JP2005243351A - 冷陰極蛍光ランプおよびバックライトユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 冷陰極蛍光ランプ54は、電極56と電極14を有する。電極56は、高圧ケーブル28と接続されたリード線28と接合されている。電極14は、接地側のフラットケーブル32と接続されたリード線18と接合されている。ここで、フラットケーブル32は高圧ケーブル28よりも熱伝導性が低い。そして、電極56は、電極14よりも全長を短くすることにより、実質的に放電に寄与する有効電極表面積を電極14よりも縮小している。
【選択図】 図5
Description
このバックライトユニットの方式としては、大別して、LCDパネルの背面に導光板を置き、その導光板の端面に蛍光ランプを配置するエッジライト方式(サイドライト方式、または導光板方式ともいう。)と、LCDパネルの背面に複数本の蛍光ランプを当該背面に並行に配列する直下方式の2種類がある。両者を比較した場合、一般的に、エッジライト方式は薄型化と発光面の輝度均一性に優れるが高輝度化の面で不利であり、一方、直下方式は高輝度化の点では優れるが薄型化の面で不利であるということができる。
エッジライト方式のバックライトユニットについて、もう少し詳細に説明すると、エッジライト方式は、LCDパネル背面に配される導光板の一側面に対向して並行に細長い冷陰極蛍光ランプを配置し、この冷陰極蛍光ランプから放出された光を前記一側面から導光板内に導入し、この導光板内で反射させて、LCDパネルに面する側の主面から放出するように構成されており、当該主面から放出された光をLCDパネル背面に照射するようになっている。このような構成のエッジライト方式のバックライトユニットは、導光板の一側面に冷陰極蛍光ランプを配置した構成であるので、バックライトユニット全体の厚みを薄くすることができ、LCD装置全体の薄型化に貢献する。
なお、後述するように、上記した問題は、エッジライト方式のバックライトユニットに限らず、直下方式のバックライトユニットでも生じ得ることが本発明者によって確認されている。
本発明の請求項3記載の冷陰極蛍光ランプは、前記第1の電極の有効電極表面積の値を前記第2の電極の有効電極表面積の値で除して得られる面積比が0.5以上0.9以下の範囲に設定されていることを特徴とする。
本発明の請求項5記載の冷陰極蛍光ランプは、前記第1の電極を形成する金属材料として、ニッケルが選択され、前記第2の電極を形成する金属材料として、ニオブ、タンタル、モリブデンの内の一の金属材料が選択されていることを特徴とする。
本発明の請求項8記載の冷陰極蛍光ランプは、前記第1および第2のリード線は円形断面を有しており、前記第1のリード線の外径を前記第2のリード線の外径で除して得られる線径比が0.65以上0.85以下の範囲に設定されていることを特徴とする。
本発明の請求項10記載の液晶ディスプレイ装置用バックライトユニットは、ガラス管内に一対の電極が封入され、一方の電極と接合された第1のリード線が前記ガラス管の一方の端部から延出され、他方の電極と接合された第2のリード線が前記ガラス管の他方の端部から延出されてなる構成を有する冷陰極蛍光ランプを光源として備えた液晶ディスプレイ装置用バックライトユニットであって、前記第1のリード線と接続され、電源回路からの電力を供給するための高圧側配線と、前記第2のリード線と接続され、電源回路からの電力を供給するための配線であって、前記高圧側配線よりも熱伝導性の低い接地側配線と、前記第1のリード線側の前記ガラス管端部に密着され、当該ガラス管端部と第1リード線とを覆う電気絶縁性を有する第1のブッシュと、前記第2のリード線側の前記ガラス管端部に密着され、当該ガラス管端部を覆う電気絶縁性を有する第2のブッシュと、前記両ブッシュよりも熱伝導性の高い材料からなり、当該両ブッシュを支持する支持部材とを有し、前記第1のブッシュから前記支持部材へ至る間の熱伝導性の方が、前記第2のブッシュから前記支持部材へ至る間の熱伝導性よりも低くなるように構成されていることを特徴とする。
