JP2005250256A - 半透過・半反射電極基板、及びその製造方法、及びその半透過・半反射電極基板を用いた液晶表示装置 - Google Patents

半透過・半反射電極基板、及びその製造方法、及びその半透過・半反射電極基板を用いた液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 エッチングによる残渣などの発生がほとんどなく、且つ、金属反射層(金属層)のエッチャントに対して耐性のある透明導電層を備える半透過・半反射電極基板、及びその製造方法、及び、その半透過・半反射電極基板を用いた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】 透明基板と、前記透明基板上に設けられ、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含む透明導電層と、前記透明基板上に設けられ、且つ前記透明導電層と電気的に接続する金属反射層と、を具備してなることを特徴とする半透過・半反射電極基板、及びその製造方法、及びその半透過・半反射電極基板を用いた液晶表示装置である。この半透過・半反射電極基板は、エッチング時の残渣の発生がほとんどなく、加工性に優れ、歩留りも向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半透過半反射型液晶表示装置に用いられる半透過・半反射電極基板に関する。また、本発明は、その半透過・半反射電極基板を製造する方法に関し、製造した半透過・半反射電極基板を用いた液晶表示装置に関する。
半透過半反射型液晶表示装置は、反射電極及び透明電極のいずれも備えた液晶表示装置である。このため、この装置は、透過型液晶表示装置の機能と、反射型液晶表示装置の機能と、を同時に備えている。従来から、この半透過半反射型液晶表示装置は、以下に示す理由などから鋭意研究開発されている。
(1)液晶表示装置が半透過半反射型であるため、比較的外光の強い屋外では、外光を利用して液晶表示を行う反射型として使用でき、比較的外光の弱い屋内では、バックライトを利用して液晶表示を行う透過型として使用できる。このため、屋外、屋内を問わず高い明度で表示できる。
(2)明るい場所(外光の強い場所)で使用する場合、液晶表示装置を反射型として使用できるので消費電力を節約できる。
(3)屋外では反射型として使用できるため、低消費電力で作動可能である。このため、携帯用ディスプレイに好適である。
(4)フルカラー化も容易である。
しかしながら、半透過半反射型液晶では、液晶駆動用の電極部において、反射電極と透明電極を同一画素内に設置する必要があり、製造工程が煩雑で、歩留りの低下や高価格化が生じてしまう問題や、反射型と、透過型とでは、液晶表示の見え方が異なるために見えにくいなどの問題があった。
そこで、下記特許文献1及び下記特許文献2には、銀反射膜を形成後、この銀反射膜を保護膜で覆い、その上に液晶駆動用の透明電極を設けた構造を有する半透過半反射液晶駆動用電極が開示されている。これらの銀反射層と液晶駆動用の透明電極が、互い違いに配置されることにより、半透過半反射機能を発揮する半透過半反射液晶駆動電極が形成されている。
また、下記特許文献3には、金属系半透過反射層の下に、さらに補助的な反射機能を持つSi薄膜などを設置した半透過反射膜が開示されている。
特開2002−49034号公報 特開2002−49033号公報 特開2001−305529号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3などによると、透明電極部分と、反射電極部分と、が別々にエッチングされている。このため、透明電極部分となる層と、反射電極部分となる層と、を形成するために、「成膜−フォトリソグラフィーによるエッチング−成膜−フォトリソグラフィーによるエッチング」という繰り返し工程を行う必要がある。この時、透明電極部分となる層と、反射電極部分となる層と、は電気的に接続されており、これら電極層をエッチングする際に使用する現像液や、エッチャント、剥離剤により電池反応が発生し、局所的に反射基板(反射電極部分)が腐食される場合がある。
また、透明電極の上に反射電極を具備する場合、反射電極をエッチングする際に、透明電極にダメージを与える恐れがあった。特に、一般的に、透明電極に使用されている材料として、ITO(インジウム−スズ酸化物)が挙げられ、反射電極に使用される材料として、Alが挙げられるが、ITOはAlと接触している場合、電池反応を起こしやすいという問題があった。
また、結晶質のITOの場合には、王水や塩酸などの強酸でなければエッチングできず、例えばTFTの配線材料などを腐食してしまう問題が生じることもあった。一方、非晶質のITOの場合には、下地基板との密着性の低下がしばしば見られたり、TFT配線材料との接触抵抗の増大を招く場合もあった。また、エッチング時に残渣を発生し、電極間のショートや液晶駆動のトラブルを発生する恐れもあった。一方、非晶質系の材料としてIZO(登録商標:出光興産株式会社、インジウム−亜鉛酸化物)が考案されているが、この材料は、透明電極上に、Alを含む反射電極を具備する場合には、Alのエッチャントでも溶解する性質があるため、使用が困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、エッチングによる残渣などの発生がほとんどなく、且つ、反射電極のエッチャントに対して耐性のある透明電極を備える半透過・半反射電極基板を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、上記半透過・半反射電極基板を効率よく得られる製造方法を提供することである。
また、本発明のさらに他の目的は、上記半透過・半反射電極基板を利用した液晶表示装置を提供することである。
(1)そこで、上記課題を解決するために、本発明の第1の半透過・半反射電極基板は、透明基板と、前記透明基板上に設けられ、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含む透明導電層と、前記透明基板上に設けられ、且つ前記透明導電層と電気的に接続する金属反射層と、を具備してなることを特徴とする半透過・半反射電極基板である。
尚、本特許で「酸化インジウムを主成分として含む」とは、酸化インジウムを主要な成分として含むことを意味し、概ね重量組成比率で50%以上の場合を意味する。
ランタノイド系金属酸化物を添加することにより、透明導電層を成膜後、成膜した透明導電層を、蓚酸を含むエッチャントを用いて、エッチングすることが可能となる。成膜基板温度は、R.T.(室温)〜200℃であることが好ましく、より好ましくは、80℃〜180℃である。成膜時の基板温度を上記範囲とする理由としては、基板温度を室温以下に制御するためには、冷却が必要でエネルギーの損失になり、一方、基板温度を200℃以上とすると、透明導電層の結晶化などにより、蓚酸を含むエッチャントでのエッチングができなくなる場合があるからである。
また、成膜中の雰囲気ガス中に、水や水素を添加することもできる。これにより、成膜された透明導電層を、蓚酸を含むエッチャントを用いて、エッチングしやすくなり、より残渣を低減することができる。雰囲気ガス中の水や水素の濃度は、0.1〜10%であることが好ましい。水や水素の濃度が0.1%未満では、添加効果が小さくなり過ぎる場合があり、一方、水や水素の濃度が10%以上では、成膜した透明導電層の抵抗値が大きくなりすぎる場合があるからである。
また、上記金属酸化物の添加により、成膜した上記透明導電層をエッチングした後、基板の温度を200℃以上に加熱することにより、基板上の透明導電層を簡単に結晶化することができる。この結晶化温度は、好適には220℃以上であり、より好ましくは230℃以上である。
透明導電層を結晶化させることにより、金属反射層のエッチャントである燐酸・酢酸・硝酸の混酸でのエッチャントによる透明導電層のダメージを回避することができる。また、透明導電層中に、ランタノイド系金属酸化物を添加することにより電池反応を抑えることができる。
透明導電層の膜厚は、好ましくは20〜500nmであり、より好ましくは30〜300nmであり、さらに好ましくは30〜200nmである。透明導電層の膜厚が20nm未満では、透明導電層の表面抵抗が上昇する場合があり、一方、透明導電層の膜厚が500nm超では、透過率が低下したり、加工精度に問題が生じる場合がある。
金属反射層の反射率は、80%以上であることが好ましい。なお、本発明に係る反射率は、縦軸(Y軸)に反射率を表し、横軸(X軸)に波長を表したグラフを用いて測定している。すなわち、反射率は、このグラフ中の波長400〜700nmにおける測定範囲において、各波長での反射率を100%とした場合の面積を100とし、この面積に対して、金属反射層(または金属層)についての実測データの面積の割合を%で表示した値と定義する。
