け付ける(ステップ1-
a)。予測秒数Δt 2100とは、予測実行時を基準として、
何秒後の時点での値を予測するかを指定する値である。
入力装置20は、これらの入力を受け付けると、関連プロ
セス量候補選択装置30を起動する。
ロセス量データベース40を利用して、予測対象の出力変
数y(t)の名称から、N個の関連プロセス量xi(t)(i=
1,...,N)を選択する(ステップ1-b)。関連プロセス量と
は、当該出力変数と関連のあるプロセス量である。該関
連プロセス量が入力変数の候補となる。この後、関連プ
ロセス量候補選択装置30は、応答特性解析装置70を起動
する。
補選択装置30の選択した関連プロセス量それぞれの変動
に対する出力変数y(t)の応答特性を求める(ステップ1-
c)。次に、応答特性解析装置70は関連プロセス量選択装
置50を起動する。
析装置70の求めた応答特性に基づいて、関連プロセス量
のそれぞれについて、出力変数y(t)の予測における入力
変数として採用するか否かを判定する(ステップ1-d)。
入力変数として採用する関連プロセス量を決定した後、
関連プロセス量選択装置50はデータ取込時間範囲決定装
置60を起動する。
数として採用された関連プロセス量のそれぞれについ
て、応答特性解析装置70で求められた擬似的なインパル
ス応答の波形7050(図7参照)からデータ取込時間範囲
を決定する(ステップ1-e)。この後、データ取込時間範
囲決定装置60は予測方式選択装置80を起動する。
様々な予測方式が備えられている。予測方式選択装置80
は、これまでの処理によって決定された入力変数を各変
数のデータ取り込み時間範囲分だけ取り込み、これを各
予測方式に適用して入出力関係をモデル化する。そし
て、できあがった各予測方式のモデルの予測誤差を誤差
評価装置120を用いて評価することで、予測誤差の最も
小さい予測方式を選択する(ステップ1-f)。ここでは予
測方式が複数あることを規定しているが、予測方式が1
つの固定した方式であってもよい。その際には、このス
テップ1−fの処理は実施されない。
に決まった様々な条件(入力変数、データの取り込み時
間範囲、予測方式)に従って予測用プログラムを生成
し、これをオンライン予測装置100に格納する(ステップ
1-g)。
択した入力変数について、プラント10からの測定値をオ
ンラインで逐次取り込み、予測に必要な上記データ取込
時間範囲分のデータを記憶し、該予測プログラムに入力
して、該予測プログラムを実行することで予測対象の出
力変数y(t)のΔt秒後の値をオンラインで予測する。そ
して、その予測値と実測値とを比較する。該比較の結
果、予測値と実測値の差の絶対値が大きい場合には異常
と判定し、その予測値および異常の判定結果を表示装置
130に表示させる(ステップ1-h)。ステップ1-hの処理は
オンラインで各タイムステップごとに繰り返される。
述した処理の詳細を各ステップ毎に説明する。
量(入力変数の候補)を求める処理の詳細を説明する。
ロセス量データベース40を利用して、予測対象の出力変
数y(t)の名称から、N個の関連プロセス量xi(t)(i=
1,...,N)の名称を求める。ところで、y(t)とxi(t)との
関係は図3のような概念図で表される。プラント10の中
において、対象とする系1100を介して、入力変数1200と
出力変数1300とが関連している。関連プロセス量データ
ベース40には、出力変数410と関連プロセス量420とを対
応づけた情報が格納されている。関連プロセス量データ
ベース40の内容は、過去における経験、理論等に基づい
てあらかじめ設定したものである。出力変数410を指定
して該関連プロセス量データベース40を参照すること
で、関連プロセス量が得られる。例えば、図4の例で
は、出力変数として主蒸気温度を指定した場合には、給
水流量、過熱器温度、排ガス温度などが、関連プロセス
量として選択・出力される。また、出力変数として発電
機出力を指定した場合には、給水流量、主蒸気流量、制
御弁開度などが関連プロセス量として選択・出力され
る。
