JP2005250116A - 現像装置及びそれを具備する画像形成装置,現像装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 雰囲気の湿度の変動があった場合でも,適切な現像性能を維持できるよう2成分現像剤のトナー濃度を適切に調節できること。
【解決手段】 2成分現像剤のトナー濃度検出値とトナー濃度基準値との比較に基づいて現像槽へトナーを補給する現像装置において,現像剤の雰囲気湿度の検出検出値に基づいてトナー濃度基準値を調節する(S6,S8)。その際,現像剤の透磁率をトナー濃度として検出し,トナー濃度基準値として透磁率基準値を用いる場合に,現像剤の雰囲気湿度の変化に対する透磁率の変化分と,実際のトナー濃度の調節分に相当する透磁率の調節分とを加えて透磁率基準値を調節する(S7,S8)。
【選択図】図3

Description

本発明は,像担持体上の静電潜像をトナーによって現像する現像装置及びそれを具備する画像形成装置,並びに現像装置の制御方法に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置は,感光体ドラム上の静電潜像が現像装置によって現像される。この現像装置は,静電潜像が形成されて回転する感光体ドラム(像担持体)に対して対向配置された現像ローラと,現像剤を収容する現像槽とを備え,現像ローラによって現像槽内の現像剤を感光体ドラム側へ搬送することにより,感光体ドラム上の静電潜像を現像する。ここで,現像剤がトナーとキャリアとを含む2成分現像剤である場合は,キャリアが現像槽内に残され,トナーのみが現像に用いられ消費される。消費された分のトナーは,トナー補給手段によって現像槽内に補給される。
このような2成分現像剤を用いた現像装置では,画像品質を維持するために,現像槽内のトナー濃度を適正な濃度に維持する必要がある。このため,2成分現像剤を用いる現像装置では,一般に,トナー濃度の指標として現像剤の透磁率を検出し,その透磁率検出値(検出信号レベル)がトナー補給判断用の基準値(以下,補給基準値という)を超えると,トナー濃度が所定値を下回ったものとしてトナーを補給するよう制御する。
ここで,現像剤の透磁率は,トナー濃度の他,現像剤の帯電量によっても変動する。即ち,現像剤の帯電量が下がると現像剤の粒子間の反発力が下がることによってかさ密度が大きくなる結果,透磁率検出値が上がる。そして,現像剤の帯電量は,現像装置の運転終了から次の運転開始までの放置時間が長くなるにつれて放電によって下がる。これに対し,装置の運転開始後の経過時間が長くなるにつれて,現像剤の撹拌によって帯電量が上がる。このような状況変化があった場合に,常に一定の前記補給基準値に基づいてトナー補給制御を行うと,トナー濃度が一定に維持されず,その結果,画像品質が悪化するという問題が生じる。
このため,従来,特許文献1には,放置前後のトナー濃度センサ(即ち,透磁率センサ)の出力が変化していた場合に,基準値(前記補給基準値に相当)を新たに設定し,その後に元の基準値に戻す画像形成装置が示されている。
この特許文献1に示される技術は,放置中の帯電量変化に対応して前記補給基準値を変更することにより,実際のトナー濃度を一定に維持しようとするものである。即ち,実際のトナー濃度が変化していないにもかかわらず,現像剤の撹拌を止めて放置したためにトナー濃度の検出値(透磁率検出値)が変化し,これに基づいてトナー補給制御がなされて実質的なトナー濃度が変動することを防止しようとするものである。
一方,特許文献2の図8に示されるように,現像剤の帯電量は,現像剤の雰囲気の湿度によっても変化する。即ち,湿度が高い(低い)場合,現像剤からの放電量が大きくなる(小さくなる)ので,現像剤の帯電量が下がる(上がる)。このため,特許文献2には,装置停止後の放置時間と湿度とによってウォーミングアップ時の撹拌時間を補正する画像形成装置が示されている。
特開平11−190933号公報 特開平11−212343号公報
しかしながら,後述するように,適切な現像性能を得るために確保すべき実際のトナー濃度は,湿度によって異なることが実験によりわかった。このため,特許文献1に示されるように,湿度の変化にかかわらず実際のトナー濃度を一定に維持するよう制御すると,いわゆる白地かぶりやキャリア上がり,かすれなどの現像性能の悪化を招くという問題点があった。
