JP2014087995A - 繊維強化樹脂の製造装置および製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂の製造装置および製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014087995A
JP2014087995A JP2012239924A JP2012239924A JP2014087995A JP 2014087995 A JP2014087995 A JP 2014087995A JP 2012239924 A JP2012239924 A JP 2012239924A JP 2012239924 A JP2012239924 A JP 2012239924A JP 2014087995 A JP2014087995 A JP 2014087995A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
mold
cooling
heating medium
fiber reinforced
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012239924A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Kawahara
好宏 河原
Tamotsu Suzuki
保 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2012239924A priority Critical patent/JP2014087995A/ja
Publication of JP2014087995A publication Critical patent/JP2014087995A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】樹脂注入ノズル内の樹脂に接触する流路の近傍を、冷熱媒体を流すなどして温度制御をするにあたり、樹脂注入ノズル近傍まで配管を接続するための配管の準備を削減でき、また、樹脂注入ノズルを複数適用した場合においても、施工が容易であり、かつ、樹脂注入ノズルを配置する場所を自由に設計できる繊維強化樹脂の製造装置および製造方法を提供する。
【解決手段】成形型のキャビティ内に強化繊維基材を配置し、樹脂注入ノズルより樹脂を注入して成形する繊維強化樹脂の製造装置において、前記成形型の内部に1又は複数の金型冷熱媒流路が設けられ、前記金型冷熱媒流路に前記樹脂注入ノズルを内包する温調スリーブを挿入するスリーブ挿入孔が設けられるとともに、前記温調スリーブの外側面に沿って前記金型冷熱媒供給路と連通するスリーブ冷熱媒流路が設けられることを特徴とする繊維強化樹脂の製造装置。
【選択図】図4

Description

本発明は、繊維強化樹脂(FRP)の製造装置に関する。また、繊維強化樹脂(FRP)の製造方法に関する。
従来、樹脂製品を成形するための樹脂の製造装置には、キャビティ内への樹脂の注入及び停止機能を担う樹脂注入ノズル(バルブとも呼ばれる)が内包されており、キャビティ表面の温度は、キャビティ表面近傍に冷熱媒体が流れる流路や、電気ヒーターを配置するなどして、注入された樹脂が硬化するよう温度制御している。ここで、樹脂注入ノズル内の樹脂に接触する流路の近傍は、冷熱媒体が流れる流路や、電気ヒーターを配置するなどして、注入する前の樹脂が硬化しないよう、流動性を有する状態に保つために、キャビティ内の温度制御とは別の温度に制御することが知られている(特許文献1)。
しかし、従来は冷熱媒体を流す専用の単独の配管を樹脂注入ノズル近傍まで配設し、冷熱媒体を供給していた。それによって、接続のための配管の準備・施工等の費用が必要であった。
さらに、樹脂注入ノズルを複数設けることによって、樹脂の注入にかかる時間を短縮する方法も知られている(特許文献2)。しかし、この場合、複数の樹脂注入ノズルへ冷熱媒体を供給する必要が生じ、樹脂注入ノズルの数量が増えるほど、接続のための配管の準備・施工等の費用が必要となり、施工が困難だった。また、当然、樹脂注入ノズルまでの配管自体からも熱の放出が発生するため、それを補うための光熱費が必要であったり、熱の放出を軽減するための断熱材の費用が必要であった。
また、キャビティ表面を温度調整するために設けられた冷熱媒体が流れる流路は、樹脂注入ノズルに干渉しないよう、干渉しない場所に配置したり、樹脂注入ノズルを迂回するように配置することが知られている(特許文献3)。しかし、この場合、樹脂注入ノズルの配置場所に制約を受ける事態が生じていた。
特開2011−20337号公報 特開2010−89501号公報 特願2010−509601号公報