性解析処理の詳細を説明する。
が、ここでは関連プロセス量のそれぞれについて、互い
に独立に、ある時間幅と有限な振幅を持つ擬似的なイン
パルス入力をプラント10に与えた場合における、出力変
数y(t)の変動の様子を“応答特性”としている。該応答
特性解析装置70の得た応答特性は、この後、入力変数の
選択、データ取り込み時間範囲の決定に用いられる。該
応答特性解析装置70によって得た応答特性の一例を図
5に示した。連続したインパルス入力7100(図5(a)
参照)を系に与えた場合における、出力変数y(t)の挙動
が応答波形7300(図5(c)参照)である。また、時刻
Tでインパルス入力を打ち切った場合(図5(b)参
照)における、出力変数y(t)の挙動が、応答波形7400
(図5(d)参照)である。図5に示した連続インパル
スに対する応答特性は、ステップ1-dにおける入力変数
の選択に用いられている。
インパルスの入力に対する応答特性も得るようになって
いる(図7参照)。この応答特性は、ステップ1-eにお
けるデータの取り込み時間範囲の決定に用いられてい
る。
連プロセス量のうちのいずれを入力変数として採用する
か否かの判定の詳細を図5、図6を用いて説明する。
採用するか否かの判定は、過去の入力がその後の出力
(ここでは、疑似インパルス入力を与えてから予測秒数
Δtが経過した時点での出力)に与える影響の度合い
(寄与率)に基づいて行う。
パルス入力を打ち切った時刻T以降における、応答波形7
300の値(A1)に対する応答波形7400の値(A2)の比
率として表現される(数1参照)。
て、疑似インパルスの入力を打ち切ってから予測秒数Δ
tが経過した時点での寄与率Cを求める。そして、その
寄与率Cがあらかじめ定められた閾値Cth(5010)以上と
なっている関連プロセス量xi(t)(i=1, ..., M; MはN以
下)を、予測に使用する入力変数として選択する。
各関連プロセス量について得られたA1のうちの最大
のものを、数1の計算に使用する。一方、A2について
は、各関連プロセス量それぞれの応答特性から得られた
値をそのまま使用する。例えば、関連プロセス量が3つ
(関連プロセス量a,b,c)があれば、各関連プロセ
ス量の応答波形にもとづいて、A1a、A1b、A1c、
A2a、A2b、A2cが得られる。ここで、 A1a<A
1b<A1c であった場合には、各関連プロセス量の寄
与率Ca、Cb、Ccは下記の通りになる。
様に、疑似インパルスの入力を打ち切ってから予測秒数
Δtが経過した時点における寄与率が、閾値Cth(5010)を
越えているか否かに基づいて当該関連プロセス量を入力
変数として採用するか否かを決定する。例えば、関連プ
ロセス量がx1(t),x2(t),x3(t)の3つあり、各関連プ
ロセス量の各時刻における寄与率を求めた結果が、図6
のようなものであったとする。この例では、寄与率がし
きい値Cth(5010)を越えているのは、x1(t)およびx3(t)
である。従って、この二つを入力変数として使用する。
x2(t)は、寄与率がしきい値Cth(5010)以下となっている
ため予測に使用しない。
M個の入力変数xi(t) (i=1, ..., M)を選択する処理が終
了する。
タの取込時間範囲の決定法について図7を用いて説明す
る。
答特性解析装置70によって求めた疑似インパルスの応答
特性に基づいてこのデータ取り込み範囲を決定してい
る。
に、図7のような応答波形7050が得られたとする。ここ
で、このインパルス応答の時間的な積分による総面積を
S(7052)とする。また、インパルス応答の立ち上がり時
刻と、疑似インパルスを入力した時刻から予測秒数Δt
が経過した時刻と、のうち遅いほうを時刻t2( 6010 )と
する。そして、時刻t2を基準として、応答波形7050の時
間積分値(つまり、面積Sth(7053))が、該応答波形7
050の総面積Sの所定の割合(ここでは、80%)に達
した時点を、時刻t1(6020)とする。
ンパルス入力が出力に大きく影響を与えている時間範囲
