JP2005237244A - コンバイン - Google Patents

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JP2005237244A JP2004049862A JP2004049862A JP2005237244A JP 2005237244 A JP2005237244 A JP 2005237244A JP 2004049862 A JP2004049862 A JP 2004049862A JP 2004049862 A JP2004049862 A JP 2004049862A JP 2005237244 A JP2005237244 A JP 2005237244A
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Abstract

【課題】 穀粒を貯留するグレンタンクと、このグレンタンクから穀粒を排出する旋回及び昇降操作可能なオーガと、機体の傾斜を検出するセンサとを備えたコンバインにおいて、機体の傾斜の影響を少なくできるコンバインを提供すること。
【解決手段】 穀粒を貯留するグレンタンクと、このグレンタンクから穀粒を排出する旋回及び昇降操作可能なオーガ43と、機体Vの傾斜Bhを検出するセンサとを備え、
前記センサの出力Brl,Bfrに応じて、機体の傾斜Bhを修正する姿勢に、前記オーガ43の姿勢を変更するオーガ姿勢変更機構を備えてあるコンバインを構成した。
【選択図】 図16

Description

本発明は、穀粒を貯留するグレンタンクと、このグレンタンクから穀粒を排出する旋回及び昇降操作可能なオーガと、機体の傾斜を検出するセンサとを備えたコンバインに関する。
この種のコンバインでは、グレンタンクに貯留される穀粒の量は、刈取作業の進行に伴って増加することになるが、穀粒の貯留量が増加すると機体の重心が移動し、圃場の条件によっては機体の走行姿勢が傾斜する場合がある。また、圃場の凹凸や傾斜により機体の走行姿勢が傾斜する場合もあった。
一方、コンバインが備える刈取装置、脱穀装置、選別装置などの各作物処理装置は、機体が水平状態である場合に最適な性能を発揮することができるものとなっているので、機体が傾斜すると、本来の性能が発揮できず、刈取不良、脱穀不良、選別不良が生じることがある。また、機体の傾斜により接地箇所における荷重が不均等であると作業走行が安定しにくい。機体の傾斜によるこのような弊害を防止するため、例えば特許文献1に開示されているもののように、クローラ走行装置の姿勢変化により機体の走行姿勢をできるだけ水平に維持しようとする構成のものが知られている。
特開2000−262134号公報
ところが、上記特許文献1のような構成であると、クローラ走行装置を姿勢変化させる駆動機構(特許文献1の図1の駆動アーム17及び駆動シリンダ19)の機械的な操作限界により、圃場の状態によっては機体の傾斜が依然として修正されない場合がある。また、圃場が湿田である場合のように、走行装置の姿勢変化の作用が圃場に十分有効には伝達されず結果として機体の傾斜の修正が有効に行われない場合がある。いずれの場合も、上記の作業不良の原因となるおそれがあり、機体の姿勢制御に関する構成には改善の余地があった。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、穀粒を貯留するグレンタンクと、このグレンタンクから穀粒を排出する旋回及び昇降操作可能なオーガと、機体の傾斜を検出するセンサとを備えたコンバインにおいて、機体の傾斜の影響を少なくできるコンバインを提供することを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、穀粒を貯留するグレンタンクと、このグレンタンクから穀粒を排出する旋回及び昇降操作可能なオーガと、機体の傾斜を検出するセンサとを備えたコンバインにおいて次のように構成することにある。
センサの出力に応じて、機体の傾斜を修正する姿勢に、オーガの姿勢を変更するオーガ姿勢変更機構を備えてある。
(作用)
本発明の第1特徴によると、センサの出力に応じて、機体の傾斜を修正する姿勢に、オーガの姿勢を変更するオーガ姿勢変更機構を備えてあるので、機体が傾斜した場合には機体の傾斜を検出するセンサの出力に応じてオーガの姿勢が変更され、オーガの姿勢変更により機体全体の重心が移動する。その結果、機体が傾斜した状態での圃場との接地箇所の接地圧分布の不均等を是正することができる。したがって、機体が傾斜しつつもバランスの取れた状態で走行作業を行うことができる。
