JP2005246902A - Rtm成形方法 - Google Patents

Rtm成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005246902A
JP2005246902A JP2004063777A JP2004063777A JP2005246902A JP 2005246902 A JP2005246902 A JP 2005246902A JP 2004063777 A JP2004063777 A JP 2004063777A JP 2004063777 A JP2004063777 A JP 2004063777A JP 2005246902 A JP2005246902 A JP 2005246902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
mold
molding method
intermediate member
reinforcing fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004063777A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4442256B2 (ja
Inventor
Shunei Sekido
俊英 関戸
Shigero Iwazawa
茂郎 岩澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2004063777A priority Critical patent/JP4442256B2/ja
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to AU2005213807A priority patent/AU2005213807A1/en
Priority to EP05719166.0A priority patent/EP1721719B1/en
Priority to KR1020067019054A priority patent/KR101151966B1/ko
Priority to CN2008101731899A priority patent/CN101412285B/zh
Priority to US10/589,589 priority patent/US7943078B2/en
Priority to EP20120195096 priority patent/EP2565007A1/en
Priority to CN2008101731884A priority patent/CN101407114B/zh
Priority to EP20120195087 priority patent/EP2565019A1/en
Priority to CN2005800052113A priority patent/CN1921996B/zh
Priority to PCT/JP2005/002314 priority patent/WO2005077632A1/ja
Publication of JP2005246902A publication Critical patent/JP2005246902A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4442256B2 publication Critical patent/JP4442256B2/ja
Priority to US13/078,455 priority patent/US20110192531A1/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】比較的大型の成形品に対しても、樹脂が流れない領域が生じさせることなく、高速で成形でき、それによって、成形時間の短縮、生産量の増加、製造コストの低減をはかることが可能なRTM成形方法を提供する。
【解決手段】複数の型からなる成形型のキャビティ部に強化繊維基材を配設し、型締めした後、樹脂を注入して成形するRTM成形方法において、一方の型(たとえば、上型)と他方の型(たとえば、下型)の間に、樹脂流路を形成する中間部材を配設し、該中間部材を介して、樹脂を強化繊維基材に対して複数の箇所からほぼ同時に注入することを特徴とするRTM成形方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、FRP(繊維強化樹脂)を成形するためのRTM(Resin Transfer Molding)成形方法に関し、特に、高速成形を可能にするRTM成形方法に関する。
FRP、特にCFRP(炭素繊維強化樹脂)は軽量、かつ高い機械的性質を有する複合材料として様々な分野で利用されている。FRP成形方法の一つとして、型に強化繊維織物の積層基材等からなる強化繊維基材を載置し、型閉めの後、型内を減圧して液状樹脂を注入し、加熱硬化させるRTM成形方法が知られている。また、このような従来の成形において、上下の賦形型で挟み込むことで、成形型に配設する前に事前に強化繊維基材にある程度の形状賦形することも提案されている(たとえば、特許文献1)。
