JP2005249115A - クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】 クラッチON状態にて遊転状態が存在せず正逆双方回転に適用可能なクラッチを提供する。
【解決手段】 第1爪部材21A1と第1係止凹部41A1との係合により、回転中心1の周りで同軸回転可能な回転部材2,4間の正転が係止される。第2爪部材21A2と第2係止凹部41A2との係合により、回転部材2,4間の逆転が係止される。第1及び第2の爪部材21A1,21A2を第1及び第2の係止凹部41A1,41A2に係合させる向きに付勢する第1及び第2のバネ23A1,23A2を備える。第1及び第2の爪部材21A1,21A2を第1及び第2の係止凹部41A1,41A2から退避させた退避状態とそれらに係合させた係合状態とを実現させるように、第1及び第2の爪部材21A1,21A2に同時に作用するカム部材8Aを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転力伝達技術に属するものであり、特に同軸にて回転する2つの回転部材の間での回転力伝達の断続を制御するクラッチに関するものである。
クラッチは、原動側回転部材と従動側回転部材とを結合したクラッチON状態及び原動側回転部材と従動側回転部材との結合を解除したクラッチOFF状態の間の切り替えを行う。原動側回転部材の回転の向きは、一方のみの場合もあるが、回転力伝達の機構が使用される機械装置によっては、正逆双方の場合もある。
回転の向きが一方のみの場合において、従動側から原動側へと回転力が伝達される制動状態(所謂エンジンブレーキがかかった状態)を避けるようにしたクラッチとして、ワンウェイクラッチが使用される。ワンウェイクラッチの典型的なものとして、原動側回転部材と従動側回転部材との間に、周方向(回転方向)に沿って一方の向きに方向性を有するくさび形状空間を形成し、該くさび形状空間内に回転力伝達ローラーを配置し、従動側回転部材の回転数が原動側回転部材の回転数より大きくなって回転力伝達ローラーが従動側回転部材及び原動側回転部材の少なくとも一方から離隔して回転力伝達がなされない状態を許容するようにしてなるものが挙げられる。
このようなくさび形状空間内での回転力伝達ローラーの配置の構造と類似の構造を、エンジンブレーキ作用を有し即ち従動側から原動側への回転力の伝達をも許容するクラッチに適用したものとして、原動側回転部材と従動側回転部材との間に、周方向に沿って双方の向きに方向性を有する断面略三角形状空間を形成し、該空間内に回転力伝達ローラーを配置してなるものが挙げられる。これは即ち、互いに反対の向きに方向性を有する2つのくさび形状空間を合成して1つの断面略三角形状空間を形成したものに相当する。
このクラッチは、原動側回転部材の回転の向きが正逆双方の場合にも適用でき、各回転力伝達ローラーを正逆双方の回転力伝達に使用するので、正逆いずれの方向についても大きな回転力の伝達が可能になる。
しかるに、以上のような断面略三角形状空間内に回転力伝達ローラーを配置してなる正逆双方回転に適用されるクラッチでは、クラッチON状態にて原動側回転部材の回転の向きが正方向から回転停止を経て逆方向へと変化する際あるいはその逆の回転向き変化の際には、回転力伝達ローラーを断面略三角形状空間の一方のくさび形状空間から他方のくさび形状空間へと移動させることが必要であり、その間は実際には回転力伝達がなされない所謂遊転状態となる。
本発明は、クラッチON状態にて遊転状態が実質上存在せず、正逆双方回転に適用可能な、新規構造のクラッチを提供することを目的とするものである。
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
回転中心の周りで同軸にて互いに回転可能に配置された第1の回転部材及び第2の回転部材と、前記第1の回転部材に取り付けられた第1の爪部材及び第2の爪部材の組と、前記第2の回転部材に前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材とそれぞれ係合可能に形成された第1の係止凹部及び第2の係止凹部の組とを備えており、
前記第1の爪部材とそれに対応する前記第1の係止凹部との係合により前記第2の回転部材に対する前記第1の回転部材の前記回転中心の周りでの第1の向きの回転が係止され、且つ、前記第2の爪部材とそれに対応する前記第2の係止凹部との係合により前記第2の回転部材に対する前記第1の回転部材の前記回転中心の周りでの前記第1の向きとは逆の第2の向きの回転が係止されるようになっており、
