JP2005240586A - 低温プラズマ装置とガスエンジンとの複合システム、およびエネルギー生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低品位燃料を有効に活用し、地球環境の保全に寄与する手段を提供する。
【解決手段】 燃料ガス中に含まれるメタンの一部を、低温プラズマ化学反応によって水素に改質し、メタンおよび水素を含む混合ガスを生成する、低温プラズマ装置105と、前記混合ガスを燃料として用いるガスエンジン103と、を有する低温プラズマ装置とガスエンジンとの複合システムである。低温プラズマ装置105は改質触媒109を有していてもよい。また、ガスエンジン103の排ガスが低温プラズマ装置105の加熱に用いられてもよい。
【選択図】図3
【解決手段】 燃料ガス中に含まれるメタンの一部を、低温プラズマ化学反応によって水素に改質し、メタンおよび水素を含む混合ガスを生成する、低温プラズマ装置105と、前記混合ガスを燃料として用いるガスエンジン103と、を有する低温プラズマ装置とガスエンジンとの複合システムである。低温プラズマ装置105は改質触媒109を有していてもよい。また、ガスエンジン103の排ガスが低温プラズマ装置105の加熱に用いられてもよい。
【選択図】図3
Description
本発明は、エネルギーの有効活用に関する。より詳しくは、本発明は、廃木材、間伐材、紙くず類、生ゴミ、下水汚泥、家畜糞尿など、含有するカロリーが低い低品位燃料の有するエネルギーを有効活用する技術に関する。
近年においては、化石燃料を中心とした集中型の大型発電から、分散型の中型発電や小型発電への移行が進められている。分散型の中型発電や小型発電は、地球環境にやさしく、かつ、経済的であることが求められる。
発電に用いる燃料としては、LNG、石炭および重油などのエネルギー密度が高い高品位燃料が用いられていた。しかしながら、有限であるエネルギーを有効に活用する観点からは、バイオマスおよび廃棄物などのエネルギー密度が低い低品位燃料も有効活用することが好ましい。低品位燃料の処理量が大量であれば、ボイラーおよび蒸気タービンを用いた発電も可能である(例えば、特許文献1参照)。しかし、社会に分散している低品位燃料を集荷してボイラーに供給することは、非経済的である。このため、これらの低品位燃料は、現在においては、大部分が未利用なまま廃棄処分されている。
低品位燃料をエネルギー源として利用する方法としては、直接燃焼、ガス化法、メタン発酵法などが挙げられる。直接燃焼およびガス化法は、廃木材、間伐材および紙くず類などの、含水率の低い低品位燃料に適用される。メタン発酵法は、生ゴミ、下水汚泥および家畜糞尿などの、含水率の高い低品位燃料に適用される。
しかしながら、このような手法によって得られた低品位燃料ガスは、エネルギー密度が低く、発熱量が大きく変動しやすい。このため、燃焼によってエネルギーを取り出そうとしても、エネルギー不足や成分の変動により燃焼性が悪化することがあり、十分なエネルギーが得られない。
燃焼しにくい低品位燃料ガスを効果的に燃焼させる技術としては、油噴霧法が知られている(非特許文献1参照)。しかしながら、燃料供給系とガス供給系との2つの燃料供給経路を燃焼装置に設け、それぞれを別々に制御する必要があり、装置構成や制御系統の複雑化を招く。具体的には、着火用に燃料油を発生ガスとは別に準備する必要が生じる。
特開平11−201402号公報
伊藤 邦憲、「高出力・高効率・環境適合ガスエンジン」、日本機械学会、vol.105、No.998、2002、p57
そこで、本発明の目的とするところは、低品位燃料ガスを有効に活用し、地球環境の保全に寄与する手段を提供することである。
本発明は、燃料ガス中に含まれるメタンの一部を、低温プラズマ化学反応によって水素に改質し、メタンおよび水素を含む混合ガスを生成する、低温プラズマ装置と、前記混合ガスを副室用燃料ガスとして用い、かつ、低品位燃料ガスを主室用燃料ガスとして用いるガスエンジンと、を有する低温プラズマ装置とガスエンジンとの複合システムである。
また本発明は、燃料ガス中に含まれるメタンの一部を、低温プラズマ化学反応によって水素に改質し、メタンおよび水素を含む混合ガスを生成する段階と、ガスエンジンの副室における前記混合ガスの燃焼、および前記ガスエンジンの主室における低品位燃料ガスの燃焼により生じた熱エネルギーを、機械エネルギーに変換する段階と含む、エネルギー生成方法である。
低温プラズマ化学反応によって、燃料ガス中に含まれるメタンの一部が、水素に改質される。水素は、燃焼の伝播速度が非常に早い。このため、水素を含む燃料ガスが、副室内で効率的に行われ、主室に存在する低品位燃料ガスを、確実かつ安定に燃焼しうる。従って、燃焼しにくい燃料も効率的に燃焼する。