また、機体の傾斜を修正する姿勢にオーガの姿勢を変更するので、圃場の状態によっては、機体の傾斜が修正され、傾斜の程度が抑えられた状態で走行作業を行うことができる。
さらに、本発明の第1特徴によると、収穫した穀粒を機外へ排出するオーガを、機体の傾斜を修正するためにも使用するので、機体の傾斜を修正するための専用部品が削減でき、機能向上の割に部品点数の増加を抑えることができる。
(効果)
本発明の第1特徴によると、機体が傾斜しつつもバランスの取れた状態で走行作業を行うことができるので、走行時の安定性が向上する。
さらに、傾斜の程度が抑えられた状態で走行作業を行うことができるので、機体が水平状態に近づいた状態で走行作業が行われ、刈取装置、脱穀装置、選別装置において刈取不良、脱穀不良、選別不良が生じるおそれが少なくなる。したがって、コンバインとしての性能向上及び作業効率の向上が期待できる。
また、本発明の第1特徴によると、機能向上の割に部品点数の増加を抑えることができるので、コストを抑えつつコンバインの機能向上を図ることができる。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、穀粒を貯留するグレンタンクと、このグレンタンクから穀粒を排出する旋回及び昇降操作可能なオーガと、機体の傾斜を検出するセンサとを備えたコンバインにおいて次のように構成することにある。
センサの出力に応じて右及び左のクローラ走行装置を独立に昇降操作することにより、機体の前後左右方向に機体の姿勢を変更可能にする機体姿勢変更機構と、センサの出力に応じて、機体の傾斜を修正する姿勢に、オーガの姿勢を変更するオーガ姿勢変更機構を備えてある。
(作用)
本発明の第2特徴によると、センサの出力に応じて右及び左のクローラ走行装置を独立に昇降操作することにより、機体の前後左右方向に機体の姿勢を変更可能にする機体姿勢変更機構と、センサの出力に応じて、機体の傾斜を修正する姿勢に、オーガの姿勢を変更するオーガ姿勢変更機構を備えてあるので、機体が傾斜した場合には、機体の傾斜を検出するセンサの出力に応じて左右のクローラ走行装置が独立に昇降操作され、機体は水平状態に近づくように姿勢変更される。したがって、機体の傾斜が修正され、傾斜の程度が抑えられた状態で走行作業を行うことができる。
さらに、機体姿勢変更機構の操作限界により機体の傾斜が完全に修正されない場合には、機体の傾斜を検出するセンサの出力に応じて、オーガの姿勢が変更され、オーガの姿勢変更により機体全体の重心が移動する。その結果、機体が傾斜した状態であっても、クローラ走行装置における接地圧分布の不均衡を是正することができる。したがって、機体が傾斜しつつもバランスの取れた状態で走行作業を行うことができる。
また、湿田での走行作業を行う場合のように、圃場の状態によって走行装置の姿勢変化の作用が圃場に十分有効には伝達されず、結果として機体姿勢変更機構による機体の傾斜の修正が有効に行われない場合には、機体の傾斜を検出するセンサの出力に応じて、機体の傾斜を修正する姿勢に、オーガの姿勢を変更するので、オーガの姿勢変更により機体全体の重心が移動する。その結果、機体が傾斜した状態であっても、クローラ走行装置における接地圧分布の不均衡を是正することができる。この場合は、重心が移動することで機体の傾斜が修正され、傾斜の程度が抑えられた状態で走行作業を行うことができる。
さらに、本発明の第2特徴によると、収穫した穀粒を機外へ排出するオーガを、機体の傾斜を修正するためにも使用するので、機体の傾斜を修正するための専用部品が削減でき、機能向上の割に部品点数の増加を抑えることができる。
(効果)
本発明の第2特徴によると、機体が傾斜しても、傾斜の程度が抑えられた状態で走行作業を行うことができるので、機体が水平状態に近づいた状態で走行作業が行われ、刈取装置、脱穀装置、選別装置において刈取不良、脱穀不良、選別不良が生じるおそれが少なくなる。したがって、コンバインとしての性能向上及び作業効率の向上が期待できる。
また、機体姿勢変更機構の操作限界により機体の傾斜が完全に修正されない場合には、機体が傾斜しつつもバランスの取れた状態で走行作業を行うことができるので、圃場の変化に対して安定走行できる許容範囲が拡大し、走行性能が向上する。
