JP2005246721A - 熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置及びそれを用いた加飾成形方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置及びそれを用いた加飾成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ツインコンポジット成形時において、成形体の表面に空気溜まりを発生させずに成形体を加飾でき、表面性に優れた成形体を製造することが可能な加飾成形装置を提供する。
【解決手段】ツインコンポジット成形(TCF)用の上下一対の成形型4A及び4Bを備える熱可塑性樹脂シート1A及び1Bの加飾成形装置において、前記成形型4A及び4Bがそれぞれキャビティ6A及び6Bを有し、該成形型4Aのキャビティ6A内部に圧空ニードル9Aを配置し、更に、前記成形型4Bのキャビティ6B内部に加飾シート3を貫通できる吸引ニードル7Bを配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置とそれを用いた加飾成形方法に関し、特に真空圧空成形、所謂、ツインコンポジット成形(TCF)において、中空成形体の表面に加飾シートを溶着させる加飾成形装置とそれを用いた加飾成形方法に関するものである。
軽量かつ高剛性な部品を得るためには、部品の内部を中空にすることが好ましい。従来、熱可塑性樹脂シートを用い、内部に中空部を有する成形体を製造する方法として、真空圧空成形、いわゆるツインコンポジット成形が知られている。これは、2枚の熱可塑性樹脂シートを加熱溶融させ、2枚の樹脂シート間に圧縮空気を注入するとともに、金型キャビティに設けた細孔から空気を吸引し、成形型を閉じることにより樹脂シートを賦形して部品を成形する方法である。
また、樹脂成形体を加飾する方法としては、塗装することが一般的であるが、工程数の削減やコスト削減のために、樹脂成形体の成形時に加飾する方法が知られており、射出成形、圧縮成形、真空成形において加飾成形を行うことができる。例えば、真空成形により成形体表面に樹脂シートを加飾する方法が、特開2002−67137号公報(特許文献1)に開示されている。ここで、該公報に開示された方法は、加熱軟化させた樹脂シートを吸引することにより成形体表面に溶着させる手法である。
特開2002−67137号公報
しかしながら、前記の手法では、加熱軟化させた樹脂シートと樹脂成形体とを溶着させる際に、空気が樹脂シートと成形体との間に入り込み、空気が抜けなくなってしまい、得られた成形体の表面に空気溜まりが出来てしまうという問題点があった。また、空気溜まりにより成形体の表面に凹凸が付くため、成形体の表面性が低下してしまうという問題もあった。なお、加熱軟化した樹脂シートと成形体とが最初に接触した部位から、放射状に徐々に樹脂シートと成形体とが接触すれば、空気溜まりはできないが、成形体が複雑な形状になるほど接触部位が多点に渡るため、樹脂シートと成形体との間に空気溜まりができ易いという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、ツインコンポジット成形時において、成形体の表面に空気溜まりを発生させずに成形体を加飾でき、表面性に優れた成形体を製造することが可能な加飾成形装置とそれを用いた加飾成形方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ツインコンポジット成形において、真空引き可能な上下2つの成形型の上成形型キャビティ内部に圧縮空気を注入できる圧空ニードルを備え、下成形型のキャビティ内部に加飾シートを貫通できる吸引ニードルを備えた成形装置と、該成形装置を用い、2枚の樹脂シートから成形した中空構造の成形体に1枚の加飾シートを溶着させることが可能な成形方法を発明した。
更に詳述すると、予め成形された加飾シートを下成形型に配置し、下成形型の吸引ニードルから加飾シートと下成形型キャビティとの間の空気を吸引後、加飾シートに吸引ニードルを差し込む、或いは、加飾シートをTCF成形時に同時に賦形させる機構を導入することにより、加飾シートと樹脂シート間を高温状態で溶着し、加飾シートと下成形型との間及び加飾シートと成形体との間に空気溜まりが無く、加飾シートと樹脂シートとの溶着性に優れた成形品を提供することができる。
上記目的を達成するための本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置は、ツインコンポジット成形(TCF)用の上下一対の成形型A及びBを備える熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置であって、前記成形型A及びBがそれぞれキャビティを有し、該成形型A及びBの一方のキャビティ内部に圧空ニードルを配置し、更に、該成形型A及びBの少なくとも一方のキャビティ内部に加飾シートを貫通できる吸引ニードルを配置したことを特徴とする。上記圧空ニードルは、成形型に対して可動し、樹脂シート間に圧空を注入できる。また、上記吸引ニードルは、成形型に対して可動し、成形型と加飾シートとの間の空気及び加飾シートと樹脂シートとの間の空気を吸引できる。
