JP2005249737A - 無線通信機能付き時計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電波修正時計100は、金属製外装ケース1と、非導電性板材3Aを有する裏蓋3と、裏蓋3に対して外装ケース1の筒軸方向に離れて取り付けられた導電性部材からなる文字板21と、裏蓋3および文字板21間に収納されるアンテナ5とを備える。アンテナ5は、その軸方向が外装ケースの筒軸方向にほぼ直交する方向に配置され、アンテナ5の筒軸方向における中心位置Nが、筒軸方向における裏蓋3および文字板21間の中心位置Cよりも裏蓋3側となる位置に配置されている。この構成によれば、ガラス等の非導電性板材3Aから進入する電波をアンテナ5で受信でき、外装ケース1および文字板21を金属製にできて質感の高い時計100にできる。
【選択図】図3
Description
電波修正時計において、ケース内にアンテナを配置した場合、通常は、電波を受信しやすいようにケースをプラスチック等の非導電性部材で構成しているが、金属ケースを用いることで質感を向上させたものも知られている(例えば特許文献1)。
このような問題は、電波修正時計に限らず、ケース内部にアンテナを設け、このアンテナを介して外部と情報をやり取りする各種の無線通信機能付き時計において共通する問題であった。
本発明においては、外装ケースが金属製であり、かつ、表面側板部材が導電性部材で構成されているので、外装ケース側および表面側板部材側(時計表面側)からは、電波はケース内部に進入することができない。
一方、裏蓋は、非導電性板材を有するため、この非導電性板材から電波をケース内部に進入させることができる。
そして、本発明では、アンテナは、外装ケース筒軸方向(裏蓋から文字板方向に向かう時計の厚さ方向)の中心位置が、表面側板部材および裏蓋間の中心位置よりも裏蓋側となる位置に配置されている。このため、アンテナは、金属などの導電性部材からなる表面側板部材に対して離れた位置に配置されることになる。従って、アンテナ周囲の電磁波が表面側板部材に影響されることなくアンテナに作用し、アンテナは裏蓋側から進入する電波を良好に受信可能となる。
さらに、金属製の外装ケースや導電性部材の表面側板部材を用いても、アンテナを非導電性板材を有する裏蓋側に配置しているので、アンテナの電波受信性能を確保することもできる。
その上、表面側板部材を支持する支持部材を、プラスチックなどの非導電性部材で構成したので、この支持部材にアンテナを取り付けて支持することもできる。このため、文字板等の表面側板部材およびアンテナを共通する支持部材に取り付けることができ、部品点数を少なくできる。
また、以下の説明において、無線通信機能付き時計の側面視とは、外装ケースの筒軸方向に垂直な方向から無線通信機能付き時計を見た状態を意味し、無線通信機能付き時計の平面視とは、外装ケースの筒軸方向から無線通信機能付き時計を見た状態を意味する。
外装ケースが金属材料で構成されているものとしては、外装ケースを金属材料のみで成形するものの他、例えばプラスチックやセラミックスなどで外装ケースの基材を成形し、これらの基材の表面に接着などにより薄板金属を接合するもの、これらの基材の表面に金属めっきなどによる金属層を形成するもの、あるいは、薄板金属の内方に射出成形等でプラスチックの基材を形成するものなどが含まれる。
また、外装ケースとしては、外装ケースの本体(いわゆる胴)に、一方の端面側に設けられた風防を保持する保持部材(いわゆるガラス縁)が設けられているものがあるが、この保持部材が金属材料で構成され、外装ケースの本体に接着やビス止めなどで一体化されている場合、外装ケースはこの保持部材をも含んで構成される。
このような構成によれば、アンテナコイルのほうが、モータコイルよりも裏蓋側に配置されるため、裏蓋から進入する電波をアンテナコイルでより一層効果的に受信でき、受信感度を向上できる。すなわち、アンテナコイルがモータコイルと同一平面位置に存在していると、つまりアンテナコイルとモータコイルとで時計の厚さ方向の位置が一致していると、アンテナがモータコイルと磁気結合しやすく、受信感度が低下する。従って、本発明のように、アンテナとモータコイルとが同一平面に配置されていなければ、これらが磁気結合し難くなり、受信感度の低下を防止できる。さらに、アンテナコイルをモータコイルよりも裏蓋側に配置すれば、受信特性を向上できる。
