JP2006095727A - Rtm成形装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的大型の繊維強化樹脂製品を成形するRTM成形において、ボイドのない高品質の成形品を効率よく短時間で成形可能なRTM成形装置および方法を提供する。
【解決手段】成形型のキャビティ内に強化繊維基材を配置し、該キャビティの外周に配置された樹脂注入ラインから樹脂排出ラインに向けてマトリックス樹脂を注入して該強化繊維基材に樹脂含浸後、加熱硬化させる繊維強化樹脂のRTM成形装置において、樹脂注入ラインが複数に分割形成されていることを特徴とするRTM成形装置、およびRTM成形方法。
【選択図】図2
【解決手段】成形型のキャビティ内に強化繊維基材を配置し、該キャビティの外周に配置された樹脂注入ラインから樹脂排出ラインに向けてマトリックス樹脂を注入して該強化繊維基材に樹脂含浸後、加熱硬化させる繊維強化樹脂のRTM成形装置において、樹脂注入ラインが複数に分割形成されていることを特徴とするRTM成形装置、およびRTM成形方法。
【選択図】図2
Description
本発明は、比較的大型(例えば、成形投影面積が1m2 以上)のFRP(繊維強化樹脂)部材のRTM(レジン・トランスファー・モールディング)成形において、最適な成形条件を設けることによって、上記比較的大型のFRP部材を短時間のうちに高効率で成形することが可能なできるRTM成形装置および方法に関する。
従来のRTM成形においては、一般的には1つの注入口や注入ラインから樹脂を加圧注入する。例えば、成形品が多角形の形状(複数辺)からなる場合、樹脂注入は1辺から対向する他の辺に向かって注入される(例えば、特許文献1,特許文献2)。しかし、この様な方法では1辺から対向辺に向かって樹脂は確実に順次強化繊維基材に含浸しながら流動していくが、成形品が比較的大型になってくると樹脂流動に多大の時間を要し、場合によっては樹脂が流動中にゲル化時間に達してしまい完全に含浸する前に流動が停止するという問題がある。そこで、前記特許文献1の様に、樹脂注入ラインを成形品の複数箇所に設けて順次注入していく方法が提案されているが、この方法は成形品の成形領域内から樹脂注入するため、コアを用い該コアの両面に強化繊維基材を配置するサンドイッチ成形品に対しては成形型面側からの注入ができず適用できない。また、サンドイッチ成形品でない場合でも、両面型でしかも表面に高い意匠性を要求される成形品の成形には適用できない。この様に、従来のRTM成形方法では、比較的大型の成形品を効率良く成形することが困難であった。
通常、RTM成形型には多大の時間を要することから生産性が低いという大きな問題がある。一方、横割れ型、即ち成形型が上下型の構成では、前記の強化繊維基材の型面へのセットは比較的容易でかつセット時間も短時間でできる利点がある反面、一般的な樹脂の注入方法、即ち0.2〜1.0MPaの圧力で加圧し、格別流速をコントロールしないで樹脂注入した場合は、樹脂が圧力に応じた流速で型内に流入して行き、比較的短時間で型内に樹脂が充填されるが、強化繊維基材が樹脂流れで乱れたり、流速が速くて不均一な流れが生じて成形品の表面にボイドやピンホールが多数発生することがある。
特に、成形時間を短縮したり大面積の成形品を短時間で成形するために、樹脂の吐出圧力が0.5MPa以上の高圧で(従って、高速で)樹脂注入する場合は、強化繊維基材(特に、平織物)の織り組織の乱れが生じ易く、また高速で樹脂が型内を流動するため、基材の微妙な厚み斑や基材同士のオーバーラップなどによる部分的な基材構成の違いによって流動抵抗が流動領域内でばらつくため、均一な流れを保てないことから、局所的に「流れの先回り」などが生じて大きなボイドが発生することがある。更にまた、実際に該基材部分に樹脂は流れて来てはいるが、流れが速いことから例えば織物の織り目にあった気体が抜ける間が無く滞留してしまい、ピンホールとして表面に欠陥を発生させる場合がある。この様な基材乱れやボイド、ピンホールなどの意匠性に係わる外観品位の低下をもたらす従来の成形条件や成形プロセスでは、成形時間の短縮化のための高速注入を行いながら、高い表面品位を確保することは困難である。成形品のサイズが大きくなればなるほど、どうしても高速樹脂注入することから、この様な外観品位上の欠陥は発生しやすい。
