JP2005240282A - 基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 拡大翼を利用した基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法において、拡大翼の開閉を加圧力に加えて本発明装置全体の自重も利用することによりエネルギー利用効率を高めながら確実に行うと共に、その拡大掘削の状態を地上から確認できるような工法と装置の提供。
【解決手段】 (a)内管と外管よりなる二重管ロッド、
(b)内管および外管を正転または逆転させることのできる回転駆動手段、
(c)内管のみを上下動させることのでき、かつ地下に埋設することのない位置に設けら
れた内管昇降手段、
(d)外管に取り付けられた振れ止め手段、
(e)二重管ロッドの先端部における内管に取り付けられた開閉式拡大翼、
(f)開閉式拡大翼とスクリューとの間にあって、一端が外管先端部分に、他端が開閉式
拡大翼に接続している支柱、
(g)開閉式拡大翼の下端部に設けられた掘削刃、
(h)注入材料を、内管内部を通って開閉式拡大翼取り付け部またはその近傍に供給する
ための吐出口、
よりなることを特徴とする基礎中空杭の中掘先端拡大根固め用装置およびそれを用いる工法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法および装置に関する。
杭基礎工事や鋼管矢板基礎工事には、振動・騒音等の環境問題の兼ね合いから、低振動・低騒音の中掘り工法が多数採用されている。とりわけ基礎部分に対する支持力を一層高めるため中掘り工法のなかでも基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法が中心技術となっており、この工法による基礎工事の完成状態の例を示すと図1のようになる。
現在行われている基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法には、杭先端部(支持地盤)の拡大掘削を機械的に行う方法と、ジェット水を用いる方法がある。
拡大掘削を機械的に行う方法としては、基礎中空杭の中の先端部分に拡大翼を位置づけ、拡大翼を土の抵抗によって水平方向または上下方向に開閉するものであり、その1例として特許文献1の技術を挙げることができる。これは拡大翼が水平方向に開閉する機構のものであり、先端の掘削手段を時計回り(正回転)に回転させることによって、拡大翼に土圧が作用して翼が開き、反時計回り(逆回転)に回転させることによって、翼が閉じる機構になっている。
しかし、土の抵抗によって拡大翼が開閉する機構のものは、その動作確認を十分検証した上で用いられてはいるが、実際施工している時に拡大翼の付け根の部分に土等が噛んだりして、土の抵抗だけでは開閉できない場合も生じる可能性がある。翼が開かずに根固め球根を作成した場合には、所定の球根径が確保(機能が発揮)出来ない等の問題点が生じる。また、この方式では、拡大翼の開閉状況を地上(目視)で管理できないという欠点がある。
もう1つの方法であるジェット水を用いる方法は、単にジェット水を噴射するだけであるため、その拡大の状態、形状、量などのいずれもが確認できないという問題がある。
一方、特許文献2の技術は、従来工法では「鋼管先端の鋼管内面には土砂が強固に付着している場合が多く、注入したセメントミルクと鋼管内面との完全な付着を期待することは無理であり、かつ鋼管杭とセメントミルクの付着力がすべての鋼管杭について同一であることを期待することができない。」という問題点を解決するため、「鋼管杭の先端部で二重管ロッドの内管を引き上げることによって切削刃付攪拌翼を開かせて、その切削刃付攪拌翼によって、鋼管先端の内面に溝を設け、そしてセメントミルクを注入して土砂と攪拌混合して、杭先端部にセメントコンクリートを作成する工法」を提案しているものである。
