JP2005003675A - 無線通信機能付電子時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観を損なうことなく電波を良好に受信できる電波修正時計を提供すること。
【解決手段】金属製の外装ケース1内に、アンテナ5の軸方向が文字板21に平行に、かつ文字板21の下面に近接して配置される。電波修正時計100の側面視において、アンテナ5の中心位置Nは、外装ケース部1Aの中心位置P1より文字板21側に配置されている。アンテナ5が文字板21側に近接して配置されているので、外装ケース1の一方の端面側から電波を受信できる。よって、アンテナ5での受信性能を確保しながら、外装ケース1および裏蓋3を金属材料で構成でき、電波修正時計100の外観を高級感あるものにできる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば電波修正時計などの無線通信機能付電子時計に関する。
外部から電波を受信したり、外部に電波を送信したりして無線通信を行う無線通信機能付電子時計としては、例えば電波修正時計がある。電波修正時計は、標準時刻情報が含まれた電波をアンテナによって受信して時刻を修正する時計であり、このような電波修正時計として、アンテナが電波を受信しやすいように、アンテナを外装ケースの外側に配置したものがある(例えば特許文献1)。この電波修正時計では、例えば外装ケースが金属製であっても、外装ケースによって電波の受信を妨害されることなく、アンテナによって良好に電波を受信できる。
特開平11−223684号公報 (第4図) 特開2001―33571号公報 (第1図)
しかしながら、このような電波修正時計では、アンテナが外装ケース外部に配置されているので、電波修正時計の外観を損ねてしまう。一方、アンテナを外装ケースの内部に収納する場合では、金属製の外装ケースで電磁波が妨げられてしまうため、アンテナに近接して配置される裏蓋側から電磁波を受信できるように、通常裏蓋がガラスなどの非金属材料で構成されている(例えば特許文献2参照)。したがって、この場合でも裏蓋に金属材料を使用することができず、やはり電波修正時計を高級感ある外観とすることができない。
本発明の目的は、外観を損ねることなく、アンテナでの無線通信を良好にできる無線通信機能付電子時計を提供することにある。
本発明の無線通信機能付電子時計は、筒軸方向の両端のうち少なくとも一方が開口した筒形状の金属製の外装ケースと、外装ケースに収納されるアンテナと、外装ケースの一方の端部側から視認可能であるとともに、時刻を表示する時刻表示手段と、この時刻表示手段を駆動する駆動手段と、外装ケースの他方の端部側を覆う金属製の蓋部材とを備え、アンテナは、その軸方向が外装ケースの筒軸方向にほぼ直交する方向に配置されるとともに、当該無線通信機能付電子時計の側面視におけるアンテナの中心位置は、外装ケースおよび蓋部材を備えた外装ケース部の中心位置より外装ケースの一方の端部側に配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、外装ケースが金属製なので、無線通信機能付電子時計の外観が向上するが、これに伴い金属製の外装ケースによって外装ケース側面からの電波の送信や受信が妨げられる。したがって、外装ケース内のアンテナは、外装ケースの筒軸方向端部から電波を送受信しなければならない。この際、無線通信機能付電子時計の側面視において、アンテナの中心位置が、外装ケースおよび蓋部材を備えた外装ケース部の中心位置より一方の端部側に配置されているので、アンテナが、外装ケースの他方の端部側に取り付けられた金属製の蓋部材から遠い位置に配置されることとなる。よって、アンテナ周囲の電磁波が蓋部材に影響されることなく形成され、アンテナが一方の端部側から良好に電波を送受信可能となる。したがって、アンテナが、その無線通信性能を確保しながら外装ケースに収納されるので、無線通信機能付電子時計の外観が向上する。
また、これにより、蓋部材を金属材料で構成してもアンテナにおける電波の送受信が良好となるので、無線通信機能付電子時計の外観がより一層高級感あるものとなる。
なお、アンテナの中心位置は、より好ましくは、無線通信機能付電子時計の側面視において、外装ケースの一方の端部から、外装ケース部の3分の1の位置より外装ケースの一方の端部側に配置される。このような配置によれば、アンテナがより外装ケースの一方の端部側に近く配置されるので、アンテナでの電波の送受信がより一層確実となる。
ここで、アンテナが、その軸線方向が外装ケースの筒軸方向にほぼ直交する方向に配置されるとは、アンテナの軸線方向の延長線と、筒軸方向の延長線とがなす角度が90°±30°以内程度となることを意味し、好ましくは、90°±15°以内、より好ましくは90°±10°以内である。
また、無線通信機能付電子時計の側面視とは、外装ケースの筒軸方向に垂直な方向から無線通信機能付電子時計を見た状態を意味する。
さらに、外装ケース部の中心位置とは、外装ケースおよび蓋部材のうち、外装ケースの一方の端部から最も遠い端表面までの距離の中心位置をいい、例えば無線通信機能付電子時計の側面視において、蓋部材が外装ケースの他方の端部よりも突出して配置されている場合では、外装ケース部の中心位置は、外装ケースの一方の端部から蓋部材における端表面までの距離の中心位置となる。
外装ケースおよび蓋部材が金属材料で構成されているものとしては、外装ケースおよび蓋部材を金属材料のみで成形するものの他、例えばプラスチックやセラミックスなどで外装ケースおよび蓋部材の基材を成形し、これらの基材の表面に接着などにより薄板金属を接合するもの、これらの基材の表面に金属めっきなどによる金属層を形成するもの、あるいは、薄板金属の内方に射出成形等でプラスチックの基材を形成するものなどが含まれる。
また、外装ケースとしては、外装ケースの本体(いわゆる胴)に、一方の端部側に設けられた風防を保持する保持部材(いわゆるガラス縁)が設けられているものがあるが、この保持部材が金属材料で構成され、外装ケースの本体に接着やビス止めなどで一体化されている場合、外装ケースはこの保持部材をも含んで構成される。
そして、電波の送受信には、アンテナが電波を送信のみするもの、電波を受信のみするもの、および電波を送信かしつ受信するものなどが含まれる。
本発明では、外装ケースの一方の端部を覆うカバー部材と、一方の端部側から視認可能な文字板とを備え、これらのカバー部材および文字板は、非磁性材料かつ非導電性材料で構成されていることが望ましい。
この発明によれば、カバー部材および文字板が非磁性材料かつ非導電性材料で構成されているので、アンテナ周囲の非磁性材料、非導電性材料の割合が多くなり、これらのカバー部材および文字板がアンテナ周囲の磁界および電界を妨害する可能性がさらに低減し、アンテナの通信感度がより一層向上して、電波の送受信がより確実となる。
本発明では、アンテナは、磁心と、この磁心に巻き回されたコイルとを備え、磁心両端の少なくとも一端は、外装ケースの一方の端部側に折曲されていることが望ましい。
この発明によれば、アンテナの磁心両端の少なくとも一端が外装ケースの一方の端部側に折曲されているので、アンテナが、外装ケースの内部において、アンテナ端部の延長線が外装ケースの開口を通過する位置、つまり外装ケースに干渉しない位置に配置されることが可能となる。これにより、外装ケースが金属製の場合でもアンテナでの電波の送受信が容易になる。
本発明では、時刻表示手段は、12時間式の指針を備え、アンテナの軸方向は、指針が3時を指し示す位置と9時を指し示す位置とを結ぶ方向にほぼ平行に配置されていることが望ましい。
この発明によれば、アンテナの軸方向が3時と9時とを結ぶ方向にほぼ平行に配置されているので、例えば無線通信機能付電子時計が金属製のバンド部を有する腕時計に適用される場合でも、アンテナの端部の延長線上に金属製のバンド部が干渉することがなく、アンテナにおいて良好に無線通信が行われる。
ここで、アンテナの軸方向が3時と9時とを結ぶ方向にほぼ平行であるとは、アンテナの軸方向の延長線と、3時と9時とを結ぶ方向の方向線とがなす角度が0°以上30°以下程度となることを意味し、好ましくは0°以上15°以下、より好ましくは0°以上10°以下である。
本発明では、外装ケースの一方の端部側から視認可能な文字板を備え、駆動手段は、文字板および蓋部材の間に配置されるとともに、駆動コイルの誘起電圧で駆動される電磁モータを有し、当該無線通信機能付電子時計の側面視に対して、アンテナの中心位置は、駆動手段の中心位置より文字板側に配置され、かつ駆動コイルの中心位置は、駆動手段の中心位置より蓋部材側に配置されていることが望ましい。
