JP2005239051A - シートベルト装置 - Google Patents

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民夫 原田
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誠司 堀
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Abstract

【課題】 車両急減速時にフォースリミッタが作動した状態において、乗員の身体の拘束性が向上し、さらに、車両への設置が容易なシートベルト装置を得る。
【解決手段】 シートベルト装置10では、ショルダベルト12とラップベルト28とは連続していないので、ショルダベルト12が所定量引き出されても、ラップベルト28の拘束性には影響しない。さらに、フォースリミッタの作動と同時にプリテンショナー42が作動して、挟持部材32により挟持されたラップベルト28が、リトラクタ30とは独立して車両15の床方向へ引き込まれる。このため、ラップベルト28の挟持部材32とタングプレート20との間の中間部が乗員の腰部に密着し、乗員の腰部がラップベルト28によって強く拘束される。しかも、第2のリトラクタ30と独立して、プリテンショナー42が設けられているので、第2のリトラクタ30の車両15への設置が容易となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両乗員の身体をウエビングで拘束するシートベルト装置に関する。
自動車等の車両は、例えば、衝突時等に乗員を保護するためにシートベルト装置を備えている。このようなシートベルト装置としては、連続ウエビングを用いて三点式シートベルト装置としたものがある。
このシートベルト装置では、ウエビングは一端部がリトラクタに設けられた巻取軸に係止され、中間部がセンターピラー上部に固定されたスリップジョイントを通って、他端部がアンカープレートに係止されている。このウエビングのアンカープレートとスリップジョイントとの間における中間部にはタングプレートが配設されており、このタングプレートを座席の側方に配置されたバックルに係止させることにより、ウエビングがリトラクタから引き出されて装着状態となる。この状態では、ウエビングのスリップジョイントとタングプレート(バックル)との間における中間部(所謂「ショルダベルト」)が乗員の上体を拘束して、ウエビングのタングプレートとアンカープレートとの間における中間部(所謂「ラップベルト」)が乗員の腰部を拘束する。
ところで、車両急減速状態等において、リトラクタのロック機構によりウエビングの引き出しが阻止された場合には、乗員の慣性エネルギーにより、乗員の上体がショルダベルトによって衝撃を受ける恐れが有る。このため、ショルダベルトに掛かる荷重が所定以上になると、リトラクタがウエビングの引き出しを所定量許容して、ウエビングのショルダベルト部分が所定量引き出されることにより、乗員の上体がショルダベルトから受ける衝撃を吸収して軽減する機構(所謂「フォースリミッタ機構」)を備えたリトラクタがある。
ところが、この連続ウエビングを用いた三点式シートベルト装置においては、ウエビングのショルダベルト部分が所定量引き出されると、ショルダベルトに連続しているラップベルトもつられて緩む恐れが有り、拘束性に影響する可能性がある。
一方で、乗員の腹部に対するラップベルトのずれ上がりを抑制するために、ショルダベルトとラップベルトとを分割して別体とし、1つのタングプレートに別々に係止するシートベルト装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に開示されているシートベルト装置では、ショルダベルトとラップベルトとが連続していないため、ショルダベルトが所定量引き出されても、ラップベルトの拘束性に影響を与えることがない。
さらに、この特許文献1に開示されているシートベルト装置では、ショルダベルトとラップベルトとは、それぞれ個別のリトラクタに巻き取られており、それぞれのリトラクタに設けられた補助機構(例えば、所謂「ダイレクトクランプ機構」や「プリテンショナ機構」等)によって、車両急減速状態等にリトラクタのロック機構が作動した状態における、ショルダベルトとラップベルトとの伸び出し量(引き出し量)を、それぞれ個別に調節することが可能な構成とされている。例えば、ショルダベルト側のリトラクタに前記フォースリミッタ機構を設け、ラップベルト側のリトラクタに前記プリテンショナ機構(車両急減速状態等に、ウエビングをリトラクタ側に所定量引き込んでウエビングの拘束性を向上させる機構)を設ける構成とすれば、ショルダベルトが所定量引き出されることにより、乗員の上体がショルダベルトから受ける衝撃を吸収して軽減することができ、且つ、ラップベルトがリトラクタ側に所定量引き込まれることにより、ラップベルトの拘束性を向上させることができる。
