JP3925558B2 - 無線通信機能付電子時計 - Google Patents
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Description
電波修正時計としては、アンテナが電波を受信しやすいように、アンテナを外装ケースの外側に配置したものが提案されている(例えば特開平11−223684号公報、第4図参照)。
また、無線通信機能付電子時計の側面視において、アンテナの中心位置が駆動コイルの中心位置より時刻表示手段側に配置されているので、アンテナと駆動コイルとが側面視で互いに離れた位置に配置されることとなる。したがって、外装ケースの時刻表示手段側から入り込む電波が電磁駆動手段に引き込まれにくくなり、アンテナは時刻表示手段側の開口から電波を容易に受信できる。これにより、アンテナでの電波の送受信がより良好となる。
また、これにより、蓋部材や外装ケースが磁性材料や導電性材料などの金属材料で構成されていても、外装ケースの開口側から良好に無線通信が可能となり、これによっても無線通信機能付電子時計の外観が向上する。
さらに、文字板が非磁性かつ非導電性の材料で構成されているので、この部材がアンテナ周囲の磁界を妨害する可能性が低減し、アンテナの送受信感度が向上して、無線通信がより確実となる。
また、前記アンテナの磁心は、高透磁率材で構成されていることが好ましい。
この際、アンテナが光発電手段に対して蓋部材側の面に対向して配置されていれば、アンテナが光発電手段による外装ケース開口からの受光を阻止することがなく、発電効率の低下が防止される。また、光発電手段の外装ケース内部での面積を大きく取ることが可能となり、これによっても発電効率の低下が防止される。
この発明によれば、無線通信機能付電子時計の側面視において、アンテナが支持基板に対して当接配置または所定寸法以内の間隔で配置されていることにより、アンテナと支持基板とが互いに近接して配置される。これにより、アンテナが外装ケースの一方の開口により近い位置に配置されることとなり、アンテナが当該開口から電波を送受信しやすくなり、電波の送受信がより確実となる。
本発明では、アンテナおよび光発電手段は、当該無線通信機能付電子時計の側面視で少なくとも一部が重なる位置に配置されていることが望ましい。
この発明によれば、アンテナの中心位置が、外装ケースの中心位置より光発電手段側に配置されているので、アンテナが外装ケースの一方の端部、つまり開口側に近接配置される。したがって、アンテナが当該開口から容易に電波を送受信可能となり、無線通信が確実となる。また、アンテナが外装ケースの開口側から通信可能となるので、蓋部材や外装ケース自体を金属材料などの磁性材料や導電性材料で構成しても無線通信が良好となり、これによっても無線通信機能付電子時計の外観が向上する。
この発明によれば、カバー部材および文字板が非磁性かつ非導電性の材料で構成されているので、これらの部材がアンテナ周囲の磁界を妨害する可能性が低減し、アンテナの送受信感度が向上して、無線通信がより確実となる。
この発明によれば、無線通信機能付電子時計の平面視でアンテナの少なくとも両端部が支持基板に重ならない位置に配置されている場合に、支持基板が金属材料で構成されているので、アンテナの良好な無線通信機能を確保しながら光発電手段の強度が向上する。
この発明によれば、アンテナの少なくとも両端部が平面視で支持基板と重ならない位置に配置されている場合に、支持基板が非磁性かつ非導電性の材料で構成されるので、支持基板によるアンテナ周囲の磁界への影響がより確実に低減される。したがって、アンテナの送受信感度が向上し、電波をより確実に送受信でき、無線通信が正確に行われる。
この発明によれば、アンテナと支持基板との間に他の構成部材が配置されていないので、アンテナが支持基板により近接して配置されやすくなり、他の構成部材によって電波の進入が阻害されることなく外装ケースの一方の開口側から無線通信をしやすくなる。
この発明によれば、アンテナと時刻表示手段との間に他の構成部材が配置されていないので、アンテナが時刻表示手段つまり支持基板により近接して配置されやすくなり、他の構成部材によって電波の進入が阻害されることなく外装ケースの一方の開口側から良好に無線通信が可能となる。
この発明によれば、無線通信機能付電子時計の側面視でアンテナと蓋部材との間に他の構成部材が配置されかつ平面視でもアンテナと他の構成部材とが重なる位置に配置されているので、アンテナが蓋部材とは反対側、つまり支持基板により近接して、外装ケースの一方の開口側により近接して配置されやすくなる。したがって、アンテナによる外装ケースの一方の開口側からの無線通信が良好かつ確実となる。なお、他の構成部材としては、例えば無線通信機能付電子時計が指針を備えたアナログ時計である場合では、指針を駆動する輪列を構成する番車や、輪列を手動で駆動するための切換手段などが挙げられる。