また、上記目的を達成するための本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法は、上記加飾成形装置を用いる熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法であって、二枚の樹脂シートを前記成形型A及びBの間に配置し、前記成形型A及びBの少なくとも一方のキャビティ形状に予め成形した加飾シートを該成形型にセットし、該成形型の真空引きにより前記加飾シートを成形型のキャビティに固定し、次いで、前記樹脂シートを加熱軟化させる過程又は完了後に、前記吸引ニードルにより前記加飾シートを貫通させ、次いで、加熱軟化した前記樹脂シートを前記成形型A及びBにより狭圧する過程又は直後に、前記吸引ニードルより真空引きし、前記加熱軟化した樹脂シートの賦形が完了する前に該吸引ニードルを前記成形型の表面以下に後退させ、次いで、前記圧空ニードルを前記二枚の樹脂シート間に挿入して圧空を注入し、該樹脂シートを賦形し且つ該樹脂シートと前記加飾シートを融着させて加飾成形品を得ることを特徴とする。
本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置の好適例においては、前記成形型A及びBの間に樹脂シートAが配置され、該樹脂シートAと前記成形型Bとの間に樹脂シートBが配置され、更に、前記樹脂シートAと前記成形型Aとの間及び前記樹脂シートBと前記成形型Bとの間の少なくとも一方に加飾シートが配置される。
また、本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置は、更に両面を加熱できる加熱ヒータを備えるのが好ましく、前記樹脂シートA及びBの少なくとも一方と前記加飾シートとの間に上記両面を加熱できる加熱ヒータを配置できるのが更に好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法の好適例においては、上記加飾成形装置を用いて、二枚の樹脂シートを前記成形型A及びBの間に配置し、前記成形型A及びBの少なくとも一方のキャビティ形状に予め成形した加飾シートを該成形型にセットし、該成形型の真空引きにより前記加飾シートを成形型のキャビティに固定し、次いで、前記樹脂シートを加熱軟化させる過程で前記加飾シートの予熱を同時に行い、前記加飾シートの予熱過程又は完了後に、前記吸引ニードルにより前記加飾シートを貫通させ、次いで、加熱軟化した前記樹脂シートを前記成形型A及びBにより狭圧する過程又は直後に、前記吸引ニードルより真空引きし、前記加熱軟化した樹脂シートの賦形が完了する前に該吸引ニードルを前記成形型の表面以下に後退させ、次いで、前記圧空ニードルを前記二枚の樹脂シート間に挿入して圧空を注入し、該樹脂シートを賦形し且つ該樹脂シートと前記加飾シートを融着させて加飾成形品を得る。
本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置の他の好適例においては、前記成形型A及びBの少なくとも一方と前記加熱ヒータとの間に、前記加飾シートを固定する加飾シートホルダを配置する。
本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法の他の好適例においては、上記加飾成形装置を用いて、二枚の樹脂シートを前記成形型A及びBの間に配置し、前記加飾シートホルダに加飾シートを固定し、該加飾シート及び前記樹脂シートを加熱軟化させ、次いで、前記吸引ニードルより前記成形型のキャビティ内部を真空引きして前記加飾シートを前記成形型のキャビティ形状に賦形した後、前記吸引ニードルにより該加飾シートを貫通させ、次いで、加熱軟化した前記樹脂シートを前記成形型A及びBにより狭圧する過程又は直後に、前記吸引ニードルより真空引きし、前記加熱軟化した樹脂シートの賦形が完了する前に該吸引ニードルを前記成形型の表面以下に後退させ、次いで、前記圧空ニードルを前記二枚の樹脂シート間に挿入して圧空を注入し、該樹脂シートを賦形し且つ該樹脂シートと前記加飾シートを融着させて加飾成形品を得る。
本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置の他の好適例においては、前記加飾シートホルダが前記成形型A及びBの移動時に該成形型の移動方向に追従する移動機構を備える。