しかしながら、各リトラクタにフォースリミッタ機構やプリテンショナ機構等の補助機構を設けるためには、リトラクタ自体を大型化する必要がある。このため、この大型化したリトラクタを、車両の適切な位置(例えば、センターピラーの下端部近傍や座席の下等)に設置することが困難な場合が生ずる。例えば、小型車においては車室の広さに余裕が無いため、前述したようなプリテンショナ機構を備えて大型化したラップベルト側のリトラクタは、センターピラーの下端部近傍等の適切な位置には設置しにくい。そして、大型のリトラクタを不適切な位置に設置すると、乗員の邪魔になったり、車室の見栄えが悪くなったりするという問題があった。
特開平11−20613号公報
本発明は、上記事実を考慮して、車両急減速状態等に、リトラクタに装備されたフォースリミッタが作動した状態において、乗員の上体がショルダベルトから受ける衝撃が吸収されて軽減され、しかも、乗員の腰部はラップベルトによって強く拘束されて乗員の身体の拘束性が向上し、さらに且つ、車両への設置が容易なシートベルト装置を得ることが目的である。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係るシートベルト装置は、フォースリミッタを有する第1のリトラクタの巻取軸に巻取られ、先端部がタングプレートに係止されたショルダベルトと、第2のリトラクタの巻取軸に巻取られ、先端部が前記タングプレートに係止されたラップベルトと、前記ラップベルトの前記第2のリトラクタと前記タングプレートとの間の中間部に連結可能とされ、前記フォースリミッタが作動した状態において前記中間部に連結して、前記ラップベルトを前記第2リトラクタと独立して所定量引き込む引込手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載のシートベルト装置では、乗員が車両の座席に座りシートベルトを装着する際には、タングプレートが車両の座席の側方に配置されたバックルの方向に引っ張られると、タングプレートに先端部が係止されたショルダベルトが第1のリトラクタから引き出されると共に、タングプレートに先端部が係止されたラップベルトが第2のリトラクタから引き出される。タングプレートがバックルに係止されると、ショルダベルトが乗員の上体を拘束して、ラップベルトが乗員の腰部を拘束する。
この状態では、車両急減速状態等において、第1のリトラクタのロック機構が作動すると共に乗員の身体に慣性力が作用して、ショルダベルトに掛かる荷重が所定以上になった場合には、第1のリトラクタのフォースリミッタが作動して、第1のリトラクタからショルダベルトが所定量引き出され、乗員の上体がショルダベルトから受ける衝撃が吸収されて軽減される。
ここで、ショルダベルトとラップベルトとは、タングプレートにおいて分割して係止されており連続していないので、ショルダベルトが所定量引き出されても、ラップベルトの拘束性には影響しない。
さらに且つ、ラップベルトの中間部に連結可能とされた引込手段が、ラップベルトの中間部に連結して、ラップベルトを第2のリトラクタとは独立して所定量引き込む。これにより、ラップベルトが乗員の腰部に密着し、乗員の腰部がラップベルトによって強く拘束される。すなわち、車両急減速状態等において、ショルダベルトとは無関係に、ラップベルトが引込手段によって引き込まれるので、乗員の腰部が更に確実に拘束される。
しかも、第2のリトラクタと引込手段とが別体とされているので、第2のリトラクタに引込手段を一体に設ける場合に比べて、第2のリトラクタを小型化することができ、第2のリトラクタの車両への設置が容易となる。
このように、請求項1記載のシートベルト装置では、車両急減速状態等に、リトラクタに装備されたフォースリミッタが作動した状態において、乗員の上体がショルダベルトから受ける衝撃が吸収されて軽減され、しかも、乗員の腰部はラップベルトによって強く拘束されて乗員の身体の拘束性が向上し、さらに且つ、車両への設置が容易である。
請求項2記載の発明に係るシートベルト装置は、請求項1記載のシートベルト装置において、前記引込手段は、前記フォースリミッタと同時に作動する引込駆動源と、前記ラップベルトの前記中間部に設けられると共に前記引込駆動源に連結され、前記引込駆動源の作動時に前記ラップベルトの前記中間部を挟持する挟持部材と、を備えたことを特徴としている。
なお、請求項2記載の引込駆動源とは、連結された物を所定量引き込むことができる装置であり、例えば、所謂「プリテンショナー機構」を適用できる。