また,特許文献2は,前記補給基準値を適切に設定することについては何ら示されていない。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,雰囲気の湿度の変動があった場合でも,適切な現像性能を維持できるよう2成分現像剤のトナー濃度を適切に調節できる現像装置及びそれを具備する画像形成装置,並びに現像装置の制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は,現像用のトナー及びキャリアを含む現像剤を収容する現像槽内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と,そのトナー濃度検出値とトナー濃度基準値との比較に基づいて前記現像槽へトナーを補給するトナー補給手段とを具備する現像装置において,前記現像剤の雰囲気湿度を検出する湿度検出手段と,前記湿度検出手段の検出値に基づいて前記トナー濃度基準値を調節するトナー濃度基準値調節手段と,を具備してなることを特徴とする現像装置として構成されるものである。
これにより,雰囲気の湿度の変動があった場合でも,その湿度に対応したトナー濃度に調節することができ,その結果,適切な現像性能を維持できる。
この場合,前記トナー濃度基準値調節手段が,前記湿度検出手段の検出値が既定の湿度範囲内である場合にのみ前記トナー濃度基準値を調節するものが考えられる。
後述するように,実験によれば現像性能維持のためにトナー濃度の調節が必要な湿度の範囲は,所定の湿度以下の範囲のみである場合があるためである。
また,前記トナー濃度検出手段が前記現像槽内の現像剤の透磁率をトナー濃度として検出し,前記トナー補給手段が前記トナー濃度基準値として透磁率基準値を用いるものであり,前記トナー濃度基準値調節手段が,前記湿度検出手段の検出値に基づいて前記現像剤の雰囲気湿度の変化に対する前記現像剤の透磁率の変化分とトナー濃度の調節分に相当する透磁率の調節分とを加えて前記透磁率基準値を調節するものが考えられる。
現在,トナー濃度検出手段として広く用いられているのは現像剤の透磁率を検出する手段(センサ)であるため,その検出値は,前述したように実際のトナー濃度が一定であっても湿度変化によって変化する。従って,トナー濃度検出手段として透磁率検出手段を用い,透磁率基準値によってトナー補給制御を行う場合は,上記のように,雰囲気湿度の変化によって透磁率の検出値が変化してしまう変化分と,実際のトナー濃度を調節したい調節分とを加えて調節することが有効である。
また,本発明は,前述した特徴を有する現像装置を具備してなることを特徴とする画像形成装置としてとらえたものであってもよい。
この場合,前記トナー濃度基準値調節手段による前記湿度検出手段の検出値に対する前記トナー濃度基準値の調節量が,トナーの色ごとに異なるものが考えられる。現像性能維持のために湿度に応じて調節すべきトナー濃度の調節量が,トナーの種類,即ち,トナーの色ごとに異なる場合があるからである(カラー画像形成装置の場合)。
同様に,本発明は,前記現像装置における前記補給基準値の調節処理に対応する現像装置の制御方法として捉えたものであってもよい。
即ち,現像用のトナー及びキャリアを含む現像剤を収容する現像槽内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と,そのトナー濃度検出値とトナー濃度基準値との比較に基づいて前記現像槽へトナーを補給するトナー補給手段とを具備する現像装置の制御方法において,前記現像剤の雰囲気湿度を検出する湿度検出工程と,前記湿度検出工程の検出値に基づいて前記トナー濃度基準値を調節するトナー濃度基準値調節工程と,を有してなることを特徴とする現像装置の制御方法である。
本発明によれば,雰囲気湿度の変動があった場合でも,適切な現像性能を維持することができる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る現像装置Xを具備する画像形成装置Aの概略断面図,図2は現像装置Xの概略断面図,図3は現像装置Xにおける現像及びトナー補給の処理手順を表すフローチャート,図4は湿度及びトナー濃度と現像剤の透磁率との関係を表すグラフ,図5は湿度と適切な現像性能を維持するために適したトナー濃度との関係を表すグラフである。