この発明によれば、無線通信機能付電子時計の側面視において、アンテナが駆動手段の中心位置より文字板側に配置され、かつ駆動コイルが蓋部材側に配置されているので、アンテナと駆動コイルとが外装ケースの側面視において互いに離れた位置に配置されることとなる。駆動手段が時刻表示手段を駆動する際には、駆動コイルに流れる電流によって微弱磁界が発生する。この時、駆動コイルがアンテナに対して離れた位置に配置されているので、駆動コイルによって生じた磁界によるアンテナ周囲の磁界への影響が最小限に抑制される。これにより、アンテナでの電波の送受信感度が向上し、無線通信がより正確かつ良好となる。
本発明では、駆動手段は、圧電素子の振動によって時刻表示手段を駆動する圧電アクチュエータを備えていることが望ましい。
この発明によれば、圧電素子に電圧を印加することによって圧電アクチュエータを振動させ、この振動によって時刻表示手段を駆動する。時計の駆動手段として通常使用される電磁モータとは異なり、圧電アクチュエータは駆動時にも磁界を発生しないので、アンテナ周囲の磁界を妨げることがなく、アンテナでの電波の送受信がより確実となり、アンテナでの無線通信精度が向上する。
本発明では、駆動手段に電力を供給する電池を備え、かつ駆動手段に設けられるとともに歯車を有する輪列と、時刻表示手段を外部から手動で操作できるように切替可能な切替ユニットと、水晶振動子を有する水晶振動子ユニットと、駆動手段の動作を制御する制御ブロックとの少なくともいずれか一つを備え、アンテナは、当該無線通信機能付電子時計の平面視で、輪列、切替ユニット、水晶振動子ユニット、および制御ブロックの少なくともいずれか一つを挟んで電池とは反対側に配置されていることが望ましい。
この発明によれば、通常電池の外缶ケースは金属製であるが、アンテナおよび電池が、輪列、切替ユニット、水晶振動子ユニット、および制御ブロックの少なくともいずれか一つを挟んで互いに反対側に配置されているので、電池がアンテナから遠い位置に配置されることとなる。したがって、電池がアンテナで受ける電波磁界を妨げることなく、アンテナの電波の送受信感度が向上し、無線通信がより一層確実となる。
ここで、無線通信機能付電子時計の平面視とは、外装ケースの筒軸方向に平行な方向から無線通信機能付電子時計を見た状態を意味する。
本発明の無線通信機能付電子時計によれば、無線通信機能付電子時計の側面視において、アンテナの中心位置が外装ケース部の中心位置より一方の端部側に配置されているので、アンテナが当該端部側に近く配置され、当該端部側から無線通信できる。したがって、外装ケースや他方の端部側の裏蓋などを金属材料で構成することができるので、無線通信機能付電子時計の外観を損なうことなく良好に無線通信できるという効果がある。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第二実施形態以降で、以下に説明する第一実施形態での構成部品と同じ部品および同様な機能を有する部品には同一符号を付し、説明を簡単にあるいは省略する。
〔第一実施形態〕
図1には、第一実施形態にかかる無線通信機能付電子時計としての電波修正時計100の平面図が、また図2には図1のII-II断面図が、そして図3には図1のIII-III断面図が示されている。
この電波修正時計100は、腕時計型であって、図1、図2、図3に示されるように、リング状(両端が開口の短筒形状)の外装ケース1を備える。
外装ケース1は、各指針を駆動する歯車の軸線方向(例えば二番車444の軸線方向)である筒軸方向L1の両端が開口したリング状部材であって、例えば、黄銅、ステンレス鋼、チタン合金などの金属材料によって形成されている。外装ケース1の厚み(筒軸方向L1方向の高さ)はリングの径に比べて小さいものであり、10mm以下あるいは5mm以下に形成される。外装ケース1の外周で互いに反対位置には、腕時計用バンドを取り付ける取付部11,12が形成されている。ここで、外装ケース1の中心点からみて取付部11,12のうち一方が設けられる方向を12時方向とし、取付部11,12の他方が設けられる方向を6時方向とする。図1中では、上方(取付部11の方)を12時方向とし、下方(取付部12の方)を6時方向とする。
外装ケース1の胴部には、略4時方向から貫通する巻真131が設けられている。巻真131の一端は外装ケース1の外側に位置するとともに、この一端には竜頭132が設けられている。巻真131の他端は外装ケース1の内側に位置するとともに、この他端側にはカンヌキ133およびオシドリ134が設けられている。カンヌキ133は、ツヅミ車135と係合し、巻真131を引き出すことにより、オシドリ134、カンヌキ133を介してツヅミ車135が巻真131の軸方向に移動して日の裏車(図示せず)と噛み合って、指針の位置を修正できるように構成されている。巻真131、カンヌキ133、オシドリ134およびツヅミ車135などにより、指針の位置修正を外部から手動で操作できるように切替可能な切替ユニット13が構成されている。
外装ケース1の一方の開口側には図2、図3に示されるように、時刻表示手段2が設けられ、外装ケース1の他方の開口には開口を閉じる裏蓋(蓋部材)3が設けられている。ここで、図2および図3中の上方を電波修正時計100の上方とし、図中の下方を電波修正時計100の下方とする。また、筒軸方向L1に沿った方向を電波修正時計100の厚み方向(高さ方向)とする。
時刻表示手段2は、外装ケース1の筒軸方向L1(図1中では紙面垂直方向)に対して略直交する時刻表示面211を有する文字板21と、この文字板21上で回動する指針221、222とを備えて構成されている。
文字板21は略円板状であって外装ケース1の開口を閉じる面積を有する。文字板21は非導電性かつ非磁性の材料で構成されており、例えば、プラスチック、セラミックス、紙類、その他任意の材料が採用できる。時刻表示面211は外部から視認可能に外方に向けて設けられ、時刻表示面211上の外縁寄りには時刻を表す数字や文字などの装飾(不図示)が円環状に印字されている。
指針は、分を示す分針221と、時を示す時針222とを備えて構成されている。指針221、222は両者とも黄銅、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材料で構成されている。分針221および時針222が文字板21の略中心を回転軸として時刻表示面211上で回動され、時刻表示面211上の数字や文字などを指し示すことで時刻が示される。したがって、指針は、時針222の一周分で12時間を表す12時間式の時刻表示手段となっている。
指針221、222を間にして文字板21と対向して風防(カバー部材)23が設けられている。風防23は、外装ケース1の一方の開口端を覆うように設けられ、この開口を塞ぐ面積を有する。風防23は、非導電性かつ非磁性の光透過性材料で構成され、例えば、無機ガラスや有機ガラスで形成される。
裏蓋3は、文字板21に対して所定間隔を有して配置されており、外装ケース1の他方の開口端を覆うように設けられて、この開口を閉じる面積を有する。裏蓋3は、導電性かつ非磁性の金属材料で構成され、例えば、ステンレス鋼、黄銅、チタン合金などが採用できるし、導電性かつ磁性の金属材料であるパーマロイなども採用できる。
外装ケース1の内側で文字板21および裏蓋3との間には、計時機能を有するムーブメント4と、ムーブメント4を外装ケース1に保持するプラスチックの中枠14と、ムーブメント4に電力を供給する電池49と、時刻情報を含む標準電波を受信するアンテナ5とが設けられている。
ムーブメント4は、水晶振動子411(図4参照)を含む水晶振動子ユニット41と、制御機能を有する回路ブロック(制御ブロック)42と、指針221、222を回動させるステッピングモータ(電磁モータ)43A,43Bを備えた駆動手段と、ステッピングモータ43A,43Bの動力を回転運動として指針221、222に伝達する輪列44と、輪列44を外装ケース1の筒軸方向L1から挟持する地板46および輪列受47とを備えて構成されている。
水晶振動子ユニット41は、基準クロック用の水晶振動子411を備えている。また、標準電波の周波数(60kHz、40kHz)に同調する同調信号生成用の水晶振動子として60kHz用の水晶振動子412と40kHz用の水晶振動子413とが設けられている。同調信号生成用の水晶振動子412、413は略9時方向に配置されている。
水晶振動子ユニット41および回路ブロック42は、略12時方向に配設されている。図4に、水晶振動子ユニット41および回路ブロック42の構成ブロック図を示す。
回路ブロック42は、アンテナ5で受けた標準電波を処理して時刻情報として出力する受信回路421と、受信回路421から出力された時刻情報を記憶する記憶回路422と、水晶振動子411からのクロックパルスで現時刻をカウントするとともに受信した時刻情報で現時刻を修正する中央制御回路423と、ステッピングモータ43A,43Bを駆動するモータ駆動回路425と、指針位置を検出する針位置検出回路426とを備えている。