本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置によれば、成形型A及びBの少なくとも一方のキャビティ内部に加飾シートを貫通できる吸引ニードルが配置されているため、成形型と加飾シートとの間の空気を吸引すると共に、吸引ニードルを加飾シートに貫通させることで、加飾シートと樹脂シートとの間の空気を吸引することができる。また、該加飾成形装置を用いた本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法によれば、ツインコンポジット成形時に、成形体の表面に空気溜まりを発生させずに成形体を加飾でき、表面性に優れた成形体を製造することができる。
以下、本発明の作用について説明する。本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置は、ツインコンポジット成形に用いられ、上下一対の成形型A及びBを備え(以下、成形型Aを上成形型Aとし、成形型Bを下成形型Bとして説明することがあるが、上成形型と下成形型とを逆にした加飾成形装置も、本発明の範囲である)、該成形型A及びBがそれぞれキャビティを有し、該成形型A及びBの一方のキャビティ内部に圧空ニードルが配置されており、更に、該成形型A及びBの少なくとも一方のキャビティ内部に加飾シートを貫通できる吸引ニードルが配置されている。成形型A及びBの間には、2枚の樹脂シートが配置されるが、以下、成形型A側の樹脂シートを樹脂シートAとし、成形型B側の樹脂シートを樹脂シートBとする。一方、加飾シートは、樹脂シートAと成形型Aとの間及び樹脂シートBと成形型Bとの間の少なくとも一方に配置される。また、本発明の熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法は、上記加飾成形装置を用いて実施される。
以下、上成形型Aのキャビティ内部に圧空ニードルAを配置し、下成形型Bのキャビティ内部に吸引ニードルBを配置した場合について説明する。下成形型Bのキャビティ内部に配置した吸引ニードルBは、上下に可動し、加飾シートを貫通して加飾シートと樹脂シートBとの間の空気を吸引することができる。具体的には、予め下成形型Bのキャビティの形状に成形された加飾シートを下成形型Bに配置した後、或いは、加飾シートを加熱溶融して、下成形型Bのキャビティ内部の吸引ニードルBから空気を吸い込むことにより、加飾シートを下成形型Bの形状に賦形して下成形型Bに配置した後に、吸引ニードルBを下成形型Bより突出させ、加飾シートを貫通させる。
下成形型Bのキャビティ内部で、吸引ニードルBが加飾シートを貫通している状態において、上下に配置した2枚の樹脂シートA及びBを加熱溶融し、TCF成形する。吸引ニードルBから加飾シートと樹脂シートBとの間の空気を吸引し、かつ周囲をシートホルダで拘束された2枚の樹脂シート間に圧空ニードルAを貫通させ、2枚の樹脂シート間に圧縮空気を吹き込む。
周囲が拘束された2枚の樹脂シートの中空部が膨張し始めた後、上下成形型A及びBを閉じることにより2枚の樹脂シートA及びBを賦形する。この時、樹脂シートBが加飾シートと接触する前に、空気を吸引している吸引ニードルBを下成形型Bの内部に格納することにより、加飾シートと樹脂シートBとの間の空気が吸引され、加飾シートと樹脂シートBが完全に溶着する。
また、樹脂シートBは、高温に加熱されているため、加飾シートと完全に溶着する。なお、加飾シートと樹脂シートBとの溶着前に吸引ニードルBを下成形型Bの内部に格納するため、加飾シートが樹脂シートBの熱で溶融し、吸引ニードルによる加飾シートの吸引孔痕は無くなり、成形体表面も平滑となる。更に、加飾シートと樹脂シートBとの間は減圧されているため、吸引ニードルBを格納した後も加飾シートと樹脂シートBは溶着し続け、加飾シートと樹脂シートBが全面溶着し、空気溜まりが無くなる。そのため、得られる成形体は、成形体と加飾シートとの間に空気溜まりが無く、表面性に優れ、また、加飾シートと成形体の間で剥離も起こらない。また、従来の成形体の成形後に加飾シートを貼り付ける、所謂、後付け加飾法と比較して、TCF成形と加飾成形とを同時に行えるため、製造コストの大幅な削減が可能となる。
上記では、上成形型Aのキャビティ内部に圧空ニードルAを配置し、下成形型Bのキャビティ内部に吸引ニードルBを配置した場合について説明したが、上成形型Aのキャビティ内部に吸引ニードルAを配置し、下成形型Bのキャビティ内部に圧空ニードルBを配置したり、成形型A及びBの両方に吸引ニードルA及びBを配置し、成形型A及びBの一方に圧空ニードルを配置した態様も、本発明の加飾成形装置の一態様である。
以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明の加飾成形装置の成形型は、相互に対向する表面形成部と裏面形成部の成形型Aと成形型Bに分割されている。なお、どちらの面も表面となる場合は、成形型A、成形型Bのどちらも表面形成部となる。ここで、成形型の材料としては、鉄系、非鉄系金属、セラミック系、熱硬化性樹脂等が挙げられる。