まず,図1の断面図を用いて,本発明の実施の形態に係る現像装置Xが搭載される画像形成装置Aの構成について説明する。
画像形成装置Aは,画像読取装置にて読み込まれた画像や,当該画像形成装置Aに外部から接続された機器(例えばパーソナルコンピュータ等のホスト装置)からのデータを,前記電子写真方式により画像として記録出力するプリンタである。
画像形成装置Aには,感光体ドラム3を中心に,画像形成プロセスの各機能を担う各プロセスユニットが配置され,これらにより画像形成部が形成されている。感光体ドラム3の周囲には,帯電手段5,光走査ユニット11,現像装置X,転写手段6,クリーニングユニット4および除電ランプ12等が順次配置されている。
帯電手段5により,感光体ドラム3の表面が均一に帯電され,光走査ユニット11により,均一に帯電された感光体ドラム3上に光像が走査されて静電潜像が書き込まれる。さらに,現像装置Xが備える現像部1(前記現像手段の一例)により,光走査ユニット11により書き込まれた静電潜像がトナーにより顕像化(現像)される。消費された分のトナーは,現像装置Xに設けられたトナー補給部2により,トナー補給槽7から現像槽21へ補給される。
次に,転写手段6により,感光体ドラム3上に顕像化された画像が記録シート上に転写され,クリーニングユニット4により,感光体ドラム3上に残留した現像剤が除去されることによって,感光体ドラム3上に新たな画像を記録することが可能となる。また,除電ランプ12は,感光体ドラム3表面の電荷を除去するものである。
画像形成装置Aの下部には,該画像形成装置A本体内に内装された供給トレイ10が配置されている。供給トレイ10は,記録シートを収容する記録材収容トレイである。供給トレイ10に収容された記録シートは,ピックアップローラ16等により1枚ずつ分離され,レジストローラ14まで搬送され,レジストローラ14により感光体ドラム3に形成された画像とのタイミングが計られた後,転写手段6と感光体ドラム3との間に順次供給される。そして感光体ドラム3上に記録再現された画像は記録シート上に転写される。なお,供給トレイ10へのシートの補給は,画像形成装置Aの正面側(操作側,図面手前側)に,供給トレイ10を引き出して行う。
画像形成装置Aの下面には,周辺装置として準備されている図示しない多段の記録シート供給トレイを有するデスク装置,および大量の記録シートを収容可能とした大容量記録材供給装置等から送られてくる記録シートを受け入れ,画像形成部に向かって記録シートを順次供給するためのシート受口13が設けられている。
画像形成装置A内上部には,定着装置8が配置されている。定着装置8は,画像が転写されたシートを順次受け入れて,定着ローラ81と加圧ローラ82等により,熱と圧力により記録シート上に転写された現像画像を定着するものである。これにより,記録シート上に画像が記録される。
画像が記録された記録シートは,搬送ローラ17によりさらに上方へ搬送され,切換えゲート9を通過する。そして,記録シートの排出トレイが画像形成装置Aの外装に備えられた積載トレイ15に設定されている場合は,反転ローラ18により積載トレイ15に排出される。一方,両面画像形成や後処理が指定されている場合には,一旦反転ローラ18により積載トレイ15に向けて記録シートを途中まで排出し,シート後端を狭持させた状態で停止した後に反転ローラ18を逆転させる。そして,上記シートを逆方向,つまり両面画像形成や後処理の為に選択的に装着されている記録材再供給搬送装置や後処理装置の装着されている方向に反転搬送する。
このとき,切換えゲート9は,図2の実線の状態から破線の状態に切換えられる。両面画像形成を行う場合は,反転搬送されたシートは,図示しない記録材再供給搬送装置を通り,再び画像形成装置Aに供給される。後処理が成される場合は,記録材再搬送装置から別の切換えゲートにて,図示しない中継搬送装置を介して,後処理装置に搬送され,後処理が施されるようになっている。図1は,記録材再供給搬送装置および後処理装置が装着されていない例である。