ここで、上記面積とは、上記グラフ中の波長400〜700nmの測定範囲において、X軸と、反射率のスペクトルと、に囲まれた面積のことである。この面積は、反射率のスペクトルについて、400〜700nmまで、積分した値に等しいことはいうまでもない。
金属反射層の膜厚は、好ましくは10〜1000nmであり、より好ましくは30〜300nmであり、さらに好ましくは50〜200nmである。金属反射層の膜厚が10nm未満では、反射率が80%以上にならない場合があり、一方、1000nm超では、加工精度に問題が生じる場合がある。
また、透明導電層は、光をほぼ透過する機能を備え、一方、金属反射層は光をほぼ反射する機能を備えている。このような機能を備えた透明導電層と、この透明導電層と電気的に接続された上記金属反射層と、を同時に備えることにより、半透過・半反射電極基板となる。
(2)また、本発明は、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含む前記透明導電層中の酸化インジウムの組成比率である[In]/[全メタル]の値が、0.8から0.99であることを特徴とする上記第1の半透過・半反射電極基板である。
透明導電層中の組成は、重量比として酸化インジウムの組成比率(以下、単に、重量比と記載することもある)が、[In]/[全メタル]=0.8から0.99である。酸化インジウムの組成比率が0.8未満では、透明導電層の抵抗値が増大したり、透明導電層が成膜した基板を200℃以上に加熱しても、透明導電層が結晶化しなくなる場合がある。また、酸化インジウムの組成比率が0.99超では、透明導電層の成膜時に、透明導電層が結晶化して、蓚酸を含むエッチャントでエッチングできなかったり、残渣が大量に発生してしまう場合があるからである。ここで、[In]は、透明導電層中の単位体積当たりの酸化インジウムの重量を表し、[全メタル]は、透明導電層中の単位体積当たりの全金属酸化物の重量を表す。
また、第3の原子として、上記透明導電層中に、Sn、Znを添加することができる。なお、第1の原子とは、酸化インジウム中のインジウム原子であり、第2の原子とは、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物中のランタノイド系金属原子である。
Snを添加する場合には、重量比としてSnの組成比率は、[Sn]/[全メタル]<0.2であることが好ましく、より好ましくは、[Sn]/[全メタル]<0.1である。透明導電層中の[Sn]/[全メタル]の値が、0.2以上になると、エッチング時に残渣が発生する場合がある。ここで、[Sn]は、透明導電層中の単位体積当たりの酸化スズの重量を表す。
また、Znを添加する場合には、重量比としてZnの組成比率は、[Zn]/[全メタル]<0.1であることが好ましく、より好ましくは、[Zn]/[全メタル]<0.05である。透明導電層中の[Zn]/[全メタル]の値が、0.1以上になると、燐酸・酢酸・硝酸を含む混酸により、金属反射層をエッチングする時に、透明導電層にダメージを与えることがある。ここで、[Zn]は、透明導電層中の単位体積当たりの酸化亜鉛の重量を表す。
(3)また、本発明は、前記金属反射層が、AlまたはAgを主成分として含む層を有することを特徴とする上記第1の半透過・半反射電極基板である。
上記金属反射層に含まれる層(AlまたはAgを主成分とする層)は、AlまたはAgを第1の金属として主成分とする他に、第2の金属が添加されることも好ましい。第2の金属としては、Ndなどのランタノイド系金属、Co、Ni、Pd、Au、Zr、Pt、Cuなどの重金属が添加できる。
尚、本特許で「AlまたはAgを主成分とする層」とは、AlまたはAgを主要な成分として含む層を意味し、AlまたはAgを概ね重量組成比率で50%以上含む層を意味する。
添加したランタノイド系金属及び重金属の含有量は、好ましくは0.1〜5wt%であり、より好ましくは0.5〜3wt%であり、さらに好ましくは0.5〜2wt%である。ランタノイド系金属及び重金属の含有量が0.1wt%未満では、添加効果がほとんど現れない場合があり、一方、ランタノイド系金属及び重金属の含有量が5wt%以上となると、金属反射層の反射率が低下する場合がある。
(4)また、本発明の半透過・半反射電極基板は、前記ランタノイド系金属酸化物が、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロシウム、酸化エルビウム、及び酸化ホルミウムであることを特徴とする上記第1の半透過・半反射電極基板である。
(5)また、本発明の第2の半透過・半反射電極基板は、透明基板と、前記透明基板上に設けられ、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含む透明導電層と、前記透明基板上に設けられたTFT素子と、前記透明基板上に設けられ、且つ前記透明導電層と、前記TFT素子と、を電気的に接続する金属層と、を含み、且つ前記金属層の反射率が80%以上であることを特徴とする半透過・半反射電極基板である。
なお、上記TFT素子とは、Thin Film Transistor(薄膜トランジスタ)である。ランタノイド系金属酸化物を添加することにより、透明導電層を成膜後、成膜した透明導電層を、蓚酸を含むエッチャントを用いて、エッチングすることが可能となる。成膜基板温度は、R.T.(室温)〜200℃であることが好ましく、より好ましくは80℃〜180℃である。成膜時の基板温度を上記範囲とする理由としては、基板温度を室温以下に制御するためには、冷却が必要でエネルギーの損失になり、一方、基板温度を200℃以上とすると、透明導電層の結晶化などにより、蓚酸を含むエッチャントでのエッチングが、できなくなる場合があるからである。
また、成膜中の雰囲気ガス中に、水や水素を添加することもできる。これにより、成膜された透明導電層を、蓚酸を含むエッチャントを用いて、エッチングしやすくなり、より残渣を低減することができる。雰囲気ガス中の水や水素の濃度は、0.1〜10%であることが好ましい。水や水素の濃度が0.1%未満では、添加効果が小さくなり過ぎる場合があり、一方、水や水素の濃度が10%以上では、成膜した透明導電層の抵抗値が大きくなりすぎる場合があるからである。
また、上記金属酸化物の添加により、成膜した上記透明導電層をエッチングした後、基板の温度を200℃以上に加熱することにより、基板上の透明導電層を簡単に結晶化することができる。この結晶化温度は、好適には220℃以上であり、より好ましくは230℃以上である。透明導電層を結晶化させることにより、金属反射層のエッチャントである燐酸・酢酸・硝酸の混酸でのエッチャントによる透明導電層のダメージを回避することができる。
透明導電層の膜厚は、好ましくは20〜500nmであり、より好ましくは30〜300nmであり、さらに好ましくは30〜200nmである。透明導電層の膜厚が20nm未満では、透明導電層の表面抵抗が上昇する場合があり、一方、透明導電層の膜厚が、500nm超では、透過率が低下したり、加工精度に問題が生じる場合がある。
金属反射層の膜厚は、好ましくは10〜1000nmであり、より好ましくは30〜300nmであり、さらに好ましくは50〜200nmである。金属反射層の膜厚が10nm未満では、反射率が80%以上にならない場合があり、一方、1000nm超では、加工精度に問題が生じる場合がある。
また、透明導電層は、光をほぼ透過する機能を備え、一方、金属層は光をほぼ反射する機能を備えている。当該透明導電層と、TFT素子と、を金属層により電気的に接続させることにより、透明導電層及び金属層が、液晶表示装置に用いられる電極として機能するようになり、且つ、当該金属層の反射率が80%以上であることから、当該金属層は反射電極として機能するようになる。このように、反射電極として機能する金属層と、透明導電層と、を同時に備えることにより、目的とする半透過・半反射電極基板となるのである。
(6)また、本発明は、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含む前記透明導電層中の酸化インジウムの組成比率である[In]/[全メタル]の値が、0.8から0.99であることを特徴とする上記第2の半透過・半反射電極基板である。
透明導電層中の組成は、重量比として酸化インジウムの組成比率が、[In]/[全メタル]=0.8から0.99である。酸化インジウムの組成比率が0.8未満では、透明導電層の抵抗値が増大したり、透明導電層が成膜した基板を200℃以上に加熱しても、透明導電層が結晶化しなくなる場合がある。また、酸化インジウムの組成比率が0.99超では、透明導電層の成膜時に、透明導電層が結晶化して、蓚酸を含むエッチャントでエッチングできなかったり、残渣が大量に発生してしまう場合があるからである。
また、第3の原子として、上記透明導電層中に、Sn、Znを添加することができる。なお、第1の原子とは、酸化インジウム中のインジウム原子であり、第2の原子とは、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物中のランタノイド系金属原子である。
