JP2005241408A - リン酸化糖の分析方法及び定量方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 試料中に含まれるリン酸化糖の分析を簡便且つ迅速に行なうとともに、感度に優れたリン酸化糖の分析方法を提供する。
【解決手段】 リン酸化糖と蛍光標識物質とを含む溶液中で、当該リン酸化糖と当該蛍光標識物質とを結合させる工程と、上記溶液中に含まれる、上記蛍光標識物質が結合した上記リン酸化糖を検出する工程とを含む。
【選択図】 なし

Description

本発明は、試料中に含まれるリン酸化糖の定量分析を含む分析方法に関する。
天然界に存在するタンパク質などについては、その糖鎖を除くと本来の生物活性を示さなくなることが明らかにされてきた(木幡陽、蛋白質核酸酵素、36, 775-788 (1991))。糖鎖が生物活性の発現に重要な役割を担っていることが予想されるが、糖鎖の構造と生物活性との相関が必ずしも明確でないため、タンパク質部分に付加する糖鎖の構造(糖の種類、結合位置、鎖長など)を自由自在に改変制御できる技術の開発が必要となる。
糖タンパク質の糖鎖には、大別して、Asn結合型、ムチン型、O-GlcNAc型、GPIアンカー型、プロテオグリカン型などがあり、詳しく解析されている。
Asn結合型糖鎖の生合成は、N-アセチルグルコサミン、マンノース、およびグルコース
からなる前駆体が脂質キャリアー中間体の上に合成され、まず小胞体(ER)で糖タンパク質の特定の配列(Asn-X-SerまたはThr)に転移される。次にプロセシング(グルコース残基と特定のマンノース残基の切断)を受け、マンノース8残基とN-アセチルグルコサミン2残基からなるM8ハイマンノース型糖鎖(Man8GlcNAc2)が合成される。このハイマンノ
ース型糖鎖を含有するタンパク質はゴルジ体に輸送されて、種々の修飾を受けるが、このゴルジ体での修飾は酵母と哺乳類で大きく異なっている(Kukuruzinska et al., Annu. Rev. Biochem., 56, 915-944 (1987))。
哺乳類細胞では、糖鎖修飾を受ける蛋白質の種類によって異なる以下の3種の経路をたどる。1)上記のコア糖鎖が何等変化を受けない場合、2)UDP-N-アセチルグルコサミン(UDP-GlcNAc)のN-アセチルグルコサミン-1-リン酸部分(GlcNAc-1-P)がコア糖鎖のManの
6位に付加してMan-6-P-1-GlcNAcとなったのち、このGlcNAc部分だけが除去されて、酸性糖鎖をもつ糖蛋白質に変換される場合、3)コア糖鎖から5分子のManが順次除去されてMan3GlcNAc2 となり、これと相前後してGlcNAc、ガラクトース(Gal)、N-アセチルノイラ
ミン酸、別名シアル酸(NeuNAc)などが順次付加して、多様な混成型および複合型糖鎖が混合物として生成する場合の3通りである[R. Kornfeld and S. Kornfeld, Ann. Rev. Biochem., Vol. 54, p.631-664 (1985)]。哺乳類型糖鎖と一口に言っても構造は多岐にわたりそれらの構造が糖タンパク質の機能に大きく関わっていることが解っている。
一方、酵母では、上記のコア糖鎖(Man8GlcNAc2)にマンノースが数残基から100残基以上付加した、マンナン型糖鎖、いわゆる糖外鎖(outer chain)を生成する他、コア糖鎖部分
および糖外鎖部分にマンノース-1-リン酸が付加した酸性糖鎖も生成することがわかっている。この修飾は、動物細胞と異なり、酵母では液胞(動物細胞のリソソームに相当するオルガネラ)局在性糖蛋白質のsorting signalとしては機能しないことが報告されている。従って、酵母におけるこのリン酸化糖鎖の生理機能は不明のままである[Kukuruzinska et al, Ann. Rev. Biochem., Vol.56, p915 (1987)]。
ところで細胞内小器官のひとつであるリソソームには、数多くの酸性加水分解酵素が存在し、細胞内外からリソソームに取り込まれた物質の分解を担っている。 ヒトリソソー