光走査ユニット11の上下空間部には,画像形成プロセスを制御する回路基板及び外部機器からの画像データを受け入れるインターフェイス基板等を収容する制御部110,そして,これら各種の上記インターフェイス基板,ならびに上記画像形成を行う各部に対して電力を供給する電源装置111等が配置されている。
図2は,本発明の実施の形態に係る現像装置Xの概略構成を表す断面図である。現像装置Xは,トナー及びキャリアからなる現像剤(2成分現像剤)を用いるものである。
現像装置Xは,大きくは現像部1とトナー補給部2とから構成される。
前記現像部1は,静電潜像が形成され回転する感光体ドラム3(像担持体)に対向して回転する現像ローラ24と,現像剤を収容する現像槽21と,現像槽21内の現像剤を撹拌する撹拌回転羽根22及び撹拌ローラ23とを備えている。そして,前記現像ローラ24が回転することによって現像剤を現像槽21から感光体ドラム3側へ搬送し,これにより感光体ドラム3上の静電潜像を現像する。
前記現像槽21内の現像剤は,前記現像ローラ24と前記撹拌回転羽根22及び撹拌ローラ23の回転により撹拌されて帯電する。さらに,前記現像ローラ24には,前記感光体ドラム3との電位差を設けるため,現像バイアス電圧が印加されている。
さらに,現像装置Xは,前記現像槽21内の2成分現像剤(トナー及びキャリアを含む現像剤)の透磁率をトナー濃度として検出する透磁率センサ25(前記トナー濃度検出手段の一例)と,現像剤の雰囲気湿度として現像装置Xの周辺空気の湿度を検出する湿度センサ26(前記湿度検出手段の一例)とを備え,その各検出値によって現像剤中のトナー濃度と現像剤の雰囲気湿度とが検出される。
また,現像装置Xが備えるトナー補給部2は,前記現像槽21に補給されるトナーを収容するトナー補給槽7と,その内部において回転することによりトナーを上方へ汲み上げるパドル71と,汲み上げられたトナーを搬送するトナー搬送ローラ72と,該トナー搬送ローラ72から搬送されるトナーを補給口Qを通じて前記現像槽21内に補給するトナー補給ローラ73とを具備している。
前記トナー補給部2においては,前記透磁率センサ25により検出された透磁率検出値(トナー濃度)がトナー補給判断用の基準値Vref(以下,補給基準値という,前記トナー濃度基準値の一例)以上となった場合に前記トナー補給ローラ73が回転し,Vref−β(β>0)以下となった場合に前記トナー補給ローラ73が停止する。これによりトナーが間欠的に前記現像槽21内に補給される。
即ち,前記トナー補給部2(前記トナー補給手段の一例)は,前記透磁率センサ25によるトナー濃度検出値と前記補給基準値(トナー濃度基準値)との比較に基づいて前記現像槽21へトナーを補給するものである(前記トナー補給手段の一例)。また,トナー補給制御に用いるトナー濃度基準値として,透磁率の基準値(前記補給基準値)を用いる。
前記トナー補給槽7には,トナーが充填されたトナーボトル30が取り付けられており,随時,前記トナーボトル30から前記トナー補給槽7にトナーが補給される。
前記トナー補給装部2を含む現像装置Xの運転制御(起動,停止,トナー濃度(透磁率検出値)に基づく前記トナー補給ローラ73の回転駆動制御等)は,制御部40によって行われる。該制御部40は,CPU及びこれにより実行されるプログラムを記憶するROM,並びにその他周辺装置を備え,前記CPUが前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより後述する各処理を実行する。
さらに,現像装置Xは,前記制御部40の処理に用いる各種パラメータや式(式の係数等)が記憶されるSRAM等からなるデータ記憶部50を備えている。
次に,現像装置Xの現像処理について説明する前に,まず,前記透磁率センサ25の特性について説明する。
図4(a)は,現像剤の実際のトナー濃度が一定(重量濃度4%)である場合における雰囲気の湿度と前記透磁率センサ25の検出値(出力電圧)との関係を表すグラフである。
図4(a)に示すように,雰囲気の湿度が高い場合,現像剤からの放電量が大きくなるので,現像剤の帯電量が下がり,透磁率検出値が上がる。
また,図4(b)は,前記現像槽21内における現像剤の実際のトナー濃度と前記透磁率センサ25の検出値(透磁率検出値)との関係を表すグラフである。図中,太い実線で示すグラフは通常湿度の場合を表し,一点鎖線で示すグラフは通常湿度より高湿の場合,破線で示すグラフは通常湿度より低湿の場合をそれぞれ表す。