は、この時刻t2から時刻t1の間にあると考えられる。従
って、この時間範囲[t2,t1]が、予測に有効なデータ
取り込み時間範囲6030を与える。これを実際の状況に当
てはめると、現在(予測を実行する時刻)から予測秒数
Δtが経過した時刻(以下“予測時刻”)を基準とし
て、該予測時刻よりもt1秒前の時刻から、該予測時刻よ
りもt2秒前の時刻までの時間範囲に得られたデータが予
測に使えることになる。但し、当然ながら、予測という
目的からみた場合、現在時点よりも将来のデータは使え
ない。以上の結果、データ取り込み時間範囲決定装置60
は、データの取込時間範囲を下記数2のように決定す
る。
間範囲が時間軸上、現時点よりも将来の範囲にのみ位置
するのであれば(つまり、予測実行時に当該データが全
く得られないものであれば)、そのプロセス量を入力変
数からはずす。これにより入力変数を削減し、入出力変
数間の関係のモデル化の効率化を図ることができる。
ついて過去のデータの取込時間範囲を決定する処理を終
了する。
る予測方式の選択の詳細について図8乃至図12を用い
て説明する。なお、予測方式が1つの固定された方式で
ある場合には、予測方式の選択処理は実施されない。
り、データサンプリング装置810、記憶装置820、モデル
化装置830、予測装置840、予測方式決定装置850、予測
方式抽出装置860で構成される。
説明する。
ず、データサンプリング装置810が動作を開始する。
Δt(2100)、予測対象出力変数y(t)の名称(2200)、選択
した入力変数x1(t),..., xM(t)の名称(5100)、各入力変
数のデータの取り込み時間T11,T12, ..., TM1,TM2 (610
0)を受信し、プラント10からのプラントデータ1000を、
予め定めた時間範囲分だけ、形式8200、すなわち、 x1(t−T11), x1(t−T11+1), x1(t−T11+2),..., x1(t−T12-1), x1(t−T12), x2(t−T21), x2(t−T21+1), x2(t−T21+2)..., x2(t−T22-1) , x2(t−T22), ..., xM(t−TM1), xM(t−TM1+1), xM(t−TM1+2),..., xM(t−TM2-1), xM(t−TM2), y(t+Δt) で、記憶装置820にサンプリングデータとして保存する
(ステップ2-a)。以下、記憶装置820に保存したサンプリ
ングデータを、“サンプリングデータ820“と呼ぶ場合
がある。
方式抽出装置860が起動される。
方式(例えば、ニューラルネットワーク910、ARMAモデ
ル920)が格納されている。予測方式抽出装置860は、予
測方式データベース90から予測方式を一つ抽出する。モ
デル化装置830は、抽出された予測方式について、サン
プリングデータ820の入出力関係をモデル化させる(ステ
ップ2-b)。モデル化終了後、予測装置840が起動され
る。
出力関係のモデル、対応する予測方式、サンプリングデ
ータ820を用いて予測を実施する(ステップ2-c)。
による予測値と、真の値(これは、サンプリングデータ
820を参照することで得られる)との、平均的な誤差を
算出し、予測方式決定装置850に格納する(ステップ2-
d)。この平均的な誤差の算出方法については、後ほど図
10、図11を用いて説明する。
0は、ステップ2-bから2-dまでの処理を予測方式データ
ベース90に格納してある全予測方式について実施するま
で繰り返す(ステップ2-bから2-eまでの処理のループ)。
全予測方式についての平均的な予測誤差を算出した後
は、予測方式決定装置850が起動される。
予測方式ごとの平均的な予測誤差を比較する。そして、
誤差の最も小さな予測方式をオンライン予測用に使用す
ることを決定する(ステップ2-f)。
予測誤差の算出について図10、図11を用いて説明す
る。
した誤差を求めている。ここでは“時間的なずれを考慮
した誤差”として具体的には、ある時刻t1における出力
変数y(t)の真の値と、時間範囲[t1−δt 〜 t1+δ