前記第1の爪部材を前記第1の係止凹部に係合させる向きに付勢し前記第2の爪部材を前記第2の係止凹部に係合させる向きに付勢する付勢手段を備えており、 前記第1の爪部材を前記第1の係止凹部から退避させ且つ前記第2の爪部材を前記第2の係止凹部から退避させた退避状態と、前記第1の爪部材を前記第1の係止凹部に係合させ且つ前記第2の爪部材を前記第2の係止凹部に係合させた係合状態とを実現させるように、前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材に同時に作用する係合爪制御手段を備えていることを特徴とするクラッチ、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記付勢手段は、前記第1の爪部材を前記第1の係止凹部に係合させる向きに付勢する第1の付勢部材と、前記第2の爪部材を前記第2の係止凹部に係合させる向きに付勢する第2の付勢部材とからなる。本発明の一態様においては、前記係合爪制御手段は、前記退避状態を実現させるに際して、前記第1の爪部材を前記第1の付勢部材の付勢力に抗して前記第1の係止凹部から退避させ且つ前記第2の爪部材を前記第2の付勢部材の付勢力に抗して前記第2の係止凹部から退避させ、また、前記係合状態を実現させるに際して、前記第1の爪部材が前記第1の付勢部材の付勢力により前記第1の係止凹部に係合し且つ前記第2の爪部材が前記第2の付勢部材の付勢力により前記第2の係止凹部に係合するのを許容する。本発明の一態様においては、前記第1の付勢部材及び前記第2の付勢部材は前記第1の回転部材と前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材との間にそれぞれ配置された弾性部材からなる。本発明の一態様においては、前記弾性部材はバネである。
本発明の一態様においては、前記係合爪制御手段は、前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材の双方に同時に作用するカム部材を含んでなる。本発明の一態様においては、前記カム部材は、前記第1の回転部材または前記第2の回転部材に対して前記回転中心の方向に移動する。
本発明の一態様においては、前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材の双方に同時に作用する流体圧シリンダ装置により前記付勢手段及び前記係合爪制御手段の双方が構成されている。
本発明の一態様においては、前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材は前記第1の回転部材の外周面部に取り付けられており且つ前記第1の係止凹部及び前記第2の係止凹部は前記第2の回転部材の内周面部に形成されているか、又は、前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材は前記第1の回転部材の内周面部に取り付けられており且つ前記第1の係止凹部及び前記第2の係止凹部は前記第2の回転部材の外周面部に形成されている。本発明の一態様においては、前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材は、前記回転中心と平行な方向の周りにて回動可能とされている。
本発明によれば、従来のクラッチとは動作の異なる新規なクラッチが提供され、係合爪制御手段を第1の爪部材及び第2の爪部材の双方に同時に作用させるようにしているので、クラッチON状態にて第1の回転部材の回転の向きが変化したり第1の回転部材と第2の回転部材との間での回転力伝達の方向性が変化したりしても、遊転状態が現れない。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図2は本発明によるクラッチの一実施形態を示す斜視図であり、図1はその分解斜視図であり、図3及び図4はいずれもその断面図である。
これらの図に示されているように、本実施形態のクラッチは、大略円柱形状の原動側回転部材(第1の回転部材)2と、大略円筒形状の部分を有する従動側回転部材(第2の回転部材)4とを備えている。原動側回転部材2と従動側回転部材4とは、回転中心1の周りで同軸にて互いに回転可能に配置されている。即ち、図4に示されているように、原動側回転部材2は回転中心1の周りで回転可能な原動側回転軸2aに対してキー結合されており、従動側回転部材4は原動側回転部材2に対してベアリング10を介して回転中心1の周りで相対回転可能な様に配置されている。