成形型A及びBの間には、樹脂シートを加熱するための加熱ヒータが配置される。加熱ヒータは、樹脂シートを加熱するため、樹脂シート面にヒータが配置してある。樹脂シートBと加飾シートの両方を加熱する場合は、両面にヒータを配置する。ヒータで樹脂シートを軟化温度以上に加熱する方法としては、熱風加熱方法、最大エネルギー波長が4μm近傍にある遠赤外線ヒータによる加熱方法、最大エネルギー波長が1μm〜3μm近傍にある短波長又は中波長ヒータによる間接加熱方法が挙げられる。一般的には、ヒータの出力波長と樹脂の吸収波長とがほぼ一致する遠赤外線ヒータによる加熱方法が用いられる。
成形される上下2枚の樹脂シートは、シートホルダ(クランプ)により保持され、成形型A及びBの間に配置される。ここで、成形型Aと向かい合う樹脂シートを樹脂シートA、成形型Bと向かい合う樹脂シートを樹脂シートBとする。また、2枚の樹脂シートはシートホルダにより一定の距離をもって配置され、2枚の樹脂シート間に空気層が形成され、該空気層が成形体の中空部となる。
加飾シートは、成形型Aと樹脂シートAとの間、又は成形型Bと樹脂シートBとの間のどちらかに1枚配置されるか、成形型Aと樹脂シートAとの間及び成形型Bと樹脂シートBとの間の両方に1枚ずつ配置される。なお、加飾シートは、予め熱プレス成形等により賦形されたものを成形型に配置してもよいし、加飾シートホルダを成形型と加熱ヒータとの間に配置して、該加飾シートホルダに加飾シートを保持してもよい。
吸引ニードルは、成形型と加飾シートとの間の空気を真空引き及び/又は加飾シートと樹脂シートとの間の空気の真空引きするためのものであり、成形型A及びBのキャビティ内のどちらか一方、または両方に配置される。吸引ニードルが配置されていない成形型のキャビティには、樹脂シートと成形型のキャビティの空間部の空気を真空引きするための吸引口を設置する。吸引ニードル及び吸引口は、成形体表面に形状が転写されるため、成形体のコーナー部又は凹部に対応する成形型の部分に所望の数を配置すればよく、その穴径は1mm以下が好ましい。吸引ニードルは、成形型に対して可動し、成形型から突出又は成形型に格納することができる。吸引ニードルの駆動は、空圧、油圧、電動等のいずれでもよいが、通常は成形型の駆動に油圧を用いているため、吸引ニードルも油圧で駆動させるのが好ましい。なお、吸引ニードルの成形型からの突出量は、加飾シートを貫通させることができる距離であればよい。通常、加飾シートの厚さは大きくても数mm程度なので、成形型から10mm突出することができればよい。一方、吸引ニードルの格納は、成形型のキャビティの表面よりも突出しなければよい。
2枚の樹脂シート間の中空部に圧縮空気を注入する圧空ニードルは、成形型A及びBのキャビティ内のどちらか一方に配置され、加飾シートを配置しない裏面形成部を成形する成形型に配置されるのが好ましい。両面が表面形成部の場合は、成形体の目立たない部分に対応する成形型の部分に圧空ニードルを配置するのが好ましい。圧空ニードルは成形型に対して可動し、成形型から突出又は成形型に格納することができる。圧空ニードルの駆動は、空圧、油圧、電動等のいずれでもよいが、通常は成形型の駆動に油圧を用いているため、圧空ニードルも油圧で駆動させるのが好ましい。圧空ニードルの成形型からの突出量は、2枚の樹脂シートで形成される中空部に圧空ニードルの先端を配置することができればよく、部品形状に応じて突出量を適宜制御する。一方、圧空ニードルの格納は、成形型のキャビティ表面よりも突出しなければよい。
上記吸引ニードル、吸引口及び圧空ニードルは、その先端に吸引及び圧空のタイミングと気体流量を調整するためのバルブを備えるのが好ましい。該バルブは、通常、成形型の動きと連動又は独立して制御できるものであり、成形条件により調節される。
次に、本発明の一実施形態を図1〜8に示す成形型に基づいて詳細に説明する。なお、図1は樹脂シートと加飾シートの配置工程を示し、図2は樹脂シートの加熱工程を示し、図3は加飾シートの成形工程を示し、図4は成形型A及びBによる樹脂シートの狭圧成形過程を示し、図5は吸引ニードルによる樹脂シートBと加飾シート間の真空引き工程を示し、図6は圧空ニードルによる圧空成形工程を示し、図7は2枚の樹脂シート間の中空部の圧力保持工程を示し、図8はトリミング後の成形体を示している。
図1において、樹脂シート1A及び樹脂シート1Bは、樹脂シートホルダ2により、樹脂シート1A及び樹脂シート1Bの間の空間が閉鎖空間となるように全周がクランプされている。加飾シート3は、樹脂シート1Bと成形型4Bとの間に配置され、加飾シートホルダ5により全周がクランプされている。また、成形型4Bのキャビティ6Bには、吸引ニードル7Bが配置され、吸引ニードル7Bには、吸引バルブ8Bが配置されている。一方、成形型4Aのキャビティ6Aには、圧空ニードル9Aが配置され、また、成形型4Aの内部には吸引ライン10Aが形成されており、成形型4Aのキャビティ6Aの表面で且つ吸引ライン10Aの先端には吸引口11Aが設けられている。また、吸引ライン10Aには、吸引バルブ8Aが配設されており、圧空ニードル9Aには、圧空バルブ12Aが配設されている。