この発明によれば、アンテナの磁心両端のうち少なくとも一端が外装ケースの一方の端部側に折曲されているので、アンテナが外装ケースの内部に収納されている場合でも、アンテナ端部の延長線が外装ケースの開口を通過する位置、つまり外装ケースに干渉しない位置に配置することが可能となる。これにより、外装ケースが金属製の場合でもアンテナでの電波の送受信が容易になる。逆に、アンテナでの通信性能を維持しながら外装ケースに金属材料を使用可能となるので、無線通信機能付電子時計の外観が向上する。
この発明によれば、アンテナの軸方向が3時と9時とを結ぶ方向にほぼ平行に配置されているので、例えば無線通信機能付電子時計が金属製のバンド部を有する腕時計に適用される場合でも、アンテナの端部の延長線上に金属製のバンド部が干渉することがなく、アンテナにおいて良好に電波の送受信が行われる。
ここで、アンテナの軸方向が3時と9時とを結ぶ方向にほぼ平行であるとは、アンテナの軸方向の延長線と、3時と9時とを結ぶ方向の方向線とが0°以上30°以下程度となることを意味し、好ましくは15°以下、より好ましくは10°以下である。
この発明によれば、無線通信機能付電子時計の側面視において、アンテナの中心位置が駆動手段の中心位置より文字板側に配置されているので、アンテナと駆動コイルとが側面視で互いに離れた位置に配置されることとなる。したがって、駆動コイルによって生じた磁界によるアンテナ周囲の磁界への影響が最小限に抑制される。これにより、アンテナでの電波の送受信がより良好となる。
この発明によれば、圧電素子に電圧を印加することによって圧電アクチュエータを振動させ、この振動によって時刻表示手段を駆動する。時計駆動手段として通常使用される電磁モータとは異なり、圧電アクチュエータは駆動時にも磁界を発生しないので、アンテナ周囲の磁界を妨げることがなく、アンテナでの電波の送受信がより確実となり、アンテナでの通信精度が向上する。
この発明によれば、通常二次電池の外缶ケースは金属製であるが、アンテナおよび二次電池が、輪列、切替ユニット、水晶振動子ユニット、および制御ブロックの少なくともいずれか一つを挟んで互いに反対側に配置されているので、二次電池がアンテナから遠い位置に配置されることとなる。したがって、二次電池がアンテナで受ける電波磁界を妨げることなく、アンテナの電波の送受信感度が向上し、電波の送受信がより一層確実となる。
図1には、第一実施形態にかかる無線通信機能付電子時計としての電波修正時計100の平面図が、また図2には図1のII-II断面図が、そして図3には図1のIII-III断面図が示されている。
この電波修正時計100は、腕時計型であって、図1、図2、図3に示されるように、リング状(両端が開口の短筒形状)の外装ケース1を備える。
文字板21の時刻表示面211とは反対側で外装ケース1の風防23側(一方の開口側)には、光発電手段6が配設されている。光発電手段6は、光電変換により発電を行う光電変換素子(光電変換部)61と、光電変換素子61を支持する支持基板62とを備えて構成されている。
このような光発電手段6は、光電変換素子61が文字板21に接合されることにより、固定されている。
回路ブロック42は、アンテナ5で受けた標準電波を処理して時刻情報として出力する受信回路421と、受信回路421から出力された時刻情報を記憶する記憶回路422と、水晶振動子411からのクロックパルスで現時刻をカウントするとともに受信した時刻情報で現時刻を修正する中央制御回路423と、ステッピングモータ43A,43Bを駆動するモータ駆動回路425と、指針位置を検出する針位置検出回路426とを備えている。
記憶回路422は、受信回路421でデコードされた時刻情報を一旦記憶するとともに記憶した複数の時刻情報を対比して受信の成否を判断する。
光発電手段6は、文字板21側から入射した光を受けて発電し、この発電量は、電池(二次電池)49に充電される。光発電手段6と電池49との間には、電池49からの放電を防止するダイオードが設けられている。この電池49の電力により、各電子回路が駆動される。
針位置検出回路426は、指針(分針221、時針222)の針位置を検出して中央制御回路423に検出結果を出力する。中央制御回路423内において、針位置検出回路426からの検出結果と時刻カウンタのカウンタ値とが比較される。そして、この比較結果に基づいて指針位置をカウンタ値に一致させるモータパルスの出力がモータ駆動回路425に指令される。