本発明の目的は、樹脂注入ノズル内の樹脂に接触する流路の近傍を、冷熱媒体を流すなどして温度制御をするにあたり、樹脂注入ノズル近傍まで配管を接続するための配管の準備を削減でき、また、樹脂注入ノズルを複数適用した場合においても、施工が容易であり、かつ、不必要な熱の放出による、光熱費の無駄や断熱材の費用も必要なく、また、樹脂注入ノズルを配置する場所を自由に設計できる繊維強化樹脂の製造装置および製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、成形型のキャビティ内に強化繊維基材を配置し、樹脂注入ノズルより樹脂を注入して成形する繊維強化樹脂の製造装置において、前記成形型の内部に1又は複数の金型冷熱媒流路が設けられ、前記金型冷熱媒流路に前記樹脂注入ノズルを内包する温調スリーブを挿入するスリーブ挿入孔が設けられるとともに、前記温調スリーブの外側面に沿って前記金型冷熱媒供給路と連通するスリーブ冷熱媒流路が設けられることを特徴とする製造装置を提供する。
本発明の繊維強化樹脂の製造装置において、前記金型冷熱媒流路が、前記キャビティを形成する面と略平行に設けられていることが好ましい。
本発明の繊維強化樹脂の製造装置において、前記スリーブ挿入孔が、複数の金型冷熱媒流路にわたって設けられていることが好ましい。
本発明の繊維強化樹脂の製造装置において、前記樹脂注入ノズルより注入される樹脂が熱硬化樹脂であることが好ましい。
本発明の繊維強化樹脂の製造装置において、前記樹脂注入ノズルに、該樹脂注入ノズル内に滞留する前記樹脂を温調するノズル冷熱媒ラインが設けられていることが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明は、成形型のキャビティ内に、強化繊維基材を配置し、樹脂注入ノズルより樹脂を注入して成形する繊維強化樹脂の製造方法において、前記成形型の内部に1又は複数の金型冷熱媒流路が設けられ、前記金型冷熱媒流路に前記樹脂注入ノズルを内包する温調スリーブを挿入するスリーブ挿入孔が設けられるとともに、前記温調スリーブの外側面に沿って前記金型冷熱媒供給路と連通するスリーブ冷熱媒流路が設けられることを特徴とする繊維強化樹脂の製造方法を提供する。
本発明の繊維強化樹脂の製造方法において、前記金型冷熱媒流路に流れる冷熱媒の温度が成形前から成形後まで一定であることが好ましい。
本発明の繊維強化樹脂の製造方法において、前記ノズル冷熱媒ラインに流れる冷熱媒の温度が成形前から成形後まで一定であることが好ましい。
本発明によれば、複数の樹脂注入ノズルを配置した場合にも、配管の準備や施工にかかる費用を削減でき、また、樹脂注入ノズルを配置できる場所の自由度が高いため、複数の樹脂注入ノズルからキャビティ内へ、より早く樹脂の注入を完了させるよう、樹脂の注入場所を変更することが要求された場合においても、適用が可能となる。
よって、このような繊維強化樹脂の製造装置および製造方法を用いることで、樹脂製品を製造するコストが下げられるため、コストパフォーマンスに優れた繊維強化樹脂を得ることができる。
本発明の繊維強化樹脂の製造装置における成形型の一例を示す概略正面断面図である。 図1に示す成形型を上から見た概略平面図である。 図1に示す成形型に樹脂注入ノズルを配置した樹脂注入ノズル周辺の拡大図である。 図3におけるII−II断面図である。 図3におけるII−II断面の他の態様を示す断面図である。 本発明の繊維強化樹脂の製造方法を示す成形品の製造フロー図である。
以下、図面を用いながら本発明を説明する。なお、本発明は当該図面の態様に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の繊維強化樹脂の製造装置における成形型の一例を示す概略正面断面図である。
本発明の製造装置は、上型200、下型240といった複数の型から構成される成形型260を有し、上型200、下型240によって形成されるキャビティ201に強化繊維基材205を配設し、型締めした後、樹脂を注入して繊維強化樹脂を成形するものである。
成形型260は、複数の型200、240を開閉する型開閉機構203を有している。型開閉機構203は、下型240に取り付けられた昇降下盤265と、上型200に取り付けられた支柱263と、支柱263の上部に取り付けられた昇降上盤264と、昇降上盤264に取り付けられ昇降上盤264を昇降させる昇降機構204とからなる。この態様においては、昇降下盤265は、成形型260の基台(図示せず)に固定され上下方向に移動しない。従って、下型240もその位置が固定されている。上型200が、下型240に対し、昇降機構204により離接する。これにより、上型200と下型240との間において各型の開閉が可能となる。
成形型260において、上型200と下型240の間には所望の形状のキャビティ201が設けられており、注入した樹脂を強化繊維基材に含浸、硬化させて、繊維強化樹脂を所望の形状とすることができる。
キャビティ201の周囲には、樹脂注入時等に型外へ樹脂が漏れないよう、上型200と下型240の間をシールするシール材241が配置されている。
成形型260において、キャビティ201の表面は注入された樹脂を硬化させるために、温度制御を行うための機構が設けられている。以下、具体的に説明する。