したがって、特許文献2記載の発明での切削刃付攪拌翼の役目は、鋼管杭先端の管内内面の切削と杭先端部の管内の土砂とセメントミルクの攪拌混合であり、支持地盤を強固にするため、拡大掘削を行うことを意図する発明ではない。
また、特許文献3記載の技術では、本発明の方法と異なり、先に穴を掘って拡大球根を作り、その後に基礎中空杭を挿入する工法ではあるが、その工法で開閉式拡大翼を使用している。しかし、この工法における開閉式拡大翼の開閉は、原理的には特許文献1と同様であるが、回転方向は逆で開閉式拡大翼を逆回転させることにより拡大翼に土圧を作用させて翼を開き、正回転させることにより翼が閉じる機構に基づくものであり、本発明のように穴を掘りながら基礎中空杭を挿入した後、拡大球根を作る方法とは全く異なっている。そして、特許文献3では前記工法の実施に当り、回転駆動手段の負荷電流を測定する負荷電流計からのデータと前記回転駆動手段の昇降量を感知して図9に示す掘削ロッド31の先端部または基礎中空杭の先端部の地上からの深さ位置を測定する深度計からのデータと注入材料供給手段からの注入材料の供給量を測定する流量計からのデータとを演算処理して、これらのデータを各基礎中空杭穴毎に読み出すシステムを開示している。
しかしながら、ここには本発明の工法における特徴である開閉式拡大翼が完全に開いたかどうかを確認するという技術思想は開示も示唆もない。
特許第2667649号公報 特開平7−82740号公報 特開2002−348868号公報
本発明の目的は、拡大翼を利用した基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法において、拡大翼の開閉を加圧力に加えて本発明装置全体の自重も利用することによりエネルギー利用効率を高めながら確実に行うと共に、その拡大掘削の状態を地上から確認できるような工法と装置を提供する点にある。
本発明の第1は、
(a)内管と外管よりなる二重管ロッド、
(b)内管および外管を正転または逆転させることのできる回転駆動手段、
(c)内管のみを上下動させることのでき、かつ地下に埋設することのない位置に設けら
れた内管昇降手段、
(d)外管に取り付けられた振れ止め手段、
(e)二重管ロッドの先端部における内管に取り付けられた開閉式拡大翼、
(f)開閉式拡大翼とスクリューとの間にあって、一端が外管先端部分に、他端が開閉式
拡大翼に接続している支柱、
(g)開閉式拡大翼の下端部に設けられた掘削刃、
(h)注入材料を、内管内部を通って開閉式拡大翼取り付け部またはその近傍に供給する
ための吐出口、
よりなることを特徴とする基礎中空杭の中掘先端拡大根固め用装置に関する。
本発明の第2は、地中に埋設されている基礎中空杭の内部に、内管と外管よりなる二重管ロッドを挿入し、支持地盤の拡大根固め球根を形成する必要がある部分に開閉式拡大翼が到達したことを確認した後その場所で内管を押し下げ、それにより開閉式拡大翼が完全に開いたことを確認した後開閉式拡大翼を回転させ、その先端部に設けられている掘削刃により基礎中空杭の直径より大きくて深い状態まで掘削し、ついで内管を通してセメントミルクを注入しながら開閉式拡大翼の回転を利用して攪拌と混合を行い、混合が完了した時点で開閉式拡大翼を閉じ、二重管ロッドを引き上げることを特徴とする基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法に関する。
二重管ロッドは、内管と外管とのコンビにより構成されているが、外管と内管とは直接的な結合関係にはなく、例えば、外管と内管の上と下とで連結するといったような関係にはない。
内管および外管を正転または逆転させることのできる回転駆動手段は特別のものではなく、通常用いられる回転駆動手段を採用することができる。
内管のみを上下動させることができる内管昇降手段は、いかなるときも地下に埋没することのない位置例えば内管の上部に接続されており、具体的な昇降手段としては例えば油圧により上下させることのできる昇降手段を用いることができ、これにより、内管が外管内を思い通りに上下するようになる。