原動側回転部材2の外周面部には爪部材の組21Aと爪部材の組21Bとが取り付けられている。これら爪部材の組21A,21Bは、同等であり、回転中心1の周りの周方向(以下、この方向を単に「周方向」という)に関して均等に(即ち角度180度ごとに)配列されている。従動側回転部材4の内周面部には、係止凹部の組41A,41B,41C,41Dが形成されている。これらの係合凹部の組41A,41B,41C,41Dは、同等であり、回転中心1の周りの周方向に均等に(即ち角度90度ごとに)配列されている。従って、爪部材の組21A,21Bは、係止凹部の組41A,41Cと対応して或いは係止凹部の組41B,41Dと対応して位置することができる。
爪部材の組21Aは、第1の爪部材21A1及び第2の爪部材21A2を有する。第1の爪部材21A1は、原動側回転部材2に取り付けられ回転中心1と平行な方向に延びた第1の軸22A1に対して、その周りにて回動可能なように取り付けられている。原動側回転部材2と第1の爪部材21A1との間に、弾性部材としてのバネからなる第1の付勢部材23A1が配置されている。同様に、第2の爪部材21A2は、原動側回転部材2に取り付けられ回転中心1と平行な方向に延びた第2の軸22A2に対して、その周りにて回動可能なように取り付けられている。原動側回転部材2と第2の爪部材21A2との間に、弾性部材としてのバネからなる第2の付勢部材23A2が配置されている。爪部材の組21Bも、爪部材の組21Aと同様な構成を有し、同様にして軸の周りにて回転可能なように且つ付勢部材を介在させて原動側回転部材2に取り付けられている。
係止凹部の組41Aは、第1の爪部材21A1及び第2の爪部材21A2に対応する第1の係止凹部41A1及び第2の係止凹部41A2を有する。第1の爪部材21A1が圧縮状態のバネからなる第1の付勢部材23A1により第1の軸22A1の周りで或る向きに付勢されており、これにより第1の爪部材21A1の先端部は、原動側回転部材2及び従動側回転部材4の径方向(即ち、回転中心1からそれに直交する放射状の方向:以下、この方向を単に「径方向」という)に外方へと付勢されている。同様に、第2の爪部材21A2が圧縮状態のバネからなる第2の付勢部材23A2により第2の軸22A2の周りで上記第1の爪部材21A1の場合の向きとは逆向きに付勢されており、これにより第2の爪部材21A2の先端部が、原動側回転部材2及び従動側回転部材4の径方向に外方へと付勢されている。係止凹部の組41B,41C,41Dも、係止凹部の組41Aと同様な構成を有する。
上記第1の付勢部材23A1及び第2の付勢部材23A2により付勢手段が構成される。
従って、爪部材の組21A,21Bと係止凹部の組41A,41Cとが周方向に関して対応して位置すると、図3の下半部に示されているように、第1の付勢部材23A1の作用により第1の爪部材21A1とそれに対応する第1の係止凹部41A1とが係合せしめられ、且つ、第2の付勢部材23A2の作用により第2の爪部材21A2とそれに対応する第2の係止凹部41A2とが係合せしめられる。これにより、第2の回転部材4に対する第1の回転部材2の回転中心1の周りでの第1の向きの回転及び該第1の向きと反対の第2の向きの回転の双方が係止される。
本実施形態では、第1の爪部材21A1及び第2の爪部材21A2に同時に作用する係合爪制御手段を構成する第1のカム部材8A及び第2のカム部材8Bが設けられている。第1のカム部材8Aは、原動側回転部材2に形成された貫通孔25Aに適合され回転中心1と平行な方向に往復移動可能なように支持されている。同様に、第2のカム部材8Bは、原動側回転部材2に形成された貫通孔25Bに適合され回転中心1と平行な方向に往復移動可能なように支持されている。第1のカム部材8A及び第2のカム部材8Bは、それらの一端を共通の保持部材9により保持されている。保持部材9は、円環形状をなしており、その外周面には不図示のシフトホークの適合される周方向の溝9’が形成されている。