図2において、加熱ヒータ13A及び13Bを予め加熱しておき、成形型4Aと樹脂シート1Aとの間に樹脂シート面にヒータ14を有する加熱ヒータ13Aを、樹脂シート1Bと加飾シート3との間に樹脂シート面と加飾シート面との両側にヒータ14を有する加熱ヒータ13Bを配置する。樹脂シート1A及び1Bと加飾シート3が軟化するまで、加熱ヒータ13A及び13Bにより樹脂シート1A及び1Bと加飾シート3とを加熱する。なお、樹脂シートと加飾シートとは、軟化温度が通常異なるため、それぞれに面したヒータ14の温度を適宜設定し、加熱時間に合わせて樹脂シート1A及び1Bと加飾シート3との加熱温度を決定する。
図3において、成形型4Bに配置した吸引ニードル7Bを成形型4B内部に格納した状態で、空気を真空引きする。加熱により加飾シート3が軟化した後、加飾シートホルダ5を成形型4Bの方向に移動、または成形型4Bを閉じて加飾シート3の方向に移動させることにより、加飾シート3と成形型4Bとが接触する。加飾シート3と成形型4Bとによりキャビティ6Bに中空部が形成されると、成形型4Bのキャビティ6Bに設けられた吸引ニードル7Bから中空部の空気を真空引きし、加飾シート3が成形型4Bのキャビティ6Bと全面接触し、加飾シート3が賦形される。キャビティ6Bが複雑な形状の場合は、形状に合わせて真空引きに最適な位置に吸引ニードル7Bを配置する。次いで、吸引ニードル7Bを成形型4Bより突出させ、加飾シート3を貫通させる。
図4において、樹脂シート1A及び1Bと加飾シート3を加熱していた加熱ヒータ13A及び13Bを成形型内から移動した後、成形型4A及び4Bを閉じる。成形型4Aと樹脂シート1Aとが接触すると共に、加飾シート3が配置してある成形型4Bに樹脂シート1Bが接触する。
図5において、成形型4Aのキャビティ6Aには吸引口11Aが設置されており、吸引口11Aから成形型4Aのキャビティ6Aと樹脂シート1Aとの間の空間部の空気を真空引きする。真空引きにより樹脂シート1Aは成形型4Aと全面で接触して、賦形される。一方、加飾シート3を貫通した吸引ニードル7Bから、加飾シート3が配置されている成形型4Bと樹脂シート1Bとの間の空間部の空気を真空引きする。また、吸引ニードル7Bを真空引きしながら成形型4B内に格納する。樹脂シート1Bと加飾シート3との間の空間部は真空引きにより減圧されており、吸引ニードル7Bを格納した後も、樹脂シート1Bは賦形されていき、加飾シート3と全面で接触して溶着する。樹脂シート1Bの熱により加飾シート3が溶融し、加飾シート3の吸引ニードル痕は無くなり表面が平滑となる。
図6において、成形型4Aに設置されている圧空ニードル9Aを、2枚の樹脂シート1A及び1Bで形成された中空部に挿入する。挿入後、圧空ニードル9Aより圧縮空気を注入して樹脂シート1A及び1Bにより形成された中空部の内圧を高くする。樹脂シート1A及び1Bが軟化しているため、成形型4A及び4Bとの密着性を向上することができ、平滑な表面性を有する成形体を得ることができる。
なお、本発明で用いる圧力媒体としては、一般的なガスが使用され、かかるガスとしては、空気、窒素、炭酸ガス等が代表的なものとして例示される。これらガスの中でも、窒素ガスが好ましい。なお、賦形した成形体の冷却速度を速くし、成形サイクルを短縮するためには、圧力媒体として炭酸ガスを用いるのが効果的である。また、使用するガスの圧力の下限値は、成形条件、シートの樹脂種によっても異なるが、1MPa以上の高圧ガスを使用してもよいし、1MPa未満の低圧ガスを使用してもよく、好ましくは1MPa未満の低圧ガスを用いる。なお、吸引ニードルからの真空引き、及び圧空ニードルからの圧縮空気の注入は、時間、圧力、開始時期等をバルブにより自由に制御できる。
図7においては、樹脂シート中空部の圧力を高くすることにより、樹脂シート1A及び1Bが成形型4A及び4Bの形状を完全に転写されている。
図8では、図7で賦形が終了し、成形型4Aと成形型4Bから樹脂成形体15が取り外されてトリミングが完了した状態である。
次に、上述の成形型で成形できる樹脂成形体について説明する。成形体を形成する原材料樹脂、即ち、樹脂シートの樹脂としては、加熱時に軟化し透明性を有する熱可塑性樹脂を用いることができ、かかる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネ−ト、アクリル、ナイロン等の一般的な熱可塑性樹脂や、それらの共重合体、或いはこれらのポリマーアロイ等が挙げられ、本発明における樹脂シートの樹脂は、これらを全て包含するものである。また、このような熱可塑性樹脂中には、顔料、滑材、帯電防止剤、酸化防止剤等の通常使用される各種の添加剤を配合してもよい。