上型200と下型240には、それぞれ金型冷熱媒流路210、230が設けられている。金型冷熱媒流路210、230は、キャビティ201を形成する面と略平行に設けられている。キャビティ201が複雑な形状の場合には、キャビティ201の形状に沿うように複数個所から金型冷熱媒流路230が穿孔されており、不要な流路を塞ぐために止め栓270が挿入固定され、封止されている。止め栓270としては穴埋め溶接や、ネジ等が用いられる。
金型冷熱媒流路230への冷熱媒体の供給は、成形型260の外部に設けられた冷熱媒体供給装置(図示せず)から冷熱媒接続口211に接続し、冷熱媒体を循環させつつ温度制御を実施する。冷熱媒体としては、例えば、水や油が用いられる。
成形型260には、強化繊維基材205を配置したキャビティ201に連通するように、上型200、下型240の少なくとも一面にスリーブ挿入孔250が設けられている。さらに、このスリーブ挿入孔250に嵌合するように、キャビティ201と接する面に注入口120を有する温調スリーブ100が挿入固定されている。ここで、スリーブ挿入孔250の孔形状は特に限定されるものではないが、冷熱媒体を抵抗なく循環させるには円形が好ましい。
さらに、成形型260には、キャビティ201内に樹脂の注入の開始と停止を行う樹脂注入ノズル300が、温調スリーブ100内に挿入固定されている。図示は省略するものの、複数の樹脂注入ノズル300は、上型200と下型240とに分散して設けてもよい。樹脂注入機(図示なし)より送液された樹脂は、樹脂注入ノズル300を通じてキャビティ201内に導入され、キャビティ201内に配設された強化繊維基材へと含浸される。
成形型260で成形を行う場合、キャビティ201内の空間を樹脂注入前に真空ポンプ(図示なし)によって真空状態にし、その後樹脂を注入すると、強化繊維基材205中に残存する気泡の抱きこみの少ない成形品を得ることができ、また、樹脂の含浸を早くできる。
図2は、図1の成形型を上から見た概略平面図である。上型200には、複数のスリーブ挿入孔250が金型冷熱媒流路210と連通するように設けられている。
金型冷熱媒流路210は上型200内に複数設けられており、隣接する金型冷熱流路210同士は、図1で図示を省略したU字接続ホース212で接続されている。金型冷熱媒流路210への冷熱媒体の供給は、成形型260の外部に設けられた冷熱媒体供給装置(図示せず)から冷熱媒接続口211に接続して冷熱媒体を循環させる。これにより、上型200を温度制御することができる。なお、下型240も同様に構成されている。
図1に示す成形型260に樹脂注入ノズル300を配置した周辺の拡大図を図3に示す。上型200には、温調スリーブ100がスリーブ挿入孔250に嵌合されている。温調スリーブ100の外周のうち、金型冷熱媒流路210と連通する部分を含む外周の一部を、スリーブ挿入孔250の孔径よりも細くして冷熱媒体が流通できるようにした、スリーブ冷熱媒流路110が設けられている。温調スリーブ100の上下には、金型温調流路210から供給された冷熱媒体が、上型200の外側やキャビティ201内へ漏れ出さないよう、それぞれOリング140、150が設けられている。このように、温調スリーブ100の一部に金型冷熱媒流路210と連通するリング状のスリーブ冷熱媒流路110を設けることで、金型冷熱媒流路210を循環する冷熱媒体によって温調スリーブ100の温度制御を行うことができる。
また、樹脂注入ノズル300において、注入前の樹脂310は樹脂注入ノズル300内に滞留しており、後述する強化繊維基材に含浸させた樹脂を硬化させている間も、注入前の樹脂の流動性を有する状態を保つために、ノズル冷熱媒ライン320によって温度制御されている。
図3のII−II断面図の一態様を図4に示す。図4の場合、1本の金型冷熱媒流路210に連通するように円形のスリーブ挿入孔250が設けられており、温調スリーブ100の側面や注入口120は、いずれも同心円状に配置されていると、スリーブ冷熱媒流路110の流路体積がほぼ均一となり、むらなく温度制御することができる。
図5は、図4とは異なる形態の断面図を示したものである。隣接する金型冷熱媒流路210c、210dを跨ぐようにスリーブ挿入孔250を設けて温調スリーブ100を配置した場合でも、図4と同様に、リング状のスリーブ冷熱媒流路110が形成可能である。
上述のように構成した成形型260を用いて繊維強化樹脂を成形する製造方法について、図6に示す製造フロー図を用いて説明する。
成形品を製造するにあたり、最初に成形型260の温度制御を実施する(温度制御400)。金型冷熱媒流路210、230や、ノズル冷熱媒ライン320へ所望の温度に設定された冷熱媒体を循環させて、成形型260の温度を制御する。例えば、製造しようとする繊維強化樹脂が熱硬化樹脂の場合は、金型冷熱媒流路の温度は、ノズル冷熱媒ライン320の温度よりも高く。熱可塑樹脂の場合は、その反対の温度に設定することが好ましい。
成形型260の温度が所望の温度に達し安定させた後、上型200と下型240とを離間させて(成形型260を開けて)、キャビティ201内に基材を配置する(配置410)。配置する強化繊維基材205は、配置のしやすさから、あらかじめ、キャビティ201の形状に予備腑形されたプリフォームであることが好ましい。