受信回路421は、アンテナ5によって受信された標準電波を増幅する増幅回路、所望の周波数成分を抽出するフィルタ、信号を復調する復調回路、信号をデコードするデコード回路などを備えて構成されている。
記憶回路422は、受信回路421でデコードされた時刻情報を一旦記憶するとともに記憶した複数の時刻情報を対比して受信の成否を判断する。
中央制御回路423は、発振回路、分周回路、現時刻をカウントする現時刻カウンタ、および、受信した時刻情報に従って現時刻カウンタのカウント値を修正する時刻修正回路などを備えている。中央制御回路423は、受信回路421の受信スケジュールを記憶するとともに受信動作を制御する受信制御回路424を備え、受信スケジュールとしては、午前2時から午前2時6分に受信動作を行う設定が行われる。また、受信制御回路424に対して切替ユニット13による入力操作によって時刻情報の強制受信が指令された場合には、受信制御回路424からの出力信号により受信回路421で受信動作が実行される。
モータ駆動回路425は、中央制御回路423から指令されるタイミングでステッピングモータ43A,43Bに駆動パルスを印加する。
針位置検出回路426は、指針(分針221、時針222)の針位置を検出して中央制御回路423に検出結果を出力する。中央制御回路423内において、針位置検出回路426からの検出結果と時刻カウンタのカウンタ値とが比較される。そして、この比較結果に基づいて指針位置をカウンタ値に一致させるモータパルスの出力がモータ駆動回路425に指令される。
駆動手段は、分針221を回転させる分針用ステッピングモータ43Aと、時針222を回転させる時針用ステッピングモータ43Bとを備えている。
ステッピングモータ43A,43Bは、モータ駆動回路425から供給される駆動パルスによって磁力を発生する駆動コイル431A,431Bと、この駆動コイル431A,431Bによって励磁されるステータ432A,432Bと、ステータ432A,432Bに励磁される磁界により回転するロータ433A,433Bとを備えている。分針用ステッピングモータ43Aは、略10時方向に配設され、時針用ステッピングモータ43Bは、略8時方向に配設されている。
ステッピングモータ43A,43Bは、電波修正時計100を筒軸方向L1に垂直な方向から見た状態、つまり図2や図3のような電波修正時計100の側面視(断面視)において、駆動コイル431A,431Bが輪列受47に重なる位置に配置され、これにより、駆動コイル431A,431Bは裏蓋3に近接して配置されている。この時、駆動コイル431A,431Bの厚み方向(高さ方向)の中心位置Mは、ムーブメント4の厚み方向の中心位置C、つまり地板46および輪列受47から等間隔の位置よりも裏蓋3に近い側となる位置に配置されている。したがって、駆動コイル431A,431Bの厚み方向の中心位置Mから輪列受47下面までの距離M1は、駆動コイル431A,431Bの厚み方向の中心位置Mから地板46上面までの距離M2より小さくなるように設定されている。
輪列44は、ロータ433A,433Bの回転を指針221、222に伝達し、分針用ステッピングモータ43Aから分針221が接続された分針軸442と一体回転する二番車444へ繋がる分針用輪列44Aと、時針用ステッピングモータ43Bから時針222が接続された筒車441へ繋がる時針用輪列44Bとを備えて構成されている。輪列44は、ステンレス鋼などの導電性および磁性を有する金属材料や、セラミックスやプラスチックのような非導電性および非磁性の材料など、適切な強度を確保できる材料を適宜選択すればよい。
地板46は、文字板21側において輪列44を軸支し、輪列受47は裏蓋3側において輪列44を軸支する。地板46および輪列受47は、非導電性かつ非磁性の材料で構成され、例えば、プラスチックやセラミックスで形成される。なお、輪列受47は、平面面積が小さければ、黄銅等の金属材料を用いてもよい。
輪列44、ステッピングモータ43A,43B、および回路ブロック42は、地板46および輪列受47の間に挟まれて一体化されることにより、ムーブメント4を構成している。
中枠14は外装ケース1の内周に沿ったリング状部材であって、ムーブメント4の周端面を囲んでいる。そして、この中枠14によりムーブメント4が外装ケース1内に保持されている。中枠14は、非導電性かつ非磁性の材料で形成され、例えば、プラスチックやセラミックスで形成される。
電池49は、一次電池または二次電池であり、その外缶ケースが金属材料で形成されている。電池49は、略2時方向に配設され、略1時方向から略3時方向にわたって場所を占めている。
アンテナ5は、純鉄、アモルファス金属などの高透磁率材料で構成された磁心51と、この磁心51にコイル52が多層に巻きまわされて形成されている。磁心51は、鉄損を低減できるように薄板状部材を多数積層して断面外形形状が略矩形状に形成されている。なお、薄板状部材同士はエポキシ系等の絶縁性を有する接着剤で接着されている。
アンテナ5は、電波修正時計100の側面視において、その軸方向が文字板21の平面にほぼ平行に、かつ文字板21において時刻表示面211とは反対側の面、つまり文字板21の裏蓋3側の面に近接して配置されている。この時、アンテナ5は、文字板21に当接して配置されていてもよいし、または文字板21と所定寸法以内の間隔を有して配置されていてもよい。アンテナ5と文字板21との所定寸法は、アンテナ5の形状や、文字板21の材質、寸法等を勘案して、アンテナ5が良好に電波を受信できる距離に予め設定すればよい。
ここで、本実施形態においては、アンテナ5は地板46上面に形成された溝461に収納され、地板46上面から露出して配置され、アンテナ5の外形部分が文字板21下面に当接されている。この時、電波修正時計100の側面視において、磁心51の中心位置Nは、ムーブメント4の中心位置Cより文字板21側に配置されることとなる。言い換えれば、電波修正時計100の厚み方向において、磁心51の中心位置Nは、ムーブメント4の中心位置Cより風防23側であり、また外装ケース1の一方の開口端(端部)側であるといえる。
またこの時、外装ケース1および裏蓋3を外装ケース部1Aとすると、電波修正時計100の側面視において、磁心51の中心位置Nは、外装ケース部1Aの中心位置P1よりも文字板21側に配置されている。言い換えれば、外装ケース1の風防23側の端部(一方の端部)から磁心51の中心位置Nまでの距離Q1は、磁心51の中心位置Nから裏蓋3側の下端(端表面)までの距離Q2よりも小さくなっている。この時、風防23から文字板21までの距離が小さいほど、アンテナ5を風防23側に近づけて配置できるので、前述の位置関係が成り立ちやすい。したがって、指針が時針222および分針221のみであると、秒針やその他の指針がある場合に比べて、文字板21を風防23に近づけて配置でき、これによりアンテナ5を風防23側に近づけて配置することができる。この観点より、距離Q1は(Q1+Q2)×1/3よりも小さくなるように設定されていることがより好ましい。
さらに、電波修正時計100の側面視において、コイル52と駆動コイル431A,431Bとは、厚み方向(高さ方向)に重ならないように配置されている。そして、磁心51およびステータ432A,432B(つまり駆動コイル431A,431Bの磁心)も、厚み方向(高さ方向)に重ならないように配置されている。
電波修正時計100を外装ケース1の筒軸方向L1に沿った方向から見た状態、つまり電波修正時計100の平面視(図1の状態)において、アンテナ5は略6時方向に配設され、その軸方向が略3時方向と略9時方向とを結ぶ方向にほぼ平行となっている。また、アンテナ5は、電波修正時計100の平面視において、切替ユニット13を挟んで電池49とは反対側に配置されていることとなる。
このような構成を備える第一実施形態の電波修正時計100の動作について説明する。
水晶振動子411の発振を分周して生成された基準クロックにより時刻カウンタの現時刻が更新される。また、針位置検出回路426にて指針(分針221、時針222)の位置が検出され、検出結果は中央制御回路423に出力される。指針位置と時刻カウンタのカウンタ値とが比較され、比較結果に基づいてモータ駆動回路425を介してステッピングモータ43A,43Bが駆動される。ステッピングモータ43A,43Bの駆動によるロータ433A,433Bの回転は輪列44にて指針221、222に伝達され、指針221、222により時刻表示面211上の数字が指示されることにより、現時刻が表示される。
次に、標準電波の受信動作および標準電波の時刻情報に基づく時刻修正動作について説明する。