ムに局在する酵素群の多くは、生合成されゴルジ体に輸送されると、そのハイマンノース型糖鎖の非還元末端のマンノース残基の6位にリン酸基が付加、酸性糖鎖をもつ糖蛋白質
に変換され、これがリソソーム酵素特異的な認識マーカーとなる。そしてその高親和性受容体であるマンノース-6-リン酸受容体(MPR)との結合を介して、他のタンパク質から選
別され、エンドソームへ運ばれ、酸性条件下でMPRから解離した後、さらにリソソームへ
と輸送される(von Figura and Hasilik, Annu. Rev. Biochem., 54, 167-193 (1984) )。マンノース-6-リン酸受容体(M6PR)との結合にはマンノース-6-リン酸を1本の糖鎖内に1分子以上含むことが必要である。
これらのリソソーム酵素、前述のリン酸基の付加反応に関与する酵素、酵素の活性化および安定化に関与する因子の遺伝的欠陥により、酵素反応が進行せず、細胞内に基質が蓄積して起こる一連の疾患群が「リソソーム病」と呼ばれている(Leroy and DeMars, Science, 157, 804-806 (1967))。リソソーム病に関しては、ヒトでは40種類以上のものが知られており、小児科や内科領域で重要な疾患群のひとつとなっている。これらの疾患に対する根本的治療法の開発については、骨髄移植、遺伝子治療等が試みられてきた。またリソソーム酵素を用いた酵素補填療法が以前より試されているが、その際に標的臓器への取り込みが大きな障害になっており、今のところ、ゴーシェ(Gaucher)病、ファブリー(Fabry)病に対する酵素補充療法以外良好な成績は収めていない。その理由として、ゴーシェ(Gaucher)病以外の他のリソソーム疾患の多くは、その欠損酵素のリソソームへの輸
送がマンノース-6-リン酸受容体を介した系であるので、酵素補填療法に用いるリソソー
ム酵素はマンノース-6-リン酸受容体(MPR)との結合に必要なリソソーム移行シグナルであるマンノース-6-リン酸を含む糖鎖をもっていることが必要である。よってこれらのリ
ソソーム酵素の糖鎖へのマンノース-6-リン酸の付加がキーとなる。
現在、胎盤から精製する方法、繊維芽細胞、メラノーマ細胞等の培養細胞を利用した生産法、昆虫細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞等の培養細胞を用いた組換え
法、トランスジェニックウサギの乳から得る方法が報告されているが、1)リン酸が付加した糖鎖を有するリソソーム酵素の含有量が低いためリソソームへの取り込み効率が悪い、2)生産性が低く、培養コストが高い。このため1)大量投与が必要で、2)抗原性も懸念される、3)治療コストがかかるなどの問題点がある。よってマンノース-6-リン酸
を糖鎖に含むリソソームへの取り込み活性の高い酵素が求められている。一つの解決策として、このような酵素のマンノース-6-リン酸含量を増加させることが考えられる。本発
明者らは既に、酵母を利用して、酵素補充療法に利用可能なマンノース-6-リン酸含量を
増加させた酵素の製造法について開示している(特開2002−369692号公報;特許文献1)。
さて、このような酵素の糖含量を測定することは、取り込み効率の良い酵素であるかどうかを評価する手段の一つであるが、また治療薬として製品化された場合に均一な糖含量であるかどうかという品質管理の面でも重要である。これまで、リン酸化糖の分析には、主にhigh pH anion exchange chromatography with pulsed amperometric detection(以下HPAE/PAD)法(N.M. Dahms et al., J. Biol. Chem., 264 (1989) 12115-12118)が用
いられてきた。この方法は、糖タンパク質を加水分解して得られた単糖を強アルカリ条件下で陰イオン交換カラムに供し、その構造で分離し、パルスアンペロメトリ原理により検出する方法である。
特開2002−369692号公報