第1のカム部材8Aは、第1の爪部材21A1及び第2の爪部材21A2と係合する位置を通って延びており、これら爪部材のカム係合部21A1’(第1の係止凹部41A1と係合する先端部とは第1の軸22A1に関して反対側の部分)及びカム係合部21A2’(第2の係止凹部41A2と係合する先端部とは第2の軸22A2に関して反対側の部分)と係合するカム面を有する。このカム面は、回転中心1の方向に関する所定の第1の領域及び所定の第2の領域にそれぞれ形成されたカム面第1領域部8A1及びカム面第2領域部8A2を有する。カム面第1領域部8A1は、カム面第2領域部8A2に比べて、回転中心1からの距離が小さい。第2のカム部材8Bは、第1のカム部材と同様な構成を有し、回転中心1の方向に関する所定の第1の領域及び所定の第2の領域にそれぞれ形成されたカム面第1領域部8B1及びカム面第2領域部8B2を有する。
次に、本実施形態の動作とくに係合爪制御手段の動作を、特に図3及び図4を参照しながら説明する。
図3及び図4の下半部には、不図示のシフトホークにより保持部材9が回転中心方向に関して所定位置にある時の状態が示されている。この状態では、カム部材8Aのカム面第1領域部8A1が第1の爪部材21A1及び第2の爪部材21A2のカム係合部21A1’及びカム係合部21A2’と係合しており、従って図3の下半部に示されるように、第1の爪部材21A1及び第2の爪部材21A2は対応する第1の付勢部材23A1及び第2の付勢部材23A2の作用により第1の係止凹部41A1及び第2の係止凹部41A2と係合せしめられる。即ち、係合状態が実現する。これにより、上記のように、第2の回転部材4に対する第1の回転部材2の回転中心1の周りでの第1の向きの回転及び該第1の向きと反対の第2の向きの回転の双方が係止される。
図3及び図4の上半部には、不図示のシフトホークにより保持部材9が回転中心方向に関して上記係合状態の所定位置とは異なる所定位置にある時の状態が示されている。この状態では、カム部材8Bのカム面第2領域部8B2が第1の爪部材21B1及び第2の爪部材21B2のカム係合部21B1’及びカム係合部21B2’と係合しており、従って図3の上半部に示されるように、第1の爪部材21B1及び第2の爪部材21B2は対応する第1及び第2の付勢部材に抗して第1の係止凹部41B1及び第2の係止凹部41B2から退避せしめられる。即ち、退避状態が実現する。これにより、第2の回転部材4に対する第1の回転部材2の回転中心1の周りでの第1の向きの回転及び第2の向きの回転の双方が許容される。
以上のように、本実施形態では、係合爪制御手段を第1の爪部材21A1,21B1及び第2の爪部材21A2,21B2の双方に同時に作用させるようにしているので、図3及び図4の下半部に示されるようなクラッチON状態にて、原動側回転部材2の回転の向きが変化したり、原動側回転部材2と従動側回転部材4との間での回転力伝達の方向性(即ち、原動側から従動側へと回転力が伝達される駆動状態か、従動側から原動側へと回転力が伝達される制動状態か)が変化したりしても、遊転状態が現れない。
尚、本実施形態においては、クラッチOFF状態からクラッチON状態へと移行する際には、上記退避状態からカム部材8A,8Bを上記係合状態と同一の位置へと移動させる。その際に、第1の爪部材21A1,21B1及び第2の爪部材21A2,21B2が第1の係止凹部41A1,41B1及び第2の係止凹部41A2,41B2に対応する周方向位置にない場合には、これらの係合は未だなされず、原動側回転部材2は従動側回転部材4に対して回転中心1の周りで回転する。その相対回転の角度が90度に到達するまでに、第1及び第2の爪部材が第1及び第2の係止凹部に対応する周方向位置に到達し、その時点でこれらが係合して上記係合状態が実現する。
図5は本発明によるクラッチの更に別の実施形態を示す断面図であり、図6はその断面図である。これらの図において、上記図1〜4におけると同様の機能を有する部材または部分には同一の符号が付されている。図5は上記図3に対応する断面を示し、図6は上記図4に対応する断面を示している。
本実施形態では、上記図1他を参照して説明した実施形態とは、付勢手段及び係合爪制御手段の構成のみが異なり、他は同一である。即ち、本実施形態では、第1の爪部材21A1,21B1及び第2の爪部材21A2,21B2の双方に同時に作用する流体圧シリンダ装置80が、付勢手段及び係合爪制御手段の双方を兼ねるものとして使用されている。流体圧シリンダ装置80としては、油圧シリンダ装置または空気圧シリンダ装置を使用することができる。流体圧シリンダ装置80のピストンロッド801は、径方向に延びており、その先端に付設された係合部802が第1の爪部材21A1,21B1及び第2の爪部材21A2,21B2のカム係合部21A1’,21B1’及びカム係合部21A2’,21B2’と係合している。
