JP2005239702A - ヒドロキシルアミンの製造方法 - Google Patents

ヒドロキシルアミンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ヒドロキシルアミンの塩とアルカリ化合物との反応によりヒドロキシルアミンを製造するに際して、蒸留により塔頂または側面からヒドロキシルアミンを抜き出す際に生ずる危険性を低減し、高濃度および高純度のヒドロキシルアミンを高収率で製造する方法を提供すること。
【解決手段】 本発明のヒドロキシルアミンの製造方法は、ヒドロキシルアミンの塩とアルカリ化合物とを反応させてヒドロキシルアミンを得る反応工程、ヒドロキシルアミンをイオン交換により精製する精製工程、ヒドロキシルアミンを蒸留により塔底部で濃縮する濃縮工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ヒドロキシルアミンの塩と、アルカリ化合物との反応によりヒドロキシルアミンを製造するに際して、安全に高濃度かつ高純度のヒドロキシルアミンを高収率で製造する方法に関する。
ヒドロキシルアミンおよびその塩類は、医農薬中間体の原料、金属表面の処理剤、繊維処理、染色など、工業的に幅広い用途で使用されているが、遊離のヒドロキシルアミンは、たとえば金属イオン(特に重金属イオン)の存在下、高温または高濃度などの条件において容易に分解するなど非常に不安定な性質を有することから、一般的には比較的安定なヒドロキシルアミンの塩が製造され、使用されている。
しかしながら、多くの用途においては、ヒドロキシルアミンの塩よりもヒドロキシルアミンが好適であり、さらに、高濃度のヒドロキシルアミン水溶液が必要とされることが多い。そして、電子工業用においては、金属不純物の少ない高純度のヒドロキシルアミンが必要とされる。そのため、安全かつ高純度のヒドロキシルアミン水溶液を製造する試みがなされてきている。
たとえば、特表2000−510385号公報(特許文献1)には、ヒドロキシルアミンと塩を含有する水溶液をストリッピングにより、ヒドロキシルアミン水溶液と塩留分とに分離する方法が記載されている。
特表2001−513479号公報(特許文献2)には、ヒドロキシルアミンの塩を塩基で処理し、生成溶液をヒドロキシルアミン水溶液と塩留分とに分離する方法が記載されている。
さらに、特表2002−504062号公報(特許文献3)には、ヒドロキシルアミン水溶液の濃縮を蒸留で行い、塔底部において側面からヒドロキシルアミン含有蒸気を除去し、この蒸気を濃縮する方法が記載されている。
米国特許6235162号公報(特許文献4)には、ヒドロキシルアミンを蒸留により塔頂から抜き出した液をさらに蒸留することによりヒドロキシルアミンを得る方法が記載されている。
特開2002−68718号公報(特許文献5)には、ヒドロキシルアミン水溶液を単蒸留することによりヒドロキシルアミンを塔頂から留出させる方法が記載されている。
しかしながら、上記の方法では、ヒドロキシルアミンを蒸留により塔頂または側面から得る際に、高温での蒸留によるヒドロキシルアミンの分解や爆発の危険性があるという問題点があった。
特表2000−510385号公報 特表2001−513479号公報 特表2002−504062号公報 米国特許6235162号公報 特開2002−68718号公報
本発明は、ヒドロキシルアミンの塩と、アルカリ化合物との反応によりヒドロキシルアミンを製造するに際して、安全に高濃度かつ高純度のヒドロキシルアミンを高収率で製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、たとえばヒドロキシルアミンの塩と、アルカリ化合物とを反応させてヒドロキシルアミンを得る反応工程と、必要に応じて反応工程で得たヒドロキシルアミンと反応液中に析出した不溶性物質を固液分離により分離する分離工程と、分離工程で得たヒドロキシルアミンをイオン交換により精製する精製工程と、および精製工程で得たヒドロキシルアミンを蒸留により塔底部で濃縮する濃縮工程とを組み合わせることにより、安全に高濃度かつ高純度のヒドロキシルアミンを高収率で製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法を用いることにより、安全に高濃度かつ高純度のヒドロキシルアミンを高収率で得ることができる。このような知見は本発明者らが初めて見出したものである。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、以下の(1)〜(20)に関する。
(1)ヒドロキシルアミンの塩とアルカリ化合物とを反応させてヒドロキシルアミンを得る反応工程、ヒドロキシルアミンをイオン交換により精製する精製工程、および蒸留により塔底部でヒドロキシルアミンを濃縮する濃縮工程を含むことを特徴とするヒドロキシルアミンの製造方法。
(2)前記ヒドロキシルアミンを製造する各工程が、反応工程、精製工程および濃縮工程の順に行われる(1)に記載の製造方法。
(3)前記各工程が安定剤の存在下に行われる(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)ヒドロキシルアミンと不溶性物質を分離する分離工程を含む(1)に記載の製造方法。
(5)前記分離工程の温度が0℃〜80℃の範囲内である(4)に記載の製造方法。
(6)前記ヒドロキシルアミンを製造する各工程が、反応工程、分離工程、精製工程および濃縮工程の順に行われる(4)または(5)に記載の製造方法。
(7)前記各工程が安定剤の存在下に行われる(4)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8)前記分離工程で不溶性物質を分離した反応液の少なくとも一部を、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として用いる(4)〜(7)のいずれかに記載の製造方法。
(9)前記反応工程が、反応液のpHを7以上に保ちながら行われる(1)〜(8)のいずれかに記載の製造方法。
(10)前記反応工程が、アルカリ化合物を含む反応液にヒドロキシルアミンの塩が添加される工程である(9)に記載の製造方法。
(11)前記反応工程の反応温度が0℃〜80℃の範囲内である(1)〜(10)のいずれかに記載の製造方法。
(12)前記反応工程が、水および/またはアルコールを含む溶媒の存在下に行われる(1)〜(11)のいずれかに記載の製造方法。
(13)前記精製工程の温度が0℃〜70℃の範囲内である(1)〜(12)のいずれかに記載の製造方法。
(14)前記精製工程で得たヒドロキシルアミン溶液の少なくとも一部を、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として用いる(1)〜(13)のいずれかに記載の製造方法。
(15)前記濃縮工程の温度が0℃〜70℃の範囲内である(1)〜(14)に記載の製
造方法。
(16)前記濃縮工程で得たヒドロキシルアミン溶液の少なくとも一部を、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として用いる(1)〜(15)のいずれかに記載の製造方法。
(17)前記濃縮工程の後にヒドロキシルアミンをイオン交換により精製する精製工程をさらに含む(1)〜(16)のいずれかに記載の製造方法。