t]内における予測値yp(t)の値と、の差の絶対値の最
小値を採用している(図10参照)。なお、図10にお
いて符号“1300“を付したのは、出力変数y(t)の真の値
である。同様に、符号”1400“を付したのは予測値yp
(t)である。符号”2300”を付したのは、予測値の時間
のずれδtである。
t)を数式で表現すると、下記数3のようになる。
下記数4で表現される。
を用いて説明する。
め受信しておく。そして、誤差評価装置120は、サンプ
リングデータ820からは予測対象の出力変数y(t)の真の
値を、また、予測装置840からは予測値yp(t)を、受信
する(ステップ3-a)。続いて、誤差評価装置120は、これ
らに基づいて時間のずれδtを考慮した誤差Ew(t,δt)
、および、Ew(t,δt)の時間的な平均を計算し(ステッ
プ3-b)、その計算結果(誤差Ew(t,δt)、および、その
時間的な平均)を、予測方式決定装置850に出力する(ス
テップ3-c)。
いは、変化の仕方)によっては、単にある時刻tにおけ
る真値と予測値とを比較するだけでは、予測方式の誤差
を正確に評価できない場合もある。例えば、出力変数y
(t)がステップ状に変化するものである場合、真値と予
測値との間には、局所的に比較的大きな誤差が生じるこ
とが予想される。しかし、本実施形態では時間のずれを
考慮した誤差を採用しているため、このような出力変数
の変化の仕方に起因して局所的に生じる大きな誤差に予
測方式の評価が悪影響を受けることが少ない。
用いた場合の予測対象の出力変数のΔt秒後の将来値を
予測する例を図12に示した。
うに、ニューラルネットワーク9100の入力層に下記サン
プリングデータを与えることで、予測値の誤差が予め決
めた値よりも小さくなるように、予め決めたサンプリン
グ時間数分だけ学習させる。
Δt)を、精度良く予測できるようになる。
検出の処理を図13を用いて説明する。
ついて述べる。オンライン予測装置110にはあらかじめ
ニューラルネットワークによる予測装置111が図2のス
テップ1-aからステップ1-gの処理により、正常時のプラ
ントデータを利用して、あらかじめ構築されている。図
13の例のニューラルネットワークを用いたオンライン
予測装置では、ポンプ入口圧力x1、ポンプ入口流量x2、
ポンプ回転数x3、ポンプ電流xMなどを入力変数1420とし
て、ポンプ出口圧力yp1、ポンプ出口流量yp2の複数の出
力変数1410として予測するモデルが作られている。入力
変数1420にはプラントの各種機器・設備に取り付けられ
た計測器により測定されたデータを逐次取り込んで与え
る。例えば、ポンプ入口圧力x1は圧力計1103からのデー
タ、ポンプ入口流量x2は流量計1102からのデータ、ポン
プ回転数x3、ポンプ電流xMはポンプ1101に設置された計
測器からのデータを使用する。
クを用いた予測結果は表示装置130へ送信されるととも
に、異常検出装置140にも送信される。
に取り付けられている圧力計1105からのポンプ出口圧力
y1と流量計1104からのポンプ出口流量y2の実測値1010と
予測値1410を受信すると、比較装置141によって異常発
生の有無を判定する。該判定は、実測値y(1300)とあら
かじめ定められたしきい値yth(1310)で規定される許容
範囲[yL(1330),yU(1320)]内に出力変数の予測値yp(14
00)が収まっているか否かに基づいて行う(図14参
照)。予測値ypの真の値が、yLからyUの間からはずれて
いた場合には異常と判定する。許容範囲内であれば、正
常であると判定する。図14の例では、この許容範囲を
以下のように設定している。
がポンプ出口圧力とポンプ出口流量と2種類あるため、
しきい値も2種類ある(1420のyth1はポンプ出口圧力
用、yth2はポンプ出口流量用)。このため、ポンプ出口
圧力とポンプ出口流量の異常を検出するための許容範囲
もそれぞれ、しきい値yth1、yth2を用いたものとなる。
値ypがyUを越えているため、異常と判定される。なお、
予測秒数Δt=0と設定している場合には、当該判定時の