ところが、HPAE/PAD法では、検出感度が低いため、他の中性糖やN-アセチル化糖と同時にリン酸化糖のみを感度良く分析することができなかった。したがって、HPAE/PAD法でリン酸化糖を検出するためには、例えば、一つのサンプルを2つに分けてそれぞれのサンプルについて分析する必要がある。
しかしながら、このような方法では、リン酸化糖の分析に時間がかかり、また、当初において必要とする糖タンパク質量が数百マイクログラム程度となる。このように、上述した方法では、感度に優れた効率的なリン酸化糖の分析を行なうことができないといった問題があった。
さらに、HPAE/PAD法では、強アルカリ性の溶媒が空気中のCO2と反応しやすく、すぐにpHが変化してしまう。この場合、リン酸化糖の分析結果の再現性を確保することができな
いといった問題があった。また、強アルカリ性の溶媒については特に、取り扱いに危険性があった。
このように、従来の方法では、試料中に含まれるリン酸化糖の分析を簡便且つ迅速に行なうとともに、感度に優れたリン酸化糖の分析方法が不可能であった。そこで、本発明は、上述しような実状に鑑みて、試料中に含まれるリン酸化糖の分析を簡便且つ迅速に行なうとともに、感度に優れたリン酸化糖の分析方法を提供することを目的としている。
上述した目的を達成した本発明は以下を包含する。
(1) リン酸化糖と蛍光標識物質とを含む溶液中で、当該リン酸化糖と当該蛍光標識物
質とを結合させる工程と、上記溶液中に含まれる、上記蛍光標識物質が結合した上記リン酸化糖を検出する工程とを含むリン酸化糖の分析方法。
(2) 糖タンパク質に結合している糖鎖を化学的或いは酵素的に切断することによって
、分析対象のリン酸化糖を準備することを特徴とする(1)記載のリン酸化糖の分析方法。
(3) 上記リン酸化糖を検出する工程では、陰イオン交換カラム又はキャピラリー電気
泳動によってリン酸化糖と他の糖鎖とを分離することを特徴とする(1)記載のリン酸化糖
の分析方法。
(4) 上記リン酸化糖を検出する工程では、リン酸化糖に結合した蛍光標識物質に由来
する蛍光量によって溶液に含まれるリン酸化糖を定量することを特徴とする(1)記載のリ
ン酸化糖の分析方法。
(5) 上記蛍光標識物質は、8-アミノピレン-1, 3, 6-トリスルフォネート及び/又は2-
アミノピリジンであることを特徴とする(1)記載のリン酸化糖の分析方法。
発明に係るリン酸化糖の分析方法では、リン酸化糖に対して蛍光標識物質を結合させることによって、リン酸化糖を迅速且つ簡便に分析することができ、また、優れた感度でリン酸化糖を分析できる。また、本発明に係るリン酸化糖の定量方法によれば、リン酸化糖を迅速且つ簡便に定量することができ、また、優れた感度でリン酸化糖を定量できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、例えば、タンパク質に結合したリン酸化糖を分析する際に適用することができる。また、本発明は、糖タンパク質を主成分とする医薬組成物において、当該糖タンパク質に含まれるリン酸化糖を評価する際に適用することもできる。
本発明に係るリン酸化糖の分析方法においては、まず、糖タンパク質を分離精製し、分離精製した糖タンパク質の糖鎖を切断する。切断された糖鎖には、本方法の分析対象であるリン酸化糖及びその他の糖鎖が含まれる。ここで、その他の糖鎖とは、Asn結合型、ム
チン型、O-GlcNAc型、GPIアンカー型、プロテオグリカン型等の糖鎖を含む意味である。
糖タンパク質の糖鎖を切断する手法としては、特に限定されないが、化学的方法又は酵素的方法を挙げることができる。化学的方法とは、糖タンパク質を含む溶液中の諸条件によって酸加水分解反応を生じさせることを意味する。具体的に化学的方法としては、ヒドラジン分解を挙げることができる。酵素的方法とは、糖タンパク質を含む溶液に酵素を存在させて当該酵素の活性によって酸加水分解反応を生じさせることを意味する。酸加水分解活性を有する酵素としては、例えば、グリコペプチダーゼA(アーモンド)とN‐グリカナーゼ(Flavobacterium meningosepticum)を使用することができる。