湿度が一定の場合には,実際のトナー濃度と透磁率検出値(センサ出力)とは負方向の比例関係を有する。しかし,実際のトナー濃度が一定であっても,湿度が変化すれば透磁率検出値が変化する。
従って,前記補給基準値を湿度に応じて適切に設定しなければ,実際のトナー濃度を一定濃度に維持できない。即ち,湿度が上昇した場合にはトナー補給が不十分となって実際のトナー濃度が目標とする濃度よりも低下し,湿度が低下した場合にはトナー補給が過剰となって実際のトナー濃度が目標とする濃度よりも高くなる。
一方,図5は,雰囲気の湿度と適切な現像性能を維持するのに適した実際のトナー濃度との関係を表すグラフであり,横軸は雰囲気の湿度,縦軸はいわゆる白地かぶりやキャリア上がり,かすれなどの現像性能の悪化を招かずに適切な現像性能を維持できるときの実際のトナー濃度(透磁率検出値ではない)である。また,図中,実線で表すグラフ線は,シアン色のトナーの特性を表し,破線で表すグラフ線は,マゼンダ色のトナーの特性を表す。
図5に示すように,湿度が約50%以上の場合は,トナーの種類(色)ごとに,一定のトナー濃度に維持すれば現像品質を維持できる。しかし,湿度が約50%未満となると,湿度の低下に応じて実際のトナー濃度を下げなければ適切な現像品質を維持できない。即ち,実際のトナー濃度を湿度50%以上のときに適切な濃度に維持すると,地かぶり等の現像品質の悪化を招く。また,実際の現像濃度を下げすぎると,キャリア上がりや像のかすれ等の現像品質の悪化を招く。
また,その特性は,トナーの種類(色)によっても異なる。図5には,シアンとマゼンダのトナーの例について示しているが,他の色のトナーについても同様の傾向の特性を示す。
次に,図3に示すフローチャートを用いて,現像装置Xにおける現像及びトナー補給の処理手順について説明する。この処理は,前記制御部40が制御プログラムを実行することにより具現される。以下,S1,S2,…は,処理手順(ステップ)の番号を表す。
<ステップS1>
前記ホスト装置からプリントデータが受信されると,前記制御部40は,前記データ記憶部50から前記補給基準値の初期値Vbasのデータ読み出して,これを前記補給基準値Vrefに設定して初期化する等の初期処理を実行する。
<ステップS2>
次に,前記現像ローラ24や前記撹拌ローラ23等の駆動系を現像を行わずに回転駆動させる。これにより,現像槽21内の現像剤の撹拌が開始され,現像装置Xはウォームアップ運転状態に入る。
<ステップS3>
次に,前記制御部40は,ウォームアップが終了するまで現状のウォームアップ運転状態を維持する。
ウォームアップ終了の判断基準は,前記透磁率センサ25(トナー濃度センサ)の透磁率検出値Vが,前記補給基準値の初期値Vbas+α以下であればウォームアップ終了と判断し,そうでなければ未終了であると判断する。
<ステップS4>
次に,前記制御部40は,前記現像ローラ24による現像を開始させる。
これにより,前記感光体ドラム3上の静電潜像の現像及び記録シートへの画像形成がなされる。
<ステップS5>
次に,前記制御部40は,前記湿度センサ26(湿度検出手段)を通じて,現像剤の雰囲気湿度の検出値を入力する。
<ステップS6>
次に,前記制御部40は,雰囲気湿度の検出値の前回検出値との変化幅(絶対値)が,既定の不感帯幅WL未満であるか否かを判別し,該不感帯幅WL未満である場合は,そのままステップS10へ移行して,後述する前記補給基準値Vrefの調節処理(S7〜S9)をスキップする。これにより,前記補給基準値Vrefが,無用に頻繁に変化することを防止する。一方,雰囲気湿度の変化幅が前記不感帯幅WL以上である場合は,次のステップS7へ移行する。
<ステップS7>
次に,前記制御部40は,前記湿度センサ26の検出値に基づいて,実際のトナー濃度の必要調節量に相当する前記補給用基準値の初期値Vbasに対する調節量を補正値N1として設定する。
ここで,前記補正値N1の設定は,例えば,予め前記データ記憶部50に記憶された「湿度から前記補正値N1への変換テーブル」や,予め設定された変換式等に従って行う。この補正値N1は,後述するS10の処理によって前記補給基準値の初期値Vbasに反映されるため,湿度に基づいて前記補給基準値(前記透磁率基準値(=前記トナー濃度基準値)の一例)が調節されることになる(前記トナー濃度基準値調節手段の一例)。