さらに、機体姿勢変更機構による機体の傾斜の修正が有効に行われない場合でも、傾斜の程度が抑えられた状態で走行作業を行うことができるので、機体の傾斜を修正することができない場合が少なくなり、刈取装置、脱穀装置、選別装置において刈取不良、脱穀不良、選別不良が生じるおそれが少なくなる。したがって、コンバインとしての性能向上及び作業効率の向上が期待できる。
また、本発明の第2特徴によると、機能向上の割に部品点数の増加を抑えることができるので、コストを抑えつつコンバインの機能向上を図ることができる。
以下、本発明に係る刈取収穫機の姿勢制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、左右一対のクローラ式の走行装置1L,1Rによって支持され、搭乗型の運転部2や運転座席の下方に位置する原動部等を備えている機体本体Vの機体フレーム11に脱穀装置3やグレンタンク4などを搭載し、引起装置5やバリカン型の刈取装置7などを備える刈取部10の刈取部フレーム10aの基端部を、前記機体フレーム11の前部に位置する支持部11aに機体横向きの軸芯P1まわりで回動自在に連結し、刈取部フレーム10aに一端側が連結し、機体フレーム11とにわたって油圧式のリフトシリンダC1を取付け、機体本体Vの原動部から刈取部10に動力伝達するように構成して、刈取収穫機としてのコンバインを構成してある。このコンバインは、稲・麦などの収穫作業を行うものであり、詳しくは次の如く構成してある。
すなわち、リフトシリンダC1によって刈取部フレーム10aを軸芯P1まわりで上下に揺動操作することにより、刈取部10を機体本体Vに対して昇降操作する。つまり、引起装置5の下端や刈取装置7が地面上近くに位置して穀稈の刈取りを行なう作業位置と、機体本体Vに対して上昇エンドやその近くまで上昇して刈取りしないで走行する非作業位置とに昇降操作する。そして、刈取部10を作業位置にして機体本体Vを走行させると、刈取部10は、分草具6によって稲・麦などの植立穀稈を刈取り対象と非刈取り対象とに分草し、刈取り対象の植立穀稈を引起装置5によって引起こし処理するとともにその株元を刈取装置7によって切断し、刈取装置7からの刈取穀稈を株元側に挟持搬送作用する株元側搬送部と、穂先側に係止搬送作用する穂先側搬送部とで成る搬送装置8によって機体後方に搬送し、脱穀装置3の脱穀フィードチェーン3aの搬送始端部に供給する。脱穀装置3は、前記搬送装置8からの刈取穀稈の株元側を脱穀フィードチェーン3aによって挟持して搬送しながら穂先側を扱室に供給して回動する扱胴によって扱き処理し、脱穀排ワラを脱穀フィードチェーン3aによって扱室から搬出する。脱穀装置3からの脱穀粒をコンベアによってグレンタンク4に搬送して貯留する構成となっている。
そして、このコンバインでは、グレンタンク4に貯留された穀粒を機外の運搬車両に排出することができるようになっている。つまり、図1に示すように、グレンタンク4の底部に前後方向に沿う状態で底部スクリューコンベア41が設けられ、その底部スクリューコンベア41の搬送終端部から上方に向けて縦送りスクリューコンベア42が延設され、この縦送りスクリューコンベア42上部に、穀粒排出用オーガ43が、横軸芯X周りに昇降揺動操作自在で、且つ、縦軸芯Y周りに旋回操作自在に装備されている。尚、図2には、穀粒排出用オーガ43(以下、単にオーガと略称する)が格納状態にある状態を示している。つまり、格納用の旋回位置HPに旋回した状態でオーガ43を昇降操作範囲の下限位置にまで下降させて格納用保持具としての受止具44に受け止められる格納用昇降位置に位置させた格納状態を示している。
尚、前記オーガ43の駆動状態の入り切りは、エンジンEから前記底部スクリューコンベア41に対する動力の伝達を入り切りするベルトテンション式の穀粒排出用クラッチ(図示せず)を手動操作具にて入り切り操作させて切り換えるようになっている。
又、前記オーガ43の先端部には下向き状態の穀粒排出口43aが形成されており、前記穀粒排出用クラッチをクラッチ入り状態に切り換えることで、底部スクリューコンベア41、縦送りスクリューコンベア42及びオーガ43が、伝達されるエンジンEの動力で駆動されて、グレンタンク4に貯留された穀粒をオーガ43の先端部の穀粒排出口43aから排出するように構成されている。
前記オーガ43は、旋回用アクチュエータとしての機体Vに対して旋回操作手段GRにより旋回操作自在に、且つ、機体Vに対して昇降操作手段GEにより昇降操作自在に備えられている。