糖タンパク質の糖鎖を切断する際には、リン酸化糖において脱リン酸化が起こらないよう温和な酸加水分解条件を用いることが望ましい。例えば、糖タンパク質を凍結乾燥後、2N トリフルオロ酢酸を加え封管し、100℃で2時間酸加水分解を行なうといった条件があげられる。また、酸加水分解はアミノ糖(グルコサミン、ガラクトサミン、マンノサミンなど)の脱アセチル化が起こるため、化学的に再アセチル化を行なうことによりN-アセチル化アミノ糖の単離が可能となる。
なお、本方法においては、市販品であるリン酸化糖及びその他の糖鎖を購入することにより均一、且つ重量が明らかな標品を入手することが可能であるし、リン酸化糖及びその他の糖鎖を化学合成により調整し、均一な標品を得ることも可能である。すなわち、本発明に係るリン酸化糖の分析方法は、糖タンパク質に結合したリン酸化糖を分析する際に限定されず、溶液に含まれるリン酸化糖を分析する際に広く適用することができる。
次に、本発明に係るリン酸化糖の分析方法においては、切断した糖鎖と蛍光標識物質とを含む溶液を調整する。蛍光標識物質としては、切断した糖鎖の還元末端に対して結合することができれば、特に限定されずいかなる物質を使用しても良い。具体的に蛍光標識物質としては、2-アミノピリジン、2-アミノベンズアミド、2-アミノ安息香酸、8-アミノピレン-1, 3, 6-トリスルフォネート等を挙げることができる。これら蛍光標識物質は、還
元アミノ化反応によって、切断された糖鎖に含まれるリン酸化糖に対して共有結合することができる。なお、詳細を後述するが、キャピラリー電気泳動法によって単糖分析する際には、負電荷を有する蛍光標識物質が分離能に優れるため、8-アミノピレン-1, 3, 6-ト
リスルフォネートを蛍光標識物質として用いることが好ましい。
本工程で調製する溶液は、切断した糖鎖と蛍光標識物質との間で結合反応が進行するような条件となるように調製する。蛍光標識物質を反応させる際のpHは、糖鎖の還元アミノ化反応が起こる酸性側であれば特に限定しない。ただし、0.1 N 塩酸などの強酸を用いると、脱リン酸化が起こる場合があるので、クエン酸、酢酸溶液などの弱酸で溶媒を調製することが望ましい。
蛍光標識物質による標識の反応温度としては、反応が飽和に達する条件であれば特に限定しないが、高温で行なった場合にはリン酸化糖において脱リン酸化が起こる場合があるので、55℃以下が望ましい。
次に、本発明に係るリン酸化糖の分析方法では、溶液に含まれる糖鎖を分離し、蛍光標識物質に基づいてリン酸化糖を検出する。なお、糖鎖を分離するのに先立って、溶液中に含まれる未反応の蛍光標識物質等を除くため、ゲル濾過、ペーパークロマトグラフィー、セルロースカラム、フェノールなどの有機溶媒による抽出を行なってもよい。
蛍光標識化されたリン酸化糖は、他の中性糖やアミノ糖と共に、陰イオン交換カラムを備える高速液体クロマトグラフィー(HPLC)や、キャピラリー電気泳動を含む電気泳動法
で分離が可能である。分離後、HPLCを用いた場合にはシステムに蛍光検出器を接続させるか、カラムより溶出される分離液を一定量ずつ回収し、蛍光測定を行なうことにより分析することが可能である。また、キャピラリー電気泳動を用いた場合にもまた、システムに蛍光検出器を接続させることにより迅速な分析が可能となる。その他の電気泳動法の場合には、分離に用いた器材(ゲル、濾紙、薄層クロマトグラフィーなど)に励起光を当て、蛍光を検出することによって分析することができる。
本方法において、溶液に含まれる蛍光標識化されたリン酸化糖を他の中性糖やアミノ糖と共に陰イオン交換カラムで分離する際には、0.1M以上の塩濃度となるように塩を含んだホウ酸系緩衝液(pH9.0以上)で分離する。ホウ酸系緩衝液の塩濃度が0.1M未満又はホウ
酸系緩衝液のpHが9.0未満である場合には、陰イオン交換カラムによってリン酸化糖を分
離できない場合がある。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕マンノース-6-リン酸(以下、Man-6-Pと称する)の8-アミノピレン-1, 3,