従来のRTM成形方法においては、一般的には、1つの注入口から樹脂を加圧注入する。そして、場合によっては、複数の樹脂排出口を設けている。しかし、このような従来方法では、流動する樹脂量を大きく設定することが困難であること、樹脂注入口が1つであることから、大型品のRTM成形が困難であるという問題がある。すなわち、樹脂を流動させている内に、樹脂がゲル化が進み(樹脂粘度が上がり)、成形品の全域に樹脂が流れないことがある。また、樹脂に遅延剤を添加してゲル化時間を延ばすと、時間が掛かりながらも全域に樹脂を流動させることは可能であるが、所定の樹脂流動に時間がかかり、生産速度、生産量が低下する。さらに、大型品、特に比較的大きな三次元面状体を成形するに際し1つの注入口から樹脂流動させると、形状によっては樹脂が流れない領域が生じることがある。樹脂排出口を複数設けて樹脂流動を制御しても、良好に成形可能な複雑な構造には限界がある。
一方、樹脂注入を成形体の全面から一斉に行う方法として、RFI(Resin Film Infusion) 法がある。この方法は、未含浸の強化繊維基材に半硬化の樹脂フィルムを貼り合わせた状態で加熱し、溶融した樹脂をホットプレスなどで加圧し含浸させる方法であるが、複雑な形状の成形が難しく、強化繊維基材の一部分に未含浸部分が生じ易いなどの問題がある。
ある程度複雑で且つ大型成形品でも含浸させる方法として例えば、特許文献2に記載の方法などがある。この方法では、前記RFI法の樹脂フィルムの代わりに例えばスポンジ材に溶融樹脂を含浸させたマトリックス樹脂の担持体を用いる方法であり、改善された方法ではあるが、大型品を安価で簡易的手法で加圧含浸させる方法として被成形体全体をバギングフィルムで覆った状態でその中を減圧する方法を採っているため、最大でも0.1MPaの加圧力しか発生しないため、厚物や細部まで完全に含浸できない等の問題がある。
これらの方法は、いずれも最初から溶融したマトリックス樹脂を流動させながら強化繊維基材に含浸させていく方法ではないことから、未含浸部発生の原因が残されている。
特開2003−305719号公報 特開2002−234078号公報
そこで本発明の課題は、上記のような現状に鑑み、比較的大きな三次元面状体に対しても、樹脂注入から含浸・硬化までの成形工程を、樹脂が流れない領域が生じさせることなく、高速で実施でき、それによって、成形時間の短縮、生産速度、生産量の増加、特に1型当たりの生産量を増加して、製造コストの低減をはかることが可能なRTM成形方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るRTM成形方法は、複数の型からなる成形型のキャビティ部に強化繊維基材を配設し、型締めした後、樹脂を注入して成形するRTM成形方法において、一方の型(たとえば、上型)と他方の型(たとえば、下型)の間に、厚み方向に貫通する樹脂流路を形成する中間部材を配設し、該中間部材を介して、樹脂を強化繊維基材に対して複数の箇所からほぼ同時に注入することを特徴とする方法からなる。
このRTM成形方法においては、いずれかの型に、強化繊維基材に対して実質的に全周にわたって延びる樹脂排出用溝が形成されている構成とすることができる。また、上記中間部材に、強化繊維基材に対して実質的に全周にわたって延びる樹脂排出用溝が形成されている構成とすることも可能である。
上記中間部材には、一方の型側に(一方の型側の面に)形成された樹脂流路用溝と、該溝に連通し強化繊維基材側へと貫通する貫通孔が設けられている構成とすることができる。
上記中間部材としては、金属製または樹脂製のいずれのものも使用可能である。また、樹脂注入用部材(たとえば、樹脂注入用パイプ)を上記中間部材と一方の型で挟圧してシールする構成とすることができる。また、樹脂排出用部材(たとえば、樹脂排出用パイプ)を上記中間部材と他方の型で挟圧してシールする構成とすることもできる。
また、本発明においては、上記中間部材として、複数の貫通孔を設けた多孔板や樹脂製フィルムを使用することもできる。この場合、一方の型に樹脂通路用の溝が設けられている構成とすることができる。また、上記中間部材と一方の型との間に隙間を形成し、該隙間が1〜10mmの範囲内に設定されている構成とすることもできる。
このような本発明に係るRTM成形方法は、次のような基本思想に基づいて、前述の課題の解決をはかったものである。すなわち、とにかく樹脂注入口を増やし、一つの注入口当たりの樹脂流動領域を小さくする。そして、樹脂を強化繊維基材に含浸する前に、一旦基材表面に流して樹脂を溜めるようにし、その樹脂に圧力をけけて一気に全域に樹脂流動させて含浸させる。このとき、実質的な樹脂流動は、基材の厚み分になるようにする。つまり、事前に樹脂を十分に広い領域にわたって面方向に流動させておき、そこから一気に基材の厚み方向に流動、含浸させるのである。したがって、樹脂は基材の全域(周辺からではなく)から基材に注入されることになり、極めて迅速に基材に含浸される。樹脂排出は、周辺(場合によっては、全周)から行うことが好ましい。
このような樹脂流動動作を行わせるために、本発明に係るRTM成形方法では、一方の型(たとえば、上型)と他方の型(たとえば、下型)の間に、樹脂流路を形成する中間部材(たとえば、樹脂注入マルチボート用の中間プレート)を配設し、該中間部材を介して、樹脂を強化繊維基材に対して複数の箇所からほぼ同時に注入する。たとえば、中間部材に設けた複数の注入口から、強化繊維基材に対しほほ同時に樹脂を流し、基材の全域にほぼ均等に樹脂を流す。