(18)前記濃縮工程の後の精製工程の温度が0℃〜70℃の範囲内である(17)に記載の製造方法。
(19)前記ヒドロキシルアミンの塩が、硫酸ヒドロキシルアミン、塩酸ヒドロキシルアミン、硝酸ヒドロキシルアミンおよびリン酸ヒドロキシルアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である(1)〜(18)のいずれかに記載の製造方法。
(20)前記アルカリ化合物が、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、アンモニアおよびアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である(1)〜(19)のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、ヒドロキシルアミンの塩から安全に高濃度かつ高純度のヒドロキシルアミンを効率よく製造することができる。
以下、本発明に係るヒドロキシルアミンの製造方法についてより詳細に説明する。
反応工程
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法は、ヒドロキシルアミンの塩と、アルカリ化合物とを反応させてヒドロキシルアミンを得る反応工程を含む。
本発明で用いられるヒドロキシルアミンの塩としては、ヒドロキシルアミンの硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩、亜硫酸塩、亜リン酸塩、過塩素酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩などの無機酸の塩、およびギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩などの有機酸の塩が挙げられる。これらの中では、ヒドロキシルアミンの硫酸塩(NH2OH・1/2H2
4)、塩酸塩(NH2OH・HCl)、硝酸塩(NH2OH・HNO3)およびリン酸塩(NH2OH・1/3H3PO4)からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩が好ましい。
ヒドロキシルアミンの塩は、市販または工業的に入手できるものであれば、特に制限はないが、好ましくは金属不純物が少ないものがよい。これは、金属不純物が存在することにより、ヒドロキシルアミンの塩または生成したヒドロキシルアミンの分解を促進することがあるからである。しかし、ヒドロキシルアミンの塩またはヒドロキシルアミンの分解に影響がなく、精製工程などで除去できるもの、またはヒドロキシルアミンの使用に際して問題がないものであれば不純物を含んでいてもよい。
ヒドロキシルアミンの塩は、固体のまま使用しても、溶媒に溶解または懸濁させて使用してもよい。このような溶媒としては、水および/または有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、たとえば、炭化水素、エーテル、アルコールなどが挙げられるが、反応に影響がなければこれらに限定されるものではない。これらの中では、水および/またはアルコールを含む溶媒が好ましい。また、反応で生じた不溶性の塩などを分離した濾液の少なくとも一部を溶媒として使用してもよい。
上記溶媒の量は、使用するヒドロキシルアミンの塩の量、反応温度などの条件に応じて適宜選択すればよく、通常、溶媒とヒドロキシルアミンの塩との質量比(溶媒/ヒドロキシルアミンの塩)は0.1〜1000、好ましくは1〜100の範囲内である。
本発明で用いられるアルカリ化合物としては、アルカリ金属を含む化合物、アルカリ土類金属を含む化合物、アンモニアおよびアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましい。
アルカリ金属を含む化合物としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムまたはセシウムの酸化物、水酸化物、炭酸塩などが挙げられ、好ましくは、ナトリウムまたはカリウムの水酸化物もしくは炭酸塩である。
アルカリ土類金属を含む化合物としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムまたはバリウムの酸化物、水酸化物、炭酸塩などが挙げられ、好ましくは、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムまたはバリウムの酸化物もしくは水酸化物である。
アンモニアは、ガスとして使用してもよく、アンモニアを溶解させた溶液、たとえばアンモニア水溶液として使用してもよい。
アミンとしては、第1級アミン、第2級アミンおよび第3級アミンを用いることができる。また、アミンはモノアミンでも、分子内に2以上のアミノ基を有するジアミン、トリアミンなどのポリアミンでもよく、さらに、環式アミンでもよい。
モノアミンとしては、たとえば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、ジ−i−プロピルアミン、トリ−i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、ジ−i−ブチルアミン、トリ−i−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジ−tert−ブチルアミン、トリ−tert−ブチルアミン、アリルアミン、ジアリルアミン、トリアリルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、n−オクチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、トリベンジルアミン、ジアミノプロピルアミン、2−エチルヘキシルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン、ビス(2−エチルヘキシル)アミン、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミン、α―フェニルエチルアミン、β−フェニルエチルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、o―トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、p−アミノ安息香酸、スルファニル酸、スルファニルアミド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
ジアミンとしては、たとえば、1,2−ジアミノエタン、N,N,N',N'−テトラメチル−1,2−ジアミノエタン、N,N,N',N'−テトラエチル−1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、N,N,N',N'−テトラメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N,N',N'−テトラエチル−1,2−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、N−メチル−1,4−ジアミノブタン、1,2−ジアミノブタン、N,N,N',N'−テトラメチル−1,2−ジアミノブタン、3−アミノプロピルジメチルアミン、1,6−ジアミノヘキサン、3,3−ジアミノ−N−メチルジプロピルアミン、1,2−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、1,4−フェニレンジアミン、ベンジジンなどが挙げられる。
