JP2005246614A - インクジェット記録用紙 - Google Patents
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Abstract
【課題】光沢性に優れ、高画質の画像記録を行うことができるインクジェット記録用紙を実現すること。
【解決手段】平均粒子径が1.1〜1.4μmである第1の顔料と、平均粒子径が1.8〜2.8μmである第2の顔料が、1対1乃至3対1の割合で混合した混合顔料及びその顔料を保持する第1の接着剤を含む塗工層を紙基材上に形成し、その塗工層上に平均粒子径が2.9〜7.0μmの非晶質シリカまたはアルミナから選ばれる少なくとも1種を含む顔料及びその顔料を保持する第2の接着剤を含むインク受容層を形成し、そのインク受容層の表面側にキャスト処理されてなる光沢層を形成するようにした。
【選択図】 なし
【解決手段】平均粒子径が1.1〜1.4μmである第1の顔料と、平均粒子径が1.8〜2.8μmである第2の顔料が、1対1乃至3対1の割合で混合した混合顔料及びその顔料を保持する第1の接着剤を含む塗工層を紙基材上に形成し、その塗工層上に平均粒子径が2.9〜7.0μmの非晶質シリカまたはアルミナから選ばれる少なくとも1種を含む顔料及びその顔料を保持する第2の接着剤を含むインク受容層を形成し、そのインク受容層の表面側にキャスト処理されてなる光沢層を形成するようにした。
【選択図】 なし
Description
本発明は、インクジェット記録用紙に関する。
インクジェットプリンタによる文字や画像の記録は、高速記録が可能であり、かつ、多色化が容易なために多方面で利用されている。
このようなインクジェット方式による記録が行われるインクジェット記録用紙としては、紙基材にその記録用紙の白色度を向上させるために顔料が塗工された塗工層や、その記録用紙の光沢度を向上させる光沢層が備えられたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この塗工層は、記録用紙の白色度を向上させるのみならず、記録用紙に付与されたインクの液滴を吸収するための層でもあり、また、キャスト処理された光沢層が有する光沢により、グラビア様、写真様の画像の記録、形成が可能となっている。
特開平7−89220号公報
このようなインクジェット方式による記録が行われるインクジェット記録用紙としては、紙基材にその記録用紙の白色度を向上させるために顔料が塗工された塗工層や、その記録用紙の光沢度を向上させる光沢層が備えられたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この塗工層は、記録用紙の白色度を向上させるのみならず、記録用紙に付与されたインクの液滴を吸収するための層でもあり、また、キャスト処理された光沢層が有する光沢により、グラビア様、写真様の画像の記録、形成が可能となっている。
しかしながら、上記特許文献1の場合、近年のインクジェット記録の高速化に応じて高速で射出されるインクの液滴を、塗工層が速やかに吸収できないために、記録用紙の表面においてインクの液滴が混合してしまうなどしてインクの滲みが生じてしまうことや、インクが付与されて画像が記録された印刷面における光沢度が低下してしまうことにより、近年の記録画像の高精細化に応じた高画質の画像記録が困難になるという問題があった。
また、特に最表層をキャスト処理する場合は、塗工層の通気性が悪いと、キャスト処理乾燥時に最表層にピンホールが発生し易くなる問題があった。
また、特に最表層をキャスト処理する場合は、塗工層の通気性が悪いと、キャスト処理乾燥時に最表層にピンホールが発生し易くなる問題があった。
本発明の課題は、光沢性に優れ、高画質の画像記録を行うことができるインクジェット記録用紙を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明者らは、鋭意研究した結果、以下の発明をするに至った。
即ち、請求項1記載の発明は、インクジェット記録用紙において、
紙基材上に形成される、平均粒子径が1.1〜1.4μmである第1の顔料と、平均粒子径が1.8〜2.8μmである第2の顔料が、1対1乃至3対1の割合で混合した混合顔料及びその顔料を保持する第1の接着剤を含む塗工層と、
前記塗工層上に形成される、平均粒子径が2.9〜7.0μmの非晶質シリカ又はアルミナから選ばれる少なくとも1種を含む顔料及びその顔料を保持する第2の接着剤を含むインク受容層と、
前記インク受容層の表面側にキャスト処理されてなる光沢層と、
を有することを特徴とする。
即ち、請求項1記載の発明は、インクジェット記録用紙において、
紙基材上に形成される、平均粒子径が1.1〜1.4μmである第1の顔料と、平均粒子径が1.8〜2.8μmである第2の顔料が、1対1乃至3対1の割合で混合した混合顔料及びその顔料を保持する第1の接着剤を含む塗工層と、
前記塗工層上に形成される、平均粒子径が2.9〜7.0μmの非晶質シリカ又はアルミナから選ばれる少なくとも1種を含む顔料及びその顔料を保持する第2の接着剤を含むインク受容層と、