外管と内管の回転は、別々の回転駆動手段に接続してもよいが、通常は外管を回転させるとそれにつれて、内管も回転する機構とすることが好ましい。
外管を回転させると内管も回転する仕組みについては、例えば図6の(a)のような構造とする事ができる。
内管の外面と外管の内面(断面形状)を多角形例えば六角形とし、摺動可能な状態にすることにより、内管は外管に対して上下動が可能で、かつ、外管を回転すれば内管が一緒に回転する関係とすることができる。
内管の外面と外管の内面を六角形とした構造は、少なくとも先端部分の開閉翼付き先端装置の部分において達成されていればよく、その他の部分では図6の(b)のように、内管の外面と外管の内面は円形とすることができる。
内管および外管の径は、管に加わる軸力や回転力等に影響される。そして、軸力や回転力等は、拡大掘削する際の地盤の固さや拡大径等に影響される。したがって、外管と内管の径はこれらの条件に適したものを選択する必要がある。また、外管の内径と内管の外径の隙間は、外管に対して内管の相対的な上下動をスムーズに行うことができる間隔があればよく、例えば内管が120mm、外管が165mmの場合には、5〜10mm程度の隙間が適当である。
内管昇降手段、例えば油圧による内管昇降手段は、シリンダーと内管昇降ロッドとから構成されており、シリンダーと内管昇降ロッドは上部で連結されている。内管昇降ロッドは下部で二重管ロッドの内管と接続する。ちなみに、外管は回転駆動手段と接続する。
したがって、内管の昇降手段は、油圧による内管昇降手段のシリンダーを油圧によって上下させることによって、シリンダーに連結されている内管昇降ロッドと二重管ロッドの内管を上下させることが出来る。
本発明の装置は、空洞になっている基礎杭、すなわち基礎中空杭、例えば金属管杭またはコンクリート管杭さらに具体的に言えば鋼管杭の中心部に挿入するものであるから、本発明の装置が基礎中空杭内部で左右に振れたりするのは不都合である。そのため、本発明の装置においては外管の外側に振れ止め手段を設ける。振れ止め手段としては、とくに制限はないが、この種の分野で通常用いられているスタビライザーでもよいが、本発明においてもっとも簡単なものとして、手近かにあるスクリューを利用することができる。そして、スクリュー径は、杭の内径よりやや小さいもの、例えば杭の内径より50mm程度小さいものが適当である。
前記基礎中空杭は、市販の基礎中空杭を使用することができる。市販の基礎中空杭としては、鋼管のような金属管;鉄筋コンクリート管杭(RC杭)、高強度プレストレストコンクリート管杭(PHC杭)、プレストレスト鉄筋コンクリート管杭(PRC杭)、鋼管の中空部にコンクリートを注入して作った中空円環断面をもつ鋼管コンクリート杭(SC杭)などのコンクリート系管杭などを挙げることができる。
本発明の装置を基礎中空杭に挿入する場合には、図4の(c)に示すように開閉式拡大翼は閉じた状態である。杭先端部に到達してから、図4の(b)に示すように拡大翼を開く。拡大翼を開くには、内管のみを外管に対して相対的に下向きに押し出す必要がある。内管を下向きに押し出すには、例えば油圧によってシリンダーを縮め機械的に内管昇降ロッドを下向きに押し下げることができる。
掘削刃は、従来より地盤の種類や硬軟等に応じて、何種類か市販されている。したがって、掘削刃自体は、掘削する地盤に応じて、その都度付け替えたらよい。本発明においては、開閉式の拡大翼の下端部に掘削刃を取り付けたことによって、拡大掘削時の掘削効率が上昇する。とくに拡大翼が完全に開いた状態のときは掘削刃が基礎杭の進行方向に対して直角方向に拡がった状態〔図4の(b)〕になるので、これにより掘削すると拡大球根の底部は平面の状態にあり、図9に示す特許文献3の拡大球根の底部が卵形となっているのとは異なり、杭底面が平坦になることから、杭の初期沈下が小さい。
本発明においては注入材料としては、拡大掘削時には、水や圧縮空気等も注入することがあるが、本来的には拡大根固めのための材料であるセメントミルクである。供給ルートは、まず、本発明の装置外にある注入材料供給槽から供給パイプをスイベルと接続し、セメントミルクは、供給パイプを通じて、スイベル、内管昇降ロッドおよび内管の中の穴を通って開閉翼付き先端装置の吐出口から孔内へ注入される。
