JP2005250169A - 銀拡散転写受像材料および導電性パタンの形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、導電性が高く、強アルカリを作用させても剥離を起こしにくく、かつ容易に無電解めっきされる導電性銀パタンを得ることができる銀拡散転写受像材料、およびそのような導電性パタンの形成方法を提供することである。
【解決手段】表面に活性水素を持つ基を有する樹脂支持体上に塗工された物理現像核層からなる銀拡散転写受像材料であって、1)該物理現像核層がタンパク質を含有せず、2)物理現像核層塗液に活性水素と反応する架橋剤を含有する、ことを特徴とした銀拡散転写受像材料、およびこの銀拡散転写受像材料に、ハロゲン化銀乳剤層、可溶性銀錯塩形成剤、および還元剤をアルカリ中で作用させることにより形成させることを特徴とした導電性パタンの形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ハロゲン化銀感光材料から像様に銀を転写させる銀拡散転写受像材料および像様に銀を転写させる導電性パタンの形成方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化、軽量化のため、それらに用いられる導電性回路のフレキシブル化、パタンの高精細化による高密度実装の要求が高まっている。また、無線ネットワーク、RF−IDといった電磁波の高度な利用が活発になってきたため、電子機器等のEMC対策が急務の中、一方では透明シールド材のように可視光は透過するが、シールド性は高い材料の要望が高い。そのような場合でも、シールド性、光透過性を損なわず、パタンの非視認性高めるためにもパタンの微細化が求められている。
このような目的で、高精細な導電性パタンを形成させる方法としては、樹脂状に貼付あるいは形成させた金属箔にフォトレジストを塗布し、像様露光したのち、現像、エッチング、レジスト剥離を行うといった方法が一般的である。しかしながら複雑な工程のため、生産性が低く、また金属の多くをエッチングにより無駄にしてしまうため、環境負荷の面からも、必要なところに金属膜を形成させる様々な方法が提案されてきている。
例えば特開2000−196285号公報には、導電性ペーストを印刷し、無電解めっきを施すことにより、導電性パタンを形成する方法が開示されている。また、特開2000−261186号公報には、無電解めっき触媒用金属粒子を一様に支持体表面に設け、さらにその上にフォトレジスト層を設けたのち、ウエットプロセスにてパタン形成し、無電解めっき、レジスト剥離により導電性パタンを形成させる方法が開示されている。いずれの方法も、必要なところにのみ金属膜を形成させる目的は達成しているものの、高精細パタンには不十分であったり、生産性が低いなどの不満が残った。
特許文献1には、ハロゲン化銀感光層から、可溶性銀錯塩形成剤および還元剤をアルカリ液中で作用させて、金属銀による導電性パタンを形成させる技術が開示されている。さらに特許文献2には、ハロゲン化銀感光層から、可溶性銀錯塩形成剤および還元剤をアルカリ液中で作用させて得られた金属銀による導電性パタンを触媒として、金属をめっきすることにより、導電性が高められる技術が開示されている。これらの技術の中で、金属銀の導電性パタンを支持体に密着させるのに、物理現像核層に存在する架橋された、ゼラチンをはじめとするタンパク質ポリマーが重要な役割を果たしていた。
しかしながら物理現像核層にタンパク質を含有させた場合、銀の転写効率が高く、隠蔽力も高い一方、導電性が十分には高くなく、タンパク質による表面汚染のため、無電解めっきがされにくく、強アルカリを作用させた場合の接着性が弱いなどの問題点があった。
特開2003−77350号公報 WO2004/007810号公報
本発明の課題は、導電性が高く、強アルカリを作用させても剥離を起こしにくく、かつ容易に無電解めっきされる導電性銀パタンを得ることができる銀拡散転写受像材料、およびそのような導電性パタンの形成方法を提供することである。
本発明者は、この課題を解決するため研究を行った結果、(1)表面に活性水素を持つ基を有する樹脂支持体上に塗工された物理現像核層からなる銀拡散転写受像材料であって、1)該物理現像核層がタンパク質を含有せず、2)物理現像核層塗液に活性水素と反応する架橋剤を含有する、ことを特徴とした銀拡散転写受像材料。(2) 前記支持体をコロナ処理したのち、物理現像核層が水系塗工されたものである(1)に記載の銀拡散転写受像材料。(3) 架橋剤が自己乳化性イソシアネート化合物である(1)または(2)に記載の銀拡散転写受像材料。(4)(1)〜(3)のいずれか一項に記載の銀拡散転写受像材料に、ハロゲン化銀乳剤層、可溶性銀錯塩形成剤、および還元剤をアルカリ中で作用させることにより形成させることを特徴とした導電性パタンの形成方法。とすることにより顕著な効果が得られるという知見をもって本発明を完成するに至った。
本発明の銀拡散転写受像材料により、導電性が高く、強アルカリを作用させても脱落を起こしにくく、かつ容易に無電解めっきされる導電性銀パタンを得ることができる好ましい効果が得られる。