強化繊維基材205を配置した後、成形型260の上型200と下型240を閉じる(型締420)。
そして、キャビティ201内を真空ポンプにて真空状態にし(真空吸引430)、樹脂注入バルブから強化繊維基材205へ樹脂を加圧含浸する(樹脂注入440)。
所定の樹脂量を含浸させた後、一定時間保持することで樹脂を硬化させ(硬化時間経過450)、その後上型200と下型240とを型開きし(型開460)、次いで成形品を型から取り外す(脱型470)ことで、成形品が完成する。
なお、成形サイクル全体を通じて、金型冷熱媒流路210、230や、ノズル冷熱媒ライン320に冷熱媒体を循環し続け、所定の温度を一定に維持させておくことが好ましい。金型冷熱媒流路210、230による温調は、短時間で含浸させた樹脂を硬化させるのに必要な温度に保持されていることで、後述するノズル冷熱媒ライン320に冷熱媒体を循環し、温調することで、注入口120近傍の温度ムラを発生させにくくし、成形品全体を均一に硬化させ、ヒケ等の発生を防止することができる。一方、ノズル冷熱媒ライン320によって、樹脂注入ノズル300内に残存する樹脂の硬化を防止でき、1つの成形品が完成した後、樹脂注入バルブ300や注入口120近傍に樹脂を固着させることなく、スムーズに連続して成形(樹脂含浸)が可能となる。これにより、成形に要する時間(成形サイクル)を短縮できるとともに、1つの成形品完成後における注入口120の清掃等といった作業時間を削除することができる。これにより、製造コストの削減が可能となる。なお、使用する樹脂の種類によっては、金型の温度を成形中に変更することは妨げられるものではない。
成形型260の各型200、240は、必要なキャビティ201の形状を加工できる材質であれば特に限定されるものではないが、金属材料を用いると、成形型全体や温調スリーブ100の温調を短時間で調整でき、また温度変化の追従性が高い面で好ましい。金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、亜鉛合金が適用できる。
温調スリーブ100の材質は、伝熱を考慮し、金属であることが好ましい。金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、亜鉛合金が適用できるが、より好ましくは、銅合金が上げられる。
温調スリーブの注入口120の内表面は、樹脂注入ノズル300の樹脂の注入開始および停止を行うピンの摺動がある場合は、磨耗を防いだり、樹脂の固着を防ぐために、表面処理が施されていることが好ましい。表面処理としては、ハードクロムメッキ処理がある。
樹脂注入ノズル300の樹脂の注入開始および停止を行うピン(図示せず)が、上型200の内壁面にまで到達し、ピンの先がキャビティ201を形成する面と連続した形状となるよう設計されていれば、成形される繊維強化樹脂の成形体表面に、ピンの痕が残らないので好ましい。
本発明の繊維強化樹脂の製造装置および製造方法に適用する強化繊維としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、金属繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維がある。これらの繊維は、単独、あるいは、組み合わせて用いることができる。これらの中で、機械的特性に優れる炭素繊維が好ましく用いられる。強化繊維基材の形態としては、例えば、強化繊維が一方向に配列されたシート、強化繊維からなる織物、不織布がある。強化繊維基材は、強化繊維以外に、樹脂の流動を促進する樹脂流動メディアをその内部あるいは外部に伴っていても良い。通常、強化繊維基材の複数枚が、型の内壁面に、キャビティの形状に沿うように配置される、あるいは、事前に、複数枚の強化繊維基材が積層され、一定の形状に賦形されたプリフォームが作成され、このプリフォームが型の内壁面に、キャビティの形状に沿うように配置される。樹脂流動メディアとしては、従来知られている樹脂流動メディアが用いられる。
本発明に係る繊維強化樹脂の製造方法は、繊維強化樹脂とコア材との積層構造を有する繊維強化樹脂成形体を成形する際にも用いることができる。このような繊維強化樹脂成形体としては、例えば、コア材の両側に繊維強化樹脂層を配置したサンドイッチ構造体がある。コア材としては、例えば、弾性体、発泡材、ハニカム材がある。軽量化のためには、発泡材やハニカム材が好ましく用いられる。発泡材としては、ポリウレタン、アクリル、ポリスチレン、ポリイミド、塩化ビニル、フェノールなどの高分子材料からなる発泡材がある。ハニカム材としては、例えば、アルミニウム合金、紙、アラミドペーパーから形成されたハニカム構造材がある。
