JP2005243670A - 塗布膜形成装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 基板における転写発生を抑制するとともに基板へのパーティクルの付着を防止し、さらにスループットを向上させ、装置コストを低く抑えた塗布膜形成装置を提供する。
【解決手段】 基板Gを略水平姿勢で一方向に搬送しながら基板Gにレジスト液を供給して塗布膜を形成するレジスト塗布装置(CT)23aは、外部から基板Gを搬入するための基板搬入部5aと、基板Gにレジスト液を供給して塗布膜を形成するための塗布処理部5bと、塗布膜の形成された基板Gを外部に搬出するための基板搬出部5cと、基板搬入部5aから基板搬出部5cへ基板Gを搬送する第1〜第3基板搬送機構13a〜13cと、を有する。これら第1〜第3基板搬送機構13a〜13cを基板搬入部5aと基板搬出部5cとの間で実質的に直列に配置した。
【選択図】 図5

Description

本発明は、液晶表示装置(LCD)等のFPD(フラットパネルディスプレイ)に用いられるガラス基板等の基板に、所定の塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布膜形成装置に関する。
例えば、液晶表示装置(LCD)の製造工程においては、フォトリソグラフィー技術を用いて、ガラス基板に所定の回路パターンを形成している。すなわち、ガラス基板にレジスト液を供給して塗布膜を形成し、これを乾燥、熱処理した後に、露光処理、現像処理を逐次行っている。
ここで、ガラス基板にレジスト液を供給して塗布膜を形成する装置としては、ガラス基板を水平に真空吸着する載置台と、この載置台に保持された基板にレジスト液を供給するレジスト供給ノズルと、載置台とレジスト供給ノズルとを水平方向で相対的に移動させる移動機構と、を有する塗布膜形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、ガラス基板を真空吸着保持すると、載置台に設けられた吸気孔がガラス基板の表面に転写されやすく、また、基板の裏面に多くのパーティクルが付着するという不都合がある。
発明者らは、このような不都合を解決するために、基板を外部から搬入する搬入部と、基板にレジスト液を塗布する塗布部と、塗布膜の形成された基板を外部に搬出する搬出部とを備え、ガラス基板を載置台に吸着保持することなく略水平姿勢で搬入部から搬出部へと搬送しながら、このガラス基板の表面にレジスト液を供給して塗布膜を形成する塗布膜形成装置について検討した。この場合に、基板を搬入部から塗布部を経て搬出部へと搬送する基板搬送機構として、搬入部と搬出部との間を往復移動する構造のものを用いると、装置構造を簡単にすることができる。
しかし、このような基板搬送機構を用いた場合には、基板搬送機構が基板を保持している間は、次に処理する基板を搬入部へ搬入することができないために、基板の搬入間隔を短くしてスループットを向上させることが困難である。また、基板にレジスト液が供給されている間の基板搬送は、その速度制御を高い精度で行う必要があるために、高精度のリニアスケールを用いる必要があるが、搬入部から搬出部までの全区間で高精度のリニアスケールを用いると、装置コストが高くなると言う問題が生ずる。
特開平10−156255号公報
本発明は、基板表面における転写跡の発生を抑制し、また基板裏面へのパーティクルの付着を防止するとともに、さらにスループットを向上させ、装置コストを低く抑えた塗布膜形成装置を提供することを目的とする。
すなわち本発明によれば、基板を略水平姿勢で一方向に搬送しながら前記基板に所定の塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布膜形成装置であって、
基板を搬入するための基板搬入部と、
基板に所定の塗布液を供給して塗布膜を形成するための塗布処理部と、
塗布膜の形成された基板を搬出するための基板搬出部と、
前記基板搬入部と前記基板搬出部との間に実質的に直列に配置され、前記基板搬入部から前記基板搬出部へ基板を搬送する複数の基板搬送機構と、
を有することを特徴とする塗布膜形成装置、が提供される。
この塗布膜形成装置によれば、例えば、基板搬入部への時間的な基板投入間隔を短くすることができ、これによってスループットを向上させることができる。複数の基板搬送機構は、基板搬入部から塗布処理部へ基板を搬送する第1の基板搬送機構と、塗布処理部において基板を搬送する第2の基板搬送機構と、塗布処理部から基板搬出部へ基板を搬送する第3の基板搬送機構と、であることが好ましい。この場合に、第1、第2、第3の基板搬送機構はそれぞれ、基板搬送精度を制御するための第1、第2、第3のリニアスケールを具備するが、第2のリニアスケールを第1および第3のリニアスケールよりも高精度とすることが好ましい。これにより、塗布膜形成時における基板搬送を高精度に行うことができるために塗布膜の品質が高められ、一方、基板搬送に高い精度が要求されない第1および第3の基板搬送機構について、コストダウンが可能となる。
複数の基板搬送機構は、基板搬入部から塗布処理部へ基板を搬送し、かつ、塗布処理部において基板を搬送する第1の基板搬送機構と、塗布処理部から基板搬出部へ基板を搬送する第2の基板搬送機構と、であってもよい。また、基板搬入部から塗布処理部へ基板を搬送する第1の基板搬送機構と、塗布処理部において基板を搬送し、かつ、塗布処理部から基板搬出部へ基板を搬送する第2の基板搬送機構と、であってもよい。このような構成とした場合には、塗布処理部において基板を搬送する基板搬送機構に高精度のリニアスケールを用いればよい。
本発明によれば、塗布膜が形成される部分を吸着保持しないために、基板表面での転写が起こらず、基板裏面へのパーティクル付着も抑制される。また、複数系統の基板搬送装置を直列に設けることにより、基板の時間的な搬送間隔を短くすることができるために、スループットを向上させることができる。さらに基板搬送機構に用いられるリニアスケールの精度を最適化することにより、塗布膜の形成精度を高く保持しながら、装置コストを低く抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明を、LCD用のガラス基板(以下「LCD基板」という)の表面にレジスト膜を形成する装置および方法に適用した場合について説明することとする。