本発明の第1は、燃料ガス中に含まれるメタンの一部を、低温プラズマ化学反応によって水素に改質し、メタンおよび水素を含む混合ガスを生成する、低温プラズマ装置と、前記混合ガスを副室用燃料ガスとして用い、かつ、低品位燃料ガスを主室用燃料ガスとして用いるガスエンジンと、を有する低温プラズマ装置とガスエンジンとの複合システムである。
本発明者らは、燃焼しにくい低品位燃料を有効に活用する手段について検討した。図1は、燃料ガスの熱量と、燃料ガスの燃焼反応を利用した発電の発電効率との関係を示すグラフである。グラフにおいて、斜線部は、所定の燃料ガスの熱量に対する発電効率の範囲を示す。図示するように、発電効率は、発電規模や燃料性状によってばらつく。一般に、低品位燃料であるほど、発電効率は低下し、発電効率のバラツキは大きくなる。
発電効率低下の原因の一つは、遅延燃焼による損失増大である。図2を用いて、これを説明する。図2は、ガスエンジンにおける容積Vと圧力Pとの関係を示すグラフである。図中、PV線によって囲まれた部分が、外部に行う仕事量を示す。燃料が瞬間的に燃焼する場合には、A点(V1,P1)において着火された後、容積が殆ど変化せずに、圧力のみが瞬間的にP2に増大する。つまり、燃焼が時間0で終了可能だと、燃焼は、A点→B点→C点と移動する。一方、燃料ガスが低品位であると、燃料が瞬間的に燃焼せず、A点(V1,P1)において着火された後、燃焼による圧力の増加とともに容積も増加する。つまり、燃焼は、A点→D点→C点と移動する。場合によっては、燃料が完全に燃焼する前に消炎してしまう。図2からも明らかなように、このような遅延燃焼が生じると、外部に行う仕事量が減少する。
本発明においては、燃料ガス中に水素を混在させる。水素は、燃焼の伝播速度が非常に速いため、ガスエンジンの副室に供給されるガスに水素を混入させることによって、副室用燃料ガスの着火性が向上する。着火性が向上した副室用燃料ガスは爆発的に燃焼し、高温高圧化したガスが、高速で主室内に流入する。その結果、ガスエンジンの主室に供給された低品位燃料ガスも、高速で燃焼を完了可能となり、外部への仕事量が増大する。
しかしながら、水素が入っていないまたは水素量が不充分であるガスに、別途水素を導入することは、経済性の低下を招く。例えば、ガスエンジンに水素を供給するために、水素ガス供給装置を別途設けると、ガス供給系統が複雑化する。また、高純度の水素ガスは使用用途が非常に豊富であり、他のガスと混合するために高純度の水素ガスを用いるのは、経済性が悪い。
本発明においては、このような問題を解決するために、低温プラズマ化学反応によって、メタンを水素に改質する。具体的には、低温プラズマを発生させる低温プラズマ装置に、メタンを含む燃料ガスを供給し、下記式で示されるメタンのスチームリフォーミングによって、メタンの一部を水素に改質する。
これにより、燃料ガス中に適度な量の水素が含まれ、効率的な燃焼が生じる。低温プラズマとは、常温から数百度の比較的低温領域の条件下でプラズマを発生させる手法をいう。大気圧程度の圧力下においてもプラズマを発生させることが可能であり、本発明のように燃料ガスが流通する部位にプラズマを発生させることも可能である。プラズマ雰囲気においては、電子エネルギーが高いが、気体温度は低く、原子、ラジカルが豊富に生成する。このラジカルの反応により、反応が活発に進行する。
プラズマ発生には電力を使用するため、その点のみを微視的に観察すれば、エネルギー的に損失がある。しかしながら、水素生成に用いられるメタンの量は、僅かで十分であり、僅かの水素によって、図2に示した、従来は取り出せなかった仕事量を取り出すことができる。かようなエネルギーの増加量は、プラズマ発生に必要なエネルギーを上回る。したがって、システム全体として見れば、本発明によって、エネルギーの有効活用が図れる。
さらに巨視的に観察すれば、本発明の複合システムを用いることによって、従来は、有効活用されていなかった低品位エネルギーが、エネルギー源として有効活用されうる。かような効果を有する技術は、地球環境や社会システムの増進に大きく貢献する。
次に、本発明の低温プラズマ装置とガスエンジンとの複合システムについて、図面を参照しながら説明する。