6-トリスルフォネート(以下、APTSと称する)による蛍光標識
Man-6-Pは市販品をシグマ社より購入した。またAPTSによる標識用試薬のキットはベッ
クマン・コールター(株)より購入した。
1 nmol分のMan-6-Pを1.5 mlのサンプリングチューブに減圧乾固した。これに100 mM APTS (APTS-M 20 mg入りのバイアル(P/N 72709-0 ベックマン・コールター社製)に、436μLの0.9 Mクエン酸溶液を加えて調製)2 μLと1 M NaBH3CN in THF 1μL(アルドリッチ社製)とを添加し、55℃のヒートブロックで2時間、遮光して標識化反応を行なった。途中、30分、60分後に遠心し、液をチューブの底に集め、攪拌して再溶解させた。次に200 μLのフィルターをかけた冷却水を加えて反応を停止した。すぐに次の工程へ移らない場合は、この状態で-20℃で保存した。
反応液は10 倍希釈して、分析に使用した。装置はベックマン・コールター社製P/ACETMMDQにレーザー誘導蛍光検出器を付属させたものを使用した。内径20μm、長さ30 cm(有
効長 20 cm)のキャピラリーを用い、泳動条件としては、泳動電圧25 kV、温度: 25℃と
し、検出を励起波長:488 nm、蛍光波長:520 nmで測定した。泳動緩衝液は120 mMホウ酸バッファー(pH 10.2)を用いた。キャピラリー電気泳動による分離の結果を図1におけ
る上段に示した。14分付近に単一ピークが検出されたことから、APTS-Man-6-Pをキャピラリー電気泳動で分離できることが予想された。
次に、このピークがMan-6-Pに由来するものであることを確認するため、アルカリホス
ファターゼ処理を下記の様に行なった。30 Uのアルカリホスファターゼを5 mM MgCl2、50
mM Tris-HCl (pH9.0)に溶かしたAPTS-Man-6-Pに加え、37 ℃で30 minインキュベートし
た。65 ℃で30 minインキュベートして酵素を失活させた後、0.22 μmのフィルターを通
し、ろ液を20倍希釈して上記条件で解析した。その結果、アルカリホスファターゼ反応後のピークは6.6分付近に溶出された(図1下段)。この溶出時間はAPTSで標識されたマン
ノース(APTS-Man)のものと一致するため、14分付近に見られたピークはAPTS-Man-6-Pであることが確認できた。
Man-6-Pの初期濃度を変化させた際の標識化効率について検討を行なった。標識は上記
の方法で行なった。その結果、50 pmol〜10 nmolの範囲でピーク面積と濃度に相関係数の二乗r2=0.999で相関性が見られた(図2)。
以上、実施例1の結果から、リン酸化糖を蛍光標識物質で標識することができ、さらに蛍光標識物質で標識したリン酸化糖をキャピラリー電気泳動によって分離するとともに定量できることが確認された。
〔実施例2〕中性糖、アミノ糖との同時分析
実施例2で使用する糖鎖試料として、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)、N-アセチルグルコサミン(GlcNAc)、ラムノース(Rha)、マンノース(Man)、グルコース(Glc)、フコー
ス(Fuc)、ガラクトース(Gal)及びマンノース-6-リン酸(Man-6-P)を、各0.8 nmolとなるように混合した溶液を調整した。本例では、糖鎖試料を用いて実施例1に示した方法と同様にしてAPTSで標識を行ない、実施例1に示した方法と同様にして検出を行った。
その結果を図3に示す。マンノース-6-リン酸を除く7つのピークについては、APTSで標識された単糖と溶出時間がほぼ同一であり、ピーク1〜7はそれぞれAPTS-GalNAc、APTS-GlcNAc、APTS-Rha、APTS-Man、APTS-Glc、APTS-Fuc、APTS-Galと確認された。ピーク8については、実施例1で示したAPTS-Man-6-Pと溶出時間が同一であった。以上のことから、Man-6-Pを他の中性糖及びアミノ糖と同時に蛍光標識することができ、且つ、キャピラリ