請求項12記載のバックライトユニットは、前記第1のブッシュと前記支持部材との間の接触面積が、前記第2のブッシュと前記支持部材との間の接触面積よりも小さいことを特徴とする。
請求項14記載のバックライトユニットは、前記第1および第2のブッシュは、シリコンゴムで形成され、前記支持部材は、金属板からなることを特徴とする。
請求項17記載のバックライトユニットは、前記第1の電気絶縁性ブッシュが、前記第2の電気絶縁性ブッシュを形成する材料よりも熱伝導性の低い材料で形成されていることを特徴とする。
図1は、15インチサイズのLCD(液晶ディスプレイ)装置用バックライトユニット2等の概略構成を示す分解斜視図である。
バックライトユニット2は、LCD(液晶ディスプレイ)パネル4の背面4Aに配されて用いられるものであり、透明なアクリル等で作製された導光板6のエッジ部(本例では、導光板6の下辺端部)に光源として冷陰極蛍光ランプ(以下、単に「ランプ」という。)8を配置してなる、いわゆるエッジライト方式のバックライトユニットである。
ランプ8は、円形断面を有するガラス管の両端部が封止されてなるガラスバルブ10を有し、当該ガラスバルブ10の両端部分には一対の電極12、14が設けられている。
電極12、14は、有底筒状をしたいわゆるホロー型電極であり、外側底部には、それぞれリード線16、18がレーザ溶接等によって接合されている。なお、電極12、14はニッケル板を加工したものである。
ガラスバルブ10内面の図2に示す領域には、蛍光体膜20が形成されている。蛍光体膜20は、3種類の赤、緑及び青発光のY2O3:Eu、LaPO4:Ce3,Tb3及びBaMg2Al16O27:Eu2蛍光体を混合してなる希土類蛍光体を塗布し、乾燥して固化したものである。
上記の構成の内、電極12、14について、もう少し詳細に説明する。上記したように、電極12、14として、ホロー型の電極を採用している。これは、ランプ点灯時の放電によって生じる電極におけるスパッタリングの抑制に有効であるからである(詳細は、特開2002−289138号公報等を参照。)。
図3(a)に示すように、ランプ8の両端部には、それぞれシリコンゴムからなるブッシュ24、26が嵌めこまれている。なお、ブッシュ24、26については後述する。配線とリード線16、18とは、各々のブッシュ24、26内で接続されている。
図1に戻り、上記のようにして高圧ケーブル28、フラットケーブル32が接続され、ブッシュ24、26が装着されたランプ8は、上述したように、導光板6の下側端部に配置される。この際、ブッシュ24、26には、「コ」字断面を有するリフレクタ36がはめ込まれる。リフレクタ36は、長尺の金属板が「コ」字状に屈曲加工されてなるものであり、その内面(ランプ8を三方から包囲する面)に反射膜(不図示)が形成されている。なお、「コ」字断面における対向する2面の内面間の距離は約3.8mmである。
導光板6に対し、拡散シート38、40、プリズムシート42、44および反射シート46が重ねあわされて、額縁状をした樹脂支持枠48にはめ込まれる。なお、この際、導光板6と一緒に、ランプ8およびリフレクタ36もはめ込まれる。
図4に、金属裏蓋板50を取り付けた状態の断面図を示す。当該断面図は、ブッシュ24にガラスバルブ10が挿入されている箇所で切断した図である。なお、図4には、樹脂支持枠48の図示は省略している。本図に示すように、ブッシュ24(26)を挟持するリフレクタ36は、ブッシュ24(26)の支持部材としての役割も果たしている。
ところが、LCDパネル4と組み合わし、LCD装置として連続点灯させた場合に、上記定格寿命に到達する前、例えば、5,000時間程度で不点灯となるものが生じた。
先ず、回収したランプ8を観察したところ、ガラスバルブ10において、一方の端部内壁に発生する黒化の程度ともう一方の端部内壁に発生する黒化の程度に差の生じていることが認められた(以下、この現象を「黒化偏り」と称する。)。さらに、黒化偏りの生じるランプにおいては、必ず、フラットケーブル32が接続されたリード線18側の端部(以下、「接地側端部」という。)の方が、高圧ケーブル28が接続されたリード線16側端部(以下、「高圧側端部」という。)よりも黒化の程度が激しいことも見出した。