標準電波はアンテナ5で受信される。ここで、標準電波は、電磁波であるところ、電波の進行方向に対して垂直方向に振動する電界変動と、電波の進行方向および電界変動に垂直方向に振動する磁界変動とからなる。そして、磁界変動が、風防23および文字板21を抜けて、アンテナ5の磁心51を通り、軸線に沿ってコイル52に鎖交することでコイル52に誘導電圧が生じ、標準電波の受信が行われる。
受信制御回路424に設定された受信開始時刻である午前2時になると、受信制御回路424から受信回路421に受信動作開始の指令が出力される。あるいは、切替ユニット13により、強制受信操作が入力されると、受信制御回路424から受信回路421に受信開始の指令が出力される。受信回路421は、受信開始の指令を受けると、電池49から電力供給を受けて、アンテナ5で受信された信号(時刻情報)のデコードを開始する。
デコードされた時刻情報は一旦記憶回路422に記憶されるとともに、複数回(例えば6回)の受信で得られた時刻情報を前後同士で比較して受信の正確さを判断する。正確に受信された時刻情報に従って時刻修正回路により時刻カウンタの現時刻が修正される。そして、時刻カウンタの時刻に従って針位置が修正され、受信時刻に従った時刻が示される。
このような第一実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1) アンテナ5が、外装ケース1の内部に収納されているので、アンテナが外装ケースの外側に配置される従来の電波修正時計に比べて、電波修正時計100の外観を向上させることができる。
また、アンテナ5が文字板21および風防23(外装ケース1の一方の端部側)に近い位置に配置されている、つまり、電波修正時計100の側面視において、アンテナ5の中心位置Nが、外装ケース部1Aの中心位置P1より文字板21および風防23側に配置されているので、アンテナ5が文字板21側(風防23側、つまり外装ケース1の一方の端部側)から良好に電波を受信できる。したがって、文字板21側と反対側で、アンテナ5とは遠い外装ケース1の他方の端部側に配置された裏蓋3を金属材料で構成することができ、これによっても電波修正時計100の外観を向上させることができる。
さらに、外装ケース1も金属材料で構成されているので、電波修正時計100の外観をより一層向上させることができ、高級感ある外観を得ることができる。そして、外装ケース1および裏蓋3がともに金属材料で構成されている本実施形態においても、アンテナ5が外装ケース1の一方の端部側に配置されているので、当該一方の端部側から良好に電波を受信できる。
(2) 電波修正時計100の側面視において、アンテナ5の中心位置Nが、ムーブメント4の中心位置Cより文字板21側(風防23側、つまり外装ケース1の一方の端部側)に配置されているので、アンテナ5を文字板21側により近接して配置でき、外装ケース1の一方の端部側からアンテナ5での電波を受信しやすくできる。したがって、アンテナ5の受信感度をより一層向上させることができる。
(3) また、この時ステッピングモータ43A,43Bの駆動コイル431A,431Bがムーブメント4内で裏蓋3側に近接して配置されているので、アンテナ5の軸線と駆動コイル431A,431Bの軸線とを電波修正時計100の側面視において互いに離れた位置に配置することができる。通常、駆動コイル431A,431Bに電流が流れると、駆動コイル431A,431B周囲には微弱磁界が発生するが、これらの駆動コイル431A,431Bがアンテナ5から離れた位置に配置されているので、この微弱磁界によるアンテナ5への影響を低減することができる。
また、駆動コイル431A,431B(またはステータ432A,432B)と、アンテナ5のコイル52(または磁心51)とが、電波修正時計100の側面視において重ならない位置に配置されているので、これによっても両者を側面視において互いに離れた位置に配置でき、ステッピングモータ43A,43Bで発生する微弱磁界によるアンテナ5の電波受信への影響をより低減できる。さらに、駆動コイル431A,431Bが裏蓋3側に近接して配置されているので、外部からの電波がステータ432A,432Bに引き込まれるのを防止でき、アンテナ5が、外装ケース1の文字板21側の開口から電波を容易に受信できる。
(4) アンテナ5と電池49との間に、切替ユニット13が配置されているので、電池49の金属製の外缶ケースによるアンテナ5周囲の磁界への影響を最小限に抑制でき、アンテナ5での電波受信をより確実かつ正確にできる。
(5) アンテナ5が3時および9時を結ぶ方向にほぼ平行に配置されているので、例えば取付部11,12に金属製の腕時計用バンドが取り付けられる場合でも、アンテナ5の軸方向延長線上に腕時計用バンドが干渉しないので、腕時計用バンドによって電波磁界を妨げられることなく、アンテナ5において良好かつ確実に電波を受信できる。
(6) 文字板21および風防23が非磁性かつ非導電性の材料で構成されているので、外装ケース1の風防23側の開口から入った電波が文字板21および風防23を抜けることができる。したがって、アンテナ5が外装ケース1の開口から進入する電波を良好に受信できる。
〔第二実施形態〕
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は第一実施形態におけるアンテナ5の形状が異なるものである。
図5には、第二実施形態にかかる電波修正時計100の平面図が、また図6には、図5のVI-VI断面図が示されている。これらの図5および図6において、アンテナ5の磁心51は、略リング板状に形成され、その中心が文字板21の中心(つまり外装ケース1の中心)にほぼ一致するように配置されている。電波修正時計100の平面視において、磁心51の内周は、筒車441や二番車444よりも大きい径寸法の円形に形成され、磁心51の外周は、分針軸442からロータ433A,433Bまでの距離よりも小さい半径の円形に形成されている。
磁心51の略3時方向および略9時方向には、それぞれ文字板21の半径方向外側に向かって突出するコア部511A,511Bが一体的に形成されている。コア部511A,511Bには、それぞれコイル52A,52Bが巻き回されており、これにより、コイル52A,52Bの軸線方向は、3時と9時とを結ぶ方向にほぼ平行に配置されている。なお、これらのコイル52A,52Bは、直列に接続されていてもよいし、並列に接続されていてもよい。また、コア部511A,511Bは二つ設けられているものに限らず、電波修正時計100の構成部品の配置や、アンテナ5の寸法に応じて複数個設けられていてもよい。
このようなアンテナ5は、文字板21の下側で、ムーブメント4上側に配置され、コイル52A,52Bの軸線方向が文字板21の平面方向にほぼ平行に配置されている。また、アンテナ5は、その外形部分において文字板21の下面に当接されている。
この時、第一実施形態と同様に、電波修正時計100の側面視において、アンテナ5の厚み方向の中心位置Nは、ムーブメント4の厚み方向の中心位置Cよりも文字板21側に配置され、かつ、外装ケース部1Aの厚み方向の中心位置P1よりも文字板21側に配置されている。つまり、外装ケース1の上端からアンテナ5の中心位置Nまでの距離Q1は、アンテナ5の中心位置Nから裏蓋3の下端までの距離Q2よりも小さくなっている。ここで、距離Q1は、第一実施形態と同様に、(Q1+Q2)×1/3よりも小さくなるように設定されていることがより好ましい。
また、電波修正時計100の側面視において、コア部511A,511Bの軸方向端部は、外装ケース1内周面まで所定距離Xを有し、したがって、コア部511A,511B端部の中心位置および外装ケース1の内周上端を結んだ線と、筒軸方向L1に平行な方向線L2とがなす角θが所定角度θ1となるように設定されている。なお、所定距離Xおよび所定角度θ1は、外装ケース1が金属材料で構成されていてもアンテナ5において電波受信が可能となるように、外装ケース1の材質、寸法や、アンテナ5の寸法、磁心51およびコイル52の材質、寸法などを勘案して適宜設定される。ここで、電波修正時計100の側面視において、アンテナ5の中心位置Nが外装ケース部1Aの中心位置P1より文字板21側である場合に、所定角度θ1は例えば30°以上であればアンテナ5での電波受信が可能であり、より好ましくは45°以上、さらに好ましくは60°以上に設定される。
このような第二実施形態によれば、第一実施形態の(1)、(2)、(3)および(6)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