ー電気泳動法でAPTS-Man-6-Pを、他の中性糖及びアミノ糖との溶出時間の差に基づいて分析することが可能であることを証明した。
〔実施例3〕マンノース-6-リン酸の2-アミノピリジンによる蛍光標識
本実施例では、リン酸化糖を他の糖鎖とを陰イオン交換カラムを用いて分離する際の条件を検討した。マンノース-6-リン酸は市販品をシグマ社より購入した。また2-アミノピ
リジン(以下、PAと称する)による標識用試薬のキットはTaKaRa-Bioより購入した。
糖鎖試料(マンノース(Man)またはマンノース-6-リン酸(Man-6-P)、10 nmol)をガラス製チューブ(TaKaRa-Bio社PAL-Station用)に減圧乾固後、0.7 M 2-Aminopyridine/酢酸-MeOH (5:6)溶液を10μL添加し、65 ℃、90 min反応させた。窒素ガスを吹きつけながら、60 ℃、20 minで試薬を乾燥させた。次に1 M Borane-dimetylamine complexを10 μL添加し、60 ℃、100 min還元反応を行なった。メタノール20 μL及びトルエン40 μLを加えて、窒素ガスを吹きつけながら50 ℃、10 min乾燥させた。前述の操作をくり返し、さらに
トルエン50μLを加えて窒素ガス存在下で50 ℃、10 min乾燥させた。これを適当量の蒸留水に再溶解してカラムでの分析を行なった。
まず分離条件の検討を行なった。カラム温度は65℃とし、付属した蛍光検出器は励起波長:310 nm、蛍光波長:380 nmとして測定した。
初めにカラムとして逆相の分離モードであるCosmosylC18-5P(ナカライテスク:4.6 mmφ×150 mm)を用い、0.2 Mホウ酸カリウムバッファー(pH 8.5)/アセトニトリル=3:7
の溶媒を用い、0.3 mL/minの流速で分離を試みた。しかしMan-6-P-PAは1分前後の素通り
画分に溶出され、この条件では定量性を議論することが困難であると結論付けた。
次に、通常の単糖分析の条件である0.7 Mホウ酸バッファー(pH9.0)/アセトニトリル=9:1の溶媒を用い、0.3 mL/minの流速で分離を試みた。分析は単糖分析用カラム(PALPAK
TypeA (TaKaRa)、またはTSK-GEL SUGAR AXI (TOSOH; 4.6 mmφ×250 mm)を使って行なった。Man-PAは約70分で溶出されたが、Man-6-P-PAはこの条件では溶出されなかった。
次に、溶媒のイオン強度を変化させて溶出を試みた。なお流速は0.3 mL/minとした。0.25 Mホウ酸バッファー(pH 8.5)/アセトニトリル=9:1の溶媒を用いた際には、Man-PA
すら溶出されなかった。1 Mホウ酸バッファー(pH 8.5)/アセトニトリル=9:1の溶媒を
用いた際には、Man-PAは53分の溶出時間であったが、やはりMan-6-P-PAは溶出されなかった。
さらに、溶媒の塩濃度を増加させて溶出を検討した。0.3 M KClを含んだ0.7 Mホウ酸バッファー(pH 8.0)で溶離を試みたが、Man-6-P-PAは2時間経過しても溶出されなかった。
そこでさらにpHを9.0としたところ、40分で溶出され、Man-6-P-PAの陰イオン交換カラム
での分離が可能となった(図4)。
以上の結果より、陰イオン交換カラムを用いた場合、リン酸化糖を他の糖鎖と分離するには、通常の条件検討では不可能であることが判明した。そして、陰イオン交換カラムを用いてリン酸化糖を他の糖鎖と分離するには、所定のpH及び所定の塩濃度となるように調製したホウ酸系バッファーを使用する必要があることが明らかとなった。
〔実施例4〕2-アミノピリジンによる蛍光標識法を用いたマンノース-6-リン酸と他の中
性糖及びアミノ糖との同時分析