ステッピングモータ43A,43Bは、モータ駆動回路425から供給される駆動パルスによって磁力を発生する駆動コイル431A,431Bと、この駆動コイル431A,431Bによって励磁されるステータ432A,432Bと、ステータ432A,432Bに励磁される磁界により回転するロータ433A,433Bとを備えている。分針用ステッピングモータ43Aは、略10時方向に配設され、時針用ステッピングモータ43Bは、略8時方向に配設されている。
輪列44、ステッピングモータ43A,43B、回路ブロック42が地板46および輪列受47の間に挟まれて一体化されムーブメント4が構成されている。
なお、前述の光発電手段6は、このムーブメント4にねじ止めされて固定されていてもよいし、ムーブメント4にスナップ取付される枠部材によって、ムーブメント4に取り付けられていてもよい。
水晶振動子411の発振を分周して生成された基準クロックにより時刻カウンタの現時刻が更新される。また、針位置検出回路426にて指針(分針221、時針222)の位置が検出され、検出結果は中央制御回路423に出力される。指針位置と時刻カウンタのカウンタ値とが比較され、比較結果に基づいてモータ駆動回路425を介してステッピングモータ43A,43Bが駆動される。ステッピングモータ43A,43Bの駆動によるロータ433A,433Bの回転は輪列44にて指針221、222に伝達され、指針221、222により時刻表示面211上の数字が指示されることにより、現時刻が表示される。
標準電波はアンテナ5で受信される。ここで、標準電波は、電磁波であるところ、電波の進行方向に対して垂直方向に振動する電界変動と、電波の進行方向および電界変動に垂直方向に振動する磁界変動とからなる。そして、磁界変動が、風防23、文字板21、および光発電手段6を抜けて、アンテナ5の磁心51を通り、軸線に沿ってコイル52に鎖交することでコイル52に誘導電圧が生じ、標準電波の受信が行われる。
(1) 支持基板62が非磁性材料で構成されているので、外部からの磁界が光発電手段6を貫通することができ、光発電手段6の直下に配置されたアンテナ5が文字板21側から良好に電波を受信できる。したがって、アンテナ5は光発電手段6の影響を受けることなく良好な受信性能を確保することができ、しかもその際は、裏蓋3や外装ケース1を金属材料で構成することができ、電波修正時計100の外観を向上させることができる。一方、光発電手段6は、アンテナ5が近接配置されてもアンテナ5により入射光を妨げられることなく良好に受光して発電することができる。
また、支持基板62が非導電性材料で構成されているので、外部からの標準電波に含まれる電界成分を妨げることがない。したがって、標準電波の電界成分が良好に光発電手段6を貫通でき、アンテナ5が文字板21側から良好に電波を受信できる。
なお、このことは、光発電手段6が設けられていない無線通信機能付電子時計においても当てはまる。つまり、アンテナ5の中心位置Nが、外装ケース1の中心位置Pよりも文字板21側に配置されている、いいかえれば、アンテナの中心位置Nから外装ケース1の文字板21側の端部までの距離N2が、アンテナの中心位置Nから裏蓋3までの距離N1よりも小さく設定されていれば、裏蓋3が金属材料などの導電性を有する材料で構成されていても、アンテナ5が、外装ケース1の文字板21側の開口から電波を受信しやすくなる。
また、駆動コイル431A,431Bが裏蓋3側に近接して配置されているので、外部からの電波がステータ432A,432Bに引き込まれるのを防止でき、アンテナ5が、外装ケース1の文字板21側の開口から電波を容易に受信できる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、第一実施形態における光発電手段6およびアンテナ5の配置が異なるものである。
図5には、第二実施形態にかかる電波修正時計100の平面図が、また図6には図5のVI-VI断面図が示されている。この図5および図6において、光発電手段6は、文字板21と略同一の面積を有する略円形に形成され、略6時の位置にアンテナ5の外形に沿ってアンテナ5を囲むように略コ字型の切欠63が形成されている。これにより、電波修正時計100の平面視において、アンテナ5および光発電手段6は互いに重ならない位置に配置されている。支持基板62は、ステンレス鋼などの導電性を有する金属材料で構成されている。ここで、支持基板62の材料は、磁性および非磁性のいずれか一方または両方の性質を有する材料が採用できる。
