JP2005243690A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 占有面積を小さくした基板処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の基板処理装置は、基板に所定の処理を施す処理部と、この処理部との間で基板の受渡しを行うための基板搬送手段とを備えた、基板処理装置を構成するための単位ユニットとしての基板処理装置用ユニット(セル)を、多段に積み上げて構成している、例えば、セル12上にセル15Aを、セル13上にセル15Bを積み上げて構成しているので、基板処理装置の占有面積を小さくすることができ、基板処理装置の省フットプリント化が可能である。
【選択図】 図12
【解決手段】 本発明の基板処理装置は、基板に所定の処理を施す処理部と、この処理部との間で基板の受渡しを行うための基板搬送手段とを備えた、基板処理装置を構成するための単位ユニットとしての基板処理装置用ユニット(セル)を、多段に積み上げて構成している、例えば、セル12上にセル15Aを、セル13上にセル15Bを積み上げて構成しているので、基板処理装置の占有面積を小さくすることができ、基板処理装置の省フットプリント化が可能である。
【選択図】 図12
Description
本発明は、半導体基板、液晶表示器のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光ディスク用の基板などの基板(以下、単に基板と称する)に、一連の処理を施す基板処理装置に係り、特に、基板処理装置の占有面積を小さくするための技術に関する。
従来、このような基板処理装置は、例えば、フォトレジスト膜を基板に塗布形成して、塗布されたその基板に対して露光処理を行い、さらに露光処理後の基板を現像するフォトリソグラフィ工程に用いられている。
これを図18の平面図に示し、以下に説明する。この基板処理装置は、未処理の複数枚(例えば25枚)の基板Wを収納したカセット(図示省略)を投入する投入部101と、処理済の基板Wを収納したカセットを払い出す払出部102と、投入部101・払出部102および後述する処理部104間で基板Wの投入および払い出しを行うインデクサ103と、複数の処理部104と、複数の処理部104間で基板Wを搬送する経路である基板搬送経路105と、処理部104および外部処理装置107間で基板Wの受け渡しを中継するインターフェイス106とから構成されている。
外部処理装置107は、基板処理装置とは別体の装置であって、基板処理装置のインターフェイス106に対して着脱可能に構成されている。基板処理装置が、上述したレジスト塗布および現像処理を行う装置の場合、この外部処理装置107は、基板Wの露光処理を行う露光装置となる。
また、インデクサ103の搬送経路上を搬送する搬送機構108aと、基板搬送経路105上を搬送する搬送機構108bと、インターフェイス106の搬送経路上を搬送する搬送機構108cとがそれぞれ配設されている。その他に、インデクサ103と基板搬送経路105との連結部には載置台109a、基板搬送経路105とインターフェイス106との連結部には載置台109bがそれぞれ配設されている。
上述した基板処理装置において、以下の手順で基板処理が行われる。未処理の基板Wを収納したカセットを投入部101に投入して、投入されたカセットから1枚の基板を搬送機構108aが取り出して、搬送機構108bに基板Wを渡すために、載置台109aまで搬送する。搬送機構108bは、載置台109aに載置された基板Wを受け取った後、各処理部104内で所定の処理(例えば、レジスト塗布などの処理)をそれぞれ行うために、それらの処理部104に基板Wをそれぞれ搬入する。所定の各処理がそれぞれ終了すると、搬送機構108bはそれらの処理部104から基板Wをそれぞれ搬出して、次の処理を行うために別の処理部104に基板Wを搬入する。
このように露光までの一連の処理が終了すると、搬送機構108bは、処理部104で処理された基板Wを載置部109bまで搬送する。搬送機構108cに基板Wを渡すために、上述した載置台109bに基板Wを載置する。搬送機構108cは、載置台109bに載置された基板Wを受け取った後、外部処理装置107まで搬送する。外部処理装置107に搬入して、所定の処理(例えば、露光処理などの処理)が終了すると、搬送機構108cは外部処理装置107から基板Wを搬出して、載置部109bまで搬送する。後は、外部処理装置107までの処理とは逆の手順で基板Wの受け渡しおよび処理が行われる。そして、払出部102から払い出されて、一連の基板処理が終了する。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の基板処理装置では、図18に示すように、複数個の処理部104が水平面内に並設されているので、基板処理装置の占有面積が大きくなるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、占有面積を小さくした基板処理装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板に一連の処理を施す基板処理装置であって、前記基板処理装置を構成するための単位ユニットである基板処理装置用ユニットが、基板に所定の処理を施す処理部と、前記処理部との間で基板の受渡しを行うための基板搬送手段とを備え、前記基板処理装置用ユニットを多段に積み上げて基板処理装置を構成したことを特徴とするものである。
(作用・効果)請求項1に記載の発明によれば、基板処理装置用ユニットは、基板に所定の処理を施す処理部と、この処理部との間で基板の受渡しを行うための基板搬送手段とを備えた、基板処理装置を構成するための単位ユニットとしているので、基板処理装置用ユニットをユニット単位で容易に増設することができ、基板処理装置の拡張性を向上させることができる。また、この基板処理装置用ユニットを多段に積み上げて基板処理装置を構成しているので、基板処理装置の占有面積を小さくすることができ、基板処理装置の省フットプリント化が可能である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記多段に積み上げられた基板処理装置用ユニットのうち、上側のユニットは、前記処理部として、基板に塗布液を塗布する塗布部を備え、下側のユニットは、前記処理部として、塗布液が塗布された基板を現像する現像部を備えていることを特徴とするものである。
(作用・効果)請求項2に記載の発明によれば、上側の基板処理装置用ユニットに設けられた塗布部で基板に塗布液を塗布することができ、下側の基板処理装置用ユニットに設けられた現像部で塗布液が塗布された基板を現像することができ、上下で異なる種類の基板処理を施すことができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記多段に積み上げられた基板処理装置用ユニットのうち、上側のユニットは、前記処理部として、塗布液が塗布された基板を現像する現像部を備え、下側のユニットは、前記処理部として、基板に塗布液を塗布する塗布部を備えていることを特徴とするものである。
(作用・効果)請求項3に記載の発明によれば、下側の基板処理装置用ユニットに設けられた塗布部で基板に塗布液を塗布することができ、上側の基板処理装置用ユニットに設けられた現像部で塗布液が塗布された基板を現像することができ、上下で異なる種類の基板処理を施すことができる。
また、高い清浄度が求められるクリーンルームでは、天井全面から空気が室内に流入し対向床面から流出するようにするダウンフロー方式が採用されている。基板処理装置は、ダウンフロー方式のクリーンルーム内に設置される。基板処理装置内の現像部は、高い清浄度が要求されていて、シビアに環境コントロールする必要があり、ダウンフロー方式のクリーンルーム内では床面側に比べて天井側の方が清浄度が高いことから、上側に現像部を配置することでこの現像部には清浄度の高い空気が供給されるので厳密にコントロールすることができる。また、塗布部は現像部に比べて環境コントロールがラフでよいことから、塗布部を下側に配置してもこの塗布部の方はダウンフローされた空気を取り込んで排気できる。言い換えれば、上側に塗布部を配置し、下側に現像部を配置してしまうと、ダウンフローされた空気を下側の現像部で取り込むことができず、高い清浄度の空気を現像部に供給するための専用装置が別途必要になるので好ましくない。
また、塗布部の方が塗布液飛散防止カップなどを良く洗う必要があり、下側に塗布部を位置させることでメンテナンスがし易くなり、効率よくメンテナンスを行うことができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置において、前記多段に積み上げられた基板処理装置用ユニットを並設し、同一階にある複数個の基板処理装置用ユニットの各基板搬送手段間で基板を受け渡しすることを特徴とするものである。
(作用・効果)請求項4に記載の発明によれば、同一階にある複数個の基板処理装置用ユニットの各基板搬送手段間で基板を受け渡しすることができるので、各階ごとに個別の基板搬送経路を形成することができ、各階で基板を並列処理することができ、基板処理装置の占有面積を拡大することなく基板処理装置のスループットを向上させることができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の基板処理装置において、前記基板搬送手段は、基板を保持する基板保持部を備え、前記基板保持部は、固定した昇降軸周りに回転可能で、前記昇降軸に沿って昇降移動可能で、かつ回転半径方向に進退移動可能に構成されていることを特徴とするものである。
(作用・効果)請求項5に記載の発明によれば、基板搬送手段は、固定した昇降軸方向とその軸周り方向と回転半径方向とに移動する基板保持部を備えているので、基板を3方向に移動させる搬送機構を簡易な構成で実現することができる。
本明細書は次のような課題解決手段も開示している。
(1)基板に一連の処理を施す基板処理装置を構成するための単位ユニットである基板処理装置用ユニットであって、
基板に所定の処理を施す処理部と、
前記処理部との間で基板の受渡しを行うための基板搬送手段と、
前記処理部と前記基板搬送手段とが配設され、前記基板処理装置を構成するための他の基板処理装置用ユニットとは分離独立した個別のフレームとを備え、
前記フレームは、前記他の基板処理装置用ユニットのフレームと上下方向または水平方向に連結するための構造を備えていることを特徴とする基板処理装置用ユニット。
(1)基板に一連の処理を施す基板処理装置を構成するための単位ユニットである基板処理装置用ユニットであって、
基板に所定の処理を施す処理部と、
前記処理部との間で基板の受渡しを行うための基板搬送手段と、
前記処理部と前記基板搬送手段とが配設され、前記基板処理装置を構成するための他の基板処理装置用ユニットとは分離独立した個別のフレームとを備え、
前記フレームは、前記他の基板処理装置用ユニットのフレームと上下方向または水平方向に連結するための構造を備えていることを特徴とする基板処理装置用ユニット。
従来例の基板処理装置では、大枠の単一のフレームに対して、装備予定している処理部や基板搬送手段等を取り付けていくことで、基板処理装置を構成するというように、大枠のフレームを共用していることから、処理部を増減するという基板処理装置の仕様変更要求があると、その要求に従って大枠のフレーム自体を作り変える等の必要があり、大幅な設計変更が必至であるという問題があった。しかしこれに対して、前記(1)に記載の基板処理装置用ユニットによれば、処理部と基板搬送手段とが配設されるフレームは、基板処理装置を構成するための他の基板処理装置用ユニットとは分離独立した個別のものとし、かつ、他の基板処理装置用ユニットのフレームと上下方向または水平方向に連結するための構造を備えているので、処理部を増減するという基板処理装置の仕様変更要求があったとしても、上下方向または水平方向に連結するべき基板処理装置用ユニット自体を増減することによってその要求に対応することができ、従来例装置のような大幅な設計変更は必要ないし、基板処理装置の自由度を向上させることができる。
この発明に係る基板処理装置によれば、基板処理装置用ユニットは、基板に所定の処理を施す処理部と、この処理部との間で基板の受渡しを行うための基板搬送手段とを備えた、基板処理装置を構成するための単位ユニットとしているので、基板処理装置用ユニットをユニット単位で容易に増設することができ、基板処理装置の拡張性を向上させることができる。また、この基板処理装置用ユニットを多段に積み上げて基板処理装置を構成しているので、基板処理装置の占有面積を小さくすることができ、基板処理装置の省フットプリント化が可能である。
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す斜視図であり、図2は、基板処理装置の1階側を平面視したときのブロック図であり、図3は、基板処理装置の2階側を平面視したときのブロック図である。なお、紙面の都合上、図1では投入部および払出部を有するカセット載置台の図示を省略する。また、図2,3については、後述する上下に階層構造で構成された熱処理部やIF用載置台などについては展開平面図で表す。なお、説明の都合上、図2,図3の各図に記載した後述するカセット載置台やインデクサやインターフェイスは、本実施例装置にそれぞれが1つ備えられたものであり、各階に設けられたものでないことに留意されたい。また、本実施例では、フォトリソグラフィ工程において基板を回転させながらレジスト塗布を行うスピンコータ、およびレジスト塗布されて、さらに露光処理が行われた基板を回転させながら現像処理を行うスピンデベロッパを例に採って、基板処理を説明する。
本実施例に係る基板処理装置は、図1〜3に示すように、カセット載置台1とインデクサ2と処理ブロック3とインターフェイス4とから構成されている。インターフェイス4は、本実施例に係る基板処理装置と別体の装置とを連結するように構成されている。本実施例の場合には、インターフェイス4は、レジスト塗布および現像処理を行う基板処理装置と、基板の露光処理を行う露光装置(例えば、ステップ露光を行うステッパなど)とを連結するように構成されている。
カセット載置台1は、図2,3に示すように、未処理の複数枚(例えば25枚)の基板Wを収納したカセット(図示省略)を投入する投入部5と、処理済の基板Wを収納したカセットを払い出す払出部6とを備えている。投入部5には、カセットを載置する投入用の載置台5a,5bが、払出部6には、カセットを載置する払出用の載置台6a,6bが、それぞれ配設されている。