この様な意匠性に係わるボイドやピンホールの発生には、樹脂の流動状態が大きく影響することから、強化繊維基材の密度、つまり目付量も重要な因子になる。つまり、1層当たりの強化繊維の目付量は樹脂の流動抵抗や気泡の抜け易さに影響を与えるため、樹脂流動条件に応じた適正な目付量に設定する必要がある。この目付の適正化には単に表面品位の面ばかりでなく、プリフォームの作業性や強度利用率等の観点からも設定する必要がある。即ち、目付が大きすぎて基材の剛性が高くなると型面に強化繊維基材が沿い難くて立体形状への賦形が難しくなり、プリフォーム化に多大の作業時間が掛かったり、その際に基材乱れを生じてFRP成形品の力学特性が低下する事態を招くことがある。即ち、効率的な生産を行うためには、生産条件(成形サイズ、成形条件など)に合った目付量が存在する。
また、成形条件の中で、特に温度や樹脂注入圧力が表面品位に与える影響度は高い。注入される樹脂自体の温度や、金型で加熱される樹脂温度が高い場合、樹脂粘度が下がって流動性が上がり、基材への樹脂含浸性は良いが、粘度上昇率が高くなって急激に流動性が悪化し、成形品が大きい場合は樹脂の流動が途中から減速し、未含浸をもたらす場合がある。どうにか全域に樹脂流動しても、粘度が高くなった領域では、未含浸には至らなくてもボイドやピンホールが多発することがある。一方、金型温度に斑があったり、成形中に変化したりすると型内に残っていた極微小な気泡同士が接触して、ボイドやピンホールに発展する大きな気泡に成長することがある。
また、圧力も適度であることが重要である。つまり、高過ぎて樹脂流速が速くなり、基材の織り組織を乱したり、キャビティー内で体積膨張して気泡を発生させたり、低過ぎて残存気泡を小さく圧縮できない場合がある。
また、反応性樹脂から硬化過程で反応ガスが生じたり、既に樹脂中に内包していた微細なガス(気泡)が時間と共に成長して大きくなり、ボイドやピンホールに成長することもあるので、樹脂が基材に含浸した後はできるだけ早く、速やかに硬化する方がよい。
該反応性樹脂の材料特性が成形効率に与える影響度は非常に高く、例えば硬化剤の種類によっては樹脂の反応の初期に反応速度が最大となり、時間が経過する従って反応速度が低下し、そのために硬化に要する時間が長くなる場合がある。これに対して、成形型の温度を上昇させて硬化時間を短縮しようとすると、今度は初期の粘度上昇が過大となり、樹脂注入・流動時に粘度が過度に上昇して、果てはゲル化してしまい、成形が途中で停止して未含浸部分を生じる場合もある。
この様に、FRP成形(特に、RTM成形)では、成形サイズ(面積)に応じた適正な成形条件や材料特性が存在し、適正な条件で成形しないと品質面、特に表面品位の点で問題を生じ易いと言える。
特開平8−58008号公報
特開2003−11136号公報
本発明の課題は、従来の上述した問題点を解決し、比較的大型、実質的に投影面積が1m2 以上の繊維強化樹脂製品を成形するRTM成形において、ボイドのない高品質の成形品を効率よく短時間で成形可能なRTM成形装置および方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るRTM成形装置は、成形型のキャビティ内に強化繊維基材(とくに、積層された比較的大型の強化繊維基材)を配置し、該キャビティの外周に配置された樹脂注入ラインから樹脂排出ラインに向けてマトリックス樹脂を注入して該強化繊維基材に樹脂含浸後、加熱硬化させる繊維強化樹脂のRTM成形装置において、前記樹脂注入ラインが複数に分割形成されていることを特徴とするものからなる。
このRTM成形装置においては、上記樹脂注入ラインと樹脂排出ラインとが、上記キャビティの実質的に外周全域に渡って形成されていることが好ましい。また、上記樹脂注入ラインと樹脂排出ラインにおいて、樹脂注入ラインが樹脂排出ラインの2倍以上の長さであることが好ましい。
このような樹脂注入ラインおよび/または樹脂排出ラインが成形型に加工された凹部状の溝から構成することができる。成形型が上型と下型とからなる場合、凹部状の溝は総て下型に加工されていることが好ましい。
本発明に係るRTM成形装置においては、上記樹脂排出ラインも複数に分割形成されている構成とすることができる。
本発明に係るRTM成形方法は、上記のようなRTM成形装置を用いて繊維強化樹脂を成形することを特徴とする方法からなる。
このRTM成形方法においては、複数に分割形成されてなる樹脂注入ラインからの樹脂注入を、樹脂排出ラインから実質的に遠い側の樹脂注入ラインより順次行うことが好ましい。
本発明によるRTM成形装置および方法によれば、従来のRTM成形では困難であった比較的大型のFRP成形品をボイドなどの欠陥が発生することのない状態で、効率よく短時間で安定的に成形できる。即ち、高サイクルで量産が可能となる。
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに詳細に説明する。