センメントミルクは、基礎中空杭の下方に拡がった部分だけでなく、基礎中空杭の下端部分にまで至る量を注入することが好ましい。通常は、前記杭の下端から外径の1倍〜2倍の高さの部分までセメントミルクが満たす量を注入することが好ましい。これにより拡大根固め球根が基礎中空杭と強固に結合することができる。このような結合状態は図1に示すとおりである。
つぎに、支持層に拡大翼が到達したことを確認する手段について述べる。この手段としては、目視観察による方法とセンサーで観察する方法がある。
目視確認による方法としては、基礎中空杭は本発明の装置を挿入する前工程の中掘圧入工法で施工されるので、例えば施工時、地表面から杭の先端位置までの深さを測定しておき、本発明の装置を基礎中空杭の内部に挿入する場合には、地表面から杭の先端深さ以上の長さのロッドを準備し、地表面から杭の先端位置までの長さの所にマーキングし、そのマーキングが地表面に来たときに拡大翼が基礎中空杭先端部に到達したと判断する方法である。
一方、センサーで観察する方法としては、装置を挿入している際の開閉式拡大翼の先端深さを深度計を用いて観察する方法を挙げることができる。
本発明では、拡大掘削の掘削状況(掘削位置)や拡大翼の開閉状況も、取り付けたセンサーからパソコンにデータを取り込み、画面表示して管理する方法を採用することもできる。具体的手段としては目視方式またはセンサー方式などを使用することができる。
開閉式拡大翼の開閉状況の確認手段については、とくに制限はないが、開閉式拡大翼が完全に開いたかどうかとか、どの程度開いたかなどの確認手段として、事前に空中で開閉式拡大翼が完全に開いたときや閉じたときなどを含めてそれぞれの開閉状態のときのシリンダーの変位を予め測定しておき、地中における開閉の状態を前記空中において予め測定しておいた値を元にしてシリンダーの変位から開閉の状態を推定することができる。具体的には、シリンダーの所定位置にセンサーを取り付けてシリンダーの変位を測定し、そのデータをパソコン(管理手段)に取り込むことにより、例えば杭打機の運転室などでも開閉状態の管理確認をすることができる。
本発明の装置の具体的例を図3および図4に示す。
内管8と外管9よりなる二重管ロッド2の外管9は回転駆動手段5に接続され、正転あるいは逆転させることができる。内管8は外管9と共に回転し、昇降手段6により、外管9の中で上下動することができる。水やセメントミルクは、スイベル7を介し内管8の中を通って開閉式拡大翼11の取り付け部またはその近傍に取り付けられた吐出口10から孔内注入される。内管8の先端部には、開閉式拡大翼11が取り付けてあり、開閉式拡大翼11は両端がピン構造の支柱12によって外管9と接続されている。内管8が上下動することによって開閉式拡大翼11が開閉されるが、とくに内管8を下げると開閉式拡大翼11が開く機構になっている。
符号4のリーダーは、図7に示すように杭打ち機の前面にあって、本発明の装置全体の昇降や掘削するときの回転反力等の役割がある。
符号5の回転駆動手段は、油圧による回転駆動手段で、二重管ロッド2の外管9と接続して正逆の回転を与えることができるものである。
符号7のスイベルとは、供給パイプのような固定部から、内管昇降ロッド18や内管8等の回転部に流動体(気体、液体)を供給するための仲介役として取り付けている手段である。つまり、水、圧縮空気およびセメントミルク等を孔内へ供給する際、外部装置からの供給口である。具体的な水、圧縮空気およびセメントミルク等の供給の仕組みは、供給パイプをスイベル7に接続して、内管昇降ロッド18、内管8の中の穴を通って、吐出口10から孔内に注入される。
本発明の基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法を図5を参照して説明する。