この発明によれば、アンテナの磁心両端が外装ケース内周面に対して所定寸法離れて配置されているので、裏蓋の非導電性板材部分からケース内に進入した電波を、磁心の一方の端面から他方の端面に効率的に流すことができ、その分、アンテナでの受信感度を向上できる。この際、アンテナおよび外装ケース間には、非導電性部材で構成されたスペーサが配置されているので、少なくともスペーサの厚さ寸法分は、アンテナおよび外装ケースを離して配置でき、その分、アンテナでの受信感度を確実に向上できる。
アンテナを外装ケースの内周面に沿って湾曲形成すれば、アンテナを外装ケースに沿って配置した際に、アンテナおよび外装ケース間のデッドスペースを少なくでき、その分、時計を小型化することができる。さらに、アンテナを湾曲しておけば、アンテナの磁心端面と外装ケース内周面とをある程度離して配置できるので、その分、アンテナでの受信感度を向上できる。なお、この場合も、アンテナと外装ケースの間に非導電性部材で構成されたスペーサを配置してもよい。
標準電波(日本ではJJY)のように、特に、30kHz〜300kHz程度の長波帯の電波を受信する場合に、外装ケースが金属製であることが影響を受けやすい。従って、特に、標準電波を受信するアンテナを用いた無線通信機能付き時計(電波修正時計)において、本発明を適用すれば、その電波を良好に受信できる。
ここで、アンテナの少なくとも一部と、裏蓋の非導電性板材とが平面的に重なっているとは、外装ケースの筒軸方向において、アンテナの少なくとも一部と、裏蓋の非導電性板材とが重なっていることを意味する。つまり、時計の表面を外装ケースの筒軸方向から見た平面視において、アンテナの少なくとも一部分が、裏蓋の非導電性板材と重なっていることを意味する。
なお、アンテナの全体が、非導電性板材と平面的に重なっていれば、アンテナでの受信において、裏蓋の金属リングの影響を一層受けにくくなり、電波受信感度をより向上できる。
このような本発明によれば、アンテナの磁心の両端面において、その半分以上の面積部分は非導電性板材に平面的に重なり、金属製のリングと平面的に重ならない位置に配置される。このため、磁心の端部全体が平面的に金属製リングと重なっている場合に比べて、アンテナの磁心端部で電波をより受信し易くなり、受信感度を向上できる。
文字板を表面側板部材とすれば、文字板を金属製にすることができる。このため、文字板表面に筋目模様等の加工を施すことができ、意匠性を向上できる。特に、文字板は、最も利用者が目にする部分であるため、これを金属製にすることで、無線通信機能付き時計の意匠性を著しく向上できる。
なお、2層構造の文字板を形成するには、例えば、プラスチック等の非導電性部材(基材)の表面に、スパッタリング、金属メッキ、金属シート接着などで、金属箔(金属膜、金属層)を形成すればよい。
文字板を2層構造とすれば、プラスチック等で基材を構成でき、金属材は基材表面に薄く金属層を形成する分のみあればよいので高価な金属材料を用いた場合でもコスト増加を抑えることができる。また、表面の金属層(金属箔)部分で筋目加工等を行うことができるため、プラスチック板のみで構成された文字板に比べて、意匠性も向上できる。
太陽電池の基板を表面側板部材とすれば、基板をステンレス等の金属材とすることもできる。このため、無線通信機能付き時計に組み込む太陽電池として、従来、採用できなかったステンレス等の金属製基板を有する太陽電池も採用できるため、無線通信機能付き時計に要求されるコストや性能などを考慮して適切な太陽電池を組み込むことができ、設計の自由度も向上できる。
このような本発明によれば、アンテナと、竜頭および巻真やボタン等で構成される外部操作部材との干渉を防止でき、アンテナの配置自由度が高まり、無線通信機能付き時計の設計も容易に行うことができる。