図3は、本発明の低温プラズマ装置とガスエンジンとの複合システムにおける、好ましい実施形態を示す概略図である。燃料ガスタンク101には、ガスエンジンに供給される燃料が貯蔵される。場合によっては、燃料ガスタンク101を設置せずに、メタンを含む燃料ガスを発生する手段から、燃料ガスを直接供給してもよい。メタンを含む燃料ガスは、ガスエンジン103に供給される。燃料ガスの一部は、メタンを水素に改質するために、低温プラズマ装置105に供給される。また、低温プラズマ装置105には、メタンの改質に使用される水蒸気が供給される。低温プラズマ装置105において、メタンの一部が水素に改質され、メタンおよび水素を含む混合ガスが、混合ガス供給ライン107を通じて、ガスエンジン103に供給される。低温プラズマ装置105は、好ましくは、プラズマ発生装置に加えて、メタンを水素に改質する改質触媒109を有する。プラズマ発生装置および改質触媒109の双方を有すると、相乗効果によって、メタンから水素への転化率が高まる。
ガスエンジン103においては、空気が酸化剤として用いられて、燃焼反応が進行し、化学的エネルギーが機械的エネルギーとして取り出される。燃料としては、低温プラズマ装置105において生成したメタンおよび水素を含む混合ガスが、副室用燃料としてガスエンジン103の副室に供給される。また、ガスエンジン103の主室には、低品位燃料ガスが、主室用燃料として供給される。ガスエンジン103においては、副室用燃料ガスの副室における燃焼によって、主室に供給される低品位燃料ガスの燃焼が、確実化および安定化される。ガスエンジン103における燃焼に伴い取り出された機械的エネルギーは、必要に応じて発電装置111を利用することにより、電気エネルギー(電力)として取り出される。
ガスエンジン103からは、燃焼反応によって生成した排ガスが排出される。ガスエンジン103から排出される排ガスは、400〜500℃の高温の熱エネルギーを有している。好ましくは、複合システムは、ガスエンジン103の排ガスを低温プラズマ装置に供給する管113を有する。改質触媒によるメタンから水素への改質は、通常、700℃程度の高温を必要とする。しかしながら、低温プラズマによる改質と改質触媒による改質とを組み合わせた場合、400℃前後という比較的低温条件下においても、改質が進行し、その上、メタンから水素への転化率が、低温プラズマおよび改質触媒の相乗効果により、大きく向上する。したがって、ガスエンジン103から排出される400〜500℃の排ガスが、非常に有効に活用される。
低温プラズマ装置を用いる理由の1つは、反応の即応性にある。電気エネルギーを使用しないで、熱エネルギーを用いて700℃前後に加熱してメタン改質反応(前記「化1」)を促進させることも可能であるが、始動時など、触媒全体が低温な状態にある反応系を、700℃前後にまで加熱する場合には、伝熱律速となり数分以上の時間を要する。また、水素濃度を変化させるなど、反応を制御する手段としても、低温プラズマは有効に作用する。
次に、本発明の複合システムの構成要素および作動条件などについて、図3を参照しながら詳細に説明する。
燃料ガスタンク101には、メタンを含む燃料ガスが貯蔵される。前述したように、燃料ガスタンク101は必須ではなく、場合によっては、生成した燃料ガスが、管を通じて、ガスエンジン103や低温プラズマ装置105に供給されてもよい。
本発明の複合システムにおいては、エネルギー密度が低い低品位燃料が、効率よく利用されうる。具体的には、不燃成分を含む天然ガス、有機系廃棄物メタン発酵ガス、ゴミ溶融炉ガス、コークス炉ガス水素製造オフガスなどが挙げられる。
不燃成分を含む天然ガスとは、メタンに加えて二酸化炭素を主要組成として含む天然ガスを意味する。天然ガス田や炭鉱から発出する天然ガスの中には、メタン濃度が低く、二酸化炭素などの不純物が多いものがある。不燃成分を含む天然ガスの低位発熱量は、産出する天然ガスによって異なるため一義的に定義できないが、25MJ/m3(Normal)以下のものは、低品位であるため利用されないで排気されていることが多い。有機系廃棄物メタン発酵ガスとは、生ゴミ、下水汚泥、家畜糞尿などの有機系廃棄物のメタン発酵処理によって生じたガスを意味する。有機系廃棄物メタン発酵ガスの主要組成は、メタン(約60%)および二酸化炭素(約40%)であり、有機系廃棄物メタン発酵ガスの低位発熱量は、21〜25MJ/m3(Normal)程度である。ゴミ溶融炉ガスとは、ゴミを直接燃焼して焼却するのではなく、還元雰囲気でゴミを燃焼・分解ガス化して、固形分は高温燃焼させて溶融させる方式において、分解ガス化した発生ガスを意味する。ゴミ溶融炉ガスの主要組成は、ゴミの種類によって大きく変化するが、一般的には、一酸化炭素、水素、メタン、二酸化炭素、および窒素であり、ゴミ溶融炉ガスの低位発熱量は、4〜12MJ/m3(Normal)程度である。コークス炉ガス水素製造オフガスとは、コークスを製造する時に発生するコークス炉ガスから水素をPSA装置などを用いて分離精製した時に生じるオフガスを意味する。コークス炉ガス水素製造オフガスの主要組成は、メタン、一酸化炭素、水素、二酸化炭素、および窒素であり、コークス炉ガス水素製造オフガスの低位発熱量は、15〜30MJ/m3(Normal)程度である。