一方、加飾シートの原材料としては、上記熱可塑性樹脂との接着性が良好な材料を用いたり、または、樹脂シートとの接着面に接着機能のある材料を配置することが可能である。
加飾シートとして塗装フィルムを用いる場合、該塗装フィルムの一例としては、アクリル樹脂組成物をクリア層として有する塗装フィルムと樹脂基材とを積層して構成されるものが挙げられる。上記アクリル樹脂組成物は、透明であるので、例えば、自動車外板用の塗装フィルム用クリアとして利用できる。
上記塗装フィルムは、上記クリア層と着色層とバッキング材層とからなり、一体成形されているのが好ましい。該塗装フィルムは、クリア層、アクリル着色層、バッキング材層の順に積層し、溶融多層押出シート成形又は熱ラミネート成形で製造してもよいし、クリア層、着色シート、バッキング材の順に積層して熱ラミネート成形によってシート化して製造してもよい。
一方、接着性が良好な材料としては、公知の熱硬化性樹脂系又は熱可塑性樹脂系の溶着性が良好な加飾シートの中から適宜選択して使用すればよく、また、接着機能のある材料にとしては、公知の接着剤の中から適宜選択して使用すればよい。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
(1)TCF成形型
実施例1で用いた成形型の構造は、成形型Aと成形型Bとからなる。成形型Aには圧空ニードルが設けられ、該圧空ニードルには圧縮空気の注入タイミングを調整できるバルブが配置されており、成形型Aのキャビティには吸引口も設けられている。一方、成形型Bには吸引ニードルが設けられ、該吸引ニードルには真空引きのタイミングを調整できるバルブが配置されている。成形型の材料は、アルミ製(ZAS)であり、成形体で形成する中空部の大きさを150×150×10mmとした。成形機としては、成形型Aと成形型Bを狭圧することができる型絞め圧力10tの真空圧空成形機を用いた。また、加熱ヒータには遠赤外線方式のヒータを用いた。
(2)成形方法
(i)シート設置
・樹脂シートホルダにより樹脂シートA及び樹脂シートBの間の空間が閉鎖空間となるように全周をクランプする。
・加飾シートホルダにより加飾シート全周をクランプする。
・予め加熱ヒータを加熱しておく。
(ii)シート加熱
・樹脂シートA、樹脂シートB及び加飾シートを加熱ヒータにより加熱し軟化させる。
(iii)加飾シート成形
・成形型Bに配置した吸引ニードルを成形型内に格納した状態で真空引きする。
・加熱により加飾シートが軟化した後、成形型Bを閉じて加飾シートの方向に移動させて、加飾シートと成形型Bとを接触させる。
・加飾シートと成形型Bのキャビティとの間に中空部が形成された後、成形型Bのキャビティに設けられた吸引ニードルから中空部の空気を真空引きして、加飾シートを成形型Bのキャビティと全面接触させ、加飾シートを賦形する。
(iv)成形型閉じ
・吸引ニードルを成形型Bより突出させ、加飾シートを貫通させる。
・上下の遠赤外線ヒータを成形型内から引き抜き、加熱を終了させる。
・成形型A及びBを閉じて、樹脂シートと成形型とを接触させ、上下樹脂シート同士も溶着させる。
(v)吸引ニードル真空引き
・成形型Aの吸引口から成形型Aのキャビティと樹脂シートAとの間の空間部の空気を真空引きし、真空引きにより樹脂シートAが成形型Aと全面で接触して、賦形される。
・加飾シートを貫通した吸引ニードルにより、加飾シートが配置されている成形型Bと樹脂シートBとの間の空間部の空気を真空引きする。
・吸引ニードルを真空引きしながら成形型B内に格納する。
・樹脂シートBが賦形されて、加飾シートと全面で接触し溶着する。
(vi)圧空成形
・成形型Aに設置されている圧空ニードルを2枚の樹脂シートで形成された中空部に挿入する。
・挿入後、圧空ニードルより圧縮空気を注入して樹脂シートにより形成された中空部の内圧を高くする。
・2分間樹脂シート中空部の圧力を保持した後、成形型を開いて成形体を取り出した。
(3)成形条件
成形型Aと成形型Bの温度をそれぞれ80℃に設定した。また、圧縮空気のガス圧力を0.5MPaとした。使用した樹脂シートは、ポリカーボネート樹脂シート[ユーピロンシートNF−2000(三菱エンプラ製)]であり、大きさは3×500×500mmであり、該樹脂シートを2枚使用した。一方、使用した加飾シートは、オレフィン系加飾シート[アートプライ(三菱化学MKV製)である。また、加熱ヒータによる樹脂シートの加熱温度は200℃であり、加飾シートの加熱温度は170℃である。
(実施例2)
(1)TCF成形型
実施例1と同じ構造の成形型を使用した。
(2)成形方法
(i)シート設置
・予め熱プレス成形により賦形された加飾シートを成形型Bに配置しておく。
・樹脂シートホルダにより樹脂シートAおよび樹脂シートBとの間の空間が閉鎖空間となるように全周をクランプする。