請求項2記載のシートベルト装置では、車両急減速状態等に、第1のリトラクタのフォースリミッタが作動した状態において、引込駆動源が作動すると、引込駆動源に連結された挟持部材がラップベルトを挟持する。そして、さらに引込駆動源が挟持部材を引き込むと、挟持部材に挟持されたラップベルトが、引込駆動源により第2のリトラクタとは独立して引き込まれて、ラップベルトの挟持部材とタングベルトとの間の中間部が乗員の腰部に密着する。これにより、乗員の腰部がラップベルトによって強く拘束される。
しかも、第2のリトラクタと、引込手段とされる引込駆動源と挟持部材とが個別に設けられているので、第2のリトラクタに引込手段を一体に設ける場合に比べて、第2のリトラクタを小型化することができ、第2のリトラクタの車両への設置が容易となる。
このように、請求項2記載のシートベルト装置では、ラップベルトの引込手段を簡単な構成とすることができ、且つ、車両への設置が容易である。
請求項3記載の発明に係るシートベルト装置は、請求項2記載のシートベルト装置において、前記第2のリトラクタ及び前記引込駆動源が車両シート座の下に設けられ、前記挟持部材が前記車両シート座のセンターピラー側の側面に設けられる、ことを特徴としている。
請求項3記載のシートベルト装置では、第2のリトラクタと引込駆動源とが、車両シート座の下に設けられており、乗員の邪魔になることがない。また、挟持部材が車両シート座のセンターピラー側の側面に設けられており、乗員の邪魔になることがなく、且つ見栄えが良い。
請求項4記載の発明に係るシートベルト装置は、請求項1記載のシートベルト装置において、前記引込手段は、車両に対して相対移動可能に設けられ、前記ラップベルトの中間部が挿通される挿通孔部及び密閉されたガス室が形成されたハウジングと、前記ハウジングの前記ガス室に設けられ、前記フォースリミッタが作動した状態においてガスを発生させて前記ガス室の空間を広げることにより、前記ハウジングを前記車両に対して相対移動させるガス発生部と、前記挿通孔部に設けられ、前記ハウジングの前記車両に対する相対移動により前記挿通孔部に挿通された前記ラップベルトの中間部に係合するクランプと、を備えたことを特徴としている。
請求項4記載のシートベルト装置では、ラップベルトの中間部が挿通される挿通孔部が形成されたハウジングが、車両に対して相対移動可能に設けられている。このハウジングの密閉されたガス室には、ガス発生部が設けられており、フォースリミッタが作動した状態において、ガス室にガスが発生する。このガスの圧力によりガス室が広がり、ハウジングが車両に対して相対移動する。そして、ハウジングの車両に対する相対移動によって、挿通孔部に設けられたクランプが、挿通孔部に挿通されたラップベルトの中間部に係合する。これにより、ハウジングが、挿通孔部に設けられたクランプによりラップベルトの中間部と連結する。
そして、さらにハウジングが車両に対して相対移動すると、ハウジングと連結したラップベルトも、車両に対して相対移動して引き込まれる。すなわち、車両に対して相対移動するハウジングにより、ラップベルトの中間部が第2のリトラクタと独立して引き込まれて、ラップベルトのハウジングとタングプレートとの間の中間部が乗員の腰部に密着する。これにより、乗員の腰部がラップベルトによって強く拘束される。
しかも、ハウジングにガス発生部とクランプとが設けられて引込手段が一体に構成されているので、引込手段をコンパクトにすることができる。
このように、請求項4記載のシートベルト装置では、引込手段をコンパクトにすることができ、車両への設置が容易である。
請求項5記載の発明に係るシートベルト装置は、請求項4記載のシートベルト装置において、前記ハウジングが車両シート座のセンターピラー側の側面に設けられる、ことを特徴としている。
請求項5記載のシートベルト装置では、ガス発生部とクランプとが設けられてコンパクトに構成されたハウジングが、車両シート座のセンターピラー側の側面に設けられる。このため、乗員の邪魔になることがなく、且つ見栄えが良い。
以上説明したように、本発明のシートベルト装置によれば、車両急減速状態等に、リトラクタに装備されたフォースリミッタが作動した状態において、乗員の上体がショルダベルトから受ける衝撃が吸収されて軽減され、しかも、乗員の腰部はラップベルトによって強く拘束されて乗員の身体の拘束性が向上し、さらに且つ、車両への設置が容易である。
(第1の実施の形態)
図1には、第1の実施の形態に係るシートベルト装置10の構成が正面図により示されている。
シートベルト装置10は、乗員の上体を拘束するショルダベルト12を備えている。ショルダベルト12の一端部は、フォースリミッタ(図示省略)を有する第1のリトラクタとしてのリトラクタ14の巻取軸(図示省略)に係止されている。リトラクタ14は車両15のセンターピラー16の下端部近傍に固定配置されており、巻取軸はぜんまいばね(図示省略)の付勢力によって常時ショルダベルト12の巻取回転方向に付勢されている。