同一時刻の実測値y(t)と予測値yp(t)を用いて上記の比
較を行う。予測秒数Δt>0の場合には、時刻tではオン
ライン予測装置はΔt秒先の予測値yp(t+Δt)を出力して
いるため、当該判定時の実測値y(t)とΔt秒前の予測値y
p(t)を用いて上記比較を行う。
表示装置130に送信する。なお判定結果1430中の異常判
定結果a1はポンプ出口圧力yp1についての異常検出の結
果を示しており、異常判定結果a2はポンプ出口流量yp2
についての異常検出の結果を示している。以上説明した
実施形態では、入力変数の選択、データ取り込み時間範
囲の設定、予測方式の選択等を、経験等に頼ることなく
系統立てて行っているため、容易且つ確実に予測装置を
構築できる。そのため、予測の対象となるプラントが変
更されても、迅速に対応できる。
み時間範囲、予測方式)の選定は、設定対象プラントや
予測対象とする系の特性に応じて行っているため予測精
度が高い。
ては、入出力変数間の関係を表すモデルを正常時のプラ
ントデータを基に構築し、その正常時の特性を示すモデ
ルの出力値とプラントでの測定値を比較することによ
り、プラントでの測定値が正常状態から逸脱したことを
検出することができる。本方式によれば、複数の変数間
の関係を使用しているため、それらの変数間の関係が正
常状態から逸脱したことで、異常を検出できるため、通
常良く実施される、単一プロセス値の挙動を見て異常を
検出する方法に比べ、感度良く、早期に異常を検出する
ことが可能である。換言すれば、入出力変数間の関係を
モデル化しているため、モデルの入出力変数に対応する
プロセス量の間の相互の関係が、異常発生時には正常状
態とは変化することを利用した異常の検出が可能とな
る。さらに、正常時のデータを利用して、モデルを構築
するため、プラントでの通常運転での測定データを収集
し用いることにより、異常検出のためのモデルの構築
を、容易に実施することができる。モデル構築に際して
は、上述したように、出力変数に対応するプロセス量に
関連する入力変数を効率良く選択することができる。し
たがって、異常検出のためのモデル構築に際しては、異
常検出に有効な出力変数を選択した後、それに関連する
入力変数を上述の手法により選択すれば、モデルの入出
力を決定することができる。このようにして、適切な入
出力変数を選択して、モデルを構築でき、また、例え
ば、いくつかのモデルを用意しておき、これらを切り換
えて使用すれば、さらに異常検出の感度を向上できる。
なお、上記プラントでの測定値が正常状態か否かを検出
する方式としては、実施例に示した測定値と予測値との
差を用いる方法の他に、差の平均値を用いる方法など、
統計的な処理を加える方法も同様に可能である。また、
上述の実施形態では、予測モデルとしてニューラルネッ
トワークを用いた(例えば図13)が、入出力変数の関
係をモデル化する方式として、一般によく用いられる、
ARMAモデル、物理モデルなどを使用しても同様の効果が
得られる。
らステップ1-dに示した入力変数の選択処理、ステップ1
-eに示したデータ取り込み時間範囲の設定処理、ステッ
プ1-fに示した予測方式の選択処理では予測対象の出力
変数を1変数としたが、複数の変数を予測対象の出力変
数としても同様に上記処理を実施できる。予測対象の出
力変数が複数の場合は、各出力変数ごとに入力変数の選
択処理、データ取り込み時間範囲の設定処理、予測方式
の選択処理を実施し、各出力変数ごとに予測モデルを作
成する。もし、出力変数の異なる予測モデル間で、予測
方式が共通で、使用する入力変数、データ取り込み時間
範囲が全て共通のものがあれば、それらの予測モデルを
統合して、複数出力を持つ一つの予測モデルとしてもよ
い。また、出力変数の異なる予測モデル間で、予測方式
が共通で、かつ、各々の予測モデルの入力変数に重複す
るものがあれば、複数出力を持つ一つの予測モデルとし
てもよい。この予測モデルの入力変数は統合する前の複
数のモデルの入力変数をたし合わせて、その重複を解消
したものになる。また、データ取り込み時間範囲につい