例えば,前記変換テーブルとしては,図5に示したグラフの縦軸(実際のトナー濃度の目標値)を,その実際のトナー濃度の目標値から,通常湿度(例えば,50%〜60%程度)時に前記補給基準値の初期値Vbasが検出される場合の実際のトナー濃度を差し引いた差分濃度(=前記補正値N1)に換算した変換テーブルを予め前記データ記憶部50に記憶させておけばよい。
この場合,図5に示すように,ある上限湿度(図5では50%)以上及び下限湿度(図5では省略しているが,例えば10%)未満の場合に,前記補正値N1が一定値となる前記変換テーブル(或いは,変換式)としておけば,実質的に,トナー濃度の基準値(目標値)調節が,予め定められた湿度範囲(10%〜50%)である場合にのみ行われることになる(前記トナー濃度基準値調節手段の処理の一例)。
図1に示した画像形成装置Aは,単色(モノクロ)の画像形成装置の例であるが,カラー画像形成装置の場合には,色(シアン,マゼンダ,イエロー,ブラック)ごとに当該現像装置X(但し,図2に示すものとは配置や具体的形状等は異なる)が搭載される。この場合,前記変換テーブル等は,トナーの色ごとに異なるものを前記データ記憶部50に記憶させておく。これにより,前記湿度センサ26の検出値に対する前記トナー濃度基準値の調節量(=補正値N1)が,トナーの色ごとに異なるものとなり,各トナーに適した調節が行われることになる。
<ステップS8>
次に,前記制御部40は,前記湿度センサ26(湿度検出手段)の検出値に基づいて,現像剤の雰囲気湿度の変化に対する現像剤の透磁率の変化分に相当する前記補給用基準値の初期値Vbasに対する補正量を補正値N2として設定する。
ここで,前記補正値N2の設定は,例えば,予め前記データ記憶部50に記憶された「湿度から前記補正値N2への変換テーブル」や,予め設定された変換式等に従って行う。この補正値N2は,後述するS9の処理によって前記補給基準値の初期値Vbasに反映されるため,前記湿度センサ26(湿度検出手段)の検出値に基づいて,現像剤の雰囲気湿度の変化に対する現像剤の透磁率検出値の変化分が前記補給用基準値(前記透磁率基準値)の調節に反映されることになる。
例えば,前記変換テーブルとしては,図4(a)に示したグラフの縦軸(透磁率センサの出力値(検出値))を前記補正値N2に換算した変換テーブルを予め前記データ記憶部50に記憶させておけばよい。
<ステップ8>
次に,前記制御部40は,S7及びS8で設定した補正値に基づいて,前記補給基準値Vref(トナー濃度基準値(=透磁率基準値))を設定する。
ここで,前記補給基準値Vrefは,例えば,
ref=Vbas+(N1+N2)
等として設定する。
ステップS7〜S9の処理により,前記湿度センサ26の検出値に基づいて,現像剤の雰囲気湿度の変化に対する現像剤の透磁率の変化分と,トナー濃度(実際のトナー濃度)の調節分に相当する透磁率の調節分と,が加えられて前記補給用基準値Vref(透磁率基準値)が調節されることになる。
<ステップS10,S11>
さらに,前記制御部40は,前記透磁率センサ25による透磁率検出値Vが前記補給基準値Vref以上であるか否かを判別する(S10)。ここで,V≧Vrefである場合には,V≦Vref−β(β>0,予め設定した値)となるまで,前記トナー補給部2を制御することによりトナーを前記現像槽21内に補給(S11)した後,S12へ移行する。そうでない(V<Vref)場合は,そのままS12へ移行する。
<ステップS12〜S14>
次に,前記制御部40は,現像が終了したか否かをチェックし(S12),終了していない場合は,S5へ戻って前述した処理を繰り返す。
一方,現像が終了した場合は,前記現像ローラ24や前記撹拌ローラ23等の駆動系を停止させ(S13),さらに,所定の終了処理を実行(S14)した後,現像処理及びトナー補給処理を終了する。
以上示したように,S7〜S9の処理により,湿度の変動に対応した前記補給基準値Vrefの設定が可能となり,その結果,湿度等の変動にかかわらず,現像品質を適正な状態に維持できる。