本実施形態では、図5及び図6の下半部に示されるように、シリンダ80を減圧状態とすることで第1の爪部材21A1及び第2の爪部材21A2を第1の係止凹部41A1及び第2の係止凹部41A2に係合させる向きに付勢する。また、図5及び図6の上半部に示されるように、シリンダ80を加圧状態とすることで第1の爪部材21A1及び第2の爪部材21A2を第1の係止凹部41A1及び第2の係止凹部41A2から退避させる向きに付勢する。
本実施形態においても、上記図1〜図4に関して説明した実施形態と同様な作用効果が得られる。また、本実施形態では、付勢手段及び係合爪制御手段の双方を兼ねる流体圧シリンダ装置80を使用することで、カム部材、その保持部材及びそれを回転中心方向に移動させるシフトホーク等の構造部材が不要となる。
図7は本発明によるクラッチの更に別の実施形態を示す断面図であり、図8はその断面図である。これらの図において、上記図1〜4におけると同様の機能を有する部材または部分には同一の符号が付されている。図7は上記図3に対応する断面を示し、図8は上記図4に対応する断面を示している。但し、図7の右半部は係合状態を示しており、図7の左半部は退避状態を示している。
本実施形態では、上記図1他を参照して説明した実施形態とは、第1の爪部材及び第2の爪部材の組の数が1であり、第1の係止凹部及び第2の係止凹部の組の数が1であり、係合爪制御手段を構成するカム部材の数も1であることが異なり、他は実質上同一である。尚、本実施形態では、付勢手段を構成する第1の付勢部材23A1及び第2の付勢部材23A2としてコイルバネを使用している。また、本実施形態では、カム部材8Aを保持する保持部材9は、原動側回転部材2に対して回転中心1に沿って往復移動可能なように取り付けられている。
本実施形態においても、上記図1〜図4に関して説明した実施形態と同様な作用効果が得られる。また、本実施形態では、第1及び第2の爪部材の組の数、第1及び第2の係止凹部の組の数、及びカム部材の数がいずれも1であるので、構造が簡単化されで製造が容易である。
以上の実施形態では第1の回転部材が原動側回転部材であり第2の回転部材が従動側回転部材であるとされているが、本発明においては、第1の回転部材を従動側回転部材とし第2の回転部材を原動側回転部材とすることもできる。また、以上の実施形態では第1の回転部材が径方向内側に位置し第2の回転部材が径方向外側に位置しているが、本発明においては、第1の回転部材が径方向外側に位置し第2の回転部材が径方向内側に位置していてもよい。即ち、径方向外側に位置する回転部材に爪部材の組を取り付け、径方向内側に位置する回転部材に係止凹部の組を形成することも可能である。
本発明によるクラッチの実施形態を示す分解斜視図である。 図1の本実施形態のクラッチの斜視図である。 図1の実施形態のクラッチの断面図である。 図1の実施形態のクラッチの断面図である。 本発明によるクラッチの実施形態を示す断面図である。 図5の実施形態のクラッチの断面図である。 本発明によるクラッチの実施形態を示す断面図である。 図7の実施形態のクラッチの断面図である。
符号の説明
1 回転中心
2 原動側回転部材(第1の回転部材)
2a 原動側回転軸
21A,21B 爪部材の組
21A1,21B1 第1の爪部材
21A1’,21B1’ カム係合部
21A2,21B2 第2の爪部材
21A2’,21B2’ カム係合部
22A1 第1の軸
22A2 第2の軸
23A1 第1の付勢部材
23A2 第2の付勢部材
25A,25B 貫通孔
4 従動側回転部材(第2の回転部材)
41A,41B,41C,41D 係止凹部の組
8A 第1のカム部材
8A1 カム面第1領域部
8A2 カム面第2領域部
8B 第2のカム部材
8B1 カム面第1領域部
8B2 カム面第2領域部
80 流体圧シリンダ装置
801 ピストンロッド
802 係合部
9 保持部材
9’ 溝
10 ベアリング

Claims (10)

  1. 回転中心の周りで同軸にて互いに回転可能に配置された第1の回転部材及び第2の回転部材と、前記第1の回転部材に取り付けられた第1の爪部材及び第2の爪部材の組と、前記第2の回転部材に前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材とそれぞれ係合可能に形成された第1の係止凹部及び第2の係止凹部の組とを備えており、