圧電アクチュエータを用いた場合、圧電素子に電圧を印加することによって圧電アクチュエータを振動させ、この振動によって時刻表示手段を駆動する。時計駆動手段として通常使用される電磁モータとは異なり、圧電アクチュエータは駆動時にも磁界を発生しないので、アンテナ周囲の磁界を妨げることがなく、アンテナでの電波受信がより確実となり、アンテナでの電波受信精度が向上する。
この発明によれば、通常電池の外缶ケースは金属製であるが、アンテナおよび電池が、輪列、切替ユニット、水晶振動子ユニット、および制御手段の少なくともいずれか一つを挟んで互いに反対側に配置されているので、電池がアンテナから遠い位置に配置されることとなる。したがって、電池がアンテナで受ける電波磁界を妨げることなく、アンテナの受信感度が向上し、電波受信がより一層確実となる。
図1には、第一実施形態にかかる無線通信機能付き時計である電波修正時計100の平面図が、また図2には図1のII-II断面図が、そして図3には図1のIII-III断面図が示されている。
この電波修正時計100は、腕時計型であって、図1、図2、図3に示されるように、リング状(両端面が開口の短筒形状)の外装ケース1を備える。
外装ケース1は、各指針を駆動する歯車の軸線方向(例えば二番車444の軸線方向)である筒軸方向L1の両端面が開口したリング状部材であって、例えば、黄銅、ステンレス鋼、チタン合金などの金属材料によって形成されている。外装ケース1の厚み寸法(筒軸方向L1方向の高さ寸法)はリングの径に比べて小さいものであり、通常は10mm以下、特に薄型の時計では5mm以下に形成される。外装ケース1の外周で互いに対向する位置には、腕時計用バンドを取り付ける取付部11,12が形成されている。ここで、外装ケース1の平面方向の中心点からみて取付部11,12のうち一方が設けられる方向を12時方向とし、取付部11,12の他方が設けられる方向を6時方向とする。図1中では、上方(取付部11の方)を12時方向とし、下方(取付部12の方)を6時方向とする。
時刻表示手段2は、外装ケース1の筒軸方向L1(図1中では紙面垂直方向)に対して略直交する時刻表示面211を有する文字板21と、この文字板21上で回動する指針221、222とを備えて構成されている。
文字板21は略円板状であって外装ケース1の開口面を閉じる面積を有する。本実施形態では、文字板21は導電性部材で構成されており、例えば、ステンレス、ブラス等の金属材で構成されている。
時刻表示面211は外部から視認可能に外方に向けて設けられ、時刻表示面211上の外縁寄りには時刻を表す数字や文字などの装飾(不図示)が円環状に印字されている。
指針221、222を間にして文字板21と対向して風防(カバー部材)23が設けられている。風防23は、外装ケース1の一方の開口端を覆うように設けられ、この開口を塞ぐ面積を有する。風防23は、非導電性かつ非磁性の光透過性材料で構成され、例えば、無機ガラスや有機ガラスで形成される。
非導電性板材3Aは、非導電性の材料、例えば、プラスチックや無機ガラスなどが利用でき、特に意匠性の点ではガラスを用いることが好ましい。
金属製リング3Bは、導電性の金属材料で構成され、例えば、ステンレス鋼、黄銅、チタン合金などが採用できる。
水晶振動子ユニット41は、略12時方向に配設されている。図4に、水晶振動子ユニット41および回路ブロック42の構成ブロック図を示す。
回路ブロック42は、アンテナ5で受けた標準電波を処理して時刻情報として出力する受信回路421と、受信回路421から出力された時刻情報を記憶する記憶回路422と、水晶振動子411からのクロックパルスで現時刻をカウントするとともに受信した時刻情報で現時刻を修正する中央制御回路423と、ステッピングモータ43A,43Bを駆動するモータ駆動回路425と、指針位置を検出する針位置検出回路426とを備えている。
記憶回路422は、受信回路421でデコードされた時刻情報を一旦記憶するとともに記憶した複数の時刻情報を対比して受信の成否を判断する。