次に、インデクサ2の具体的構成について説明する。インデクサ2(以下、適宜『ID』と略記する)は、図1〜3に示すように、ID用搬送経路7とID用搬送機構8とから構成されている。ID用搬送経路7は、図2,3に示すように、カセット載置台1の投入用の載置台5a,5b、払出用の載置台6a,6bに沿って形成されている。ID用搬送機構8は、ID用搬送経路7上を移動することで、カセット載置台1の投入部5および払出部6と、処理ブロック3(図2,3参照)との間で基板Wを搬送する。つまり、インデクサ2は、カセット載置台1と処理ブロック3との間で基板Wの投入と払い出しとを行う機能を備えている。
次に、ID用搬送機構8の具体的構成について、図4を参照して説明する。ID用搬送機構8は、図4(a)の平面図、および図4(b)の右側面図に示すように、ID用搬送経路7の長手方向(y方向)である矢印RAの方向にアーム基台8aを移動可能に構成するy軸移動機構8b、矢印RBの方向(z方向)にアーム基台8aを昇降移動可能に構成するz軸昇降機構8c、およびz軸周り(矢印RCの方向)にアーム基台8aを回転可能に構成する回転駆動機構8dを備えている。このアーム基台8aには基板Wを保持するアーム8eが備えられており、このアーム8eは、回転半径方向である矢印RDの方向に進退移動可能に構成されている。
y軸移動機構8bは、図4(a)に示すように、螺軸8fと、この螺軸8fを軸心周りに回転させるモータ8gとを備えており、この螺軸8fには上述したz軸昇降機構8cが取り付けられている。モータ8gの回転によって、螺軸8fに取り付けられたz軸昇降機構8cが矢印RAの水平方向に移動される。
z軸昇降機構8cは、図4(b)に示すように、y軸移動機構8bと同じく、螺軸8hと、この螺軸8hを軸心周りに回転させるモータ8iとを備えており、この螺軸8hには上述した回転駆動機構8dが取り付けられている。モータ8iの回転によって、螺軸8hに取り付けられた回転駆動機構8dが矢印RBの方向に移動される。
回転駆動機構8dは、図4(b)に示すように、上述したアーム基台8a、このアーム基台8aを軸心周りに回転させるモータ8j、および、アーム基台8aとモータ8jとを支持する支持部材8kを備えている。モータ8jの回転によって、アーム基台8aがアーム8eとともに矢印RCの方向に回転される。
このように構成されることで、アーム基台8aのアーム8eに保持された基板Wは、矢印RAの方向に移動し、矢印RBの方向に移動し、矢印RCの方向に回転し、矢印RD方向に進退移動可能となる。これにより基板Wは、カセット載置台1の投入部5および払出部6と、処理ブロック3(図2,3参照)との間で搬送される。
図1〜3に戻って、処理ブロック3の具体的構成について説明する。処理ブロック3は、図2,3に示すように、第1の処理ユニット9と第2の処理ユニット10と第3の処理ユニット11とから構成されており、インデクサ2側から第1の処理ユニット9,第2の処理ユニット10,第3の処理ユニット11の順に並んで配設されている。
また、上述した第1〜第3の処理ユニット9〜11は、例えば、1階部分と2階部分とからなる2段構成になっている。図2に示すように、第1の処理ユニット9の1階には、基板W上に形成されたフォトレジスト膜からの光の反射を防止するために下地用の反射防止膜(Bottom Ant-Reflection Coating)(以下、『BARC』と呼ぶ)を基板Wに塗布形成するBARCセル12が配設されている。第2の処理ユニット10の1階には、基板Wを回転させながらフォトレジスト膜を基板Wに塗布形成するスピンコータ(Spin Coater)(以下、『SC』と呼ぶ)のためのSCセル13が配設されている。第3の処理ユニット11の1階には、露光処理前に基板Wの端縁(エッジ)部分を露光するエッジ露光処理(Edge Exposure Unit)(以下、『EE』と呼ぶ)をするためのPEBセル14が配設されている。
一方、図3に示すように、第1の処理ユニット9の2階には、露光処理後の基板Wを回転させながら現像処理を行うスピンデベロッパ(Spin Developer)(以下、『SD』と呼ぶ)のためのSDセル15Aが配設されている。第2の処理ユニット10の2階には、第1の処理ユニット9の2階のSDセル15Aと同様のSDセル15Bが配設されている。第3の処理ユニット11の2階には、露光処理後の基板Wを加熱する(Post Exposure Bake)(以下、『PEB』と呼ぶ)ためのPEBセル14が配設されている。
以上のように、1階にあるBARCセル12とインデクサ2側で2階にあるSDセル15Aとで第1の処理ユニット9を、1階にあるSCセル13とインターフェイス4側で2階にあるSDセル15Bとで第2の処理ユニット10を、2階側にあるPEBセル14と1階側にあるPEBセル14とで第3の処理ユニット11をそれぞれ構成している。
なお、上述したBARCセル12とSDセル15AとSCセル13とSDセル15Bとのそれぞれが本発明における基板処理装置用ユニットに相当する。
次に、BARCセル12の具体的構成について説明する。BARCセル12は、図2に示すように、3つの熱処理部16A,16B,16Cと、これらの熱処理部16A,16B,16C間で基板Wの受け渡しを行う熱処理部用搬送機構17と、BARC(反射防止膜)を基板Wにそれぞれ塗布する2つのSCと、熱処理部16Aおよび2つのSC間で基板Wの受け渡しを行うSC用搬送機構18とから構成されている。
なお、2つのSCが本発明における処理部に相当する。また、BARCセル12に単一のSCを設ける場合には、この単一のSCが本発明における処理部に相当することになる。また、BARCセル12に3つ以上のSCを設ける場合には、その設けた個数分のSCが本発明における処理部に相当することになる。
3つの熱処理部16A,16B,16Cは、図2に示すような位置で熱処理部用搬送機構17を挟んで、それぞれが配設されており、各々の熱処理部16A,16B,16Cは上下に階層構造でそれぞれ構成されている。
インデクサ2側に配設されている熱処理部16Aは、インデクサ2にあるID用搬送機構8と、熱処理部用搬送機構17と、さらにSC用搬送機構18との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置して、その受け渡しの間に熱処理を行う機能をも備えている。つまり、この熱処理部16Aには、ID用搬送機構8側と熱処理部用搬送機構17側とSC用搬送機構18側との3方向に開口部16a(図1,9参照)が、それぞれ各層に設けられている。そして、この開口部16aを介して、上述した基板Wの受け渡しが行われる。また、熱処理を行わずに基板Wを載置して基板を受け渡す(以下、『Pass』と呼ぶ)ためのPass,基板Wとフォトレジスト膜との密着性を向上させるためのアドヒージョン処理(Adhesion)(以下、『AHL』と呼ぶ)をそれぞれ行うための4つのAHL,加熱された基板を冷却して常温に保つ(以下、『CP』と呼ぶ)をそれぞれ行うための2つのCPを上から順に積層することで、熱処理部16Aは構成されている。なお、AHL(アドヒージョン)処理では、HMDS〔(CH3)3SiNHSi(CH3)3〕を蒸気状にしてレジスト塗布前の基板Wを塗布する。この熱処理部16A内のPass、および後述する熱処理部16C,16D,16F,16H内のPassは、基板受け渡し部に相当する。
SC側とは逆方向、すなわち奥側に配設されている熱処理部16Bは、熱処理部用搬送機構17側に開口部16a(図1,9参照)が、それぞれ各層に設けられている。そして、熱処理部用搬送機構17は、この開口部16aを介して、熱処理部16Bに基板Wを搬入して、熱処理部16Bから基板Wを搬出する。また、BARC処理後の基板Wを加熱してベーク処理(以下、『HP』と呼ぶ)をそれぞれ行うための7つのHPを上から順に積層することで、熱処理部16Bは構成されている。
第2の処理ユニット10側に配設されている熱処理部16Cを、BARCセル12以外にSCセル13とも共有しており、この熱処理部16Cは、BARCセル12の熱処理部用搬送機構17と、SCセル13の後述する熱処理部用搬送機構19との間で基板Wの受け渡しを行うために基板を載置して、その受け渡しの間に熱処理を行う機能をも備えている。つまり、この熱処理部16Cには、熱処理部用搬送機構17側と熱処理部用搬送機構19側との両方向に開口部16a(図1,9参照)が、それぞれ各層に設けられている。そして、この開口部16aを介して、上述した基板Wの受け渡しが行われる。また、インデクサ2側にある熱処理部16Aと同様のPass,奥側にある熱処理部16Bと同様の3つのHP,熱処理部16Aと同様の3つのCPを上から順に積層することで、この熱処理部16Cは構成されている。
なお、上述した3個の熱処理部16A〜16Cが本発明における処理部に相当する。また、BARCセル12に単一の熱処理部(例えば、熱処理部16A〜16Cのうちの1つ)を設ける場合には、この単一の熱処理部が本発明における処理部に相当することになる。また、BARCセル12に複数個の熱処理部を設ける場合には、その複数個の熱処理部が本発明における処理部に相当することになる。
BARCセル12内のSCは、上述したように基板Wを回転させながらBARC処理を行うように構成されている。詳述すると、基板Wを保持して水平面内に回転させるスピンチャック,反射防止液を吐出するノズルなどから構成されている。このスピンチャックに保持されて回転している基板Wの中心に向けてノズルから反射防止液を吐出することで、基板Wの遠心力により反射防止膜が基板Wの中心から全面にわたって塗布形成される。
熱処理部用搬送機構17とSC用搬送機構18と、後述する熱処理部用搬送機構19とSC用搬送機構20とEE用搬送機構21と熱処理部用搬送機構23とSD用搬送機構24とは同じ構成からなる。これらの搬送機構の具体的構成については後で説明する。
次に、SCセル13の具体的構成について説明する。SCセル13は、図2に示すように、BARCセル12と同じく、3つの熱処理部16C,16D,16Eと、これらの熱処理部16C,16D,16E間で基板Wの受け渡しを行う熱処理部用搬送機構19と、フォトレジスト液を基板Wにそれぞれ塗布する2つのSCと、熱処理部16Dおよび2つのSC間で基板Wの受け渡しを行うSC用搬送機構20とから構成されている。
BARCセル12と同じく、3つの熱処理部部16C,16D,16Eは、図2に示すような位置で熱処理部用搬送機構19を挟んで、それぞれが配設されており、各々の熱処理部16C,16D,16Eは上下に階層構造でそれぞれ構成されている。
第3の処理ユニット11側に配設されている熱処理部16Dは、熱処理部用搬送機構19と、SC用搬送機構20と、さらにPEBセル14にある後述するEE用搬送機構21との間で基板Wの受け渡しを行うために基板を載置して、その受け渡しの間に熱処理を行う機能をも備えている。つまり、この熱処理部16Dには、熱処理部用搬送機構19側とSC用搬送機構20側とEE用搬送機構21側との3方向に開口部16a(図1,9参照)が、それぞれ各層に設けられている。そして、この開口部16aを介して、上述した基板Wの受け渡しが行われる。BARCセル12内の熱処理部16Aとほぼ同じような構成で、Pass,6つのHPを上から順に積層することで、熱処理部16Dは構成されている。
SC側と逆方向(奥側)に配設されている熱処理部16Eは、熱処理部用搬送機構17側に開口部16a(図1,9参照)が、それぞれ各層に設けられている。そして、熱処理部用搬送機構19は、この開口部16aを介して、熱処理部16Eに基板Wを搬入して、熱処理部16Eから基板Wを搬出する。BARCセル12内の熱処理部16Bとほぼ同じような構成で、3つのHP,4つのCPを上から順に積層することで、熱処理部16Eは構成されている。
第1の処理ユニット9側に配設されている熱処理部16Cを、上述したようにSCセル13以外にBARCセル12とも共有している。つまり、熱処理部16CはBARCセル12内の熱処理部16Cでもある。熱処理部16Cの構成については説明を省略する。
なお、上述した3個の熱処理部16C〜16Eが本発明における処理部に相当する。また、SCセル13に単一の熱処理部(例えば、熱処理部16C〜16Eのうちの1つ)を設ける場合には、この単一の熱処理部が本発明における処理部に相当することになる。また、SCセル13に複数個の熱処理部を設ける場合には、その複数個の熱処理部が本発明における処理部に相当することになる。
SCセル13内のSCは、反射防止液の替わりにフォトレジスト液を吐出してフォトレジスト膜を塗布形成する以外には、BARCセル12内のSCと同様の構成をしているので、SCセル13内のSCの説明を省略する。
なお、SCセル13内の2つのSCが本発明における処理部に相当し、さらに本発明における塗布部に相当する。また、SCセル13に単一のSCを設ける場合には、この単一のSCが本発明における処理部に相当し、さらに本発明における塗布部に相当することになる。また、SCセル13に3つ以上のSCを設ける場合には、その設けた個数分のSCが本発明における処理部に相当し、さらに本発明における塗布部に相当することになる。
次に、1階側にあるPEBセル14の具体的構成について説明する。PEBセル14の1階部分は、図2に示すように、露光処理前に基板Wの端縁(エッジ)部分を露光するエッジ露光処理(『EE』)をそれぞれ行うための2つのEEと、熱処理部16D,2つのEE,およびインターフェイス4内の後述するIF用載置台30間で基板Wの受け渡しを行うEE用搬送機構21とから構成されている。
2つのEEは、図2に示すような位置でEE用搬送機構21の奥側に、それぞれが互いに上下に積層された状態で配設されている。他の熱処理部16と同様に、各EEには、EE用搬送機構21側に開口部16a(図1,9参照)がそれぞれ設けられている。そして、EE用搬送機構21は、この開口部16aを介して、EEに基板Wを搬入して、EEから基板Wを搬出する。
次に、2階側にあるPEBセル14の具体的構成について説明する。PEBセル14の2階部分は、図3に示すように、露光処理後の基板Wをそれぞれ加熱する8つのPEBと、4つのCPと、これらのPEB,CP,インターフェイス4内の後述するIF用載置台30,およびSDセル15B内の後述する熱処理部16F間で基板Wの受け渡しを行うPEB用搬送機構22とから構成されている。