本発明の複合システムには、様々な燃料ガスが適用されうるが、好ましくは、低位発熱量が25MJ/m3(Normal)以下である低品位燃料が用いられる。このような低品位燃料は、図1および図2を用いて説明したように、燃料として使用しにくい。また、社会に分散して存在していることが多く、発熱量も変動しがちである。本発明の複合システムにおいては、低位発熱量が25MJ/m3(Normal)以下である低品位燃料であっても、効率的に燃焼しうる。
燃料ガスは、燃料ガス供給管を通じて、ガスエンジン103および低温プラズマ装置105に供給される。管は、燃料ガスによって腐食や破裂が生じにくい部材から構成するとよい。例えば、燃料ガス供給管は、ステンレス鋼管から構成される。管の内径や厚みなどについては、特に限定されない。複合システムの大きさや燃料ガスの処理量に応じて、管の内径や厚みは決定されるべきである。燃料ガスタンク101とガスエンジン103および低温プラズマ装置105とを接続する管には、必要に応じて、ガス圧やガス流量を制御する手段が設けられる。例えば、燃料ガス供給管には、燃料ガス供給量を制御するための弁やコンプレッサーが設置される(図示せず)。
弁は、複合システム全体に供給される燃料ガスの量を制御するために設置されてもよいし、ガスエンジン103および低温プラズマ装置105に供給される燃料ガスの比を制御するために設置されてもよい。弁の種類は特に限定されず、例えば、各種電磁弁が用いられうる。コンプレッサーも、特に制限されず、従来公知の圧縮機が使用されうる。例えば、ダイアフラム式圧縮機、往復動圧縮機、可動翼圧縮機、ねじ式圧縮機、ラジアル圧縮機、ターボ圧縮機、軸流圧縮機などのコンプレッサーが使用される。
低温プラズマ装置105を経由してガスエンジン103に供給される燃料の量と、低温プラズマ装置105を経由せずにガスエンジン103に供給される燃料の量との比は、ピストン内を着火させるために必要な、着火用副室へ供給させる燃料の量によって決定される。低カロリーな燃料ほど、着火用副室へ供給する燃料も多くすることが望ましいが、低温プラズマ装置105が大型化し、消費電力も増加する。このため、好ましくは1〜10体積%、より好ましくは2〜4体積%の量を低温プラズマ装置105に供給し、水素のガス成分を好ましくは10〜50体積%、より好ましくは20〜30体積%まで含有した燃料ガスを、着火用として着火用副室に供給することが望ましい。低カロリー燃料の中には、水素を既に含有するものもあるので、その場合は、低温プラズマ装置105へ供給する燃料の量を減少させればよい。
低温プラズマ装置105は、低温プラズマを発生させて、メタンの一部を水素に改質する装置である。図4は、低温プラズマ装置の一実施形態の模式図である。図示する反応器115は、代表的な形状の単なる例示であって、本発明で用いられる反応器がこれに限定されるわけではない。非平衡プラズマを発生させるための最適な電極間隔や形状が、電力条件によってそれぞれ存在するが、ここではシンプルな例を用いて説明する。低温プラズマ装置は、燃料ガスが流通する流路を形成する円筒形の反応器115を有する。反応器115の内周には外部電極(図示せず)が配置され、外部電極は接地されている。導体の反応器115が外部電極を兼ねてもよい。反応器115は、絶縁体によって外周が覆われていてもよい。反応器115の中心軸上には、棒状の内部電極117が配置される。内部電極117は、外部電極と電気的に絶縁されて固定されている。好ましくは、内部電極と外部電極との間に、メタンを水素に改質する改質触媒109が配置される。内部電極と外部電極との間には、電源119によって高電圧が印加され、低温プラズマが発生する。
ガスエンジンの排ガスを、ガスエンジン103の排ガスを低温プラズマ装置に供給する管113(以下、「排ガス供給管」とも記載)を通じて、低温プラズマ装置105に供給する場合には、ガスエンジンの排ガスが反応器周辺に供給される。供給された高温の排ガスによって、低温プラズマ装置の反応器温度が上昇する。排ガスで反応器を加熱するには、反応器の外部に空間が生じるように、反応器を外装材で密閉し、反応器と外装材との間に、排ガスを供給すればよい。このとき、顕熱が反応器に効率よく伝達する構造が望ましい。例えば、図5は、排ガスと低温プラズマ反応器との熱交換の一実施形態の模式図である。図5に示す実施形態においては、排ガスの流れを遮るように、排ガスの流れに垂直な方向に反応器115が配置されている。図5に示すような千鳥配列を用いる場合、各反応器の周辺を排ガスが流れるので、熱効率が高まる。メタンのスチームリフォーミング(前記「化1」)は吸熱反応であるが、全排気ガス流量に比べて、改質されるべき燃料ガスは少ない(通常、数%オーダー)ので、圧損を考慮しながら熱交換器の構造は設計されることが好ましい。なお、図4や図5は、単なる一実施態様であり、これに限るものではない。