本発明に係るRTM成形で得られるFRP部材とは、強化繊維により強化されている樹脂を指し、強化繊維としては、例えば炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、金属繊維、窒化珪素繊維などの無機繊維や、ポリアミド系合成繊維、ポリオレフィン系合成繊維、ポリエステル系合成繊維、ポリフェニルスルフォン系合成繊維、ポリベンゾオキサジン系合成繊維、アセテート、アクリロニトリル系合成繊維、モダクリル繊維、ポリ塩化ビニル系合成繊維、ポリ塩化ビニリデン系合成繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、ポリウレタン繊維、ポリクラール繊維、タンパク−アクリロニトリル共重合系繊維、フッ素系繊維、ポリグリコール酸繊維、フェノール繊維、パラ系アラミド繊維などの有機繊維等の中から単種、あるいは複数種選ぶことができる。これら強化繊維は、織布状、不織布状、マット状、短繊維状など各種形態を採りうる。中でも、自動車用外板や構造部材などに適する繊維としては、高強度・高剛性である炭素繊維やガラス繊維が挙げられる。
本発明に係るRTM成形で得られるFRP部材とは、強化繊維により強化されている樹脂を指し、強化繊維としては、例えば炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、金属繊維、窒化珪素繊維などの無機繊維や、ポリアミド系合成繊維、ポリオレフィン系合成繊維、ポリエステル系合成繊維、ポリフェニルスルフォン系合成繊維、ポリベンゾオキサジン系合成繊維、アセテート、アクリロニトリル系合成繊維、モダクリル繊維、ポリ塩化ビニル系合成繊維、ポリ塩化ビニリデン系合成繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、ポリウレタン繊維、ポリクラール繊維、タンパク−アクリロニトリル共重合系繊維、フッ素系繊維、ポリグリコール酸繊維、フェノール繊維、パラ系アラミド繊維などの有機繊維等の中から単種、あるいは複数種選ぶことができる。これら強化繊維は、織布状、不織布状、マット状、短繊維状など各種形態を採りうる。中でも、自動車用外板や構造部材などに適する繊維としては、高強度・高剛性である炭素繊維やガラス繊維が挙げられる。
また、本発明で使用する強化繊維基材とは、例えば樹脂の含浸されていない強化繊維を指し、その形態としては、不織布やマット、ニット材料、チョップドファイバーなどの短繊維状の均質形態が好ましい。更に、これらとインサート部品との組み合わせ等が挙げられ、その用途により使い分けられる。
尚、前記インサート部品とは、例えばスチールやアルミニウムなどの金属板や、金属柱、金属ボルト、ナット、ヒンジなどの接合用の金属、アルミハニカムコア、あるいはポリウレタン、ポリスチレン、ポリイミド、塩化ビニル、フェノール、アクリルなどの高分子材料からなるフォーム材やゴム質材、木質材等が挙げられ、主として、釘が効くことや、ネジが立てられる等の接合を目的としたインサート部品、中空構造で軽量化を目的としたインサート部品、振動時の減衰を目的としたインサート部品などが多く用いられる。
更にまた、本発明における強化繊維基材には、繊維の一部に次述する樹脂が既に含浸された状態(プリプレグ、セミプレグ、部分含浸プリプレグなど呼ばれる状態)である場合も含まれる。
本発明に係るRTM成形で使用する樹脂としては、粘度が比較的低く強化繊維への含浸が容易な熱硬化性樹脂、或いは熱可塑性樹脂を形成するRIM用(Reaction Injection Molding)モノマーなどが好適である。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、グアナミン樹脂、また、ビスマレイド・トリアジン樹脂等のポリイミド樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリジアリルフタレート樹脂、さらにメラニン樹脂やユリア樹脂やアミノ樹脂等が挙げられる。
また、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11などのポリアミド、またはこれらポリアミドの共重合ポリアミド、また、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラートなどのポリエステル、またはこれらポリエステルの共重合ポリエステル、さらにポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリオレフィンなど、更にまた、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマーなどに代表される熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
