JP2005237893A - 杖用持ち手カバー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】杖2の持ち手部3に、表面が滑り止め機能を有する別体の杖用持ち手カバー1を着脱自在に取り付け、該杖用持ち手カバー1と壁面等との摩擦力により、杖2が倒れることを防止する。
【選択図】図1(A)
Description
特に持ち手部の形状に重きが置かれていて、昨今では持ち易い観点から見て人間工学の面からT字型が主流となっている。
また、素材面においては、天然木、アルミ等の金属、或いは熱硬化性樹脂、合成ゴム、更には、金属と樹脂の複合等、多種のものが用いられているが、中でも持ち手部に関しては、金属や樹脂で形成された骨格部を合成ゴム等のソフト部材で被覆形成したものや植毛して触感や把持力を高めたものも見られる。(特許文献1参照)
その他、その機能性の面では、持ち手部の部分に照明機能を付与したり、支柱部分を伸縮自在にする、或いは、石突きの部分にゴムキャップを取り付け、杖を突いた際のショックを和らげる等の種々の手段が講じられている。
ところが、これらの便利な杖も、確かに使用時にはその機能性が発揮されるが、使用をやめて、一旦、使用者の手元から離れる際に問題が生ずる。
つまり、使用者が帰宅した際、或いは外出して目的地に着いた際、杖をどこかに格納する必要があるが、傘立てなどが常に身近にあるとは限らない場合が多い。
また、例え傘立て等があっても、身体に自信のない者は、できるだけ身近に杖を置いておきたい願望がある。
最も、特許文献1に見られるように、持ち手部の下面を平坦にし、同時に持ち手部と支柱部を直角に形成して机などの上面に掛け易い形状にする等の提案もあるが、この形状では持ち手部が握りにくく、使用者の使い勝手を無視した手段であると言わざるを得ない。
そこで、使用者のとる最も多い手段として、例えば、腰板や壁、或いはロッカーの側面に杖を立てかけることとなる。(特許文献2参照)
こうなると、再度、この杖を使用しようとする場合、しゃがみ込んで、これを取り上げることは使用者に大きな負担となる。
特に、杖を使用する人は身体的に障害のある人や或いは老人が多く、腰を曲げて杖を取り上げることや膝を曲げて杖を取り上げることは困難な場合が多いのである。
その他、倒れた際、杖の持ち手部に傷が付く、破損する等の物的問題も発生する。
この、杖が倒れてしまう問題については、上記特許文献1の他に、金属や樹脂で形成された骨格部を合成ゴム等のソフト部材で被覆形成し、把持力、感触を向上させた持ち手部が提案されている。
このソフト部材が、意図しない効果として壁面等との摩擦力を高めて、倒れ防止機能を発揮しているのである。
しかし、このような手段は、杖の製造段階で付与される手段であり、今、既に使用されている杖に手軽に適用できる手段ではない。
杖には長い間使用してきた愛着のあるものや、木、竹などの天然素材、更には好みの問題もあって、前記手段ですべてを解決することは不可能である。
本発明は、このような問題を解決するためのものである。
に存する。
また、本杖用持ち手カバー1は、発明の要旨の範囲内で色、形などの多様な変化が可能であることから装飾性を有し、ファッション効果も得られる。
また、滑り止め機能は、後加工により滑り止め剤15を塗布して付与することから、平面部材11の素材を選ばない利点を得た。
更に、接合部にはワンタッチで着脱が可能な接合部材14を採用した。
本実施の形態においては、図2(A)に示すように角に丸みを付けた4角形状の平面部材11を用いる。
この平面部材11は、その中央部近傍に杖2の支柱4を貫通させるための貫通孔12を有する。
本実施の形態では貫通孔12は、平面部材11の中央部よりは、少し上方に、そして少し一方側に偏在して形成されている。
これは杖の持ち手部形状と取り付けの際の接合位置によって多少変わることとなる。
また、図1(B)に示すように本杖用持ち手カバー1を取り付ける際、その接合箇所が真上(矢印P1参照)から見て一方にずれている(矢印P2参照)ので貫通孔12の位置も一方側へ偏ることとなる。