図1に、LCD基板へのレジスト膜の形成と、露光処理後のレジスト膜の現像処理を行うレジスト塗布・現像処理システムの概略平面図を示す。このレジスト塗布・現像処理システム100は、複数のLCD基板Gを収容するカセットCを載置するカセットステーション(搬入出部)1と、LCD基板Gにレジスト塗布および現像を含む一連の処理を施すための複数の処理ユニットを備えた処理ステーション(処理部)2と、露光装置4との間でLCD基板Gの受け渡しを行うためのインターフェイスステーション(インターフェイス部)3とを備えており、カセットステーション1とインターフェイスステーション3はそれぞれ処理ステーション2の両端に配置されている。なお、図1において、レジスト塗布・現像処理システム100の長手方向をX方向、平面上においてX方向と直交する方向をY方向とする。
カセットステーション1は、カセットCをY方向に並べて載置できる載置台9と、処理ステーション2との間でLCD基板Gの搬入出を行うための搬送装置11を備えており、この載置台9と外部との間でカセットCの搬送が行われる。搬送装置11は搬送アーム11aを有し、カセットCの配列方向であるY方向に沿って設けられた搬送路10上を移動可能であり、搬送アーム11aによりカセットCと処理ステーション2との間でLCD基板Gの搬入出が行われる。
処理ステーション2は、基本的にX方向に伸びるLCD基板G搬送用の平行な2列の搬送ラインA・Bを有しており、搬送ラインAに沿ってカセットステーション1側からインターフェイスステーション3に向けて、スクラブ洗浄処理ユニット(SCR)21と、第1の熱的処理ユニットセクション26と、レジスト処理ユニット23と、第2の熱的処理ユニットセクション27と、が配列されている。
また、搬送ラインBに沿ってインターフェイスステーション3側からカセットステーション1に向けて、第2の熱的処理ユニットセクション27と、現像処理ユニット(DEV)24と、i線UV照射ユニット(i−UV)25と、第3の熱的処理ユニットセクション28と、が配列されている。スクラブ洗浄処理ユニット(SCR)21の上の一部にはエキシマUV照射ユニット(e−UV)22が設けられている。なお、エキシマUV照射ユニット(e−UV)22はスクラバ洗浄に先立ってLCD基板Gの有機物を除去するために設けられ、i線UV照射ユニット(i−UV)25は現像の脱色処理を行うために設けられる。
スクラブ洗浄処理ユニット(SCR)21では、その中でLCD基板Gが略水平姿勢で搬送されながら洗浄処理および乾燥処理が行われるようになっている。現像処理ユニット(DEV)24では、LCD基板Gが略水平姿勢で搬送されながら、現像液塗布、リンス、乾燥処理が逐次行われるようになっている。これらスクラブ洗浄処理ユニット(SCR)21および現像処理ユニット(DEV)24では、LCD基板Gの搬送は例えばコロ搬送またはベルト搬送により行われ、LCD基板Gの搬入口および搬出口は相対向する短辺に設けられている。また、i線UV照射ユニット(i−UV)25へのLCD基板Gの搬送は、現像処理ユニット(DEV)24の搬送機構と同様の機構により連続して行われる。
レジスト処理ユニット23は、後に詳細に説明するように、LCD基板Gを略水平姿勢で搬送しながら、レジスト液を供給し、塗布膜を形成するレジスト塗布装置(CT)23aと、減圧雰囲気にLCD基板GをさらすことによりLCD基板G上に形成された塗布膜に含まれる揮発成分を蒸発させて塗布膜を乾燥させる減圧乾燥装置(VD)23bと、を備えている。
第1の熱的処理ユニットセクション26は、LCD基板Gに熱的処理を施す熱的処理ユニットが積層して構成された2つの熱的処理ユニットブロック(TB)31・32を有しており、熱的処理ユニットブロック(TB)31はスクラブ洗浄処理ユニット(SCR)21側に設けられ、熱的処理ユニットブロック(TB)32はレジスト処理ユニット23側に設けられている。これら2つの熱的処理ユニットブロック(TB)31・32の間に第1の搬送装置33が設けられている。
図2の第1の熱的処理ユニットセクション26の側面図に示すように、熱的処理ユニットブロック(TB)31は、下から順にLCD基板Gの受け渡しを行うパスユニット(PASS)61と、LCD基板Gに対して脱水ベーク処理を行う2つの脱水ベークユニット(DHP)62・63と、LCD基板Gに対して疎水化処理を施すアドーヒージョン処理ユニット(AD)64が4段に積層された構成を有している。また、熱的処理ユニットブロック(TB)32は、下から順にLCD基板Gの受け渡しを行うパスユニット(PASS)65と、LCD基板Gを冷却する2つのクーリングユニット(COL)66・67と、LCD基板Gに対して疎水化処理を施すアドーヒージョン処理ユニット(AD)68が4段に積層された構成を有している。
第1の搬送装置33は、パスユニット(PASS)61を介してのスクラブ洗浄処理ユニット(SCR)21からのLCD基板Gの受け取り、上記熱的処理ユニット間のLCD基板Gの搬入出、およびパスユニット(PASS)65を介してのレジスト処理ユニット23へのLCD基板Gの受け渡しを行う。
第1の搬送装置33は、上下に延びるガイドレール91と、ガイドレール91に沿って昇降する昇降部材92と、昇降部材92上を旋回可能に設けられたベース部材93と、ベース部材93上を前進後退可能に設けられ、LCD基板Gを保持する基板保持アーム94とを有している。昇降部材92の昇降はモータ95によって行われ、ベース部材93の旋回はモータ96によって行われ、基板保持アーム94の前後動はモータ97によって行われる。このように第1の搬送装置33は、上下動、前後動、旋回動可能であり、熱的処理ユニットブロック(TB)31・32のいずれのユニットにもアクセスすることができる。
第2の熱的処理ユニットセクション27は、LCD基板Gに熱的処理を施す熱的処理ユニットが積層して構成された2つの熱的処理ユニットブロック(TB)34・35を有しており、熱的処理ユニットブロック(TB)34はレジスト処理ユニット23側に設けられ、熱的処理ユニットブロック(TB)35は現像処理ユニット(DEV)24側に設けられている。そして、これら2つの熱的処理ユニットブロック(TB)34・35の間に、第2の搬送装置36が設けられている。
図3の第2の熱的処理ユニットセクション27の側面図に示すように、熱的処理ユニットブロック(TB)34は、下から順にLCD基板Gの受け渡しを行うパスユニット(PASS)69とLCD基板Gに対してプリベーク処理を行う3つのプリベークユニット(PREBAKE)70・71・72が4段に積層された構成となっている。また、熱的処理ユニットブロック(TB)35は、下から順にLCD基板Gの受け渡しを行うパスユニット(PASS)73と、LCD基板Gを冷却するクーリングユニット(COL)74と、LCD基板Gに対してプリベーク処理を行う2つのプリベークユニット(PREBAKE)75・76が4段に積層された構成となっている。