Snを添加する場合には、重量比としてSnの組成比率は、[Sn]/[全メタル]<0.2であることが好ましく、より好ましくは、[Sn]/[全メタル]<0.1である。透明導電層中の[Sn]/[全メタル]の値が、0.2以上になると、エッチング時に残渣が発生する場合がある。
また、Znを添加する場合には、重量比としてZnの組成比率は、[Zn]/[全メタル]<0.1であることが好ましく、より好ましくは、[Zn]/[全メタル]<0.05である。透明導電層中の[Zn]/[全メタル]の値が、0.1以上になると、燐酸・酢酸・硝酸を含む混酸により、金属反射層をエッチングする時に、透明導電層にダメージを与えることがある。
(7)また、本発明は、前記反射率が80%以上である金属層が、AlまたはAgを主成分として含む層を有することを特徴とする上記第2の半透過・半反射電極基板である。
金属層の反射率が80%以上でない場合には、外光の反射率が低くなることがあり、液晶表示が見えにくくなったりすることがある。
上記金属層に含まれる層(AlまたはAgを主成分とする層)は、AlまたはAgを第1の金属として主成分とする他に、第2の金属が添加されることも好ましい。第2の金属としては、Ndなどのランタノイド系金属、Co、Ni、Pd、Au、Zr、Pt、Cuなどの重金属が添加できる。
添加したランタノイド系金属及び重金属の含有量は、好ましくは0.1〜5wt%であり、より好ましくは0.5〜3wt%であり、さらに好ましくは0.5〜2wt%である。ランタノイド系金属及び重金属の含有量が0.1wt%未満では、添加効果がほとんど現れない場合があり、一方、ランタノイド系金属及び重金属の含有量が5wt%以上となると、金属層の反射率が低下する場合がある。
(8)また、本発明は、前記ランタノイド系金属酸化物が、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロシウム、酸化エルビウム、及び酸化ホルミウムであることを特徴とする上記第2の半透過・半反射電極基板である。
(9)また、本発明は、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含み、且つ前記透明基板上に成膜された前記透明導電層を、蓚酸を含むエッチャントにより、エッチングするステップと、燐酸・酢酸・硝酸を含む混酸により、前記透明導電層と電気的に接続した金属層をエッチングし、前記金属反射層を形成するステップと、を含むことを特徴とする上記第1の半透過・半反射電極基板の製造方法である。
蓚酸を含むエッチャントの蓚酸濃度は、1〜10wt%であることが好ましく、より好ましくは、1〜5wt%である。蓚酸濃度が1wt%未満では、透明導電層のエッチング速度が遅くなる場合があり、10wt%超では、蓚酸の結晶が、蓚酸を含むエッチャントの水溶液中に析出する場合があるからである。
金属層のエッチングに用いる上記混酸中の燐酸・酢酸・硝酸の濃度は適宜選択できるが、燐酸濃度としては、40〜95wt%であることが好ましく、酢酸濃度としては、5〜60wt%であることが好ましく、硝酸濃度としては、0.5〜5wt%であることが好ましい。この混酸は、適宜水で希釈することもできる。
金属層を成膜する前もしくは、成膜した後、透明導電層が成膜した基板を200℃以上、好ましくは、220℃以上、より好ましくは、230℃以上に加熱して、透明導電層を結晶化させることが望ましい。透明導電層を結晶化させておくことにより、燐酸・酢酸・硝酸の混酸により、金属層をエッチングする時の透明導電層へのダメージを低減できる。
(10)また、本発明は、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含み、且つ前記透明基板上に成膜された前記透明導電層を、蓚酸を含むエッチャントにより、エッチングするステップと、前記透明導電層と、TFT素子と、を電気的に接続し、かつその反射率が80%以上である前記金属層を、燐酸・蓚酸・硝酸を含む混酸により、エッチングするステップと、を含むことを特徴とする上記第2の半透過・半反射電極基板の製造方法である。
透明導電層と、TFT素子と、を金属層により電気的に接続させることにより、透明導電層及び金属層は、TFT駆動方式の液晶駆動電極として機能することができる。また、上述したように、透明導電層は、光をほぼ透過する機能を備え、金属層は光をほぼ反射する機能を備えている。当該金属層が反射電極として機能することにより、半透過・半反射電極基板となる。
(11)また、本発明は、前記ランタノイド系金属酸化物が、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロシウム、酸化エルビウム、及び酸化ホルミウムであることを特徴とする上記第1または第2の半透過・半反射電極基板の製造方法である。
(12)また、本発明は、上記第1または第2の半透過・半反射電極基板と、前記半透過・半反射電極基板により駆動される液晶層と、を含む液晶表示装置である。
液晶表示装置は、第1または第2の半透過・半反射電極基板を備えるため、反射型液晶表示装置としての機能と、透過型液晶表示装置としての機能と、を同時に備えるのである。
上記の通り、本発明の半透過・半反射電極基板は、製造時に、弱酸(有機酸など、特に蓚酸)を用いた透明導電層のエッチングによる残渣などの発生がほとんどなく、且つ、その上部の金属反射層(金属層)をエッチングする際に、当該金属反射層(金属層)のエッチャント(混酸)に対して耐性のある透明導電層を備えている。このため、本発明の半透過・半反射電極基板は、加工性に優れる。
また、本発明の半透過・半反射電極基板の製造方法によれば、弱酸(有機酸など、特に蓚酸)を用いた透明導電層のエッチングによる残渣などの発生がほとんどなく、且つ、その上部の金属反射層(金属層)をエッチングする際に、当該金属反射層(金属層)のエッチャント(混酸)に対して耐性のある透明導電層を備える半透過・半反射電極基板を提供することが可能となる。このため、この半透過・半反射電極基板の製造工程における歩留りが向上する。
また、本発明の液晶表示装置は、上記半透過・半反射電極基板を備えることにより、製造効率が向上する。
以下、図面を用いて、本実施の形態の好適な例について説明する。
図1には、本実施例1におけるα−SiTFT(アモルファスシリコン薄膜トランジスタ)アクティブマトリックス基板100の部分断面図が示されている。透光性のガラス基板1上に、高周波スパッタリングにより、その膜厚が1500オングストロームとなるように金属Alを堆積し、この金属Al上に、その膜厚が500オングストロームとなるように金属Moを堆積した。なお、このガラス基板1は、特許請求の範囲に記載の透明基板の一例に相当する。
次に、燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は12:6:1:1である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、上記堆積した金属Al及び金属Moを図1に示す形状にエッチングし、ゲート電極2及びゲート電極配線12を形成した。
次に、グロー放電CVD法により、上記ガラス基板1、上記ゲート電極2、及び上記ゲート電極配線12上に、ゲート絶縁膜3となる窒化シリコン膜(以下、SiN膜と記載することもある)を、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。続いて、このゲート絶縁膜3上に、α−Si:H(i)膜4を、その膜厚が3500オングストロームとなるように堆積し、さらに、チャンネル保護層5となる窒化シリコン膜(SiN膜)を、上記α−Si:H(i)膜4上に、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。
この時、放電ガスとして、SiN膜から形成されるゲート絶縁膜3及びチャンネル保護層5については、SiH−NH−N系混合ガスを用い、一方、α−Si:H(i)膜4については、SiH−N系混合ガスをそれぞれ用いた。また、このSiN膜から形成されるチャンネル保護層5は、CHF系ガスを用いたドライエッチングにより、図1に示す形状にエッチングした。
続いて、α−Si:H(n)膜6を、SiH−H−PH系の混合ガスを用いて、上記α−Si:H(i)膜4及び上記チャンネル保護層5上に、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。
次に、堆積したこのα−Si:H(n)膜6上に、さらに、金属Mo/金属Al/金属Mo三層膜を、下層の金属Moの膜厚が0.05μmとなり、金属Alの膜厚が0.2μmとなり、上層の金属Moの膜厚が0.05μmとなるように、順にスパッタリング法により堆積した。
燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は9:8:1:2である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、この金属Mo/金属Al/金属Mo三層膜を、図1に示す形状にエッチングし、ドレイン電極7のパターン及びソース電極8のパターンとした。さらに、CHF系ガスを用いたドライエッチング、及びヒドラジン(NHNH・HO)水溶液を用いたウェットエッチングを併用することにより、α−Si:H膜から形成されるα−Si:H(i)膜4及びα−Si:H(n)膜6についてエッチングを行い、図1に示す形状のα−Si:H(i)膜4のパターン、及びα−Si:H(n)膜6のパターンとした。また、図1に示すように、透明樹脂レジスト10を用いて、保護膜を形成し、スルーホール10aなどのパターンを形成した。
このゲート絶縁膜3上に、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、酸化ジスプロシウムを含む非晶質の透明導電膜9をスパッタリング法で堆積した。このスパッタリング法に用いるターゲットは、ターゲット中のInとDyの重量比である[In]/([In]+[Dy])の値が、0.97となるように調製したIn−Dy焼結体である。ここで、[In]は、透明導電膜9中の単位体積当たりの酸化インジウムの重量を表し、[Dy]は、透明導電膜9中の単位体積当たりの酸化ジスプロシウムの重量を表す。
スパッタリングは、このIn−Dy焼結体をプレーナマグネトロン型のカソードに配置して用い、その膜厚が1000オングストロームとなるように、透明導電膜9を堆積した。この時、スパッタリング時の放電ガスとして、純アルゴンガス、または1vol%程度の微量のOガスが混合したアルゴンガスを用いた。なお、この透明導電膜9は、特許請求の範囲に記載の透明導電層の一例に相当する。
前記ジスプロシウムがターゲット内に含まれる形態は、Dyなどの酸化ジスプロシウムの形で、酸化インジウム焼結体中に分散している形態でもよいが、DyInOなどの酸化インジウム−酸化ジスプロシウム間の複合酸化物の形で、酸化インジウム焼結体中に分散している形態でもよい。好ましくは、ジスプロシウム原子が、酸化インジウムのインジウムサイトに置換固溶することにより、ジスプロシウムが酸化インジウム焼結体中に原子レベルで分散している形態である。このように、ジスプロシウムが酸化インジウム焼結体中に原子レベルで分散している方が、スパッタリングにおいて放電が安定し、低抵抗の透明導電膜9を得るためには有効である。
上記スパッタリングにより、成膜されたIn−Dy膜である透明導電膜9は、X線回折法で分析すると、ピークは観察されず非晶質膜であることが判明した。また、このIn−Dy膜である透明導電膜9の比抵抗は、5.2×10−4Ω・cm程度であり、十分電極として使用できる膜であることを確認した。
このIn−Dy膜である透明導電膜9について、蓚酸3.2wt%の水溶液をエッチャントとして用いたホトエッチング法により、透過画素電極のパターンになるように、エッチングを行った。これにより、図1に示す透明導電膜9の非晶質電極よりなる透過画素電極のパターンを形成した。なお、この蓚酸3.2wt%の水溶液は、特許請求の範囲に記載の蓚酸を含むエッチャントの一例に相当する。
次に、上記透明導電膜9が形成された基板を250℃にて30分間熱処理した後、高周波スパッタリングにより、透明樹脂レジスト10上に、金属Moを、その膜厚が500オングストロームとなるように堆積し、この金属Mo上に金属Alを、その膜厚が2000オングストロームとなるように、それぞれ堆積した。これらの金属Mo及び金属Alからなる層の反射率を測定したところ、その反射率は80%以上であった。なお、これらの金属Mo及び金属Alからなる層は、特許請求の範囲に記載の金属層の一例に相当する。
燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は9:6:1:2である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、この金属Mo及び金属Alをエッチングし、図1に示す反射電極11のパターンを形成した。この時、上記金属Mo及び金属Alからなる反射電極11のパターンは、図1に示すように、ソース電極8のパターンと、透明導電膜9からなる透過画素電極のパターンと、が電気的に接触するようなパターンに形成した。この時、金属Alを含むドレイン電極7及びソース電極8が、エッチング液で溶出することはなかった。この反射電極11の反射率を測定したところ、その反射率は80%以上であった。
なお、薄膜トランジスタであるTFT素子は、図1に示すα−SiTFTアクティブマトリックス基板100におけるゲート電極2、α−Si:H(i)膜4、ドレイン電極7、及びソース電極8、等から構成される。
また、この反射電極11は、特許請求の範囲に記載の金属反射層の一例に相当し、燐酸・酢酸・蓚酸・水(その体積比は9:6:1:2である)系水溶液は、特許請求の範囲に記載の燐酸・酢酸・硝酸からなる混酸の一例に相当する。
この後、SiNパッシベーション膜(図示せず)及び遮光膜パターン(図示せず)を形成して、図1に示すα−SiTFTアクティブマトリックス基板100を製造した。このα−SiTFTアクティブマトリックス基板100上に、液晶層を設けることにより、TFT−LCD方式平面ディスプレイを製造した。なお、このα−SiTFTアクティブマトリックス基板100は、特許請求の範囲に記載の半透過・半反射電極基板の一例に相当し、TFT−LCD方式平面ディスプレイは、特許請求の範囲に記載の液晶表示装置の一例に相当する。
実施例2におけるα−SiTFTアクティブマトリックス基板100は、上記実施例1におけるα−SiTFTアクティブマトリックス基板100の透明導電膜9の組成が異なるのみで、その構造は図1と同様である。したがって、実施例2のα−SiTFTアクティブマトリックス基板100についても、図1を用いて説明する。
図1に示すように、透光性のガラス基板1上に、高周波スパッタリングにより、その膜厚が1500オングストロームとなるように金属Alを堆積し、この金属Al上に、その膜厚が500オングストロームとなるように金属Moを堆積した。なお、このガラス基板1は、特許請求の範囲に記載の透明基板の一例に相当する。
次に、燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は12:6:1:1である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、上記堆積した金属Al及び金属Moを図1に示す形状にエッチングし、ゲート電極2及びゲート電極配線12を形成した。
次に、グロー放電CVD法により、上記ガラス基板1、上記ゲート電極2、及び上記ゲート電極配線12上に、ゲート絶縁膜3となる窒化シリコン膜(以下、SiN膜と記載することもある)を、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。続いて、このゲート絶縁膜3上に、α−Si:H(i)膜4を、その膜厚が3500オングストロームとなるように堆積し、さらに、チャンネル保護層5となる窒化シリコン膜(SiN膜)を、上記α−Si:H(i)膜4上に、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。
この時、放電ガスとして、SiN膜から形成されるゲート絶縁膜3及びチャンネル保護層5については、SiH−NH−N系混合ガスを用い、一方、α−Si:H(i)膜4については、SiH−N系混合ガスをそれぞれ用いた。また、このSiN膜から形成されるチャンネル保護層5は、CHF系ガスを用いたドライエッチングにより、図1に示す形状にエッチングした。
続いて、α−Si:H(n)膜6を、SiH−H−PH系の混合ガスを用いて、上記α−Si:H(i)膜4及び上記チャンネル保護層5上に、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。
次に、堆積したこのα−Si:H(n)膜6上に、さらに、金属Mo/金属Al/金属Mo三層膜を、下層の金属Moの膜厚が0.05μmとなり、金属Alの膜厚が0.2μmとなり、上層の金属Moの膜厚が0.05μmとなるように、順にスパッタリング法により堆積した。
燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は9:8:1:2である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、この金属Mo/金属Al/金属Mo三層膜を、図1に示す形状にエッチングし、ドレイン電極7のパターン及びソース電極8のパターンとした。さらに、CHF系ガスを用いたドライエッチング、及びヒドラジン(NHNH・HO)水溶液を用いたウェットエッチングを併用することにより、α−Si:H膜から形成されるα−Si:H(i)膜4及びα−Si:H(n)膜6についてエッチングを行い、図1に示す形状のα−Si:H(i)膜4のパターン、及びα−Si:H(n)膜6のパターンとした。また、図1に示すように、透明樹脂レジスト10を用いて、保護膜を形成し、スルーホール10aなどのパターンを形成した。