なお、第二実施形態においても、アンテナ5の磁心51の厚み方向(高さ方向)の中心位置Nは、ムーブメント4の厚み方向(高さ方向)の中心位置Cより文字板21側に配置されている。また、磁心51の厚み方向(高さ方向)の中心位置Nは、金属製の外装ケース1における厚み方向の中心位置Pよりも文字板21側に配置されている。そして、磁心51(アンテナ5)の厚み方向の中心位置Nから外装ケース1の文字板21側の端部までの距離N2は、磁心51(アンテナ5)の厚み方向の中心位置Nから裏蓋3までの距離N1よりも小さく設定されている。このような配置により、アンテナ5が外装ケース1の文字板21側の開口から電波を受信しやすくなる。
(8) 光発電手段6に切欠63等を設けることにより、アンテナ5を電波修正時計100の側面視において支持基板62と重なる位置に配置することから、アンテナ5を光発電手段6の厚み分だけより文字板21に近接して配置でき、第一実施形態に比べて、アンテナ5をより風防23側に近づけることができる。したがって、アンテナ5を外装ケース1の開口により近接して配置できるので、開口から電波をより確実に受信できる。この場合に、アンテナ5と文字板21との間には、電波修正時計100の他の構成部品(構成部材)が配置されないので、他の構成部品によって電波の進入が阻害されることがなく、アンテナ5が良好かつ確実に電波を受信できる。
また、アンテナ5が電波修正時計100の側面視で支持基板62と重なっているものの、ムーブメント4の中心位置Cより文字板21側に、かつ外装ケース1の厚み方向の中心位置Pより文字板21側に配置されている、すなわち、アンテナ5の中心位置Nから外装ケース1の文字板21側の端部までの距離N2が、アンテナ5の中心位置Nから裏蓋3までの距離N1よりも小さく設定されている。したがって、第一実施形態の(3)の効果と同様に、外装ケース1の文字板21側の開口から電波を良好に受信でき、アンテナ5の受信感度を向上できる。
なお、特に支持基板62が非磁性かつ非導電性の材料で構成されている場合には、アンテナ5周囲に磁性材料が配置されないので、アンテナ5の電波受信が阻害されず、より一層確実かつ良好に受信動作を行うことができる。
次に、本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態は、第二実施形態における光発電手段6およびアンテナ5の形状が異なるものである。
図7には、第三実施形態にかかる電波修正時計100の平面図が示されている。この図7において、光発電手段6は、三つ設けられ(6A,6B,6C)、これら三つの光発電手段6A,6B,6Cは、起電力(電圧)を向上させることができるように、それぞれの光電変換素子61A,61B、61Cが互いに直列に接続されている。また、それぞれの光発電手段6A,6B,6Cは、支持基板62A,62B,62Cが第二実施形態と同様に、アモルファス金属、パーマロイ、ステンレス鋼などの導電性および高透磁率の磁性を有する材料で構成されている。
アンテナ5は、略6時方向に、その軸方向が3時と9時とを結ぶ方向にほぼ平行に配置されている。磁心51の端部は、光発電手段6B,6Cの平面形状と略同一の略三角形状に形成され、それぞれが支持基板62B,62Cに接着や圧接などにより磁気的に接合されている。
(10) 支持基板62B,62Cとアンテナ5の磁心51の両端部とが磁気的に接合されているので、支持基板62B,62Cおよび磁心51の両端部の広い面で標準電波の磁界をアンテナ5に導くことができる。その結果、鎖交磁束を増大でき、アンテナ5の受信感度を向上させることができる。
また、この時、アンテナ5の両端部を支持基板62B,62Cと接合することにより、当該部分に光発電手段6B,6Cを形成することができ、光発電手段6の受光面積を小さくすることなくアンテナ5での受信精度を向上させることができる。
例えば、光発電手段の形状は各実施形態のものに限られず、外装ケースの形状や、駆動手段の配置などを勘案して任意に設定できる。
このように、光発電手段の形状は、円形や、半円形等に限られず、矩形状や三角形状、変形形状、各種キャラクター形状など任意に選択することができ、駆動手段を駆動するために必要な発電力を得ることができる面積を確保できればよい。
したがって、光発電手段の配置も、電波修正時計の平面視において、他の構成部品の配置などを勘案して適宜設定できる。
アンテナのムーブメント内での配置は、任意に設定でき、例えば無線通信機能付電子時計の側面視において、アンテナと蓋部材との間に時計の構成部品(構成部材)が配置されていてもよい。