トリアミンとしては、たとえば、2,4,6−トリアミノフェノール、1,2,3−トリアミノプロパン、1,2,3−トリアミノベンゼン、1,2,4−トリアミノベンゼン、1,3,5−トリアミノベンゼンなどが挙げられる。
テトラアミンとしては、たとえば、β,β',β"−トリアミノトリエチルアミンなどが挙げられる。
環式アミンとしては、たとえば、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピロリジン、ピペリジン、プリン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、3−ピロリン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ピペラジン、ピリダジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,3−トリアゾール、1,2,5−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,3,4−トリアゾール、モルホリンなどが挙げられる。
本発明のアルカリ化合物として用いることができるアミンは、上記の化合物に限定されるものではなく、たとえばエチルメチルアミンのように、置換基の種類が異なる非対称の化合物であってもよい。また、アミンは1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明で用いられるアルカリ化合物は、市販または工業的に入手できるものであれば、特に制限はないが、ヒドロキシルアミンの塩と同様に、好ましくは金属不純物が少ないものがよい。
アルカリ化合物は、溶媒に溶解または懸濁させて使用することができる。このような溶媒としては、水および/または有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、たとえば、炭化水素、エーテル、アルコールなどが挙げられるが、反応に影響がなければこれらに限定されるものではない。これらの中では、水および/またはアルコールを用いることが好ましい。また、反応で生じた不溶性の塩などを分離した濾液の少なくとも一部を溶媒として使用してもよい。
上記溶媒の量は、使用するアルカリ化合物の量、反応温度などの条件に応じて適宜選択すればよく、通常、溶媒とアルカリ化合物との質量比(溶媒/アルカリ化合物)は0.5〜1000、好ましくは0.8〜100である。
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法において、ヒドロキシルアミンの塩とアルカリ化合物とを反応させてヒドロキシルアミンを得る反応工程は、安定剤の存在下で行うことができる。安定剤は、公知のものを使用することができる。たとえば、8−ヒドロキシキノリン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン−N,N,N’−三酢酸、グリシン、エチレンジアミン四酢酸、シス−1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N’,N’−四酢酸、N,N’−ジ(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−二酢酸、N−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、N,N’−ジヒドロキシエチルグリシン、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)四酢酸、ビスヘキサメチレントリアミン五酢酸、ヘキサメチレンジアミン四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、トリス(2−アミノエチル)アミン六酢酸、イミノ二酢酸、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、o−アミノキノリン、1,10−フェナントロリン、5−メチル−1,10−フェナントロリン、5−クロル−1,10−フェナントロリン、5−フェニル−1,10−フェナントロリン、ヒドロキシアントラキノン、8−ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸、8−ヒドロキシメチルキノリン、チオグリコール酸、チオプロピオン酸、1−アミノ−2−メルカプト−プロピオン酸、2,2−ジピリジル、4,4−ジメチル−2,2−
ジピリジル、チオ硫酸アンモニウム、ベンゾトリアゾール、フラボン、モリン、クエルセチン、ゴッシペチン、ロビチネン、ルテオリン、フィセチン、アピゲニン、ガランギン、クリシン、フラボノール、ピロガロール、オキシアントラキノン、1,2−ジオキシアントラキノン、1,4−ジオキシアントラキン、1,2,4−トリオキシアントラキノン、1,5−ジオキシアントラキノン、1,8−ジオキシアントラキノン、2,3−ジオキシアントラキノン、1,2,6−トリオキシアントラキノン、1,2,7−トリオキシアントラキノン、1,2,5,8−テトラオキシアントラキノン、1,2,4,5,8−ペンタオキシアントラキノン、1,6,8−ジオキシ−3−メチル−6−メトキシアントラキノン、キナリザリン、フラバン、ラクトン、2,3−ジヒドロヘキソノ−1,4−ラクトン、8−ヒドロキシキナルジン、6−メチル−8−ヒドロキシキナルジン、5,8−ジヒドロキシキナルジン、アントシアン、ペラルゴニジン、シアニジン、デルフィニジン、ペオニジン、ペツニジン、マルビジン、カテキン、チオ硫酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、2−ヒドロキシエチルジスルフィド、1,4−ジメルカプト−2,3−ブタンジオール、チアミンの塩酸塩、カテコール、4−t−ブチルカテコール、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシピリジン−N−オキシド、1,2−ジメチル−3−ヒドロキシピリジン−4−オン、4−メチルピリジン−N−オキシド、6−メチルピリジン−N−オキシド、1−メチル−3−ヒドロキシピリジン−2−オン、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトシクロヘキシルチアゾール、2−メルカプト−6−t−ブチルシクロヘキシルチアゾール、2−メルカプト−4,5−ジメチルチアゾリン、2−メルカプトチアゾリン、2−メルカプト−5−t−ブチルチアゾリン、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラ−n−ブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジエチルチウラムジスルフィド、テトラフェニルチウラムジスルフィド、チウラムジスルフィド、チオ尿素、N,N’−ジフェニルチオ尿素、ジ−o−トリルチオ尿素、エチレンチオ尿素、チオセトアミド、2−チオウラシル、チオシアヌル酸、チオホルムアミド、チオアセトアミド、チオプロピオンアミド、チオベンズアミド、チオニコチンアミド、チオアセトアニリド、チオベンズアニリド、1,3−ジメチルチオ尿素、1,3−ジエチル−2−チオ尿素、1−フェニル−2−チオ尿素、1,3−ジフェニル−2−チオ尿素、チオカルバジド、チオセミカルバジド、4,4−ジメチル−3−チオセミカルバジド、2−メルカプトイミダゾリン、2−チオヒダントイン、3−チオウラゾール、2−チオウラミル、4−チオウラミル、チオペンタノール、2−チオバルビツール酸、チオシアヌル酸、2−メルカプトキノリン、チオクマゾン、チオクモチアゾン、チオサッカリン、2−メルカプトベンズイミダゾール、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどが挙げられる。