8つのPEB,4つのCPのうち、4つのPEBと,2つのCPとが上から順に積層された状態で、図3に示すような位置でPEB用搬送機構22の奥側に配設されている。同様に、残りの4つのPEBと,2つのCPとが上から順に積層された状態で、図3に示すような位置でPEB用搬送機構22の手前側に配設されている。各PEB,CPには、PEB用搬送機構22側に開口部16a(図1,9参照)がそれぞれ設けられている。そして、PEB用搬送機構22は、この開口部16aを介して、各PEB,CPに基板Wを搬入して、各PEB,CPから基板Wを搬出する。PEB用搬送機構22の具体的構成についても後で説明する。
次に、SDセル15Bの具体的構成について説明する。インターフェイス4側にあるSDセル15Bは、図3に示すように、3つの熱処理部16F、16G,16Hと、これらの熱処理部16F,16G,16H間で基板Wの受け渡しを行う熱処理部用搬送機構23と、露光処理後の基板Wを回転させながら現像処理をそれぞれ行う2つのSDと、熱処理部16Fおよび2つのSD間で基板Wの受け渡しを行うSD用搬送機構24とから構成されている。
なお、2つのSDが本発明における処理部に相当し、さらに本発明における現像部に相当する。また、SDセル15Bに単一のSDを設ける場合には、この単一のSDが本発明における処理部に相当し、さらに本発明における現像部に相当することになる。また、SDセル15Bに3つ以上のSDを設ける場合には、その設けた個数分のSDが本発明における処理部に相当し、さらに本発明における現像部に相当することになる。
第3の処理ユニット11側、すなわちインターフェイス4側に配設されている熱処理部16Fは、第3の処理ユニット11の2階部分のPEBセル14にあるPEB用搬送機構22と、熱処理部用搬送機構23と、さらにSD用搬送機構24との間で基板Wの受け渡しを行うために基板を載置して、その受け渡しの間に熱処理を行う機能をも備えている。つまり、この熱処理部16Fには、PEB用搬送機構22側と熱処理部用搬送機構23側とSD用搬送機構24側との3方向に開口部16a(図1,9参照)が、それぞれ各層に設けられている。そして、この開口部16aを介して、上述した基板Wの受け渡しが行われる。また、Pass,4つのCPを上から順に積層することで、熱処理部16Fは構成されている。
SD側とは逆方向、すなわち奥側に配設されている熱処理部16Gは、熱処理部用搬送機構23側に開口部16a(図1,9参照)が、それぞれ各層に設けられている。そして、熱処理部用搬送機構23は、この開口部16aを介して、熱処理部16Gに基板Wを搬入して、熱処理部16Gから基板Wを搬出する。また、3つのHP,2つのCPを上から順に積層することで、熱処理部16Gは構成されている。
インデクサ2側にあるSDセル15A側に配設されている熱処理部16Hを、SDセル15B以外にSDセル15Aとも共有しており、この熱処理部16Hは、SDセル15A、およびSDセル15Bの各々の熱処理部用搬送機構23間で互いに基板Wの受け渡しを行うために基板を載置する機能をも備えている。つまり、この熱処理部16Hには、SDセル15A、およびSDセル15Bの各々の熱処理部用搬送機構23側の両方向に開口部16a(図1,9参照)が、それぞれ各層に設けられている。そして、この開口部16aを介して、上述した基板Wの受け渡しが行われる。また、この熱処理部16Hは、Passのみで構成されている。
なお、上述した2個の熱処理部16F,16Gが本発明における処理部に相当する。また、SDセル15Bに単一の熱処理部(例えば、熱処理部16F,16Gのうちの1つ)を設ける場合には、この単一の熱処理部が本発明における処理部に相当することになる。また、SDセル15Bに複数個の熱処理部を設ける場合には、その複数個の熱処理部が本発明における処理部に相当することになる。
インデクサ2側にあるSDセル15Aは、それぞれの構成が左右逆(yz平面に対して左右対称)に配設されている以外には、インターフェイス4側にあるSDセル15Bと同様の構成をしているので、SDセル15Aの説明を省略する。なお、SDセル15A内の熱処理部16Fは、熱処理部用搬送機構23と、SD用搬送機構24と、さらにID用搬送機構8との間で基板の受け渡しを行うために基板を載置する機能を備え、この受け渡しは開口部16aを介して行われる。また、2つのSDセル15を設けた理由は、一方のSDセル15内にある2つのSDで基板Wがともに処理されているときに、PEB後の別の基板Wを他方のSDセル15内にあるSDで処理するためである。
このように、処理ブロック3は、BARCセル12とSDセル15Aとからなる第1の処理ユニット9、SCセル13とSDセル15Bとからなる第2の処理ユニット10、2階側にあるPEBセル14と1階側にあるPEBセル14とからなる第3の処理ユニット11から構成されている。
そして、1階側に関しては、熱処理部用搬送機構17と熱処理部用搬送機構19とが、熱処理部16(16A〜16E)のうち、熱処理部16Cに対して基板Wの受け渡しを行うことで、それらの搬送機構17,19がその熱処理部16Cを共有し、熱処理部用搬送機構17とSC用搬送機構18とが、熱処理部16Aに対して基板Wの受け渡しを行うことで、それらの搬送機構17,18がその熱処理部16Aを共有し、熱処理部用搬送機構19とSC用搬送機構20とEE用搬送機構21とが、熱処理部16Dに対して基板Wの受け渡しを行うことで、それらの搬送機構19,20,21がその熱処理部16Dを共有する。つまり、これらの熱処理部16A,16C,16Dと、これらの搬送機構17〜21とを連ねることで、各熱処理部16・SC間で基板Wを搬送する経路である処理部搬送経路25を構成している。また、処理部搬送経路25は、図2中の矢印の方向で基板Wが受け渡されて搬送される。また、これらの搬送機構17〜20によって共有された熱処理部16A,16C,16Dが配設されている位置は、隣接するセル12,13の境界部に相当する。
2階側に関しては、SDセル15AおよびSDセル15Bの各々の熱処理部用搬送機構23が、熱処理部16(16F〜16G)のうち、熱処理部16Hに対して基板Wの受け渡しを行うことで、それらの搬送機構23がその熱処理部16Hを共有し、PEB用搬送機構22とSDセル15B内の熱処理部用搬送機構23とSDセル15B内のSD用搬送機構24とが、SDセル15B内の熱処理部16Fに対して基板Wの受け渡しを行うことで、それらの搬送機構22〜24がその熱処理部16Fを共有し、SDセル15A内の熱処理部用搬送機構23とSDセル15A内のSD用搬送機構24とが、SDセル15A内の熱処理部16Fに対して基板Wの受け渡しを行うことで、それらの搬送機構23,24がその熱処理部16Fを共有する。つまり、これらの熱処理部16F,16Hと、これらの搬送機構22〜24を連ねることで、各熱処理部16・SD間で基板Wを搬送する経路である処理部搬送経路26を構成している。また、処理部搬送経路26は、図3中の矢印の方向で基板Wが受け渡されて搬送される。また、これらの搬送機構22〜24によって共有された熱処理部16F,16Hが配設されている位置も、隣接するセル15A,15Bの境界部に相当する。
つまり、処理部搬送経路25,26が、上下に2階の階層構造で構成されていることになる。また、1階の処理部搬送経路25および2階の処理部搬送経路26が、インデクサ2にそれぞれ連結されるとともに、1階の処理部搬送経路25および2階の処理部搬送経路26が、インターフェイス4にそれぞれ連結されていることにより、これらの処理部搬送経路25,26が交互に逆方向に折り返して連結される。これらの処理部搬送経路25,26が交互に逆方向に折り返して連結されることにより、処理部搬送経路25は、基板Wが順方向に搬送される行き専用経路で構成され、処理部搬送経路26は、基板Wが逆方向に搬送される帰り専用経路で構成される。
次に、熱処理部用搬送機構17,19,23,SC用搬送機構18,20,EE用搬送機構21,SD用搬送機構24の具体的構成について、図5〜図7を参照して説明する。なお、上述したように、これらの搬送機構は同じ構成からなるので、熱処理部用搬送機構17のみについて説明する。熱処理部用搬送機構17は、図5(a)の平面図、および図5(b)の右側面図に示すように、固定した昇降軸であるz軸周り(矢印REの方向)にアーム基台17aを回転可能に構成する回転駆動機構17bと、固定した昇降軸であるz軸(矢印RFの方向)に沿ってアーム基台17aを昇降移動可能に構成するz軸昇降機構17cとを備えている。このアーム基台17aには基板Wを保持するアーム17dが備えられており、このアーム17dは、回転半径方向である矢印RG方向に進退移動可能に構成されている。このアーム17dは、本発明における基板保持部に相当する。
ID用搬送機構8の回転駆動機構8dと同様に、回転駆動機構17bは、図5(b)に示すように、上述したアーム基台17a、アーム基台17aを軸心周りに回転させるモータ17e、および、アーム基台17aとモータ17eとを支持する支持部材17fを備えている。モータ17eの回転によって、アーム基台17aがアーム17dとともに矢印REの方向に回転される。
z軸昇降機構17cは、図5(b)に示すように、螺軸17gと、この螺軸17gを軸心周りに回転させるモータ17hとを備えており、この螺軸17gには上述した回転駆動機構17bが取り付けられている。モータ17hの回転によって、螺軸17gに取り付けられた回転駆動機構17bが矢印RFの方向に移動される。また、このz軸昇降機構17cは、上述したように固定されているので、ID用搬送機構8のz軸昇降機構8cのようにy軸方向(矢印RAの方向)には移動されない。
このように構成されることで、アーム基台17aのアーム17dに保持された基板Wは、矢印REの方向に回転し、矢印RFの方向に移動し、矢印RG方向に進退移動可能となる。また、z軸昇降機構17cは、図6(a)に示すように、熱処理部16A,16B,16C側への3方向以外である手前側への方向、すなわちSC側への方向の所定位置に固定される。これにより基板Wは、熱処理部用搬送機構17によって熱処理部16A,16B,16C間で受け渡される。
熱処理部用搬送機構17と同様に、熱処理部用搬送機構19,熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構19c,23cについても、図6(a)に示すような方向、すなわち熱処理部用搬送機構19の場合はSC側、熱処理部用搬送機構23の場合はSD側への方向の所定位置に固定される。
SC用搬送機構18,インデクサ2側にあるSDセル15A内のSD用搬送機構24のz軸昇降機構18c,24cについては、図6(b)に示すような方向、すなわちインデクサ2側への方向の所定位置に固定され、これにより基板Wは、これらの各搬送機構18,24によって,SC用搬送機構18の場合はSCと熱処理部16Aとの間で、SD用搬送機構24の場合はSDと熱処理部16Fとの間でそれぞれ受け渡される。
SC用搬送機構20,インターフェイス4側にあるSDセル15B内のSD用搬送機構24のz軸昇降機構20c,24cについては、図7(a)に示すような方向、すなわちインターフェイス4側への方向の所定位置に固定され、これにより基板Wは、これらの各搬送機構20,24によって,SC用搬送機構20の場合はSCと熱処理部16Dとの間で、SD用搬送機構24の場合はSDと熱処理部16Fとの間でそれぞれ受け渡される。
EE用搬送機構21のz軸昇降機構21cについては、図7(b)に示すような方向、すなわち手前側への方向の所定位置に固定され、これにより基板Wは、EE用搬送機構21によって,熱処理部16DとEEとインターフェイス4内の後述するIF用載置台30との間で受け渡される。
これらの搬送機構17〜20,23,24は、本発明における基板搬送手段に相当する。
次に、PEB用搬送機構22の具体的構成について、図8を参照して説明する。PEB用搬送機構22は、図8(a)の平面図、図8(b)の側面図、および図8(c)の正面図に示すように、矢印RHの方向に(z方向)にアーム基台22aを昇降移動可能に構成する筒状のz軸昇降機構22b、そのz軸昇降機構22bをz軸周り(矢印RIの方向)に回転可能に構成するモータ22cを備えている。このアーム基台22aには基板Wを保持するアーム22dが備えられており、このアーム22dは、回転半径方向である矢印RJ方向に進退移動可能に構成されている。
筒状のz軸昇降機構22bは、図8(a)〜(c)に示すように、空洞になっており、この空洞部に上述したアーム基台22aが収容されている。また、アーム22dが進退移動する際に通過することができるように、z軸昇降機構22bに開口部22eが設けられている。さらに、z軸昇降機構22bは、図8(b)に示すように、螺軸22fと、この螺軸22fを軸心周りに回転させるモータ22gとを備えており、この螺軸22fにはアーム基台22aが取り付けられている。モータ22gの回転によって、螺軸22fに取り付けられたアーム基台22aが矢印RHの方向に移動される。
z軸昇降機構22bの底部には、上述したモータ22cが取り付けられており、モータ22cの回転によって、z軸昇降機構22b自体が、z軸昇降機構22b内に収容されたアーム基台22aおよびアーム22dとともに矢印RIの方向に回転される。
このように構成されることで、アーム基台22aのアーム22dに保持された基板Wは、矢印RIの方向に回転し、矢印RHの方向に移動し、矢印RJ方向に進退移動可能となる。これにより基板Wは、PEB用搬送機構22によって、PEB,CP,インターフェイス4内の後述するIF用載置台30,およびSDセル15B内の熱処理部16F間で受け渡される。
また、搬送機構17〜21,23,24の場合には、固定した昇降軸で構成されたz軸昇降機構が取り付けられている方向には基板Wを受け渡すことができないが、PEB用搬送機構22の場合には、固定されたz軸昇降機構の替わりに筒状のz軸昇降機構22bが取り付けられており、そのz軸昇降機構22b自体が回転可能となっているので、水平面内の全ての方向に基板Wを受け渡すことができる。
その反面、z軸昇降機構22bがz軸周り(矢印RIの方向)に回転するので、搬送機構17〜21,23,24と比較して、構造が複雑になってしまう。また、搬送機構17〜21,23,24の場合には、固定した昇降軸で構成されたz軸昇降機構が取り付けられている方向以外から搬送機構17〜21,23,24を保守することができるのに対し、PEB用搬送機構22の場合には、z軸昇降機構22bが筒状になっており、その開口部22eからしかPEB用搬送機構22を保守することができない。従って、保守性の面においても搬送機構17〜21,23,24の方がPEB用搬送機構22よりも優れている。