ショルダベルト12は、中間部がセンターピラー16の上部に設けられたスリップジョイント18に挿通されて折り返されると共に、他端部がタングプレート20に設けられた貫通孔部22に係止されている。図2に示すように、タングプレート20には、長手方向に並んだ貫通孔部22と貫通孔部24とが設けられている。タングプレート20は、車両用シート50を挟んでリトラクタ14とは反対側の側部に設けられたバックル装置26に係止可能とされている。
タングプレート20の貫通孔部24には、乗員の腰部を拘束するラップベルト28の一端部が係止されている。ラップベルト28の他端部は、シートクッション52の底面に固定配置された第2のリトラクタとしてのリトラクタ30の巻取軸(図示省略)に係止されており、巻取軸はぜんまいばね(図示省略)の付勢力によって常時ラップベルト28の巻取回転方向に付勢されている。
ラップベルト28の中間部には、引込手段とされる挟持部材32が設けられている。挟持部材32は、図3に示すように、ハウジングクランプ34とクランプ36とで構成されている。ハウジングクランプ34は、挿通孔部38を有するブロック状の部材であり、一端面(図3では右側面)にピン37が複数個突設されている。ハウジングクランプ34は、シートクッション52のセンターピラー16側の側面に、ピン37が挿通されることにより仮固定されている。
挿通孔部38は矩形断面形状の孔であり、一側の内壁(図3では左側)に対して対面する内壁(図3では右側)が傾斜して、断面積が片側から他側にかけて徐々に狭くなっている。挿通孔部38に、ラップベルト28の中間部が挿通されて摺動可能とされている。
クランプ36は楔状であり、挿通孔部38の内部に、楔状の先端部分が挿通孔部38の断面積の狭い方に向けて挿入され、挿通孔部38に挿通されたラップベルト28の中間部とハウジングクランプ34の傾斜した内壁との間に設けられている。クランプ36のラップベルト28側の面には、滑止めとされる凸部39が複数個設けられている。
ハウジングクランプ34の一端部(図3において左下側部)には、ワイヤー40の一端が係止されている。ワイヤー40の他端部は、プーリー41を介して、シートクッション52の下方向の車両15の床面に固定配置されたプリテンショナー42に係止されている。プリテンショナー42は、リトラクタ14に設けられたフォースリミッタと同時に作動する引込駆動源であり、ワイヤー40をプリテンショナー42の方向に所定量引き込むことができる。
次に、本第1の実施の形態の作用について説明する。
上記構成のシートベルト装置10では、乗員が車両用シート50に座りシートベルトを装着する際には、タングプレート20が車両用シート50の側方に配置されたバックル26の方向に引っ張られると、タングプレート20に係止されたショルダベルト12が、スリップジョイント18を介してリトラクタ14から引き出されると共に、タングプレート20に係止されたラップベルト28が、挟持部材32を介してリトラクタ30から引き出される。タングプレート20がバックル26に係止されると、ショルダベルト12が乗員の上体を拘束して、ラップベルト28が乗員の腰部を拘束する。
この状態では、車両急減速状態等において、リトラクタ14のロック機構が作動すると共に乗員の身体に慣性力が作用して、ショルダベルト12に掛かる荷重が所定以上になった場合には、リトラクタ14のフォースリミッタが作動して、リトラクタ14からショルダベルト12が所定量引き出され、乗員の上体がショルダベルト12から受ける衝撃が吸収されて軽減される。
ここで、ショルダベルト12とラップベルト28とは、タングプレート20において分割して係止されており連続していないので、ショルダベルト12が所定量引き出されても、ラップベルト28の拘束性には影響しない。
さらに且つ、上記フォースリミッタの作動と同時にプリテンショナー42が作動して、プリテンショナー42に一端部が係止されたワイヤー40が引き込まれる。そして、ワイヤー40の他端部が係止されたハウジングクランプ34が引き込まれることにより、ピン37が破断して、ハウジングクランプ34がシートクッション52の側面の仮固定から外され、車両15の床方向に移動する。ハウジングクランプ34が、内部に設けられたクランプ36に対して相対移動することで、クランプ36が挿通孔部38の傾斜した内壁によって押されて、ラップベルト28の方向に移動する。このため、クランプ36に設けられた凸部39がラップベルト28の中間部に押し付けられて、ラップベルト28がクランプ36と挿通孔部38の内壁とに挟まれる。これにより、ラップベルト28が挟持部材32によって挟持される。