(7) 磁心51が、電波修正時計100の平面視で筒車441や二番車444などの歯車が多数重なる中心を避けて環状に形成されているので、これらの歯車が磁性材料や導電性材料で構成されている場合でも、これらの歯車によるアンテナ5への磁界の影響を受けにくくできる。したがって、アンテナ5での良好な電波受信性能を維持しながら、輪列44を金属材料で構成することができる。輪列44に金属材料を使用することにより、輪列44の剛性を高めることができ、電波修正時計100の耐久性を向上させることができる。
(8) アンテナ5のコイル52A,52Bが3時および9時を結ぶ方向にほぼ平行に配置されているので、第一実施形態の(5)の効果と同様に、例えば取付部11,12に金属製の腕時計用バンドが取り付けられる場合でも、アンテナ5の軸方向延長線上に腕時計用バンドが干渉せず、腕時計用バンドによって電波磁界を妨げられることなく、アンテナ5において良好かつ確実に電波を受信できる。
(9) コア部511A,511Bが外装ケース1の内周面から所定距離Xを有して配置され、この時コア部511A,511Bの端部中心が外装ケース1の内周上端に対して所定角度θ1を有して配置されているので、外装ケース1が金属材料で構成されていても、外装ケース1の文字板21側の開口から良好の電波を受信できる。
(10) 磁心51が環状に形成され、コア部511A,511Bがその周上に複数箇所(二箇所)形成されているので、アンテナ5のコイル52A,52Bを分割して配置することができるとともに、アンテナ5の十分な受信感度を確保できる。また、逆に、コイル52A,52Bを分割して配置できるので、アンテナ5の形状の自由度を向上させることができ、外装ケース1内での配置の自由度を向上させることができる。
〔第三実施形態〕
次に、本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態は、第一実施形態における電波修正時計100に日車を設けたものである。
図7には、第三実施形態にかかる電波修正時計100の平面図が、また図8には図7のVIII-VIII断面図が示されている。これらの図7および図8において、電波修正時計100は、日車45を備えている。
日車45は、外装ケース1の内方で、ムーブメント4および文字板21の間に配置されている。この日車45は、中央部が開口された環状の歯車で、例えば、プラスチックや無機ガラス、紙材などの非導電性かつ非磁性の材料で構成されている。日車45は、筒車441から繋がる輪列(不図示)に噛合され、筒車441の回転により所定の速度で回転される。日車45には文字板21に対向して日を表す文字が記されている(不図示)。なお、文字板21には、日車45の文字を外部から視認可能にする日窓212が略3時方向に開口形成されている。日車45は、ムーブメント4上面と円盤状の日車押さえ451との間に挟持されて、回転可能に支持されている。
アンテナ5は、その軸方向が3時と9時とを結ぶ方向にほぼ平行に配置され、日車45の内周より内側に配置されている。したがって、電波修正時計100の平面視において、アンテナ5と日車45とは重ならないようになっている。また、電波修正時計100の側面視においては、アンテナ5は文字板21とほぼ平行に配置され、アンテナ5の外形部分が文字板21の下部に近接配置されている。具体的には、アンテナ5は、地板46に形成されたアンテナ挿入孔46Aに挿入されて地板46表面から突出して配設されることにより、アンテナ5の側面が日車押さえ451の下面に当接されている。
このような構成の電波修正時計100においても、第一実施形態の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および(6)の効果と同様の効果が得られ、電波修正時計100の側面視において、アンテナ5の中心位置Nが、外装ケース部1Aの中心位置P1よりも文字板21側に近く、またムーブメント4の中心位置Cよりも文字板21側に近く配置されているので、アンテナ5が外装ケース1の文字板21側の開口から良好に電波を受信できる。
また、アンテナ5と日車45とが電波修正時計100の平面視において重ならないように配置されているので、日車45を導電性かつ磁性を有する金属材料などで構成した場合でも、アンテナ5での良好な電波受信性能を確保できる。
〔第四実施形態〕
次に、本発明の第四実施形態について説明する。第四実施形態は、第一実施形態における電波修正時計100に光発電手段6を設けたものである。
図9には、第四実施形態にかかる電波修正時計100の平面図が、また図10には、図9のX-X断面図が示されている。これらの図9および図10において、電波修正時計100は光発電手段6を備えている。
光発電手段6は、文字板21の時刻表示面211とは反対側に配設され、光電変換により発電を行う光電変換素子61と、光電変換素子61を支持する支持基板62とを備えて構成されている。
光電変換素子61は、文字板21と略同一の面積を有する略円形のパネル状であり、文字板21側から透明電極層(TOC)、半導体層、透明電極層がこの順で積層されて構成されている(図示省略)。透明電極層は、透明導電膜を有し、透明導電膜としては、例えば、SnO、ZnO、ITO(Indium Tin Oxide)などが挙げられる。半導体層は、微結晶または非晶質のシリコンでありpn接合された構造を有するPIN型フォトダイオードである。なお、文字板21から離隔する側の透明電極層には反射金属膜が蒸着されていてもよい。
支持基板62は、ポリイミド樹脂、ガラス入りエポキシ樹脂、セラミックス等の非磁性かつ非導電性の材料で構成されている。支持基板62は、光電変換素子61と略同一の面積を有する板状であって文字板21とは反対側で光電変換素子61に接着されている。
このような光発電手段6は、光電変換素子61を文字板21下面に接合したり、支持基板62をムーブメント4上面にビス止めなどして、外装ケース1内部に固定されている。
なお、文字板21は、非導電性、非磁性の材料で構成され、風防23側から光発電手段6が受光できるように、例えば無機ガラスや有機ガラスなどの光透過性の材料で構成されている。
アンテナ5は、その軸線が支持基板62の下面(光電変換素子61が設けられた側とは反対側の面)に、支持基板62と平行となるように配置されている。また、アンテナ5は、地板46に形成されたアンテナ挿入孔46Aに挿入されているので、アンテナ5の外形部分は、支持基板62に当接されて配置されている。
電波修正時計100の平面視において、アンテナ5は略6時方向に配設され、その軸方向が3時と9時とを結ぶ方向にほぼ平行に配置されている。
また、電波修正時計100の側面視において、アンテナ5の中心位置Nは、ムーブメント4の中心位置Cより文字板21側で、かつ外装ケース部1Aの中心位置P1より文字板21側となっている。つまり、外装ケース1の風防23側の端部(一方の端部)からアンテナ5の中心位置Nまでの距離Q1は、アンテナ5の中心位置Nから裏蓋3の下端までの距離Q2より小さくなっている。
このような構成の電波修正時計100においても、第一実施形態の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)および(6)の効果と同様の効果が得られ、アンテナ5が文字板21側に近接して配置されているので、文字板21側(風防23側、つまり外装ケース1の一方の端部)から良好に電波を受信できる。
また、この時支持基板62が非磁性かつ非導電性の材料で構成されているので、外部からの電波が光発電手段6を貫通することができ、光発電手段6の直下に配置されたアンテナ5で文字板21側から良好に電波を受信できる。したがって、光発電手段6は、アンテナ5が近接配置されても、その影響を受けることなく良好に受光し発電することができるとともに、アンテナ5は、光発電手段6の影響を受けることなく良好な受信性能を確保することができ、しかもその際は、裏蓋3や外装ケース1を金属材料で構成することができ、電波修正時計100の外観を向上させることができる。
なお、支持基板62に磁性材料などを使用する場合でも、支持基板62の形状や配置を電波修正時計100の平面視においてアンテナ5に重ならないように工夫したり、支持基板62を限りなく薄く構成することにより、アンテナ5周囲の磁界への影響を無視できるほど小さくするなどの方法によって正確な電波を受信できることも考えられるので、支持基板62の材料は非磁性材料に限定されない。要するに、支持基板62の形状や材質は、アンテナ5の電波受信を妨げないように構成されていればよく、例えば導電性材料の黄銅や、ベリリウム銅、非磁性のステンレス鋼などが採用できる。
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、外装ケースの形状は任意であり、各実施形態での円筒形に限らず、角筒状や変形筒形状など、用途やデザインに応じて適宜設定できる。また、外装ケースは、両端が開口となっているものに限らず、例えば、外装ケースと蓋部材とが一体となった有底筒状に形成されていてもよく、要するに少なくとも一方の端部が開口となっていればよい。