上記安定剤は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。安定剤を添加することにより、金属不純物などによるヒドロキシルアミンの塩またはヒドロキシルアミンの分解を抑制することができる。
本発明で用いられる安定剤は、市販または工業的に入手できるものであれば、特に制限はないが、ヒドロキシルアミンの塩と同様に、好ましくは金属不純物が少ないものがよい。
安定剤とヒドロキシルアミンの塩との質量比(安定剤/ヒドロキシルアミンの塩)は、1.0×10-9〜1.0、好ましくは1.0×10-8〜0.1が適している。上記質量比が1.0×10-9よりも小さい場合、金属不純物によるヒドロキシルアミンの塩またはヒドロキシルアミンの分解反応を抑制する効果が得られないことがあり、質量比が1.0よりも大きい場合、過剰の安定剤の除去や回収が必要になることがある。
安定剤は、固体のまま使用してもよく、溶媒に溶解させて使用してもよい。このような
溶媒としては、水および/または有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、たとえば、炭化水素、エーテル、エステル、アルコールなどが挙げられるが、反応に影響がなければこれらに限定されるものではない。これらの中では、水および/またはアルコールを用いることが好ましい。溶媒の量は使用する安定剤の種類および量、反応温度などの条件に応じて適宜選択することができる。
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法は、前述のようにアルカリ化合物を溶媒に溶解もしくは懸濁させた反応液に、ヒドロキシルアミンの塩を添加して反応させる反応工程を含む。このように、アルカリ化合物を含む反応液に、ヒドロキシルアミンの塩を添加していく方法を用いることにより、生成したヒドロキシルアミンが、副生した塩と錯体を形成しにくくなり、また副生した不溶性の塩に吸着または取り込まれにくくなる。
さらに、アルカリ化合物を含む反応液にヒドロキシルアミンの塩を添加する際に、反応液のpHを好ましくは7以上、より好ましくは7.5以上、さらに好ましくは8以上に保ちながら、ヒドロキシルアミンの塩を添加していくことが望ましい。反応液のpHを上記範囲に保つことにより、生成したヒドロキシルアミンが、副生した塩と錯体を形成しにくくなり、また副生した不溶性の塩に吸着または取り込まれにくくなる。
しかし、本願発明における反応工程は、ヒドロキシルアミンの塩を溶解もしくは懸濁させた反応液にアルカリ化合物を添加して反応させてもよい。
さらに、本発明のヒドロキシルアミンの製造方法における反応工程は、ヒドロキシルアミンの塩とアルカリ化合物とを、同時に供給して反応させる反応工程であってもよい。その際、反応液のpHを好ましくは7以上、より好ましくは7.5以上、さらに好ましくは8以上に保ちながら、ヒドロキシルアミンの塩およびアルカリ化合物の添加量を調整することが望ましい。ヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物は、固体のまま添加してもよく、溶媒に溶解または懸濁させて添加してもよい。また、アルカリ化合物がアンモニアなどの場合には、ガスで導入してもよい。
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法における反応工程で、安定剤を添加する方法は特に制限されず、公知の方法で行うことができる。たとえば、予め反応器に導入して反応を開始してもよく、必要に応じて反応の途中で添加してもよい。また、安定剤を、アルカリ化合物および/またはヒドロキシルアミンの塩とともに溶媒に溶解または懸濁させて添加してもよい。
上記反応工程は、反応温度が0℃〜80℃が好ましく、さらに好ましくは5℃〜50℃の範囲内であることが望ましい。反応温度が80℃より高いと、ヒドロキシルアミンの分解などの問題が生じることがある。一方、反応温度が0℃より低いと、反応速度が遅くなり生産性の低下などの問題が生じることがある。
本発明のヒドロキシルアミンの塩とアルカリ化合物との反応に伴い発生する反応熱は、水、温水または熱媒により系外に排出させることにより、反応温度を一定範囲に保つことができる。また、水、温水または熱媒により系外に排出された熱は、他の設備の熱源として利用することが好ましい。
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法における反応工程は、公知の方法、たとえば回分式、半回分式、連続式などで行うことができる。
分離工程
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法は、ヒドロキシルアミンと不溶性物質を分離する工程を含んでもよい。
この不溶性物質は、たとえば上記反応工程で反応液中に析出した不溶性物質である。
不溶性物質としては、たとえば上記反応工程でヒドロキシルアミンの塩とアルカリ化合物との反応により生成した塩、ヒドロキシルアミンの塩、アルカリ化合物等が挙げられる。
つまり、上記反応工程でヒドロキシルアミンの塩とアルカリ化合物との反応により生成した塩、ヒドロキシルアミンの塩、アルカリ化合物等が、溶解度よりも濃度が高くなることにより不溶性物質として析出した場合には、不溶性物質を分離する分離工程を含んでもよい。
また、反応工程以外の工程で析出した不溶性物質も同様に分離することができる。
分離の方法としては、濾過、圧搾、遠心分離、沈降分離、浮上分離などの公知の方法を用いることができる。たとえば、濾過による分離では、自然濾過、加圧濾過、減圧濾過のいずれの方法で行ってもよく、沈降分離による分離では、清澄分離、沈殿濃縮のいずれの方法で行ってもよく、浮上分離による分離では、加圧浮上、電離浮上のいずれの方法で行ってもよい。
また、本発明の分離工程で分離した不溶性物質を溶媒で洗浄することにより、不溶性物質に付着または取り込まれたヒドロキシルアミンを回収することができる。
不溶性物質を洗浄する溶媒としては、反応工程で用いた溶媒と同じ溶媒を使用してもよく、別の溶媒を使用してもよい。このような洗浄溶媒としては、水および/または有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、たとえば、炭化水素、エーテル、エステル、アルコールなどが挙げられるが、ヒドロキシルアミンの回収に影響がなければこれらに限定されるものではない。これらの中では、水および/またはアルコールを洗浄溶媒として用いることが好ましい。また、洗浄溶媒の量は、不溶性物質の種類および量、分離などの条件に応じて適宜選択することができる。