図5のうち図5の1〜8は、本発明の基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法の前工程であり、本発明の基礎中空杭中掘先端拡大根固め工法は図5の9〜10に相当するものである。
そして、本発明の基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法による完成図は、図1に示すとおりである。
一般的に杭を施工するような地盤は、地表面からある深さまではやわらかくて弱い地盤(一般には中間層と呼ばれている)があり、その下に支持層とされる硬くて強い地盤がある。図3の符号17で支持地盤の上面と表示したのは、中間層と支持地盤を区分けする意味で表示した。つまり、支持地盤の上面より上は中間層で、下は支持地盤という意味である。
また、図2に示すように、基礎中空杭先端下方に基礎中空杭径よりも大きな径の円筒状のものを拡大根固め球根と称しており、当業界の一般的な呼び方である。
セメントミルクの注入開始時期は、杭先端部で拡大翼を開いて、杭先端から所定の深さ(例えば杭径の1.5倍の深さ)の範囲を拡大掘削した後に注入し始める。そして、セメントミルクを注入しながら、拡大掘削した範囲で拡大翼を上下させて攪拌・混合して拡大根固め球根を作るものである。
開閉式拡大翼の開閉状態を具体的に確認するための手段の1具体例を図8に示す。図8のうち21はポテンションメータ(変位計)であり、ワイヤーの伸縮によりシリンダーの変位量(すなわち、内管昇降ロッドの上下動)を感知するためのものであり、22は前記ポテンションメータ21の取付台であり、23はポテンション用ローラーであって、シリンダーの上下動の量を確実に測定するために、ポテンションメータ21のワイヤーをシリンダーと平行に沿わせるための治具となるものである。24はポテンション用ブラケットであり、シリンダーのある部分にワイヤーの端部を固定するために取り付けた治具であり、25は信号変換器およびメーター盤よりなる管理システムであって、ポテンションメータ21で測定した値をデータとして収集する管理装置用信号に変換するための管理システムであり、26は前記管理システムを固定するための台であり、27はケーブルであって、ポテンションメータ21で測定した値を前記システムに取り込むために変換した信号を管理システムを通して管理装置(図示していない)に送信するためのケーブルである。これにより内管昇降ロッド(A)、(B)、(C)の上下動の量を正確に測定することにより開閉式拡大翼の翼の開き具合を検知することができる。
(1)本発明では、内管を押し下げて翼を開かす機構であるので、押し下げる力(例えば油圧)に加えて、杭打機を反力として装置全体の自重により翼自体を下方地盤に押し下げて、その地盤反力も利用できることから、より翼を確実に開かせやすくした。
(2)本発明では、翼の下部に掘削刃を取り付けているため、強固な支持地盤に掘削刃が噛み込んで掘削しやすくしている。
(3)以上のことより、本発明の装置と方法では、強固な支持地盤の拡大掘削と、その後セメントミルクを注入しながらの攪拌混合も確実になる。その結果、基礎中空杭先端下方に所望の拡大根固め球根を作ることが出来るので、所定の杭支持力が期待できる。
(4)本装置における昇降手段6は、地表面より上にあり、泥や泥水等の影響を受けないので、拡大翼の開閉を確実に行うことが出来る。
(5)昇降手段6によって、強制的に拡大翼11を開くため、杭先端下方に確実に拡大根固め球根を作ることが出来るので、所定の杭支持力が期待出来る。
(6)拡大根固め球根を作る際の拡大翼11の拡大状況と深さ方向の位置、およびセメントミルクの注入量が、次の方法でテレビ画面で視覚できるので、地上(視覚)で確実な施工管理が可能である。
(i)拡大翼11の開閉は、昇降手段6の油圧シリンダーを上下動させるため、その変位量を電気信号に変換してパソコンに取り込むことによって、その状況をテレビ画面に投影する。
(ii)拡大翼11の深さ方向の位置も、杭打機に装着している深度計からのデータをパソコンに取り込むことによって、テレビ画面に投影する。