ても、統合する前の複数のモデルの同種の入力変数につ
いて設定した時間範囲をたし合わせて、その重複を解消
したものになる。ここで、予測方式を一つに固定した場
合には、上で述べた予測モデルの統合について、予測方
式が全て同種類のため、構築した予測モデルを全て統合
することも可能である。このような場合には、統合後の
予測モデルの規模や共通の入力変数の有無、および、デ
ータ取り込み時間範囲を基に、モデルの統合の方針を決
定すればよい。これらのことにより、複数の変数を予測
対象の出力変数としても、1変数を予測対象の出力変数
とした場合と同様に、容易且つ確実に予測装置を構築で
き、また、複数の出力変数を対象とした予測装置を構築
するのに要する手間を大幅に軽減できる。
インパルスを入力させることで出力変数の応答特性を測
定していた。しかし、シミュレータ11がその時の出力変
数y(t)の応答を十分に再現できるのであれば、シミュレ
ータ11を利用して応答特性を得るようにしてもよい。ま
た、データサンプリング装置810は該シミュレータ11の
出力をサンプリングするようにしてもよい。
スを対象とする系に入力することで、入力変数(関連プ
ロセス量の候補)の変化に対する出力変数の“応答特
性”を得ていた。しかし、この場合の入力は、インパル
ス以外(例えば、ステップ入力)でも構わない。さらに
は、応答特性はこれ以外の方法で求めてもよい。言い換
えれば、上述した実施形態の定義(例えば、数1)とは
異なる定義で表現される応答特性を採用してもよい。例
えば、白色雑音を入力することにより得られた計測デー
タを用いた相関解析により応答特性を求めることもでき
る。また、プラントからの計測データ自身に含まれる雑
音成分を利用した相関解析によっても応答特性を求める
こともできる。
ても時間のずれを考慮してもよい。このようにすれば異
常判定が、より正確になる。
析手段”とは、上述の実施形態においては応答特性解析
装置70に相当する。“予測対象時間”とは、予測秒数
Δt2100に相当する。“入力変数決定手段“とは、関連
プロセス量データベース40、関連プロセス量候補選択装
置30等に相当する。”指標“とは、寄与率Cに相当す
る。”時間範囲決定手段“とは、データ取り込み時間範
囲決定装置60に相当する。”特定の変動“とは、疑似イ
ンパルスの入力に相当する。”総積分値“とは、図7に
おけるインパルス応答の総面積Sに相当する。”データ
取り込み終了基準時間“とは、t2に相当する。”デー
タ取り込み開始基準時間“とは、t1に相当する。”評
価手段“とは、予測方式選択装置80及び誤差評価装置12
0に相当する。”予測方式選択手段“とは、予測方式選
択装置80(特に、予測方式決定装置850)に相当す
る。”予測手段“は、予測方式選択装置80(予測方式デ
ータベース90、データサンプリング装置810、モデル化
装置830、予測装置840、予測方式抽出装置860)によっ
て実現されている。“予測実施手段”とは、予測プログ
ラム生成装置100およびオンライン予測装置110に相当す
る。“異常検出手段”とは、異常検出装置140に相当す
る。
プラントや予測対象とする系の特性に応じて柔軟且つ容
易に構築できる。また、低コストで構築できる。
や予測対象とする系の特性を客観的に評価した上で、予
測に用いるプロセス量(入力変数)、データの取り込み
時間範囲、予測方式を選択しているため、予測精度が高
い。
しているため、予測対象のプロセス量の変化の程度に起
因して予測誤差の大きさが影響を受けることが少ない。
従って、時間のずれを考慮しない場合に較べて、より最
適な予測方式を選択できる。
比較することで異常発生の有無を監視しているため、異
常を早期に検出し事故を未然に防ぐことができる。
置の構成を示す図である。
る。
ある。
るy(t)に対するx(t)の過去のデータの寄与率の求め方を
示す図である。
去の入力の出力への応答特性を用いた関連プロセス量の
選択方法を示す図である。
める例を示す図である。
120との関係を示す図である。
る。
である。
る。