そこで、ランプ8の両リード線16、18共、同じ長さで同じ種類の配線(汎用被覆銅より線)を接続し、これを介して、電源回路ユニット22から給電して、連続点灯試験を実施した(比較試験1)。比較試験1の結果、定格寿命を達成すると共に、黒化偏りは観察されなかった。
(A) 定常点灯の際には、水銀イオンが両電極12、14の有効表面を叩くことによって、そこから電子が放出され放電が維持される。この際、電極は発熱し、発生した熱は、主として、リード線16、18を介してガラスバルブ10外側へ移動する。リード線16、18へ移動した熱は、さらに、高圧ケーブル28、フラットケーブル32によって移動する。ここで、高圧ケーブル28とフラットケーブル32とは、その導体部断面積の違いに起因して、熱伝導性が異なる。すなわち、導体部断面積が1.78mm2の高圧ケーブル28と比べて、導体部断面積が0.5mm2のフラットケーブル32の熱伝導性は低い。したがって、同じ発熱量であったとしても、電極14は電極12と比較して熱の流出性が悪くなり、電極14の温度は電極12の温度よりも高くなる。その結果、ガラスバルブ10内における電極14の周囲温度(以下、「接地側端部内温度」という。)は電極12の周囲温度(以下、「高圧側端部内温度」という。)よりも高くなる。上記したように、この違いが、高圧側端部表面温度と接地側端部表面温度の違いとなって現れる。
(C) 水銀が希薄となった接地側端部では、陰極降下電圧が上昇する。
そこで、本発明者は、ガラスバルブ両端部間における温度の非平衡を解消することにより、上記した問題の解決を図ることとした。その解決手段を、1.ランプ自体の改良、および、2.バックライトユニット全体での改良の両面から検討した。この際、特に、薄形化・コンパクト化が要求されるLCD装置に用いられるバックライトユニットであるので、一方のリード線への配線を高圧ケーブル、他方のリード線への配線をフラットケーブルとする構成、すなわち、熱伝導性に差のある配線を両リード線への給電に使用するといった上記基本構成は堅持するという前提の下に、課題解決のための手段を検討した。
なお、上述したように、水銀分布偏りは、結果的には、黒化偏りとして観察されるため、以下の実施の形態においては、水銀分布偏りが発生しているか否かを黒化偏りの有無によって評価することとする。
1.ランプの改良
(実施の形態1)
図5は、実施の形態1に係るランプ54の概略構成を示す断面図である。
基本構成におけるランプ8では、接地側電極14と高圧側電極12とは同じ材質で同じ形状のものであったが(図2参照)、実施の形態1に係るランプ54では、接地側電極は基本構成のままとし、高圧側電極として前記電極12よりもガラスバルブ10の管軸方向に短縮したものを採用した。すなわち、全長を短縮して高圧側の電極56の有効電極表面積を縮小することにより、当該電極56における発熱量を増大させて、ガラスバルブ10の両端部間の温度非平衡を解消することとしたものである。また、全長を短縮することで、電極56の熱容量が電極12(電極14)よりも小さくなり、これによる相乗効果によっても、電極56の発熱温度を上昇させることができる。
その結果、高圧側端部表面温度が約116℃、接地側端部表面温度が約118℃となって、問題となっている温度非平衡はほぼ解消でき、黒化偏りも観測されなかった。また、定格寿命を満足した。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、電極の形状を工夫することにより、問題の解決を図った。これに対し、実施の形態2では、電極の形状は基本構成のままとし、電極を形成する材料の選択を工夫することによって問題の解決を図ることとした。
基本構成におけるランプ8では、接地側電極14と高圧側電極12とは同じ材質のものであったが、実施の形態2に係るランプ58では、高圧側電極は基本構成のままとし、接地側電極を形成する材料として前記高圧側電極12を形成する材料よりも仕事関数の低い材料を選択した。仕事関数の低い材料に代えると、その電極における陰極降下電圧、すなわち、電極損失が少なくなり、電極における発熱量が低下することとなる。すなわち、接地側電極に対し高圧側電極よりも仕事関数の低い材料を使用することにより、接地側電極における発熱量を低下させて、両管端部間における温度の非平衡を解消することとしたのである。