このゲート絶縁膜3上に、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、酸化ホルミウムを含む非晶質の透明導電膜9をスパッタリング法で堆積した。このスパッタリング法に用いるターゲットは、ターゲット中のInとHoの重量比である[In]/([In]+[Ho])の値が、0.97となるように調製したIn−Ho焼結体である。ここで、[In]は、透明導電膜9中の単位体積当たりの酸化インジウムの重量を表し、[Ho]は、透明導電膜9中の単位体積当たりの酸化ホルミウムの重量を表す。
スパッタリングは、このIn−Ho焼結体をプレーナマグネトロン型のカソードに配置して用い、その膜厚が1000オングストロームとなるように、透明導電膜9を堆積した。この時、スパッタリング時の放電ガスとして、純アルゴンガス、または1vol%程度の微量のOガスが混合したアルゴンガスを用いた。なお、この透明導電膜9は、特許請求の範囲に記載の透明導電層の一例に相当する。
前記ホルミウムがターゲット内に含まれる形態は、Hoなどの酸化ホルミウムの形で、酸化インジウム焼結体中に分散している形態でもよいが、HoInO、(Ho0.5In0.5などの酸化インジウム−酸化ホルミウム間の複合酸化物の形で、酸化インジウム焼結体中に分散している形態でもよい。好ましくは、ホルミウム原子が、酸化インジウムのインジウムサイトに置換固溶することにより、ホルミウムが酸化インジウム焼結体中に原子レベルで分散している形態である。このように、ホルミウムが酸化インジウム焼結体中に原子レベルで分散している方が、スパッタリングにおいて放電が安定し、低抵抗の透明導電膜9を得るためには有効である。
上記スパッタリングにより、成膜されたIn−Ho膜である透明導電膜9は、X線回折法で分析すると、ピークは観察されず非晶質膜であることが判明した。また、このIn−Ho膜である透明導電膜9の比抵抗は、5.4×10−4Ω・cm程度であり、十分電極として使用できる膜であることを確認した。
このIn−Ho膜である透明導電膜9について、蓚酸3.2wt%の水溶液をエッチャントとして用いたホトエッチング法により、透過画素電極のパターンになるように、エッチングを行った。これにより、図1に示す透明導電膜9の非晶質電極よりなる透過画素電極のパターンを形成した。なお、この蓚酸3.2wt%の水溶液は、特許請求の範囲に記載の蓚酸を含むエッチャントの一例に相当する。
次に、上記透明導電膜9が形成された基板を250℃にて30分間熱処理した後、高周波スパッタリングにより、透明樹脂レジスト10上に、金属Moを、その膜厚が500オングストロームとなるように堆積し、この金属Mo上に金属Alを、その膜厚が2000オングストロームとなるように、それぞれ堆積した。これらの金属Mo及び金属Alからなる層の反射率を測定したところ、その反射率は80%以上であった。なお、これらの金属Mo及び金属Alからなる層は、特許請求の範囲に記載の金属層の一例に相当する。
燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は9:6:1:2である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、この金属Mo及び金属Alをエッチングし、図1に示す反射電極11のパターンを形成した。この時、上記金属Mo及び金属Alからなる反射電極11のパターンは、図1に示すように、ソース電極8のパターンと、透明導電膜9からなる透過画素電極のパターンと、が電気的に接触するようなパターンに形成した。この時、金属Alを含むドレイン電極7及びソース電極8が、エッチング液で溶出することはなかった。この反射電極11の反射率を測定したところ、その反射率は80%以上であった。
なお、薄膜トランジスタであるTFT素子は、図1に示すα−SiTFTアクティブマトリックス基板100におけるゲート電極2、α−Si:H(i)膜4、ドレイン電極7、及びソース電極8、等から構成される。
また、この反射電極11は、特許請求の範囲に記載の金属反射層の一例に相当し、燐酸・酢酸・蓚酸・水(その体積比は9:6:1:2である)系水溶液は、特許請求の範囲に記載の燐酸・酢酸・硝酸からなる混酸の一例に相当する。
この後、SiNパッシベーション膜(図示せず)及び遮光膜パターン(図示せず)を形成して、図1に示すα−SiTFTアクティブマトリックス基板100を製造した。このα−SiTFTアクティブマトリックス基板100上に、液晶層を設けることにより、TFT−LCD方式平面ディスプレイを製造した。なお、上記実施例1と同様に、このα−SiTFTアクティブマトリックス基板100は、特許請求の範囲に記載の半透過・半反射電極基板の一例に相当し、TFT−LCD方式平面ディスプレイは、特許請求の範囲に記載の液晶表示装置の一例に相当する。
実施例3におけるα−SiTFTアクティブマトリックス基板100は、上記実施例1及び2におけるα−SiTFTアクティブマトリックス基板100の透明導電膜9の組成が異なるのみで、その構造は図1と同様である。したがって、実施例3のα−SiTFTアクティブマトリックス基板100についても、図1を用いて説明する。
図1に示すように、透光性のガラス基板1上に、高周波スパッタリングにより、その膜厚が1500オングストロームとなるように金属Alを堆積し、この金属Al上に、その膜厚が500オングストロームとなるように金属Moを堆積した。なお、このガラス基板1は、特許請求の範囲に記載の透明基板の一例に相当する。
次に、燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は12:6:1:1である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、上記堆積した金属Al及び金属Moを図1に示す形状にエッチングし、ゲート電極2及びゲート電極配線12を形成した。
次に、グロー放電CVD法により、上記ガラス基板1、上記ゲート電極2、及び上記ゲート電極配線12上に、ゲート絶縁膜3となる窒化シリコン膜(以下、SiN膜と記載することもある)を、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。続いて、このゲート絶縁膜3上に、α−Si:H(i)膜4を、その膜厚が3500オングストロームとなるように堆積し、さらに、チャンネル保護層5となる窒化シリコン膜(SiN膜)を、上記α−Si:H(i)膜4上に、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。
この時、放電ガスとして、SiN膜から形成されるゲート絶縁膜3及びチャンネル保護層5については、SiH−NH−N系混合ガスを用い、一方、α−Si:H(i)膜4については、SiH−N系混合ガスをそれぞれ用いた。また、このSiN膜から形成されるチャンネル保護層5は、CHF系ガスを用いたドライエッチングにより、図1に示す形状にエッチングした。
続いて、α−Si:H(n)膜6を、SiH−H−PH系の混合ガスを用いて、上記α−Si:H(i)膜4及び上記チャンネル保護層5上に、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。
次に、堆積したこのα−Si:H(n)膜6上に、さらに、金属Mo/金属Al/金属Mo三層膜を、下層の金属Moの膜厚が0.05μmとなり、金属Alの膜厚が0.2μmとなり、上層の金属Moの膜厚が0.05μmとなるように、順にスパッタリング法により堆積した。
燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は9:8:1:2である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、この金属Mo/金属Al/金属Mo三層膜を、図1に示す形状にエッチングし、ドレイン電極7のパターン及びソース電極8のパターンとした。さらに、CHF系ガスを用いたドライエッチング、及びヒドラジン(NHNH・HO)水溶液を用いたウェットエッチングを併用することにより、α−Si:H膜から形成されるα−Si:H(i)膜4及びα−Si:H(n)膜6についてエッチングを行い、図1に示す形状のα−Si:H(i)膜4のパターン、及びα−Si:H(n)膜6のパターンとした。また、図1に示すように、透明樹脂レジスト10を用いて、保護膜を形成し、スルーホール10aなどのパターンを形成した。
このゲート絶縁膜3上に、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、酸化ガドリニウムを含む非晶質の透明導電膜9をスパッタリング法で堆積した。このスパッタリング法に用いるターゲットは、ターゲット中のInとGdの重量比である[In]/([In]+[Gd])の値が、0.97となるように調製したIn−Gd焼結体である。ここで、[In]は、透明導電膜9中の単位体積当たりの酸化インジウムの重量を表し、[Gd]は、透明導電膜9中の単位体積当たりの酸化ガドリニウムの重量を表す。