先ず、前記オーガ43の旋回操作の構成について説明すると、図3に示すように、縦送りスクリューコンベア42の上部に縦軸芯Y周りで回動自在に備えられた回動ケース45の外側面に、旋回駆動用の大径ギア46が固着され、その大径ギア46に咬合するピニオンギア47を回転駆動する旋回用電動モータM1(以下、オーガ旋回モータという)が縦送りスクリューコンベヤ42に固定され、もって、オーガ旋回モータM1を正逆転駆動するに伴って、オーガ43が縦軸芯周りに旋回操作され、かつ、オーガ旋回モータM1を作動停止させるに伴って旋回停止するように構成されている。旋回駆動用の大径ギア46、大径ギア46に咬合するピニオンギア47、ピニオンギア47を回転駆動する旋回用電動モータM1が旋回操作手段GRを構成している。
図中、Ryはオーガ43の旋回位置を検出する多回転型のポテンショメータを利用した旋回位置検出センサであって、オーガ旋回モータM1で駆動されるギア48によって旋回駆動用ギア46と同時に回動操作されるようになっている。つまり、この旋回位置検出センサRyにて、オーガ43の旋回位置を検出する旋回位置検出手段が構成されている。
尚、図2に示すように、予め旋回可能範囲が設定され、上記旋回位置検出センサRyの検出情報に基づいて、オーガ43がその旋回可能範囲の左限界位置LE及び右限界位置REに達したときには、オーガ43の旋回を停止するように、オーガ旋回モータM1が制御される構成となっている。
次に、前記オーガ43の昇降操作の構成について説明すると、オーガ43の基端部が回動ケース45に対して横軸芯X周りで昇降揺動自在に支持され、オーガ43と回動ケース45との間に昇降用油圧シリンダC6が設けられ、この昇降用油圧シリンダC6(以下、オーガ昇降シリンダという)を操作させるに伴ってオーガ43が横軸芯X周りで昇降操作されるように構成されている。すなわち、昇降用油圧シリンダC6により昇降操作手段が構成されている。
尚、オーガ昇降シリンダC6の操作量を検出するスライド構造の昇降位置センサRxが設けられ、昇降操作範囲の上限位置や格納用昇降位置にあることを検出可能な構成となっている。したがって、旋回位置センサRyの検出情報に基づいて、オーガ43が格納用旋回位置にあることが検出され、且つ、昇降位置検出センサRxの検出情報に基づいて、オーガ43が格納用昇降位置にあることが検出されると、オーガ43が格納状態にあることを検出することができるのであり、旋回位置センサRyと昇降位置センサRxとにより格納状態検出手段Kが構成される。
又、図2、図4に示すように、前記運転部2における運転座席の左横側で且つ機体後方側にオーガ用操作部49が設けられている。このオーガ用操作部49には、オーガ43を旋回及び昇降操作するための操作指令を指示する十字揺動レバー式の操作レバー50が設けられ、この操作レバー50は中央位置に復帰するように付勢され、操作レバー50を前方側に倒した状態では図示しない上昇スイッチがオン作動して上昇指令が指令され、操作レバー50を手前側に倒した状態では下降スイッチがオン作動して下降指令が指令され、操作レバー50を左側に倒した状態では右旋回スイッチがオン作動して右旋回指令が指令され、操作レバーを右側に倒した状態では左旋回スイッチがオン作動して左旋回指令が指令される。又、上記操作レバー50を中央位置に復帰させた状態では、オーガ43の旋回操作と昇降操作を停止させる停止指令が指令される。
そして、穀粒排出中又は穀粒排出用の予備作業中ではこのオーガ用操作部49による指令情報に基づいて、オーガ43が指令される姿勢に移動するように、刈取作業中では後述するバランス制御或いはオーガ用操作部49による指令情報により指令される姿勢に移動するように、制御装置22が旋回操作手段GR及び昇降制御手段GEを制御するよう構成されている。
又、このコンバインでは、走行装置1R,1Lの接地部に対する機体本体Vの姿勢として、水平基準面に対する傾斜角を変更操作自在な機体姿勢変更操作手段100が備えられている。以下、その構成について説明する。
図5に示すように、左側の走行装置1Lは、機体本体Vの機体フレーム11が備えている支持フレーム12の前端側に前ベルクランク17aを介して前端側が連結し、前記支持フレーム12の後端側に後ベルクランク17bと補助リンク17b1とを介して後端側が連結している機体本体の前後方向に長いトラックフレーム16と、前記支持フレーム12の前端部によって回動自在に支持されている駆動自在なクローラ駆動スプロケット13と、前記支持フレーム12の前後方向での中間部に遊転自在に支持されている上部転輪14aと、前記トラックフレーム16の長手方向での複数箇所に遊転自在に支持されている接地転輪14と、前記トラックフレーム16の後端部に遊転自在に支持されているクローラ緊張輪15と、前記複数個の輪体15,13,14a,14の全てにわたって巻回しているゴム製の無端クローラベルトBとによって構成してある。