次に、熱処理部16(16A〜16G)の具体的構成について、図9,10を参照して説明する。なお、図9では熱処理部16の周辺にある搬送機構などについては、図示を省略する。図9に示すように、SDセル15A内の熱処理部16Fと、熱処理部16Aとが2階部分から1階部分まで上から順に積層されている。同様に、SDセル15A内の熱処理部16Gと、熱処理部16Bとが上から順に積層されており、熱処理部16Hと、熱処理部16Cとが上から順に積層されており、SDセル15B内の熱処理部16Fと、熱処理部16Dとが上から順に積層されており、SDセル15B内の熱処理部16Gと、熱処理部16Eとが上から順に積層されている。
各熱処理部16の底部には、レール27がそれぞれ敷かれており、各々のレール27は、定常位置でもある各搬送機構17〜20,23,24の手前の位置Cから退避位置Dまで延在するようにそれぞれ構成されている。各々のレール27に各熱処理部16が搭載されているので、実施例装置、特に各搬送機構17〜20,23,24をそれぞれ保守(メンテナンス)するときには、図10に示すように、各々のレール27上で各熱処理部16を定常位置Cから退避位置Dまでそれぞれ移動することで、メンテナンスゾーンEが確保される。
図1〜3に戻って、インターフェイス4の具体的構成について説明する。インターフェイス4(以下、適宜『IF』と略記する)は、IF用搬送経路28とIF用搬送機構29とIF用載置台30とから構成されている。IF用搬送経路28は、図2,3に示すように、インデクサ2のID用搬送経路7と平行に形成されている。IF用搬送機構29は、IF用搬送経路28上を移動することで、IF用載置台30と、図2,3中の二点鎖線で示した露光装置(ステッパ)STPとの間で基板Wを搬送する。この露光装置STPは、本実施例装置とは別体の装置で構成されるとともに、かつ本実施例装置に連設可能に構成されており、本実施例装置と露光装置STPとの間で基板Wの受け渡しを行わないときには、本実施例装置のインターフェイス4から露光装置STPを退避させてもよい。
IF用搬送機構29の具体的構成については、図4に示したID用搬送機構8のz軸昇降機構8cの取り付け位置が相違する以外には、ID用搬送機構8と同様の構成であるので、その説明を省略する。
IF用載置台30は、図1に示すように、2階側にあるPEBセル14のPEB用搬送機構22,IF用搬送機構29間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2階専用のPassと、1階側にあるPEBセル14のEE用搬送機構21,IF用搬送機構29間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを1階専用のPassとが積層されている。両Pass間および1階専用のPassの下側には、基板Wをそれぞれ仮置きするための複数のバッファ(以下、『BF』と呼ぶ)がそれぞれ積層されている。2階専用のPass,2階専用の複数の各BF,1階専用のPass,1階専用の各BFが、熱処理部16と同様に2階部分から1階部分まで上から順に積層されている。
両Passおよび各BFは、PEBセル14側とIF用搬送機構29側との両方向にそれぞれ開口されており、これらの開口を介して、1階側のPEBセル14内のEE用搬送機構21、および2階側のPEBセル14内のPEB用搬送機構22と、IF用搬送機構29との間で基板Wの受け渡しがそれぞれ行われる。
続いて、基板処理装置用ユニットとしてのBARCセル12とSCセル13とSDセル15A,15Bのそれぞれのフレーム構成について、図11,図12を用いて説明する。図11は、基板処理装置用ユニットとしてのBARCセル12とSCセル13とSDセル15A,15Bのそれぞれのフレーム構成を示す概略斜視図であり、図12は、基板処理装置用ユニットとしてのセルを、左右に2個、上下に2個組み上げた状態を示す概略斜視図である。
すなわち、図11に示すように、各セル12,13,15A,15Bの右側面に開口部Faを、左側面に開口部Fbを、正面に開口部Fcを、背面に開口部Fdをそれぞれ設ける。これら開口部Fa〜Fdが設けられることで、開口部Fa〜Fd以外の各セル12,13,15A,15Bの外壁部分が、外枠のフレームFとしてそれぞれ構成される。この実施例では、例えば、各セル12,13,15A,15BのフレームFは、同一形状で同一大きさのものとしており、その上面側に別のフレームFを積載できる強度を有している。また、各セル12,13,15A,15BのフレームFの上面の四隅には、上方向に突出した嵌合ピンP1がそれぞれ設けられている。また、各セル12,13,15A,15BのフレームFの下面の四隅には、上述の嵌合ピンP1に嵌合させるための嵌合穴P2がそれぞれ設けられている。上下に積み上げる2つのセルのフレームF同士を、下側に位置させるフレームFの上面の嵌合ピンP1と、このフレームFに積み上げて上側に位置させるフレームFの下面の嵌合穴P2とを勘合させて積み上げることで、上下方向に多数段のセルを組み上げていくことができるようになっている。本実施例では、例えば、BARCセル12の上にSDセル15Aを積み上げ、SCセル13の上にSDセル15Bを積み上げている。
なお、上述した嵌合ピンP1および嵌合穴P2からなる嵌合部材で上下方向のセル同士を連結させているが、例えば金具などの接続部材や、ボルトおよびナットなどの締結部材などで、上下方向のセル同士を連結させるようにしてもよい。
さらに、図12に示すように、左右方向に隣接する2つのセルのフレームF同士を、互いに接続部材f(例えば金具)で連結することで、一方のセルの右側面における開口部Faが他方のセルの左側面における開口部Fbに一致し、隣接するセルが連通接続される。これによって各セル内の処理部搬送経路25,26も、セル間にまたがって連通接続される。このように構成することで、基板処理装置用ユニットとしてのセル(例えば、セル12,13,15A,15B)を、左右方向(基板Wの搬送方向)および上下方向に並べて配設することができる。また、基板の処理枚数に応じて、各セルを増加させることも容易に行うことができるし、必要であればセルを削減することも容易に行うことができる。
なお、上述した接続部材fで左右方向に隣接するセル同士を連結させているが、嵌合ピンP1および嵌合穴P2からなる嵌合部材や、ボルトおよびナットなどの締結部材などで、左右方向に隣接するセル同士を連結させるようにしてもよい。
続いて、この実施例の基板処理装置を組み立てる組立方法について、図11〜図13を用いて説明する。図13(a)は、用力用の母管をセルに取り付けた状態を示す概略斜視図であり、図13(b)は、用力用の母管とセルとを接続した状態を示す概略斜視図である。なお、図11〜図13には、説明の便宜上、フレームF内に収納される処理部(SC、SD、熱処理部16A〜16H)などの図示を省略している。
まず、図11に示す基板処理装置用ユニットとしてのセル(例えば、セル12,13,15A,15B)を、図12に示すように、相互に連結して装置本体FHを組み立てる。具体的には、BARCセル12上にSDセル15Aを積み上げ、SCセル13上にSDセル15Bを積み上げ、これらを左右方向(基板Wの搬送方向)に並べて連結させる。なお、組み上げの順番はこれに限定されるものではなく、セルを左右方向に連結させて1階部分を完成させてから、その上にセルを積み上げるなど、作業効率の良いように任意の順番に行えば良い。上述した装置本体FHの組み立ては、基板処理装置の組立方法における組立過程に相当する。
また、多段(本実施例では例えば2段)に積み上げたうちの最下位のセルの下面側の四隅などに車輪部を設けたりして、移動性を向上させてもよい。各セルを個別に搬送し、現地で各セルを連結させて組み上げるようにしてもよいが、例えば、セルを多段(例えば2段)に積み上げて予め所定の大きさまで組み上げておき、その最下位のセルに上述の車輪部を設けて移動させ、多段に組まれたセルを現地で左右方向に連結させたり、あるいは、セルを左右方向に連結させて予め所定の大きさまで組み上げておき、その最下位のセルに上述の車輪部を設けて移動させ、左右方向に連結されたセルを現地で多段(例えば2段)に積み上げたりして、組み上げるようにしてもよい。
次に、図13(a)に示すように、用力用の母管BKを、セル間を貫通するように通す。例えば、用力用の母管BKを、BARCセル12およびSCセル13の背面側に並設させる。用力用の母管BKとは、例えば、基板処理装置で必要とされる、電力や窒素(N2 )ガスや純水や排気系や排液系などの各種の管・ケーブルが管内に一括して挿入されたものである。この用力用の母管BKの管内に通された、電力や窒素(N2 )ガスや純水や排気系や排液系などの各種の管・ケーブルの一端は、用力用の母管BKの外周部の各コネクタ部Cまで接続されていて、その他端は、この基板処理装置を設置する施設側に接続されている。上述した用力用の母管BKの貫通は、基板処理装置の組立方法における貫通過程に相当する。
次に、図13(b)に示すように、各セル12,13,15A,15Bと用力用の母管BKとを接続する。例えば、各セル12,13,15A,15Bからの各種の管・ケーブルCAを、用力用の母管BKの外周部の各コネクタ部Cに接続する。上述した各セルと用力用の母管BKとの接続は、基板処理装置の組立方法における接続過程に相当する。
このようにして基板処理装置を組み立てることで、基板処理装置を効率良く組み上げることができ、各セル12,13,15A,15Bからの各種の管・ケーブルCAなどが散在することもないので、作業者などの安全性を向上させることができる。
続いて、本実施例の基板処理装置でのフォトリソグラフィ工程における一連の基板処理について、図14,図15のフローチャートおよび図16を参照して説明する。なお、各処理において複数枚の基板Wが並行して行われるが、1枚の基板Wのみに注目して説明する。
(ステップS1)インデクサでの搬送
未処理の複数枚の基板Wを収納したカセット(図示省略)を、カセット載置台1の投入部5の載置台5aまたは5bに載置して投入する。投入されたカセットから1枚の基板Wを取り出すために、ID用搬送機構8のy軸移動機構8bは、z軸昇降機構8cごとアーム基台8aをID用搬送経路7上で矢印RAの方向に移動させて、z軸昇降機構8cはアーム基台8aを矢印RBの方向に下降させつつ、回転駆動機構8dはアーム基台8aを矢印RCの方向に回転させる。そして、アーム8eを矢印RDの方向に前進させて、前進されたアーム8eがカセット内の1枚の基板Wを保持する。その後、基板Wを保持した状態でアーム8eを矢印RDの方向に後退させる。
未処理の複数枚の基板Wを収納したカセット(図示省略)を、カセット載置台1の投入部5の載置台5aまたは5bに載置して投入する。投入されたカセットから1枚の基板Wを取り出すために、ID用搬送機構8のy軸移動機構8bは、z軸昇降機構8cごとアーム基台8aをID用搬送経路7上で矢印RAの方向に移動させて、z軸昇降機構8cはアーム基台8aを矢印RBの方向に下降させつつ、回転駆動機構8dはアーム基台8aを矢印RCの方向に回転させる。そして、アーム8eを矢印RDの方向に前進させて、前進されたアーム8eがカセット内の1枚の基板Wを保持する。その後、基板Wを保持した状態でアーム8eを矢印RDの方向に後退させる。
(ステップS2)Passでの受け渡し
ID用搬送機構8は、BARCセル12内の熱処理部用搬送機構17またはSC用搬送機構18に基板Wを渡すために、BARCセル12内の熱処理部16AのPassに基板Wを載置する。具体的に説明すると、ID用搬送機構8のy軸移動機構8bは、z軸昇降機構8cごとアーム基台8aをID用搬送経路7上で移動させて、z軸昇降機構8cおよび回転駆動機構8dは、アーム基台8aを上昇および回転させる。そして、アーム8eを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム8eを後退させる。
ID用搬送機構8は、BARCセル12内の熱処理部用搬送機構17またはSC用搬送機構18に基板Wを渡すために、BARCセル12内の熱処理部16AのPassに基板Wを載置する。具体的に説明すると、ID用搬送機構8のy軸移動機構8bは、z軸昇降機構8cごとアーム基台8aをID用搬送経路7上で移動させて、z軸昇降機構8cおよび回転駆動機構8dは、アーム基台8aを上昇および回転させる。そして、アーム8eを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム8eを後退させる。
(ステップS3)AHL処理
Passに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cは、回転駆動機構17bごとアーム基台17aを矢印RFの方向に上昇させて、回転駆動機構17bはアーム基台17aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム17dを矢印RGの方向に前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム17dを後退させる。
Passに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cは、回転駆動機構17bごとアーム基台17aを矢印RFの方向に上昇させて、回転駆動機構17bはアーム基台17aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム17dを矢印RGの方向に前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム17dを後退させる。
そして、熱処理部16AのAHLで処理するために、Passの下に積層されているAHLまで移動するように、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cは、回転駆動機構17bごとアーム基台17aを下降させる。そして、アーム17dを前進させて、AHLの開口部16aを通して、基板WをAHLに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム17dを後退させる。
AHLに載置された基板Wに対して、基板Wとフォトレジスト膜との密着性を向上させるためにAHL(アドヒージョン)処理が行われる。
なお、AHLから次のCPに基板Wを渡すときも、熱処理部用搬送機構17によって行われるので、AHL処理が終了するまで、AHLの前で熱処理部用搬送機構17を待機させてもよいが、処理効率を向上させるために、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cおよび回転駆動機構17bはアーム基台17aを昇降および回転させて、AHL処理が終了するまでの間、他の基板Wを搬送してもよい。