そして、平面部材11の表面には、図2(A)に示すように合成ゴムの滑り止め剤15がメッシュ状に塗布されている。
塗布形状としては図2(B)の断面模式図に示すように滑り止め剤15は蒲鉾状に盛り上げて塗布される。
塗布形状は、本実施形態に限らず、ドット状、ライン状、平面状等、種々の形状が可能である。 また、図2(B)に示すように、滑り止め剤15は必要に応じて平面部材11の表面SF、裏面BFともに塗布される。
表面SFへの塗布は、杖の滑り止め機能を発揮するとともに使用者の把持力を高め、使い勝手が良くなる。
そして、裏面BFへの塗布は、杖用持ち手カバー1の裏面BFとT字型持ち手部3の表面との滑りをなくし、使用の際に杖用持ち手カバー1がずれてしまうなどの問題を排除する。
本実施の形態においては接合部材14にはワンタッチで着脱が可能なタッチファスナー用いている。
このように構成された杖用持ち手カバー1は、その貫通孔12に杖2の石突き5を通し、T字型持ち手部3まで引き上げて接合部Kで両端部を接合して使用される。
本実施の形態においては、図3に示すように平面部材11にネット地を用いる。
ネット地は孔目のあるものであればいかなるものでも良いが、ここでは経編地の一種であるラッシェル・ネット地Rを用いる。
ネット目の形状は亀甲目であり、その素材にはポリエステル・ウーリー糸とポリウレタン糸を用いていて伸縮性を得ている。
そして、このラッシェル・ネット地Rに、合成ゴム系の滑り止め剤15が全体的にディッピングされる。
ここに言うディッピングとは、合成ゴム系の滑り止め剤15を液状に溶融した状態にして、これにラッシェル・ネット地Rを浸漬することを言う。
このようにすることで本杖用持ち手カバー1はその表裏ともに滑り止め機能を有することとなる。
接合部Kや貫通孔12、並びに縁取り13に関しては第1の実施の形態と同様である。
この場合は、滑り止め剤15を必ずしも塗布する必要はない。
例えば、スコップ、スキー・ストック等の家庭用品、スポーツ用品等にも応用できる。
また、素材面においても、織物、編物、不織布、皮革、人口皮革、ポリウレタン樹脂、合成ゴム等の種々の素材使用が可能である。
11 平面部材
12 貫通孔
13 縁取り
14 接合部材
K 接合部
15 滑り止め剤
2 杖
3 T字型持ち手部
31 把持部材
32 支持部材
4 支柱
5 石突き
R ラッシェル・ネット地
SF 表面
BF 裏面
Claims (8)
- 杖のT字型持ち手部を被覆するための、着脱自在で柔軟性のある平面部材よりなり、該平面部材は杖の支柱が貫通し得る貫通孔を有し、同時に、その両端部に該両端部を互いに接合、剥離することが可能な接合部を有し、しかも滑り止め機能を有していることを特徴とする杖用持ち手カバー。
- 貫通孔が中央部より偏在した位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載の杖用持ち手カバー。
- 平面部材の表面、及び裏面がいずれも滑り止め機能を有していることを特徴とする請求項1記載の杖用持ち手カバー。
- 接合部がタッチファスナーで形成されていることを特徴とする請求項1記載の杖用持ち手カバー。
- 滑り止め機能が、滑り止め剤を塗布して得られることを特徴とする請求項1記載の杖用持ち手カバー。
- 平面部材が布帛であることを特徴とする請求項1記載の杖用持ち手カバー。
- 平面部材がラッシェル・ネット地であることを特徴とする請求項1記載の杖用持ち手カバー。
- 杖のT字型持ち手部を被覆するための、着脱自在で柔軟性のある平面部材よりなり、該平面部材は杖の支柱が貫通し得る貫通孔を中央部より偏在して有し、同時に、その両端部に該両端部を互いに接合、剥離することが可能な接合部を有し、しかも、表面及び裏面かいずれも滑り止め機能を有しており、且つ接合部がタッチファスナーで形成されていることを特徴とする杖用持ち手カバー。
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