第2の搬送装置36は、パスユニット(PASS)69を介してのレジスト処理ユニット23からのLCD基板Gの受け取り、上記熱的処理ユニット間のLCD基板Gの搬入出、パスユニット(PASS)73を介しての現像処理ユニット(DEV)24へのLCD基板Gの受け渡し、および後述するインターフェイスステーション3の基板受け渡し部であるエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)44に対するLCD基板Gの受け渡しおよび受け取り、を行う。なお、第2の搬送装置36は、第1の搬送装置33と同じ構造を有しており、熱的処理ユニットブロック(TB)34・35のいずれのユニットにもアクセス可能である。
第3の熱的処理ユニットセクション28は、LCD基板Gに熱的処理を施す熱的処理ユニットが積層して構成された2つの熱的処理ユニットブロック(TB)37・38を有しており、熱的処理ユニットブロック(TB)37は現像処理ユニット(DEV)24側に設けられ、熱的処理ユニットブロック(TB)38はカセットステーション1側に設けられている。そして、これら2つの熱的処理ユニットブロック(TB)37・38の間に、第3の搬送装置39が設けられている。
図4の第3の熱的処理ユニットセクション28の側面図に示すように、熱的処理ユニットブロック(TB)37は、下から順に、LCD基板Gの受け渡しを行うパスユニット(PASS)77と、LCD基板Gに対してポストベーク処理を行う3つのポストベークユニット(POBAKE)78・79・80が4段に積層された構成を有している。また、熱的処理ユニットブロック(TB)38は、下から順に、ポストベークユニット(POBAKE)81と、LCD基板Gの受け渡しおよび冷却を行うパス・クーリングユニット(PASS・COL)82と、LCD基板Gに対してポストベーク処理を行う2つのポストベークユニット(POBAKE)83・84が4段に積層された構成を有している。
第3の搬送装置39は、パスユニット(PASS)77を介してのi線UV照射ユニット(i−UV)25からのLCD基板Gの受け取り、上記熱的処理ユニット間のLCD基板Gの搬入出、パス・クーリングユニット(PASS・COL)82を介してのカセットステーション1へのLCD基板Gの受け渡しを行う。なお、第3の搬送装置39も第1の搬送装置33と同じ構造を有しており、熱的処理ユニットブロック(TB)37・38のいずれのユニットにもアクセス可能である。
処理ステーション2では、以上のように2列の搬送ラインA・Bを構成するように、かつ基本的に処理の順になるように各処理ユニットおよび搬送装置が配置されており、これら搬送ラインA・B間には空間40が設けられている。そして、この空間40を往復動可能にシャトル(基板載置部材)41が設けられている。このシャトル41はLCD基板Gを保持可能に構成されており、シャトル41を介して搬送ラインA・B間でLCD基板Gの受け渡しが行われる。シャトル41に対するLCD基板Gの受け渡しは、上記第1から第3の搬送装置33・36・39によって行われる。
インターフェイスステーション3は、処理ステーション2と露光装置4との間でLCD基板Gの搬入出を行う搬送装置42と、バッファカセットを配置するバッファステージ(BUF)43と、冷却機能を備えた基板受け渡し部であるエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)44とを有しており、タイトラー(TITLER)と周辺露光装置(EE)とが上下に積層された外部装置ブロック45が搬送装置42に隣接して設けられている。搬送装置42は搬送アーム42aを備え、この搬送アーム42aにより処理ステーション2と露光装置4との間でLCD基板Gの搬入出が行われる。
このように構成されたレジスト塗布・現像処理システム100においては、まず、カセットステーション1の載置台9に配置されたカセットC内のLCD基板Gが、搬送装置11により処理ステーション2のエキシマUV照射ユニット(e−UV)22に直接搬入され、スクラブ前処理が行われる。次いで搬送装置11によりLCD基板Gがスクラブ洗浄処理ユニット(SCR)21に搬入され、スクラブ洗浄される。スクラブ洗浄処理後、LCD基板Gは例えばコロ搬送により第1の熱的処理ユニットセクション26に属する熱的処理ユニットブロック(TB)31のパスユニット(PASS)61に搬出される。
パスユニット(PASS)61に配置されたLCD基板Gは、最初に、熱的処理ユニットブロック(TB)31の脱水ベークユニット(DHP)62・63のいずれかに搬送されて加熱処理され、次いで熱的処理ユニットブロック(TB)32のクーリングユニット(COL)66・67のいずれかに搬送されて冷却された後、レジストの定着性を高めるために熱的処理ユニットブロック(TB)31のアドヒージョン処理ユニット(AD)64および熱的処理ユニットブロック(TB)32のアドヒージョン処理ユニット(AD)68のいずれかに搬送され、そこでHMDSによりアドヒージョン処理(疎水化処理)される。その後、LCD基板Gは、クーリングユニット(COL)66・67のいずれかに搬送されて冷却され、さらに熱的処理ユニットブロック(TB)32のパスユニット(PASS)65に搬送される。このような一連の処理を行う際のLCD基板Gの搬送処理は、全て第1の搬送装置33によって行われる。
パスユニット(PASS)65に配置されたLCD基板Gは、パスユニット(PASS)65内に設けられた、例えば、コロ搬送機構等の基板搬送機構によって、レジスト処理ユニット23内へ搬入される。後に詳細に説明するように、レジスト塗布装置(CT)23aにおいては、LCD基板Gを水平姿勢で搬送しながらレジスト液を供給して塗布膜を形成し、その後、減圧乾燥装置(VD)23bにて塗布膜に減圧乾燥処理が施される。その後、LCD基板Gは減圧乾燥装置(VD)23bに設けられた基板搬送アームにより、レジスト処理ユニット23から第2の熱的処理ユニットセクション27に属する熱的処理ユニットブロック(TB)34のパスユニット(PASS)69に受け渡される。