そして、さらに挟持部材32がワイヤー40を介してプリテンショナー42により引き込まれると、挟持部材32により挟持されたラップベルト28が、リトラクタ30とは独立して車両15の床方向へ引き込まれる。このため、ラップベルト28の挟持部材32とタングプレート20との間の中間部が乗員の腰部に密着する。これにより、乗員の腰部がラップベルト28によって強く拘束される。すなわち、車両急減速状態等において、ショルダベルト12とは無関係に、ラップベルト28がプリテンショナー42によって引き込まれるので、乗員の腰部が更に確実に拘束される。
しかも、第2のリトラクタ30と独立して、プリテンショナー42が設けられているので、第2のリトラクタ30にプリテンショナーを一体に設ける場合に比べて、第2のリトラクタ30を小型化することができ、第2のリトラクタ30の車両15への設置が容易となる。
なお、ラップベルト28がプリテンショナー42によって、リトラクタ30に接近する方向に引き込まれるので、プリテンショナー42による引き込みと同時に、ラップベルト28がリトラクタ30の巻取軸に巻き取られてロックされ、ラップベルト28の引き出しが阻止される。
このように、上記構成のシートベルト装置10では、車両急減速状態等に、リトラクタ14に装備されたフォースリミッタが作動した状態において、乗員の上体がショルダベルト12から受ける衝撃が吸収されて軽減され、しかも、乗員の腰部はラップベルト28によって強く拘束されて、乗員の身体の拘束性が向上し、さらに且つ、車両15への設置が容易である。
なお、本発明は上記の実施の形態に限られるものではなく、種々の形態が可能である。例えば、上記実施の形態においては、挟持部材32は、ハウジングクランプ34とクランプ36とで構成されているが、本発明はこれに限定されず、挟持部材は、引込駆動源が作動した状態においてのみ、ラップベルトを挟持するものであれば良い。
また、上記実施の形態においては、リトラクタ30がシートクッション52の底面に固定配置されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、第2のリトラクタは、車両のセンターピラーの下端部近傍に設けられても良い。
そして、上記実施の形態においては、引込駆動源となるプリテンショナー42が車両15の床面に固定配置されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、引込駆動源は、車両のセンターピラーの下端部近傍に設けられても良い。
さらに、上記実施の形態においては、タングプレート20において、ショルダベルト12とラップベルト28とが、それぞれの幅方向に並べて設けられているが、本発明はこれに限定されず、例えば、ショルダベルトとラップベルトとが、それぞれの厚さ方向に並べて設けられても良い。
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品には前記第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
(第2の実施の形態)
図4には、第2の実施の形態に係るシートベルト装置100の構成が正面図により示されている。
シートベルト装置100は、前述した第1の実施の形態に係るシートベルト装置10と基本的に同一の構成であるが、後述する引込部102が引込手段とされ、シートクッション52のセンターピラー16側の側面に配置される構成である。このため、シートベルト装置100では、シートベルト装置10においてシートクッション52の下方向の車両15の床面に固定配置されたプリテンショナー42及びプーリー41並びにワイヤー40が無い。
ここで、図5(A)には、シートベルト装置100の構成部材とされる引込部102が断面図により示されている。
引込部102は、箱形のケース104を備えている。ケース104は、側壁106に突設されたピン107により、シートクッション52のセンターピラー16側の側面に固定されている。側壁106に直交する上壁108(図5において上側の壁)と、下壁110(図5において下側の壁)とには、それぞれ矩形の貫通孔部112が設けられている。貫通孔部112には、ラップベルト28の中間部が摺動可能に挿通されて、ラップベルト28の中間部の一部がケース104の内部にある。
ケース104の内部において、上壁108と、側壁106に対向する側壁114との接合部には、円筒状の筒部材116の一端部が固定されている。筒部材116は、他端を下壁110の方向に向けて側壁114と平行にある。筒部材116の他端部には、ガス発生部118(所謂「マグネチックガスジェネレーター」)が設けられている。そして、ケース104の上壁108に設けられた孔から筒部材116の筒内に挿通された配線コード120が、ガス発生部118の筒部材116側の端部に接続されている。ガス発生部118は、前記リトラクタ14のフォースリミッタの作動と同時に、配線コード120から入力される信号によりガスを発生する。