また、基材と上型(一方の型)の間に、中間部材として、注入開口面積の小さい中間プレート(樹脂流動抵抗が大きい多孔板や穴開きフィルムなど)を設け、該中間プレートと上型の間に微小隙間(たとえば、上記の1〜10mmの範囲の隙間)を保って、その隙間に樹脂を流すこともできる。流動抵抗が低いため、中間プレートの穴から流れる前に、十分に広い領域に広がり、樹脂が溜められ、それから実質的に一気に貫通孔を通して強化繊維基材方向に注入される。したがって、この場合にも、複数の箇所からほぼ同時に、均等に樹脂注入することができる。
本発明に係るRTM成形方法によれば、中間部材を介して先に樹脂を十分に広い領域に広がるように流動させ、しかる後に、強化繊維基材に対し、複数の箇所からほぼ同時に、均等に樹脂注入するようにしたので、比較的大きな三次元面状体に対しても、樹脂が流れない領域が生じさせることなく、高速で成形を実施できるようになる。その結果、成形時間を大幅に短縮することができ、生産速度、生産量を増加することが可能になり、1型当たりの生産量を増加して製造コストの低減をはかることが可能になる。また、大型成形品に対しても、容易に樹脂未含浸部の発生を防止することが可能になり、成形品の品質の向上をはかることもできる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明における強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、金属繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素高強度合成繊維等を用いることができ、とくに、炭素繊維が好ましい。強化繊維基材の形態は特に限定されず、一方向シートや織物等を採用でき、通常、これらを複数枚積層して基材を形成し、必要に応じて事前に賦形したプリフォームの形態で用いる。
本発明に係るRTM成形法で使用する樹脂としては、粘度が低く強化繊維への含浸が容易な熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を形成するRIM用(Resin Injection Molding) モノマーなどが好適である。熱硬化性樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、グアナミン樹脂、また、ビスマレイド・トリアジン樹脂等のポリイミド樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリジアリルフタレート樹脂、さらにメラミン樹脂やユリア樹脂やアミノ樹脂等が挙げられる。
また、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11などのポリアミド、またはこれらポリアミドの共重合ポリアミド、また、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラートなどのポリエステル、またはこれらポリエステルの共重合ポリエステル、さらにポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリオレフィンなど、更にまた、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマーなどに代表される熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
また、上記の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ゴムから選ばれた複数をブレンドした樹脂を用いることもできる。
中でも好ましい樹脂として、自動車用外板部材の意匠性に影響を与える成形時の熱収縮を抑える観点から、エポキシ樹脂が挙げられる。
一般的に複合材料用エポキシ樹脂としては、主剤として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂が用いられる。一方、硬化剤としては、ジシアンジアミドにジクロロフェニルジメチル尿素を組み合わせた硬化剤系が作業性、物性等のバランスに優れている点で好適に使用されている。しかし、特に限定されるものではなく、ジアミノジフェニルスルホン、芳香族ジアミン、酸無水物ポリアミドなども使用できる。また、樹脂と前述の強化繊維の比率は、重量比率で20:80〜70:30の範囲内が外板として適当な剛性を保持する点で好ましい。その中でも、FRP構造体の熱収縮を低減させ、クラックの発生を抑えるという点から、エポキシ樹脂または熱可塑性樹脂やゴム成分などを配合した変性エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂がより適している。
また、本発明に係る方法においては、繊維強化樹脂とコア材との積層構造を有する繊維強化樹脂構造体を成形する際にも適用できる。たとえば、コア材の両側に繊維強化樹脂層を配置したサンドイッチ構造を挙げることができる。コア材としては、弾性体や発泡材、ハニカム材の使用が可能であり、軽量化のためには発泡材やハニカム材が好ましい。発泡材の材質としては特に限定されず、たとえば、ポリウレタンやアクリル、ポリスチレン、ポリイミド、塩化ビニル、フェノールなどの高分子材料のフォーム材などを使用できる。ハニカム材の材質としては特に限定されず、たとえば、アルミニウム合金、紙、アラミドペーパー等を使用することができる。