(ステップS4)CP処理
AHL処理が終了すると、AHLに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cおよび回転駆動機構17bはアーム基台17aを昇降および回転させる。そして、アーム17dを前進させて、AHLの開口部16aを通して、基板WをAHLから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム17dを後退させる。
AHL処理が終了すると、AHLに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cおよび回転駆動機構17bはアーム基台17aを昇降および回転させる。そして、アーム17dを前進させて、AHLの開口部16aを通して、基板WをAHLから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム17dを後退させる。
そして、熱処理部16AのCPで処理するために、AHLの下に積層されているCPまで移動するように、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cは、回転駆動機構17bごとアーム基台17aを下降させる。そして、アーム17dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム17dを後退させる。
CPに載置された基板Wに対して、AHLで加熱された基板Wを冷却して常温に保つためにCP処理が行われる。
(ステップS5)BARC処理
CP処理が終了すると、CPに載置された基板Wを受け取るために、SC用搬送機構18のz軸昇降機構18cは、回転駆動機構18bごとアーム基台18aを矢印RFの方向に昇降させて、回転駆動機構18bはアーム基台18aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム18dを矢印RGの方向に前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム18dを後退させる。
CP処理が終了すると、CPに載置された基板Wを受け取るために、SC用搬送機構18のz軸昇降機構18cは、回転駆動機構18bごとアーム基台18aを矢印RFの方向に昇降させて、回転駆動機構18bはアーム基台18aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム18dを矢印RGの方向に前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム18dを後退させる。
そして、BARCセル12内のSCで処理するために、SC用搬送機構18のz軸昇降機構18cおよび回転駆動機構18bは、アーム基台18aを下降および回転させる。そして、アーム18dを前進させて、基板WをSCのスピンチャック(図示省略)に載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム18dを後退させる。
SCに載置された基板Wに対して、基板Wを回転させながら反射防止膜を塗布形成するBARC処理が行われる。
(ステップS6)CPでの受け渡し
BARC処理が終了すると、SCに載置された基板Wを受け取るために、SC用搬送機構18のz軸昇降機構18cおよび回転駆動機構18bは、アーム基台18aを下降および回転させる。そして、アーム18dを前進させて、基板WをSCから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム18dを後退させる。
BARC処理が終了すると、SCに載置された基板Wを受け取るために、SC用搬送機構18のz軸昇降機構18cおよび回転駆動機構18bは、アーム基台18aを下降および回転させる。そして、アーム18dを前進させて、基板WをSCから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム18dを後退させる。
そして、熱処理部16AのCPに搬入するために、SC用搬送機構18のz軸昇降機構18cおよび回転駆動機構18bは、アーム基台18aを上昇および回転させる。そして、アーム18dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム18dを後退させる。このとき、基板Wを冷却する必要があれば、このCPでCP処理を行ってもよい。また、基板Wを冷却する必要がなければ、上記ステップS2のようにPassに載置してもよい。
(ステップS7)HP処理
CPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cおよび回転駆動機構17bは、アーム基台17aを昇降および回転させる。そして、アーム17dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム17dを後退させる。
CPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cおよび回転駆動機構17bは、アーム基台17aを昇降および回転させる。そして、アーム17dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム17dを後退させる。
そして、BARCセル12内の熱処理部16BのHPで処理するために、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cおよび回転駆動機構17bは、アーム基台17aを昇降および回転させる。そして、アーム17dを前進させて、HPの開口部16aを通して、基板WをHPに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム17dを後退させる。
HPに載置された基板Wに対して、BARC処理後の基板Wを加熱するHP(ベーク)処理が行われる。
(ステップS8)Passでの受け渡し
HP処理が終了すると、HPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cおよび回転駆動機構17bは、アーム基台17aを昇降および回転させる。そして、アーム17dを前進させて、HPの開口部16aを通して、基板WをHPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム17dを後退させる。
HP処理が終了すると、HPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cおよび回転駆動機構17bは、アーム基台17aを昇降および回転させる。そして、アーム17dを前進させて、HPの開口部16aを通して、基板WをHPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム17dを後退させる。
そして、SCセル13内の熱処理部用搬送機構19に基板Wを渡すために、熱処理部用搬送機構17は、熱処理部16CのPassに基板Wを載置する。具体的に説明すると、熱処理部用搬送機構17のz軸昇降機構17cおよび回転駆動機構17bは、アーム基台17aを上昇および回転させる。そして、アーム17dを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム17dを後退させる。
(ステップS9)CPでの受け渡し
Passに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構19のz軸昇降機構19cは、回転駆動機構19bごとアーム基台19aを矢印RFの方向に上昇させて、回転駆動機構19bはアーム基台19aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム19dを矢印RGの方向に前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム19dを後退させる。
Passに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構19のz軸昇降機構19cは、回転駆動機構19bごとアーム基台19aを矢印RFの方向に上昇させて、回転駆動機構19bはアーム基台19aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム19dを矢印RGの方向に前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム19dを後退させる。
そして、熱処理部16DのCPに搬入するために、熱処理部用搬送機構19のz軸昇降機構19cおよび回転駆動機構19bは、アーム基台19aを下降および回転させる。そして、アーム19dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム19dを後退させる。このとき、基板Wを冷却する必要があれば、このCPでCP処理を行ってもよい。また、基板Wを冷却する必要がなければ、上記ステップS2,S6のようにPassに載置してもよい。
(ステップS10)SC処理
CPに載置された基板Wを受け取るために、SC用搬送機構20のz軸昇降機構20cは、回転駆動機構20bごとアーム基台20aを矢印RFの方向に昇降させて、回転駆動機構20bはアーム基台20aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム20dを矢印RGの方向に前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム20dを後退させる。
CPに載置された基板Wを受け取るために、SC用搬送機構20のz軸昇降機構20cは、回転駆動機構20bごとアーム基台20aを矢印RFの方向に昇降させて、回転駆動機構20bはアーム基台20aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム20dを矢印RGの方向に前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム20dを後退させる。
そして、SCセル13内のSCで処理するために、SC用搬送機構20のz軸昇降機構20cおよび回転駆動機構20bは、アーム基台20aを下降および回転させる。そして、アーム20dを前進させて、基板WをSCのスピンチャック(図示省略)に載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム20dを後退させる。
SCに載置された基板Wに対して、基板Wを回転させながらレジスト塗布を行うSC処理が行われる。
(ステップS11)CPでの受け渡し
SC処理が終了すると、SCに載置された基板Wを受け取るために、SC用搬送機構20のz軸昇降機構20cおよび回転駆動機構20bは、アーム基台20aを下降および回転させる。そして、アーム20dを前進させて、基板WをSCから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム20dを後退させる。
SC処理が終了すると、SCに載置された基板Wを受け取るために、SC用搬送機構20のz軸昇降機構20cおよび回転駆動機構20bは、アーム基台20aを下降および回転させる。そして、アーム20dを前進させて、基板WをSCから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム20dを後退させる。
そして、熱処理部16DのCPに搬入するために、SC用搬送機構18のz軸昇降機構18cおよび回転駆動機構18bは、アーム基台20aを上昇および回転させる。そして、アーム20dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム20dを後退させる。このとき、基板Wを冷却する必要があれば、このCPでCP処理を行ってもよい。また、基板Wを冷却する必要がなければ、上記ステップS2,S6,S9のようにPassに載置してもよい。
(ステップS12)HP処理
CPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構19のz軸昇降機構19cおよび回転駆動機構19bは、アーム基台19aを昇降および回転させる。そして、アーム19dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム19dを後退させる。
CPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構19のz軸昇降機構19cおよび回転駆動機構19bは、アーム基台19aを昇降および回転させる。そして、アーム19dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム19dを後退させる。
そして、BARCセル13内の熱処理部16EのHPで処理するために、熱処理部用搬送機構19のz軸昇降機構19cおよび回転駆動機構19bは、アーム基台19aを昇降および回転させる。そして、アーム19dを前進させて、HPの開口部16aを通して、基板WをHPに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム19dを後退させる。
HPに載置された基板Wに対して、SC処理後の基板Wを加熱するHP(ベーク)処理が行われる。
(ステップS13)CP処理
HP処理が終了すると、HPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構19のz軸昇降機構19cおよび回転駆動機構19bは、アーム基台19aを昇降および回転させる。そして、アーム19dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム19dを後退させる。
HP処理が終了すると、HPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構19のz軸昇降機構19cおよび回転駆動機構19bは、アーム基台19aを昇降および回転させる。そして、アーム19dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム19dを後退させる。