パスユニット(PASS)69に配置されたLCD基板Gは、第2の搬送装置36により、熱的処理ユニットブロック(TB)34のプリベークユニット(PREBAKE)70・71・72および熱的処理ユニットブロック(TB)35のプリベークユニット(PREBAKE)75・76のいずれかに搬送されてプリベーク処理され、その後熱的処理ユニットブロック(TB)35のクーリングユニット(COL)74に搬送されて所定温度に冷却される。そして、第2の搬送装置36により、さらに熱的処理ユニットブロック(TB)35のパスユニット(PASS)73に搬送される。
その後、LCD基板Gは第2の搬送装置36によりインターフェイスステーション3のエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)44へ搬送され、必要に応じて、インターフェイスステーション3の搬送装置42により外部装置ブロック45の周辺露光装置(EE)に搬送されて、そこで、レジスト膜の外周部(不要部分)を除去するための露光が行われる。次いで、LCD基板Gは、搬送装置42により露光装置4に搬送されてそこでLCD基板G上のレジスト膜に所定パターンで露光処理が施される。なお、LCD基板Gは、一旦、バッファステージ(BUF)43上のバッファカセットに収容され、その後に露光装置4に搬送される場合がある。
露光終了後、LCD基板Gはインターフェイスステーション3の搬送装置42により外部装置ブロック45の上段のタイトラー(TITLER)に搬入されてLCD基板Gに所定の情報が記された後、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)44に載置される。LCD基板Gは、第2の搬送装置36により、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)44から第2の熱的処理ユニットセクション27に属する熱的処理ユニットブロック(TB)35のパスユニット(PASS)73へ搬送される。
パスユニット(PASS)73から現像処理ユニット(DEV)24まで延長されている例えばコロ搬送機構を作用させることにより、LCD基板Gはパスユニット(PASS)73から現像処理ユニット(DEV)24へ搬入される。現像処理ユニット(DEV)24では、例えば、基板を水平姿勢で搬送しながら現像液がLCD基板G上に液盛りされ、その後、一旦、LCD基板Gの搬送を停止してLCD基板を所定角度傾けることにより、LCD基板上の現像液を流し落とし、さらにこの状態でLCD基板Gにリンス液を供給して、現像液を洗い流す。その後、LCD基板Gを水平姿勢に戻して、再び搬送を開始し、乾燥用窒素ガスまたは空気をLCD基板Gに吹き付けることにより、LCD基板を乾燥させる。
現像処理終了後、LCD基板Gは現像処理ユニット(DEV)24から連続する搬送機構、例えばコロ搬送によりi線UV照射ユニット(i−UV)25に搬送され、LCD基板Gに対して脱色処理が施される。その後、LCD基板Gはi線UV照射ユニット(i−UV)25内のコロ搬送機構により第3の熱的処理ユニットセクション28に属する熱的処理ユニットブロック(TB)37のパスユニット(PASS)77に搬出される。
パスユニット(PASS)77に配置されたLCD基板Gは、第3の搬送装置39により熱的処理ユニットブロック(TB)37のポストベークユニット(POBAKE)78・79・80および熱的処理ユニットブロック(TB)38のポストベークユニット(POBAKE)81・83・84のいずれかに搬送されてポストベーク処理され、その後熱的処理ユニットブロック(TB)38のパス・クーリングユニット(PASS・COL)82に搬送されて所定温度に冷却された後、カセットステーション1の搬送装置11によって、カセットステーション1に配置されている所定のカセットCに収容される。
次に、レジスト処理ユニット23について詳細に説明する。図5はレジスト処理ユニット23の概略平面図である。レジスト処理ユニット23は、レジスト塗布装置(CT)23aと減圧乾燥装置(VD)23bとから構成されている。
レジスト塗布装置(CT)23aは、基板搬送方向の上流側から下流側に向かって、大略的に、熱的処理ユニットブロック(TB)32のパスユニット(PASS)65からLCD基板Gを搬入するためのエリアである基板搬入部5aと、LCD基板Gに塗布膜を形成するための塗布処理部5bと、LCD基板Gを減圧乾燥装置(VD)23bへ搬出するための基板搬出部5cと、に分けられる。
基板搬入部5aには、搬入ステージ12aと、第1基板搬送機構13aとが設けられている。搬入ステージ12aには、X方向に延在する帯状の孔部101がY方向に複数(例えば、図5に示すように3本)形成されている。また、搬入ステージ12aの表面には、窒素ガスや空気等のガスを噴射するための複数のガス噴射口16が所定位置に形成されており、ガス噴射口16から噴射されるガスによって、LCD基板Gを略水平姿勢で搬入ステージ12aの表面から所定距離浮いた状態とすることができるようになっている。
第1基板搬送機構13aは、搬入ステージ12aに設けられた孔部101を利用して配置されている。図6に第1基板搬送機構13aの概略構造を示す断面図を示す。第1基板搬送機構13aは、LCD基板Gを保持するチャック部材102と、チャック部材102を支持するチャック支持部材103と、X方向に延在するガイド105と、ガイド105と嵌合し、チャック支持部材103をX方向で往復移動させるスライダ104と、を具備している。
チャック部材102としては、例えば、真空ポンプ等の減圧装置106を作動することによって吸引力を発揮する吸着パッドを用いることができる。チャック部材102は、その基板吸着面(上面)が搬入ステージ12aの表面から所定高さ突出するようにして、Y方向に並べられて、各孔部101に配置されている。
熱的処理ユニットブロック(TB)32のパスユニット(PASS)65から所定の手段によって基板搬入部5aに搬入されたLCD基板Gは、搬入ステージ12aから浮いた状態で各チャック部材102に保持され、この状態でスライダ104をX方向に駆動してチャック支持部材103を移動させることにより、LCD基板Gを塗布処理部5bへ搬送することができる。なお、LCD基板Gの平面度を高くするためには、ガス噴射口16の直径を短くして、ガス噴射口16の配置数を多くすることが好ましい。