このような構成の電波修正時計100においても、支持基板62が非磁性材料で構成されているので、アンテナ5が文字板21側から良好に電波を受信できる。
なお、アンテナ5と日車45とが電波修正時計100の平面視において重ならないように配置されているので、日車45を導電性かつ磁性を有する金属材料などで構成した場合でも、アンテナ5での良好な電波受信性能を確保できる。
図14は、本発明のアンテナの配置の変形例を示す平面図であり、図15は、図14のXV-XV断面図である。これらの図14および図15に示されるように、電波修正時計100の平面視において、アンテナ5は、略6時方向に配設されており、図12および図13に示される電波修正時計100のアンテナ5に比べて外装ケース1内でより外周側に配置されている。この配置により、アンテナ5の一部は電波修正時計100の平面視で日車45に重なっている。日車45は、ポリアセタール樹脂等のプラスチック材料で構成され、日窓212は、略6時方向に配設されている。このような配置によれば、アンテナ5をムーブメント4内においてより外周側に配置できるので、電波修正時計100の内側のスペースを有効に利用でき、構成部品のレイアウトの自由度を向上させることができる。また、アンテナ5がよりスペースが大きい外装ケース1の外周側に配置されることにより、アンテナ5をより大きく構成することができるので、アンテナ5の電波受信感度を向上させることができる。
また、アンテナは、地板に組み込まれるものに限らず、例えば回路基板に実装されていてもよい。
図18には、本発明のアンテナの形状の変形例が示されている。図18では、アンテナ5は、磁心51が、コイル52の両端外側において文字板21側に折り曲げられて金属製の外装ケース1の風防23側の開口に向かって傾斜している。この時、折曲角度は、アンテナ5端部の延長線が金属製の外装ケース1に干渉することなく、風防23が設けられた一方の開口を通過するように設定されることが望ましい。
また、図19は、本発明の変形例ではないが、参考技術としてのアンテナ5が開示されている。アンテナ5は磁心51およびコイル52全体が文字板21方向に湾曲しており、これにより磁心51の端部がコイル52より文字板21側に近接して配置される。
また、逆にこのようにアンテナを一方の開口側に折曲すること等によって電波の受信性能を向上させることができるので、外装ケースを小さくしてもアンテナでの良好な電波受信を確保できる。したがって、外装ケースの小型化を促進でき、デザインの多様化を促進させることができる。
図22には、アンテナの形状の変形例を示す平面図が示されている。この図22に示されるように、アンテナ5は、外装ケース1の内側の形状に沿って略円弧状に形成されている。また、アンテナ5は、文字板21の外形形状にも沿って配置されており、電波修正時計100の平面視で、この文字板21の内部に配置されている。このようなアンテナ5の形状によれば、アンテナ5を直線状に形成する場合に比べて、外装ケース1内のデッドスペースを少なくすることができ、他の構成部品のレイアウトの自由度を高めることができる。
第二実施形態および第三実施形態においては、支持基板62の材料は、第一実施形態と同様にポリイミド樹脂や、ガラス入りエポキシ樹脂、セラミックス等の非導電性かつ非磁性の材料で構成されていてもよく、あるいはステンレス鋼などの導電性、磁性を有する材料で構成されていてもよい。支持基板62を非磁性材料で構成する場合には、アンテナ5周囲の磁性材料が少なくなるので、アンテナ5での受信がより確実となる。
電池とアンテナとの間には、各実施形態では切替ユニット13および輪列44が配置されていたが、これに限らず例えば水晶振動子ユニット41や回路ブロック42などが配置されていてもよい。この場合でも、電池の金属製外缶ケースがアンテナ周囲に存在する磁界に影響を及ぼすのを最小限に抑制することができる。要するに、電池およびアンテナは、切替ユニット、輪列、水晶振動子ユニット、および制御手段の少なくともいずれか一つを挟んで配置されていればよい。
駆動手段は電磁モータを備えたものに限らず、時刻表示手段を駆動できる任意の構造を採用でき、例えば圧電素子の振動で駆動する圧電アクチュエータでもよい。この場合には、例えば略矩形板状の補強板に板状の圧電素子を貼設し、補強板に突起を形成して圧電アクチュエータを構成する。輪列にロータなどの回転体を係合し、このロータ側面に圧電アクチュエータの突起を当接する。圧電素子に交流電圧を印加すると、圧電素子が振動するため、突起が繰り返しロータを接線方向に押圧してロータを回転させる。この回転運動を輪列で伝達することによって時刻表示手段を駆動すればよい。