また,以上示した例では,トナー濃度の検出手段(センサ)として,透磁率センサを用いる実施形態について示したが,他の検出手段を用いることも可能である。この場合,そのトナー濃度検出手段の検出値が,湿度に影響されないものであれば,図4に示したグラフの特性は考慮する必要がなく,図5に示したグラフの特性等,実際のトナー濃度の調節量のみを考慮したトナー濃度基準値の調節を行えばよい。具体的には,図3の処理において,ステップS5の処理をスキップすればよい。
本発明は,電子写真方式の画像形成装置における現像装置への利用が可能である。
本発明の実施の形態に係る現像装置Xを具備する画像形成装置Aの概略断面図。 現像装置Xの概略断面図。 現像装置Xによる現像処理の手順を表すフローチャート。 湿度及びトナー濃度と現像剤の透磁率との関係を表すグラフ。 湿度と適切な現像性能を維持するために適したトナー濃度との関係を表すグラフ。
符号の説明
X…現像装置
1…現像部
2…トナー補給部
3…感光体ドラム
7…トナー補給槽
21…現像槽
24…現像ローラ
25…透磁率センサ(トナー濃度検出手段)
26…湿度センサ
40…制御部
50…データ記憶部
73…トナー補給ローラ
S1,S2,,,…処理手順(ステップ)

Claims (6)

  1. 現像用のトナー及びキャリアを含む現像剤を収容する現像槽内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と,そのトナー濃度検出値とトナー濃度基準値との比較に基づいて前記現像槽へトナーを補給するトナー補給手段とを具備する現像装置において,
    前記現像剤の雰囲気湿度を検出する湿度検出手段と,
    前記湿度検出手段の検出値に基づいて前記トナー濃度基準値を調節するトナー濃度基準値調節手段と,
    を具備してなることを特徴とする現像装置。
  2. 前記トナー濃度基準値調節手段が,前記湿度検出手段の検出値が既定の湿度範囲内である場合にのみ前記トナー濃度基準値を調節してなる請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記トナー濃度検出手段が前記現像槽内の現像剤の透磁率をトナー濃度として検出し,前記トナー補給手段が前記トナー濃度基準値として透磁率基準値を用いるものであり,
    前記トナー濃度基準値調節手段が,前記湿度検出手段の検出値に基づいて前記現像剤の雰囲気湿度の変化に対する前記現像剤の透磁率の変化分とトナー濃度の調節分に相当する透磁率の調節分とを加えて前記透磁率基準値を調節してなる請求項1又は2のいずれかに記載の現像装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の現像装置を具備してなることを特徴とする画像形成装置。
  5. 複数の色のトナー毎に請求項1〜3のいずれかに記載の現像装置を具備し,
    前記トナー濃度基準値調節手段による前記湿度検出手段の検出値に対する前記トナー濃度基準値の調節量が,トナーの色ごとに異なるものであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 現像用のトナー及びキャリアを含む現像剤を収容する現像槽内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と,そのトナー濃度検出値とトナー濃度基準値との比較に基づいて前記現像槽へトナーを補給するトナー補給手段とを具備する現像装置の制御方法において,
    前記現像剤の雰囲気湿度を検出する湿度検出工程と,
    前記湿度検出工程の検出値に基づいて前記トナー濃度基準値を調節するトナー濃度基準値調節工程と,
    を有してなることを特徴とする現像装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009204773A (ja) * 2008-02-27 2009-09-10 Canon Inc 磁性体検知装置及び画像形成装置
CN101424904B (zh) * 2007-11-01 2011-05-18 夏普株式会社 显影装置及具有该显影装置的图像形成装置
CN106814565A (zh) * 2015-11-27 2017-06-09 株式会社东芝 图像形成装置、控制装置及控制方法

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