図1〜図4は、本発明の一実施態様に係るRTM成形方法について示したものである。図1において、成形型1は、一方の型としての上型2と、他方の型としての下型4を有し、間に、中間部材としての中間プレート3を有する。この上型2と中間プレート3によって、樹脂注入流路と基材への注入ボートを形成する。中間プレート3には、樹脂注入部材8と連通する樹脂流路用溝5が加工されており、各溝5の端部には注入ボート用貫通孔6が加工(穿孔)されている。樹脂注入部材8は、金属製パイプまたは樹脂製チューブから構成されており、上型2を構成する金型および中間プレート3に対して、ゴムなどの弾性体からなるシール材10aでシールされている。上型2および中間プレート3の周辺部はO−リング7でシールされており、O−リング7はシール材10aと結合されている。上型2の四隅には、中間プレート3や下型4と連結するための案内ガイド13が設けられている。
下型4のキャビティ部位には強化繊維基材9が配置され、基材9の外周側には樹脂排出用溝12(ランナー)が加工されている。その溝12の一部に差し込まれた樹脂排出チューブ11から、余剰樹脂が型外に排出される。該溝12の周囲にはシール用O−リング14が配設され、チューブ11と金型4とのシールを行う弾性体等からなるシール材10bと結合されている。
図2は上型2を示しており、(A)はその平面図、(B)は正面図である。上型2には、樹脂注入流路15が形成されており、その入口には樹脂注入部材8の上半分が収まるようになっている。
図3は中間プレート3を示しており、(A)はその平面図、(B)は(A)のC−C断面図である。中間プレート3には、金属パイプまたは樹脂チューブ製の樹脂注入部材8と連通する樹脂流路用溝5が放射状に延びるように加工されており、その溝5の中間や端部には注入ボート用貫通孔6が穿孔されている。周辺はO−リング7でシールされ、上記弾性体10aと結合されている。
図4は下型4を示しており、(A)はその平面図、(B)は(A)のC−C断面図である。成形面の中央キャビティ部には強化繊維基材9(例えば、東レ(株)製トレカT300平織物(目付;300g/m2 )を6ply)がレイアップされている。その基材外周側には、樹脂含浸後の樹脂排出用溝12(ランナー)が加工されている。その溝12の一部に差し込まれた樹脂排出チューブ11から、余剰樹脂が型外に排出される。
このように構成された上下型2、4および中間プレート3を用いた成形では、中間プレート3により複数の樹脂流路が形成されているので、樹脂注入部材8から注入された樹脂は、まず、中間プレート3の面に沿う方向に迅速に流動し、広い領域にわたって行き渡る。そして、適当に複数設けられた貫通孔6を通して、複数箇所から実質的にほぼ同時に強化繊維基材9に注入されるので、強化繊維基材9の広い領域にわたって樹脂が良好にかつ迅速に含浸されていく。すなわち、貫通孔6の流動抵抗は樹脂流路よりも高いので、注入樹脂は一旦中間プレート3の面上に溜められ、そこから複数の貫通孔6を通して一気に強化繊維基材9に含浸されていく。その結果、樹脂が行き渡らない部分の発生が防止されるとともに、樹脂注入、含浸時間が大幅に短縮され、高速成形が達成される。
図5〜図7は、本発明の別の実施態様に係るRTM成形方法について示したものである。図5においては、成形型20の上型21と下型22の間に、多孔板または穴あきフィルムからなる中間部材24(本実施態様では多孔板)がセットされる。上型21には樹脂流路用の溝36a、36b(図6)が全域に行き渡るように加工されている。多孔板24と上型21の間には、クリアランス25が、本実施態様では僅かな(0.5〜1mm程度)のクリアランス25が形成されている。シール部材28(たとえば、ゴム製ブロック)でシールされた樹脂注入部材26から流入した樹脂は上記クリアランス25に殆どが流れ、そのクリアランス25のスペースに充満する。多孔板24には微小な貫通孔24a(直径が0.5〜3.5mm程度)が全域にわたって3〜8mmピッチで開けられている。その為、樹脂の流動抵抗は上記クリアランス25へ流れるよりもはるかに大きい。キャビティ31に強化繊維基材23をセットし、上型21を締めて、シール部材29でシールされた排出部材27より真空吸引する。上記クリアランス25に充填されていた樹脂を加圧し、多孔板24の孔24aから一気に、且つ全域にわたって加圧注入する。含浸後の余剰樹脂の排出は、キャビティ31の周辺に設けたフイルムゲート/ランナーに流れ、排出チューブ27より外部に排出される。全域に含浸したら、排出チューブ27を閉鎖し、樹脂圧を保圧しながら加熱硬化する。脱型は上型21を上昇させ、成形品を多孔板24と共に下型22より取り出し、多孔板24と分離する。多孔板24との分離や、成形品に樹脂突起が付着し後加工に手間取る場合は、予め多孔板24と強化繊維基材23との間に、離型用クロス(ポリプロピレンやポリエチレン製の織物:ピールプライとも呼ぶ)を配設しておくとよい。
図6は、上型21を示しており、成形面側の全域に樹脂を分配するための樹脂流路用溝36a、36bが加工されている。一例として、中央にメイン流路(幅8mm×深さm5m)があり、その両側にピッチ10mの間隔でサブ流路(幅3mm×深さ3mm)が殆ど末端まで加工されている。また、樹脂注入チューブ26や樹脂排出チューブ27と金型とのシール部材28、29配置用の溝32、33が金型に加工されている。
図7は、下型22を示しており、型のほぼ全面に成型用キャビティ31が加工されている。樹脂排出側にはキャビテイ31に繋がるフイルムゲートとランナー30も加工されている。上型21と一致する位置に、樹脂注入チューブ26や樹脂排出チューブ27と金型とのシール部材28、29配置用の溝34、35、およびシール用O−リング溝37が金型に加工されている。