本発明に用いられる樹脂支持体としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂支持体上に活性水素を持つ基を導入する1つの方法として、活性水素含有ポリマーによる下引き層を設けるのは好ましい。たとえばポリエステル樹脂フィルムにおいては、特開昭56−140343号公報に記載されているようなスチレン・ブタジエン系ラテックス、特開昭51−135526号、特開平1−180537号等に記載の塩化ビニリデンラテックス、特開2000−229396号公報に記載の、自己乳化性イソシアネート化合物および水性ポリウレタンとの併用などが知られている。本発明では、用いることのできる下引き樹脂の種類ついては、タンパク質が含まれていない限り限定はないが、活性水素を持つ基を有することを特徴とする。タンパク質としては、ゼラチン、カゼイン、アルブミンなどがあげられ、またここでいう活性水素を持つ基とは、各種架橋剤と反応しうる基であり、反応性は架橋剤によって異なるが、具体的にはアミノ基、水酸基、チオール基、活性メチレン基、カルボキシル基、などがあげられる。
本発明において、活性水素を持つ基を導入する別の方法としては、酸やアルカリなどで化学的に処理する方法があげられる。例えばポリイミド樹脂表面を水酸化カリウム水溶液などの強アルカリに浸せきすることにより、イミド環の開裂によりカルボキシル基が生成するといったものである。
本発明の物理現像核層の物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子(粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。例えば、金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属流化物等が挙げられる。物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で1平方メートル当たり0.1〜10mg程度が適当である。
本発明において、物理現像核層塗液に含有させる、活性水素と反応する架橋剤としてはアルデヒド化合物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート化合物、カルボジイミド化合物、などがあげられるが、本発明においては自己乳化性イソシアネート化合物が特に好ましい。この自己乳化性イソシアネート化合物は、その構造中に疎水性部分と親水性部分を併せ持つことが特徴であり、水系塗工液中では、ポリイソシアネート部分が水相から分離されたエマルジョンを形成し、親水性部分がエマルジョンを分散安定化することにより自己乳化機能が達成されている。このことから本来、水と反応して失活してしまうイソシアネート基が水中においても安定に存在し続けるため、水系塗液のポットライフが長く、一方、塗布後の乾燥過程では速やかにエマルジョン構造が失われ、架橋反応が速やかに進行する。このような自己乳化性イソシアネート化合物は、例えば旭化成工業株式会社からデュラネートWB40−100等の名称で入手可能である。
本発明の物理現像核層塗液には、タンパク質でない限りにおいて、物理現像核の安定化、塗布を容易にさせる等種々の目的で、バインダーポリマーを含有させることができる。具体的にはポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドンなどがあげられる。これらのバインダーポリマーを含有させる場合は、物理現像核に対して10〜500質量%程度が好ましい。
本発明を実施するための好ましい形態は、物理現像核層を塗設する前に放電処理を行うことである。放電処理としては、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、大気圧グロー放電処理などが挙げられるが、インライン処理が容易で、均一性の高いコロナ放電処理を行うことが特に好ましい。また塗布方式としては特に制限はなく、ディップコート法、エアナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法などにより塗布することができる。
本発明の銀拡散転写受像材料に金属銀を像様析出させる方法として、別の支持体上に形成させたハロゲン化銀写真乳剤層を露光し、可溶性銀錯塩形成剤、および還元剤の存在下、アルカリ中で密着させる方法や、特開2003−77350号公報(特許文献1)に記載されているように、物理現像核層、ハロゲン化銀乳剤層、保護層を支持体に近い方からこの順設けた光画像記録材料を露光、処理しして得る方法などがある。特に後者は、画質や生産効率の面から好ましい。