また、上記の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ゴムから選ばれた複数をブレンドした樹脂を用いることもできる。
中でも好ましい樹脂として、自動車用外板部材や構造部材などの力学特性に影響を与える耐熱性や物理特性の観点から、エポキシ樹脂が挙げられる。
一般的に複合材料用エポキシ樹脂としては、主剤として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリジシルアミン型エポキシ樹脂が用いられる。一方、硬化剤としては、ジシアンジアミドにジクロロフェニルジメチル尿素を組み合わせた硬化剤系が作業性、物性等のバランスに優れている点で好適に使用されている。しかし、特に限定されるものではなく、ジアミノジフェニルスルホン、芳香族ジアミン、酸無水物ポリアミドなども使用できる。また、樹脂と前述の強化繊維の比率は、重量比率で20:80〜70:30の範囲内が外板として適当な剛性を保持する点で好ましい。その中でもFRP構造体の熱収縮を低減させ、クラックの発生を抑えるという点から、エポキシ樹脂または熱可塑性樹脂やゴム成分などを配合した変性エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂がより適している。
図4は、本発明に係るRTM成形装置を用いた成形システム14の一例を示す概略構成図である。RTM成形金型1は上型2と下型3からなり、上型2が、油圧ポンプ28、油圧シリンダ26を有する金型昇降用油圧装置16によって昇降される金型昇降装置15に取り付けられる。下型3に直接強化繊維基材を、または事前に成形型に収まりやすいように強化繊維基材を製品形状に賦形したプリフォーム基材4(強化繊維基材)を設置し、上型2を閉じる。成形型の材質としてはFRP、鋳鋼、構造用炭素鋼、アルミニウム合金、亜鉛合金、ニッケル電鋳、銅電鋳が挙げられる。量産には、剛性、耐熱性、作業性の面から構造用炭素鋼が好適である。
成形金型1には、樹脂注入ランナーに繋がる複数の樹脂注入管6、7、8、排出ランナーに繋がる一つの排出管9が設けられている。そして、各樹脂注入管6、7、8及び排出管9は各々注入バルブ6b、7b、8b、排出バルブ9bを介して樹脂注入流路25、排出流路27に接続されている。樹脂注入流路25は樹脂注入装置17に接続されている。樹脂注入装置17は主剤タンク21a、硬化剤タンク21bにそれぞれ主剤、硬化剤を収容し、それぞれのタンクは加温、真空脱泡できる機構を備えている。樹脂注入時にはそれぞれのタンクから加圧装置22により樹脂を樹脂注入流路25に向かって押し流す。該加圧装置22は、一例としてシリンジポンプ22a、22bを用いており、該シリンジポンプを同時に押し出すことで定量性も確保することが2液混合により硬化する樹脂には好ましい。押し出された主剤、硬化剤は、混合ユニット23で混合され、樹脂注入流路25に至る。排出流路27は真空ポンプ18への樹脂の流入を防ぐために、樹脂トラップ19に接続されている。
なお、樹脂注入管の数や位置は、成形型の形状や寸法や一つの型内で同時に成形する成形品の数量などによって異なるが、樹脂注入装置17からの注入用流路25を樹脂注入管6、7、8に接続する箇所が増えて注入作業が繁雑になることを防ぐため、注入管はできるだけ少ないことが好ましい。しかし、比較的大型の成形品を高速に成形するためには、複数の樹脂注入管を用いて同時又は順次樹脂注入を行うことによって、単一の注入管による樹脂注入の場合より、数倍の速度で効率的に樹脂流動、含浸を行うことができる。
図2は、四隅に曲率を有する平板を高速成形するRTM成形型の平面図、とくに下型3の平面図である。上型2と下型3は、図1に示すように、下型3側のピン孔11に上型2側のピン12が挿入されることにより位置合わせされ、間に型シール5を介在させて密閉された状態で型閉じされる。図3は、図2に示した成形型の縦断面を示している。図2を参照して説明するに、該平板の成形方法としての従来のRTM成形方法は、成形キャビティ10の外辺の1辺にある樹脂注入ラインを構成する樹脂注入ランナー6cと樹脂注入フィルムゲート6dに連通する注入管6から樹脂が加圧注入され、対面に設けられた排出管9に連通する成形キャビティ10の外辺の1辺にある樹脂排出ラインを構成する排出フィルムゲート9dと排出ランナー9cに向かって樹脂が流動して、強化繊維基材に含浸される。即ち、成形キャビティ10の外辺の1辺からなる単一の樹脂注入ライン(樹脂注入管6に連通した樹脂注入ランナー6cと樹脂注入フィルムゲート6dから構成)から、成形キャビティの外辺の1辺からなる単一の樹脂排出ライン(樹脂排出管9に連通した樹脂排出フィルムゲート9dと樹脂排出ランナー9cから構成)に向かって、樹脂注入ラインから加圧された樹脂を成形キャビティ内の強化繊維基材に流動し、含浸させる成形方法である。