そして、熱処理部16DのCPで処理するために、熱処理部用搬送機構19のz軸昇降機構19cおよび回転駆動機構19bは、アーム基台19aを昇降および回転させる。そして、アーム19dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム19dを後退させる。
CPに載置された基板Wに対して、HPで加熱された基板Wを冷却して常温に保つためにCP処理が行われる。
(ステップS14)EE処理
CP処理が終了すると、CPに載置された基板Wを受け取るために、EE用搬送機構21のz軸昇降機構21cは、回転駆動機構21bごとアーム基台21aを矢印RFの方向に昇降させて、回転駆動機構21bはアーム基台21aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム21dを矢印RGの方向に前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム21dを後退させる。
CP処理が終了すると、CPに載置された基板Wを受け取るために、EE用搬送機構21のz軸昇降機構21cは、回転駆動機構21bごとアーム基台21aを矢印RFの方向に昇降させて、回転駆動機構21bはアーム基台21aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム21dを矢印RGの方向に前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム21dを後退させる。
そして、1階側にあるPEBセル14内のEEで処理するために、EE用搬送機構21のz軸昇降機構21cおよび回転駆動機構21bは、アーム基台21aを昇降および回転させる。そして、アーム21dを前進させて、EEの開口部16aを通して、基板WをEEに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム21aを後退させる。
EEに載置された基板Wに対して、露光処理前に基板Wの端縁(エッジ)部分を露光するEE(エッジ露光)処理が行われる。
(ステップS15)BFでの仮置き
EE処理が終了すると、EEに載置された基板Wを受け取るために、EE用搬送機構21のz軸昇降機構21cおよび回転駆動機構21bは、アーム基台21aを昇降および回転させる。そして、アーム21dを前進させて、EEの開口部16aを通して、基板WをEEから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム21dを後退させる。
EE処理が終了すると、EEに載置された基板Wを受け取るために、EE用搬送機構21のz軸昇降機構21cおよび回転駆動機構21bは、アーム基台21aを昇降および回転させる。そして、アーム21dを前進させて、EEの開口部16aを通して、基板WをEEから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム21dを後退させる。
そして、インターフェイス4内のIF用搬送機構29に渡すために、インターフェイス4内のIF用載置台30にある1階専用のPassもしくはBF(バッファ)に基板Wを載置する。具体的に説明すると、EE用搬送機構21のz軸昇降機構21cおよび回転駆動機構21bは、アーム基台21aを昇降および回転させる。そして、アーム21dを前進させて、PassもしくはBFの開口を通して、基板WをPassに載置する、あるいはBFに仮置きする。その後、基板Wの保持を解除してアーム21dを後退させる。本実施例では、別の基板の露光装置STPでの露光処理によって、基板Wに待ち時間が発生する場合には、BFに仮置きし、基板Wに待ち時間が発生せずにそのまま露光処理が行われる場合には、Passを介して、IF用搬送機構29に基板Wを渡すように制御する。
(ステップS16)インターフェイスでの搬送
PassもしくはBFに載置された基板Wを受け取るために、IF用搬送機構29のy軸移動機構29bは、z軸昇降機構29cごとアーム基台29aをIF用搬送経路28上で矢印RAの方向に移動させて、z軸昇降機構29cはアーム基台29aを矢印RBの方向に昇降させつつ、回転駆動機構29dはアーム基台29aを矢印RCの方向に回転させる。そして、アーム29eを矢印RDの方向に前進させて、PassもしくはBFの開口を通して、基板WをPassもしくはBFから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム29eを矢印RDの方向に後退させる。
PassもしくはBFに載置された基板Wを受け取るために、IF用搬送機構29のy軸移動機構29bは、z軸昇降機構29cごとアーム基台29aをIF用搬送経路28上で矢印RAの方向に移動させて、z軸昇降機構29cはアーム基台29aを矢印RBの方向に昇降させつつ、回転駆動機構29dはアーム基台29aを矢印RCの方向に回転させる。そして、アーム29eを矢印RDの方向に前進させて、PassもしくはBFの開口を通して、基板WをPassもしくはBFから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム29eを矢印RDの方向に後退させる。
(ステップS17)露光処理
インターフェイス4に連結された露光装置STPで処理するために、IF用搬送機構29のy軸移動機構29bは、z軸昇降機構29cごとアーム基台29aをIF用搬送経路28上で移動させて、z軸昇降機構29cおよび回転駆動機構29dは、アーム基台29aを昇降および回転させる。そして、アーム29eを前進させて、露光装置STPに搬入する。その後、基板Wの保持を解除してアーム29eを後退させる。露光装置STPに搬入された基板Wに対して、基板Wの露光処理が行われる。
インターフェイス4に連結された露光装置STPで処理するために、IF用搬送機構29のy軸移動機構29bは、z軸昇降機構29cごとアーム基台29aをIF用搬送経路28上で移動させて、z軸昇降機構29cおよび回転駆動機構29dは、アーム基台29aを昇降および回転させる。そして、アーム29eを前進させて、露光装置STPに搬入する。その後、基板Wの保持を解除してアーム29eを後退させる。露光装置STPに搬入された基板Wに対して、基板Wの露光処理が行われる。
(ステップS18)インターフェイスでの搬送
露光処理が終了すると、露光装置STPから搬出するために、IF用搬送機構29のy軸移動機構29bは、z軸昇降機構29cごとアーム基台29aをIF用搬送経路28上で移動させて、z軸昇降機構29cおよび回転駆動機構29dは、アーム基台29aを昇降および回転させる。そして、アーム29eを前進させて、基板Wを露光装置STPから取り出す。その後、基板Wを保持した状態でアーム29eを後退させる。
露光処理が終了すると、露光装置STPから搬出するために、IF用搬送機構29のy軸移動機構29bは、z軸昇降機構29cごとアーム基台29aをIF用搬送経路28上で移動させて、z軸昇降機構29cおよび回転駆動機構29dは、アーム基台29aを昇降および回転させる。そして、アーム29eを前進させて、基板Wを露光装置STPから取り出す。その後、基板Wを保持した状態でアーム29eを後退させる。
(ステップS19)BFでの仮置き
2階側にあるPEBセル14内のPEB用搬送機構22に渡すために、インターフェイス4内のIF用載置台30にある2階専用のPassもしくはBFに基板Wを載置する。具体的に説明すると、IF用搬送機構29のy軸移動機構29bは、z軸昇降機構29cごとアーム基台29aをIF用搬送経路28上で移動させて、z軸昇降機構29cおよび回転駆動機構29dは、アーム基台29aを上昇および回転させる。そして、アーム29eを前進させて、PassもしくはBFの開口を通して、基板WをPassに載置する、あるいはBFに仮置きする。その後、基板Wの保持を解除してアーム29eを後退させる。
2階側にあるPEBセル14内のPEB用搬送機構22に渡すために、インターフェイス4内のIF用載置台30にある2階専用のPassもしくはBFに基板Wを載置する。具体的に説明すると、IF用搬送機構29のy軸移動機構29bは、z軸昇降機構29cごとアーム基台29aをIF用搬送経路28上で移動させて、z軸昇降機構29cおよび回転駆動機構29dは、アーム基台29aを上昇および回転させる。そして、アーム29eを前進させて、PassもしくはBFの開口を通して、基板WをPassに載置する、あるいはBFに仮置きする。その後、基板Wの保持を解除してアーム29eを後退させる。
(ステップS20)PEB処理
PassもしくはBFに載置された基板Wを受け取るために、PEB用搬送機構22のz軸昇降機構22bは、アーム基台22aを矢印RHの方向に昇降させて、モータ22cはz軸昇降機構22bごとアーム基台22aを矢印RIの方向に回転させる。そして、開口部22eを通して、アーム22dを矢印RJの方向に前進させて、基板WをPassもしくはBFから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム22dを後退させる。
PassもしくはBFに載置された基板Wを受け取るために、PEB用搬送機構22のz軸昇降機構22bは、アーム基台22aを矢印RHの方向に昇降させて、モータ22cはz軸昇降機構22bごとアーム基台22aを矢印RIの方向に回転させる。そして、開口部22eを通して、アーム22dを矢印RJの方向に前進させて、基板WをPassもしくはBFから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム22dを後退させる。
そして、2階側にあるPEBセル14内のPEBで処理するために、PEB用搬送機構22のz軸昇降機構22bおよびモータ22cはアーム基台22aを昇降および回転させる。そして、開口部22eを通して、アーム22dを前進させて、基板WをPEBに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム22aを後退させる。
PEBに載置された基板Wに対して、露光処理後の基板Wを加熱するPEB(Post Exposure Bake)処理が行われる。
(ステップS21)CP処理
PEB処理が終了すると、PEBに載置された基板Wを受け取るために、PEB用搬送機構22のz軸昇降機構22bおよびモータ22cはアーム基台22aを昇降および回転させる。そして、アーム22dを前進させて、PEBの開口部16aを通して、基板WをPEBから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム22dを後退させる。
PEB処理が終了すると、PEBに載置された基板Wを受け取るために、PEB用搬送機構22のz軸昇降機構22bおよびモータ22cはアーム基台22aを昇降および回転させる。そして、アーム22dを前進させて、PEBの開口部16aを通して、基板WをPEBから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム22dを後退させる。
そして、2階側にあるPEBセル14内のCPで処理するために、PEBの下に積層されているCPまで移動するように、PEB用搬送機構22のz軸昇降機構22bは、アーム基台22aを下降させる。そして、アーム22dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム22dを後退させる。
CPに載置された基板Wに対して、PEBで加熱された基板Wを冷却して常温に保つためにCP処理が行われる。
(ステップS22)Passでの受け渡し
CP処理が終了すると、CPに載置された基板Wを受け取るために、PEB用搬送機構22のz軸昇降機構22bおよびモータ22cはアーム基台22aを昇降および回転させる。そして、アーム22dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム22dを後退させる。
CP処理が終了すると、CPに載置された基板Wを受け取るために、PEB用搬送機構22のz軸昇降機構22bおよびモータ22cはアーム基台22aを昇降および回転させる。そして、アーム22dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム22dを後退させる。
そして、SDセル15B内のSD用搬送機構24に渡すために、SDセル15B内の熱処理部16FのPassに基板Wを載置する。具体的に説明すると、PEB用搬送機構22のz軸昇降機構22bおよびモータ22cはアーム基台22aを上昇および回転させる。そして、アーム22dを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム22aを後退させる。
なお、SDセル15B内にある2つのSDで基板Wがともに処理されているときには、PEB用搬送機構22がSDセル15B内の熱処理部16FのPassに基板Wを載置して、Passに載置された基板WをSDセル15B内の熱処理部用搬送機構23が受け取り、さらに、SDセル15A,15Bが共有する熱処理部16HのPassにSDセル15B内の熱処理部用搬送機構23が基板Wを載置して、Passに載置された基板WをSDセル15A内の熱処理部用搬送機構23が受け取り、さらに、SDセル15A内の熱処理部16FのPassにSDセル15A内の熱処理部用搬送機構23が基板Wを載置して、SDセル15A内のSD用搬送機構24が受け取った後にSDセル15A内のSDに載置して、SDでSD(現像)処理を行ってもよい。
(ステップS23)SD処理
Passに載置された基板Wを受け取るために、SD用搬送機構24のz軸昇降機構24cは、回転駆動機構24bごとアーム基台24aを矢印RFの方向に上昇させて、回転駆動機構24bはアーム基台24aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム24dを矢印RGの方向に前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム24dを後退させる。
Passに載置された基板Wを受け取るために、SD用搬送機構24のz軸昇降機構24cは、回転駆動機構24bごとアーム基台24aを矢印RFの方向に上昇させて、回転駆動機構24bはアーム基台24aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム24dを矢印RGの方向に前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム24dを後退させる。