スライダ104にはその位置を検出するためのリニアスケール150aが取り付けられており、このリニアスケール150aの指示値は、スライダ104の位置制御やLCD基板Gの位置制御、基板搬送速度制御等に用いられる。基板搬入部5aにおいては、基板搬送速度の制御には高い精度は必要ではないことから、リニアスケール150aとして高精度のものを用いる必要がなく、これによって装置コストを低減することができる。なおリニアスケール150aは後述するリニアスケール150bと同じ構成を有し、このリニアスケール150bについては後に図8を参照しながらより詳しく説明することとする。
塗布処理部5bには、塗布ステージ12bと、LCD基板Gの表面にレジスト液を供給するレジスト供給ノズル14と、レジスト供給ノズル14を洗浄等するためのノズル洗浄ユニット15と、第2基板搬送機構13bと、が配設されている。塗布ステージ12bの表面には、搬入ステージ12aと同様に、所定位置にガス噴射口16が形成されている。塗布ステージ12bには、搬入ステージ12aのような孔部101は形成されていないために、LCD基板Gを略水平姿勢で保持する際の平坦度を高めることができる。
なお、塗布ステージ12bに、LCD基板Gの裏面と塗布ステージ12bとの間の雰囲気を吸引する複数の吸引孔を設け、これらの吸引孔とガス噴射口16とを、例えば、千鳥状に配置してもよい。この場合には、ガス噴射口16からのガス噴射と吸引孔からの雰囲気吸引にる平衡状態により、LCD基板Gを略水平姿勢で保持する際の平坦度を搬入ステージ12aや後述する搬出ステージ12cよりもさらに高めることができる。
図7に第2基板搬送機構13bの概略構成を示す断面図を示す。第2基板搬送機構13bは、LCD基板GのY方向端の一部を保持するチャック部材48a・48bと、チャック部材48a・48bをそれぞれ支持するチャック支持部材49a・49bと、チャック支持部材49a・49を連結する連結部材50と、塗布ステージ12bのY方向側面にX方向に延在するように配置されたガイド51a・51bと、ガイド51a・51bと嵌合し、連結部材50をX方向で往復移動させるスライダ52と、を備えている。
チャック部材48a・48bとしては、チャック部材101と同様に、真空ポンプ等の減圧装置53を動作させることにより、LCD基板Gを吸着保持することができるパッドが好適に用いられる。チャック部材48a・48bは、LCD基板Gにおいてレジスト液が塗布されない部分の裏面側、つまりLCD基板Gの裏面のY方向端部近傍で、LCD基板Gを保持する。
スライダ52にはその位置を検出するためのリニアスケール150bが取り付けられている。図8にリニアスケール150bの構成およびスライダ52への取り付け状態を模式的に示す説明図を示す。リニアスケール150bは、ガイド51a・51bと平行に配置されたリボンスケール161と、リボンスケール161を支持するフレーム163と、リボンスケール161にその長手方向に移動自在に取り付けられた検出ヘッド162と、を有している。
例えば、検出ヘッド162はリボンスケール161に沿って移動する際に、磁気的手段により、移動距離(検出ヘッド162の位置、つまりスライダ52の位置)を測定する。その指示値は、チャック支持部材49a・49bの位置制御やLCD基板Gの位置制御、基板搬送速度制御に用いられる。塗布処理部5bにおいては、基板搬送速度の変化は塗布膜厚のばらつき等となって現れるために、膜厚均一性に優れた塗布膜を形成するためには、基板搬送速度制御を高い精度が要求される。このため、リニアスケール150bとしては、高精度のものを用いることが好ましい。これにより、塗布膜の性状を一定に保持することができる。
図9にレジスト供給ノズル14の概略斜視図を示す。レジスト供給ノズル14は、一方向に長い長尺状の箱体14aに、レジスト液を略帯状に吐出するスリット状のレジスト吐出口14bが設けられた構造を有している。レジスト供給ノズル14は図5に示されるように、その長手方向がY方向と一致するように配置されている。塗布処理部5bでは、第2基板搬送機構13bによってLCD基板GをX方向に搬送しながら、レジスト供給ノズル14からレジスト液を吐出することにより、LCD基板に塗布膜が形成される。
ノズル洗浄ユニット15は支柱部材54に取り付けられて、塗布ステージ12bの上方に固定配置されている。ノズル洗浄ユニット15の詳細な構造の図示は省略するが、ノズル洗浄ユニット15は、LCD基板Gへのレジスト液供給前に予備的にレジスト供給ノズル14からレジスト液を吐出させる、所謂、ダミーディスペンスを行うためのダミーディスペンス部と、レジスト供給ノズル14のレジスト吐出口14bが乾燥しないようにレジスト吐出口14bを溶剤(例えば、シンナー)の蒸気雰囲気で保持するためのノズルバスと、レジスト供給ノズル14のレジスト吐出口14b近傍に付着したレジストを除去するためのノズル洗浄機構と、を備えている。
レジスト供給ノズル14は、レジスト供給ノズル14をX方向およびZ方向に移動させることができるノズル移動機構20(図5参照)によって、LCD基板Gにレジスト液を供給する位置とノズル洗浄ユニット15において洗浄処理等される各位置との間で移動することができるようになっている。
基板搬出部5cには、搬出ステージ12cと、第3基板搬送機構13cと、基板搬出部5cから減圧乾燥装置(VD)23bへLCD基板Gを搬送する基板搬送アーム19と、が設けられている。
搬出ステージ12cには、基板搬出部5cへ搬送されてきたLCD基板Gを基板搬送アーム19に受け渡すために、LCD基板Gを持ち上げるリフトピン47が設けられている。この点を除いて、搬出ステージ12cの他の部分の構造は基板搬入部5aに設けられた搬入ステージ12aの構造と同じである。また、第3基板搬送機構13cの構造は基板搬入部5aに設けられた第1基板搬送機構13aの構造と同じである。このため、ここでは、搬出ステージ12cと第3基板搬送機構13cについての詳細な説明は省略する。
基板搬送アーム19は、X方向、Y方向、Z方向(鉛直方向)に移動可能であり、LCD基板GのY方向端部近傍を保持して、LCD基板Gを搬送する。なお、基板搬送アーム19は、さらに減圧乾燥装置(VD)23bから熱的処理ユニットブロック(TB)34に設けられたパスユニット(PASS)69へのLCD基板Gの搬送を行うことができるようになっている。
減圧乾燥装置(VD)23bは、LCD基板Gを載置するための載置台17と、載置台17および載置台17に載置されたLCD基板Gを収容するチャンバ18と、レジスト塗布装置(CT)23aを備えている。減圧乾燥装置(VD)23bが具備する載置台17の表面には、LCD基板Gを支持するプロキシミティピン(図示せず)が所定位置に設けられている。チャンバ18は固定された下部容器と昇降自在な上部蓋体からなる上下2分割構造を有している。