外装ケースは、ムーブメントを保持する胴や、カバー部材を保持するガラス縁等の複数の金属外装部品が組み立てられて一体に構成される構造であってもよい。また、外装ケースは、金属材料のみで構成されるものに限らず、例えば合成樹脂製の外装ケース本体の表面を金属薄板で覆って一体化した構造であってもよい。
電波修正時計の構成は、各実施形態のものに限らず電波によって表示時刻を修正する時計であれば任意であり、第三実施形態のように日車45を有するものや、第四実施形態のように光発電手段6を有するものであってもよく、その他例えばストップウォッチ機能を備えたクロノグラフや、アラーム機能を備えた時計など、用途や使用に応じて任意に構成してよい。
アンテナの形状、構成は、各実施形態に示されたものに限らず、アンテナの受信性能や外装ケースのスペース等を勘案して適宜設定してよい。例えばアンテナは、磁心が設けられておらず、中空筒状に形成された、いわゆるコアレス状のものであってもよい。また、アンテナの磁心は、薄板状部材を多数積層したものに限らず、例えば角柱や円柱状に形成されていてもよい。
また、アンテナの形状は、例えばその磁心が外装ケースの一方の端部側に折曲されていてもよい。
図11には、本発明のアンテナの形状の変形例が示されている。図11において、アンテナ5は磁心51がコイル52の両端外側において文字板21側に折り曲げられ、磁心51の端部が文字板21の下面に沿って平行に配置されて文字板21に当接されている。このような形状のアンテナ5では、コイル52の厚み分だけ、アンテナ5の端部、つまり磁心51の端部をより文字板21側に近づけて配置することができ、アンテナ5の受信感度を高めることができる。
図12および図13には、光発電手段6を備えた図10の変形例であって、アンテナの形状についての別の変形例が示されている。図12では、磁心51がコイル52の両端外側において金属材料で構成された外装ケース1の風防23側の開口に向かって傾斜している。また、図13では、アンテナ5は磁心51およびコイル52全体が文字板21方向に湾曲しており、これにより磁心51の端部がコイル52より文字板21側に近接して配置される。図12および図13において、磁心51の折曲角度あるいは湾曲率は、磁心51の端部中心と、外装ケース1の内周上端とを結んだ線の、筒軸方向L1に平行な方向線L3に対する角度θが、所定角度θ1となるように設定されることが望ましい。この時所定角度θ1は、例えば30°以上であればアンテナ5で電波を受信可能となり、より好ましくは45°以上、さらに好ましくは60°以上であれば電波の受信が良好となる。
あるいは、図12および図13には図示しないが、磁心51の折曲角度あるいは湾曲率は、アンテナ5端部の延長線が金属の外装ケース1に干渉することなく、風防23が設けられた一方の開口を通過するように設定されていてもよい。
また、この時、図12および図13では、各実施形態と同様に、電波修正時計100の側面視で、アンテナ5の中心位置Nが外装ケース部1Aの中心位置P1よりも文字板21側に配置されている。なお、図13においては、電波修正時計100の側面視においてアンテナ5の最も裏蓋3側に近い位置(図13ではアンテナの長さ方向の中心)における中心位置Nが外装ケース部1Aの中心位置P1より文字板21側に配置されている。
このように、アンテナ両端のうち少なくとも一端が外装ケースの一方の端部に向かって折曲されたり湾曲されたりしていれば、外装ケースの開口から入った電波がアンテナの磁心に入りやすく、したがって電波受信を良好にできる。
また、逆にこのようにアンテナを一方の開口側に折曲すること等によって電波の受信性能を向上させることができるので、外装ケースを小さくしてもアンテナでの良好な電波受信を確保できる。したがって、外装ケースの小型化を促進でき、デザインの多様化を促進させることができる。
第二実施形態のアンテナ5では、コア部511A,511Bが外装ケース1の内周面から所定距離Xを有して配置され、コア部511A,511Bの端部中心が外装ケース1の内周上端に対して所定角度θ1を有して配置されていたが、このようなアンテナの位置関係は他の実施形態についても適用できる。
例えば、図14には、アンテナの位置関係の図が示されている。この図14において、アンテナ5の端部は、外装ケース1の内周面から所定距離Xを有して配置され、アンテナ5の端部中心および外装ケース1の内周上端を結ぶ線と、筒軸方向L1に平行な方向線L3とがなす角度θは、所定角度θ1に設定されている。所定角度θ1は、第二実施形態と同様に、外装ケース1の文字板21側の開口からアンテナ5が良好に電波を受信できるように設定され、例えば所定角度θ1が30°以上であれば、アンテナ5で電波を受信可能であり、好ましくは45°以上、より好ましくは60°以上に設定されれば、アンテナ5での電波受信が良好となる。
アンテナのムーブメント内での平面的な配置は、任意に設定でき、例えばアンテナと蓋部材との間に時計の構成部品が配置されていてもよい。
図15には、電波修正時計の変形例を示す平面図が、また、図16には、図15のXVI-XVI断面図が示されている。これらの図15および図16において、アンテナ5は各実施形態と同様にムーブメント4内において文字板21側に近接して配置されている。また、文字板21とムーブメント4との間には、第四実施形態と同様の光発電手段6が設けられている。電波修正時計100の側面視において、アンテナ5と輪列受47との間には、時針用ステッピングモータ43Bの時針用輪列44Bの一部である歯車が配置されている。つまり、時針用輪列44Bは、電波修正時計100の平面視において、アンテナ5と重なって配置されている。アンテナ5は文字板21側に近接して配置されているので、アンテナ5と輪列受47との間にはある程度のスペースが形成される。そこで、このスペースを利用して電波修正時計100の他の構成部品を配置することにより、電波修正時計100のスペース効率を高めることができる。これにより、電波修正時計100の小型化を促進できる。また、電波修正時計100の平面視において、時針用輪列44Bがアンテナ5側に近接して配置されるので、電波修正時計100の略9時方向のスペースが大きく取れるため、例えば水晶振動子412,413を大きくすることができる。このように、アンテナ5が文字板21側に近接して配置されることにより、アンテナ5と輪列受47との間のスペースを有効に利用できる。なお、アンテナ5と輪列受47との間には、時針用輪列44Bに限らず、例えば切替ユニット13や、回路ブロック42、水晶振動子ユニット41等の任意の部品、部材を配置できる。
また、第二実施形態のように、電波修正時計に日車が設けられている場合には、アンテナ5は、図17および図18に示されるように、電波修正時計100の平面視で日車45に重なって配置されていてもよい。
図17は、本発明のアンテナの配置の変形例を示す平面図であり、図18は、図17のXVIII-XVIII断面図である。これらの図17および図18に示されるように、電波修正時計100の平面視において、アンテナ5は、略6時方向に配設されており、図15および図16に示される電波修正時計100のアンテナ5に比べて外装ケース1内でより外周側に配置されている。この配置により、アンテナ5の一部は電波修正時計100の平面視で日車45に重なっている。日車45は、ポリアセタール樹脂等のプラスチック材料で構成され、日窓212は、略6時方向に配設されている。このような配置によれば、アンテナ5をムーブメント4内においてより外周側に配置できるので、電波修正時計100の内側のスペースを有効に利用でき、構成部品のレイアウトの自由度を向上させることができる。また、アンテナ5がよりスペースが大きい外装ケース1の外周側に配置されることにより、アンテナ5をより大きく構成することができるので、アンテナ5の電波受信感度を向上させることができる。また、日車45がプラスチック材料等の非磁性材料で構成されているので、アンテナ5が電波修正時計100の平面視で日車45に重なっていても、良好に電波を受信できる。
また、この場合においても、アンテナ5の磁心51の厚み方向(高さ方向)の中心位置Nは、ムーブメント4の厚み方向(高さ方向)の中心位置Cより文字板21側に配置されている。また、磁心51の厚み方向(高さ方向)の中心位置Nは、外装ケース1における厚み方向の中心位置Pよりも文字板21側に配置されている。そして、磁心51(アンテナ5)の厚み方向の中心位置Nから外装ケース1の裏蓋3とは反対側の端部までの距離Q1は、磁心51(アンテナ5)の厚み方向の中心位置Nから裏蓋3までの距離Q2よりも小さく設定されている。このようなアンテナ5の配置により、アンテナ5が外装ケース1の文字板21側の開口から電波を良好に受信できる。なお、この場合においても、図15および図16と同様に、電波修正時計100の平面視においてアンテナ5と輪列受47との間に時針用輪列44Bなどのムーブメント4の構成部品を配置してもよい。