この方法では、比較的小型の成形品、即ち樹脂注入ラインから排出ラインまでの距離が短い成形品を成形する場合は比較的短時間で成形でき、量産可能であるが、大型成形品、即ち樹脂注入ラインから排出ラインまでの距離が長い場合、樹脂流動が高次関数的に減衰していくため、樹脂流動時間も長くなり、場合によっては樹脂のゲル化時間までに含浸が終了しない場合がある。この様な場合は、低粘度の樹脂を用いたり、樹脂の圧力を上げて高速注入する方法が採られるが、強化繊維が樹脂流動圧力で乱れたり、成形品のサイズや形状によってはそれでも成形品全域の含浸に限界がある。
上述の様に、成形品が大型なため従来のRTM成形方法では高速成形が困難で、量産が難しい場合、図2に示すように、樹脂注入ラインを成形キャビティ10の外辺の一辺だけではなく、複数箇所設けることで解決できる。即ち、樹脂注入ラインを従来の樹脂注入ライン6以外に、樹脂排出ライン9側に向かって樹脂注入管7,8を追加し、樹脂注入ランナー6cと樹脂注入フィルムゲート6dから構成される樹脂注入ライン、樹脂注入ランナー7cと樹脂注入フィルムゲート7dから構成される樹脂注入ライン、樹脂注入ランナー8cと樹脂注入フィルムゲート8dから構成される樹脂注入ラインから同時又は順次樹脂注入することによって、高次関数的に減衰する樹脂流動を解消することができる。つまり、樹脂注入ラインと樹脂排出ラインが成形品(即ち、繊維強化基材全体)の外周の実質的に全域にわたる様に設けることである。特に有効な方法は、樹脂注入ラインを該外周の半分以上設けること、更に望ましくは樹脂注入ラインが樹脂排出ラインの2倍以上となるように設けると極めて効率的で高速成形が可能となる。なお、図2における6a、7a、8a、9aは、シール用ゴム部材をそれぞれ示している。
樹脂注入管6からの樹脂注入を補填する樹脂注入管7、8からの樹脂注入の可否や注入タイミングは、成形品のサイズや形状によって決める必要がある。また、その場合、補填する樹脂注入ライン7、8からの樹脂が基材中央より側辺部の方に先回りし易いことから、樹脂排出ラインの長さを1辺より極端に短くしたり、樹脂排出管9の位置を変えるなどの修正を必要とする場合がある。
更にまた、成形品が図1、図2に示す平板のような比較的左右対称な形状やL/D(長さと幅の比)が比較的大きい場合、例えば2倍以上のような場合は、樹脂排出ライン9以外に、樹脂注入管6からの樹脂注入ラインを最初から樹脂排出ラインにして、樹脂注入管7、8からの樹脂注入ラインからの注入樹脂の流れを左右に分けて、効率良く含浸させる方法も有効である。
また、樹脂が強化繊維基材のほぼ全域に注入される頃、或いは注入途中で、樹脂排出ラインを切り替えて樹脂注入ラインにすることも有効である。即ち、樹脂流動が悪く、樹脂排出ラインに樹脂が流出してくることを待っていても、どうしても樹脂が該排出ラインに到達しない場合、逆に該樹脂排出ラインから樹脂を注入することによって、樹脂の未含浸を防ぐことが出来る。
例えば、樹脂の流動状況を樹脂検知センサーを型内に配置しておき、樹脂排出ラインに到達する前に樹脂のゲル化が始まって流れが滞留する場合などに、樹脂排出ラインからの樹脂注入を行うと未含浸防止に効果的である。
樹脂注入流路25や樹脂注入管6、7、8の材料は、十分な流量の確保と樹脂との適合性(耐熱温度や耐溶剤性、耐圧力等)を考慮する必要がある。該注入流路や注入管には口径5〜30mmのものを用い、樹脂の注入圧力に耐えるために1.0MPa以上の耐圧性と樹脂硬化時の温度に耐えるために100℃以上の耐熱性が必要である。その為には、例えば厚みが2mm程度の”テフロン”(登録商標)製チューブが好適である。但し、”テフロン”(登録商標)以外にも、比較的安価なポリエチレンチューブやナイロンチューブ、更にスチール、アルミや銅等の金属管であってもよい。
尚、樹脂排出管9の数や位置は成形型の形状や寸法、一つの型内で同時に成形する成形品の数量などによって異なるが、樹脂排出口もできるだけ少ない方が、樹脂流動が安定的で樹脂流動コントロール操作も簡単なことから好ましい。
樹脂排出管や樹脂排出流路の材料も、樹脂注入流路25等と同様に、十分な流量の確保と樹脂との適合性(耐熱温度や耐溶剤性、耐圧力等)を考慮する必要がある。樹脂排出流路27としてはスチール、アルミ等の金属管、あるいはポリエチレン、”テフロン”(登録商標)等のプラスチック製のチューブが挙げられるが、直径5〜10mm、厚み1〜2mmの”テフロン”(登録商標)製チューブが作業性の面からより好適である。