時刻表示手段は、時針および分針を備えたものに限らず、例えば時針のみ、あるいは分針のみでもよく、また秒針が設けられていてもよい。
文字板は、文字や数字などの装飾がされていなくてもよい。また、必ずしも文字板が設けられていなくてもよい。例えば文字板が設けられていない場合では、光発電手段を文字板として使用してもよい。この場合には、光発電手段は、例えば支持基板に無機ガラスなどの透光性を有する材料を用いて文字板を構成し、この支持基板に対して蓋部材側の面に光電変換部を設ける構成としてもよい。また、この際には、文字板である支持基板のカバー部材側の表面には、文字や、目盛、模様等の装飾処理が施されていてもよい。このような構成であっても、アンテナが光電変換部に対して蓋部材側の面に対向して、または近接して設けられていれば、アンテナが外装ケースの一方の開口側、つまり光発電手段側から良好に電波を受信できる。
無線通信機能付電子時計は、文字板および指針を有するアナログ時計に限らず、例えば図25に示されるように、時刻をデジタル表示する時刻表示手段としての液晶パネル2Aおよび見切板2Bを備えたデジタル時計100Aであってもよい。また、無線通信機能付電子時計は、時刻表示手段による時刻表示機能の他、例えばクロノグラフ機能やアラーム機能などを備えていてもよい。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (7)
- 筒軸方向の両端のうち少なくとも一方が開口した筒形状の金属製の外装ケースと、
前記外装ケース内側に収納され標準電波を受信するアンテナと、
前記外装ケースの一方の開口の内側に設けられて時刻を表示する時刻表示手段と、
駆動コイルおよびこの駆動コイルによって励磁されるステータを備えて構成されて前記時刻表示手段を駆動する電磁駆動手段と、
前記外装ケースの一方の端部を覆う非磁性かつ非導電性の光透過性材料で構成されたカバー部材と、
前記外装ケースの他方の端部を覆う金属製の蓋部材とを備え、
前記時刻表示手段は、前記外装ケースの一方の端部側から視認可能な文字板を含んで構成され、前記文字板は、非磁性かつ非導電性の材料で構成され、
前記外装ケース内において前記文字板および蓋部材間には非導電性かつ非磁性の材料で構成された地板を備えたムーブメントが設けられ、このムーブメント内に前記アンテナおよび電磁駆動手段が配置され、
前記アンテナはその軸方向が前記文字板の平面方向にほぼ平行に配置され、かつ、前記アンテナは前記地板を貫通する貫通孔に配置され、
当該無線通信機能付電子時計の側面視において、前記アンテナの中心位置は、前記電磁駆動手段の駆動コイルの中心位置より前記時刻表示手段側に配置されていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。 - 請求項1に記載の無線通信機能付電子時計において、
無線通信機能付電子時計の側面視において、前記アンテナの中心位置は、前記ムーブメントの中心位置より前記時刻表示手段側に配置されていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。 - 請求項1または請求項2に記載の無線通信機能付電子時計において、
無線通信機能付電子時計の側面視において、前記電磁駆動手段の駆動コイルの中心位置は、前記ムーブメントの中心位置より前記蓋部材側に配置されていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の無線通信機能付電子時計において、
前記アンテナの中心位置は、アンテナの磁心の中心位置であることを特徴とする無線通信機能付電子時計。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の無線通信機能付電子時計において、
前記アンテナの磁心は、高透磁率材で構成されていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の無線通信機能付電子時計において、
前記文字板は、光透過性を有する材料で構成され、
前記文字板の蓋部材側には、前記一方の開口側から文字板を透過して入射する光を受光するとともに、受光した光から発電する光発電手段が配置されていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の無線通信機能付電子時計において、
前記外装ケースは、合成樹脂製の外装ケース本体の表面を金属薄板で覆って一体化した構造であることを特徴とする無線通信機能付電子時計。
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