中央制御回路423は、発振回路、分周回路、現時刻をカウントする現時刻カウンタ、および、受信した時刻情報に従って現時刻カウンタのカウント値を修正する時刻修正回路などを備えている。中央制御回路423は、受信回路421の受信スケジュールを記憶するとともに受信動作を制御する受信制御回路424を備え、受信スケジュールとしては、午前2時から午前2時6分に受信動作を行う設定が行われる。また、受信制御回路424に対して切替ユニット13による入力操作によって時刻情報の強制受信が指令された場合には、受信制御回路424からの出力信号により受信回路421で受信動作が実行される。
モータ駆動回路425は、中央制御回路423から指令されるタイミングでステッピングモータ43A,43Bに駆動パルスを印加する。
針位置検出回路426は、指針(分針221、時針222)の針位置を検出して中央制御回路423に検出結果を出力する。中央制御回路423内において、針位置検出回路426からの検出結果と時刻カウンタのカウンタ値とが比較される。そして、この比較結果に基づいて指針位置をカウンタ値に一致させるモータパルスの出力がモータ駆動回路425に指令される。
ステッピングモータ43A,43Bは、モータ駆動回路425から供給される駆動パルスによって磁力を発生する駆動コイル(モータコイル)431A,431Bと、この駆動コイル431A,431Bによって励磁されるステータ432A,432Bと、ステータ432A,432Bに励磁される磁界により回転するロータ433A,433Bとを備えている。分針用ステッピングモータ43Aは、略10時方向に配設され、時針用ステッピングモータ43Bは、略8時方向に配設されている。
ステッピングモータ43A,43Bは、電波修正時計100を筒軸方向L1に垂直な方向から見た状態、つまり図2や図3のような電波修正時計100の側面視(断面視)において、駆動コイル431A,431Bが輪列44に重なる位置に配置され、これにより、駆動コイル431A,431Bは地板46に近接して配置されている。
輪列44、ステッピングモータ43A,43B、および回路ブロック42は、地板46および輪列受け47の間に挟まれて一体化されることにより、ムーブメント4を構成している。
中枠14は外装ケース1の内周に沿ったリング状部材であって、ムーブメント4の周端面を囲んでいる。そして、この中枠14によりムーブメント4が外装ケース1内に保持されている。中枠14は、非導電性かつ非磁性の材料で形成され、例えば、プラスチックやセラミックスで形成される。
電池49は、一次電池または二次電池であり、その外缶ケースが金属材料で形成されている。電池49は、略2時方向に配設され、略1時方向から略3時方向にわたって場所を占めている。
アンテナ5は、電波修正時計100の側面視において、その軸方向が文字板21の平面にほぼ平行に、かつ地板46の裏蓋3側に配置されている。この時、アンテナ5は、裏蓋3に当接して配置されていてもよいし、または裏蓋3と所定寸法以内の間隔を有して配置されていてもよい。アンテナ5と裏蓋3との所定寸法は、アンテナ5の形状や、裏蓋3の材質、寸法等を勘案して、アンテナ5が良好に電波を受信できる距離に予め設定すればよい。
また、アンテナ5の中心位置Nは、駆動コイル431A,431Bの厚み方向(高さ方向)の中心位置Mよりも裏蓋3に近い側となる位置に配置されている。
水晶振動子411の発振を分周して生成された基準クロックにより時刻カウンタの現時刻が更新される。また、針位置検出回路426にて指針(分針221、時針222)の位置が検出され、検出結果は中央制御回路423に出力される。指針位置と時刻カウンタのカウンタ値とが比較され、比較結果に基づいてモータ駆動回路425を介してステッピングモータ43A,43Bが駆動される。ステッピングモータ43A,43Bの駆動によるロータ433A,433Bの回転は輪列44にて指針221、222に伝達され、指針221、222により時刻表示面211上の数字が指示されることにより、現時刻が表示される。
標準電波はアンテナ5で受信される。ここで、標準電波は、電磁波であるところ、電波の進行方向に対して垂直方向に振動する電界変動と、電波の進行方向および電界変動に垂直方向に振動する磁界変動とからなる。そして、図5に示すように、磁界変動が、裏蓋3の非導電性板材3Aを抜けて、アンテナ5のコイル52の開口から磁心51を通り、軸線に沿ってコイル52に鎖交することでコイル52に誘導電圧が生じ、標準電波の受信が行われる。