場合の予測対象の出力変数のΔt秒後の将来値の予測方
法を示す図である。
置、30…関連プロセス量候補選択装置、40…関連プ
ロセス量データベース、50…関連プロセス量選択装
置、60…データ取込時間範囲決定装置、70…応答特
性解析装置、80…予測方式選択装置、90…予測方式
データベース、100…予測プログラム生成装置、11
0…オンライン予測装置、120…誤差評価装置、13
0…表示装置、140…異常検出装置。
Claims (10)
- 【請求項1】プラント状態に係わる所望のプロセス量を
出力変数とし、該出力変数と関連のあるプロセス量を入
力変数として、該出力変数と該入力変数との関係をモデ
ル化し、該モデルに上記入力変数の値を与えることで上
記出力変数の値を予測するプラント状態予測装置におい
て、 上記入力変数の別途選定された候補の値の変動に対す
る、上記出力変数の応答特性を求める応答特性解析手段
と、 予測を実行する時刻と上記予測の対象とする時刻との時
間間隔(以下、“予測対象時間“)を指定する入力を受
け付ける入力手段と、 上記応答特性および上記予測対象時間に基づいて、上記
入力変数として使用するプロセス量を上記入力変数の候
補の中から決定する入力変数決定手段と、 上記入力変数決定手段によって決定された入力変数の値
を取り込んで、上記出力変数の値を予測する予測手段
と、 を有することを特徴とするプラント状態予測装置。 - 【請求項2】上記応答特性解析手段は、上記候補の値の
変動に対する上記出力変数の応答波形を求めるものであ
り、 上記入力変数決定手段は、上記応答波形に基づいて、あ
る特定の時刻以前においてなされた上記候補の値の変化
が、上記特定の時刻から上記予測対象時間を経過した時
点における上記出力変数の値へ与える影響の大きさを示
す指標を求め、上記候補のうち上記指標の値が予め定め
られた条件を満たすものを、上記入力変数として決定す
るものであること、 を特徴とする請求項1記載のプラント状態予測装置。 - 【請求項3】プラント状態に係わる所望のプロセス量を
出力変数とし、該出力変数と関連のあるプロセス量を入
力変数として、該出力変数と該入力変数との関係をモデ
ル化し、該モデルに上記入力変数の値を与えることで上
記出力変数の値を予測するプラント状態予測装置におい
て、 別途選定された入力変数の値の変動に対する、出力変数
の応答特性を求める応答特性解析手段と、 予測を実行する時刻と上記予測の対象とする時刻との時
間間隔(以下、“予測対象時間“)を指定する入力を受
け付ける入力手段と、 上記応答特性および上記予測対象時間に基づいて、上記
予測を行う際に上記入力変数を取り込む時間範囲を決定
する時間範囲決定手段と、 上記入力変数の値を上記時間範囲決定手段の求めた時間
分だけ取り込んで、上記出力変数の値を予測する予測手
段と、 を有することを特徴とするプラント状態予測装置。 - 【請求項4】上記応答特性解析手段は、上記入力変数の
値の特定の変動に対する上記出力変数の値の時間的変化
を求めるものであり、 上記時間範囲決定手段は、 上記入力変数の値の上記特定の変動に起因して生じた上
記出力変数の応答全体における時間積分値(以下“総積
分値”)を求め、 上記特定の変動を与えた時刻を基準として該特定の変動
に対する上記出力変数の応答が立ち上がるまでの時間
と、上記予測対象時間と、のうち長い方をデータ取り込
み終了基準時間とし、 上記特定の変動を与えた時刻を基準として上記データ取
り込み終了基準時間が経過した時点から、上記出力変数
の値を時間積分した結果が、上記総積分値に対してあら
かじめ定められた比率になるまでの時間をデータ取り込
み開始基準時間とし、 上記予測対象時間から上記データ取り込み開始基準時間
分だけ遡った時刻と、上記予測対象時間から上記データ
取り込み終了基準時間分だけ遡った時刻との間のうち、
予測を実行する時刻よりも過去の範囲のみをデータ取り
込み時間範囲とするものであること、 を特徴とする請求項3記載のプラント状態予測装置。 - 【請求項5】上記予測手段は、上記データ取り込み開始