そして、SDセル15B内のSDで処理するために、SD用搬送機構24のz軸昇降機構24cおよび回転駆動機構24bは、アーム基台24aを下降および回転させる。そして、アーム24dを前進させて、基板WをSDのスピンチャック(図示省略)に載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム24dを後退させる。
SDに載置された基板Wに対して、基板Wを回転させながら現像処理を行うSD(現像)処理が行われる。
(ステップS24)Passでの受け渡し
SD処理が終了すると、SDに載置された基板Wを受け取るために、SD用搬送機構24のz軸昇降機構24cおよび回転駆動機構24bは、アーム基台24aを下降および回転させる。そして、アーム24dを前進させて、基板WをSDから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム24dを後退させる。
SD処理が終了すると、SDに載置された基板Wを受け取るために、SD用搬送機構24のz軸昇降機構24cおよび回転駆動機構24bは、アーム基台24aを下降および回転させる。そして、アーム24dを前進させて、基板WをSDから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム24dを後退させる。
そして、SDセル15B内の熱処理部用搬送機構23に基板Wを渡すために、SDセル15B内の熱処理部16FのPassに基板Wを載置する。具体的に説明すると、SD用搬送機構24のz軸昇降機構24cおよび回転駆動機構24bは、アーム基台24aを上昇および回転させる。そして、アーム24dを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPass上に載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム24dを後退させる。
(ステップS25)HP処理
Passに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cは、回転駆動機構23bごとアーム基台23aを矢印RFの方向に上昇させて、回転駆動機構23bはアーム基台23aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム23dを矢印RGの方向に前進させて、CPの開口部23aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム23dを後退させる。
Passに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cは、回転駆動機構23bごとアーム基台23aを矢印RFの方向に上昇させて、回転駆動機構23bはアーム基台23aを矢印REの方向に回転させる。そして、アーム23dを矢印RGの方向に前進させて、CPの開口部23aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム23dを後退させる。
そして、SDセル15B内の熱処理部16GのHPで処理するために、熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cおよび回転駆動機構23bは、アーム基台23aを昇降および回転させる。そして、アーム23dを前進させて、HPの開口部16aを通して、基板WをHPに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム23dを後退させる。
HPに載置された基板Wに対して、SD処理後の基板Wを加熱するHP(ベーク)処理が行われる。
(ステップS26)CP処理
HP処理が終了すると、HPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cおよび回転駆動機構23bは、アーム基台23aを昇降および回転させる。そして、アーム23dを前進させて、HPの開口部16aを通して、基板WをHPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム23dを後退させる。
HP処理が終了すると、HPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cおよび回転駆動機構23bは、アーム基台23aを昇降および回転させる。そして、アーム23dを前進させて、HPの開口部16aを通して、基板WをHPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム23dを後退させる。
そして、熱処理部16GのCPに基板Wで処理するために、HPの下に積層されているCPまで移動するように、熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cは、アーム基台23aを下降させる。そして、アーム23dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム23dを後退させる。
CPに載置された基板Wに対して、HPで加熱された基板Wを冷却して常温に保つためにCP処理が行われる。
(ステップS27)Passでの受け渡し
CP処理が終了すると、CPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cおよび回転駆動機構23bは、アーム基台23aを昇降および回転させる。そして、アーム23dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム23dを後退させる。
CP処理が終了すると、CPに載置された基板Wを受け取るために、熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cおよび回転駆動機構23bは、アーム基台23aを昇降および回転させる。そして、アーム23dを前進させて、CPの開口部16aを通して、基板WをCPから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム23dを後退させる。
そして、SDセル15A内のSD用搬送機構24に渡すために、熱処理部16HのPassに基板Wを載置する。具体的に説明すると、基板Wを熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cおよび回転駆動機構23bは、アーム基台23aを昇降および回転させる。そして、アーム23dを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム23dを後退させる。
(ステップS28)Passでの受け渡し
Passに載置された基板Wを受け取るために、SDセル15A内にある熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cおよび回転駆動機構23bは、アーム基台23aを昇降および回転させる。そして、アーム23dを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム23dを後退させる。
Passに載置された基板Wを受け取るために、SDセル15A内にある熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cおよび回転駆動機構23bは、アーム基台23aを昇降および回転させる。そして、アーム23dを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム23dを後退させる。
そして、インデクサ2内のID用搬送機構8に渡すために、SDセル15A内の熱処理部16FのPassに基板Wを載置する。具体的に説明すると、SDセル15A内にある熱処理部用搬送機構23のz軸昇降機構23cおよび回転駆動機構23bは、アーム基台23aを上昇および回転させる。そして、アーム23dを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassに載置する。その後、基板Wの保持を解除してアーム23dを後退させる。
(ステップS29)インデクサでの搬送
Passに載置された基板Wを搬出するために、ID用搬送機構8のy軸移動機構8bは、z軸昇降機構8cごとアーム基台8aをID用搬送経路7上で移動させて、z軸昇降機構8cおよび回転駆動機構8dは、アーム基台8aを上昇および回転させる。そして、アーム8eを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム8eを後退させる。
Passに載置された基板Wを搬出するために、ID用搬送機構8のy軸移動機構8bは、z軸昇降機構8cごとアーム基台8aをID用搬送経路7上で移動させて、z軸昇降機構8cおよび回転駆動機構8dは、アーム基台8aを上昇および回転させる。そして、アーム8eを前進させて、Passの開口部16aを通して、基板WをPassから搬出する。その後、基板Wを保持した状態でアーム8eを後退させる。
カセット載置台1の払出部6の載置台6aまたは6bに載置されたカセットに基板を収納するために、ID用搬送機構8のy軸移動機構8bは、z軸昇降機構8cごとアーム基台8aをID用搬送経路7上で移動させて、z軸昇降機構8cおよび回転駆動機構8dは、アーム基台8aを下降および回転させる。そして、アーム8eを前進させて、前進されたアーム8eがカセットに処理済でもある基板Wを収納する。その後、基板Wを保持した状態でアーム8eを後退させる。
カセット内に所定枚数だけ処理済の基板Wが収納されると、カセットは、払出部6から払い出されて、一連の基板処理が終了する。
上述したように本実施例の基板処理装置用ユニットとしての各セル12,13,15A,15Bは、基板Wに所定の処理を施す処理部と、この処理部との間で基板Wの受渡しを行うための基板搬送手段とを備えた、基板処理装置を構成するための単位ユニット(単位セル)としている。つまり、BARCセル12では熱処理部16A〜16Cに対する熱処理部用搬送機構17とSCに対するSC用搬送機構18とを備えているし、SCセル13では熱処理部16C〜16Eに対する熱処理部用搬送機構19とSCに対するSC用搬送機構20とを備えているし、SDセル15Bでは熱処理部16F,16Gに対する熱処理部用搬送機構23とSDに対するSD用搬送機構24とを備えているし、SDセル15Aでは熱処理部16F,16Gに対する熱処理部用搬送機構23とSDに対するSD用搬送機構24とを備えていて、これらのセル12,13,15A,15Bは、処理部(SC,SD,熱処理部等)と各処理部に個別に設けられた搬送機構17〜20,23,24とを備えていることから、それだけで基板Wに所定の処理を施すことができ、基板Wに一連の処理を施す基板処理装置を構成する単位ユニットとして取り扱うことができる。したがって、各セル12,13,15A,15Bをセル単位で容易に増設することができ、基板処理装置の拡張性を向上させることができ、要求されるスループットに応じて自由に基板処理装置を構成することができる。また、セル12,13,15A,15Bを多段に積み上げて基板処理装置を構成しているので、基板処理装置の占有面積を小さくすることができ、基板処理装置の省フットプリント化が可能である。
また、下側のセル12,13の処理部として、基板Wに塗布液(例えばフォトレジスト液)を塗布するSCを備え、上側のセル15A,15Bの処理部として、塗布液が塗布された基板Wを現像するSDを備えているので、下側のセル12,13に設けられたSCで基板Wに塗布液を塗布することができ、上側のセル15A,15Bに設けられたSDで塗布液が塗布された基板Wを現像することができ、上下で異なる種類の基板処理を施すことができる。
また、高い清浄度が求められるクリーンルームでは、天井全面から空気が室内に流入し対向床面から流出するようにするダウンフロー方式が採用されている。基板処理装置は、ダウンフロー方式のクリーンルーム内に設置される。基板処理装置内の現像部としてのSDは、高い清浄度が要求されていて、シビアに環境コントロールする必要があり、ダウンフロー方式のクリーンルーム内では床面側に比べて天井側の方が清浄度が高いことから、上側にSDを配置することでこのSDには清浄度の高い空気が供給されるので厳密にコントロールすることができる。また、塗布部としてのSCはSDに比べて環境コントロールがラフでよいことから、SCを下側に配置してもこのSCの方はダウンフローされた空気を取り込んで排気できる。言い換えれば、上側にSCを配置し、下側にSDを配置してしまうと、ダウンフローされた空気を下側のSDで取り込むことができず、高い清浄度の空気をSDに供給するための専用装置が別途必要になるので好ましくない。また、SCの方が塗布液飛散防止カップなどのカップを良く洗う必要があり、下側にSCを位置させることでメンテナンスがし易くなり、効率よくメンテナンスを行うことができる。
また、多段に積み上げられた基板処理装置用ユニットを並設し、同一階にある複数個の基板処理装置用ユニットの各基板搬送手段間で基板Wを受け渡しすることができる、つまり、1階のセル12,13のSC用搬送機構17,19間で基板Wを受け渡しし、2階のセル15A,15BのSD用搬送機構23間で基板Wを受け渡しすることができるので、各階ごとに個別の基板搬送経路としての処理部搬送経路25,26を形成することができ、各階で基板Wを並列処理することができ、基板処理装置の占有面積を拡大することなく基板処理装置のスループットを向上させることができる。
SC用の基板搬送手段としてのSC用搬送機構18,20でそれに対応するSCに基板搬送を行い、SD用の基板搬送手段としてのSD用搬送機構24でそれに対応するSDに基板搬送を行い、熱処理用の基板搬送手段としての熱処理部用搬送機構17,19,23でそれに対応する熱処理部(熱処理部16A〜16C、熱処理部16C〜16E、熱処理部16F,16G)に基板搬送を行うこととしているので、熱処理部にアクセスすることで昇温される熱処理部用搬送機構17,19,23で基板WをSCまたはSDに搬送することがないし、熱処理部用搬送機構17,19,23から基板Wへの熱伝導によって基板温度が変化してSCまたはSDにその温度変化した基板Wが搬送されることを防止でき、熱分離することができる。