デコードされた時刻情報は一旦記憶回路422に記憶されるとともに、複数回(例えば6回)の受信で得られた時刻情報を前後同士で比較して受信の正確さを判断する。正確に受信された時刻情報に従って時刻修正回路により時刻カウンタの現時刻が修正される。そして、時刻カウンタの時刻に従って針位置が修正され、受信時刻に従った時刻が示される。
(1) アンテナ5を、外装ケース1の筒軸方向(電波修正時計100の高さ方向)において、非導電性板材3Aを有する裏蓋3に近い位置に配置しているので、金属製の外装ケース1内にアンテナ5を配置しても、非導電性板材3Aから外装ケース1内に電波が進入するため、この電波をアンテナ5で受信することができる。
このため、外装ケース1を金属材料で構成できるため、電波修正時計100の外観を向上させることができ、高級感ある外観を得ることができる。
このため、文字板21を金属製とすることができるため、意匠性を向上できる。特に、文字板21は最も利用者が視認する部分であるため、筋目加工等が可能となる金属製とすることで、電波修正時計100の意匠性を非常に向上でき、高級感のある電波修正時計100とすることができる。
さらに、アンテナ5は、その中心位置Cが外装ケース1の高さ方向の中心位置Pよりも裏蓋3側となる位置に配置されているので、アンテナ5における電波受信の際に、金属製の外装ケース1の影響を受けにくくなり、アンテナ5での電波受信をより良好にできる。
また、駆動コイル431A,431B(またはステータ432A,432B)と、アンテナ5のコイル52(または磁心51)とが、電波修正時計100の側面視において重ならない位置に配置されているので、これによっても両者を側面視において互いに離れた位置に配置でき、ステッピングモータ43A,43Bで発生する微弱磁界によるアンテナ5の電波受信への影響をより低減できる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、第一実施形態における電波修正時計100に光発電手段6を設けたものである。
図6には、第二実施形態にかかる光発電手段6を備えた無線通信機能付き時計である電波修正時計100の断面図が示されている。
光電変換素子61は、文字板21と略同一の面積を有する略円形のパネル状であり、文字板21側から透明電極層(TOC)、半導体層、透明電極層がこの順で積層されて構成されている(図示省略)。透明電極層は、透明導電膜を有し、透明導電膜としては、例えば、SnO2、ZnO、ITO(Indium Tin Oxide)などが挙げられる。半導体層は、微結晶または非晶質のシリコンでありpn接合された構造を有するPIN型フォトダイオードである。なお、文字板21から離隔する側の透明電極層には反射金属膜が蒸着されていてもよい。
ここで、支持基板62は、光電変換素子61と略同一の面積を有する板状であって文字板21とは反対側で光電変換素子61に接着されている。
このような光発電手段6は、光電変換素子61を文字板21下面に接合したり、支持基板62をムーブメント4上面にビス止めなどして、外装ケース1内部に固定されている。
なお、文字板21は、非導電性、非磁性の材料で構成され、風防23側から光発電手段6が受光できるように、例えば無機ガラスや有機ガラスなどの光透過性の材料で構成されている。
電波修正時計100の平面視において、アンテナ5は略6時方向に配設され、その軸方向が3時と9時とを結ぶ方向にほぼ平行に配置されている。
また、電波修正時計100の側面視において、アンテナ5の中心位置Nは、文字板21および裏蓋3間の中心位置Cより裏蓋3側に配置されている。
また、光発電手段6の支持基板62が導電性材料、具体的にはステンレス等の金属材料で構成されているので、時計表面側からの電波は光発電手段6で遮られるが、アンテナ5を裏蓋3側に近接配置しているので、アンテナ5は裏蓋3から良好に電波を受信できる。したがって、光発電手段6の支持基板62を金属材料で構成できるので、従来のようなプラスチック製の金属材料を用いた場合に比べて、同じ剛性を確保しつつ支持基板62を薄型化でき、その分、電波修正時計100を薄型化できる。