上記構成のランプ58を装着してバックライトユニットを構成し、当該ランプ58を、基本構成で記したのと同様の条件の下で連続点灯試験を実施した。
なお、接地側の電極60の材質は、上記したニオブNbに限らない。例えば、タンタルTa(仕事関数:4.30eV)やモリブデンMo(仕事関数:4.23eV)のいずれかを選択しても構わない。本発明者は、高圧側電極に用いる材料と接地側電極に用いる材料の仕事関数の差が少なくとも0.20eVあれば、ランプの短寿命を防止でき、定格寿命を満足できることを見出した。したがって、両電極に用いる材料の仕事関数の差が0.2eV以上となれば、両電極の材質は上記したものに限らず、あるいは、両電極に用いる材質の組合せも上記したものに限らない。例えば、組合せでは、高圧側電極の材質として、タンタルTa、モリブデンMoのいずれかを選択し、接地側電極の材質として、ニオブNbを選択することとしても構わない。
(実施の形態3)
上記実施の形態1、2では、電極を工夫することにより問題の解決を図った。これに対し、実施の形態3では、電極の形状・材質は基本構成のままとし、リード線を工夫することによって問題の解決を図ることとした。
実施の形態3に係るランプ62は、高圧側電極に接合される内部リード線の形状(太さ)が異なる以外は、上記したランプ8と基本的に同じ構成である。したがって、ランプ62においてランプ8と同様な構成部分には、同じ符号を付してその説明は省略するか、簡単に言及するに留め、異なる点を中心に説明する。
上記構成のランプ62を装着してバックライトユニットを構成し、当該ランプ62を、基本構成で記したのと同様の条件の下で連続点灯試験を実施した。
なお、上記線径比Rwは、上記した0.75に限らない。本発明者は、線径比Rwを、0.65以上0.85以下の範囲に設定すれば、ランプの短寿命は防止できることを見出した。この範囲に設定すれば、接地側端部表面温度に対する高圧側端部表面温度の差が±5℃程度内に収まって、黒化偏りが防止できることが確認されている。因みに、線径比Rwが0.65未満になると、逆に、高圧側端部の黒化が激しくなる黒化偏りが発生する。
2.バックライトユニット全体での改良
実施の形態1〜3では、ランプ自体の工夫によって、問題の解決を図ることとしたが、以下に説明する形態では、バックライトユニットとして工夫することにより、問題の解決を図るようにしている。具体的には、ランプ両端部に装着されているブッシュからリフレクタ(支持部材)36ひいては金属裏蓋板50(図1、図4)に至る熱の流動性を調整することにより問題の解決を図ることとした。
(実施の形態4)
実施の形態4では、高圧側端部に装着されるブッシュ24とリフレクタ36(図1、図4)との間に熱絶縁媒体を介在させることとした。すなわち、ブッシュ24とリフレクタ36の間に熱絶縁媒体を介在させることにより、ガラスバルブ10の高圧側端部表面からブッシュ24、リフレクタ36、金属裏蓋板50へと移動する熱の流動性を阻害して、高圧側端部内温度を上昇させて、ガラスバルブ10の両端部間の温度非平衡を解消することとしたものである。図7に、実施の形態4に係るバックライトユニットにおいて、ブッシュ24にガラスバルブ10が挿入されている箇所で切断した図を示す。図7は、図4に対応する図である。なお、実施の形態4に係るバックライトユニットは、上記熱絶縁媒体が追加されている以外は、上記した基本構成のバックライトユニット2と基本的に同じ構成である。したがって、実施の形態4に係るバックライトユニットにおいてバックライトユニット2と同様な構成部分には、同じ符号を付してその説明は省略するか、簡単に言及するに留め、異なる点を中心に説明する。
具体的には、厚さ350μm、長さ6mm、幅3mmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。当該樹脂フィルムテープ66をリフレクタ36に面する一端面24A(図3参照)と当該端面24Aと反対側の端面に貼着し、図7に示すように、ブッシュ24とリフレクタ36の間に樹脂フィルムテープ66を介在させることとした。