低温プラズマ装置に関しては、文献や書籍などを参照してもよく、例えば、特開2002−241774号公報や「大気圧プラズマリアクタのメタンリフォーミング特性」(野崎智洋等,第39回日本伝熱シンポジウム講演論文集Vol.1,p297,2002)などが参照として、本願に組み込まれる。
メタンを含むガスを水素リッチガスに改質するために、低温プラズマ装置を用いた場合に得られる主な効果について、簡単に説明する。
低温プラズマ装置によってもたらされる第1の効果は、システムの小型化である。メタン含有ガスから水素リッチガスを生成する装置として、低温プラズマ装置は、比較的小さい。このため、燃料からエネルギーを取り出す複合システムが、小型になる。分散型の中型発電や小型発電に、本発明の複合システムが適用される場合には、小型であることは非常に大きな利点である。
低温プラズマ装置によってもたらされる第2の効果は、システムの起動停止の容易性である。メタンを含有する燃料ガスを、水素リッチガスに改質するには、改質触媒を単独で用いる技術が知られている。しかしながら、改質触媒が触媒として有効に作用するには、600〜800℃程度の高温に加熱しなければならない。したがって、触媒温度が上昇するまで時間が掛かり、システムの頻繁な起動停止には対応できない。しかし、分散型の中型発電や小型発電においては、システムの頻繁な起動停止が求められる。一方、低温プラズマは、反応器の温度によらず、一定の割合以上で、メタンを水素に改質しうる。したがって、本発明の複合システムは、システムの起動時にも、迅速に対応しうる。
本発明の低温プラズマ装置には、改質触媒が配置されうるが、改質触媒が配置された場合、反応器温度が低い間は、改質触媒によるメタン改質は殆ど進行しない。しかしながら、低温プラズマによって、一定の量の水素ガスを、ガスエンジンに供給できるため、システム起動時であっても、ガスエンジンが効率的に運転される。システム起動時に水素生成量が不足するのであれば、弁を調節して、多量の燃料ガスを低温プラズマ装置に供給してもよい。
低温プラズマ装置によってもたらされる第3の効果は、ガスエンジン排ガスを利用した燃料改質の効率化である。低温プラズマ装置内部に改質触媒を配置した場合には、低温プラズマ反応および改質触媒の双方によって、メタンガスの水素への改質が進行する。通常であれば、メタンの水素への転換率は、低温プラズマ反応単独での転換率と、改質触媒単独での転換率とを、加算した値になると推測される。しかしながら、理由は定かではないが、反応器温度が一定の温度範囲であると、相乗効果により、改質率が大幅に向上する。
図6は、反応温度とメタン転換率との関係を示すグラフである。低温プラズマ装置内部に改質触媒を配置した場合、メタン転換率は、低温プラズマのみによる転換率(a)と触媒のみによる転換率(b)との和であると推測される。図中、破線は「a」と「b」との和を示す。しかしながら、反応温度300〜500℃といった低温領域においては、メタン転換率が「a+b」の値を大きく上回る。一方、ガスエンジンの排ガス温度は400〜500℃であり、低温プラズマ装置の反応器を加熱し、反応温度を300〜500℃に保つ上で、非常に好都合である。
低温プラズマ装置の運転条件は、特に限定されない。一般的な条件を例示すれば、反応温度は、好ましくは100〜600℃、より好ましくは400〜600℃である。S/C比(Steam/Carbon)は、好ましくは2〜10、より好ましくは3〜5である。電源周波数は50Hz〜75kHz程度である。また、反応圧力は常圧で充分である。
改質触媒は、メタンを水素に改質する触媒であれば、種々の触媒が使用されうる。例えば、金属酸化物からなる担体にロジウム、ルテニウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、亜鉛などの触媒金属の1種または2種以上を担持させたモノリス触媒が、改質触媒として使用される。ただし、これらに制限されるわけではない。担体としての金属化合物には、Mg、Ca、Ba、Zn、Al、Zr、Laなどの金属を1種または2種以上含む金属酸化物が含まれる。金属酸化物の具体例としては、マグネシア(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(BaO)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミナ(Al2O3)、ジルコニア(ZrO2)、酸化ランタン(La2O3)などの単一金属酸化物、MgO/CaO、MgO/BaO、MgO/ZnO、MgO/Al2O3、MgO/ZrO2、CaO/BaO、CaO/ZnO、CaO/Al2O3などの複合金属酸化物が挙げられる。