筒部材116とガス発生部118とは、側面視で略L字形のブロック状の部材であるハウジング122のシリンダー部124(図5では左側)に形成された円形断面形状の孔である孔部126に嵌め込まれている。そして、筒部材116のガス発生部118側の端部の外周に設けられたOリング128が孔部126の内周と摺動するようになっており、ハウジング122はケース104(車両15)に対して相対移動可能とされている。また、Oリング128によって、孔部126のガス発生部118が配置された側の空間は密閉されており、ガス室130とされる。
シリンダー部124一端側(図5では右下側)には、ブロック状の係合部132が突出して設けられている。係合部132は、矩形断面形状の孔である挿通孔部134を有している。挿通孔部134には、貫通孔部112に挿通されたラップベルト28の中間部が、摺動可能に挿通される。この挿通孔部134は、一側の内壁(図5(A)では左側)に対して対面する内壁(図5(A)では右側)が傾斜して、断面積が片側から他側にかけて徐々に狭くなっている。
挿通孔部134の孔内には、クランプ136が設けれられている。クランプ136は楔状であり、挿通孔部134の孔内に、楔状の先端部分が挿通孔部134の断面積の狭い方に向けて挿入され、挿通孔部134に挿通されたラップベルト28の中間部と挿通孔部134の傾斜した内壁との間に設けられている。クランプ136のラップベルト28側の面には、滑止めとされる凸部138が複数個設けられている。
また、クランプ136の一端部(図5(A)では下側の端部)には、棒状のシェアピン140の先端が固定されており、シェアピン140の基端部はケース104の側壁106に固定されている。クランプ136はシェアピン140によって支持され、挿通孔部134の内部にある。シェアピン140は、ハウジング122がケース104(車両15)に対して相対移動すると破断するようになっている。
係合部132の側壁106と対向する端面には、溝である傾斜部142が設けられている。傾斜部142は、上壁108側が深く下壁110側浅く形成されている。そして、傾斜部142と側壁106との間には、円柱形の逆戻り防止ピン144が、側壁106及び上壁108に対して軸線が平行になるように設けられている。
次に、本第2の実施の形態の作用について説明する。
上記構成のシートベルト装置100では、車両急減速状態等において、リトラクタ14のフォースリミッタの作動と同時に作動するガス発生部118により、シリンダー部124のガス室130にはガスが発生する。そして、図5(B)に示すように、このガスによってガス室130の圧力が上昇し、ハウジング122は下壁110の方向に移動する。このため、ハウジング122が、内部に設けられたクランプ136に対して相対移動することで、クランプ136が挿通孔部134の傾斜した内壁に押されて、ラップベルト28の方向に移動する。そして、クランプ136に設けられた凸部138がラップベルト28の中間部に押し付けられて、ラップベルト28がクランプ136と挿通孔部134の内壁とに挟まれ、クランプ136がラップベルト28に係合する。これにより、ラップベルト28とハウジング122とが連結する。
そして、さらにハウジング122がケース104の下壁110の方向に移動すると、シェアピン140が破断すると共に、ハウジング122と連結したラップベルト28が、リトラクタ30とは独立して車両15の床方向へ引き込まれる。このため、ラップベルト28のハウジング122とタングプレート20との間の中間部が乗員の腰部に密着し、乗員の腰部がラップベルト28によって強く拘束される。すなわち、車両急減速状態等において、ショルダベルト12とは無関係に、ラップベルト28が引込部102によって引き込まれるので、乗員の腰部が更に確実に拘束される。
しかも、シートクッション52の底面に固定配置されたリトラクタ30と独立して、引込手段とされる引込部102が設けられているので、リトラクタ30にプリテンショナーを一体に設ける場合に比べて、リトラクタ30を小型化することができ、リトラクタ30の車両15への設置が容易となる。
なお、逆戻り防止ピン144がハウジング122の傾斜部142とケース104の側壁106との間に挟まれることで、ハウジング122が上壁108の方向に戻ることが防止され、ラップベルト28の引き出しが阻止される。
また、ラップベルト28が引込部102によってリトラクタ30に接近する方向に引き込まれるので、引込部102による引き込みと同時に、ラップベルト28がリトラクタ30の巻取軸に巻き取られてロックされ、ラップベルト28の引き出しが阻止される。