樹脂注入時の樹脂注入流路6〜8、樹脂排出路9の途中に設置する注入バルブ6b〜8bや樹脂排出バルブ9bは、バイスグリップ等により、直接作業者により流路を挟むことで全域開閉や口径を変化させることができる。また、バイスグリップのハンドル部分にアクチュエータを設置して自動化することや、またバイスグリップの代わりに電磁バルブやエアーオペレーションバルブを用いる等したバルブ開閉装置を適用することが出来る。そして、このバルブ開閉装置と事前にバルブの開度情報を入力した記憶装置を接続することで、より精度の高い開閉を行うことも好適である。さらに、樹脂排出バルブ9bは、単なる開閉の2値ではなく、流路の径を変化(ボールバルブの開度調節)させることも可能である。
樹脂の加圧は、シリンジポンプなどによる加圧方法によれば定量性も得られる。樹脂の注入圧は0.1〜1.0MPaの範囲で用いるのが好ましい。ここで樹脂の注入圧とは、加圧装置22により加圧される最大圧力を指している。
最終的に樹脂が型内の強化繊維基材に完全に含浸され、樹脂排出管9や樹脂排出流路27にまで到達したら排出バルブ9bを閉じ、その後暫く樹脂加圧装置22によって加圧された注入圧で型内を保圧した後、樹脂注入用バルブ6b〜8bも閉じて樹脂注入を終了する。成形型は熱媒循環式の温調機20によって加熱されており、これにより樹脂を硬化させる。熱媒としては、水、スチームや鉱物油などが用いられる。
上述の様なRTM成形設備(成形システム)14によってRTM成形を行い、ボイドなどの欠陥がなく外観品位に優れ、所定の力学特性を有する高品質のFRP成形品を安定的に得るためには、強化繊維基材の裁断、積層、プリフォーム化、型へのレイアップなどの事前準備の適正化と共に、樹脂注入、含浸、硬化までの成形条件が非常に重要である。特に、生産性(生産の効率化)を考慮した製造条件を適正に設定する必要がある。
その為には、既に指摘したような「樹脂注入圧力」、「成形温度」や「樹脂流速」、「樹脂の温度特性」等が、反応性樹脂の特性を十分考慮した上で、成形寸法に相応した適正な値に設定される必要がある。特に、本特許では生産効率を考慮して流動性が良い反面、短時間でゲル化し、直ぐに硬化する反応性樹脂材料を対象としているため、高速流動含浸が必要となる。
しかし、樹脂圧力を上げ、流速を早めて注入すると、先に述べたように基材の乱れや表層にボイドやピットが生じやすい。従って、単純に流速を早めては前述のような外観品位に問題を生じるため、被含浸基材に対する適正な樹脂流速、即ち該基材の面積に相応した流量を設定する必要がある。
なお、本発明に係るRTM成形装置および方法には、成形型が上下の両面型からなり、加圧樹脂を樹脂注入口から流入しながら樹脂排出口で樹脂を型内の空気と共に排出し、空気を排気し終えた時点で排出口を閉鎖して型内の樹脂を加圧しながら硬化する一般的なRTM成形方法ばかりでなく、型内の空気を真空吸引し排気しながら、或いは殆ど排気した後に樹脂注入して、やがては吸引口を閉鎖して加圧注入硬化するRTM成形方法、更には成形型が片面でキャビティ部をフィルムなどのバギング材でパッグし、キャビティ部を真空吸引した後、真空圧によって加圧してキャビティ部内に樹脂注入し成形する真空RTM成形方法も含む。
図4に示す本発明に係わるRTM成形システム14において、本発明の成形条件で成形する一例として、大型平板(長さ1600mm×幅700mm×高さ(厚み)2mm)を成形した例を説明する。本例で用いたRTM成形金型1の全体図を図1、図2に、成形に用いた樹脂の温度と粘度の関係及び成形温度における樹脂硬化度−時間特性を図5に示す。樹脂注入管6〜8、排出管9を有する成形型1(上型2、下型3共に長さ2000mm、幅1000mm、高さ350mm)の下型3に設けられた成形キャビティ10部に、東レ(株)製炭素繊維”トレカ”クロス(CO6343B:T300B−3K、目付:192g/m2 )を8ply(0/90°配向基材;4ply、±45°配向基材;4ply)積層し、予め平板形状に賦形されたプリフォーム基材4を配置し、金型昇降装置15にて上型2を閉じて完全密閉した。上型2は金型昇降機15によって200トンで加圧されている。また、上型2、下型3共に温調機20(図4)によって100℃にほぼ一様且つ一定に加温されている。