・予め加熱ヒータを加熱しておく。
(ii)シート加熱
・実施例1と同様にして加熱した。
(iii)加飾シート成形
・成形型Bに配置した吸引ニードルを成形型内に格納した状態で真空引きする。
以下(iv)成形型閉じ、(v)吸引ニードル真空引き、(vi)圧空成形については実施例1と同様にして行った。
(3)成形条件
実施例1と同じ条件で行った。
(実施例3)
(1)TCF成形型
実施例1と同じ構造の成形型を使用した。
(2)成形方法
(i)シート設置
・予め熱プレス成形により賦形された加飾シートを成形型Bに配置しておく。
・樹脂シートホルダにより樹脂シートA及び樹脂シートBの間の空間が閉鎖空間となるように全周をクランプする。
・予め加熱ヒータを加熱しておく。
(ii)シート加熱
・樹脂シートA及び樹脂シートBを加熱ヒータにより加熱し軟化させる。なお、加熱ヒータとして、樹脂シートのみを加熱する片側のみにヒータを設置した加熱ヒータを使用する。
(iii)加飾シート成形
・成形型Bに配置した吸引ニードルを成形型内に格納した状態で真空引きする。
以下、(iv)成形型閉じ、(v)吸引ニードル真空引き、(vi)圧空成形については実施例1と同様にして行った。
(3)成形条件
実施例1と同じ条件で行った。
(比較例1)
(1)TCF成形型
成形型Bに吸引ニードルを設置せず、吸引口を成形型A及びBに設置する以外は実施例1と同様の成形型を用いた。
(2)成形方法
(i)シート設置
・予め熱プレス成形により賦形された加飾シートを成形型Bに配置しておく。
・樹脂シートホルダにより樹脂シートA及び樹脂シートBとの間の空間が閉鎖空間となるように全周をクランプする。
・予め加熱ヒータを加熱しておく。
(ii)シート加熱
・樹脂シートA、樹脂シートB及び加飾シートを加熱ヒータにより加熱して軟化させる。
(iii)成形型閉じ
・上下の加熱ヒータを成形型内から引き抜き、加熱を終了させる。
・成形型A及びBを閉じて樹脂シートと成形型とを接触させ、上下樹脂シート同士も溶着させる。
(iv)吸引口真空引き
・成形型Aの吸引口から成形型Aのキャビティと樹脂シートAとの間の空間部の空気を真空引きし、真空引きにより樹脂シートAは成形型Aと全面で接触し、賦形される。
・成形型Bの吸引口を真空引きし、真空引きにより加飾シートは成形型Bと全面で接触する。
以下、実施例1と同様に圧空成形し、加飾シートを溶着させた。
(3)成形条件
実施例1と同じ条件で行った。
上記各例により得られた成形体について以下の評価を実施した。各例で得られた成形体の評価結果を表1に示す。
<表面性>
得られた成形体の外観を目視で観察し、表面の凹凸、面の歪みを評価した。
<加飾シートの剥がれ>
得られた成形体をNTカッターにより切断し、加飾シートと樹脂シートとの間の剥がれの有無を確認した。剥がれの無いものは○、剥がれのあるものは×とした。
<賦形性>
成形体の平面部およびR部の外観を目視で観察した。成形型キャビティの形状が正しく中空成形体の外観に反映され、賦形性が良好なものは◎とし、やや良好なものは○、成形型キャビティの形状が正しく中空成形体の反映されていないものは×とした。
<総合判断>
成形体の透明性と透過像の歪みの評価結果の総てが良好なものを○とし、いずれかが不良のものを×とした。
Figure 2005246721
表1から明らかなように、実施例1〜3で製造した成形体は、表面性、賦形性、透明性及び透過像の歪みの総てに問題がなく、また、加飾シートの剥がれも防止されていた。一方、比較例1で製造した成形体は、表面性、賦形性、透明性及び透過像の歪みの総てに劣り、加飾シートと樹脂シートとの接着性が悪かった。
樹脂シートと加飾シートの配置工程を示す。 樹脂シートと加飾シートの加熱過程を示す。 加飾シートの成形工程を示す。 成形型による樹脂シートの狭圧成形過程を示す。 吸引ニードルによる樹脂シートと加飾シート間の真空引き工程を示す。 圧空ニードルによる圧空成形工程を示す。 2枚の樹脂シート間の中空部の圧力保持工程を示す。 トリミング後の中空樹脂成形体を示す。
符号の説明
1A,1B 樹脂シート
2 樹脂シートホルダ
3 加飾シート
4A,4B 成形型
5 加飾シートホルダ
6A,6B キャビティ
7B 吸引ニードル
8A,8B 吸引バルブ
9A 圧空ニードル
10A 吸引ライン
11A 吸引口
12A 圧空バルブ
13A,13B 加熱ヒータ
14 ヒータ
15 樹脂成形体

Claims (8)

  1. ツインコンポジット成形(TCF)用の上下一対の成形型A及びBを備える熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置であって、前記成形型A及びBがそれぞれキャビティを有し、該成形型A及びBの一方のキャビティ内部に圧空ニードルを配置し、更に、該成形型A及びBの少なくとも一方のキャビティ内部に加飾シートを貫通できる吸引ニードルを配置したことを特徴とする熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置。