その結果、高圧側端部表面温度が約116℃、接地側端部表面温度が約118℃となって、問題となっている温度非平衡はほぼ解消でき、黒化偏りも観測されなかった。また、定格寿命を満足した。
(実施の形態5)
実施の形態5では、高圧側端部に装着されるブッシュ24とリフレクタ36(図1、図4)との間の接触面積を縮小することとした。すなわち、ブッシュ24とリフレクタ36との間の接触面積を縮小することにより、ガラスバルブ10の高圧側端部表面からブッシュ、リフレクタ36、金属裏蓋板50へと移動する熱の流動性を低下させ、高圧側端部内温度を上昇させて、ガラスバルブ10の両端部間の温度非平衡を解消することとしたものである。図8に、実施の形態5に係るバックライトユニットにおいて、両端にブッシュ68、ブッシュ26が装着された状態のランプ8を示す。図8は、図3(a)に対応する図である。なお、実施の形態5に係るバックライトユニットは、高圧側端部に装着されるブッシュの形状が異なっている以外は、上記した基本構成のバックライトユニット2と基本的に同じ構成である。したがって、実施の形態5に係るバックライトユニットにおいてバックライトユニット2と同様な構成部分には、同じ符号を付してその説明は省略するか、簡単に言及するに留め、異なる点を中心に説明する。
その結果、高圧側端部表面温度が約116℃、接地側端部表面温度が約118℃となって、問題となっている温度非平衡はほぼ解消でき、黒化偏りも観測されなかった。また、定格寿命を満足した。
(実施の形態6)
実施の形態6では、高圧側端部に装着されるブッシュ24とリフレクタ36(図1、図4)との間の接触圧を、接地側端部の装着されるブッシュ26とリフレクタ36との間の接触圧よりも低くすることとした。すなわち、ブッシュ24とリフレクタ36との間の接触圧を低くすることにより、ブッシュ24からリフレクタ36へ移動する熱の流動性を低下させ、高圧側端部内温度を上昇させて、ガラスバルブ10の両端部間の温度非平衡を解消することとしたものである。
既述したように「コ」字断面を有するリフレクタ36における対向する2面の内面間の距離は約3.8mmであり、当該2面間で前記幅(W1、W2)方向を挟持される形で両ブッシュ24、26が支持される。したがって、上記の寸法構成にすることにより、接地側のブッシュ26は、その寸法差(0.4mm)分弾性変形し、その復元力でもって接触圧が向上することとなる。一方、高圧側のブッシュ24は、その寸法差(0.4mm)分のいわゆるガタがリフレクタ36との間に生じることとなる。その結果、高圧側ブッシュ24は、「コ」字断面のリフレクタ36の底面および対向する2面の内の一方のみと接触することとなるが、その接触圧は、シリコンゴムの弾性変形によって生じる接地側ブッシュ26の接触圧よりも低くなる。
その結果、高圧側端部表面温度が約110℃、接地側端部表面温度が約112℃となって、問題となっている温度非平衡はほぼ解消でき、黒化偏りも観測されなかった。また、定格寿命を満足した。
3.直下方式のバックライトユニット
ここまでは、本発明を、エッジライト方式のバックライトユニットに適用した形態を例に説明してきたが、本発明は、直下方式のバックライトユニットにも適用可能である。以下、当該直下方式のバックライトユニットを実施の形態7として説明する。
(実施の形態7)
図9は、実施の形態7に係るバックライトユニット70の概略構成を示す斜視図である。なお、図9は、後述する拡散板80、拡散シート82、およびレンズシート84を破断した図である。
前記外囲器76内には、複数本(本例では8本)の冷陰極蛍光ランプ78が、前記反射板72の長辺と平行に短辺方向に等間隔で収納されている。なお、冷陰極蛍光ランプ78は、サイズが異なるだけで、基本的な構成は前記ランプ8と同じである。
図10は、外囲器76内における、ランプ78の設置態様を示す図である。
図10は、前記側板74、拡散板80、拡散シート82、およびレンズシート84を取り除いた状態における、反射板72上の一部を示している。図10で見えているのは、ランプ78の接地側端部である。
各ランプには、シリコンゴム製のブッシュ92が装着されていて、後述するように、当該ブッシュ92から突出したリード線96(図11)部分がプリント配線板90に支持されている。なお、ランプ78の高圧側端部も同様にしてプリント配線板104(図11)に支持されている。