図3に示すように、下型3に設けられた樹脂注入ラインは(例えば樹脂注入管6の位置では)分岐管24を介して樹脂注入用流路25に連通し、途中に注入バルブ6bを介する樹脂注入管6と該樹脂注入管より加圧注入された樹脂をライン状に一旦貯留させる樹脂注入ランナー6c及び該ランナー6cと連通してキャビテー内に樹脂を注入する樹脂注入フィルムゲート6d(上型とのクリアランス;0.5mm)で構成される。同様の構成で、図2に示す様に樹脂注入ラインは他にも左右で一対となる樹脂注入管7、8が設けられている。また、樹脂排出ラインは樹脂排出流路27に連通し、途中に樹脂排出バルブ9bを介する樹脂排出管9と該樹脂排出管に連通し、排出樹脂をライン状に一旦貯留させる樹脂排出ランナー9c及び該ランナー9cと連通してキャビテー内からガスなどと共に樹脂樹脂が排出される樹脂排出フィルムゲート9d(上型とのクリアランス;0.5mm)で構成され、1辺に設けられている。
結局、樹脂注入ラインと樹脂排出ラインによって、実質的にキャビティのほぼ全周が囲まれている。また、樹脂注入ラインは樹脂排出ラインの5倍近い長さである。
図4に示す樹脂注入流路25及び樹脂注入管6〜8共に直径12mm、厚さ1.5mmの”テフロン”(登録商標)製チューブを使用した。一方、排出流路27及び排出管9ともに直径16mm、厚さ2mmの”テフロン”(登録商標)製チューブを使用した。排出流路27には樹脂が真空ポンプ18まで流入するのを防ぐため、途中に樹脂トラップ19を設けた。
また、樹脂注入管6〜8や排出管9と下型3とのシールを行うために、シール用ゴム部材6a〜9aが、上、下型間の密閉を保つために型シール材(O−リング)5をキャビティ面の外周に、それぞれ配設されている。
上記成形装置において、樹脂排出口9から真空ポンプ18で型内(キャビティ部)の空気を排出し、型内圧力を0.01MPa以下となったことを真空圧力計(記載略)により確認した後、加圧装置22を有する樹脂注入装置17により加圧されたエポキシ樹脂の注入を開始する。尚、加圧装置22は、シリンジポンプ22a、22bを用いており、樹脂注入時にはタンク側への樹脂の逆流を防ぐように構成されている。用いた樹脂は、主剤として”エピコート”828(油化シェルエポキシ社製エポキシ樹脂)、硬化剤は東レ(株)ブレンドのTR−C35H(イミダゾール誘導体)を混合して得た液状エポキシ樹脂である。金型温度、即ち成形温度が100℃におけるこのエポキシ樹脂の粘度−時間特性、詳しくはエポキシ樹脂組成物の粘度変化を樹脂の硬化プロファイル追跡の指標として用いられるキュアインデックス値を図5に示す。グラフよりこの樹脂は約6分でキュアインデックスが90%を上回り、脱型が可能な状態に達する。
樹脂注入装置17では、事前に主剤21a、硬化剤21bを撹拌しながら60℃で加温し、所定の粘度まで降下させ、かつ真空ポンプ18で脱泡を行っている。
樹脂注入の初期は、撹拌される樹脂混合ユニット内の空気や樹脂注入流路用ホース内の空気が型内に入るため、型内には流さずに図示しない分岐路から空気を混入した樹脂を廃棄し、その後樹脂内に空気が混入していないことを確認してから、加圧樹脂を型内に注入した。また、加圧装置のシリンジポンプ22a、22bの吐出条件は500cc/ストロークに設定した。最初のガスを混入した樹脂を廃棄した後、樹脂注入流路25に設置した注入圧力計(図示略)によって注入樹脂圧(0.6MPa)を確認して注入バルブ6bを開き、型内に樹脂を注入する。注入開始時は、排出管9の排出バルブ9bは開口状態とした。
樹脂注入管6から樹脂注入を開始してから1分30秒後に樹脂注入管7のバルブを7bを開放して、樹脂注入管7からの樹脂注入を開始した。その後、更に1分経過後、樹脂注入管8のバルブを8bを開放して、樹脂注入管8からの樹脂注入を開始した。
その間、樹脂の強化繊維基材への含浸促進と、該基材内に内蔵している微量の気泡を効率的に除去するための操作として、排出バルブ9bの開閉を4回、バイスグリップを用いて行った。
樹脂注入管6より樹脂注入を開始してから、3分30秒後に排出管9に樹脂が流出してきた。その後、そのまま約30秒間樹脂を流出させた後、排出管9のバルブ9bを閉じた。樹脂注入開始から約4分であった。
完全に樹脂注入含浸が終了した上記の状態で、その後30秒間樹脂圧0.6MPaで保圧した後、12分間加熱保持し、金型から成形品を取り出した。
成形品の全域の外観を評価したが、ボイドやピンホールが全くなく、極めて意匠性に富む良品であった。
比較例として、上記成形装置及び条件下で、樹脂注入管7,8からは一切樹脂注入せず(ランナー7c、8cおよびフィルムゲート7d、8dを封鎖)、樹脂注入管6からだけで成形した場合、樹脂注入含浸に約11分を要し、且つ排出部近辺に約400cm2 の未含浸部が発生した。