このように構成された上下型21、22および中間部材としての多孔板24を用いた成形では、クリアランス25内を多孔板24の面に沿う方向に迅速に樹脂流動され、樹脂は広い領域にわたって充満する。そして、多数設けられた多孔板24の貫通孔24aを通して、複数箇所から実質的にほぼ同時に強化繊維基材23に注入されるので、強化繊維基材23の広い領域にわたって樹脂が良好にかつ迅速に含浸されていく。したがって、本実施態様においても、樹脂が行き渡らない部分の発生が防止されるとともに、樹脂注入、含浸時間が大幅に短縮され、高速成形が達成される。
上記の各実施態様において、金型のサイズを成形面(キャビティ面)で1500mm×1200mm×深さ3mmとし、強化繊維基材として、東レ(株)製トレカT700クロス(300g/m2 )8plyを積層したものを用い、樹脂として、高速硬化型エポキシ樹脂(主剤;”エピコート”828(油化シェルエポキシ社製エポキシ樹脂)、硬化剤;東レ(株)ブレンドTR−C35H(イミダゾール誘導体))を用いて成形したところ、比較的大型の成形品でありながら、良好にかつ迅速に成形することができた。
本発明に係るRTM成形方法は、高速成形が望まれるあらゆるRTM成形に適用でき、特に、比較的大型かつ比較的複雑な形状の成形品を短時間のうちに効率よく優れた品質をもって成形するために有用である。
本発明に一実施態様に係るRTM成形方法に用いる装置の分解斜視図である。 図1の装置の上型の平面図(A)および正面図(B)である。 図1の装置の中間部材の平面図(A)およびC−C断面図(B)である。 図1の装置の上型の平面図(A)およびC−C断面図(B)である。 本発明に別の実施態様に係るRTM成形方法に用いる装置の分解斜視図である。 図5の装置の上型の底面図である。 図5の装置の下型の平面図である。
符号の説明
1、20 成形型
2,21 上型
3、24 中間部材
4、22 下型
5 樹脂注入流路用溝
6、24a 貫通孔
8,26 樹脂注入部材
9、23 強化繊維基材
11、27 樹脂排出部材
25 隙間(クリアランス)

Claims (10)

  1. 複数の型からなる成形型のキャビティ部に強化繊維基材を配設し、型締めした後、樹脂を注入して成形するRTM成形方法において、一方の型と他方の型の間に、厚み方向に貫通する樹脂流路を形成する中間部材を配設し、該中間部材を介して、樹脂を強化繊維基材に対して複数の箇所からほぼ同時に注入することを特徴とするRTM成形方法。
  2. いずれかの型に、強化繊維基材に対して実質的に全周にわたって延びる樹脂排出用溝が形成されている、請求項1に記載のRTM成形方法。
  3. 前記中間部材に、強化繊維基材に対して実質的に全周にわたって延びる樹脂排出用溝が形成されている、請求項1に記載のRTM成形方法。
  4. 前記中間部材に、一方の型側に形成された樹脂流路用溝と、該溝に連通し強化繊維基材側へと貫通する貫通孔が設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のRTM成形方法。
  5. 前記中間部材が金属製または樹脂製であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のRTM成形方法。
  6. 樹脂注入用部材を前記中間部材と一方の型で挟圧してシールすることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のRTM成形方法。
  7. 樹脂排出用部材を前記中間部材と他方の型で挟圧してシールすることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のRTM成形方法。
  8. 前記中間部材が複数の貫通孔を設けた多孔板または樹脂製フィルムであることを特徴とする、請求項1に記載のRTM成形方法。
  9. 一方の型に樹脂通路用の溝が設けられていることを特徴とする、請求項8に記載のRTM成形方法。
  10. 前記中間部材と一方の型との間に隙間を形成し、該隙間が1〜10mmの範囲内に設定されていることを特徴とする、請求項8または9に記載のRTM成形方法。
JP2004063777A 2004-02-17 2004-03-08 Rtm成形方法 Expired - Fee Related JP4442256B2 (ja)

Priority Applications (12)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004063777A JP4442256B2 (ja) 2004-03-08 2004-03-08 Rtm成形方法
EP20120195087 EP2565019A1 (en) 2004-02-17 2005-02-16 RTM molding method
KR1020067019054A KR101151966B1 (ko) 2004-02-17 2005-02-16 Rtm 성형방법 및 장치
CN2008101731899A CN101412285B (zh) 2004-02-17 2005-02-16 Rtm成型方法
US10/589,589 US7943078B2 (en) 2004-02-17 2005-02-16 RTM molding method and device
EP20120195096 EP2565007A1 (en) 2004-02-17 2005-02-16 Rtm molding method and device