なお、これらの図17および図18においては、日車45は、ムーブメント4および光発電手段6の間に挟持されている。光発電手段6は、日車45の内周半径よりも大きい半径の円形に形成されており、光発電手段6の半径は、日車45の外周半径よりも小さく形成され、これにより日車45の環状部分が文字板21から視認可能となっている。支持基板62は、ポリイミド樹脂などの非導電性かつ非磁性の材料で構成されている。このような構成により、支持基板62が、日車45の内周部分の上部を覆ってムーブメント4との間で挟持することによって日車の断面方向のずれを防止している。つまり、光発電手段6が日車押さえの機能を果たしている。
アンテナは、地板に組み込まれるものに限らず、例えば回路基板に実装されていてもよい。
図19は、本発明のアンテナの固定構造の変形例を示す側断面図であり、図20は、本発明のアンテナの固定構造の変形例を示す図19の一部側断面図である。これらの図19および図20に示されるように、ムーブメント4内には、水晶振動子ユニット41や回路ブロック42が実装される回路基板48が設けられている。回路基板48は、地板46の下面(輪列受47に対向する面)に当接配置されており、地板46にねじ止めなどによって固定されている。回路基板48には、アンテナ5が配置される位置に開口部481が形成されており、アンテナ5のコイル52は、この開口部481内に収納され、磁心51が回路基板48に当接されている。磁心51は、はんだ、接着、リベット等の方法により回路基板48に固定されている。このようなアンテナ5の固定構造によれば、アンテナ5が回路基板48に確実に固定されるので、電波修正時計100の動きによってアンテナ5がムーブメント4内で動かず、コイル52の断線や他の構成部品への干渉などを確実に防止できる。なお、地板46には、アンテナ挿入孔46Aが形成され、アンテナ5のコイル52がこのアンテナ挿入孔46Aに挿入されているので、アンテナ5のコイル52が光発電手段6の直下に近接配置されることとなる。また、図20に示されるように、アンテナ5の端部と外装ケース1内側の上端部とを結んだ線と、外装ケース1の軸線L1とがなす角度θは、所定角度θ1となるように設定される。このような配置であれば、外装ケース1が例えば金属材料であっても、外部からアンテナ5の磁心51に良好に電波が到達し、電波を確実に受信できる。
第四実施形態のように電波修正時計に光発電手段が設けられている場合には、光発電手段とアンテナとの配置は、発電効率やアンテナの受信感度などを勘案して適宜設定できる。
図21は、アンテナおよび光発電手段の配置の変形例を示す平面図であり、図22は、図21の一部側断面図である。これらの図21および図22に示されるように、光発電手段6には、アンテナ5の両端部の磁心51部分に対応する位置に開口部65が形成されている。この配置により、電波修正時計100の平面視において、アンテナ5の両端部は、支持基板62に重ならない配置となっている。したがって、支持基板62がステンレス鋼等の金属材料で構成される場合であっても、外部からの電波が開口部65を通ってアンテナ5に到達するので、電波を良好に受信できる。もちろん、支持基板62が、例えばポリアミド樹脂などの非金属材料で構成されていれば、アンテナ5による電波受信をより確実にできる。また、光発電手段6には、アンテナ5の両端部に対応する位置のみに開口部65が形成されるから、受光面積を大きく取ることができ、アンテナ5での良好な受信感度を確保しながら、光発電手段6の発電効率を良好にできる。
この際、図22に示されるようにアンテナ5の両端部の磁心51が、支持基板62側に折曲されていてもよく、このような構成によれば、より確実に電波を受信できる。ここで、アンテナ5は、その端部からコイル52の軸線方向に磁界が貫通することにより電波を受信するため、特に、アンテナ5の(両)端部が磁性材料で覆われないことが好ましい。したがって例えばアンテナ5の中央部分のみが支持基板に覆われていてもよい。このような場合でも、アンテナ5の端部から磁界が進入できるので、アンテナ5は良好に電波受信できる。要するに、アンテナは、電波修正時計の平面視において、少なくとも一部が支持基板と重ならない位置に配置されていればよい。
アンテナの形状は、電波修正時計の平面視において直線状に形成されるものに限らない。
図23には、アンテナの形状の変形例を示す平面図が示されている。この図23に示されるように、アンテナ5は、外装ケース1の内側の形状に沿って略円弧状に形成されている。また、アンテナ5は、文字板21の外形形状にも沿って配置されており、電波修正時計100の平面視で、この文字板21に重なる位置に配置されている。このようなアンテナ5の形状によれば、アンテナ5を直線状に形成する場合に比べて、外装ケース1内のデッドスペースを少なくすることができ、他の構成部品のレイアウトの自由度を高めることができる。
また、図24および図25には、アンテナの配置の変形例が示されており、図24は、電波修正時計100の平面図であり、図25は、図24の電波修正時計100の一部側断面図である。これらの図24および図25において、アンテナ5は、外装ケース1の内側の形状に沿って略円弧状に形成されており、アンテナ5の外周側が外装ケース1に形成される凹部1Aに収納されている。この配置により、アンテナ5の一部は、電波修正時計100の平面視において外装ケース1と重なることとなり、またアンテナ5の一部が文字板21よりも外周側に配置される。なお、この場合に、アンテナ5が外装ケース1と重なる面積(電波修正時計100の平面視における面積)は、アンテナ5全体の面積の半分以下であることが望ましい。このような配置によれば、アンテナ5の良好な受信感度を維持しながら、外装ケース1内のスペースを有効に利用でき、他の構成部品のレイアウトの自由度をより一層高めることができる。
アンテナ5は、電波修正時計100の側面視において、アンテナ5の中心位置Nがムーブメント4の中心位置Cより文字板21側で、かつ外装ケース部1Aの中心位置P1より文字板21側に配置されていたが、これに限らない。例えば、アンテナの中心位置がムーブメントの中心位置より裏蓋側に配置されている場合でも、アンテナの中心位置が外装ケース部の中心位置より文字板側に配置されていれば、外装ケースの一方の端部側から良好に電波を受信できるので、本発明の目的を達成できる。
この時、アンテナが、文字板に対して平行に配置されるのではなく、ある程度の所定角度を有して配置されている場合には、例えば少なくとも一方のアンテナ端部における厚み方向の中心位置が外装ケースの中心位置より文字板側となるように配置すれば、アンテナの受信性能を確保できる。または、例えばアンテナの軸線に沿った長さのうち、半分が外装ケースの中心位置より文字板側となるように配置すれば、アンテナの受信性能を確保できる。
つまり、例えば前述の図13のようにアンテナが全体的に湾曲している場合では、長さ方向の中心部分が最も裏蓋3に近く配置され、電波修正時計100の側面視での当該中心部分の中心位置Nが、外装ケース部1Aの中心位置P1よりも文字板21側に配置されていたが、アンテナの配置は、このようなものに限らない。つまり、例えばアンテナの長さ方向の中心部分における、厚み方向の中心位置が外装ケース部の中心位置よりも裏蓋側に配置されていても、少なくともアンテナ端部が外装ケースの中心位置より文字板側に配置されていれば、外装ケースの一方の開口からアンテナへ電波が進入でき、アンテナは良好に電波を受信できる。または、アンテナの磁心の中心軸の長さ寸法のうち、半分以上が外装ケース部の中心位置より文字板側に配置されていれば、アンテナは全体として文字板側に配置されていると判断でき、この場合でもアンテナが外装ケースの文字板側の端部(一方の端部)側から良好に電波を受信できる。
要するに、電波修正時計の側面視において、アンテナの中心位置が外装ケース部の中心位置より一方の端部側に配置されている場合とは、具体的には例えばアンテナの中心軸のうち半分以上が外装ケース部の中心位置より一方の端部側に配置されていることが好ましい。また、アンテナの中心軸全部が外装ケース部の中心位置より一方の端部側に配置されていることがより好ましい。
外装ケース部の中心位置は、各実施形態において外装ケース1の上端から裏蓋3の下端までの距離の中心位置P1であったが、例えば図3において、裏蓋3が一点鎖線で示されるように外装ケース1の下端から突出しない形状に形成されている場合や、または裏蓋3が外装ケース1の下端よりも上方に凹んだ形状に形成されている場合には、外装ケース1の上端から下端までの距離の中心位置P2が外装ケース部1Aの中心位置となる。要するに、外装ケース部の中心位置は、外装ケースおよび蓋部材のうち厚み方向(外装ケースの筒軸方向)の距離が最も大きい位置における中心位置に設定される。