    前記第1の爪部材とそれに対応する前記第1の係止凹部との係合により前記第2の回転部材に対する前記第1の回転部材の前記回転中心の周りでの第1の向きの回転が係止され、且つ、前記第2の爪部材とそれに対応する前記第2の係止凹部との係合により前記第2の回転部材に対する前記第1の回転部材の前記回転中心の周りでの前記第1の向きとは逆の第2の向きの回転が係止されるようになっており、
    前記第1の爪部材を前記第1の係止凹部に係合させる向きに付勢し前記第2の爪部材を前記第2の係止凹部に係合させる向きに付勢する付勢手段を備えており、 前記第1の爪部材を前記第1の係止凹部から退避させ且つ前記第2の爪部材を前記第2の係止凹部から退避させた退避状態と、前記第1の爪部材を前記第1の係止凹部に係合させ且つ前記第2の爪部材を前記第2の係止凹部に係合させた係合状態とを実現させるように、前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材に同時に作用する係合爪制御手段を備えていることを特徴とするクラッチ。
  2. 前記付勢手段は、前記第1の爪部材を前記第1の係止凹部に係合させる向きに付勢する第1の付勢部材と、前記第2の爪部材を前記第2の係止凹部に係合させる向きに付勢する第2の付勢部材とからなることを特徴とする、請求項1に記載のクラッチ。
  3. 前記係合爪制御手段は、前記退避状態を実現させるに際して、前記第1の爪部材を前記第1の付勢部材の付勢力に抗して前記第1の係止凹部から退避させ且つ前記第2の爪部材を前記第2の付勢部材の付勢力に抗して前記第2の係止凹部から退避させ、また、前記係合状態を実現させるに際して、前記第1の爪部材が前記第1の付勢部材の付勢力により前記第1の係止凹部に係合し且つ前記第2の爪部材が前記第2の付勢部材の付勢力により前記第2の係止凹部に係合するのを許容することを特徴とする請求項2に記載のクラッチ。
  4. 前記第1の付勢部材及び前記第2の付勢部材は前記第1の回転部材と前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材との間にそれぞれ配置された弾性部材からなることを特徴とする、請求項2〜3のいずれかに記載のクラッチ。
  5. 前記弾性部材はバネであることを特徴とする、請求項4に記載のクラッチ。
  6. 前記係合爪制御手段は、前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材の双方に同時に作用するカム部材を含んでなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のクラッチ。
  7. 前記カム部材は、前記第1の回転部材または前記第2の回転部材に対して前記回転中心の方向に移動することを特徴とする、請求項6に記載のクラッチ。
  8. 前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材の双方に同時に作用する流体圧シリンダ装置により前記付勢手段及び前記係合爪制御手段の双方が構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のクラッチ。
  9. 前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材は前記第1の回転部材の外周面部に取り付けられており且つ前記第1の係止凹部及び前記第2の係止凹部は前記第2の回転部材の内周面部に形成されているか、又は、前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材は前記第1の回転部材の内周面部に取り付けられており且つ前記第1の係止凹部及び前記第2の係止凹部は前記第2の回転部材の外周面部に形成されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のクラッチ。
  10. 前記第1の爪部材及び前記第2の爪部材は、前記回転中心と平行な方向の周りにて回動可能とされていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載のクラッチ。
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