AU2005213807A AU2005213807A1 (en) 2004-02-17 2005-02-16 RTM molding method and device
EP05719166.0A EP1721719B1 (en) 2004-02-17 2005-02-16 Rtm molding method and device
CN2005800052113A CN1921996B (zh) 2004-02-17 2005-02-16 Rtm成型方法及装置
PCT/JP2005/002314 WO2005077632A1 (ja) 2004-02-17 2005-02-16 Rtm成形方法および装置
CN2008101731884A CN101407114B (zh) 2004-02-17 2005-02-16 Rtm成型方法及装置
US13/078,455 US20110192531A1 (en) 2004-02-17 2011-04-01 Rtm molding method and device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004063777A JP4442256B2 (ja) 2004-03-08 2004-03-08 Rtm成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005246902A true JP2005246902A (ja) 2005-09-15
JP4442256B2 JP4442256B2 (ja) 2010-03-31

Family

ID=35027842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004063777A Expired - Fee Related JP4442256B2 (ja) 2004-02-17 2004-03-08 Rtm成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4442256B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009028939A (ja) * 2007-07-25 2009-02-12 Toray Ind Inc Rtm成形方法
JP2010089501A (ja) * 2008-09-11 2010-04-22 Toray Ind Inc Rtm成形方法
JP2012192542A (ja) * 2011-03-15 2012-10-11 Toray Ind Inc Rtm成形装置および成形方法
WO2012157327A1 (ja) * 2011-05-16 2012-11-22 三菱重工業株式会社 Rtm成形方法及びrtm成形装置
WO2013122207A1 (ja) 2012-02-15 2013-08-22 東レ株式会社 繊維強化樹脂の製造方法
WO2013125641A1 (ja) 2012-02-22 2013-08-29 東レ株式会社 Rtm方法
WO2014192601A1 (ja) 2013-05-31 2014-12-04 東レ株式会社 繊維強化プラスチックの製造方法および製造装置
US9919463B2 (en) 2011-02-28 2018-03-20 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. RTM molding device, RTM molding method, and semi-molded body
JP2019001101A (ja) * 2017-06-16 2019-01-10 日産自動車株式会社 複合材料の成形方法および成形装置
JP2020503191A (ja) * 2016-12-27 2020-01-30 コンチネンタル ストラクチュラル プラスティックス, インコーポレイテッド 速いサイクルタイムでの連続チャネル樹脂トランスファー成形法
CN113427793A (zh) * 2021-05-24 2021-09-24 航天特种材料及工艺技术研究所 高强度耐高温复合材料进气道及其成型方法

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009028939A (ja) * 2007-07-25 2009-02-12 Toray Ind Inc Rtm成形方法
JP2010089501A (ja) * 2008-09-11 2010-04-22 Toray Ind Inc Rtm成形方法
US9919463B2 (en) 2011-02-28 2018-03-20 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. RTM molding device, RTM molding method, and semi-molded body
JP2012192542A (ja) * 2011-03-15 2012-10-11 Toray Ind Inc Rtm成形装置および成形方法
EP2711154A4 (en) * 2011-05-16 2015-03-04 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Artificial resin transfer molding method and resin transfer molding device