次に、上述のように構成されたレジスト処理ユニット23におけるLCD基板Gの搬送形態について説明する。図10はレジスト処理ユニット23におけるLCD基板Gの搬送形態を模式的に示す説明図である。
最初に、図10(a)に示すように、基板搬入部5aにおいて、第1基板搬送機構13aのチャック部材102を熱的処理ユニットブロック(TB)32側に配置する。この状態で、熱的処理ユニットブロック(TB)32のパスユニット(PASS)65から、このパスユニット(PASS)65に設けられた所定の搬送機構、例えば、コロ搬送機構や搬送アームによって、LCD基板Gが基板搬入部5aに搬入され、チャック部材102がこのLCD基板Gの基板搬送方向後方端近傍を保持するととともに、ガス噴射口16から噴射されるガスによってLCD基板Gは搬入ステージ12aから浮いた状態で保持される。
続いて、図10(a)の状態から図10(b)の状態に移行するように、チャック部材102は、LCD基板Gを塗布処理部5b側に押し出すようにして、LCD基板Gを搬送する。第1基板搬送機構13aがLCD基板Gの搬送を開始する前または搬送中に、塗布処理部5bでは、第2基板搬送機構13bのチャック部材48a・48b(図10(a)に図示し、図10(b)〜(f)では図示略)がそれぞれ設けられたチャック支持部材49a・49bを、LCD基板Gを受け取ることができる位置に待機配置させておく。
LCD基板Gは搬入ステージ12aから浮上しているために、LCD基板Gを搬送するために必要な力は小さくて済み、図10(b)に示すように、Y方向に並べられた複数のチャック部材102でLCD基板Gを保持しているために、LCD基板Gが基板搬送路である搬入ステージ12a〜塗布ステージ12b上から外れることはない。
図10(b)に示すように、チャック部材102がその可動範囲である塗布処理部5b側の終点に到達したら、LCD基板Gを第2基板搬送機構13bのチャック部材48a・48bに持ち替える。この状態でもLCD基板G全体は、搬入ステージ12aおよび塗布ステージ12bから浮いた状態に維持される。ここでも、LCD基板Gは塗布ステージ12bから浮上しているために、LCD基板Gを搬送するために必要な力は小さくて済む。
その後、図10(c)に示すように、LCD基板Gをレジスト供給ノズル14側へ移動させる。LCD基板Gがレジスト供給ノズル14の下を通過する際に、LCD基板Gの表面にレジスト液が帯状に供給され、これによって塗布膜が形成される。第2基板搬送機構13bには、前述したように、高精度のリニアスケール150bが設けられているために、LCD基板Gを高精度で搬送することができ、これによって厚み均一性等に優れた品質の高い塗布膜を形成することができる。
また、図10(c)に示されるように、LCD基板Gに塗布膜が形成されている間に、基板搬入部5aにおいては、チャック部材102を熱的処理ユニットブロック(TB)32側に戻す。これにより次に処理するLCD基板Gの搬入が可能となる。さらに、基板搬出部5cにおいては、第3基板搬送機構13cが具備するチャック部材(チャック部材102′とする)を塗布処理部5b側に配置しておく。
次に、図10(d)に示すように、塗布膜が形成されたLCD基板Gをチャック部材102′が保持することができる位置まで搬送し、LCD基板Gをチャック部材48a・48bからチャック部材102′へ持ち替える。これによりフリーとなったチャック部材48a・48bを基板搬入部5a側に戻すことができるようになる。一方、基板搬入部5aには次のLCD基板Gを搬入する。このように、レジスト塗布装置(CT)23aでは、第1基板搬送機構13aと第2基板搬送機構13bが直列に設けられていることによって、基板搬入部5aへの基板投入間隔を時間的に短くして、スループットを上げることができる。
その後、図10(e)に示されるように、チャック部材102′はLCD基板Gを引っ張るようにして、LCD基板Gを基板搬出部5c内に搬入する。そして、図示していないが、チャック部材102′によるLCD基板Gの吸着保持を解除するとともに、リフトピン47(図5参照)を上昇させることによってLCD基板Gを所定の高さへ持ち上げる。その後、LCD基板Gは基板搬送アーム19へ移し替えられた後に、減圧乾燥装置(VD)23bへ搬送される。一方、新たに基板搬入部5aに搬入されたLCD基板Gは、基板搬入部5a側に戻ったチャック部材48a・48bに移し替えられる。
続いて、図10(f)に示すように、チャック部材102′は塗布処理部5b側に戻される。また、LCD基板Gのレジスト供給ノズル14側への搬送が開始される。以降、上述した工程を繰り返すことによって、複数のLCD基板Gが連続して処理される。
このように、レジスト塗布装置(CT)23aでは、第1〜第3基板搬送機構13a〜13cの搬送および基板受け渡しのタイミングを適切に設定することにより、高いスループットでLCD基板Gを搬送することができる。また、第2基板搬送機構13bによる基板搬送長が短いために、高精度のリニアスケール150bの必要長さを最小限に抑えることができ、これにより装置コストが高くなることを抑制することができる。また、少なくともレジストをLCD基板Gに塗布する領域、つまり、レジスト供給ノズル14の下方近傍では、塗布ステージ12bおよび第2基板搬送機構13bを用いるので、LCD基板Gに精度良くレジストを塗布することができる。
なお、複数のLCD基板Gを処理する間のレジスト供給ノズル14の動作例としては、(1)ノズル洗浄ユニット15のダミーディスペンス部でのダミーディスペンス、(2)複数枚のLCD基板Gへのレジスト液供給、(3)ノズル洗浄ユニット15のノズル洗浄機構によるレジスト供給ノズル14の洗浄処理、(4)ノズル洗浄ユニット15のノズルバスでのレジスト吐出口14bの乾燥抑制、(5)前記(1)〜(4)の繰り返し、が挙げられる。この場合において、前記(3)の洗浄処理後に前記(4)を行うことなく、前記(1)へ戻った動作を行わせてもよい。
次に、別のレジスト塗布装置(CT)23a′について、その概略平面図である図11を参照しながら説明する。図11に示されるように、レジスト塗布装置(CT)23a′と先に説明したレジスト塗布装置(CT)23aとの違いは、レジスト塗布装置(CT)23a′が、レジスト塗布装置(CT)23aを構成する塗布処理部5bと基板搬出部5cとを合わせた、塗布/搬出処理部6を有している。