さらに、電磁モータのコイルは、各実施形態において裏蓋3側に近接して設けられていたが、これに限らず、例えばコイルの厚み方向の中心位置がムーブメントの厚み方向の中心位置よりも文字板側に配置されていてもよい。この場合でも、コイルおよびアンテナを電波修正時計の平面視で互いに離れた位置に配置したり、電磁モータが動作しているときにはアンテナでの電波受信を停止する制御を行うなどすれば、アンテナ5で電波を正確に受信できるので、本発明の目的を達成できる。
電池とアンテナとの間には、各実施形態では切替ユニット13および輪列44が配置されていたが、これに限らず例えば水晶振動子ユニット41や回路ブロック42などが配置されていてもよい。この場合でも、電池の金属製外缶ケースがアンテナ周囲に存在する磁界に影響を及ぼすのを最小限に抑制することができる。要するに、電池およびアンテナは、切替ユニット、輪列、水晶振動子ユニット、および制御手段の少なくともいずれか一つを挟んで配置されていればよい。
なお、電池およびアンテナの間にこれらの部材が配置されない場合でも、アンテナの向きや電池の外缶ケースの材料などを変更することによりアンテナでの電波受信を可能にできるので、本発明の目的を達成できる。
駆動手段は電磁モータを備えたものに限らず、時刻表示手段を駆動できる任意の構造を採用でき、例えば圧電素子の振動で駆動する圧電アクチュエータでもよい。この場合には、例えば略矩形板状の補強板に板状の圧電素子を貼設し、補強板に突起を形成して圧電アクチュエータを構成する。輪列にロータなどの回転体を係合し、このロータ側面に圧電アクチュエータの突起を当接する。圧電素子に交流電圧を印加すると、圧電素子が振動するため、突起が繰り返しロータを接線方向に押圧してロータを回転させる。この回転運動を輪列で伝達することによって時刻表示手段を駆動すればよい。
この駆動手段によれば、圧電アクチュエータが駆動時に磁界を発生しないので、アンテナ周囲に存在する磁界に影響を与えることがなく、アンテナにおいて正確な電波を受信できる。
時刻表示手段は、時針および分針を備えたものに限らず、例えば時針のみ、あるいは分針のみでもよく、また秒針が設けられていてもよい。
文字板は、文字や数字などの装飾がされていなくてもよい。また、必ずしも文字板が設けられていなくてもよい。例えば文字板が設けられていない場合では、光発電手段を文字板として使用してもよい。
無線通信機能付電子時計は、指針を有するアナログ時計に限らず、例えば図26に示されるように、時刻をデジタル表示する時刻表示手段2Aを備えたデジタル時計100Aであってもよい。この場合であっても、デジタル時計100Aにおいても、デジタル時計100Aの側面視におけるアンテナの中心位置が、外装ケース部の中心位置よりも時刻表示手段2A側に配置されていれば、本発明の目的を達成できる。
また、無線通信機能付電子時計は、外部から標準電波を受信して表示時刻を修正する電波修正時計に限らず、外部に無線情報を送信のみする機能を有する時計や、無線情報を受信し、かつ送信できる機能を有する時計であってもよい。例えば、無線通信機能付電子時計は、非接触ICカードを内蔵し、アンテナを介して外部と無線情報通信(非接触データ通信)を行う時計であってもよい。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第一実施形態にかかる電波修正時計の平面図。 図1のII-II断面図。 図1のIII-III断面図。 前記第一実施形態にかかる電波修正時計の構成ブロック図。 本発明の第二実施形態にかかる電波修正時計の平面図。 図5のVI-VI断面図。 本発明の第三実施形態にかかる電波修正時計の平面図。 図7のVIII-VIII断面図。 本発明の第四実施形態にかかる電波修正時計の平面図。 図9のX-X断面図。 本発明のアンテナの変形例を示す図。 本発明のアンテナの別の変形例を示す図。 本発明のアンテナのさらに別の変形例を示す図。 本発明のアンテナの位置関係を示す図。 本発明のアンテナの配置の変形例を示す図。 図15のXVI-XVI断面図。 本発明のアンテナの配置の別の変形例を示す図。 図17のXVIII-XVIII断面図。 本発明のアンテナの固定構造の変形例を示す図。 本発明のアンテナの固定構造の変形例を示す図。 本発明のアンテナの配置のさらに別の変形例を示す図。 図21の一部側断面図。 本発明のアンテナの変形例を示す図。 本発明のアンテナの変形例を示す図。 図24の一部側断面図。 本発明の無線通信機能付電子時計の変形例を示す図。
符号の説明
1…外装ケース、1A…外装ケース部、2…時刻表示手段、3…裏蓋(蓋部材)、4…ムーブメント(駆動手段)、5…アンテナ、13…切替ユニット、21…文字板、23…風防(カバー部材)、41…水晶振動子ユニット、42…回路ブロック(制御ブロック)、43A,43B…ステッピングモータ(電磁モータ)、44…輪列、49…電池、51…磁心、52…コイル、100…電波修正時計(無線通信機能付電子時計)、221…分針(指針)、222…時針(指針)、431A,431B…駆動コイル。

Claims (7)

  1. 筒軸方向の両端のうち少なくとも一方が開口した筒形状の金属製の外装ケースと、前記外装ケースに収納されるアンテナと、前記外装ケースの一方の端部側から視認可能であるとともに、時刻を表示する時刻表示手段と、この時刻表示手段を駆動する駆動手段と、前記外装ケースの他方の端部側を覆う金属製の蓋部材とを備え、
    前記アンテナは、その軸方向が前記外装ケースの筒軸方向にほぼ直交する方向に配置されるとともに、当該無線通信機能付電子時計の側面視における前記アンテナの中心位置は、前記外装ケースおよび前記蓋部材を備えた外装ケース部の中心位置より前記外装ケースの前記一方の端部側に配置されている
    ことを特徴とする無線通信機能付電子時計。
  2. 請求項1に記載の無線通信機能付電子時計において、
    前記外装ケースの前記一方の端部を覆うカバー部材と、前記一方の端部側から視認可能な文字板とを備え、これらの前記カバー部材および前記文字板は、非磁性材料かつ非導電性材料で構成されていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載の無線通信機能付電子時計において、
    前記アンテナは、磁心と、この磁心に巻き回されたコイルとを備え、前記磁心両端の少なくとも一端は、前記外装ケースの前記一方の端部側に折曲されていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の無線通信機能付電子時計において、
    前記時刻表示手段は、12時間式の指針を備え、前記アンテナの軸方向は、前記指針が3時を指し示す位置と9時を指し示す位置とを結ぶ方向にほぼ平行に配置されていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の無線通信機能付電子時計において、
    前記外装ケースの前記一方の端部側から視認可能な文字板を備え、
    前記駆動手段は、前記文字板および前記蓋部材の間に配置されるとともに、駆動コイルの誘起電圧で駆動される電磁モータを有し、
    当該無線通信機能付電子時計の側面視に対して、前記アンテナの中心位置は、前記駆動手段の中心位置より前記文字板側に配置されていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の無線通信機能付電子時計において、
    前記駆動手段は、圧電素子の振動によって前記時刻表示手段を駆動する圧電アクチュエータを備えていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の無線通信機能付電子時計において、前記駆動手段に電力を供給する電池を備え、かつ前記駆動手段に設けられるとともに歯車を有する輪列と、前記時刻表示手段を外部から手動で操作できるように切替可能な切替ユニットと、水晶振動子を有する水晶振動子ユニットと、前記駆動手段の動作を制御する制御ブロックとの少なくともいずれか一つを備え、前記アンテナは、当該無線通信機能付電子時計の平面視で、前記輪列、前記切替ユニット、前記水晶振動子ユニット、および前記制御ブロックの少なくともいずれか一つを挟んで前記電池とは反対側に配置されていることを特徴とする無線通信機能付電子時計。
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