基準時間が上記予測対象時間よりも長い入力変数のみを
用いて上記予測を行うものであること、 を特徴とする請求項4記載のプラント状態予測装置。 - 【請求項6】互いの予測方式が異なる予測手段を複数備
え、 上記予測手段それぞれの予測値と、上記出力変数の実測
値とを比較することで当該予測手段を評価する評価手段
と、 上記評価手段の評価結果に基づいていずれかの予測手段
を選択する予測方式選択手段と、 をさらに有することを特徴とする請求項1,2,3,4
または5記載のプラント状態予測装置。 - 【請求項7】上記評価手段は、上記出力変数の実測値
と、当該実測値の得られた時刻を基準として別途定めら
れた時間範囲内における上記出力変数の予測値との差に
係る情報から、当該予測方式を評価するものであるこ
と、 を特徴とする請求項6記載のプラント状態予測装置。 - 【請求項8】上記出力変数の実測値と、上記出力変数の
予測値との差に係る情報を基に、異常が発生していると
判定する異常検出手段をさらに有すること、 を特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記
載のプラント状態予測装置。 - 【請求項9】プラント状態に係わる所望のプロセス量を
出力変数とし、該出力変数と関連のあるプロセス量を入
力変数として、該出力変数と該入力変数との関係をモデ
ル化し、該モデルに上記入力変数の値を与えることで上
記出力変数の値を予測する予測装置と、 上記出力変数の予測値と、別途求められた上記出力変数
の実際の値との差に係る情報を基に、該出力変数の異常
状態を判定する異常検出手段と、 該出力変数の予測値かつ/または異常検出手段の判定結
果を使用者が理解可能な状態で出力する出力手段と、 を有することを特徴とするプラント状態予測装置。 - 【請求項10】上記予測装置は、 入力変数の候補を選択する候補選択手段と、 上記候補の値の変動に対する出力変数の応答特性を求め
る応答特性解析手段と、 予測を実行する時刻と上記予測の対象とする時刻との時
間間隔(以下、“予測対象時間“)を指定する入力を受
け付ける入力手段と、 上記応答特性および上記予測対象時間に基づいて、上記
入力変数として使用するものを上記候補の中から決定す
る入力変数決定手段と、 上記応答特性および上記予測対象時間に基づいて、上記
予測を行う際に上記入力変数を取り込む時間範囲を決定
する時間範囲決定手段と、 互いの予測方式が異なる複数の予測手段と、 上記予測手段それぞれの予測値と、上記出力変数の実測
値とを比較することで当該予測手段を評価する評価手段
と、 上記評価手段の評価結果に基づいていずれかの予測手段
を選択する予測方式選択手段と、 上記予測方式選択手段によって選択された予測手段に、
別途測定された上記入力変数の値を与えることで、オン
ラインで出力変数の値を予測する予測実施手段と、 を有することを特徴とする請求項9記載のプラント状態
予測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34166796A JP3515300B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | プラント状態予測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH10187226A true JPH10187226A (ja) | 1998-07-14 |
JP3515300B2 JP3515300B2 (ja) | 2004-04-05 |
Family
ID=18347861
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP34166796A Expired - Lifetime JP3515300B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | プラント状態予測装置 |
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