すなわち、塗布/搬出処理部6は、レジスト塗布装置(CT)23aの塗布処理部5bが具備する塗布ステージ12bと基本的には同じ構成を有し、かつ、基板搬送方向の下流側の所定位置にリフトピン47が設けられた塗布/搬出ステージ130と、レジスト塗布装置(CT)23aの塗布処理部5bに設けられている第2基板搬送機構13bと実質的に同じ構造を有する第2基板搬送機構131と、レジスト供給ノズル14と、ノズル洗浄ユニット15と、を備えている。
なお、塗布/搬出ステージ130おいて、LCD基板Gの裏面と塗布/搬出ステージ130の表面との間の雰囲気を吸引する複数の吸引孔を、塗布部側(つまり、LCD基板Gにレジスト液を供給するために、高精度な姿勢制御が望まれる領域)の領域に設け、それ以外の部分(つまり、搬出側)には設けない構造としてもよい。
図11に示されるように、レジスト塗布装置(CT)23a′では、塗布膜が形成されたLCD基板Gを減圧乾燥装置(VD)23bに搬出するためのゾーンは、LCD基板Gを持ち上げることが許容される塗布/搬出ステージ130の基板搬送方向下流側に設けることができ、このゾーンにリフトピン47が配置される。レジスト塗布装置(CT)23a′では、基板搬送アーム19は、第2基板搬送機構131と衝突しないように、ガイド51a・51bの外側と減圧乾燥装置(VD)23bとの間で移動可能に配置されている。
レジスト塗布装置(CT)23aを構成する塗布処理部5bと基板搬出部5cとを合わせることによって、レジスト塗布装置(CT)23a′を構成することができるように、レジスト塗布装置(CT)23aを構成する基板搬入部5aと塗布処理部5bとを合わせた搬入/塗布処理部7を備えた、図12の平面図に示すレジスト塗布装置(CT)23a″を構成することも可能である。
すなわち、レジスト塗布装置(CT)23a″では、搬入/塗布処理部7は、搬入/塗布ステージ140と、第1基板搬送機構141と、レジスト供給ノズル14と、ノズル洗浄ユニット15と、を備えている。搬入/塗布ステージ140は、レジスト塗布装置(CT)23aの塗布ステージ12bと実質的に同じ構造を有しており、その基板搬送方向長さが異なるだけである。また、第1基板搬送機構141aは、レジスト塗布装置(CT)23aの塗布処理部5bに設けられている第2基板搬送機構13bと実質的に同じ構造を有しており、搬入/塗布処理部7における基板搬送を行う。なお、基板搬出部5cに設けられている第2基板搬送機構141bは、レジスト塗布装置(CT)23aの基板搬出部5cに設けられている第3基板搬送機構13cと同じである。
なお、搬入/塗布ステージ140おいて、LCD基板Gの裏面と搬入/塗布ステージ140の表面との間の雰囲気を吸引する複数の吸引孔を、塗布部側の領域に設け、それ以外の部分(つまり、搬入側)には設けない構造としてもよい。
これらのレジスト塗布装置(CT)23a′・23″では、先に説明したレジスト塗布装置(CT)23aよりも基板搬送長を短くすることが可能であり、これによりフットプリントを小さくすることができる。レジスト液の供給を受けながらLCD基板Gを搬送する基板搬送機構、つまり、レジスト塗布装置(CT)23a′の第2基板搬送機構131と、レジスト塗布装置(CT)23″の第1基板搬送機構141aには、高精度なリニアスケールが用いられる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。例えば、レジスト塗布装置(CT)23aの基板搬入部5aに設けられる第1基板搬送機構13aには、基板搬送速度や基板搬送位置の制御に高い精度が要求されないことから、チャック支持部材103の位置測定にリニアスケールを用いることなく、より安価な振り子センサ等を用いることができる。このことは基板搬出部5cについても同様である。
また、レジスト塗布装置(CT)23aの基板搬入部5aに設けられる第1基板搬送機構13aとして、LCD基板Gを保持するチャック部材として、LCD基板Gを吸着保持するものを示したが、第1基板搬送機構13aはこれに限定されるものではない。例えば、搬入ステージ12aの孔部101にベルト搬送機構やコロ搬送機構を設け、LCD基板Gを、このベルトやコロで支持し、かつ、ガス噴射口16から噴射されるガスによって搬入ステージ12aの表面に接触しないようにして、搬送してもよい。このような基板搬送機構は基板搬出部5cにも適用可能である。
さらにまた、搬入ステージ12aや搬出ステージ12cの代わりに塗布ステージ12bと同じ構造のものを用い、第1・第3基板搬送機構13a・13cの代わりに第2基板搬送機構13bと同じ構造のものを用いてもよいことはいうまでもない。上記説明においては、塗布膜としてレジスト膜を取り上げたが、塗布膜はこれに限定されるものではなく、反射防止膜や感光性を有さない絶縁膜等であってもよい。
本発明はLCDガラス基板等の大型基板に、レジスト膜等の塗布膜を形成するレジスト膜形成装置等の塗布膜形成装置に好適である。
本発明の塗布膜形成装置の一実施形態であるレジスト塗布装置を具備するレジスト塗布・現像処理システムの概略平面図。 図1に示したレジスト塗布・現像処理システムの第1の熱的処理ユニットセクションを示す側面図。 図1に示したレジスト塗布・現像処理システムの第2の熱的処理ユニットセクションを示す側面図。 図1に示したレジスト塗布・現像処理システムの第3の熱的処理ユニットセクションを示す側面図。 レジスト処理ユニットの概略平面図。 レジスト処理ユニットに設けられる第1基板搬送機構の概略構造を示す断面図。 レジスト処理ユニットに設けられる第2基板搬送機構の概略構造を示す断面図。 リニアスケールの構成および取り付け状態を示す説明図。 レジスト供給ノズルの概略斜視図。 レジスト処理ユニットにおけるLCD基板の搬送形態を模式的に示す説明図。 別のレジスト塗布装置(CT)の概略平面図。 さらに別のレジスト塗布装置(CT)の概略平面図。
符号の説明
1;カセットステーション
2;処理ステーション
3;インターフェイスステーション
12a;搬入ステージ
12b;塗布ステージ
12c;搬出ステージ
13a〜13c;第1〜第3基板搬送機構
14;レジスト供給ノズル
15;ノズル洗浄ユニット
16:ガス噴射口
23;レジスト処理ユニット
23a;レジスト塗布装置(CT)
100;レジスト塗布・現像処理システム
G;LCD基板

Claims (12)

  1. 基板を略水平姿勢で一方向に搬送しながら前記基板に所定の塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布膜形成装置であって、
    基板を搬入するための基板搬入部と、