実施例4で使用する糖鎖試料として、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)、N-アセチルグルコサミン(GlcNAc)、マンノース(Man)、フコース(Fuc)、ガラクトース(Gal)及びマン
ノース-6-リン酸(Man-6-P)を、各10 nmolとなるように混合した溶液を調整した。次に、
調整した糖鎖試料をガラス製チューブ(TaKaRa-Bio社PAL-Station用)に減圧乾固後、実
施例3の方法と同様に蛍光標識を行なった。
溶媒は0.3 mL/minの流速とし、0〜120 分までを0.05 M KClを含んだ0.7 Mホウ酸バッファー(pH9.0)、120〜80 分を0.3 M KClを含んだ0.7 Mホウ酸バッファー(pH9.0)、180〜240
分を 0.05 M KClを含んだ0.7 Mホウ酸バッファー(pH9.0)で分離した。
その結果を図5に示す。マンノース-6-リン酸を除く5つのピークについては、市販されている2-アミノピリジン標識された単糖と溶出時間がほぼ同一であり、ピーク1〜5はそれぞれPA-GalNAc、PA-GlcNAc、PA-Man、PA-Fuc、PA-Galと確認された。ピーク6について
は、実施例1と同様に、これを分取してアルカリホスファターゼと反応させた後、再度同条件で泳動したところ、PA-Manの位置に溶出されたことからPA-Man-6-Pであることが証明された。以上の結果から、Man-6-Pを他の中性糖及びアミノ糖と同時に蛍光標識すること
ができ、且つ、陰イオン交換カラムでAPTS-Man-6-Pを、他の中性糖及びアミノ糖との溶出時間の差に基づいて分析することが可能であることを証明した。
また、本実施例では、Man-6-Pの濃度を初期単糖量0.1 nmol、0.3 nmol、0.5 nmol或い
は1 nmolとし、2-アミノピリジンで標識化を行なった。その結果を図6に示す。図6から分かるように、Man-6-Pの濃度を初期単糖量が0.1〜1 nmolの範囲でピーク面積と濃度に相関性が見られた。この結果から、蛍光標識物質で標識したリン酸化糖を陰イオン交換カラムによって分離するとともに定量できることが確認された。
キャピラリー電気泳動による分離の結果を示す特性図であり、上段はアルカリホスファターゼ処理前の結果を示し、下段はアルカリホスファターゼ処理後の結果を示す。 Man-6-Pの初期濃度を変化させた際の標識化効率を示す特性図である。 リン酸化糖、中性糖及びアミノ糖を含む糖鎖試料に対して蛍光標識物質で標識し、キャピラリー電気泳動によって分離した結果を示す特性図である。 陰イオン交換カラムによる蛍光標識物質で標識したリン酸化糖の分離の結果を示す特性図である。 リン酸化糖、中性糖及びアミノ糖を含む糖鎖試料に対して蛍光標識物質で標識し、陰イオン交換カラムによって分離した結果を示す特性図である。 Man-6-Pの初期濃度を変化させた際の標識化効率を示す特性図である。

Claims (5)

  1. リン酸化糖と蛍光標識物質とを含む溶液中で、当該リン酸化糖と当該蛍光標識物質とを結合させる工程と、
    上記溶液中に含まれる、上記蛍光標識物質が結合した上記リン酸化糖を検出する工程と
    を含むリン酸化糖の分析方法。
  2. 糖タンパク質に結合している糖鎖を化学的或いは酵素的に切断することによって、分析対象のリン酸化糖を準備することを特徴とする請求項1記載のリン酸化糖の分析方法。
  3. 上記リン酸化糖を検出する工程では、陰イオン交換カラム又はキャピラリー電気泳動によってリン酸化糖と他の糖鎖とを分離することを特徴とする請求項1記載のリン酸化糖の分析方法。
  4. 上記リン酸化糖を検出する工程では、リン酸化糖に結合した蛍光標識物質に由来する蛍光量によって溶液に含まれるリン酸化糖を定量することを特徴とする請求項1記載のリン酸化糖の分析方法。
  5. 上記蛍光標識物質は、8-アミノピレン-1, 3, 6-トリスルフォネート及び/又は2-アミノピリジンであることを特徴とする請求項1記載のリン酸化糖の分析方法。
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