上記分離工程で不溶性物質を分離する際の温度は、0℃〜80℃が好ましく、さらに好ましくは5℃〜50℃の範囲内であることが望ましい。分離する際の温度が80℃より高いと、ヒドロキシルアミンの分解などの問題が生じることがある。一方、分離する際の温度が0℃より低いと、冷却に要するエネルギーが大きくなるなどの問題が生じることがある。
上記分離工程で不溶性物質を分離した濾液および/または不溶性物質を洗浄した濾液の一部もしくは全部を、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として用いてもよい。
上記分離工程は、反応工程と同様にヒドロキシルアミンの安定剤の存在下で行うことが好ましい。分離工程で新たに安定剤を添加してもよく、前工程からの安定剤をそのまま使用してもよい。
安定剤としては、反応工程で使用した安定剤と同じ種類のもの、または異なる種類のものを、その状況や用途などに応じて選択することができる。安定剤を添加することにより、金属不純物などによるヒドロキシルアミンの分解等の副反応が抑制され、ヒドロキシルアミンの生産効率が向上する。
安定剤の量は、安定剤とヒドロキシルアミンとの質量比(安定剤/ヒドロキシルアミン)が1.0×10-9〜1.0、好ましくは1.0×10-8〜0.1の範囲内となるように
用いることが適している。上記質量比が1.0×10-9よりも小さい場合、金属不純物によるヒドロキシルアミンの分解反応を抑制する効果が得られないことがあり、質量比が1
.0よりも大きい場合、過剰の安定剤の除去や回収が必要になることがある。
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法における分離工程は、公知の方法、たとえば回分式、半回分式、連続式などで行うことができる。
精製工程
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法は、たとえば、上記のようにして得られたヒドロキシルアミンをイオン交換により精製する精製工程を含む。
イオン交換の方法としては、陽イオン交換、陰イオン交換、キレート交換などの公知の方法で行うことができる。
陽イオン交換による精製は、強酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂などを使用する公知の方法により行うことができる。陽イオン交換樹脂は、予め酸処理を行い、H型にして使用することが好ましい。
陰イオン交換による精製は、強塩基性陰イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂などを使用する公知の方法により行うことができる。陰イオン交換樹脂は、予めアルカリ処理を行い、OH型にして使用することが好ましい。
キレート交換による精製は、キレート交換樹脂などを使用する公知の方法により行うことができる。キレート交換樹脂は、予め酸処理を行い、H型として使用することが好ましい。
陽イオン交換、陰イオン交換、キレート交換を組み合わせて精製してもよい。たとえば、陽イオン交換の後に陰イオン交換を行ってもよく、陰イオン交換の後に陽イオン交換を行ってもよい。また、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂を混合したモノベッド樹脂またはミックスベッド樹脂などを使用することも可能である。
イオン交換の温度としては、0℃〜70℃が好ましく、さらに好ましくは5℃〜50℃の範囲内であることが望ましい。イオン交換の温度が70℃より高いと、ヒドロキシルアミンの分解などの問題が生じることがある。一方、イオン交換の温度が0℃より低いと、冷却に要するエネルギーが大きくなるなどの問題が生じることがある。
上記精製工程で得たヒドロキシルアミン溶液の少なくとも一部を、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として用いてもよい。
上記精製工程は、反応工程と同様にヒドロキシルアミンの安定剤の存在下で行うことが好ましい。精製工程で新たに安定剤を添加してもよく、前工程からの安定剤をそのまま使用してもよい。
安定剤としては、反応工程で使用した安定剤と同じ種類のもの、または異なる種類のものを、その状況や用途などに応じて選択することができる。安定剤を添加することにより、金属不純物などによるヒドロキシルアミンの分解等の副反応が抑制され、ヒドロキシルアミンの生産効率が向上する。
安定剤の量は、安定剤とヒドロキシルアミンとの質量比(安定剤/ヒドロキシルアミン)が1.0×10-9〜1.0、好ましくは1.0×10-8〜0.1の範囲内となるように
用いることが適している。上記質量比が1.0×10-9よりも小さい場合、金属不純物によるヒドロキシルアミンの分解反応を抑制する効果が得られないことがあり、質量比が1.0よりも大きい場合、過剰の安定剤の除去や回収が必要になることがある。
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法におけるイオン交換より精製する工程は、公知の方法、たとえば回分式、半回分式、連続式などで行うことができる。
濃縮工程
さらに、本発明のヒドロキシルアミンの製造方法は、ヒドロキシルアミンを蒸留により塔底部で濃縮する工程を含む。
蒸留の方法としては、単蒸留、多段蒸留、水蒸気蒸留、フラッシュ蒸留などの公知の方法で行うことができる。
たとえば、単蒸留または多段蒸留により、塔底部からヒドロキシルアミン濃度の高いヒドロキシルアミン溶液を得ることができる。
蒸留塔としては、一般的な段塔、たとえば泡鐘トレイ塔、編目プレート塔、あるいは一般的な充填物、たとえばラシヒリング、パールリング、サドル体等を備えていてもよい。
蒸留の温度は、塔底部の温度で0〜70℃が好ましく、さらに好ましくは5〜60℃の範囲内であることが望ましい。塔底部の温度が70℃より高いと、ヒドロキシルアミンの分解などの問題が生じることがある。一方、塔底部の温度が0℃より低いと、多量の冷却エネルギーが必要になるなどの問題が生じることがある。
蒸留の圧力は、温度との関係で決まるが、塔底部の圧力で0.5〜60kPaが好ましく、さらに好ましくは0.8〜40kPaの範囲内であることが望ましい。
上記濃縮工程で得たヒドロキシルアミン溶液の一部は、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として用いてもよい。
また、蒸留塔の塔頂または側面から低濃度のヒドロキシルアミン溶液が得られることがあるが、その一部もしくは全部は、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として用いてもよい。
濃縮工程は、反応工程と同様にヒドロキシルアミンの安定剤の存在下で行うことが好ましい。濃縮工程で新たに安定剤を添加してもよく、前工程からの安定剤をそのまま使用してもよい。
安定剤としては、反応工程で使用した安定剤と同じ種類のもの、または異なる種類のものを、その状況や用途などに応じて選択することができる。安定剤を添加することにより、金属不純物などによるヒドロキシルアミンの分解等の副反応が抑制され、ヒドロキシルアミンの生産効率が向上する。