    基板に所定の塗布液を供給して塗布膜を形成するための塗布処理部と、
    塗布膜の形成された基板を搬出するための基板搬出部と、
    前記基板搬入部と前記基板搬出部との間に実質的に直列に配置され、前記基板搬入部から前記基板搬出部へ基板を搬送する複数の基板搬送機構と、
    を有することを特徴とする塗布膜形成装置。
  2. 前記塗布処理部は、
    水平面において基板搬送方向に直交する方向に伸び、帯状に塗布液を吐出するスリット状の塗布液吐出口を有する塗布液供給ノズルと、
    前記塗布液供給ノズルに少なくとも洗浄処理を施すノズル洗浄ユニットと、
    前記塗布液供給ノズルを、前記第2の基板搬送機構によって搬送される基板に塗布液を供給する位置および前記ノズル洗浄ユニットにアクセスさせるノズル移動機構と、
    を具備することを特徴とする請求項1に記載の塗布膜形成装置。
  3. 前記複数の基板搬送機構は、
    前記基板搬入部から前記塗布処理部へ基板を搬送する第1の基板搬送機構と、
    前記塗布処理部において基板を搬送する第2の基板搬送機構と、
    前記塗布処理部から前記基板搬出部へ基板を搬送する第3の基板搬送機構と、であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塗布膜形成装置。
  4. 前記第1、第2、第3の基板搬送機構はそれぞれ、基板搬送精度を制御するための第1、第2、第3のリニアスケールを具備し、
    前記第2のリニアスケールは前記第1および第3のリニアスケールよりも高精度であることを特徴とする請求項3に記載の塗布膜形成装置。
  5. 前記塗布処理部は所定のガスを噴射するガス噴射口を有する主ステージを具備し、
    前記第2の基板搬送機構は、基板の基板搬送方向に垂直な方向の端部近傍で基板を保持する第1のチャック部材と、前記第1のチャック部材を移動させる第1のチャック移動機構と、を具備し、
    前記第1のチャック部材に保持された基板は、前記ガス噴射口から噴射されるガスによって前記主ステージから浮いた状態で搬送されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の塗布膜形成装置。
  6. 前記基板搬入部および前記基板搬出部はそれぞれ、所定のガスを噴射するガス噴射口および基板搬送方向と平行に設けられた所定幅の帯状の貫通孔とを有する副ステージを具備し、
    前記第1および第3の基板搬送機構はそれぞれ、前記貫通孔に配置され、基板の裏面を吸着保持する第2のチャック部材と、前記第2のチャック部材を前記貫通孔の長手方向で移動させる第2のチャック移動機構と、を具備し、
    前記第2のチャック部材に保持された基板は、前記ガス噴射口から噴射されるガスによって前記ステージから浮いた状態で搬送されることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の塗布膜形成装置。
  7. 前記複数の基板搬送機構は、
    前記基板搬入部から前記塗布処理部へ基板を搬送し、かつ、前記塗布処理部において基板を搬送する第1の基板搬送機構と、
    前記塗布処理部から前記基板搬出部へ基板を搬送する第2の基板搬送機構と、であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塗布膜形成装置。
  8. 前記第1、第2の基板搬送機構はそれぞれ、基板搬送精度を制御するための第1、第2のリニアスケールを具備し、
    前記第1のリニアスケールは前記第2リニアスケールよりも高精度であることを特徴とする請求項7に記載の塗布膜形成装置。
  9. 前記基板搬入部および塗布処理部は所定のガスを噴射するガス噴射口を有する主ステージを具備し、
    前記基板搬出部は所定のガスを噴射するガス噴射口および基板搬送方向と平行に設けられた所定幅の帯状の貫通孔とを有する副ステージを具備し、
    前記第1の基板搬送機構は、基板の基板搬送方向に垂直な方向の端部近傍で基板を保持する第1のチャック部材と、前記第1のチャック部材を移動させる第1のチャック移動機構と、を具備し、
    前記第2の基板搬送機構は、前記貫通孔に配置され、基板の裏面を吸着保持する第2のチャック部材と、前記第2のチャック部材を前記貫通孔の長手方向で移動させる第2のチャック移動機構と、を具備し、
    基板は、前記ガス噴射口から噴射されるガスによって前記主ステージおよび前記副ステージから浮いた状態で搬送されることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の塗布膜形成装置。
  10. 前記複数の基板搬送機構は、
    前記基板搬入部から前記塗布処理部へ基板を搬送する第1の基板搬送機構と、 前記塗布処理部において基板を搬送し、かつ、前記塗布処理部から前記基板搬出部へ基板を搬送する第2の基板搬送機構と、であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塗布膜形成装置。
  11. 前記第1、第2の基板搬送機構はそれぞれ、基板搬送精度を制御するための第1、第2のリニアスケールを具備し、
    前記第2のリニアスケールは前記第1のリニアスケールよりも高精度であることを特徴とする請求項10に記載の塗布膜形成装置。
  12. 前記塗布処理部および基板搬出部は所定のガスを噴射するガス噴射口を有する主ステージを具備し、
    前記基板搬入部は所定のガスを噴射するガス噴射口および基板搬送方向と平行に設けられた所定幅の帯状の貫通孔とを有する副ステージを具備し、
    前記第2の基板搬送機構は、基板の基板搬送方向に垂直な方向の端部近傍で基板を保持する第1のチャック部材と、前記第1のチャック部材を移動させる第1のチャック移動機構と、を具備し、
    前記第1の基板搬送機構は、前記貫通孔に配置され、基板の裏面を吸着保持する第2のチャック部材と、前記第2のチャック部材を前記貫通孔の長手方向で移動させる第2のチャック移動機構と、を具備し、
    基板は、前記ガス噴射口から噴射されるガスによって前記主ステージおよび前記副ステージから浮いた状態で搬送されることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の塗布膜形成装置。
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