また、各搬送機構17〜21,23,24は、固定した昇降軸周りに回転可能、昇降軸に沿って昇降移動可能、かつ回転半径方向に進退移動可能に構成された、基板を保持するためのアーム(例えば、熱処理部用搬送機構17の場合はアーム17d)を備えている。アームによって保持される基板Wは、アームとともに、固定した昇降軸であるz軸周り(矢印REの方向)に回転し、固定した昇降軸であるz軸(矢印RFの方向)に沿って昇降移動し、かつ回転半径方向(矢印RG方向)に進退移動可能となる。
このように基板Wが移動することで、同一水平面内に連ねられた基板受け渡し部でもある、1階の熱処理部16A,16C,16Dが配設されている各位置(2階の場合には熱処理部16F,16Hが配設されている位置)を介して、同一水平面内に連ねられた搬送機構17〜21,23,24は基板を受け渡すことがそれぞれ可能となる。また、このように同一水平面内にこれらの熱処理部16と搬送機構17〜21,23,24とを連ねることで、連ねられた熱処理部16および搬送機構17〜21,23,24間で基板Wが搬送される。
すなわち、これら搬送機構17〜21,23,24のうち、1階側にある搬送機構17〜21と、熱処理部16A,16C,16Dとを連ねることで、各熱処理部16・SC間で基板Wを搬送する経路である処理部搬送経路25を構成している。また、これら搬送機構17〜21,23,24のうち、2階側にある搬送機構23,24(,PEB用搬送機構22)と、これらの熱処理部16F,16Hとを連ねることで、各熱処理部16・SD間で基板Wを搬送する経路である処理部搬送経路26を構成している。
このように処理部搬送経路25,26を構成しているので、これら搬送機構17〜21,23,24は、水平面内に関して、回転半径方向に進退移動可能のアームの他には、従来のように水平面内に移動させる、例えば螺軸などのような機構を必要としない。従って、螺軸などのような機構が処理部搬送経路25,26に沿って配設されることがない。これによって、処理部搬送経路25,26のような基板搬送経路の設計を自由に設定することができる。
また、これら搬送機構17〜21,23,24にそれぞれ備えられているアームおよびアーム基台(熱処理部用搬送機構17の場合はアーム基台17a)が固定した昇降軸のz軸昇降機構(熱処理部用搬送機構17の場合はz軸昇降機構17c)を取り付けているので、固定した昇降軸で構成されたz軸昇降機構が取り付けられている方向以外から搬送機構17〜21,23,24を簡易に保守することができる。また、アーム基台が、固定した昇降軸周りに回転可能に構成された回転駆動機構(熱処理部用搬送機構17の場合は回転駆動機構17b)、昇降軸に沿って昇降移動可能のz軸昇降機構、および回転半径方向に進退移動可能のアームのような3つの機構を備えるのみなので、搬送機構17〜21,23,24をそれぞれ簡易に構成することができる。
また、搬送機構17〜21,23,24および熱処理部16を、それぞれに上下にも階層構造で配設し、各階(1階,2階)において搬送機構17〜21,23,24と熱処理部16とを同一水平面内にそれぞれ連ねることで、処理部搬送経路25,26をそれぞれ構成している。
また、図2,3に示すように、さらには、図2,3をよりブロック化した図17に示すように、第1〜第3の処理ユニット9〜11の手前側には薬液処理のSCまたはSDが配設されており、第1〜第3の処理ユニット9〜11の奥側には熱処理部16が配設されている。すなわち、1階側においては熱処理部16A〜16DとSCとを処理部搬送経路25に沿って配設し、熱処理部16A〜16DとSCとが熱的に区画されている、つまり、熱分離されている。また、2階側においては熱処理部16F〜16HとSDとを処理部搬送経路26に沿って配設し、熱処理部16F〜16HとSDとが熱的に区画されている。このように区画することで、SCまたはSDのような薬液処理部が熱処理部16によって影響を受けずに、それぞれの基板処理を行うことができる。
基板処理装置用ユニットは、BARC用のSCおよび熱処理部16A〜16Cを備えたBARCセル12、SCおよび熱処理部16C〜16Eを備えたSCセル13、あるいは、SDおよび熱処理部16F,16Gを備えたSDセル15A,15Bとしているので、基板Wに対してBARCおよび熱処理が行えるユニット、基板Wに対して塗布処理および熱処理が行えるユニット、あるいは、基板Wに対して現像処理および熱処理が行えるユニットを実現できる。
また、基板処理装置用ユニットを、露光時に発生する定在波やハレーションを減少させるために、基板W上に形成されたフォトレジスト膜の上部に反射防止膜(Top Ant-Reflection Coating)(以下、『TARC』と呼ぶ)を基板Wに塗布形成するTARC部と、基板Wを熱処理するための熱処理部とを備えたTARCセルとしてもよい。この場合には、基板Wに対してTARCおよび熱処理が行えるユニットを実現できる。
また、水平面内で隣接する複数個の基板処理装置用ユニットの境界部、つまり、BARCセル12とSCセル13との境界に、基板Wを受け渡すための基板受け渡し部としての熱処理部16Cの「Pass」が設けられ、SDセル15A,15Bの境界に熱処理部16Hの「Pass」が設けられているので、「Pass」に対して同じ距離でアクセス可能である。
隣接する複数個(本実施例では例えば2個)の基板処理装置用ユニットの処理部および基板搬送手段の配置を左右対称としている、つまり、1階側で隣接するBARCセル12およびSCセル13の処理部および基板搬送手段の配置や、2階側で隣接するSDセル15A,15Bの処理部および基板搬送手段の配置を左右対称としているので、各階層での基板搬送を左流れまたは右流れのどちらでも行うことができ、基板処理装置の配置の自由度を向上させることができる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した本実施例では、基板処理として、フォトリソグラフィ工程におけるレジスト塗布および現像処理を例に採って説明したが、上述した基板処理に限定されない。例えば、基板を処理液に浸漬して洗浄処理、乾燥処理を含む処理を施す薬液処理や、上述した浸漬タイプのエッチング以外のエッチング処理(例えばドライエッチングやプラズマエッチングなど)や、上述した浸漬タイプ以外であって基板を回転させて洗浄する洗浄処理(例えばソニック洗浄や化学洗浄など)、化学機械研磨(CMP)処理や、スパッタリング処理や、化学気相成長(CVD)処理や、アッシング処理などのように、半導体基板、液晶表示器のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光ディスク用の基板を通常の手法でもって行う基板処理であれば、本発明に適用することができる。
(2)上述した本実施例では、基板受け渡し部に、熱処理部16と、載置台であるPassとの両方を配設したが、Passを有さない熱処理部16のみを基板受け渡し部に配設してもよいし、Passのみを基板受け渡し部に配設してもよい。
(3)上述した本実施例では、PEB用搬送機構22は、搬送機構17〜21,23,24とは別の搬送機構で構成したが、搬送機構17〜21,23,24と同じ搬送機構で構成してもよい。この場合には、PEB用搬送機構22についても、固定した昇降軸で構成されたz軸昇降機構が取り付けられている方向以外から、保守することができる。
(4)上述した本実施例では、搬送機構17〜21,23,24は、回転半径方向(矢印RG方向)に進退移動可能に構成されたアームを備えており、このアームが進退移動することと、載置台でもあるPassに載置することとで、Passを介して互いに受け渡す各搬送機構がある程度離間しても、基板Wの受け渡しが可能である。その一方で、各搬送機構は固定した昇降軸で構成されたz軸昇降機構をそれぞれ備えているので、搬送機構17〜21,23,24によって搬送される基板Wは、回転半径方向以外には水平面内に移動することができない。従って、基板Wの受け渡しを行うことができないほど、Passを介して互いに受け渡す各搬送機構が離間している場合には、Passを水平面内に移動するように構成してもよい。Passを構成する手段については、特に限定されないが、例えば隣接する2つの搬送機構に延在する、図9に示すようなレールにPassを搭載して、そのレール上をPassが移動することで、基板Wの受け渡しを行ってもよい。
(5)上述した本実施例では、図2,3,17に示すように、第1〜第3の処理ユニット9〜11の奥側に熱処理部16が、手前側に薬液処理のSCまたはSDがそれぞれ配設されることで、熱処理部16とSC/SDとが熱的に区画されていたが、それぞれの配設位置については上記図2,3,17に限定されない。
また、薬液処理部が熱処理部によって影響を受けない、または影響を受けても薬液処理部に支障がない場合には、薬液処理部と熱処理部とが必ずしも熱的に区画されている必要はない。
(6)上述した本実施例では、搬送機構17〜21,23,24の各アーム基台は、固定した昇降軸であるz軸(矢印RFの方向)に沿って構成されていたが、必ずしも固定されている必要はない。また、搬送機構17〜21,23,24の各アーム基台は、昇降移動可能に構成されていたが、必ずしも昇降移動可能に構成されている必要はなく、水平面内に回転可能、かつアームが回転半径方向に進退移動可能であればよい。また、水平面内に回転させる方法は、図5に示すようなモータに限定されず、例えば鉛直軸を別途備え、この鉛直軸をアーム基台に貫くように構成し、この鉛直軸を回転させることで、水平面内に回転させてもよい。
(7)上述した本実施例では、基板受け渡し部に各熱処理部16C,16Hをそれぞれ配設し、配設された各々の熱処理部と、搬送機構17〜21,23,24とを同一水平面内に連ねて構成していたが、必ずしも同一水平面内に並べて配設する必要はなく、例えば、上下に階層構造で配設された搬送機構17〜21,23,24と、基板受け渡し部とを並べて配設し、基板受け渡し部を昇降移動可能に構成することで、各搬送機構17〜21,23,24間での基板の受け渡しを行ってもよい。
(8)上述した本実施例では、上側の基板処理装置用ユニット(セル15A,15B)の処理部として、塗布液が塗布された基板を現像するSDを備え、下側の基板処理装置用ユニット(セル12,13)の処理部として、基板に塗布液を塗布するSCを備えているが、上側の基板処理装置用ユニットとしてセル12,13を採用し、下側の基板処理装置用ユニットとしてセル15A,15Bを採用してもよい。つまり、上側のセルの処理部としてSCを、下側のセルの処理部をSDとしてもよい。この場合には、上側のセルに設けられたSCで基板Wに塗布液を塗布することができ、下側のセルに設けられたSDで塗布液が塗布された基板Wを現像することができ、上下で異なる種類の基板処理を施すことができる。
(9)上述した本実施例では、基板処理装置用ユニットとしての各セル12,13,15A,15Bには、複数個の処理部(SCまたはSDと、熱処理部とからなる複数個の処理部)と、各処理部との間で基板の受渡しを行うための複数個の基板搬送手段(搬送機構17,18、搬送機構19,20、あるいは搬送機構23,24の複数個の処理部)とを備えているが、基板処理装置用ユニットとしてのセルは、単一の処理部(SC,SD,熱処理部などのうちの1つ)と、この処理部との間で基板の受渡しを行うための単一の基板搬送手段(搬送機構17〜20,23,24などのうちの1つ)とだけを備えたものとしてもよい。
(10)上述した本実施例では、基板処理装置用ユニットとしてのセルを2段に積み上げているが、3個以上に積み上げて基板処理装置を構成するようにしてもよい。
以上のように、この発明は、基板に一連の処理を施す基板処理装置に適している。
12,13,15a,15B … セル(基板処理装置用ユニット)
16A〜16G … 熱処理部(処理部)
17,19,23 … 熱処理部用搬送機構(基板搬送手段)
17d,19d,23d … アーム(基板保持部)
18,20 … SC用搬送機構(基板搬送手段)
18d,20d … アーム(基板保持部)
24 … SD用搬送機構(基板搬送手段)
24d … アーム(基板保持部)
SC … スピンコータ(処理部、塗布部)
SD … スピンデベロッパ(処理部、現像部)
W … 基板
16A〜16G … 熱処理部(処理部)
17,19,23 … 熱処理部用搬送機構(基板搬送手段)
17d,19d,23d … アーム(基板保持部)
18,20 … SC用搬送機構(基板搬送手段)
18d,20d … アーム(基板保持部)
24 … SD用搬送機構(基板搬送手段)
24d … アーム(基板保持部)
SC … スピンコータ(処理部、塗布部)
SD … スピンデベロッパ(処理部、現像部)
W … 基板
Claims (5)
- 基板に一連の処理を施す基板処理装置であって、
前記基板処理装置を構成するための単位ユニットである基板処理装置用ユニットが、基板に所定の処理を施す処理部と、前記処理部との間で基板の受渡しを行うための基板搬送手段とを備え、前記基板処理装置用ユニットを多段に積み上げて基板処理装置を構成したことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記多段に積み上げられた基板処理装置用ユニットのうち、上側のユニットは、前記処理部として、基板に塗布液を塗布する塗布部を備え、
下側のユニットは、前記処理部として、塗布液が塗布された基板を現像する現像部を備えていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記多段に積み上げられた基板処理装置用ユニットのうち、上側のユニットは、前記処理部として、塗布液が塗布された基板を現像する現像部を備え、
下側のユニットは、前記処理部として、基板に塗布液を塗布する塗布部を備えていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記多段に積み上げられた基板処理装置用ユニットを並設し、同一階にある複数個の基板処理装置用ユニットの各基板搬送手段間で基板を受け渡しすることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記基板搬送手段は、基板を保持する基板保持部を備え、前記基板保持部は、固定した昇降軸周りに回転可能で、前記昇降軸に沿って昇降移動可能で、かつ回転半径方向に進退移動可能に構成されていることを特徴とする基板処理装置。
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-
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