上記したように、ランプ78の接地側端部には、ブッシュ92が装着されている。ガラスバルブ94の端部からは、内部リード線96Bと外部リード線96Aからなるリード線96が導出されていて、外部リード線96Aがプリント配線板90に設けられたスルーホール90Aに挿入されて先端部分が突出している。この突出した先端部分がプリント配線板90上に形成されている配線90Bと半田98付けされている。
これにより、温度非平衡による短寿命が改善され、寿命を延ばすことが可能となる。
なお、上記の例では、高圧側のブッシュと接地側のブッシュの放熱面積を異ならすことにより、両ブッシュ間の放熱性に差をもたせることとしたが、放熱性に差をもたせる手段としてはこれに限らない。例えば、同じ形状で同じ大きさのブッシュを用いたとしても、高圧側のブッシュに接地側のブッシュよりも熱伝導性の低い材質を用いるようにしても構わない(逆に言えば、接地側のブッシュに高圧側のブッシュよりも熱伝導性の高い材質を用いるようにしても構わない。)。例えば、高圧側のブッシュの材質としては、フッ素ゴムを用いることができ、接地側のブッシュの材質としては、高熱伝導性の充填剤を配合したシリコーンを用いることができる。
10 ガラスバルブ
12、14、56、60 ホロー型電極
16、18 リード線
24、26、68 ブッシュ
28 高圧ケーブル
32 フラットケーブル
36 リフレクタ(支持部材)
54、58、62 冷陰極蛍光ランプ
66 樹脂フィルムテープ
Claims (17)
- 内面に蛍光体膜が形成されたガラス管と、
前記ガラス管の第1の端部に封着された第1のリード線と、
前記ガラス管の第2の端部に封着された第2のリード線と、
前記第1のリード線の前記ガラス管内部側端部に接合された第1の電極と、
前記第2のリード線の前記ガラス管内部側端部に接合された第2の電極と、
を有し、
前記第1のリード線の前記ガラス管外部の端部側が、外部電源からの高圧側配線と接続され、前記第2のリード線の前記ガラス管外部の端部側が、前記外部電源からの接地側配線であって前記高圧側配線よりも熱伝導性の低い配線と接続される冷陰極蛍光ランプにおいて、
前記第1および第2の電極として、前記冷陰極蛍光ランプの点灯時における発熱量が、第2の電極よりも第1の電極の方が高くなるものが選択されていることを特徴とする冷陰極蛍光ランプ。 - 前記第2の電極の有効電極表面積よりも前記第1の電極の有効電極表面積の方が小さいことを特徴とする請求項1記載の冷陰極蛍光ランプ。
- 前記第1の電極の有効電極表面積の値を前記第2の電極の有効電極表面積の値で除して得られる面積比が0.5以上0.9以下の範囲に設定されていることを特徴とする請求項2記載の冷陰極蛍光ランプ。
- 前記第2の電極を形成する金属材料よりも前記第1の電極を形成する金属材料の方が仕事関数が高いことを特徴とする請求項1記載の冷陰極蛍光ランプ。
- 前記第1の電極を形成する金属材料として、ニッケルが選択され、前記第2の電極を形成する金属材料として、ニオブ、タンタル、モリブデンの内の一の金属材料が選択されていることを特徴とする請求項4記載の冷陰極蛍光ランプ。
- 内面に蛍光体膜が形成されたガラス管と、
前記ガラス管の第1の端部に封着された第1のリード線と、
前記ガラス管の第2の端部に封着された第2のリード線と、
前記第1のリード線の前記ガラス管内部側端部に接合された第1の電極と、
前記第2のリード線の前記ガラス管内部側端部に接合された第2の電極と、
を有し、
前記第1のリード線の前記ガラス管外部の端部側が、外部電源からの高圧側配線と接続され、前記第2のリード線の前記ガラス管外部の端部側が、前記外部電源からの接地側配線であって前記高圧側配線よりも熱伝導性の低い配線と接続される冷陰極蛍光ランプにおいて、
前記第1および第2のリード線として、第2のリード線よりも第1のリード線の方が熱伝導性の低いものが選択されていることを特徴とする冷陰極蛍光ランプ。 - 前記第2のリード線の断面積よりも第1のリード線の断面積の方が小さいことを特徴とする請求項6記載の冷陰極蛍光ランプ。