本発明の導電性パタンの形成方法に用いられるハロゲン化銀乳剤粒子の形成には、順混合、逆混合、同時混合等の、当業界では周知の方法が用いられる。なかでも同時混合法の1種で、粒子形成される液相中のpAgを一定に保ついわゆるコントロールドダブルジェット法を用いることが、粒径のそろったハロゲン化銀乳剤粒子が得られる点において好ましい。本発明においては、好ましいハロゲン化銀乳剤粒子の平均粒径は0.25μm以下、特に好ましくは0.05〜0.2μmである。本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤のハロゲン化物組成には好ましい範囲が存在し、塩化物を80モル%以上含有するのが好ましく、特に90モル%以上が塩化物であることが特に好ましい。
ハロゲン化銀乳剤は、必要に応じて粒子の形成あるいは物理熟成の過程において、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩、ロジウム塩もしくはその錯塩、イリジウム塩もしくはその錯塩を共存させても良い。また、種々の化学増感剤によって増感することができ、イオウ増感法、セレン増感法、貴金属増感法など当業界で一般的な方法を、単独、あるいは組み合わせて用いることができる。さらに種々の目的のために、公知の写真用添加剤を用いることができる。これらは、リサーチ・ディスクロージャー#17643(1978年12月)および18716(1979年11月)308119(1989年12月)に記載、あるいは引用された文献に記載されている。
本発明の銀拡散転写受像層に、ハロゲン化銀乳剤層、保護層を支持体に近い方からこの順設けた透明光画像記録材料の場合、画像の鮮鋭性を高めるためにアンチハレーション層を設けることができ、感光性層から支持体を挟んで反対側に設けることが好ましい。アンチハレーション層の染料および/または顔料は、感光性層の感光波長域において十分な吸収を有する限りにおいて、特に限定はなく、例えばリサーチ・ディスクロージャー#309119(1989年12月)VIII項に記載のものなどが使用できる。添加量に特に制限はなく、吸収極大波長における吸光度が0.3以上特に好ましくは0.7以上であればよい。
本発明における導電性パタンの形成は、可溶性銀錯塩形成剤、および還元剤をアルカリ液中で作用させ、像様に金属銀を析出させる、いわゆる銀錯塩拡散転写現像処理によるものである。可溶性銀錯塩形成剤は、ハロゲン化銀を溶解し可溶性の銀錯塩を形成させる化合物であり、還元剤はこの可溶性銀錯塩を還元して物理現像核上に金属銀を析出させるための化合物でり、これらの作用はアルカリ液中で行われる。
上記の可溶性銀錯塩形成剤としては、チオ硫酸アンモニウム及びチオ硫酸ナトリウムのようなチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウムやチオシアン酸アンモニウムのようなチオシアン酸塩、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、オキサドリドン類、2−メルカプト安息香酸及びその誘導体、ウラシルのような環状イミド類、アルカノールアミン、ジアミン、特開平9−171257号公報に記載のメソイオン性化合物、USP5,200,294に記載のようなチオエーテル類、5,5−ジアルキルヒダントイン類、アルキルスルホン類、他に、T.H.ジェームス編のザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス4版の474〜475項(1977年)に記載されている化合物が挙げられる。
これらのハロゲン化銀溶剤の中でも特にチオ硫酸塩、アルカノールアミンが好ましい。アルカノールアミンとしては、例えば2−(2−アミノエチルアミノ)エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エタノールアミン、4−アミノブタノール、N,N−ジメチルエタノールアミン、3−アミノプロパノール、N,N−エチル−2,2’−イミノジエタノール、2−メチルアミノエタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
還元剤は写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができる。例えば、ハイドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルハイドロキノン、クロルハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、アスコルビン酸及びその誘導体、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノール、パラアミノフェノール、パラヒドロキシフェニルグリシン、パラフェニレンジアミン等が挙げられる。
アルカリ液中への可溶性銀錯塩形成剤の含有量は、現像液1リットル当たり、0.1〜5モルの範囲で用いるのが適当であり、還元剤は現像液1リットル当たり0.05〜1モルの範囲で用いるのが適当である。またアルカリ液のpHは10以上が好ましく、更に11〜14が好ましい。