前記インク受容層の表面側にキャスト処理されてなる光沢層と、
を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録用紙において、
前記塗工層における第1の接着剤は、最低造膜温度が1〜4.5℃であるスチレン−ブタジエン共重合体を主成分とすることを特徴とする。
前記塗工層における第1の接着剤は、最低造膜温度が1〜4.5℃であるスチレン−ブタジエン共重合体を主成分とすることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用紙において、
前記インク受容層における第2の接着剤は、ポリビニルアルコールを主成分とすることを特徴とする。
前記インク受容層における第2の接着剤は、ポリビニルアルコールを主成分とすることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、インクジェット記録用紙の塗工層に含まれる顔料は、平均粒子径が1.1〜1.4μmである第1の顔料と、平均粒子径が1.8〜2.8μmである第2の顔料が、1対1乃至3対1の割合で混合した混合顔料を含むものであるので、インクジェット記録用紙は、平滑性を付与しながらもキャスト処理乾燥時の最表層のピンホールを抑止する効果に優れたものとなる。
顔料の粒子径が小さいものだけでは平滑性付与効果は向上するが、塗工層の通気性が悪化し、キャスト処理乾燥時に光沢層表面にピンホールが発生する場合があり、粒子径の大きいものだけでは平滑性付与効果が不足する場合がある。
顔料の粒子径が小さいものだけでは平滑性付与効果は向上するが、塗工層の通気性が悪化し、キャスト処理乾燥時に光沢層表面にピンホールが発生する場合があり、粒子径の大きいものだけでは平滑性付与効果が不足する場合がある。
また、インク受容層に含まれる顔料は、非晶質シリカ又はアルミナのうち、少なくとも1種を含む。結晶構造がポーラス構造を有する非晶質シリカは、その空隙率の高さからインクの吸収性が高く、またアルミナは正電荷に帯電しているため負に荷電しているインクの液滴を電気的に吸着する効果がある。
よって、このような顔料を含むインク受容層は、良好にインクを吸収、吸着することにより、にじみのない鮮明な印字画像を得ることができる。
特に、非晶質シリカ、アルミナの平均粒子径は、2.9〜7.0μmであるので、インクの吸収性と光沢性の双方に優れたものである。平均粒子径が2.9μmよりも小さいとインクの吸収性が不足する場合があり、7.0μmよりも大きいと光沢度が低下する場合がある。
よって、このような顔料を含むインク受容層は、良好にインクを吸収、吸着することにより、にじみのない鮮明な印字画像を得ることができる。
特に、非晶質シリカ、アルミナの平均粒子径は、2.9〜7.0μmであるので、インクの吸収性と光沢性の双方に優れたものである。平均粒子径が2.9μmよりも小さいとインクの吸収性が不足する場合があり、7.0μmよりも大きいと光沢度が低下する場合がある。
また、インク受容層の表面側にはキャスト処理されてなる光沢層を設け、このインクジェット記録用紙に光沢性が付与される。
よって、このような塗工層、インク受容層、光沢層を備えるインクジェット記録用紙は、光沢性に優れ、高画質の画像記録を行うことができるインクジェット記録用紙であるといえる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用、効果を有するとともに、塗工層における第1の接着剤の主成分は、最低造膜温度1〜4.5℃のスチレン−ブタジエン共重合体であるので、塗工層強度を確保した上で、キャスト処理時のピンホールの無い用紙を得ることができる。最低造膜温度が1℃より低いと塗工層強度は向上するが、塗工層の通気性が悪化し、キャスト処理乾燥時の光沢層表面のピンホールが発生する場合がある。最低造膜温度が4.5℃より高いと、十分な塗工層強度を確保できない場合がある。
なお、本明細中において、主成分とは、その材料中50%以上含まれるものであり、例えば、塗工層に含まれる接着剤の主成分がスチレン−ブタジエン共重合体であるということは、接着剤中スチレン−ブタジエン共重合体が50%以上含まれていることを示す。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の作用、効果を有するとともに、インク受容層における第2の接着剤の主成分は、ポリビニルアルコールであるので、水溶性のため吸水性に優れ、インク吸収性を向上させることができる。
本発明に係るインクジェット記録用紙は、紙基材と、この紙基材上に第1の塗料が塗工されてなる塗工層と、塗工層上に第2の塗料が塗工されてなるインク受容層と、インク受容層上に形成される光沢層と、により構成されている。
(紙基材)
紙基材に用いられる原料は、例えば、古紙パルプ(DIP)、化学パルプ(例えば、広葉樹クラフトパルプ:LBKP、針葉樹クラフトパルプ:NBKPなど)、機械パルプ(例えば、サーモメカニカルパルプ:TMP、プレッシャライズドグランドパルプ:PGW、リファイナーグランドパルプ:RGP、グランドパルプ:GP等)などであるが、あらゆるパルプ原料を用いることができる。
紙基材に用いられる原料は、例えば、古紙パルプ(DIP)、化学パルプ(例えば、広葉樹クラフトパルプ:LBKP、針葉樹クラフトパルプ:NBKPなど)、機械パルプ(例えば、サーモメカニカルパルプ:TMP、プレッシャライズドグランドパルプ:PGW、リファイナーグランドパルプ:RGP、グランドパルプ:GP等)などであるが、あらゆるパルプ原料を用いることができる。
(塗工層)
塗工層は、顔料及び接着剤を含んで構成される。また、塗工層を形成する塗料には、適宜、保水剤、蛍光増白剤、消泡剤、離型剤、着色剤等の助剤が添加される。
本発明において塗工層を構成する顔料としては、クレー又は炭酸カルシウムを主成分とする顔料を用い、また、塗工層を構成する第1の接着剤としては、スチレン−ブタジエン共重合体を主成分とする接着剤を用いる。
顔料は、クレー又は炭酸カルシウムを主成分とするので、紙基材上の微小な凹凸があってもそれを被覆することができ、塗工層上のインク受容層と、キャスト処理されて成る最表層の光沢層を、高平滑で高光沢とすることができる。
塗工層は、顔料及び接着剤を含んで構成される。また、塗工層を形成する塗料には、適宜、保水剤、蛍光増白剤、消泡剤、離型剤、着色剤等の助剤が添加される。
本発明において塗工層を構成する顔料としては、クレー又は炭酸カルシウムを主成分とする顔料を用い、また、塗工層を構成する第1の接着剤としては、スチレン−ブタジエン共重合体を主成分とする接着剤を用いる。
顔料は、クレー又は炭酸カルシウムを主成分とするので、紙基材上の微小な凹凸があってもそれを被覆することができ、塗工層上のインク受容層と、キャスト処理されて成る最表層の光沢層を、高平滑で高光沢とすることができる。
塗工層の顔料は、平均粒子径1.1〜1.4μmの第1の顔料としてのクレー又は炭酸カルシウムと、平均粒子径1.8〜2.8μmの第2の顔料としてのクレー又は炭酸カルシウムを混合した混合顔料を用いる。粒子径が小さいものだけの場合(第1の顔料の粒子径が1.1μmより小さく、第2の顔料の粒子径が1.8μmより小さい場合)、平滑性、光沢性は向上するが、塗工層の通気性が悪化し、キャスト処理乾燥時に光沢層表面にピンホールが発生する場合がある。また、粒子径が大きいものだけの場合(第1の顔料の粒子径が1.4μmより大きく、第2の顔料の粒子径が2.8μmより大きい場合)、光沢性が低下する場合がある。
また、第1の顔料と第2の顔料の混合割合は、第1の顔料対第2の顔料を1対1乃至3対1とする。第1の顔料が過剰の場合、平滑性、光沢性は向上するが、塗工層の通気性が悪化し、キャスト処理乾燥時に光沢層表面にピンホールが発生する場合がある。また、第2の顔料が過剰の場合、光沢性が低下する場合がある。
また、第1の顔料と第2の顔料の混合割合は、第1の顔料対第2の顔料を1対1乃至3対1とする。第1の顔料が過剰の場合、平滑性、光沢性は向上するが、塗工層の通気性が悪化し、キャスト処理乾燥時に光沢層表面にピンホールが発生する場合がある。また、第2の顔料が過剰の場合、光沢性が低下する場合がある。
スチレン−ブタジエン共重合体は、成膜性に優れ、優れた塗工層強度を発現する。その最低造膜温度は1〜4.5℃とする。1℃より低いと塗工層強度は向上するが、塗工層の通気性が悪化し、キャスト処理乾燥時に光沢層表面にピンホールが発生する場合がある。
4.5℃より高いと塗工層強度が不足する場合がある。またその配合量は、顔料を100重量部とした場合、5〜30重量部が望ましい。5重量部より少ない場合は塗工層強度が不足する場合があり、30重量部を超えると、塗工層の通気性が悪化し、キャスト処理乾燥時に光沢層表面にピンホールが発生する場合がある。
4.5℃より高いと塗工層強度が不足する場合がある。またその配合量は、顔料を100重量部とした場合、5〜30重量部が望ましい。5重量部より少ない場合は塗工層強度が不足する場合があり、30重量部を超えると、塗工層の通気性が悪化し、キャスト処理乾燥時に光沢層表面にピンホールが発生する場合がある。
(インク受容層)
インク受容層は、顔料及び接着剤を含んで構成される。また、インク受容層を形成する塗料には、適宜、保水剤、蛍光増白剤、消泡剤、離型剤、着色剤等の助剤が添加される。
本発明においてインク受容層を構成する顔料としては、非晶質シリカまたはアルミナのうち少なくとも1種を含み、非晶質シリカまたはアルミナを主成分とする顔料を用い、また、インク受容層を構成する第2の接着剤としては、ポリビニルアルコールを主成分とする接着剤を用いる。
インク受容層は、顔料及び接着剤を含んで構成される。また、インク受容層を形成する塗料には、適宜、保水剤、蛍光増白剤、消泡剤、離型剤、着色剤等の助剤が添加される。
本発明においてインク受容層を構成する顔料としては、非晶質シリカまたはアルミナのうち少なくとも1種を含み、非晶質シリカまたはアルミナを主成分とする顔料を用い、また、インク受容層を構成する第2の接着剤としては、ポリビニルアルコールを主成分とする接着剤を用いる。
非晶質シリカは、結晶構造がポーラス構造を有するので、その空隙中にインクが吸収されることにより、インクジェット記録用紙におけるインクの吸収性を高めることができる。またアルミナは、正電荷に帯電しやすく、負に荷電するインクの液滴を電気的に吸着することができる。
特に、非晶質シリカまたはアルミナの平均粒子径は、2.9〜7.0μmであるので、インクの吸収性と光沢性に優れたものである。粒子径が2.9μmより小さいとインクの吸収性が不足する場合があり、粒子径が7.0μmより大きいと光沢性が低下する場合がある。
ポリビニルアルコールは水溶性であるので、インクジェット記録用紙におけるインクの吸収性を向上させる効果がある。その配合量は、インク吸収層の顔料100重量部に対し、5〜30重量部が望ましい。5重量部より少ないとインク受容層の強度が不足する場合があり、30重量部より多いとインク吸収性が損なわれる場合がある。
また、本発明のインク受容層の表面側には、キャスト処理されてなる光沢層が形成されており、当該インク受容層は、2層構造を有している。
インク受容層の表面側に形成された光沢層により、本発明のインクジェット記録用紙の表面に光沢が付与されるようになる。
なお、キャスト処理としては、加熱された鏡面ドラムにインクジェット記録用紙のインク受容層を圧接するなどする、周知の直接法、リウェット法、ゲル化法などによりその処理を施すことができる。
インク受容層の表面側に形成された光沢層により、本発明のインクジェット記録用紙の表面に光沢が付与されるようになる。
なお、キャスト処理としては、加熱された鏡面ドラムにインクジェット記録用紙のインク受容層を圧接するなどする、周知の直接法、リウェット法、ゲル化法などによりその処理を施すことができる。
(白紙光沢度)
本発明に係るインクジェット記録用紙は、MODEL GM−26D(村上色彩研究所)を用いて、JIS−P8142に従い測定したその光沢層表面の白紙光沢度が、75°白紙光沢で75%以上、より好ましくは80%以上であることを要する。また、20°白紙光沢で20%以上、より好ましくは25%以上であることを要する。
光沢度がこの要件を下回ると、写真記録用として用いる場合等において、好ましくない場合がある。
本発明に係るインクジェット記録用紙は、MODEL GM−26D(村上色彩研究所)を用いて、JIS−P8142に従い測定したその光沢層表面の白紙光沢度が、75°白紙光沢で75%以上、より好ましくは80%以上であることを要する。また、20°白紙光沢で20%以上、より好ましくは25%以上であることを要する。
光沢度がこの要件を下回ると、写真記録用として用いる場合等において、好ましくない場合がある。
(印字光沢度)
印字光沢度は、エプソン社製インクジェットプリンタPM−970Cにて、本発明のインクジェット記録用紙を印字し、得られた印刷物の印字部分の光沢度をMODEL GM−26D(村上色彩研究所)を用いて、JIS−P8142に従い測定した。印字はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック各色で実施し、各色それぞれ光沢度を測定して平均値を得た。
印字光沢度は、20°印字光沢で20%以上、より好ましくは25%以上であることを要する。
光沢度がこの要件を下回ると、写真記録用として用いる場合等において、好ましくない場合がある。
印字光沢度は、エプソン社製インクジェットプリンタPM−970Cにて、本発明のインクジェット記録用紙を印字し、得られた印刷物の印字部分の光沢度をMODEL GM−26D(村上色彩研究所)を用いて、JIS−P8142に従い測定した。印字はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック各色で実施し、各色それぞれ光沢度を測定して平均値を得た。
印字光沢度は、20°印字光沢で20%以上、より好ましくは25%以上であることを要する。
光沢度がこの要件を下回ると、写真記録用として用いる場合等において、好ましくない場合がある。
(ピンホール)
拡大鏡(HIROX製MX2010Z)を用いて光沢層表面を50倍で観察し、1cm2あたりの、直径0.25mm以上のピンホール数を目視にてカウントした。本発明に係るインクジェット記録用紙は、そのピンホール数が10(個/cm2)未満、より好ましくは5(個/cm2)未満であることを要する。
拡大鏡(HIROX製MX2010Z)を用いて光沢層表面を50倍で観察し、1cm2あたりの、直径0.25mm以上のピンホール数を目視にてカウントした。本発明に係るインクジェット記録用紙は、そのピンホール数が10(個/cm2)未満、より好ましくは5(個/cm2)未満であることを要する。
以下に、実施例および比較例を挙げ、結果を表1に示し、本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、例中の部および%はそれぞれ重量部および重量%を示す。
(1)原紙
LBKPパルプ原料100部に対し、硫酸バンド/サイズ剤/タルクをそれぞれ3/10/10部配合し、長網抄紙機にて抄造、サイズプレスにて紙面に澱粉を塗布したものを使用した。
(2)塗工層用塗料(第1の塗料)
上記原紙に、クレーHF90(平均粒子径1.1μm)/炭酸カルシウムTP−CPC(平均粒子径2.6μm)/ラテックスPA−1277(最低造膜温度1℃)=50/50/11部配合した塗工層用塗料をブレードコーターにて13g/m2塗工し、スキャッフドライヤーにて乾燥し、塗工層を形成した。
(3)インク受容層用塗料(第2の塗料)
シリカサイロジェットP405(平均粒子径5.0μm)/NaOH/PVA117/SR1001=100/1/15/5部配合したインク受容層用塗料を、上記塗料層の上にエアナイフコーターにて15g/m2塗工し、スキャッフドライヤーにて乾燥し、インク受容層を形成後、水で表層を再湿潤し、100℃に加熱したキャストドラムに圧着乾燥させ、光沢層を形成し、インクジェット記録用紙を得た。
LBKPパルプ原料100部に対し、硫酸バンド/サイズ剤/タルクをそれぞれ3/10/10部配合し、長網抄紙機にて抄造、サイズプレスにて紙面に澱粉を塗布したものを使用した。
(2)塗工層用塗料(第1の塗料)
上記原紙に、クレーHF90(平均粒子径1.1μm)/炭酸カルシウムTP−CPC(平均粒子径2.6μm)/ラテックスPA−1277(最低造膜温度1℃)=50/50/11部配合した塗工層用塗料をブレードコーターにて13g/m2塗工し、スキャッフドライヤーにて乾燥し、塗工層を形成した。
(3)インク受容層用塗料(第2の塗料)
シリカサイロジェットP405(平均粒子径5.0μm)/NaOH/PVA117/SR1001=100/1/15/5部配合したインク受容層用塗料を、上記塗料層の上にエアナイフコーターにて15g/m2塗工し、スキャッフドライヤーにて乾燥し、インク受容層を形成後、水で表層を再湿潤し、100℃に加熱したキャストドラムに圧着乾燥させ、光沢層を形成し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレーHF90/炭酸カルシウムTP−CPC/ラテックスPA−1277=75/25/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、炭酸カルシウムハイドロカーブ90(平均粒子径1.4μm)/炭酸カルシウムTP−CPC/ラテックスPA−1277=50/50/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレーHF90/炭酸カルシウムTP−121−6S(平均粒子径1.8μm)/ラテックスPA−1277=50/50/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレーHF90/クレーHCクレー(平均粒子径2.8μm)/ラテックスPA−1277=50/50/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレーHF90/炭酸カルシウムTP−CPC/ラテックスPA−1071(最低造膜温度4.5℃)=50/50/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1のインク受容層用塗料の配合を、シリカサイロジェットP407(平均粒子径7.0μm)/NaOH/PVA117/SR1001=100/1/15/5部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1のインク受容層用塗料の配合を、シリカファインシールX37(平均粒子径2.9μm)/NaOH/PVA117/SR1001=100/1/15/5部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレーHF90/炭酸カルシウムTP−CPC/ラテックスPA−2085(最低造膜温度−3℃)=50/50/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレーHF90/炭酸カルシウムTP−CPC/ラテックスXQ83302(最低造膜温度7℃)=50/50/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
〔比較例1〕
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレーHF90/炭酸カルシウムTP−CPC/ラテックスPA−1277=80/20/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレーHF90/炭酸カルシウムTP−CPC/ラテックスPA−1277=80/20/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
〔比較例2〕