(iii)所定の深さまで拡大掘削した後に行うセメントミルクの注入も、時々刻々の注入量をパソコンに取り込むことによって、同様にテレビ画面に投影する。
(7)本装置では、開閉式拡大翼11の下部に掘削刃14が取り付けてあるため、機械式の従来工法より、基礎中空杭先端下方の支持地盤の拡大掘削効率がよくなる。
(8)また、掘削刃14が取り付けてあることで、従来基礎中空杭の中掘り先端拡大根固め工法での支持地盤である砂質土や砂礫土はもちろんのこと、対象とされてない例えば軟岩等でも掘削可能となり、適用範囲が拡大される。
鋼管杭中掘先端拡大根固め杭の概念図の1例である。 拡大根固め球根部分の斜視図である。 本発明の基礎中空杭の中掘先端拡大根固め用装置の1つの具体例を示す断面図である。 図3に示す実施例の具体的寸法を示す。(a)は、シリンダー19の部分断面図であり、(b)は開閉式拡大翼11が開いた状態の断面図であり、(c)は開閉式拡大翼11が閉じた状態の断面図である。 本発明の基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法が、どのような工程にひきつづいて行われる工程であるかを示す工程図である。 (a)と(b)は、二重管ロッドにおける内管と外管との関連性を説明するための外管と内管の断面図である。 図5に示されている杭打機の概念図を示す。 開閉式拡大翼の開閉状態を具体的に確認するための手段の1例を示す断面図である。 特許文献3に示されている掘削ヘッドを示す図であり、(a)はその拡大正面図、(b)は一部を破切した部分拡大側面図である。
符号の説明
2 二重管ロッド
4 リーダー
5 回転駆動手段
6 油圧による内管昇降手段
7 スイベル
8 内管
9 外管
10 吐出口
11 開閉式の拡大翼
12 支柱
13 スクリュー
14 掘削刃
15 基礎中空杭
16 地表
17 支持地盤の上面
18 内管昇降ロッド
19 シリンダー
21 ポテンションメータ
22 ポテンションメータ取付台
23 ポテンション用ローラー
24 ポテンション用ブラケット
25 管理システム
26 管理システム固定台
27 ケーブル
31 掘削ロッド
32 掘削ヘッド
35 吐出口
36 掘削アーム
36a 本体
57 掘削アームの先端部
58 掘削アームの掘削刃

Claims (2)

  1. (a)内管と外管よりなる二重管ロッド、
    (b)内管および外管を正転または逆転させることのできる回転駆動手段、
    (c)内管のみを上下動させることのでき、かつ地下に埋設することのない位置に設けら
    れた内管昇降手段、
    (d)外管に取り付けられた振れ止め手段、
    (e)二重管ロッドの先端部における内管に取り付けられた開閉式拡大翼、
    (f)開閉式拡大翼とスクリューとの間にあって、一端が外管先端部分に、他端が開閉式
    拡大翼に接続している支柱、
    (g)開閉式拡大翼の下端部に設けられた掘削刃、
    (h)注入材料を、内管内部を通って開閉式拡大翼取り付け部またはその近傍に供給する
    ための吐出口、
    よりなることを特徴とする基礎中空杭の中掘先端拡大根固め用装置。
  2. 地中に埋設されている基礎中空杭の内部に、内管と外管よりなる二重管ロッドを挿入し、支持地盤の拡大根固め球根を形成する必要がある部分に開閉式拡大翼が到達したことを確認した後その場所で内管を押し下げ、それにより開閉式拡大翼が完全に開いたことを確認した後開閉式拡大翼を回転させ、その先端部に設けられている掘削刃により基礎中空杭の直径より大きくて深い状態まで掘削し、ついで内管を通してセメントミルクを注入しながら開閉式拡大翼の回転を利用して攪拌と混合を行い、混合が完了した時点で開閉式拡大翼を閉じ、二重管ロッドを引き上げることを特徴とする基礎中空杭の中掘先端拡大根固め工法。
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