本発明に係る繊維強化樹脂の製造方法の実施に際して用いられる樹脂としては、粘度が低く強化繊維基材への含浸が容易な熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなるレジンインジェクションモールディング(RIM)用モノマーが、好ましく用いられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、グアナミン樹脂、また、ビスマレイド・トリアジン樹脂等のポリイミド樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリジアリルフタレート樹脂、更に、メラミン樹脂、ユリア樹脂やアミノ樹脂がある。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ナイロン6樹脂、ナイロン66樹脂、ナイロン11樹脂などのポリアミド樹脂、またはこれらポリアミド樹脂の共重合ポリアミド樹脂、また、ポリエチレンテレフタラート樹脂、ポリブチレンテレフタラート樹脂などポリエステル脂、またはこれらポリエステル樹脂の共重合ポリエステル樹脂、更に、ポリカーボネート樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂など、更にまた、ポリエステルエラストマー樹脂、ポリアミドエラストマー樹脂などに代表される熱可塑性エラストマー樹脂がある。
樹脂として、上記の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ゴムから選ばれた複数がブレンドされている樹脂を用いることもできる。中でも好ましい樹脂として、自動車用外板部材の意匠性に影響を与える成形時の熱収縮を抑える観点から、エポキシ樹脂がある。
一般的に、複合材料用エポキシ樹脂としては、主剤として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂が用いられる。一方、硬化剤としては、ジシアンジアミドにジクロロフェニルジメチル尿素を組み合わせた硬化剤が作業性、物性等のバランスに優れている点で好適に使用されている。しかし、特に限定されるものではなく、ジアミノジフェニルスルホン、芳香族ジアミン、酸無水物ポリアミドなども使用できる。また、樹脂と強化繊維基材の比率は、体積比率で、30:70乃至70:30の範囲が、外板として適当な剛性を保持する点で、好ましく、更に好ましくは、体積比率で、40:60乃至60:40が、樹脂の強化繊維基材への含浸性と含浸速度の観点から好ましい。また、FRP構造体の熱収縮を低減させ、クラックの発生を抑えるという点から、エポキシ樹脂または熱可塑性樹脂やゴム成分などを配合した変性エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、ジシクロペタジエン樹脂が、好ましく用いられる。
100 温調スリーブ
100a〜c 温調スリーブ
110 スリーブ冷熱媒流路
110a〜c スリーブ冷熱媒流路
120 注入口
120a〜c 注入口
140 上部シール
150 下部シール
200 上型
201 キャビティ
202 キャビティ表面
203 型開閉機構
204 昇降機構
205 強化繊維基材
210a〜m 金型冷熱媒流路
211a〜d 冷熱媒接続口
212a〜f U字接続ホース
230a〜j 金型冷熱媒流路
240 下型
241a、b シール材
250 スリーブ挿入孔
250a〜d スリーブ挿入孔
260 成形型
263 支柱
264 昇降上盤
265 昇降下盤
270a〜d 止め栓
300 樹脂注入ノズル
300a〜c 樹脂注入ノズル
310 樹脂
320a、b ノズル冷熱媒ライン
400 温度制御
410 配置
420 型締
430 真空吸引
440 樹脂注入
450 硬化時間経過
460 型開
470 脱型

Claims (8)

  1. 成形型のキャビティ内に強化繊維基材を配置し、樹脂注入ノズルより樹脂を注入して成形する繊維強化樹脂の製造装置において、
    前記成形型の内部に1又は複数の金型冷熱媒流路が設けられ、
    前記金型冷熱媒流路に前記樹脂注入ノズルを内包する温調スリーブを挿入するスリーブ挿入孔が設けられるとともに、
    前記温調スリーブの外側面に沿って前記金型冷熱媒供給路と連通するスリーブ冷熱媒流路が設けられることを特徴とする繊維強化樹脂の製造装置。
  2. 前記金型冷熱媒流路が、前記キャビティを形成する面と略平行に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の繊維強化樹脂の製造装置。
  3. 前記スリーブ挿入孔が、複数の金型冷熱媒流路にわたって設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の繊維強化樹脂の製造装置。
  4. 前記樹脂注入ノズルより注入される樹脂が熱硬化樹脂であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化樹脂の製造装置。
  5. 前記樹脂注入ノズルに、該樹脂注入ノズル内に滞留する前記樹脂を温調するノズル冷熱媒ラインが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化樹脂の製造装置。