安定剤の量は、安定剤とヒドロキシルアミンとの質量比(安定剤/ヒドロキシルアミン)が1.0×10-9〜1.0、好ましくは1.0×10-8〜0.1の範囲内となるように
用いることが適している。上記質量比が1.0×10-9よりも小さい場合、金属不純物によるヒドロキシルアミンの分解反応を抑制する効果が得られないことがあり、質量比が1.0よりも大きい場合、過剰の安定剤の除去や回収が必要になることがある。
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法における蒸留により塔底部で濃縮する濃縮工程は、公知の方法、たとえば回分式、半回分式、連続式などで行うことができる。
さらに本発明のヒドロキシルアミンの製造方法は、上記濃縮工程で得たヒドロキシルアミンをイオン交換により精製する精製工程を含んでもよい。
イオン交換の方法としては、陽イオン交換、陰イオン交換、キレート交換などの公知の
方法で行うことができる。
陽イオン交換による精製は、強酸性陽イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹脂などを使用する公知の方法により行うことができる。陽イオン交換樹脂は、予め酸処理を行い、H型にして使用することが好ましい。
陰イオン交換による精製は、強塩基性陰イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂などを使用する公知の方法により行うことができる。陰イオン交換樹脂は、予めアルカリ処理を行い、OH型にして使用することが好ましい。
キレート交換による精製は、キレート交換樹脂などを使用する公知の方法により行うことができる。キレート交換樹脂は、予め酸処理を行い、H型として使用することが好ましい。
陽イオン交換、陰イオン交換、キレート交換を組み合わせて精製してもよい。たとえば、陽イオン交換の後に陰イオン交換を行ってもよく、陰イオン交換の後に陽イオン交換を行ってもよい。また、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂を混合したモノベッド樹脂またはミックスベッド樹脂などを使用することも可能である。
イオン交換の温度としては、0℃〜70℃が好ましく、さらに好ましくは5℃〜50℃の範囲内であることが望ましい。イオン交換の温度が70℃より高いと、ヒドロキシルアミンの分解などの問題が生じることがある。一方、イオン交換の温度が0℃より低いと、冷却に要するエネルギーが大きくなるなどの問題が生じることがある。
上記精製工程で得たヒドロキシルアミン溶液の一部は、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として用いてもよい。
上記精製工程は、反応工程と同様にヒドロキシルアミンの安定剤の存在下で行うことが好ましい。精製工程で新たに安定剤を添加してもよく、前工程からの安定剤をそのまま使用してもよい。
安定剤としては、反応工程で使用した安定剤と同じ種類のもの、または異なる種類のものを、その状況や用途などに応じて選択することができる。安定剤を添加することにより、金属イオンなどによるヒドロキシルアミンの分解等の副反応が抑制され、ヒドロキシルアミンの生産効率が向上する。
安定剤の量は、安定剤とヒドロキシルアミンとの質量比(安定剤/ヒドロキシルアミン)が1.0×10-9〜1.0、好ましくは1.0×10-8〜0.1の範囲内となるように
用いることが適している。上記質量比が1.0×10-9よりも小さい場合、金属不純物によるヒドロキシルアミンの分解反応を抑制する効果が得られないことがあり、質量比が1.0よりも大きい場合、過剰の安定剤の除去や回収が必要になることがある。
本発明のヒドロキシルアミンの製造方法は、
(1)ヒドロキシルアミンの塩と、アルカリ化合物とを反応させてヒドロキシルアミンを得る反応工程。
(2)ヒドロキシルアミンをイオン交換により精製する精製工程。
(3)ヒドロキシルアミンを蒸留により塔底部で濃縮する濃縮工程。
を含み、これらの工程は、反応工程、精製工程および濃縮工程の順に行なうことが好ましい。また、(1)〜(3)の各工程は、(1)の工程を行った後にいかなる順序で行ってもよく、また同じ工程を2回以上行ってもよい。
また本発明のヒドロキシルアミンの製造方法は、(4)ヒドロキシルアミンと不溶性物質とを分離する分離工程を含んでいてもよく、この工程は、好ましくは上記反応工程と精製工程との間で行なうことが望ましい。
本発明の方法を用いることにより得られるヒドロキシルアミンの濃度は10質量%以上である。また、20質量%以上の濃度のヒドロキシルアミンを得ることができ、40質量%以上の濃度のヒドロキシルアミンを得ることもできる。
本発明の方法を用いることにより得られるヒドロキシルアミンは不純物として含まれる各金属の含有量が1質量ppm以下である。また、各金属の含有量が0.1質量ppm以下であるヒドロキシルアミンを得ることができ、各金属の含有量が0.01質量ppm以下のヒドロキシルアミンを得ることもできる。金属としては、反応工程で用いたアルカリ化合物に由来するアルカリ金属、アルカリ土類金属やヒドロキシルアミンの分解を顕著に促進するFe等が挙げられる。
本発明の方法を用いることにより得られるヒドロキシルアミンは不純物として含まれる各アニオンの含有量が100質量ppm以下である。また、各アニオンの含有量が10質量ppm以下であるヒドロキシルアミンを得ることができ、各アニオンの含有量が1質量ppm以下のヒドロキシルアミンを得ることもできる。アニオンとしては、原料であるヒドロキシルアミンの塩に由来する硫酸イオン、塩化物イオン、硝酸イオン等が挙げられる。
本発明により最終的に得られるヒドロキシルアミンには、新たに安定剤を添加してもよく、前工程からの安定剤をそのまま使用してもよい。安定剤としては、反応工程で使用した安定剤と同じ種類のもの、または異なる種類のものを、その状況や用途などに応じて選択することができる。安定剤を添加することにより、金属不純物などによるヒドロキシルアミンの分解等の副反応が抑制され、ヒドロキシルアミンの安定性が向上する。
<実施例>
以下、実施例を用いてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1−1]
CaO 61.7g(1.1モル)、8−ヒドロキシキノリン 1.45g(0.01モル)およびH2O 332g(18.4モル)を1Lのガラス製反応器に仕込み、20℃で攪拌した。このときの反応液のpHは12.8であった。この反応液を撹拌しながら、硫酸ヒドロキシルアミン 164g(2.0モル)をH2O 246g(13.7モル)に溶
解させた液を、反応液のpHを7以上に保ちながら添加していった。添加に要した時間は約40分であった。添加後、さらに20℃で3時間反応させた。反応液の最終的なpHは12.2であった。
反応終了後の20℃の反応液を減圧濾過し、反応液から不溶性の固体を分離した。さらにこの固体を、20℃のH2O 66.1g(3.67モル)で5回洗浄した。
不溶性の固体を分離した反応液と、分離後の固体を洗浄した液とを混合した液について、塩酸滴定により分析した結果、混合液のヒドロキシルアミン濃度は7.4質量%であった。したがって、得られたヒドロキシルアミンは64.7g(1.96モル)であり、硫酸ヒドロキシルアミンを基準としたヒドロキシルアミンの収率は98%であった。