  2. 前記成形型A及びBの間に樹脂シートAが配置され、該樹脂シートAと前記成形型Bとの間に樹脂シートBが配置され、更に、前記樹脂シートAと前記成形型Aとの間及び前記樹脂シートBと前記成形型Bとの間の少なくとも一方に加飾シートが配置されることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置。
  3. 前記樹脂シートA及びBの少なくとも一方と前記加飾シートとの間に、両面を加熱できる加熱ヒータを配置できることを特徴とする請求項2に記載の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置。
  4. 前記成形型A及びBの少なくとも一方と前記加熱ヒータとの間に、前記加飾シートを固定する加飾シートホルダが配置されていることを特徴とする請求項3に記載の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置。
  5. 前記加飾シートホルダが前記成形型A及びBの移動時に該成形型の移動方向に追従する移動機構を備えることを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性樹脂シートの加飾成形装置。
  6. 請求項1又は2に記載の加飾成形装置を用いる熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法であって、二枚の樹脂シートを前記成形型A及びBの間に配置し、前記成形型A及びBの少なくとも一方のキャビティ形状に予め成形した加飾シートを該成形型にセットし、該成形型の真空引きにより前記加飾シートを成形型のキャビティに固定し、次いで、前記樹脂シートを加熱軟化させる過程又は完了後に、前記吸引ニードルにより前記加飾シートを貫通させ、次いで、加熱軟化した前記樹脂シートを前記成形型A及びBにより狭圧する過程又は直後に、前記吸引ニードルより真空引きし、前記加熱軟化した樹脂シートの賦形が完了する前に該吸引ニードルを前記成形型の表面以下に後退させ、次いで、前記圧空ニードルを前記二枚の樹脂シート間に挿入して圧空を注入し、該樹脂シートを賦形し且つ該樹脂シートと前記加飾シートを融着させて加飾成形品を得ることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法。
  7. 請求項3に記載の加飾成形装置を用いる熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法であって、二枚の樹脂シートを前記成形型A及びBの間に配置し、前記成形型A及びBの少なくとも一方のキャビティ形状に予め成形した加飾シートを該成形型にセットし、該成形型の真空引きにより前記加飾シートを成形型のキャビティに固定し、次いで、前記樹脂シートを加熱軟化させる過程で前記加飾シートの予熱を同時に行い、前記加飾シートの予熱過程又は完了後に、前記吸引ニードルにより前記加飾シートを貫通させ、次いで、加熱軟化した前記樹脂シートを前記成形型A及びBにより狭圧する過程又は直後に、前記吸引ニードルより真空引きし、前記加熱軟化した樹脂シートの賦形が完了する前に該吸引ニードルを前記成形型の表面以下に後退させ、次いで、前記圧空ニードルを前記二枚の樹脂シート間に挿入して圧空を注入し、該樹脂シートを賦形し且つ該樹脂シートと前記加飾シートを融着させて加飾成形品を得ることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法。
  8. 請求項4又は5に記載の加飾成形装置を用いる熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法であって、二枚の樹脂シートを前記成形型A及びBの間に配置し、前記加飾シートホルダに加飾シートを固定し、該加飾シート及び前記樹脂シートを加熱軟化させ、次いで、前記吸引ニードルより前記成形型のキャビティ内部を真空引きして前記加飾シートを前記成形型のキャビティ形状に賦形した後、前記吸引ニードルにより該加飾シートを貫通させ、次いで、加熱軟化した前記樹脂シートを前記成形型A及びBにより狭圧する過程又は直後に、前記吸引ニードルより真空引きし、前記加熱軟化した樹脂シートの賦形が完了する前に該吸引ニードルを前記成形型の表面以下に後退させ、次いで、前記圧空ニードルを前記二枚の樹脂シート間に挿入して圧空を注入し、該樹脂シートを賦形し且つ該樹脂シートと前記加飾シートを融着させて加飾成形品を得ることを特徴とする熱可塑性樹脂シートの加飾成形方法。
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