スパッタリングは、このIn−Gd焼結体をプレーナマグネトロン型のカソードに配置して用い、その膜厚が1000オングストロームとなるように、透明導電膜9を堆積した。この時、スパッタリング時の放電ガスとして、純アルゴンガス、または1vol%程度の微量のOガスが混合したアルゴンガスを用いた。なお、この透明導電膜9は、特許請求の範囲に記載の透明導電層の一例に相当する。
前記ガドリニウムがターゲット内に含まれる形態は、Gdなどの酸化ガドリニウムの形で、酸化インジウム焼結体中に分散している形態でもよいが、GdInOなどの酸化インジウム−酸化ガドリニウム間の複合酸化物の形で、酸化インジウム焼結体中に分散している形態でもよい。好ましくは、ガドリニウム原子が、酸化インジウムのインジウムサイトに置換固溶することにより、ガドリニウムが酸化インジウム焼結体中に原子レベルで分散している形態である。このように、ガドリニウムが酸化インジウム焼結体中に原子レベルで分散している方が、スパッタリングにおいて放電が安定し、低抵抗の透明導電膜9を得るためには有効である。
上記スパッタリングにより、成膜されたIn−Gd膜である透明導電膜9は、X線回折法で分析すると、ピークは観察されず非晶質膜であることが判明した。また、このIn−Gd膜である透明導電膜9の比抵抗は、7.4×10−4Ω・cm程度であり、十分電極として使用できる膜であることを確認した。
このIn−Gd膜である透明導電膜9について、蓚酸3.2wt%の水溶液をエッチャントとして用いたホトエッチング法により、透過画素電極のパターンになるように、エッチングを行った。これにより、図1に示す透明導電膜9の非晶質電極よりなる透過画素電極のパターンを形成した。なお、この蓚酸3.2wt%の水溶液は、特許請求の範囲に記載の蓚酸を含むエッチャントの一例に相当する。
次に、上記透明導電膜9が形成された基板を250℃にて30分間熱処理した後、高周波スパッタリングにより、透明樹脂レジスト10上に、金属Moを、その膜厚が500オングストロームとなるように堆積し、この金属Mo上に金属Alを、その膜厚が2000オングストロームとなるように、それぞれ堆積した。これらの金属Mo及び金属Alからなる層の反射率を測定したところ、その反射率は80%以上であった。なお、これらの金属Mo及び金属Alからなる層は、特許請求の範囲に記載の金属層の一例に相当する。
燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は9:6:1:2である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、この金属Mo及び金属Alをエッチングし、図1に示す反射電極11のパターンを形成した。この時、上記金属Mo及び金属Alからなる反射電極11のパターンは、図1に示すように、ソース電極8のパターンと、透明導電膜9からなる透過画素電極のパターンと、が電気的に接触するようなパターンに形成した。この時、金属Alを含むドレイン電極7及びソース電極8が、エッチング液で溶出することはなかった。この反射電極11の反射率を測定したところ、その反射率は80%以上であった。
なお、薄膜トランジスタであるTFT素子は、図1に示すα−SiTFTアクティブマトリックス基板100におけるゲート電極2、α−Si:H(i)膜4、ドレイン電極7、及びソース電極8、等から構成される。
また、この反射電極11は、特許請求の範囲に記載の金属反射層の一例に相当し、燐酸・酢酸・蓚酸・水(その体積比は9:6:1:2である)系水溶液は、特許請求の範囲に記載の燐酸・酢酸・硝酸からなる混酸の一例に相当する。
この後、SiNパッシベーション膜(図示せず)及び遮光膜パターン(図示せず)を形成して、図1に示すα−SiTFTアクティブマトリックス基板100を製造した。このα−SiTFTアクティブマトリックス基板100上に、液晶層を設けることにより、TFT−LCD方式平面ディスプレイを製造した。なお、上記実施例1及び2と同様に、このα−SiTFTアクティブマトリックス基板100は、特許請求の範囲に記載の半透過・半反射電極基板の一例に相当し、TFT−LCD方式平面ディスプレイは、特許請求の範囲に記載の液晶表示装置の一例に相当する。
実施例4におけるα−SiTFTアクティブマトリックス基板100は、上記実施例1〜3におけるα−SiTFTアクティブマトリックス基板100の透明導電膜9の組成が異なるのみで、その構造は図1と同様である。したがって、実施例4のα−SiTFTアクティブマトリックス基板100についても、図1を用いて説明する。
図1に示すように、透光性のガラス基板1上に、高周波スパッタリングにより、その膜厚が1500オングストロームとなるように金属Alを堆積し、この金属Al上に、その膜厚が500オングストロームとなるように金属Moを堆積した。なお、このガラス基板1は、特許請求の範囲に記載の透明基板の一例に相当する。
次に、燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は12:6:1:1である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、上記堆積した金属Al及び金属Moを図1に示す形状にエッチングし、ゲート電極2及びゲート電極配線12を形成した。
次に、グロー放電CVD法により、上記ガラス基板1、上記ゲート電極2、及び上記ゲート電極配線12上に、ゲート絶縁膜3となる窒化シリコン膜(以下、SiN膜と記載することもある)を、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。続いて、このゲート絶縁膜3上に、α−Si:H(i)膜4を、その膜厚が3500オングストロームとなるように堆積し、さらに、チャンネル保護層5となる窒化シリコン膜(SiN膜)を、上記α−Si:H(i)膜4上に、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。
この時、放電ガスとして、SiN膜から形成されるゲート絶縁膜3及びチャンネル保護層5については、SiH−NH−N系混合ガスを用い、一方、α−Si:H(i)膜4については、SiH−N系混合ガスをそれぞれ用いた。また、このSiN膜から形成されるチャンネル保護層5は、CHF系ガスを用いたドライエッチングにより、図1に示す形状にエッチングした。
続いて、α−Si:H(n)膜6を、SiH−H−PH系の混合ガスを用いて、上記α−Si:H(i)膜4及び上記チャンネル保護層5上に、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。
次に、堆積したこのα−Si:H(n)膜6上に、さらに、金属Mo/金属Al/金属Mo三層膜を、下層の金属Moの膜厚が0.05μmとなり、金属Alの膜厚が0.2μmとなり、上層の金属Moの膜厚が0.05μmとなるように、順にスパッタリング法により堆積した。
燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は9:8:1:2である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、この金属Mo/金属Al/金属Mo三層膜を、図1に示す形状にエッチングし、ドレイン電極7のパターン及びソース電極8のパターンとした。さらに、CHF系ガスを用いたドライエッチング、及びヒドラジン(NHNH・HO)水溶液を用いたウェットエッチングを併用することにより、α−Si:H膜から形成されるα−Si:H(i)膜4及びα−Si:H(n)膜6についてエッチングを行い、図1に示す形状のα−Si:H(i)膜4のパターン、及びα−Si:H(n)膜6のパターンとした。また、図1に示すように、透明樹脂レジスト10を用いて、保護膜を形成し、スルーホール10aなどのパターンを形成した。
このゲート絶縁膜3上に、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、酸化エルビウムを含む非晶質の透明導電膜9をスパッタリング法で堆積した。このスパッタリング法に用いるターゲットは、ターゲット中のInとErの重量比である[In]/([In]+[Er])の値が、0.97となるように調製したIn−Er焼結体である。ここで、[In]は、透明導電膜9中の単位体積当たりの酸化インジウムの重量を表し、[Er]は、透明導電膜9中の単位体積当たりの酸化エルビウムの重量を表す。
スパッタリングは、このIn−Er焼結体をプレーナマグネトロン型のカソードに配置して用い、その膜厚が1000オングストロームとなるように、透明導電膜9を堆積した。この時、スパッタリング時の放電ガスとして、純アルゴンガス、または1vol%程度の微量のOガスが混合したアルゴンガスを用いた。なお、この透明導電膜9は、特許請求の範囲に記載の透明導電層の一例に相当する。