[実施例1−2]
Na型の強酸性陽イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IR120B)
をポリテトラフルオロエチレン製カラムに充填し、これに1N−HCl水溶液を流通させてH型に変換し、さらに、H2Oにより十分洗浄を行った。この強酸性陽イオン交換樹脂
に実施例1−1と同様の方法を用いて得られたヒドロキシルアミンの水溶液を、空間速度(SV)=1/hで流通させた。得られた水溶液をICP−MS(セイコーインスツルメンツ(株)製SPQ−900型)により分析した結果、不純物のNa、Ca、Feの各濃度は10質量ppb以下であった。
[実施例1−3]
1N−HCl水溶液の代わりに1N−H2SO4水溶液を使用した以外は実施例1−2と同様に行ったところ、同様の結果が得られた。
[実施例1−4]
Cl型の強塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IRA900
J)をポリテトラフルオロエチレン製カラムに充填し、これに1N−NaOH水溶液を流通させてOH型に変換し、さらに、H2Oにより十分洗浄を行った。この強塩基性陰イオ
ン交換樹脂に実施例1−2と同様の方法を用いて得られた不純物の金属イオンを除去したヒドロキシルアミンの水溶液を空間速度(SV)=1/hで流通させた。
得られた水溶液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は7質量%であった。また、得られた水溶液を陰イオンクロマトグラフィー(昭和電工(株)製SHODEX IC SI−90 4E)で分析した結果、不純物の硫酸イオン、塩素イオンの各
濃度は1.0質量ppm以下であった。
[実施例1−5]
実施例1−4と同様の方法を用いて得られたヒドロキシルアミンの水溶液をさらに減圧蒸留により濃縮させた。塔底部温度が30℃以下となるように減圧度を調整し、塔頂より水を抜き出し、塔底部よりヒドロキシルアミン濃度が高い水溶液を回収した。
得られた塔底部液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は51質量%であった。
[実施例1−6]
Na型の強酸性陽イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IR120B)
をポリテトラフルオロエチレン製カラムに充填し、これに1N−HCl水溶液を流通させてH型に変換し、さらに、H2Oにより十分洗浄を行った。この強酸性陽イオン交換樹脂
に実施例1−5と同様な方法で得られたヒドロキシルアミンの水溶液を、空間速度(SV)=1/hで流通させた。
得られた水溶液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は51質量%であった。また、得られた水溶液をICP−MS(セイコーインスツルメンツ(株)製SPQ−900型)により分析した結果、不純物のNa、Ca、Feの各濃度は10質量ppb以下であった。
[実施例1−7]
Cl型の強塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IRA900
J)をポリテトラフルオロエチレン製カラムに充填し、これに1N−NaOH水溶液を流通させてOH型に変換し、さらに、H2Oにより十分洗浄を行った。この強塩基性陰イオ
ン交換樹脂に実施例1−6と同様の方法を用いて得られた不純物の金属イオンを除去したヒドロキシルアミンの水溶液を空間速度(SV)=1/hで流通させた。
得られた水溶液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は51質量%であった。また、得られた水溶液を陰イオンクロマトグラフィー(昭和電工(株)製SHODEX IC SI−90 4E)で分析した結果、不純物の硫酸イオン、塩素イオンの
各濃度は1.0質量ppm以下であった。
[実施例1−8]
モノベッド樹脂(オルガノ(株)製超純水級アンバーライト ESG−1)をポリテト
ラフルオロエチレン製カラムに充填し、H2Oにより十分洗浄を行った。このモノベッド
樹脂に実施例1−5と同様な方法で得られたヒドロキシルアミンの水溶液を、空間速度(SV)=1/hで流通させた。
得られた水溶液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は51質量%であった。ICP−MS(セイコーインスツルメンツ(株)製SPQ−900型)により分析した結果、不純物のNa、Ca、Feの各濃度は10質量ppb以下であった。陰イオンクロマトグラフィー(昭和電工(株)製SHODEX IC SI−90 4E)で分
析した結果、不純物の硫酸イオン、塩素イオンの各濃度1.0質量ppm以下であった。
[実施例2−1]
20質量%NaOH水溶液220g(NaOH 1.1モル)、8−ヒドロキシキノリン0.73g(0.005モル)を1Lのガラス製反応器に仕込み、20℃で攪拌した。この反応液を撹拌しながら、硫酸ヒドロキシルアミン 82.1g(1.0モル)をH2
465g(25.8モル)に溶解させた液を、約40分かけて添加していった。添加後
、さらに20℃で3時間反応させた。
反応液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は4.2質量%であった。したがって、得られたヒドロキシルアミンは32.4g(0.98モル)であり、硫酸ヒドロキシルアミンを基準としたヒドロキシルアミンの収率は98%であった。
[実施例2−2]
Na型の強酸性陽イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IR120B)
をポリテトラフルオロエチレン製カラムに充填し、これに1N−HCl水溶液を流通させてH型に変換し、さらに、H2Oにより十分洗浄を行った。この強酸性陽イオン交換樹脂
に実施例2−1と同様の方法を用いて得られたヒドロキシルアミンの水溶液を、空間速度(SV)=1/hで流通させた。得られた水溶液をICP−MS(セイコーインスツルメンツ(株)製SPQ−900型)により分析した結果、不純物のNa、Ca、Feの各濃度は10質量ppb以下であった。
[実施例2−3]
1N−HCl水溶液の代わりに1N−H2SO4水溶液を使用した以外は実施例2−2と同様に行ったところ、同様の結果が得られた。
[実施例2−4]
Cl型の強塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IRA900
J)をポリテトラフルオロエチレン製カラムに充填し、これに1N−NaOH水溶液を流通させてOH型に変換し、さらに、H2Oにより十分洗浄を行った。この強塩基性陰イオ
ン交換樹脂に実施例2−2と同様の方法を用いて得られた不純物の金属イオンを除去したヒドロキシルアミンの水溶液を空間速度(SV)=1/hで流通させた。
得られた水溶液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は4.0質量%であった。また、得られた水溶液を陰イオンクロマトグラフィー(昭和電工(株)製S
HODEX IC SI−90 4E)で分析した結果、不純物の硫酸イオン、塩素イオン
の各濃度は1.0質量ppm以下であった。