例えば、第一実施形態における文字板21としては、金属のみで構成されたものに限らず、図7に示すように、二層構造とされた文字板120を用いてもよい。この文字板120は、プラスチックなどの非導電性部材で構成された第一層部121と、この第一層部121上に積層された金属箔からなる第二層部122とを有する。ここで、第二層部122を第一層部121上に形成するには、例えば、スパッタリング、金属メッキ、シート状に形成された金属箔を接着するなどの各種方法などが採用できる。なお、第二層部122の厚さは、例えば、10μm程度とされ、筋目模様等の加工が可能となる厚さに設定されている。
このような文字板120においても、表面は金属製の第二層部122で覆われているので、その第二層部122に筋目加工等を施すことができ、意匠性を向上できる。また、金属層は薄く形成できるので、文字板全体を金属製とした場合に比べて、製造コストを低減することもでき、かつ、アンテナ5への影響も軽減できる。但し、第一実施形態のように金属製の文字板21を用いれば、同じ剛性を得る際に、文字板120に比べて薄く形成できるため、時計全体の厚さ寸法も小さくできる利点がある。
但し、アンテナ5が金属製リング3Bに平面的に重なる面積が小さいほど、非導電性板材3Aからの電波を効率よく受信できるため、前記実施形態のような構成が好ましい。なお、アンテナ5の一部分のみを非導電性板材3Aに平面的に重なる位置に配置する場合には、特に、アンテナ5の磁心51の端部を非導電性板材3Aに平面的に重なる位置に配置することが、磁心51の電波受信を良好に行える点で好ましい。
さらに、磁心51の端部の一部分を金属製リング3Bに重ねて配置する場合には、図8に示すように、アンテナ5の長手方向の中心軸で区画される少なくとも半分側が前記非導電性板材3Aと平面的に重ねられていることが好ましい。
また、駆動コイル431A,431Bを、アンテナ5に対して時計の厚さ方向に離して配置するために、駆動コイル431A,431Bの裏蓋3側に電池49を配置し、モータの駆動コイル431A,431Bを少なくとも電池49の厚さ寸法分、裏蓋3側から離して配置し、裏蓋3に近接して配置されるアンテナ5に対して時計の厚さ方向に離して配置してもよい。駆動コイル431A,431Bがアンテナ5と同一平面上(時計の厚さ方向の位置が同一)にあると、駆動コイル431A,431Bとアンテナ5とが磁気結合しやすくなって、アンテナ5の受信に駆動コイル431A,431Bが影響し易い。これに対し、駆動コイル431A,431Bがアンテナ5とが時計の厚さ方向に離れて配置されていれば、電波受信において駆動コイル431A,431Bの影響を少なくでき、受信性能を向上できる。
また、アンテナの形状は、例えば、図8に示すように、その磁心の両端部が外装ケースの内周面に沿って形成されていてもよい。
この駆動手段によれば、圧電アクチュエータが駆動時に磁界を発生しないので、アンテナ周囲に存在する磁界に影響を与えることがなく、アンテナにおいて正確な電波を受信できる。
また、文字板は、文字や数字などの装飾がされていなくてもよい。また、必ずしも文字板が設けられていなくてもよい。例えば文字板が設けられていない場合では、光発電手段を文字板として使用してもよい。
アンテナで受信する無線情報としては、例えば、天気予報、株化情報、イベント情報、セールス情報などが例として挙げられる。これらの情報を、外部ネットワークに繋がった駅の改札口やイベントパークのゲートを通過する際に無線機能付き電子時計のアンテナで受信してもよい。そして、制御部は、これらの情報をデコードし、例えば時刻表示手段等の被制御部に所定の動作をさせるように動作制御を行う。例えば、制御部は、電波が標準電波であれば時刻表示手段に時刻を表示させたり、電波の情報が天気予報や株化情報等であれば、所定の表示手段にこれら情報を表示させるなどの制御動作を行う。