改質触媒の配置形態としては、図4に示すように、反応器内に充填する態様が挙げられる。ただし、燃料ガスの供給および水素の生成が妨げされないのであれば、他の形態を採用してもよい。
改質触媒の態様も特に限定されない。例えば、ペレット状、粒状、円筒状または塊状でありうる。モノリス担体に担持させた状態で充填されてもよい。
改質触媒の製造方法も特に限定されない。従来公知の製造を用いて、改質触媒を製造することができる。例えば、触媒として作用する金属化合物を準備し、これを含むスラリーを調製する。このスラリーをハニカム形状のモノリス担体状に塗布し、焼成することによって、改質触媒とする。
低温プラズマ装置から排出されるガスは、メタンおよび水素を含む混合ガスとしてガスエンジン103に供給される。図3のように、燃料ガス供給系統が、直接ガスエンジンに供給される系統と、低温プラズマ装置に供給される系統とに分離する場合には、燃料ガスは、別々の供給口からガスエンジンに供給されてもよい。または、燃料ガスは、ガスエンジンに供給される前に、それぞれのガス供給ラインを結合させた後、ガスエンジンに供給されてもよい。
ガスエンジン103は、メタンガスおよび水素ガスを燃料として利用するエンジンである。燃料噴射系を除けば、燃料と空気とを予め混合させる点で、一般に広く知られているガソリンエンジンと本質的には同じ構造である。ガスエンジンは、発電効率が約40%と高い上、軽油ディーゼルエンジンにおいて問題となっているSOx、NOxの排出量も少ない。また、粒子状物質も生じない。さらに、水素成分が多い場合は、水素と酸素との燃焼反応は、水を生じるだけであるので、CO2による地球温暖化の防止にも役立つ。また、ガスエンジンは耐久性にも優れるため、ガスエンジンを含む複合システムは、保守や維持が容易である。
燃料として、低温プラズマ装置から排出された水素含有ガスを用いるガスエンジンであれば、特にガスエンジンの態様は限定されない。各種公知技術を参照して、設置環境に適したガスエンジンを用いればよい。ガスエンジンによる発電量を、より容易に制御するために、ガスエンジンは複数台設けられてもよい。
水素ガスは着火性が著しく高いため、ガスエンジンに供給される燃料中に水素ガスが含まれていると、燃焼性が向上する。リーンバーン状態でも安定して燃焼し、NOxや煤の発生量を低減しうる。
リーンバーン状態とは、エンジンに燃料と空気を混入させる時に空気を過剰にして燃焼させた状態をいい、リーンバーンは希薄燃焼とも呼ばれる。空気を過剰にして燃焼させた場合、NOx、煤、黒鉛などの生成が少なく、非常に環境負荷が低い。しかしながら、空気量が薄すぎると着火しにくい欠点がある。点火プラグの電圧を上げて、強制的に着火させることもできるが、使用電圧の高い点火プラグの寿命は短くなる。本発明においては、副室に供給される副室用燃料ガス中に、着火性の高い水素ガスが混在している。この水素ガスの存在によって、副室内部での着火エネルギーの低減が図られ、例えば、僅かなエネルギーのレーザーを用いて、容易に着火燃焼させることが可能であり、燃焼によって副室内が高温高圧状態に達する。この副室内の高温高圧ガスが、希薄状態の主室に高速で流入していくことによって、リーンバーン状態が容易に実現されうる。
燃料への着火方法としては、火花着火およびレーザー着火が挙げられる。火花着火は、広く用いられていた着火方式であり、点火プラグをエンジン内部に配置し、火花を発生させて着火する方式である。レーザー着火とは、高エネルギーのレーザーを照射して、瞬間的に強力な電場を発生させることにより、プラズマを発生させ、その熱エネルギーを利用して着火させる方式である。場合によっては、自己着火させてもよいが、確実に燃焼させるためには、火花着火またはレーザー着火を用いることが好ましい。