前記エルビウムがターゲット内に含まれる形態は、Erなどの酸化エルビウムの形で、酸化インジウム焼結体中に分散している形態でもよいが、(Er0.5In0.5などの酸化インジウム−酸化エルビウム間の複合酸化物の形で、酸化インジウム焼結体中に分散している形態でもよい。好ましくは、エルビウム原子が、酸化インジウムのインジウムサイトに置換固溶することにより、エルビウムが酸化インジウム焼結体中に原子レベルで分散している形態である。このように、エルビウムが酸化インジウム焼結体中に原子レベルで分散している方が、スパッタリングにおいて放電が安定し、低抵抗の透明導電膜9を得るためには有効である。
上記スパッタリングにより、成膜されたIn−Er膜である透明導電膜9は、X線回折法で分析すると、ピークは観察されず非晶質膜であることが判明した。また、このIn−Er膜である透明導電膜9の比抵抗は、8.0×10−4Ω・cm程度であり、十分電極として使用できる膜であることを確認した。
このIn−Er膜である透明導電膜9について、蓚酸3.2wt%の水溶液をエッチャントとして用いたホトエッチング法により、透過画素電極のパターンになるように、エッチングを行った。これにより、図1に示す透明導電膜9の非晶質電極よりなる透過画素電極のパターンを形成した。なお、この蓚酸3.2wt%の水溶液は、特許請求の範囲に記載の蓚酸を含むエッチャントの一例に相当する。
次に、上記透明導電膜9が形成された基板を250℃にて30分間熱処理した後、高周波スパッタリングにより、透明樹脂レジスト10上に、金属Moを、その膜厚が500オングストロームとなるように堆積し、この金属Mo上に金属Alを、その膜厚が2000オングストロームとなるように、それぞれ堆積した。これらの金属Mo及び金属Alからなる層の反射率を測定したところ、その反射率は80%以上であった。なお、これらの金属Mo及び金属Alからなる層は、特許請求の範囲に記載の金属層の一例に相当する。
燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は9:6:1:2である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、この金属Mo及び金属Alをエッチングし、図1に示す反射電極11のパターンを形成した。この時、上記金属Mo及び金属Alからなる反射電極11のパターンは、図1に示すように、ソース電極8のパターンと、透明導電膜9からなる透過画素電極のパターンと、が電気的に接触するようなパターンに形成した。この時、金属Alを含むドレイン電極7及びソース電極8が、エッチング液で溶出することはなかった。この反射電極11の反射率を測定したところ、その反射率は80%以上であった。
なお、薄膜トランジスタであるTFT素子は、図1に示すα−SiTFTアクティブマトリックス基板100におけるゲート電極2、α−Si:H(i)膜4、ドレイン電極7、及びソース電極8、等から構成される。
また、この反射電極11は、特許請求の範囲に記載の金属反射層の一例に相当し、燐酸・酢酸・蓚酸・水(その体積比は9:6:1:2である)系水溶液は、特許請求の範囲に記載の燐酸・酢酸・硝酸からなる混酸の一例に相当する。
この後、SiNパッシベーション膜(図示せず)及び遮光膜パターン(図示せず)を形成して、図1に示すα−SiTFTアクティブマトリックス基板100を製造した。このα−SiTFTアクティブマトリックス基板100上に、液晶層を設けることにより、TFT−LCD方式平面ディスプレイを製造した。なお、上記実施例1〜3と同様に、このα−SiTFTアクティブマトリックス基板100は、特許請求の範囲に記載の半透過・半反射電極基板の一例に相当し、TFT−LCD方式平面ディスプレイは、特許請求の範囲に記載の液晶表示装置の一例に相当する。
実施例5におけるα−SiTFTアクティブマトリックス基板100は、上記実施例1〜4におけるα−SiTFTアクティブマトリックス基板100の透明導電膜9の組成が異なるのみで、その構造は図1と同様である。したがって、実施例5のα−SiTFTアクティブマトリックス基板100についても、図1を用いて説明する。
図1に示すように、透光性のガラス基板1上に、高周波スパッタリングにより、その膜厚が1500オングストロームとなるように金属Alを堆積し、この金属Al上に、その膜厚が500オングストロームとなるように金属Moを堆積した。なお、このガラス基板1は、特許請求の範囲に記載の透明基板の一例に相当する。
次に、燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は12:6:1:1である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、上記堆積した金属Al及び金属Moを図1に示す形状にエッチングし、ゲート電極2及びゲート電極配線12を形成した。
次に、グロー放電CVD法により、上記ガラス基板1、上記ゲート電極2、及び上記ゲート電極配線12上に、ゲート絶縁膜3となる窒化シリコン膜(以下、SiN膜と記載することもある)を、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。続いて、このゲート絶縁膜3上に、α−Si:H(i)膜4を、その膜厚が3500オングストロームとなるように堆積し、さらに、チャンネル保護層5となる窒化シリコン膜(SiN膜)を、上記α−Si:H(i)膜4上に、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。
この時、放電ガスとして、SiN膜から形成されるゲート絶縁膜3及びチャンネル保護層5については、SiH−NH−N系混合ガスを用い、一方、α−Si:H(i)膜4については、SiH−N系混合ガスをそれぞれ用いた。また、このSiN膜から形成されるチャンネル保護層5は、CHF系ガスを用いたドライエッチングにより、図1に示す形状にエッチングした。
続いて、α−Si:H(n)膜6を、SiH−H−PH系の混合ガスを用いて、上記α−Si:H(i)膜4及び上記チャンネル保護層5上に、その膜厚が3000オングストロームとなるように堆積した。
次に、堆積したこのα−Si:H(n)膜6上に、さらに、金属Mo/金属Al/金属Mo三層膜を、下層の金属Moの膜厚が0.05μmとなり、金属Alの膜厚が0.2μmとなり、上層の金属Moの膜厚が0.05μmとなるように、順にスパッタリング法により堆積した。
燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は9:8:1:2である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、この金属Mo/金属Al/金属Mo三層膜を、図1に示す形状にエッチングし、ドレイン電極7のパターン及びソース電極8のパターンとした。さらに、CHF系ガスを用いたドライエッチング、及びヒドラジン(NHNH・HO)水溶液を用いたウェットエッチングを併用することにより、α−Si:H膜から形成されるα−Si:H(i)膜4及びα−Si:H(n)膜6についてエッチングを行い、図1に示す形状のα−Si:H(i)膜4のパターン、及びα−Si:H(n)膜6のパターンとした。また、図1に示すように、透明樹脂レジスト10を用いて、保護膜を形成し、スルーホール10aなどのパターンを形成した。
このゲート絶縁膜3上に、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、酸化セリウムを含む非晶質の透明導電膜9をスパッタリング法で堆積した。このスパッタリング法に用いるターゲットは、ターゲット中のInとCeOの重量比である[In]/([In]+[CeO])の値が、0.97となるように調製したIn−CeO焼結体である。ここで、[In]は、透明導電膜9中の単位体積当たりの酸化インジウムの重量を表し、[CeO]は、透明導電膜9中の単位体積当たりの酸化セリウムの重量を表す。
スパッタリングは、このIn−CeO焼結体をプレーナマグネトロン型のカソードに配置して用い、その膜厚が1000オングストロームとなるように、透明導電膜9を堆積した。この時、スパッタリング時の放電ガスとして、純アルゴンガス、または1vol%程度の微量のOガスが混合したアルゴンガスを用いた。なお、この透明導電膜9は、特許請求の範囲に記載の透明導電層の一例に相当する。
前記セリウムがターゲット内に含まれる形態は、CeO、CeO、Ceなどの酸化セリウムの形で、酸化インジウム焼結体中に分散している形態でもよいが、好ましくは、セリウム原子が、酸化インジウムのインジウムサイトに置換固溶することにより、セリウムが酸化インジウム焼結体中に原子レベルで分散している形態である。このように、セリウムが酸化インジウム焼結体中に原子レベルで分散している方が、スパッタリングにおいて放電が安定し、低抵抗の透明導電膜9を得るためには有効である。
上記スパッタリングにより、成膜されたIn−CeO膜である透明導電膜9は、X線回折法で分析すると、ピークは観察されず非晶質膜であることが判明した。また、このIn−CeO膜である透明導電膜9の比抵抗は、5.5×10−4Ω・cm程度であり、十分電極として使用できる膜であることを確認した。