WO2012157327A1 (ja) * 2011-05-16 2012-11-22 三菱重工業株式会社 Rtm成形方法及びrtm成形装置
JP2012240231A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Rtm成形方法及びrtm成形装置
EP2711154A1 (en) * 2011-05-16 2014-03-26 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Resin transfer molding method and resin transfer molding device
WO2013122207A1 (ja) 2012-02-15 2013-08-22 東レ株式会社 繊維強化樹脂の製造方法
KR20140127797A (ko) 2012-02-15 2014-11-04 도레이 카부시키가이샤 섬유 강화 수지의 제조 방법
KR20140126691A (ko) 2012-02-22 2014-10-31 도레이 카부시키가이샤 Rtm 방법
US9616622B2 (en) 2012-02-22 2017-04-11 Toray Industries, Inc. RTM method
WO2013125641A1 (ja) 2012-02-22 2013-08-29 東レ株式会社 Rtm方法
WO2014192601A1 (ja) 2013-05-31 2014-12-04 東レ株式会社 繊維強化プラスチックの製造方法および製造装置
JP2020503191A (ja) * 2016-12-27 2020-01-30 コンチネンタル ストラクチュラル プラスティックス, インコーポレイテッド 速いサイクルタイムでの連続チャネル樹脂トランスファー成形法
JP7058015B2 (ja) 2016-12-27 2022-04-21 テイジン オートモーティブ テクノロジーズ, インコーポレイテッド 速いサイクルタイムでの連続チャネル樹脂トランスファー成形法
JP2019001101A (ja) * 2017-06-16 2019-01-10 日産自動車株式会社 複合材料の成形方法および成形装置
CN113427793A (zh) * 2021-05-24 2021-09-24 航天特种材料及工艺技术研究所 高强度耐高温复合材料进气道及其成型方法
CN113427793B (zh) * 2021-05-24 2022-08-05 航天特种材料及工艺技术研究所 高强度耐高温复合材料进气道及其成型方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4442256B2 (ja) 2010-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7943078B2 (en) RTM molding method and device
JP4378687B2 (ja) 繊維強化樹脂およびその製造方法
US8574484B2 (en) RTM method and method for manufacturing fiber-reinforced resin molded body
JP4803028B2 (ja) プリフォーム、frpおよびそれらの製造方法
CN100406239C (zh) 树脂传递模塑成形法
JP4442256B2 (ja) Rtm成形方法
JP5440049B2 (ja) Rtm成形方法
WO2018051445A1 (ja) 複合材料の成形方法および複合材料
JP5427503B2 (ja) 繊維強化樹脂部品およびその製造方法並びに製造装置
JP2005193587A (ja) Rtm成形方法
JP6665149B2 (ja) 繊維強化樹脂体及びその製造方法
JP2005022171A (ja) 複合材サンドイッチパネル用コア、複合材サンドイッチパネル、及びその製造方法
JP2004130723A (ja) 繊維強化樹脂構造体の製造方法及び、その製造装置
JP2009090646A (ja) Rtm成形方法
JP2006095727A (ja) Rtm成形装置および方法
JP4730637B2 (ja) Rtm成形法
JP6786989B2 (ja) 複合材料の成形方法
JP6791380B2 (ja) 複合材料の成形方法
JP2002234078A (ja) 繊維強化複合材料の製造方法および繊維強化複合材料付き成形体
JP2016068385A (ja) 繊維強化プラスチックの製造方法
JP6048967B2 (ja) 繊維強化プラスチック成形体の製造方法及び製造装置、並びにエレベータの壁
JPH1158536A (ja) 繊維強化樹脂複合体の製造方法
JP7252021B2 (ja) 樹脂注入成形品およびその製造方法
JP2018039130A (ja) 複合材料の成形方法および複合材料の成形装置
JP2014087995A (ja) 繊維強化樹脂の製造装置および製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100104

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140122

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees