JP2005245876A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボーナス当選フラグの持ち越しの制御により斬新な遊技性を生じさせて、遊技の興趣を向上させる。
【解決手段】 ビッグボーナス入賞は、通常の遊技状態でビッグボーナス当選フラグが設定されているときに、遊技者による図柄の停止操作が決定された操作手順に完全に合致したことを条件として発生する。通常の遊技状態でビッグボーナス当選フラグが設定されているときに、操作手順が完全に合致してビッグボーナス入賞すると、遊技状態をビッグボーナスに制御する。操作手順が最初から全く合致していないときには、当該ゲーム限りでビッグボーナス当選フラグを消去する。操作手順が途中まで合致したときは、ビッグボーナス当選フラグを次ゲーム以降に持ち越すとともに遊技状態をRTに制御して、RTの解除までビッグボーナス入賞が不可能にする。RTが解除されると、持ち越されたビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞が可能となる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、スロットマシンに関し、特に特別遊技状態に制御する契機となる特別表示結果の導出を許容する旨を示す特別決定情報(いわゆるボーナス当選フラグ)の持ち越しの制御に関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に複数種類の図柄が描かれた複数のリールを有する可変表示装置を備えており、各リールの回転を停止したときにおける表示態様に従って入賞が発生する。リプレイ以外の入賞が発生した場合には、発生した入賞の種類に応じたメダルが払い出され、遊技者の獲得メダル枚数が増加する。さらに、入賞の種類によっては、ビッグボーナスやレギュラーボーナスといった遊技者に有利な遊技状態に移行され、このような遊技状態において遊技者が多くのメダルを獲得できるようになる。
ボーナスを含む入賞が発生するためには、通常は可変表示装置に表示結果が導出表示される前に行われる内部抽選に当選し、当選フラグが設定されている必要がある。もっとも、当選フラグが設定されているからといって、必ずしも当該役の入賞が可能となる訳ではなく、当該役の入賞が可能となるように停止ボタンを操作して、可変表示装置における図柄の変動を停止させる必要がある。
ボーナス以外の役(小役、リプレイなど)の当選フラグは、一般に当該フラグが設定されたゲームで対応する役に入賞したか否かに関わらず消去されるものとなっている。これに対して、ボーナスは、遊技者に有利な遊技状態への移行を伴うので入賞が発生したか否かによって遊技者の受ける利益/不利益が大きいため、ボーナス当選フラグが設定されたとき、またボーナス当選フラグが設定されても入賞できなかったときの扱いが問題となる。ボーナス当選フラグは、ボーナス入賞できなかった場合に次ゲーム以降に持ち越されるものが多いが、次のようなスロットマシンもあった。
例えば、ボーナス当選フラグが設定されたゲームで入賞できなかった場合、当該ゲーム限りでボーナス当選フラグを消去するものがあった(例えば、特許文献1参照)。また、ボーナス当選フラグが設定されたゲームで所定の停止操作がされたことを条件としてボーナス入賞させるもので、一部の停止操作が一致していた場合に限ってボーナス当選フラグを持ち越すものがあった(例えば、特許文献2参照)。また、1ゲーム限りでボーナス当選フラグを消去するものとするが、ボーナス当選したことを遊技者に報知するものがあった(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−306680号公報 特開2003−320082号公報 特開2003−205066号公報
しかしながら、上記した従来例の各スロットマシンには、次のような問題があった。例えば、特許文献1のスロットマシンでは、ボーナス当選フラグの持ち越しがないため、ボーナス入賞できた場合とできなかった場合とで、遊技者の受ける利益/不利益の差が大きくなり過ぎてしまっていた。特許文献3のスロットマシンでは、ボーナス当選したことが遊技者に報知されるため、遊技者が知らない間に大きな不利益を受けてしまうということはないが、ボーナス当選が報知されてもそこで入賞させられなかった場合、却って不利益の大きさが分かってしまうこととなり、遊技者に不快感を感じさせてしまうことがあった。
一方、特許文献2のスロットマシンでは、ボーナス当選フラグが設定されたときに、ボーナス入賞できなくても一部の停止操作が一致していれば当該ボーナス当選フラグを持ち越すことができるので、これによって遊技者の受ける利益/不利益の差が大きくなり過ぎることは防ぐことができる。しかし、持ち越されたボーナス当選フラグの扱いは、内部抽選により設定されたボーナス当選フラグの扱いと同じであるため、ボーナス当選フラグを必ず持ち越すものと必ず消去するものとを組み合わせた程度以上に斬新な遊技性を生じさせるものではなかった。このため、遊技の興趣の向上が十分に図れなかった。
本発明は、特別決定情報(いわゆるボーナス当選フラグ)の持ち越しの制御により斬新な遊技性を生じさせて、遊技の興趣を向上させることができるスロットマシンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかるスロットマシンは、
1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、複数の可変表示部(リール3L、3C、3R)において各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示させる可変表示装置(可変表示装置2)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能であるスロットマシンにおいて、
遊技者により操作されることで、該操作された手順に応じて前記複数の可変表示部における識別情報の変動表示を停止させることを指示する停止操作手段(停止ボタン12L、12C、12R)と、
前記可変表示装置の表示結果が導出される以前に、遊技者に有利な特別遊技状態への制御の契機となる特別表示結果(ビッグボーナス図柄)を含む入賞表示結果を導出させることを許容するか否かを決定し、該決定結果に応じた決定情報(当選フラグ)を設定する事前決定手段(ステップS101〜S107、S110、S111)と、
前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出の許容を示す特別決定情報(ビッグボーナス当選フラグ)が設定されたときに(ステップS106(Yes))、前記停止操作手段を操作可能な手順の種類に対応して予め定められた複数種類の遊技手順の中から、当該ゲームにおいて該特別表示結果を導出させる制御を行わせるための遊技手順を決定する遊技手順決定手段(ステップS109)と、
前記特別決定情報が設定され、遊技者により前記停止操作手段が操作された手順が前記遊技手順決定手段の決定した遊技手順に全て適合したときに、前記可変表示装置の表示結果として前記特別表示結果を導出させる全適合時導出制御手段(ステップS206、S210、S214)と、
前記全適合時導出制御手段により前記特別表示結果が導出されたときに、前記特別遊技状態に遊技状態を制御する特別遊技状態制御手段(ステップS305)と、
前記特別決定情報が設定され、遊技者により前記停止操作手段が操作された手順が前記遊技手順決定手段の決定した遊技手順に全ては適合しないが、少なくとも予め定められた中途の所定の段階に至るまで該遊技手順に適合したときに、前記可変表示装置の表示結果として前記特別表示結果以外の表示結果を導出させる中途適合時導出制御手段(ステップS206、S210、S214)と、
前記中途適合時導出制御手段により前記特別表示結果以外の表示結果が導出されたときに(ステップS313(Yes))、前記特別決定情報を次ゲーム以降に持ち越す特別決定情報持越手段(ビッグボーナス当選フラグを消去するステップなし)と、
前記特別決定情報持越手段により前記特別決定情報が持ち越されたときに、該特別決定情報に基づく前記特別表示結果の導出が不可能または困難な不可状態(RT)に制御する不可状態制御手段(ステップS314)と、
前記不可状態において前記事前決定手段が前記特別表示結果の導出の許容を決定する確率の逆数よりも成立までのゲーム数の期待値が小さい所定の解除条件が成立したときに、前記不可状態を解除する不可状態解除手段(ステップS407〜S411)と、
前記不可状態解除手段が前記不可状態を解除することにより、特別決定情報持越手段に持ち越された特別決定情報に基づく前記特別表示結果の導出が可能または容易な可状態に制御する可状態制御手段と、
前記特別決定情報が設定され、遊技者により前記停止操作手段が操作された手順が前記所定の段階に至るよりも前から前記遊技手順決定手段の決定した遊技手順に適合しなかったときに、前記可変表示装置の表示結果として前記特別表示結果以外の表示結果を導出させる非適合時導出制御手段(ステップS206、S210、S214)と、
前記非適合時導出制御手段により前記特別表示結果以外の表示結果が導出されたときに(ステップS313(No))、前記特別決定情報を消去する特別決定情報消去手段(ステップS316)と
を備えることを特徴とする。
ここで、中途適合時導出制御手段が導出する特別表示結果以外の表示結果と、非適合時導出制御手段が導出する特別表示結果以外の表示結果とは、同じものであっても異なるものであっても構わない。少なくとも一部に共通となるものがあってもよく、共通となる特別表示結果が導出されたときには、実際には特別決定情報が消去されたときでも、遊技者の期待感を持続させることができるようになる。
上記スロットマシンでは、特別決定情報が設定されたときに、停止操作手段の操作手順が決定した遊技手順に適合せずに特別表示結果を導出できなくても、少なくとも中途の所定の段階まで適合していれば、当該特別決定情報を消去せずに次ゲーム以降に持ち越すことができる。このため、事前決定手段により設定された特別決定情報に基づいて特別表示結果を導出できなかったときでも、遊技者の期待感を継続させて遊技の興趣を向上させることができる。また、特別決定情報が設定されたときに、特別表示結果の導出に基づく特別遊技状態の発生という有利度が非常に高い処理が行われる場合と、特別決定情報の消去という有利度が非常に低い処理が行われる場合の他に、特別決定情報の持ち越しという中間の有利度の処理が行われる場合とがあるので、遊技者の受ける利益/不利益の落差が大きくなり過ぎない。
さらに、特別決定情報が持ち越されたときには、持ち越された特別決定情報に基づいて直ぐに特別表示結果の導出が可能または容易となるのではなく、その導出が不可能または困難な不可状態に一旦制御される。特別決定情報を持ち越したときには、事前決定手段により特別決定情報を設定したときとは異なる扱いがされるので、斬新な遊技性を生じさせて遊技の興趣を向上させることができる。不可状態の解除条件は、事前決定手段が特別表示結果の導出の許容を決定する確率の逆数よりも成立までのゲーム数の期待値が小さいので、不可状態に制御された場合であっても、事前決定手段による特別決定情報の設定よりも遊技者の期待感は大きくなる。
なお、特別表示結果の導出が不可能な不可状態とは、その導出が完全に不可能な状態であり、これが解除された状態が特別表示結果の導出が可能な可状態ということである。一方、特別表示結果の導出が困難な不可状態とは、特別表示結果の導出が完全に不可能という訳ではないが、かなり低い確率でしか導出し得ない状態であり、これが解除された状態が特別表示結果の導出が容易な可状態ということである。
上記スロットマシンにおいて、
前記遊技手順決定手段は、前記不可状態解除手段が前記不可状態を解除したときに(ステップS108(No))、前記特別決定情報持越手段により持ち越された特別決定情報に基づいて前記可変表示装置の表示結果として前記特別表示結果を導出させる制御を行わせるための遊技手順を、前記複数種類の遊技手順の中から決定するものとしてもよい。この場合において、上記スロットマシンは、
前記中途適合時導出制御手段により前記特別表示結果以外の表示結果が導出されたときに、持ち越された特別決定情報をさらに次ゲーム以降に持ち越す持越時特別決定情報持越手段(ステップS316)と、
前記非適合時導出制御手段により前記特別表示結果以外の表示結果が導出されたときに、持ち越された特別決定情報を消去する持越時特別決定情報消去手段(ビッグボーナス当選フラグを消去するステップなし)とをさらに備えるものとすることができる。
ここでは、特別決定情報が持ち越された後に不可状態が解除されると、さらに当該特別決定情報に基づいて特別表示結果を導出させる制御を行わせるための遊技手順が決定されるものとなる。これにより、事前決定手段により設定された特別決定情報と、特別決定情報持越手段により持ち越された特別決定情報とのいずれに基づいても、同様の制御で特別表示結果を導出させたりさせなかったりすることができるようになる。
また、持ち越された特別決定情報に基づいて特別表示結果を導出できなくても、前記中途適合時導出制御手段により前記特別表示結果以外の表示結果が導出されたとき、すなわち遊技者により停止操作手段が操作された手順が中途の所定の段階まで決定された遊技手順に適合していると、当該特別決定情報をさらに次ゲーム以降に持ち越すことができる。これにより、遊技者の期待感を継続させることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記スロットマシンにおいて、
前記不可状態解除手段は、前記不可状態に制御された後に前記事前決定手段が前記特別表示結果の導出の許容を決定する確率の逆数よりも小さい所定ゲーム数を消化したときに、前記不可状態を解除するものとすることができる。
この場合には、事前決定手段が前記特別表示結果の導出の許容を決定する確率の逆数よりも小さいゲーム数で確実に不可状態を解除することができるようになる。
上記スロットマシンは、
前記不可状態制御手段が前記不可状態に制御するときに、成立までのゲーム数の期待値が異なる複数種類の解除条件の中からいずれかの解除条件を選択する解除条件選択手段(ステップS315)をさらに備えていてもよい。この場合において、
前記不可状態解除手段は、前記解除条件選択手段が選択した解除条件が成立したときに(ステップS410(Yes))、前記不可状態を解除する(ステップS411)ものとすることができる。
このように不可状態を解除するための解除条件が複数種類あることで、不可状態の制御態様が増えるので遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、前記不可状態制御手段が前記不可状態に制御するときのゲームにおける前記停止操作手段の操作状況(第1手順まで適合か第2手順まで適合か)を判定する停止操作判定手段(ステップS315)をさらに備える場合には、
前記解除条件選択手段は、前記停止操作手段判定手段の判定結果に応じて前記複数種類の解除条件の中からいずれかの解除条件を選択することができる。
この場合には、遊技者による停止操作手段の操作状況(操作手順を含む)に応じて、特別決定情報を持ち越すか否かだけではなく、不可状態を解除する解除条件の種類にまで違いが生じることとなる。このように遊技者の介入が大きくなるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。なお、停止操作判定手段は、遊技者により停止操作手段が操作された手順が中途の所定の段階に至るまで決定された遊技手順に適合しているときに、その操作状況(例えば、当該所定の段階までの適合か、それとも所定の段階を越える適合(但し、全ては適合しない)かなど)を判定するものとすることができる。
さらに、前記事前決定手段は、有利度が異なる複数種類の特別遊技状態(ビッグボーナスとレギュラーボーナス)への制御の契機となる複数種類の特別表示結果(ビッグボーナス図柄とレギュラーボーナス図柄)の導出を許容するか否かをそれぞれ決定し、複数種類の特別決定情報のうちから導出を許容した種類の特別表示結果に応じた種類の特別決定情報(ビッグボーナス当選フラグとレギュラーボーナス当選フラグ)を設定する場合には、
前記解除条件選択手段は、前記特別決定情報持越手段により持ち越された特別決定情報の種類に応じて前記複数種類の解除条件の中からいずれかの解除条件を選択するものとすることができる。
この場合には、持ち越された特別決定情報の種類に応じて解除条件が選択されるものとなるので、どのように不可状態が解除されるかで特別表示結果を導出することにより発生する特別決定情報の有利度に対しても遊技者に期待感を与えることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記スロットマシンは、
所定の条件が成立することにより、前記遊技手順決定手段により決定された遊技手順を特定可能な情報の報知を伴う報知遊技状態に遊技状態を制御する報知遊技状態制御手段(ステップS503)と、
前記報知遊技状態制御手段により前記報知遊技状態に制御されているゲームにおいて前記遊技手順決定手段により遊技手順が決定されたときに、該決定された遊技手順を中途の段階まで特定可能な情報を報知する遊技手順報知手段(ステップS508)をさらに備えるものとすることができる。
この場合、報知遊技状態にあるゲームでは所定の段階まで遊技手順を特定可能な情報を報知するので、事前決定手段により特別決定情報が設定されたときに少なくとも当該特別決定情報を次ゲーム以降に持ち越させることができる。特別決定情報が持ち越され、不可状態が解除されたときにも同様に当該特別決定情報を持ち越させることも可能となる。つまり、報知された情報に応じた手順で停止操作手段を操作する限り、少なくとも特別決定情報が消去されることはなくなるので、特別遊技状態の発生に対する期待感がなくなることはなく、遊技の興趣を向上させることができる。
この場合において、上記スロットマシンは、
前記報知遊技状態制御手段により前記報知遊技状態に制御されていないゲームにおいて前記遊技手順決定手段により遊技手順が決定されたときに、該決定された遊技手順を特定可能な情報を報知することなく、前記特別決定情報が設定されている旨を示す情報を報知する特別決定報知手段(ステップS509)をさらに備えるものとすることができる。
このように報知遊技状態に制御されていなくても、少なくとも特別決定情報が設定されている旨が報知されることで、遊技者が知らないうちに特別表示結果の導出の機会を失ってしまうことがなく、遊技者の期待感を減退させることがない。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれリールモータ3ML、3MC、3MR(図2参照)の駆動によって回転/停止させられる。
リール3L、3C、3Rの外周部には、それぞれ「赤7」、「青7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置2において上中下三段に表示される。また、リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図2参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LPとが設けられている。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、ゲーム回数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。ゲーム回数表示部21は、7セグメント表示器によるゲーム回数表示器51(図2参照)によって構成され、後述するビッグボーナスやレギュラーボーナスゲーム数、入賞数をカウントするカウンタの値を表示する。ゲーム回数表示部21は、後述するビッグボーナス時にメダルの払い出し数をカウントするカウンタの値を表示するために用いてもよい。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図2参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図2参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、26、及び3枚賭け表示部27、28が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、賭け数(1、2または3)に応じて有効化されたライン(以下、有効ラインという)に対応してそれぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58(図2参照)が点灯状態となることで、各ゲームにおける有効ラインを遊技者に示す。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、また、後述する役への入賞があった場合に1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58が点滅状態となることで、後述する役に入賞した有効ラインを遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図2参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図2参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図2参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図2参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図2参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態に応じた様々な演出用の画像を表示する。液晶表示器4に表示する画像による演出としては、例えば、後述するようにビッグボーナス当選フラグが持ち越された後に再チャレンジゲームとなったときに、ビッグボーナスに入賞させるための操作手順のうちの第1手順を報知する演出がある。また、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図2参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図2参照)またはMAXBETスイッチ46(図2参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図2参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図2参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図2参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となっていることを、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図2参照)が点灯状態となることにより、遊技者に示す。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図2参照)が点灯状態となることで、後述するボーナス入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図2参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図2参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、入賞時及びボーナス突入時の効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図2参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図2は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104及び外部出力基板105に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図2では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板101は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されてており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込み機能を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、例えばシステムクロックが所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信し、またリール中継基板103を介して外部出力基板105に各種の信号を出力する。遊技制御基板101から演出制御基板102及び外部出力基板105へ情報(コマンド、信号)は一方向のみで送られ、演出制御基板102及び外部出力基板105から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド、信号)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、56、3枚賭けランプ57、58、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、ROM113内の遊技状態に対応したリール制御テーブルを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MLを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、バッファ回路127及びI/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。
外部出力基板105は、遊技制御基板103を介して入力された各種の信号を試験装置やホールの管理コンピュータなどの外部装置に出力する。遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力され、外部出力基板105の外部に出力される信号には、レギュラーボーナス中信号、ビッグボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、及び当選状況信号がある。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の賭け数に応じて設定された有効ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の内部当選フラグが設定されている必要がある(但し、ビッグボーナスの入賞は、さらに遊技状態がRTに制御されてなく、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が決定された操作手順に適合されていることが条件となる)。また、入賞に伴ってメダルが払い出され、遊技状態が変化させられる。以下、これらの入賞と判定される役について説明する。
通常の遊技状態またはRTにおいて、賭け数に応じた有効ライン上に「BAR」が3つ揃った場合には、レギュラーボーナス入賞となり、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、レギュラーボーナスゲーム(JACゲーム)と称されるゲームを所定回(例えば、12回)だけ行うこと、または所定回(例えば、8回)だけ入賞する(有効ライン上に「JAC」が揃う:JAC入賞)ことにより終了する。
通常の遊技状態またはRTにおいて、賭け数に応じた有効ライン上に「赤7」または「青7」が3つ揃った場合には、ビッグボーナス入賞となり、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを行うことができ、この小役ゲームでは、比較的高い確率で有効ライン上に「JAC」が揃う(JACIN入賞)。JACIN入賞すると、前述したレギュラーボーナス(JACゲーム)が提供される。ビッグボーナスは、払い出されたメダルの枚数が360枚に達したときに終了する。
遊技制御基板101のRAM112には、レギュラーボーナスゲーム(ビッグボーナス中に提供されたものを含む)のゲーム数及びその入賞数、並びにビッグボーナス中に払い出したメダルの枚数をカウントするカウンタが設けられている。レギュラーボーナスに移行しているときには、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定される。ビッグボーナスに移行しているときには、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定される。JACINによりJACゲームが提供されているときには、レギュラーボーナス中フラグも合わせて設定される。
レギュラーボーナスゲームまたはJACゲーム以外のゲームで、有効ライン上に「スイカ」または「ベル」が揃った場合、或いは左のリール3Lについて「チェリー」が現れた場合には、それぞれスイカ、ベル、チェリーの小役入賞となる。ビッグボーナス期間中において提供される小役ゲーム及びJACゲーム、レギュラーボーナスゲームを除き、有効ライン上に「JAC」が揃った場合には、リプレイ入賞となる。それ以外の表示態様が可変表示装置2に導出表示された場合には、いずれの役にも入賞しなかったこと、すなわちハズレとなる。
なお、この実施の形態において「小役」といった場合には、スイカ、ベル、チェリーの小役だけではなく、特に説明した場合においては、リプレイ等(リプレイ、JAC及びJACIN)を含むことがあるものとする。単に「ボーナス」といった場合は、特に断りがない限り、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを含むものとする。役の種別だけではなく、入賞や当選フラグについて使用する場合も同様である。
以上説明した役への入賞があった場合には、リプレイ入賞であった場合を除いて、それぞれの役に応じた枚数のメダルが払い出される(但し、クレジット数が50に達するまでは、役に応じた数のクレジットがデータとして蓄積され、この場合もメダルと同様に有価価値を払い出したこととなる)。また、メダルの払い出しの枚数は、ベルの小役が8枚、チェリーの小役が2枚である他は、全て15枚である。リプレイ入賞の場合には、次のゲームで遊技者が手持ちのメダルまたはクレジットから賭け数を設定しなくても、今回のゲームと同じ賭け数が自動的に設定されて、そのままゲームを開始可能となる。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを可変表示装置2に表示結果が導出表示される以前(実際は、スタートレバー11の操作のとき)に決定するものであり、ゲーム毎にハードウェア乱数機能を用いて取得した内部抽選用の乱数、設定スイッチ91による設定、遊技者が設定した賭け数、及び現在の遊技状態に基づいてROM113内に用意された当選判定用テーブルを参照することによって、CPU111が行うものである。
ビッグボーナスを除いて、内部抽選の結果により当選フラグが設定されていると、この当選フラグのみに基づいて対応する役に入賞することが可能となる。各役の当選確率は、設定値、賭け数及び遊技状態に応じて役毎に定められている。
ビッグボーナスの当選確率は、賭け数が3のときには設定値に応じて1/90〜1/120程度に定められている。もっとも、ビッグボーナスに関しては内部抽選に当選してビッグボーナス当選フラグが設定されても、さらに入賞のために必要な停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が決定され、決定された操作手順に従って操作されない限り入賞することができない。ビッグボーナスに入賞させるための操作手順としては、停止ボタン12L、12C、12Rの操作順序として左→中→右、左→右→中、中→左→右、中→右→左、右→左→中、右→中→左の6通りと、操作タイミングとしての「赤7」または「青7」の図柄の選択の2通りを組み合わせた12通りのものがある。
内部抽選における当選は、排他的なものであり、1ゲームにおいて複数が同時に当選することはない。また、内部抽選は、ゲーム毎に行われ、その結果に応じて当選フラグがRAM112に設定されるものとなるが、当選フラグは、これに基づいて入賞が発生したか否かに関わらず、ゲーム毎に消去されるものとなる。但し、ビッグボーナス当選フラグは、入賞させることができなくても、少なくとも途中まで停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が正しければ、次ゲーム以降に持ち越すことができる。
もっとも、持ち越されたビッグボーナス当選フラグに基づいてでは、次のゲームから直ちにビッグボーナス入賞が可能となるものではなく、遊技状態がRT(Replay Time)に制御されて、ビッグボーナスが不可能な状態に制御される。遊技状態がRTに制御されているときは、内部抽選においていずれのボーナスにも当選することはないが、小役(リプレイを含む)に当選することは可能であり、この場合には、小役(リプレイを含む)当選フラグに基づいて小役入賞させることが可能となる。なお、ここでのRTは、リプレイ当選を判定するための判定値を通常の遊技状態とは1変えただけで、通常の遊技状態とメダルの払出率に差異が生じるものではない。これは、単にビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞を発生させないようにするための遊技状態に過ぎない。
RTの遊技状態は、少なくとも80ゲームを消化することによって解除される。RAM112には、RTの残りゲーム数をカウントするRTカウンタが設けられており、このRTカウンタの値が1以上であると遊技状態がRTにあることになる。もっとも、RTの遊技状態は、80ゲームを消化する前であってもRT解除抽選に当選すれば、RTカウンタの値が0にセットされて、RTの遊技状態が解除されるものとなる。
ここで、RT解除抽選は、ビッグボーナス当選フラグが持ち越されたときのゲームにおける停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が決定された操作手順にどこまで合致していたかによって、当選確率が異なるものとなる。すなわち、停止ボタン12L、12C、12Rのうちで1番目、2番目に操作したものが決定された操作手順の1番目、2番目のものに対応していて、図柄の種類も合致していた第2手順までの合致となれば、RT解除抽選の当選確率は1/10となる。停止ボタン12L、12C、12Rのうちで1番目に操作したものだけが決定された操作手順の1番目のものに対応していて、図柄の種類も合致していた第1手順までの合致となれば、RT解除抽選の当選確率は1/30となる。
RTが解除されると、持ち越されたビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞することが可能な再チャレンジゲームとなり、そのビッグボーナス入賞のための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順がさらに決定される。再チャレンジゲームで操作手順が決定されたときには、1/2の確率でそのうちの第1手順のみを液晶表示器4に表示して遊技者に報知するものとなるが、残りの1/2の確率ではビッグボーナス当選フラグが設定されてビッグボーナス入賞が可能になっていることのみを液晶表示器4に表示して遊技者に報知するものとなる。
決定された操作手順のうちの第1手順のみを報知する場合、停止ボタン12L、12C、12Rのいずれを1番目に操作したらよいかだけを報知するものとしても、さらに「赤7」または「青7」のいずれを有効ライン上に停止させたらよいかまでを報知するものとしてもよい。なお、内部抽選により設定されたビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞が可能になった場合には、ビッグボーナス当選フラグが設定されていることだけは遊技者に報知されるが、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順を一部でも特定可能な情報が報知されることはない。
上記した内部抽選の結果により設定される当選フラグの設定状況、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順、及び遊技状態の制御状況など各役に入賞可能な条件に関する情報は、当選状況通知コマンドとしてゲーム毎に内部抽選後に遊技制御基板101から演出制御基板102へと送信される。図3は、遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される当選状況通知コマンドの例を示す図である。当選状況通知コマンドとしては、図3(a)に示す当選状況通知コマンドa301と、図3(b)に示す当選状況通知コマンドb302とがある。
当選状況通知コマンドa301は、レギュラーボーナス、「スイカ」の小役、「ベル」の小役、「チェリー」の小役、JACIN、JAC、リプレイの当選フラグの設定の有無を1ビットずつで示すものである。当選状況通知コマンドb302は、ビッグボーナス当選フラグの設定状況を1ビットで、遊技状態がRTに制御されているかどうかを1ビットで、ビッグボーナス当選フラグが設定されて遊技状態がRTにないときに決定される停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順を4ビットで示すものである。
また、ビッグボーナス当選フラグに基づいてボーナス入賞が可能なときに演出制御基板102のCPU121が再チャレンジゲームであるかどうかを認識できるようにするため、RTの遊技状態が解除されたときには、RT終了コマンドが遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。演出制御基板102のCPU121は、RT終了コマンドを受信したときに再チャレンジフラグをRAM122に設定する。
当選状況通知コマンドb302を受信したときに再チャレンジフラグが設定されていれば、手順報知抽選(当選確率1/2)を行い、これに当選したときには当該当選状況通知コマンドb302が示す停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順のうち第1手順のみを報知するものとなる。手順報知抽選にハズレたときにはビッグボーナス当選フラグが設定され、且つRTも解除されてビッグボーナス入賞が可能になっていることのみを報知するものとなる。再チャレンジフラグが設定されていないときもビッグボーナス当選フラグが設定されてビッグボーナス入賞が可能となったことのみを報知するものとなる。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技動作について説明する。なお、以下の説明において“ゲーム”といった場合には、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものとする。もっとも、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭け数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へのコマンドの送信、及びコマンドに基づく演出の処理は、本発明に関わるものだけ説明するものとする。
図4は、遊技制御基板101のCPU111が実行する1ゲーム分の処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS1)。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS2)。もっとも、前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイフラグにより前のゲームと同じ賭け数が自動設定される(この段階でリプレイフラグが消去される)ので、そのままスタートレバー11を操作してゲームの開始を指示すればよい。
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、設定値、賭け数及び遊技状態に応じて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する内部抽選を行い、その結果に応じて当選フラグを設定する抽選処理を行う(ステップS3)。この抽選処理では、ビッグボーナス当選フラグが設定されているときに(RTに制御されているときを除く)、当該ビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順を決定する処理を含んでいる。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール変動開始処理が行われる(ステップS4)。リール変動開始処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。これにより、可変表示装置2において図柄が変動表示される。ここで、前回のゲームでの回転開始から所定時間が経過していない場合、回転開始待ちとなり、ウェイトランプ61を点灯させることによりその旨をウェイト表示部31で報知する。また、次回のゲームのための1ゲームタイマの計時を開始する。
その後、リール変動停止処理が行われる(ステップS5)。リール変動停止処理では、リールの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立した後、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれ遊技者によって操作されることにより、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。このとき、当選フラグ及び停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に従って、4コマ以内の範囲で引き込み制御が行われる。また、所定の条件が成立してからの経過時間が所定時間(例えば、30秒)となったときに、リール3L、3C、3Rの駆動を強制的に停止させる。なお、リール変動停止処理の詳細については後述する。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、ステップS2のBET処理で設定した賭け数に応じた有効ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS6)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行われる。当選フラグの消去、並びにビッグボーナス当選フラグの持ち越し及びRTへの制御に関する処理もここで行われる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS7)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定メダル枚数だけだけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、RTの解除に関する処理やボーナスの終了の制御などの入賞に関わらない各種の設定も行われる。なお、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS3の抽選処理について詳しく説明する。図5は、CPU111がステップS3で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。まず、ハードウェア乱数機能を利用して内部抽選用の乱数を抽出し、当該抽出した乱数の値をRAM112に一時格納する(ステップS101)。さらに、RAM112に一時格納した乱数の値を、設定スイッチ91による確率設定、ステップS2のBET処理で設定した賭け数、並びに現在の遊技状態(通常、レギュラーボーナス、ビッグボーナス、及びRT)に応じた当選判定用テーブルと比較する(ステップS102)。
次に、前回以前のゲームからRAM112にビッグボーナス当選フラグが持ち越されているかどうかを判定する(ステップS103)。ビッグボーナス当選フラグが持ち越されていなければ、乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、レギュラーボーナスに当選したかどうかを判定する(ステップS104)。レギュラーボーナスに当選していた場合には、レギュラーボーナス当選フラグをRAM112に設定する(ステップS105)。そして、ステップS112の処理に進む。
レギュラーボーナスに当選していなかった場合には、ステップS102で乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、ビッグボーナスに当選したかどうかを判定する(ステップS106)。ビッグボーナスに当選していなかった場合には、ステップS110の処理に進む。ビッグボーナスに当選していた場合には、ビッグボーナス当選フラグをRAM112に設定する(ステップS107)。そして、ステップS109の処理に進む。
また、ステップS103でビッグボーナス当選フラグが持ち越されていた場合には、RAM112のRTカウンタの値が1以上となっているかどうかにより、遊技状態がRTにあるかどうかを判定する(ステップS108)。遊技状態がRTになっていれば、持ち越されているビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞することは不可能なので、ステップS110の処理に進む。遊技状態がRTになっていなければ、持ち越されているビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞可能となっているので、ステップS109の処理に進む。
ステップS109では、前回以前のゲームから持ち越された、或いは今回のゲームで設定されたビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞が可能な状態であるので、当該ビッグボーナスに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順を決定する。そして、ステップS112の処理に進む。
ステップS110では、ボーナス当選フラグが設定されなかったか、ビッグボーナス当選フラグが持ち越されていてもビッグボーナス入賞が不可能な場合であるので、ステップS102で乱数の値を当選判定用テーブルと比較した結果、いずれかの種類の小役(リプレイ等を含む)に当選したかどうかを判定する。いずれかの種類の小役に当選していれば、当選した種類の小役(リプレイ等を含む)の当選フラグを設定する(ステップS111)。そして、ステップS112の処理に進む。いずれの種類の小役(リプレイ等を含む)にも当選していなければ、そのままステップS112の処理に進む。
ステップS112では、RAM112の当選フラグの設定状況、RTカウンタの値、及びビッグボーナス入賞が可能なときにおける停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順の決定に基づいて、図3(a)及び(b)に示した当選状況通知コマンドa301、b302をそれぞれ生成、演出制御基板102へ送信する。そして、抽選処理を終了して、図4のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS5のリール変動停止処理について詳しく説明する。図6は、CPU111がステップS5で実行するリール変動停止処理を詳細に示すフローチャートである。まず、リール3L、3C、3Rの回転が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRの全てが基準位置を検出するというリール3L、3C、3Rの停止を可能とする所定の条件が成立したかどうかを判定する(ステップS201)。
この所定の条件が成立していなければ、ステップS201の処理を繰り返し、この所定の条件が成立するのを待機する。この所定の条件が成立した(していた)場合には、リール3L、3C、3Rの回転を強制的に停止させるためのリールタイマの計時を開始する(ステップS202)。また、左、中、右の停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれの操作有効ランプ63L、63C、63Rを点灯する(ステップS203)。そして、ステップS204の処理に進む。
ステップS204では、ストップスイッチ42Lの検出信号に基づいて、左の停止ボタン12Lが操作されているかどうかを判定する。左の停止ボタン12Lが操作されていないと判定すれば、そのままステップS208の処理に進む。左の停止ボタン12Lが操作されていると判定した場合には、左の停止ボタン12Lを操作無効とし、操作有効ランプ63Lを消灯する(ステップS205)。次に、左のリール3Lの回転を停止させ(ステップS206)、左のリール3Lが停止された順番と停止された図柄の種類とを示す停止情報をRAM112に保存する(ステップS207)。そして、ステップS208の処理に進む。
ステップS208では、ストップスイッチ42Cの検出信号に基づいて、中の停止ボタン12Cが操作されているかどうかを判定する。中の停止ボタン12Cが操作されていないと判定すれば、そのままステップS212の処理に進む。中の停止ボタン12Cが操作されていると判定した場合には、中の停止ボタン12Cを操作無効とし、操作有効ランプ63Cを消灯する(ステップS209)。次に、中のリール3Cの回転を停止させ(ステップS210)、中のリール3Cが停止された順番と停止された図柄の種類とを示す停止情報をRAM112に保存する(ステップS211)。そして、ステップS212の処理に進む。
ステップS212では、ストップスイッチ42Rの検出信号に基づいて、右の停止ボタン12Rが操作されているかどうかを判定する。右の停止ボタン12Rが操作されていないと判定すれば、そのままステップS216の処理に進む。右の停止ボタン12Rが操作されていると判定した場合には、右の停止ボタン12Rを操作無効とし、操作有効ランプ63Rを消灯する(ステップS213)。次に、右のリール3Rの回転を停止させ(ステップS214)、右のリール3Rが停止された順番と停止された図柄の種類とを示す停止情報をRAM112に保存する(ステップS215)。そして、ステップS216の処理に進む。
なお、ステップS206、S210、S214でリール3L、3C、3Rの回転を停止させる場合、いずれの役の当選フラグも設定されていない場合、或いはRT中にビッグボーナス当選フラグのみが設定されている場合には、有効ライン上に役図柄を導出しないように停止制御を行う。ビッグボーナス以外の当選フラグが設定されている場合、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたタイミングで当選している役の図柄が引き込み可能な範囲にあれば、当該図柄を引き込むように停止制御を行う。
遊技状態がRTにないときにビッグボーナス当選フラグが設定されている場合には、ステップS109で決定された操作手順通りに停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに限って、ビッグボーナス図柄を有効ライン上に引き込み可能であれば、これを引き込むように停止制御を行う。ここで、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順がステップS109で決定された操作手順に全て合致しなければ、いずれにしてもビッグボーナス図柄が有効ライン上に揃わないが、第1手順または第2手順まで合致していたときに導出される表示結果として、最初から合致していなかったときと同じ表示結果が導出されることもある(但し、最初から合致していなかったときのみに導出される表示結果もある)。
ステップS216では、左、中及び右の全てのリール3L、3C、3Rが停止しているかどうかを判定する。全てのリール3L、3C、3Rが停止している場合には、リール変動停止処理を終了して、図4のフローチャートに復帰する。一方、リール3L、3C、3Rのうちで1つでも停止していないものがあれば、リール変動開始処理において計時を開始したリール停止タイマが所定時間(例えば、30秒)を計時したかどうかを判定する(ステップS217)。リール停止タイマが所定時間を計時していなければ、ステップS204の処理に戻り、ステップS204〜S217の処理を繰り返す。
リール停止タイマが所定時間を計時した場合には、リール3L、3C、3Rのうちで回転を停止していないものに対応したストップスイッチ42L、42C、42Rからの信号と同じ信号をCPU111に入力させ、残りの全ての停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたものとする(ステップS218)。そして、ステップS204の処理に戻り、残りのリール3L、3C、3Rの回転を停止させることとなる。
次に、上記したステップS6の入賞判定処理について詳しく説明する。図7は、CPU111がステップS6で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。まず、賭け数に応じて設定された有効ライン上に、遊技状態に応じて入賞の表示態様となる図柄が揃ったかどうかを判定する(ステップS301)。
入賞の表示態様となる図柄が揃っていた場合には、当該入賞の表示態様に対応する当選フラグがRAM112に設定されていなかったものであるかどうかを判定する(ステップS302)。当該入賞の表示態様が当選フラグの設定されていない入賞の表示態様であった場合には、エラー終了する。このときのエラー処理については、本発明と関係がないので説明を省略する。
当該入賞の表示態様が当選フラグの設定されていない入賞の表示態様でなければ、入賞の表示態様が導出表示された有効ラインに対応した1枚、2枚または3枚賭けランプ54〜58の点滅表示させる(ステップS303)。
次に、当該入賞の表示態様がいずれかのボーナス(JACINを含む)の表示態様であるかどうかを判定する(ステップS304)。いずれかのボーナスの表示態様である場合には、RAM112に設定されていたボーナス当選フラグを消去するとともに、当該ボーナスの種類に対応したボーナス中フラグをRAM112に設定する(ステップS305)。また、RAM112に設けられたボーナス中のゲーム数や入賞数、払出メダル枚数をカウントするための各種カウンタの値を初期化する(ステップS306)。そして、ステップS309の処理に進む。
ステップS304において入賞の表示態様がいずれのボーナスの表示態様でもなかった場合には、当該入賞の表示態様がいずれかの小役(JACを含む)の表示態様であるかどうかを判定する(ステップS307)。当該入賞の表示態様がいずれかの小役(JACを含む)の表示態様であった場合には、RAM112に設定されてた小役(JACを含む)当選フラグを消去する(ステップS308)。そして、ステップS309の処理に進む。
ステップS309では、メダルの払い出しを伴う役に入賞したものとなるので、当該入賞の表示態様に応じて定められたメダルの払い出し数(チェリーが2枚、ベル及びグループ小役2が8枚、それ以外は15枚)を払い出し予定数としてRAM112に設定する。そして、ステップS318の処理に進む。
ステップS307において入賞の表示態様がいずれの小役(JACを含む)の表示態様でもなかった場合には、当該入賞の表示態様はリプレイ入賞の表示態様ということとなるので、RAM112に設定されていたリプレイ当選フラグを消去するとともに、RAM112にリプレイフラグを設定する(ステップS310)。このリプレイフラグは、次のゲームのBET処理で賭数が自動設定されたときに消去されるものとなる。そして、ステップS318の処理に進む。
ステップS301において有効ライン上にいずれの入賞の表示態様となる図柄も揃っていないでハズレとなっていた場合には、RAM112にビッグボーナス当選フラグが設定されている(持ち越しによりRTとなっている場合を含む)かどうかを判定する(ステップS311)。
ビッグボーナス当選フラグが設定されている場合には、RAM112のRTカウンタの値が1以上であるかどうかにより、遊技状態がRTにあるかどうかを判定する(ステップS312)。遊技状態がRTになければ、ビッグボーナス入賞が可能であっても入賞させられなかった場合となるので、ステップS109で決定した停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とステップS207、S211、S215で保存した停止情報とを比較して、少なくとも第1手順まで決定した操作手順に合致していたかどうかを判定する(ステップS313)。
少なくとも第1手順まで合致していた場合には、ビッグボーナス当選フラグを消去せずに持ち越す場合となるので、遊技状態をRTに制御するため、RAM112のRTカウンタに初期値として80をセットする(ステップS314)。また、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が第1手順または第2手順のいずれまで合致していたかにより、RT解除抽選の当選確率を1/30または1/10のいずれかに設定する(ステップS315)。そして、ステップS318の処理に進む。第1手順までも合致していなければ、RAM112に設定されていたビッグボーナス当選フラグを消去する(ステップS316)。そして、ステップS318の処理に進む。
また、ステップS311でビッグボーナス当選フラグが設定されていなかった場合、或いはステップS312で遊技状態がRTにあった場合には、RAM112に設定されていたビッグボーナス当選フラグ以外の当選フラグを消去する(ステップS317)。そして、ステップS318の処理に進む。
ステップS318では、入賞の有無、及び入賞した役の種類を示す入賞情報コマンドを生成して、これを演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図4のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS7の払出処理について詳しく説明する。図8は、CPU111がステップS7で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。まず、RAM112に設定された払い出し予定数が0となるまで、払い出し予定数を1ずつ減算していきながらホッパー80を制御してメダルを1枚ずつ排出させることで、入賞した役に対応した数のメダルを遊技者に払い出す。但し、クレジットの数が50に達していなければ、メダルを1枚ずつ排出する代わりにクレジットの数を1ずつ加算していく(ステップS401)。
次に、RAM112のRTカウンタの値が1以上であるかどうかにより、RTの遊技状態にあるかどうかを判定する(ステップS402)。RTの遊技状態になければ、RAM112にレギュラーボーナス中フラグまたはビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がボーナス中となっているかどうかを判定する(ステップS403)。現在の遊技状態がボーナスとなっていれば、RAM112の各種カウンタを用いて、当該ボーナスにおけるゲーム数や入賞数、払出メダル枚数をカウントする(ステップS404)。
そのカウント結果として、ボーナス(ビッグボーナス中のレギュラーボーナスを含む)の終了条件となったかどうかを判定する(ステップS405)。ボーナスの終了条件となっていれば、RAM112の対応するボーナス中フラグを消去する。但し、ビッグボーナス中のレギュラーボーナスのみ終了した場合には、ビッグボーナス中フラグを消去せずに、レギュラーボーナス中フラグのみを消去する(ステップS406)。そして、払出処理を終了して、図4のフローチャートに復帰する。
ステップS402においてRTの遊技状態にあれば、RAM112のRTカウンタの値を1だけ減算する(ステップS407)。その減算の結果として、RTカウンタの値が0となり、RTの終了となったかどうかを判定する(ステップS408)。RTの終了となった場合には、ステップS412の処理に進む。
減算の結果によりRTの終了とならなかった場合には、ステップS315で設定した当選確率に従ってRT解除抽選を行う(ステップS409)。その結果として、RT解除抽選に当選したかどうかを判定する(ステップS410)。RT解除抽選に当選していなければ、そのまま払出処理を終了して、図4のフローチャートに復帰する。RT解除抽選に当選した場合には、RAM112のRTカウンタの値を0にセットして(ステップS411)、ステップS412の処理に進む。
ステップS412では、RTの遊技状態が終了したことを示すRT終了コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、払出処理を終了して、図4のフローチャートに復帰する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、RT、ボーナスの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、独自の演出を行っている。以下、演出制御基板102のCPU121が各種の演出(特に再チャレンジゲームにおける停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順の報知)を行うために実行する処理について説明する。
図9は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS501)。コマンドを受信するまでは、ステップS501の処理を繰り返し、コマンドの受信を待機している状態にある。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS502)。
受信したコマンドの種類がステップS412で送信されたRT終了コマンドであった場合には、次のゲームが再チャレンジゲームとなるため、RAM122に再チャレンジフラグを設定する(ステップS503)。そして、ステップS501の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS112で送信された当選状況通知コマンドb302であった場合には、当該当選状況通知コマンドb302がビッグボーナス当選フラグが設定されていて、且つ遊技状態がRTにないことを示しているかどうかを判定する(ステップS504)。ビッグボーナス当選フラグが設定されていないか、遊技状態がRTにあることを示している場合には、いずれにしてもビッグボーナスに入賞不可能なので、そのままステップS501の処理に戻る。
ビッグボーナス当選フラグが設定されていて、且つ遊技状態がRTにないことを示している場合には、RAM112に再チャレンジフラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS505)。再チャレンジフラグが設定されていなければ、今回のゲームにおける内部抽選の結果によりビッグボーナス当選フラグが設定された場合であるので、そのままステップS510の処理に進む。
再チャレンジフラグが設定されていれば、いずれにしても今回のゲーム限りで一旦再チャレンジゲームは終了となるので、RAM122に設定されている再チャレンジフラグを消去する(ステップS506)。次に、ここでは持ち越されたビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞が可能になった再チャレンジゲームということになるので、ソフトウェア乱数機能により手順報知抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に応じて停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順を報知するか否かを決定する手順報知抽選を行う(ステップS507)。
ここで手順報知抽選に当選したかどうかを判定する(ステップS508)。手順報知抽選に当選した場合には、受信した当選状況通知コマンドb302が示す操作手順のうちの第1手順のみを液晶表示器4に表示して、遊技者に報知する(ステップS509)。手順報知抽選にハズレた場合には、ステップS510の処理に進む。ステップS510では、ビッグボーナス当選フラグが設定され、当該設定されたビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞が可能となっていることのみを液晶表示器4に表示して、遊技者に報知する。そして、ステップS501の処理に戻る。
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理を実行する(ステップS511)。これら他の処理については、本発明とは直接的な関係がないため、詳細な説明は省略する。その後、ステップS501の処理に戻る。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、内部抽選によりビッグボーナス当選フラグが設定されたときには、さらに停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が決定さる。決定された操作手順に従って停止ボタン12L、12C、12Rが操作されることによって、ビッグボーナス入賞させて遊技状態をビッグボーナスに制御することができる。これに対して、決定された操作手順に従って停止ボタン12L、12C、12Rが操作されなくても、ビッグボーナス当選フラグが消去されてしまうのは第1手順から間違っていた場合だけであり、少なくとも第1手順まで正しければ、ビッグボーナス当選フラグを次ゲーム以降に持ち越すことができる。
このようにビッグボーナス当選フラグに基づいて遊技者がビッグボーナス入賞させられなくても、ビッグボーナス当選フラグが消去されずに持ち越されることがあるので、なおも遊技者の期待感を継続させることができる。また、ビッグボーナス当選フラグが設定されたゲームの結果に応じて、ビッグボーナスへの遊技状態の制御という遊技者にとっての有利度が非常に高い処理が行われる場合と、ビッグボーナス当選フラグの消去という有利度が非常に低い処理が行われる場合に加えて、ビッグボーナス当選フラグの持ち越しという中間の有利度での処理が行われる場合があるので、ビッグボーナス入賞できたか否かで遊技者の受ける利益/不利益の落差が大きくなり過ぎることはなく、遊技者の期待感の喪失を防ぐことができる。
また、ビッグボーナス当選フラグが持ち越された場合、次のゲームも内部抽選によりビッグボーナス当選フラグが設定されたときのゲームと同じように行われるのではなく、一旦RTに制御されてビッグボーナス入賞が不可能となる。持ち越されたビッグボーナス当選フラグに基づいて再びビッグボーナス入賞が可能となるのは、RTが解除されてからである。このように遊技性が多彩なものとなり、斬新な遊技性を生じさせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、持ち越されたビッグボーナス当選フラグに基づくビッグボーナス入賞を不可能とするRTは、80ゲームの消化かRT解除抽選に当選することによって解除される。つまり、内部抽選におけるビッグボーナスの当選確率の逆数(90〜120)よりも解除されるまでのゲーム数の期待値が小さい。このため、ビッグボーナス当選フラグの持ち越しでRTに制御されても、遊技者の期待度は内部抽選によるビッグボーナス当選よりは高いものとなる。しかも、80ゲームの消化では必ずRTが解除されるため、内部抽選におけるビッグボーナスの当選確率の逆数以下のゲーム数で確実にRTを解除できるようになる。
RTを解除するためのRT解除抽選の当選確率としては、1/10と1/30という2種類の当選確率が設けられているため、RTの制御態様としても1種類のものに止まらないので、遊技の興趣を向上させることができる。そして、RT解除抽選の当選確率として1/10と1/30のいずれが選ばれるかは、遊技者による停止ボタン12L、12C、12Rの操作が決定された操作手順のうちの第2手順まで合致していたか第1手順までしか合致していなかったかによって決まるものとなる。このようにRT解除抽選の当選確率の選択にも遊技者の介入が働くこととなるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、RTが解除されて持ち越されたビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞が可能になった再チャレンジゲームでは、再び停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が決定されて、遊技者の操作が途中まで合致しているとさらにビッグボーナス当選フラグを持ち越すことができる。このように再チャレンジゲームでビッグボーナス入賞しなくても遊技者の期待感の持続を図ることができるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
ところで、RTが解除されて、持ち越されたビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞が可能となったときの再チャレンジゲームでは、1/2の確率で決定された操作手順のうちの第1手順までが報知されるものとなる。ここでは、遊技者が報知された手順に従って停止ボタン12L、12C、12Rを操作する限り、少なくともビッグボーナス当選フラグが消去されることはなくなる。このため、ビッグボーナスの発生の期待感を遊技者が喪失してしまうことはなく、遊技の興趣を向上させることができる。
また、再チャレンジゲームの残りの1/2の場合も、内部抽選により最初にビッグボーナス当選フラグが設定されたゲームにおいても、少なくともビッグボーナス当選フラグが設定されてビッグボーナス入賞が可能となっていることは遊技者に報知される。このため、遊技者が知らないうちにビッグボーナス入賞の機会を失ってしまうことがないので、遊技者の期待感を減退させなくて済むものとなる。
なお、内部抽選により最初にビッグボーナスが当選されたゲーム或いは再チャレンジゲームにおいて、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が最初から合致していなくてビッグボーナス当選フラグが消去されたときであっても、そのときの表示結果によってはビッグボーナス当選フラグが消去されたのか持ち越されたのか遊技者に分からないときがある。この場合には、実際にはビッグボーナス当選フラグが消去されていても、なおも遊技者に期待感を継続させることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が途中まで合致してビッグボーナス当選フラグを持ち越したとき、当該ビッグボーナス当選フラグに基づくビッグボーナス入賞を不可能とするためのRTは、所定ゲーム数の消化とRT解除抽選の当選という2種類の解除条件のいずれかが成立したときに解除するものとしていた。これに対して、RTは、ゲーム数の消化のみやRT解除抽選の結果のみに基づいて解除したり、さらには他の解除条件の成立によって解除するものとしてもよい。
ここで、消化ゲーム数をRTの解除条件として適用する場合、遊技者による停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が第2手順まで合致していれば20ゲームの消化でRTを解除するが、第1手順までしか合致していなければ50ゲームの消化でRTを解除するものとしてもよい。また、他の条件としてリプレイの当選または入賞をRTの解除条件として適用する場合には、第2手順まで合致していれば1回のリプレイ当選または入賞でRT解除と、第1手順までしか合致していなければ2回連続のリプレイ当選または入賞でRT解除とするものとしてもよい。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナス当選フラグは、小役(リプレイ等を含む)の当選フラグと同様に、内部抽選により設定されたゲームで入賞したか否かに関わらず消去するものとしていたが、レギュラーボーナス入賞するまで持ち越すようにしてもよい。この場合において、レギュラーボーナス当選フラグが持ち越された場合には、小役(リプレイを含む)に重複当選させて小役(リプレイ含む)当選フラグも併せて設定することも可能である。
また、内部抽選によりレギュラーボーナス当選フラグが設定された場合にも、入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順を決定するものとし、遊技者による停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が完全に合致したときのみにレギュラーボーナス入賞が可能となるものとしてもよい。ここで、操作手順が途中まで合致していたときには、レギュラーボーナス当選フラグを消去することなく持ち越すとともに、遊技状態をRTに制御してRTが解除されるまでレギュラーボーナス入賞が不可能となるように制御してもよい。
ここで、レギュラーボーナス当選フラグについてもビッグボーナス当選フラグと同様の持ち越しを行うものとした場合には、レギュラーボーナス当選フラグに基づくレギュラーボーナス入賞を不可能にするためのRTの解除条件を、ビッグボーナス当選フラグに基づくビッグボーナス入賞を不可能にするためのRTの解除条件とは、異なるものとしてもよい。例えば、ビッグボーナス入賞を不可能にするためのRTは、ビッグボーナス当選確率に応じて最大80ゲームで解除されるものとしていたが、レギュラーボーナス入賞を不可能にするためのRTの解除条件は、レギュラーボーナス当選確率に応じたゲーム数(例えば、当選確率が1/160〜1/200であれば最大150ゲーム)で解除されるものとすることができる。RT解除抽選の当選確率も、ビッグボーナス入賞を不可能とするためのRTとレギュラーボーナス入賞を不可能とするためのRTとで異なるものとすることができる。
また、選択可能なRTの解除条件の種類は同じであるが、ビッグボーナス入賞を不可能にするためのRTとレギュラーボーナス入賞を不可能にするためのRTとで解除条件の種類の選択比率を異なるものとしてもよい。例えば、最大80ゲームのRTと最大50ゲームのRTとがある場合に、ビッグボーナス入賞を不可能にするためのRTで最大50ゲームのRTを選択する比率がレギュラーボーナス入賞を不可能にするためのRTで最大50ゲームのRTを選択する比率よりも高くなるようにしてもよい。
このように設定された(或いは持ち越された)ボーナス当選フラグの種類に応じてRTの解除条件の選択も異なるものとすることで、どのようなタイミングでRTが解除されるかによってボーナス図柄を導出できればいずれの種類のボーナスが発生するかまでを遊技者に期待させることができる。特に有利度が高いビッグボーナスの発生期待値が高い態様でRTが解除されれば、遊技者の期待感もいっそう高まることとなるので、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
上記の実施の形態では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が途中まで合致して持ち越されたビッグボーナス当選フラグに基づいてビッグボーナス入賞が可能となったゲーム、すなわちRTが解除されたときのゲームを再チャレンジゲームとしていた。再チャレンジゲームでは、1/2の確率で第1手順までを報知するものとし、残りの1/2の確率でビッグボーナス当選フラグに基づくビッグボーナス入賞が可能になっていることのみを報知するものとしていた。内部抽選によりボーナス当選フラグが設定されたゲームでは、ビッグボーナス当選フラグに基づくビッグボーナス入賞が可能になっていることのみを報知するものとしていた。しかしながら、このような報知を行う場合は、これに限るものではない。
例えば、RTが解除されたときの再チャレンジゲームでは、全てのゲームで停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順のうちの途中までを報知するものとしてもよい。1/2の確率で第1手順までを報知し、残りの1/2の確率では第2手順までを報知するものとすることもできる。1/2の確率で停止ボタン12L、12C、12Rのうちで1番目に操作すべきものを報知するが、残りの1/2の確率ではさらに図柄の種類まで報知するものとすることもできる。また、RTが解除されたときの再チャレンジゲームだけではなく、内部抽選によりボーナス当選フラグが設定されたゲームにおいても、所定の割合で停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順のうちの途中までを報知してもよい。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス当選フラグが持ち越された後に再チャレンジゲームとなったときに、ビッグボーナス入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順を報知するものとしていたが、再チャレンジゲームとなるまでは、特に何らの演出もされないものとしていた。これに対して、ビッグボーナス当選フラグが持ち越されてから再チャレンジゲームとなるまでのゲーム(すなわち、遊技状態がRTに制御されているゲーム)において所定の割合で、遊技効果LED75A〜75Mやリールランプ3LPを所定の態様で点灯させるなどにより、ビッグボーナス当選フラグが持ち越されていることに対する遊技者の期待感を煽る演出を行ってもよい。
また、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が第1手順から正しくなく、ビッグボーナス当選フラグが消去された場合であっても、所定の割合(もっとも、ビッグボーナス当選フラグが持ち越された場合よりも低い割合)で、ビッグボーナス当選フラグが持ち越された場合と同様の演出を行うものとしてもよい。この場合、実際にはビッグボーナス当選フラグが持ち越されていないときでも遊技者に期待感を与えることができ、ビッグボーナス当選フラグが持ち越されているときには演出の頻度が高くなることから遊技者の期待感を非常に高めさせることができるようになるので、遊技の興趣を向上させることができるようになる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナス当選フラグが設定されていても、遊技状態がRTにある場合には、ビッグボーナス入賞することは完全に不可能となっていた。しかしながら、例えば、RT時に選択するリール制御テーブルとして、完全に正しい操作手順によっても非常に低い確率(例えば10%以下)でしかビッグボーナス入賞させられいように制御するビッグボーナス入賞が困難となるものであってもよい。これに対して、通常の遊技状態でビッグボーナス当選フラグが設定されている場合には、完全に正しい操作手順によれば必ず(100%)、または非常に高い確率(90%以上)でビッグボーナス入賞させられるように制御するビッグボーナス入賞が容易になるものとすることができる。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
本発明の実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。 図1のスロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。 当選状況通知コマンドの例を示す図である。 遊技制御基板内の制御部が、1ゲーム毎に実行する処理を示すフローチャートである。 図4の抽選処理を詳細に示すフローチャートである。 図4のリール変動停止処理を詳細に示すフローチャートである。 図4の入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図4の払出処理を詳細に示すフローチャートである。 演出制御基板の制御部が実行する処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
2 可変表示装置
4 液晶表示器
101 遊技制御基板
102 演出制御基板

Claims (7)

  1. 1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、複数の可変表示部において各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示させる可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能であるスロットマシンにおいて、
    遊技者により操作されることで、該操作された手順に応じて前記複数の可変表示部における識別情報の変動表示を停止させることを指示する停止操作手段と、
    前記可変表示装置の表示結果が導出される以前に、遊技者に有利な特別遊技状態への制御の契機となる特別表示結果を含む入賞表示結果を導出させることを許容するか否かを決定し、該決定結果に応じた決定情報を設定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段により前記特別表示結果の導出の許容を示す特別決定情報が設定されたときに、前記停止操作手段を操作可能な手順の種類に対応して予め定められた複数種類の遊技手順の中から、当該ゲームにおいて該特別表示結果を導出させる制御を行わせるための遊技手順を決定する遊技手順決定手段と、
    前記特別決定情報が設定され、遊技者により前記停止操作手段が操作された手順が前記遊技手順決定手段の決定した遊技手順に全て適合したときに、前記可変表示装置の表示結果として前記特別表示結果を導出させる全適合時導出制御手段と、
    前記全適合時導出制御手段により前記特別表示結果が導出されたときに、前記特別遊技状態に遊技状態を制御する特別遊技状態制御手段と、
    前記特別決定情報が設定され、遊技者により前記停止操作手段が操作された手順が前記遊技手順決定手段の決定した遊技手順に全ては適合しないが、少なくとも予め定められた中途の所定の段階に至るまで該遊技手順に適合したときに、前記可変表示装置の表示結果として前記特別表示結果以外の表示結果を導出させる中途適合時導出制御手段と、
    前記中途適合時導出制御手段により前記特別表示結果以外の表示結果が導出されたときに、前記特別決定情報を次ゲーム以降に持ち越す特別決定情報持越手段と、
    前記特別決定情報持越手段により前記特別決定情報が持ち越されたときに、該特別決定情報に基づく前記特別表示結果の導出が不可能または困難な不可状態に制御する不可状態制御手段と、
    前記不可状態において前記事前決定手段が前記特別表示結果の導出の許容を決定する確率の逆数よりも成立までのゲーム数の期待値が小さい所定の解除条件が成立したときに、前記不可状態を解除する不可状態解除手段と、
    前記不可状態解除手段が前記不可状態を解除することにより、特別決定情報持越手段に持ち越された特別決定情報に基づく前記特別表示結果の導出が可能または容易な可状態に制御する可状態制御手段と、
    前記特別決定情報が設定され、遊技者により前記停止操作手段が操作された手順が前記所定の段階に至るよりも前から前記遊技手順決定手段の決定した遊技手順に適合しなかったときに、前記可変表示装置の表示結果として前記特別表示結果以外の表示結果を導出させる非適合時導出制御手段と、
    前記非適合時導出制御手段により前記特別表示結果以外の表示結果が導出されたときに、前記特別決定情報を消去する特別決定情報消去手段と
    を備えることを特徴とするスロットマシン。
  2. 前記遊技手順決定手段は、前記不可状態解除手段が前記不可状態を解除したときに、前記特別決定情報持越手段により持ち越された特別決定情報に基づいて前記可変表示装置の表示結果として前記特別表示結果を導出させる制御を行わせるための遊技手順を、前記複数種類の遊技手順の中から決定し、
    前記中途適合時導出制御手段により前記特別表示結果以外の表示結果が導出されたときに、持ち越された特別決定情報をさらに次ゲーム以降に持ち越す持越時特別決定情報持越手段と、
    前記非適合時導出制御手段により前記特別表示結果以外の表示結果が導出されたときに、持ち越された特別決定情報を消去する持越時特別決定情報消去手段とをさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
  3. 前記不可状態制御手段が前記不可状態に制御するときに、成立までのゲーム数の期待値が異なる複数種類の解除条件の中からいずれかの解除条件を選択する解除条件選択手段をさらに備え、
    前記不可状態解除手段は、前記解除条件選択手段が選択した解除条件が成立したときに、前記不可状態を解除する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のスロットマシン。
  4. 前記不可状態制御手段が前記不可状態に制御するときのゲームにおける前記停止操作手段の操作状況を判定する停止操作判定手段をさらに備え、
    前記解除条件選択手段は、前記停止操作判定手段の判定結果に応じて前記複数種類の解除条件の中からいずれかの解除条件を選択する
    ことを特徴とする請求項3に記載のスロットマシン。
  5. 前記事前決定手段は、有利度が異なる複数種類の特別遊技状態への制御の契機となる複数種類の特別表示結果の導出を許容するか否かをそれぞれ決定し、複数種類の特別決定情報のうちから導出を許容した種類の特別表示結果に応じた種類の特別決定情報を設定し、
    前記解除条件選択手段は、前記特別決定情報持越手段により持ち越された特別決定情報の種類に応じて前記複数種類の解除条件の中からいずれかの解除条件を選択する
    ことを特徴とする請求項3または4のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  6. 所定の条件が成立することにより、前記遊技手順決定手段により決定された遊技手順を特定可能な情報の報知を伴う報知遊技状態に遊技状態を制御する報知遊技状態制御手段と、
    前記報知遊技状態制御手段により前記報知遊技状態に制御されているゲームにおいて前記遊技手順決定手段により遊技手順が決定されたときに、該決定された遊技手順を中途の段階まで特定可能な情報を報知する遊技手順報知手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスロットマシン。
  7. 前記報知遊技状態制御手段により前記報知遊技状態に制御されていないゲームにおいて前記遊技手順決定手段により遊技手順が決定されたときに、該決定された遊技手順を特定可能な情報を報知することなく、前記特別決定情報が設定されている旨を示す情報を報知する特別決定報知手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項6に記載のスロットマシン。
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JP2017213027A (ja) * 2016-05-30 2017-12-07 京楽産業.株式会社 遊技機

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