本発明は、腕時計、置き時計、柱時計、街頭や公園などの屋外に設置される時計などどのような時計でもよく、あるいは、時計部を備えた電子機器、特に携帯用電子機器、例えば携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant 携帯情報端末)、ページャー(携帯用の無線呼び出し受信器)等でもよい。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (11)
- 筒形状の金属製の外装ケースと、非導電性板材を有しかつ前記外装ケースに取り付けられた裏蓋と、この裏蓋に対して外装ケースの筒軸方向に離れて配置されかつ非導電性部材から構成された支持部材に取り付けられた導電性部材からなる表面側板部材と、前記裏蓋および表面側板部材間に収納されるアンテナとを備え、
前記アンテナは、その軸方向が外装ケースの筒軸方向にほぼ直交する方向に配置されるとともに、アンテナの筒軸方向における中心位置が、筒軸方向における前記裏蓋および表面側板部材間の中心位置よりも裏蓋側となる位置に配置されていることを特徴とする無線通信機能付き時計。 - 請求項1に記載の無線通信機能付き時計において、
時刻を表示する指針と、この指針を駆動するモータとを備え、
前記モータは、磁心とこの磁心に巻き回されたモータコイルとを備え、
前記アンテナは、その筒軸方向における中心位置が、筒軸方向における前記モータコイルの中心位置よりも裏蓋側となる位置に配置されていることを特徴とする無線通信機能付き時計。 - 請求項1または請求項2に記載の無線通信機能付き時計において、
前記アンテナは、磁心と、この磁心に巻き回されたアンテナコイルとを備えて構成され、アンテナの磁心両端は、その磁心の延長線上にある外装ケースの内周面に対して所定寸法離れて配置され、アンテナと外装ケースの間には非導電性部材で構成されたスペーサが配置されていることを特徴とする無線通信機能付き時計。 - 請求項1または請求項2に記載の無線通信機能付き時計において、
前記アンテナは、磁心と、この磁心に巻き回されたアンテナコイルとを備えて構成され、前記磁心は、外装ケースの内周面に沿って湾曲されていることを特徴とする無線通信機能付き時計。 - 請求項4に記載の無線通信機能付き時計において、
前記アンテナは、時刻情報を含む標準電波を受信することを特徴とする無線通信機能付き時計。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の無線通信機能付き時計において、
前記裏蓋は、金属製リングと、この金属製リング内にはめられた非導電性板材とを備えて構成され、
前記アンテナは、少なくとも一部が前記裏蓋の非導電性板材に平面的に重なっていることを特徴とする無線通信機能付き時計。 - 請求項6に記載の無線通信機能付き時計において、
前記アンテナは、その長手方向の中心軸で区画される少なくとも半分側が前記非導電性板材に平面的に重なっていることを特徴とする無線通信機能付き時計。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の無線通信機能付き時計において、
前記表面側板部材は、導電性部材で構成された文字板であることを特徴とする無線通信機能付き時計。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の無線通信機能付き時計において、
非導電性部材の表面に導電性部材を積層させた2層構造の文字板を有し、
前記表面側板部材は、前記文字板の導電性部材であることを特徴とする無線通信機能付き時計。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の無線通信機能付き時計において、
導電性部材からなる基板を備えた太陽電池を有し、
前記表面側板部材は、前記太陽電池の基板であることを特徴とする無線通信機能付き時計。 - 請求項1から請求項10のいずれかに記載の無線通信機能付き時計において、
外部操作部材を備え、前記アンテナは、外装ケースの平面方向の中心軸を挟んで前記外部操作部材の反対側に配置されていることを特徴とする無線通信機能付き時計。
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