[実施例2−5]
実施例2−4と同様の方法を用いて得られたヒドロキシルアミンの水溶液をさらに減圧蒸留により濃縮させた。塔底部温度が30℃以下となるように減圧度を調整し、塔頂より水を抜き出し、塔底部よりヒドロキシルアミン濃度が高い水溶液を回収した。
得られた塔底部液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は51質量%であった。
[実施例2−6]
Na型の強酸性陽イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IR120B)
をポリテトラフルオロエチレン製カラムに充填し、これに1N−HCl水溶液を流通させてH型に変換し、さらに、H2Oにより十分洗浄を行った。この強酸性陽イオン交換樹脂
に実施例2−5と同様の方法を用いて得られたヒドロキシルアミンの水溶液を、空間速度(SV)=1/hで流通させた。
得られた水溶液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は51質量%であった。また、得られた水溶液をICP−MS(セイコーインスツルメンツ(株)製SPQ−900型)により分析した結果、不純物のNa、Ca、Feの各濃度は10質量ppb以下であった。
[実施例2−7]
Cl型の強塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IRA900
J)をポリテトラフルオロエチレン製カラムに充填し、これに1N−NaOH水溶液を流通させてOH型に変換し、さらに、H2Oにより十分洗浄を行った。この強塩基性陰イオ
ン交換樹脂に実施例2−6と同様の方法を用いて得られた不純物の金属イオンを除去したヒドロキシルアミンの水溶液を空間速度(SV)=1/hで流通させた。
得られた水溶液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は51質量%であった。また、得られた水溶液を陰イオンクロマトグラフィー(昭和電工(株)製SHODEX IC SI−90 4E)で分析した結果、不純物の硫酸イオン、塩素イオンの
各濃度は1.0質量ppm以下であった。
[実施例2−8]
モノベッド樹脂(オルガノ(株)製超純水級アンバーライト ESG−1)をポリテト
ラフルオロエチレン製カラムに充填し、H2Oにより十分洗浄を行った。このモノベッド
樹脂に実施例2−5と同様な方法で得られたヒドロキシルアミンの水溶液を、空間速度(SV)=1/hで流通させた。
得られた水溶液を塩酸滴定により分析した結果、ヒドロキシルアミン濃度は51質量%であった。ICP−MS(セイコーインスツルメンツ(株)製SPQ−900型)により分析した結果、不純物のNa、Ca、Feの各濃度は10質量ppb以下であった。陰イオンクロマトグラフィー(昭和電工(株)製SHODEX IC SI−90 4E)で分
析した結果、不純物の硫酸イオン、塩素イオンの各濃度1.0質量ppm以下であった。

Claims (20)

  1. ヒドロキシルアミンの塩とアルカリ化合物とを反応させてヒドロキシルアミンを得る反応工程、ヒドロキシルアミンをイオン交換により精製する精製工程、および蒸留により塔底部でヒドロキシルアミンを濃縮する濃縮工程を含むことを特徴とするヒドロキシルアミンの製造方法。
  2. 前記ヒドロキシルアミンを製造する各工程が、反応工程、精製工程および濃縮工程の順に行われる請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記各工程が安定剤の存在下に行われる請求項1または2に記載の製造方法。
  4. ヒドロキシルアミンと不溶性物質を分離する分離工程を含む請求項1に記載の製造方法。
  5. 前記分離工程の温度が0℃〜80℃の範囲内である請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記ヒドロキシルアミンを製造する各工程が、反応工程、分離工程、精製工程および濃縮工程の順に行われる請求項4または5に記載の製造方法。
  7. 前記各工程が安定剤の存在下に行われる請求項4〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記分離工程で不溶性物質を分離した反応液の少なくとも一部を、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として用いる請求項4〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記反応工程が、反応液のpHを7以上に保ちながら行われる請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記反応工程が、アルカリ化合物を含む反応液にヒドロキシルアミンの塩が添加される工程である請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記反応工程の反応温度が0℃〜80℃の範囲内である請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 前記反応工程が、水および/またはアルコールを含む溶媒の存在下に行われる請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 前記精製工程の温度が0℃〜70℃の範囲内である請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 前記精製工程で得たヒドロキシルアミン溶液の少なくとも一部を、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として用いる請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
  15. 前記濃縮工程の温度が0℃〜70℃の範囲内である請求項1〜14のいずれかに記載の製造方法。
  16. 前記濃縮工程で得たヒドロキシルアミン溶液の少なくとも一部を、反応原料であるヒドロキシルアミンの塩および/またはアルカリ化合物を溶解もしくは懸濁させる溶媒として
    用いる請求項1〜15のいずれかに記載の製造方法。
  17. 前記濃縮工程の後にヒドロキシルアミンをイオン交換により精製する精製工程をさらに含む請求項1〜16のいずれかに記載の製造方法。
  18. 前記濃縮工程の後の精製工程の温度が0℃〜70℃の範囲内である請求項17に記載の製造方法。
  19. 前記ヒドロキシルアミンの塩が、硫酸ヒドロキシルアミン、塩酸ヒドロキシルアミン、硝酸ヒドロキシルアミンおよびリン酸ヒドロキシルアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1〜18のいずれかに記載の製造方法。
  20. 前記アルカリ化合物が、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、アンモニアおよびアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1〜19のいずれかに記載の製造方法。
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