前ベルクランク17aのうち、支持フレーム12に回動自在に連結している回転支軸部からトラックフレーム16の方とは反対側に一体回動自在に延出している揺動自在なアーム部と、支持フレーム12によって支持されているシリンダブラケットとにわたって油圧式で複動型の前シリンダC2を取付け、後リンク17bのうち、支持フレーム12に回動自在に連結している回転支軸部からトラックフレーム16の方とは反対側に一体回動自在に延出している揺動自在なアーム部と、支持フレーム12によって支持されているシリンダブラケットとにわたって油圧式で複動型の後シリンダC3を取付けてある。
すなわち、前シリンダC2が前ベルクランク17aを軸芯P2まわりで支持フレーム12に対して回動操作してトラックフレーム16の前端側を機体フレーム11に対して昇降操作し、後シリンダC3が後ベルクランク17bを軸芯P3まわりで支持フレーム12に対して回動操作してトラックフレーム16の後端側を支持フレーム12に対して昇降操作するように構成してある。
右側の走行装置1Rは、左側の走行装置1Lと同一の構成を備えており、左側のクローラ走行装置1Lにおいても、右側のクローラ走行装置1Rにおいても、前シリンダC2,C4と後シリンダC3,C5とを駆動操作することにより、前シリンダC2,C4と後シリンダC3,C5の駆動力によってトラックフレーム16が機体フレーム11に対して昇降する。
これにより、図5に示すように、左右の前シリンダC2,C4を最も伸張させ、且つ、左右の後シリンダC3,C5を最も短縮させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16が機体フレーム11に最も近づいてほぼ平行になった状態になる。このときの機体本体Vの姿勢が下限基準姿勢である。
図6に示すように、前記下限基準姿勢にある状態から、左右の後シリンダC3,C5をそのままの状態に維持しながら左右の前シリンダC2,C4を短縮作動させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16の前端側が後端側より機体フレーム11に対して下降した状態になる。すなわち、機体本体Vを前部側がクローラ走行装置1L,1Rの接地部に対して離間する方向に姿勢変更(前上昇操作)することになる。
図7に示すように、前記下限基準姿勢にある状態から、左右の前シリンダC2,C4をそのままの状態に維持しながら左右の後シリンダC3,C5を伸長作動させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16の後端側が前端側より機体フレーム11に対して下降した状態になる。機体本体Vを後部側がクローラ走行装置1L,1Rの接地部に対して離間する方向に姿勢変更(後上昇操作)することになる。
図8に示すように、前記下限基準姿勢にある状態から、左右の前シリンダC2,C4を短縮作動させ、且つ、左右の後シリンダC3,C5を伸長作動させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16が機体フレーム11に対してほぼ平行に下降した状態になる。機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して平行姿勢のまま離間する方向に姿勢変更(上昇操作)することになる。
左側の走行装置1Lにおけるトラックフレーム16と機体フレーム11との上下間隔が、右側の走行装置1Rにおけるトラックフレーム16のそれより小になる側に各油圧シリンダC2〜C5を操作させると、機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して右上げ方向に姿勢変更(左傾斜操作)することになる。
右側の走行装置1Rにおけるトラックフレーム16と機体フレーム11との上下間隔が、左側の走行装置1Lにおけるトラックフレーム16のそれより小になる側に各油圧シリンダC2〜C5を操作させると、機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して左上げ方向に姿勢変更(右傾斜操作)することになる。