また、上記実施例は繊維強化樹脂の単板構造であったが、他の実施例として内部にフォームコア(厚さ10mm、見掛け比重0.1)を含む炭素繊維強化サンドイッチ構造体(前記フォームコアの上下面に上述の炭素繊維”トレカ”クロスを3plyずつ積層)でも、殆ど同様の表面品位に優れた成形品が得られた。因みに、含浸時間は約5.5分で、上述同様に短時間であった。
本発明は、製品サイズが1m2 以上の比較的大型な一般産業用FRPパネル部材、特に、自動車用外板部材として使用されるFRP部材のRTM成形に好適なものである。尚、自動車用外板部材とは、乗用車やトラックにおけるドアパネルやフード、ルーフ、トランクリッド、フェンダー、スポイラー、サイドスカート、フロントスカート、マッドガード、ドアインナーパネル等のいわゆるパネル部材である。特に、意匠性が求められる比較的大型のパネル部材に好適である。その他のFRPパネル部材としては、鉄道車両におけるドア、サイドパネル、内装パネルなどの各種パネル類、クレーンなどの建設機械のカバー類、建築における仕切板、パーティシャン、ドアパネル、遮蔽板等であり、またスポーツにおけるサーフィンボード、スケートボード、自転車部品などの外表面パネルが該当する。
1 RTM成形型
2 上型
3 下型
4 プリフォーム基材(強化繊維基材)
5 型シール材
6、7、8 樹脂注入管
6a、7a、8a シール用ゴム部材
6b、7b、8b 樹脂注入バルブ
6c、7c、8c 樹脂注入ランナー
6d、7d、8d 樹脂注入フィルムゲート
9 樹脂排出管
9a シール用ゴム部材
9b 樹脂排出バルブ
9c 樹脂排出ランナー
9d 樹脂排出フィルムゲート
10 キャビティ
11 ピン孔
12 ピン
14 RTM成形システム
15 金型昇降装置
16 金型昇降用油圧装置
17 樹脂注入装置
18 真空ポンプ
19 樹脂トラップ
20 温調機
21a 主剤タンク
21b 硬化剤タンク
22 加圧装置
23 混合ユニット
24 分岐管
25 樹脂注入流路
26 油圧シリンダー
27 排出流路
28 油圧ポンプ
2 上型
3 下型
4 プリフォーム基材(強化繊維基材)
5 型シール材
6、7、8 樹脂注入管
6a、7a、8a シール用ゴム部材
6b、7b、8b 樹脂注入バルブ
6c、7c、8c 樹脂注入ランナー
6d、7d、8d 樹脂注入フィルムゲート
9 樹脂排出管
9a シール用ゴム部材
9b 樹脂排出バルブ
9c 樹脂排出ランナー
9d 樹脂排出フィルムゲート
10 キャビティ
11 ピン孔
12 ピン
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18 真空ポンプ
19 樹脂トラップ
20 温調機
21a 主剤タンク
21b 硬化剤タンク
22 加圧装置
23 混合ユニット
24 分岐管
25 樹脂注入流路
26 油圧シリンダー
27 排出流路
28 油圧ポンプ
Claims (8)
- 成形型のキャビティ内に強化繊維基材を配置し、該キャビティの外周に配置された樹脂注入ラインから樹脂排出ラインに向けてマトリックス樹脂を注入して該強化繊維基材に樹脂含浸後、加熱硬化させる繊維強化樹脂のRTM成形装置において、前記樹脂注入ラインが複数に分割形成されていることを特徴とするRTM成形装置。
- 前記樹脂注入ラインと樹脂排出ラインとが、前記キャビティの実質的に外周全域に渡って形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のRTM成形装置。
- 前記樹脂注入ラインと樹脂排出ラインにおいて、樹脂注入ラインが樹脂排出ラインの2倍以上の長さであることを特徴とする、請求項1または2に記載のRTM成形装置。
- 前記樹脂注入ラインおよび/または樹脂排出ラインが成形型に加工された凹部状の溝からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のRTM成形装置。
- 前記成形型が上型と下型とからなり、前記凹部状の溝が総て下型に加工されていることを特徴とする、請求項4に記載のRTM成形装置。
- 前記樹脂排出ラインも複数に分割形成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のRTM成形装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のRTM成形装置を用いて繊維強化樹脂を成形することを特徴とするRTM成形方法。
- 複数に分割形成されてなる樹脂注入ラインからの樹脂注入を、樹脂排出ラインから実質的に遠い側の樹脂注入ラインより順次行うことを特徴とする、請求項7に記載のRTM成形方法。
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