- 前記第1および第2のリード線は円形断面を有しており、前記第1のリード線の外径を前記第2のリード線の外径で除して得られる線径比が0.65以上0.85以下の範囲に設定されていることを特徴とする請求項7の冷陰極蛍光ランプ。
- 光源として請求項1〜8のいずれか1項に記載の冷陰極蛍光ランプ有し、
電源回路と前記第1のリード線とを接続する高圧側配線と、
電源回路と前記第2のリード線とを接続する配線であって、前記高圧側配線よりも熱伝導性の低い接地側配線と、
を備えたことを特徴とする液晶ディスプレイ装置用バックライトユニット。 - ガラス管内に一対の電極が封入され、一方の電極と接合された第1のリード線が前記ガラス管の一方の端部から延出され、他方の電極と接合された第2のリード線が前記ガラス管の他方の端部から延出されてなる構成を有する冷陰極蛍光ランプを光源として備えた液晶ディスプレイ装置用バックライトユニットであって、
前記第1のリード線と接続され、電源回路からの電力を供給するための高圧側配線と、
前記第2のリード線と接続され、電源回路からの電力を供給するための配線であって、前記高圧側配線よりも熱伝導性の低い接地側配線と、
前記第1のリード線側の前記ガラス管端部に密着され、当該ガラス管端部と第1リード線とを覆う電気絶縁性を有する第1のブッシュと、
前記第2のリード線側の前記ガラス管端部に密着され、当該ガラス管端部を覆う電気絶縁性を有する第2のブッシュと、
前記両ブッシュよりも熱伝導性の高い材料からなり、当該両ブッシュを支持する支持部材と、
を有し、
前記第1のブッシュから前記支持部材へ至る間の熱伝導性の方が、前記第2のブッシュから前記支持部材へ至る間の熱伝導性よりも低くなるように構成されていることを特徴とするバックライトユニット。 - 前記第1のブッシュは支持部材との間には、第1のブッシュよりも熱伝導性の低い熱絶縁媒体が介在しており、前記第2のブッシュと前記支持部材とは直接接触していることを特徴とする請求項10記載のバックライトユニット。
- 前記第1のブッシュと前記支持部材との間の接触面積が、前記第2のブッシュと前記支持部材との間の接触面積よりも小さいことを特徴とする請求項10記載のバックライトユニット。
- 前記第1のブッシュと前記支持部材との間の接触圧が、前記第2のブッシュと前記支持部材との間の接触圧よりも低いことを特徴とする請求項10記載のバックライトユニット。
- 前記第1および第2のブッシュは、シリコンゴムで形成され、前記支持部材は、金属板からなることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
- ガラス管内に一対の電極が封入され、一方の電極と接合された第1のリード線が前記ガラス管の一方の端部から延出され、他方の電極と接合された第2のリード線が前記ガラス管の他方の端部から延出されてなる構成を有する冷陰極蛍光ランプを光源として備えた液晶ディスプレイ装置用バックライトユニットであって、
前記第1のリード線と接続され、電源回路からの電力を供給するための高圧側配線と、
前記第2のリード線と接続され、電源回路からの電力を供給するための配線であって、前記高圧側配線よりも熱伝導性の低い接地側配線と、
前記第1のリード線側の前記ガラス管端部に密着され、当該ガラス管端部を覆う電気絶縁性を有する第1のブッシュと、
前記第2のリード線側の前記ガラス管端部に密着され、当該ガラス管端部を覆う電気絶縁性を有する第2のブッシュと、
を有し、
前記冷陰極蛍光ランプが点灯される際に前記ガラス管表面から吸収する熱の放熱性が、前記第2のブッシュよりも前記第1のブッシュの方が低くなるように構成されていることを特徴とするバックライトユニット。 - 前記第2の電気絶縁性ブッシュの放熱面積よりも前記第1の電気絶縁性ブッシュの方の放熱面積の方が小さいことを特徴とする請求項15記載のバックライトユニット。
- 前記第1の電気絶縁性ブッシュが、前記第2の電気絶縁性ブッシュを形成する材料よりも熱伝導性の低い材料で形成されていることを特徴とする請求項15記載のバックライトユニット。
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