したがって、左側の前シリンダC2(以下、単に左前シリンダC2と呼称する。)と、左側の後シリンダC3(以下、単に左後シリンダC3と呼称する。)と、右側の前シリンダC4(以下、単に右前シリンダC4と呼称する。)と、右側の後シリンダC5(以下、単に右後シリンダC5と呼称する。)とが、走行装置1L,1Rの接地部に対する機体本体Vの左右傾斜角及び前後傾斜角を変更操作する姿勢変更操作手段100を構成している。
左右の走行装置1L,1Rにおける前記各ベルクランク17a,17bの回転支軸部に対応する箇所に、その回転支軸部の回動量に基づいて前記各油圧シリンダC2,C3,C4,C5の操作量(油圧シリンダC2〜C5の伸縮作動したストローク量)を検出する操作量検出手段としてのポテンショメータ形のストロ−クセンサ18,19,20,21が設けられている。
機体本体Vには、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段としての重力式の左右傾斜角センサ23、及び、機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段としての重力式の前後傾斜角センサ24が備えられている。この左右傾斜角センサ23及び前後傾斜角センサ24が機体本体の水平基準面に対する傾斜角を検出する本発明のセンサを構成する。
刈取穀稈を搬送する前記搬送装置8の始端部には、刈取穀稈に当接したときにオン状態となり、刈取穀稈が外れたときにオフ状態となる株元センサ51が設けられている。そして、刈取り作業を行なうと、刈取穀稈が刈取部10に導入されて株元センサ51に当接し、刈取作業を止めると、刈取穀稈が刈取部10に入り込まなくて株元センサ51が穀稈に当接しなくなるので、株元センサ51の検出結果により刈取作業中か否かを検出することが可能となる。
図9にこのコンバインの伝動系を示しており、機体本体Vの原動部に搭載されたエンジンEから出力された動力は、脱穀クラッチ52を介して脱穀装置3に伝達されるとともに、走行クラッチ53及び油圧式の無段変速装置54を介して左右の走行装置1L,1Rのミッション部55に伝達され、ミッション部55に伝達された動力は、クローラ走行装置1L,1Rに伝達されるとともに、刈取クラッチ56を介して刈取部10に伝達される。図中、57は、ミッション部55への入力回転速度に基づいて車速を検出する車速センサであり、58は、刈取部10へ入力される動力の回転速度を検出する刈取部回転センサである。
図10に示すように、機体本体Vに設けたマイクロコンピュータ利用の制御装置22に、前記各ストロークセンサ18〜21、左右傾斜角センサ23、前後傾斜角センサ24、及び、株元センサ51、車速センサ57、刈取部回転センサ58の夫々の検出情報が入力されている。又、搭乗運転部2の操作パネルに設けた姿勢変更スイッチユニットSUと、前上げスイッチ40a、後上げスイッチ40b、及び、オーガ操作部49の各操作情報も制御装置22に入力されている。
図11に示すように、上記姿勢変更スイッチユニットSUには、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を設定する左右傾斜角設定器25、水平制御(後述のローリング制御)を入り切りする水平自動スイッチ26、水平制御の入り状態を示す水平ランプ26a、前後制御(後述のピッチング制御)を入り切りする前後自動スイッチ27、前後制御の入り状態を示す前後ランプ27a、バランス制御(後述のオーガ姿勢制御)を入り切りするバランス自動スイッチ28、走行面が軟弱である軟弱面状態、すなわち湿田状態であることを入力する走行面状態入力手段としての湿田スイッチ35、及び湿田状態が入力されていることを示す湿田ランプ35aが設けられ、さらに、十字レバー式の操作具36にて作動する、右上げスイッチ37a、左上げスイッチ37b、機体上げスイッチ38a及び機体下げスイッチ38bが設けられている。
上記十字レバー式の操作具36の操作について説明すると、操作具36を左側に倒したときに、右上げスイッチ37aがオン作動して右上げ操作(左傾斜操作)が指令され、操作具36を右側に倒したときに、左上げスイッチ37bがオン作動して左上げ操作が指令される。又、操作具36を後方側に倒したときに、機体上げスイッチ38aがオン作動して機体上げ操作が指令され、操作具36を前方側に倒したときに、機体下げスイッチ38bがオン作動して機体下げ操作が指令される。