このように、上記構成のシートベルト装置100では、車両急減速状態等に、リトラクタ14に装備されたフォースリミッタが作動した状態において、乗員の上体がショルダベルト12から受ける衝撃が吸収されて軽減され、しかも、乗員の腰部はラップベルト28によって強く拘束されて、乗員の身体の拘束性が向上し、さらに且つ、車両15への設置が容易である。
なお、本発明は上記の実施の形態に限られるものではなく、種々の形態が可能である。例えば、上記実施の形態においては、クランプ136がラップベルト28に係合することで、引込手段とされる引込部102のハウジング122とラップベルト28とが連結する構成であるが、本発明はこれに限定されず、引込手段は、フォースリミッタが作動した状態においてのみ、ラップベルト28に連結するものであれば良い。
また、上記実施の形態においては、リトラクタ30がシートクッション52の底面に固定配置されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、第2のリトラクタは、車両のセンターピラーの下端部近傍に設けられても良い。
本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の構成を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の構成部材であるタングプレートを示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の構成部材である挟持部材を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の構成示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るシートベルト装置の構成部材である引込部を示し、(A)は引込部が作動する前の状態を示す断面図であり、(B)は引込部が作動した状態を示す断面図である。
符号の説明
10 シートベルト装置
12 ショルダベルト
14 リトラクタ(第1のリトラクタ)
20 タングプレート
28 ラップベルト
30 リトラクタ(第2のリトラクタ)
32 挟持部材(引込手段)
42 プリテンショナー(引込駆動源、引込手段)
52 シートクッション(車両シート座)
102 引込部(引込手段)
118 ガス発生部
122 ハウジング
130 ガス室
134 挿通孔部
136 クランプ

Claims (5)

  1. フォースリミッタを有する第1のリトラクタの巻取軸に巻取られ、先端部がタングプレートに係止されたショルダベルトと、
    第2のリトラクタの巻取軸に巻取られ、先端部が前記タングプレートに係止されたラップベルトと、
    前記ラップベルトの前記第2のリトラクタと前記タングプレートとの間の中間部に連結可能とされ、前記フォースリミッタが作動した状態において前記中間部に連結して、前記ラップベルトを前記第2リトラクタと独立して所定量引き込む引込手段と、
    を備えたことを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記引込手段は、
    前記フォースリミッタと同時に作動する引込駆動源と、
    前記ラップベルトの前記中間部に設けられると共に前記引込駆動源に連結され、前記引込駆動源の作動時に前記ラップベルトの前記中間部を挟持する挟持部材と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のシートベルト装置。
  3. 前記第2のリトラクタ及び前記引込駆動源が車両シート座の下に設けられ、
    前記挟持部材が前記車両シート座のセンターピラー側の側面に設けられる、
    ことを特徴とする請求項2記載のシートベルト装置。
  4. 前記引込手段は、
    車両に対して相対移動可能に設けられ、前記ラップベルトの中間部が挿通される挿通孔部及び密閉されたガス室が形成されたハウジングと、
    前記ハウジングの前記ガス室に設けられ、前記フォースリミッタが作動した状態においてガスを発生させて前記ガス室の空間を広げることにより、前記ハウジングを前記車両に対して相対移動させるガス発生部と、
    前記挿通孔部に設けられ、前記ハウジングの前記車両に対する相対移動により前記挿通孔部に挿通された前記ラップベルトの中間部に係合するクランプと、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のシートベルト装置。
  5. 前記ハウジングが車両シート座のセンターピラー側の側面に設けられる、
    ことを特徴とする請求項4記載のシートベルト装置。
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