燃焼速度が遅い燃料を用いる場合や、リーンバーン状態で燃焼させる場合には、ガスエンジンは、混合ガスが供給される着火用副室を有する。図8は、メタンおよび水素を含む混合ガスが供給される着火用副室129を有し、着火用副室129に着火手段として点火プラグ131が設置されているリーンバーンガスエンジンの断面模式図である。着火用副室129には、メタンおよび水素を含む混合ガスが導入され、混合ガスが点火プラグ131によって着火される。混合ガスの着火により生じた燃焼ガスを主室133に吹き込み、主燃焼を誘起させる。図9は、メタンおよび水素を含む混合ガスが供給される着火用副室129を有し、着火用副室129に着火手段としてレーザーが照射されるターゲット材135が設置されているリーンバーンガスエンジンの断面模式図である。着火用副室129には、メタンおよび水素を含む混合ガスが導入される。レーザー発生装置から放出されたレーザーは、集光レンズ137によってターゲット材135表面に集光され、燃料ガスが着火される。混合ガスの着火により生じた燃焼ガスを主室133に吹き込み、主燃焼を誘起させる。レーザー発生装置側に混合ガスが流出しないように、副室129と集光レンズ137との間には、ガスシールガラス139が配置される。
点火プラグは、入手が容易であり、安価である。しかしながら、電極に汚れが付着したり、電極が損耗し、比較的頻繁に洗浄や交換が必要となる虞がある。また、燃料として低品位燃料を用いる場合には、非常に着火性が高いことが求められる。一方、レーザー発生装置を用いたレーザー着火は、耐久性が非常に高く、種火温度も数十万℃と非常に高い。このため、低品位燃料を燃料ガスとして用いる実施形態においては、ガスエンジンの着火手段としてレーザー発生装置を設置することが好ましい。ただし、レーザー着火に本発明が限定されるわけではない。
副室および主室へのガスの振り分けは、複合システムの態様やガスエンジンの燃焼状態に応じて決定されればよい。例えば、複合システムが図3に示す態様である場合には、低温プラズマ装置105から排出される混合ガスをガスエンジンの副室に供給し、低温プラズマ装置105を経由しない燃料ガスをガスエンジンの主室に供給する。低温プラズマ装置105を経由しない燃料ガスは、必要に応じて、空気と予備混合された後、主室に供給される。低温プラズマ装置105を経由した燃料ガスと、低温プラズマ装置105を経由しない混合ガスとを混合した後、その一部を副室に供給し、他のガスを空気と予備混合してから主室に供給してもよい。
レーザーを用いた着火に用いられる材料は、特に限定されず、公知材料から適宜選択されうる。新たに開発された材料を用いてもよい。例えば、ターゲット材135としては、セラミックスや耐熱鋼が用いられる。ターゲットとして液体や気体を用いてもよい。つまり、副室における所定の空間にレーザーを集光し、レーザー集光部位に供給された液体または気体に着火させてもよい。
機械的エネルギーとして取り出されたエネルギーは、好ましくはガスエンジンのシリンダーの動力を用いる発電装置を用いて、電気的エネルギーに変換される。電気的エネルギーは、輸送が容易である上、使用用途も幅広い。このため、電気的エネルギーに変換することによって、複合システムを様々な用途のエネルギー源として用いうる。
ガスエンジン103から排出された排ガスは、既に説明したように、好ましくは、低温プラズマ装置の加熱に用いられる。低温プラズマ装置の加熱に用いられた後の排ガス、または、ガスエンジンから排出された排ガスは、好ましくはシステム全体のエネルギー効率を向上させるために、さらに熱的に利用される。熱利用の形態は、特に限定されない。例えば、アイスシャーベットが作製され、室内の空調に用いられる。
本発明の複合システムの用途としては、分散型の中型発電や小型発電が挙げられる。また、本発明の複合システムは、固定型であっても、移動型であってもよい。例えば、自動車の出力源として、本発明の複合システムが使用されうる。
本発明の第2は、低温プラズマ化学反応および燃焼を利用して、エネルギーを生成する方法に関する。即ち、本発明の第2は、燃料ガス中に含まれるメタンの一部を、低温プラズマ化学反応によって水素に改質し、メタンおよび水素を含む混合ガスを生成する段階と、ガスエンジンの副室における前記混合ガスの燃焼、および前記ガスエンジンの主室における低品位燃料ガスの燃焼により生じた熱エネルギーを、機械エネルギーに変換する段階と含む、エネルギー生成方法である。
本発明の第2の主な説明は、本発明の第1において既に説明したので、簡単に説明する。燃料ガス中に含まれるメタンの一部を低温プラズマ化学反応によって水素に改質する反応は、低温プラズマが発生している箇所に、メタンを含む燃料ガスを供給することによって進行する。通常は、この反応は、低温プラズマを発生させる低温プラズマ装置において、進行する。燃料ガスについては、本発明の第1の説明において述べた通りである。好ましくは、燃料ガスは、低位発熱量が25MJ/m3(Normal)以下である。このような低品位燃料であっても、本発明の方法を用いれば、効率的に燃焼し、多くの機械エネルギーが取り出される。