前記前上げスイッチ40aと後上げスイッチ40bとは、前記操作具36の握り部に設けてある。そして、前上げスイッチ40aがオンすると機体前上げ操作が指令され、後上げスイッチ40bがオンすると機体後上げ操作が指令される。
又、上記左右傾斜角設定器25には、水平スイッチ25a、左傾斜スイッチ25b及び右傾斜スイッチ25cが備えられている。つまり、水平スイッチ25aを押すと、設定左右傾斜角として水平状態に対応する傾斜角が設定され、左傾斜スイッチ25bを押すと、現在設定されている設定左右傾斜角が設定角度ずつ左傾斜方向に修正され、右傾斜スイッチ25cを押すと、現在設定されている設定左右傾斜角が設定角度ずつ右傾斜方向に修正される。
又、上記バランス自動スイッチ28は、照光タイプのオルタネート式のスイッチであり、スイッチ28を押下するごとに、バランス制御の入り状態と切り状態とが切り換えられる。また、バランス制御が入り状態の場合には、オーガ43の姿勢により修正される機体バランスが所定の安定範囲内であれば照光ランプ28aを継続点灯し、機体バランスの不均衡が依然として解消していない状態であれば前記所定の安定範囲からの逸脱程度に応じて照光ランプ28aの点滅間隔を変更して識別表示するようにオーガ姿勢変更機構が設定されている。したがって、作業者は走行操作時に機体バランスの良、不良を把握でき、機体の旋回操作時等に注意して操作することができる。
一方、制御装置22からは、前記リフトシリンダC1、オーガ旋回用電動モータM1、オーガ昇降シリンダC6及び前記4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を制御するための電磁弁29〜33に対する駆動信号が夫々出力されている。
そして、上記制御装置22を利用して、前記前後傾斜角センサ24の検出情報に基づいて、機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜角が設定傾斜角に維持されるように機体姿勢変更操作手段100の作動を制御する前後姿勢制御(以下、ピッチング制御と称する)、及び、左右傾斜角センサ23の検出情報に基づいて、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角が設定傾斜角に維持されるように、機体姿勢変更操作手段100の作動を制御する左右姿勢制御(以下、ローリング制御と称する)を実行する機体姿勢制御手段200が構成されている。このピッチング制御及びローリング制御が機体姿勢変更機構に対応するものとなる。
さらに、上記制御装置22を利用して、前記前後傾斜角センサ24及び左右傾斜角センサ23の検出情報に基づいて、機体本体Vのバランスが安定範囲に属するようにオーガ旋回操作手段GR及びオーガ昇降操作手段GEの作動を制御するバランス制御を実行するオーガ姿勢制御手段400が構成されている。このバランス制御がオーガ姿勢変更機構に対応するものとなる。
次に、ローリング制御とピッチング制御とによる機体姿勢変更操作、及びバランス制御によるオーガ姿勢変更操作について具体的に説明する。
即ち、ローリング制御の場合は、走行面が左下がり状態であれば、前記下限基準姿勢(図5)にある状態から、左側の走行装置1Lにおいて、左前シリンダC2を短縮作動させ、且つ、左後シリンダC3を伸長作動させると、機体本体Vが接地部に対して左上り傾斜姿勢(右傾斜姿勢)に変化して、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を設定傾斜角にすることができる。又、走行面が右下がり状態であれば、前記下限基準姿勢にある状態から、右側の走行装置1Rにおいて、右前シリンダC4を短縮作動させ、且つ、右後シリンダC5を伸長作動させると、機体本体Vが接地部に対して右上り傾斜姿勢(左傾斜姿勢)に変化して、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を設定傾斜角にすることができる。