  6. 成形型のキャビティ内に、強化繊維基材を配置し、樹脂注入ノズルより樹脂を注入して成形する繊維強化樹脂の製造方法において、
    前記成形型の内部に1又は複数の金型冷熱媒流路が設けられ、
    前記金型冷熱媒流路に前記樹脂注入ノズルを内包する温調スリーブを挿入するスリーブ挿入孔が設けられるとともに、
    前記温調スリーブの外側面に沿って前記金型冷熱媒供給路と連通するスリーブ冷熱媒流路が設けられることを特徴とする繊維強化樹脂の製造方法。
  7. 前記金型冷熱媒流路に流れる冷熱媒の温度が成形前から成形後まで一定であることを特徴とする請求項6に記載の繊維強化樹脂の製造方法。
  8. 前記ノズル冷熱媒ラインに流れる冷熱媒の温度が成形前から成形後まで一定であることを特徴とする請求項6または7に記載の繊維強化樹脂の製造方法。
JP2012239924A 2012-10-31 2012-10-31 繊維強化樹脂の製造装置および製造方法 Pending JP2014087995A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012239924A JP2014087995A (ja) 2012-10-31 2012-10-31 繊維強化樹脂の製造装置および製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012239924A JP2014087995A (ja) 2012-10-31 2012-10-31 繊維強化樹脂の製造装置および製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014087995A true JP2014087995A (ja) 2014-05-15

Family

ID=50790347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012239924A Pending JP2014087995A (ja) 2012-10-31 2012-10-31 繊維強化樹脂の製造装置および製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014087995A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111263691A (zh) * 2017-09-08 2020-06-09 日精Asb机械株式会社 模具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111263691A (zh) * 2017-09-08 2020-06-09 日精Asb机械株式会社 模具
CN111263691B (zh) * 2017-09-08 2022-04-01 日精Asb机械株式会社 模具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5614282B2 (ja) Rtm成形方法、および、繊維強化樹脂成形体の製造方法
US7943078B2 (en) RTM molding method and device
JP5440049B2 (ja) Rtm成形方法
WO2013125641A1 (ja) Rtm方法
JP5747849B2 (ja) ゲートバルブおよびゲートバルブの製造方法
JP2017170840A (ja) Rtm製造装置および繊維強化プラスチックのrtm製造方法
JP2005193587A (ja) Rtm成形方法
JP6185356B2 (ja) Frp成形品の製造方法および成形型
JP4442256B2 (ja) Rtm成形方法
JP2014087995A (ja) 繊維強化樹脂の製造装置および製造方法
JP2006205546A (ja) Rtm成形の脱型装置
JP2006095727A (ja) Rtm成形装置および方法
KR20160071611A (ko) Ⅴartm공정을 이용한 섬유강화 복합재료의 성형장치 및 이를 이용한 섬유강화 복합재료의 성형방법
JP6519214B2 (ja) 繊維強化プラスチック製造方法
JP2009090646A (ja) Rtm成形方法
JP2009051208A (ja) Rtm成形用樹脂注入装置およびそれを用いたrtm成形装置とrtm成形方法
JP6915379B2 (ja) 複合材料の成形方法および成形装置
WO2018225271A1 (ja) 複合材料の成形方法
CN106965462A (zh) T型叶片复合材料成形模具及复合材料制备方法
JP2016068385A (ja) 繊維強化プラスチックの製造方法
JP2018047577A (ja) 複合材料の成形方法
KR101778001B1 (ko) 급속가열 및 급속냉각을 위한 이동형 금형 및 성형방법
JP2019001101A (ja) 複合材料の成形方法および成形装置
JP2017105062A (ja) 繊維強化プラスチック製造装置および製造方法
JP2014240150A (ja) 樹脂製品製造装置及び樹脂製品の製造方法