銀錯塩拡散転写現像処理を終えた後の、ハロゲン化銀乳剤層、保護層などのは、温水などにより溶解し除去する。この除去のための液の液温は、25℃以上が好ましく、30〜45℃が特に好ましい。また除去の方法としては、シャワー噴射による除去方法、スクラブロールを用いる方法、吸水性の極めて高い紙や不織布を密着させ転写剥離する方法などによることができる。裏面のアンチハレーション層なども、同様の方法で除去することが好ましい。
以下実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
厚み100ミクロンのポリエチレンテレフタレートフィルム両面上に以下の下引き層を設けた。なお部数は全て固形分質量換算である。
<A−1>
スチレン−ブタジエン−アクリル酸共重合ラテックス(カルボキシル基変成、固形分50%、重量比65:33:2)、100部、乾燥膜厚0.3ミクロン。
<A−2>
塩化ビニリデンラテックス(旭化成工業製、水酸基変成、L−536B、ビニリデン含有率90%以上)、100部、乾燥膜厚0.3ミクロン。
<A−3>
水性ウレタン樹脂(大日本インキ化学工業製、AP−40F、無黄変性ポリエステル系ウレタン)、92部、エポキシ系架橋剤(大日本インキ化学工業製、CR−5L)、8部、
乾燥膜厚0.3ミクロン。
<A−4>
水性ウレタン樹脂(大日本インキ化学工業製、AP−40F)、90部、自己乳化性イソシアネート化合物(旭化成工業製、デュラネートWB40−100)、10部、乾燥膜厚0.3ミクロン。
<A−5>
下塗り第1層:塩化ビニリデンラテックス(旭化成工業製、L−536B、ビニリデン含有率90%以上)、100部、乾燥膜厚0.3ミクロン。
下塗り第2層:石灰処理ゼラチン、80部、自己乳化性イソシアネート化合物(旭化成工業製、デュラネートWB40−100)、20部、乾燥膜厚0.15ミクロン。
このようにして準備した、下引き層を有するポリエチレンテレフタレートフィルム上にまず、下記の組成のアンチハレーション層塗布液を塗布した。A−1からA−4までのフィルムには、アンチハレーション層塗布直前にコロナ放電処理(12W/m2/min)を行った。
<アンチハレーション層組成/1m2あたり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
染料1 200mg
界面活性剤(S−1) 400mg
界面活性剤(S−2) 5mg
Figure 2005250169
引き続き、アンチハレーション層の反対側に、表1に記載のとおり、下記の物理現像核層塗液を、硫化パラジウムが固形分で0.4mg/m2になるように塗布し、乾燥した。このとき表1に特記した場合は、物理現像核層塗布直前にコロナ放電処理(12W/m2/min)を行った。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40ml
蒸留水 1000ml
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000ml
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核層塗液の調製>
<B−1>
前記硫化パラジウムゾル 50ml
界面活性剤(S−1) 1g
水を加えて全量を2000mlとする。
<B−2>
前記硫化パラジウムゾル 50ml
2質量%のグルタルアルデヒド溶液 20ml
界面活性剤(S−1) 1g
水を加えて全量を2000mlとする。
<B−3>
前記硫化パラジウムゾル 50ml
10質量%となるように水分散させた自己乳化性イソシアネート化合物(旭化成工業製、デュラネートWB40−100) 10ml
界面活性剤(S−1) 1g
水を加えて全量を2000mlとする。
続いて、下記組成のハロゲン化銀乳剤層を銀量で3.0g/m2となるように、および保護層をゼラチン量で1.0g/m2となるように、上記物理現像核層の上にスライド同時塗布した。ハロゲン化銀乳剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀95モル%と臭化銀5モル%で、平均粒径が0.1μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀乳剤を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は銀1gあたり0.5gのゼラチンを含む。
<ハロゲン化銀乳剤層組成>
ゼラチン 50g
ハロゲン化銀乳剤 300g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.3g
界面活性剤(S−1) 3g
<保護層組成>
ゼラチン 100g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 1g
界面活性剤(S−1) 1g
界面活性剤(S−2) 10mg
このようにして得た光画像記録材料を、水銀灯を光源とする密着プリンターで400nm以下の光をカットする樹脂フィルターを介し、下記試験に対応する透過原稿を密着させて露光し、続いて、下記のアルカリ液(銀錯塩拡散転写用現像液)中に25℃で40秒間浸漬した後、続いてハロゲン化銀乳剤層、保護層および裏面のアンチハレーション層を温水で水洗除去して、導電性銀パタンを形成させた。
<アルカリ液>
水酸化ナトリウム 20g
ハイドロキノン 20g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 2g
亜硫酸ナトリウム 30g
モノメチルエタノールアミン 10g
全量を水で1000ml
pH=13に調整する。
こうして得られた導電性銀パタンについて、格子パタンの通電特性、およびアルカリ中における銀パタンの接着性の試験を行った。
1)格子パタンの通電特性
細線幅18μmで格子間隔300μmの網目パタンを作成し、そのシート抵抗値を、(株)ダイアインスツルメンツ製、ロレスタ−GP/ESPプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。
2)アルカリ接着試験
一辺が90ミクロンの市松パタンを形成させ、40℃のホットプレート上に置き、1分ごとに40℃の3規定水酸化ナトリウム水溶液を滴下し10分後に冷水シャワーですすいだ後、水中にて脱脂綿で軽くこすって剥がれた部分を除去する。接着性は5段階で評価する。5が最も良く、全くハガレが生じない。1は、滴下部分にかかわらず、完全に剥離してしまったもの。2は滴下後1〜3分、3は4〜6分、4は7〜10分で滴下部分が剥離してしまうもので、実用上は4以上が使用可能である。これらの試験の結果を表1に示した。
Figure 2005250169
表1の結果から明らかな様に、本発明の銀拡散転写受像層に形成させた導電性銀パタンは、電気伝導性が高く、かつアルカリ中での接着性に優れている。
実施例1で得た下引き済み支持体A−4、A−5にアンチハレーション層を塗布したものおよび、厚さ75ミクロンのポリイミドフィルムを5規定の水酸化カリウム水溶液中に50℃で5分間浸せきすることにより表面改質をおこなったもの(支持体A−6)に、表2に記載のとおり、下記の物理現像核層塗液を、硫化パラジウムが固形分で0.4mg/m2になるように塗布し、乾燥した。このとき支持体A−5の場合以外は、物理現像核層塗布直前に実施例1と同様のコロナ放電処理を行った。
<物理現像核層塗液の調製>
<B−3>
実施例1と同じ。
<B−4>
実施例1と同じ硫化パラジウムゾル 50ml
1質量%の石灰処理ゼラチン溶液 20ml
10質量%となるように水分散させた自己乳化性イソシアネート化合物(旭化成工業製、デュラネートWB40−100) 10ml
界面活性剤(S−1) 1g
水を加えて全量を2000mlとする。
<B−5>
実施例1と同じ硫化パラジウムゾル 50ml
1質量%のポリビニルアルコール(クラレ(株)製、PVA−217)溶液
20ml
10質量%となるように水分散させた自己乳化性イソシアネート化合物(旭化成工業製、デュラネートWB40−100) 10ml
界面活性剤(S−1) 1g
水を加えて全量を2000mlとする。
続いて、実施例1と同様にハロゲン化銀乳剤層および保護層を上記物理現像核層の上にスライド同時塗布し、得られた光画像記録材料を、細線幅18μmで格子間隔300μmの網目パタン透過原稿を密着させて露光し、実施例1と同様の処理で導電性銀パタンを形成させた。
得られた細線パタンをアルカリ脱脂処理後、メルテックス(株)製、アクチベーター350をパラジウムが100ppmとなるよう希釈して25℃とした液に3分間浸せきし、同社製無電解銅めっき、メルプレートCU−5100を標準組成で建浴し、50℃で無電解銅めっきを行った。そして網目パタンのシート抵抗値が1Ω以下となるめっき時間を求め、めっきされやすさを評価した。なお、試験した範囲においては、無電解めっきされることによっても、線太りや像以外のところへの銅の析出は見られなかった。結果を表2に示した。
Figure 2005250169
表2の結果から明らかな様に、本発明の銀拡散転写受像層に形成させた導電性銀パタンは、容易に無電解めっきされる。
本発明の銀拡散転写受像材料は、特開2003−77350号公報(特許文献1)に記載された光画像記録材料の他にも、像様でなく、一様に銀を析出させた銀薄膜の形成にも応用が可能である。

Claims (4)

  1. 表面に活性水素を持つ基を有する樹脂支持体上に塗工された物理現像核層からなる銀拡散転写受像材料であって、1)該物理現像核層がタンパク質を含有せず、2)物理現像核層塗液に活性水素と反応する架橋剤を含有する、ことを特徴とした銀拡散転写受像材料。
  2. 前記支持体をコロナ処理したのち、物理現像核層が水系塗工されたものである請求項1に記載の銀拡散転写受像材料。
  3. 架橋剤が自己乳化性イソシアネート化合物である請求項1または2に記載の銀拡散転写受像材料。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の銀拡散転写受像材料に、ハロゲン化銀乳剤層、可溶性銀錯塩形成剤、および還元剤をアルカリ中で作用させることにより形成させることを特徴とした導電性パタンの形成方法。
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