低温プラズマが発生する箇所に供給されるメタンは、好ましくは、低温プラズマ化学反応およびメタンを水素に改質する改質触媒による改質反応によって、水素に改質される。低温プラズマに加えて、改質触媒による改質反応を併用すると、メタンから水素への改質効率が向上しうる。特に、反応器温度が、例えば、300〜400℃程度に上昇した場合において、低温プラズマおよび改質触媒による相乗効果が高い。好ましくは、混合ガスの燃焼により生じた排ガスを用いて、前記改質触媒が加熱される。
メタンおよび水素を含む混合ガスは燃焼し、燃焼により生じた熱エネルギーが機械エネルギーに変換される。燃焼に利用されるガスは、低温プラズマ化学反応によって生じたガス以外の成分を含んでいてもよい。例えば、低温プラズマ化学反応が進行する装置に供給されていない燃料ガスも燃焼に利用される。混合ガスの燃焼は、ガスの燃焼によって機械エネルギーを取り出すことのできる機関であれば、特に限定されないが、好ましは、ガスエンジンである。
ガスエンジンにおける着火は、好ましくは、レーザーによって引き起こされる。レーザーを用いたレーザー着火は、耐久性が非常に高く、種火温度も数十万℃を非常に高い。このため、低品位燃料を燃料ガスとして用いる実施形態においては、ガスエンジンの着火手段としてレーザー発生装置を設置することが好ましい。
機械的エネルギーとして取り出されたエネルギーは、好ましくは、電気的エネルギーに変換される。電気的エネルギーは、輸送が容易である上、使用用途も幅広い。
本発明の第2の方法を実施するに際しては、本発明の第1の説明を適宜参照してよいことは勿論であり、また、掲示した文献や他の文献、書籍、公知技術が参照されてもよい。
101…燃料ガスタンク、103…ガスエンジン、105…低温プラズマ装置、107…混合ガス供給ライン、109…改質触媒、111…発電装置、113…管、115…反応器、117…内部電極、119…電源、129…着火用副室、131…点火プラグ、133…主室、135…ターゲット材、137…集光レンズ、139…ガスシールガラス。
Claims (13)
- 燃料ガス中に含まれるメタンの一部を、低温プラズマ化学反応によって水素に改質し、メタンおよび水素を含む混合ガスを生成する、低温プラズマ装置と、
前記混合ガスを副室用燃料ガスとして用い、かつ、低品位燃料ガスを主室用燃料ガスとして用いるガスエンジンと、を有する低温プラズマ装置とガスエンジンとの複合システム。 - 前記低温プラズマ装置は、プラズマ発生装置に加えて、メタンを水素に改質する改質触媒を有する、請求項1に記載の複合システム。
- さらに、前記ガスエンジンの排ガスを前記低温プラズマ装置に供給する管を有する、請求項1または2に記載の複合システム。
- 前記混合ガスが供給される前記ガスエンジンの副室には、着火手段が設けられてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合システム。
- 前記着火手段は、レーザー発生装置である、請求項4に記載の複合システム。
- さらに、ガスエンジンによって生成された機械エネルギーを電気エネルギーに変換する発電装置を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合システム。
- 燃料ガス中に含まれるメタンの一部を、低温プラズマ化学反応によって水素に改質し、メタンおよび水素を含む混合ガスを生成する段階と、
ガスエンジンの副室における前記混合ガスの燃焼、および前記ガスエンジンの主室における低品位燃料ガスの燃焼により生じた熱エネルギーを、機械エネルギーに変換する段階と含む、エネルギー生成方法。 - 前記燃料ガスは、低位発熱量が25MJ/m3(Normal)以下である、請求項7に記載のエネルギー生成方法。
- 前記燃料ガス中に含まれるメタンは、低温プラズマ化学反応およびメタンを水素に改質する改質触媒による改質反応によって、水素に改質される、請求項7または8に記載のエネルギー生成方法。
- 前記混合ガスの燃焼により生じた排ガスを用いて、前記改質触媒を加熱する、請求項9に記載のエネルギー生成方法。
- 前記ガスエンジンの副室における前記混合ガスの燃焼により、前記ガスエンジンの主室に供給される前記低品位燃料ガスの燃焼が、確実化および安定化される、請求項7〜10のいずれか1項に記載のエネルギー生成方法。
- 前記ガスエンジンにおける着火は、レーザーにより引き起こされる、請求項11に記載のエネルギー生成方法。
- さらに、前記機械エネルギーを、電気エネルギーに変換する段階を含む、請求項7〜12のいずれか1項に記載のエネルギー生成方法。
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