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレーHF90/炭酸カルシウムTP−CPC/ラテックスPA−1277=25/75/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレーHF90/炭酸カルシウムTP−CPC/ラテックスPA−1277=25/75/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
〔比較例3〕
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレージャパングロス(平均粒子径0.4μm)/炭酸カルシウムハイドロカーブ90(平均粒子径1.4μm)/ラテックスPA−1277=50/50/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、クレージャパングロス(平均粒子径0.4μm)/炭酸カルシウムハイドロカーブ90(平均粒子径1.4μm)/ラテックスPA−1277=50/50/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
〔比較例4〕
実施例1の塗工層用塗料の配合を、炭酸カルシウムTP−121−6S(平均粒子径1.8μm)/クレービリトンクレー(平均粒子径3.7μm)/ラテックスPA−1277=50/50/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1の塗工層用塗料の配合を、炭酸カルシウムTP−121−6S(平均粒子径1.8μm)/クレービリトンクレー(平均粒子径3.7μm)/ラテックスPA−1277=50/50/11部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
〔比較例5〕
実施例1のインク受容層用塗料の配合を、シリカサイロジェットP409(平均粒子径9.0μm)/NaOH/ラテックスPA−1277/SR1001=100/1/15/5部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1のインク受容層用塗料の配合を、シリカサイロジェットP409(平均粒子径9.0μm)/NaOH/ラテックスPA−1277/SR1001=100/1/15/5部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
〔比較例6〕
実施例1のインク受容層用塗料の配合を、シリカファインシールX40(平均粒子径2.5μm)/NaOH/ラテックスPA−1277/SR1001=100/1/15/5部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
実施例1のインク受容層用塗料の配合を、シリカファインシールX40(平均粒子径2.5μm)/NaOH/ラテックスPA−1277/SR1001=100/1/15/5部とした他は、実施例1と同様に製造し、インクジェット記録用紙を得た。
このように、本発明に係るインクジェット記録用紙は、光沢性に優れ、高画質の画像記録を行うことができる能に優れるインクジェット記録用紙であるといえる。
Claims (3)
- 紙基材上に形成される、平均粒子径が1.1〜1.4μmである第1の顔料と、平均粒子径が1.8〜2.8μmである第2の顔料が、1対1乃至3対1の割合で混合した混合顔料及びその顔料を保持する第1の接着剤を含む塗工層と、
前記塗工層上に形成される、平均粒子径が2.9〜7.0μmの非晶質シリカ又はアルミナから選ばれる少なくとも1種を含む顔料及びその顔料を保持する第2の接着剤を含むインク受容層と、
前記インク受容層の表面側にキャスト処理されてなる光沢層と、
を有することを特徴とするインクジェット記録用紙。 - 前記塗工層における第1の接着剤は、最低造膜温度が1〜4.5℃であるスチレン−ブタジエン共重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記インク受容層における第2の接着剤は、ポリビニルアルコールを主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004055900A JP2005246614A (ja) | 2004-03-01 | 2004-03-01 | インクジェット記録用紙 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=35027579
Family Applications (1)
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2004
- 2004-03-01 JP JP2004055900A patent/JP2005246614A/ja active Pending
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