このIn−CeO膜である透明導電膜9について、蓚酸3.2wt%の水溶液をエッチャントとして用いたホトエッチング法により、透過画素電極のパターンになるように、エッチングを行った。これにより、図1に示す透明導電膜9の非晶質電極よりなる透過画素電極のパターンを形成した。なお、この蓚酸3.2wt%の水溶液は、特許請求の範囲に記載の蓚酸を含むエッチャントの一例に相当する。
次に、上記透明導電膜9が形成された基板を250℃にて30分間熱処理した後、高周波スパッタリングにより、透明樹脂レジスト10上に、金属Moを、その膜厚が500オングストロームとなるように堆積し、この金属Mo上に金属Alを、その膜厚が2000オングストロームとなるように、それぞれ堆積した。これらの金属Mo及び金属Alからなる層の反射率を測定したところ、その反射率は80%以上であった。なお、これらの金属Mo及び金属Alからなる層は、特許請求の範囲に記載の金属層の一例に相当する。
燐酸・酢酸・硝酸・水(その体積比は9:6:1:2である)系水溶液をエッチング液として用いたホトエッチング法により、この金属Mo及び金属Alをエッチングし、図1に示す反射電極11のパターンを形成した。この時、上記金属Mo及び金属Alからなる反射電極11のパターンは、図1に示すように、ソース電極8のパターンと、透明導電膜9からなる透過画素電極のパターンと、が電気的に接触するようなパターンに形成した。この時、金属Alを含むドレイン電極7及びソース電極8が、エッチング液で溶出することはなかった。この反射電極11の反射率を測定したところ、その反射率は80%以上であった。
なお、薄膜トランジスタであるTFT素子は、図1に示すα−SiTFTアクティブマトリックス基板100におけるゲート電極2、α−Si:H(i)膜4、ドレイン電極7、及びソース電極8、等から構成される。
また、この反射電極11は、特許請求の範囲に記載の金属反射層の一例に相当し、燐酸・酢酸・蓚酸・水(その体積比は9:6:1:2である)系水溶液は、特許請求の範囲に記載の燐酸・酢酸・硝酸からなる混酸の一例に相当する。
この後、SiNパッシベーション膜(図示せず)及び遮光膜パターン(図示せず)を形成して、図1に示すα−SiTFTアクティブマトリックス基板100を製造した。このα−SiTFTアクティブマトリックス基板100上に、液晶層を設けることにより、TFT−LCD方式平面ディスプレイを製造した。なお、上記実施例1〜4と同様に、このα−SiTFTアクティブマトリックス基板100は、特許請求の範囲に記載の半透過・半反射電極基板の一例に相当し、TFT−LCD方式平面ディスプレイは、特許請求の範囲に記載の液晶表示装置の一例に相当する。
上記実施例1〜5においては、透明導電膜9が、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、酸化ジスプロシウム、酸化ホルミウム、酸化ガドリニウム、酸化エルビウム、または酸化セリウムのランタノイド系金属酸化物を含む例について示した。しかし、上記透明導電膜9は、上述したランタノイド系金属酸化物の代わりに、酸化ランタン、または酸化サマリウムを含むことも好ましい。このように、透明導電膜9が、酸化ランタンまたは酸化サマリウムを含む場合にも、本実施例6の透明導電膜9は、上記実施例1〜5の透明導電膜9と同様の作用効果を奏する。
上記実施例1〜5においては、反射電極11が、金属Mo層及び金属Al層から構成される例について示したが、本実施例の反射電極11は、上記金属Al層の代わりに、金属Ag層から構成されることも好ましい。すなわち、本実例の反射電極11は、金属Mo及び金属Agから構成されることも好ましい。このように、金属Al層の代わりに、金属Ag層を含む場合にも、実施例7の反射電極11は、上記実施例1〜5の反射電極11と同様の作用効果を奏する。
本実施例のα−SiTFTアクティブマトリックス基板の部分断面図である。
符号の説明
1 ガラス基板
2 ゲート電極
3 ゲート絶縁膜
4 α−Si:H(i)膜
5 チャンネル保護膜
6 α−Si:H(n)膜
7 ドレイン電極
8 ソース電極
9 透明導電膜
10 透明樹脂レジスト
10a スルーホール
11 反射電極
12 ゲート電極配線
100 α−SiTFTアクティブマトリックス基板

Claims (12)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板上に設けられ、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含む透明導電層と、
    前記透明基板上に設けられ、且つ前記透明導電層と電気的に接続する金属反射層と、
    を具備してなることを特徴とする半透過・半反射電極基板。
  2. 酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含む前記透明導電層中の酸化インジウムの組成比率である[In]/[全メタル]の値が、0.8から0.99であることを特徴とする請求項1に記載の半透過・半反射電極基板。
  3. 前記金属反射層が、AlまたはAgを主成分として含む層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の半透過・半反射電極基板。
  4. 前記ランタノイド系金属酸化物が、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロシウム、酸化エルビウム、及び酸化ホルミウムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半透過・半反射電極基板。
  5. 透明基板と、
    前記透明基板上に設けられ、酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含む透明導電層と、
    前記透明基板上に設けられたTFT素子と、
    前記透明基板上に設けられ、且つ前記透明導電層と、前記TFT素子と、を電気的に接続する金属層と、
    を含み、且つ前記金属層の反射率が80%以上であることを特徴とする半透過・半反射電極基板。
  6. 酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含む前記透明導電層中の酸化インジウムの組成比率である[In]/[全メタル]の値が、0.8から0.99であることを特徴とする請求項5に記載の半透過・半反射電極基板。
  7. 前記反射率が80%以上である金属層が、AlまたはAgを主成分として含む層を有することを特徴とする請求項5または6に記載の半透過・半反射電極基板。
  8. 前記ランタノイド系金属酸化物が、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロシウム、酸化エルビウム、及び酸化ホルミウムであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の半透過・半反射電極基板。
  9. 酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含み、且つ前記透明基板上に成膜された前記透明導電層を、蓚酸を含むエッチャントにより、エッチングするステップと、
    燐酸・酢酸・硝酸を含む混酸により、前記透明導電層と電気的に接続した金属層をエッチングし、前記金属反射層を形成するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半透過・半反射電極基板の製造方法。
  10. 酸化インジウムを主成分として含み、さらに、ランタノイド系金属酸化物から選ばれた一種または二種以上の酸化物を含み、且つ前記透明基板上に成膜された前記透明導電層を、蓚酸を含むエッチャントにより、エッチングするステップと、
    前記透明導電層と、TFT素子と、を電気的に接続し、かつその反射率が80%以上である前記金属層を、燐酸・蓚酸・硝酸を含む混酸により、エッチングするステップと、
    を含むことを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の半透過・半反射電極基板の製造方法。
  11. 前記ランタノイド系金属酸化物が、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化ジスプロシウム、酸化エルビウム、及び酸化ホルミウムであることを特徴とする請求項9または10に記載の半透過・半反射電極基板の製造方法。
  12. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の半透過・半反射電極基板と、
    前記半透過・半反射電極基板により駆動される液晶層と、
    を含む液晶表示装置。



































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