ピッチング制御の場合は、走行面が前下がり状態であれば、前記下限基準姿勢(図5)にある状態から、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を、夫々、そのままの状態に維持しながら、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を同時に短縮作動させると、機体本体Vの前部側が左右の走行装置1L,1Rの夫々の接地部に対して上昇して後傾姿勢に姿勢変化して、機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を設定傾斜角にすることができる。この設定傾斜角としては水平状態が設定されている。又、走行面が前上がり状態であれば、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を、夫々、そのままの状態に維持しながら、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を同時に伸長作動させると、機体本体Vの後部側が左右の走行装置1L,1Rの夫々の接地部に対して上昇して前傾姿勢に姿勢変化して、機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を設定傾斜角にすることができる。
バランス制御は、上記のローリング制御やピッチング制御が切り状態である場合や、ローリング制御やピッチング制御が入り状態であっても機体姿勢変更操作手段100の操作限界のために走行面の傾斜を吸収しきれない場合、或いは走行面の状態によって機体姿勢変更操作手段が走行面に有効に作用しない場合、などのように、機体本体Vが傾斜して走行装置の接地部において荷重の不均衡が生じている場合に、穀粒排出用オーガ43の姿勢を旋回操作手段GR及び昇降操作手段GEにより変更することで、機体全体の重心を移動させ、機体本体Vの傾斜による接地部での荷重の不均衡を是正するものである。
機体本体Vが左前方に傾斜している場合を例にして、バランス制御によるオーガ姿勢変更機構の動作を説明する。図16(イ)に示すように、機体傾斜Bhを、左右傾斜角センサ23の検出値Brlと前後傾斜角センサ24の検出値Bfrの合成成分に対応させ、機体傾斜Bhの平面視での方向及び大きさに基づいて穀粒排出用オーガ43の姿勢が設定される。すなわち、オーガ43の旋回位置を、機体傾斜Bhの平面視での傾斜方向θに対応(所定の関数或いは配列表による)した位置Vθに設定し、オーガ43の昇降角度を、機体傾斜Bhの平面視での大きさr(機体本体Vの傾斜程度を表す量)に対応(所定の関数或いは配列表による)した角度Hrに設定すればよい。このような設定方法により、バランス制御によるオーガ43の平面視での姿勢は、機体傾斜Bhの平面視での方向とほぼ反対の方向を向き、昇降角度は機体の傾斜程度が大きい場合には小さい昇降角度(伏臥姿勢)に、傾斜程度が小さい場合には大きい昇降角度(立ち姿勢)になる。
尚、オーガ姿勢変更機構による穀粒排出用オーガ43の姿勢変化は、オーガ用操作部49によるオーガ43の姿勢変化と同様に、図2に示すように、予め旋回可能範囲が設定され、旋回位置検出センサRyの検出情報に基づいて、オーガ43がその旋回可能範囲の左限界位置LE及び右限界位置REに達したときには、オーガ43の旋回を停止するように、オーガ旋回モータM1が制御される構成となっている。さらに、オーガ姿勢変更機構による穀粒排出用オーガ43の姿勢変化は、搭乗運転部2に着座している作業者とオーガ43が干渉しないようになっている。すなわち、オーガ姿勢制御手段400が実行するバランス制御により、オーガ43が搭乗運転部2の上方の所定領域を通過或いは前記領域に位置設定されないように、オーガ旋回操作手段GR及びオーガ昇降制御手段GEの作動が制御される。
そして、前記制御装置22は、格納状態判別手段Kを構成する旋回位置検出センサRy及び昇降位置検出センサRxの検出情報に基づいて、オーガ43が格納状態にあるか否により、穀粒排出中又は穀粒排出用の予備作業中である排出用動作状態であるか否かを判別するようになっており、前記格納状態でないことが検出されて前記排出用動作状態であると判別すると、ピッチング制御、ローリング制御、及びバランス制御の実行を停止するように構成されている。但し、前記格納状態でないことが検出されて前記排出用動作状態であると判別する場合であっても、コンバインが刈取作業中であることを判別した場合には、ピッチング制御、ローリング制御及びバランス制御を実行するように構成されている。したがって、制御装置22を利用して、オーガ43が穀粒排出中又は穀粒排出用の予備作業中である排出用動作状態であるか否かを判別する動作状態判別手段300が構成されている。
又、刈取作業中であるか否かは次のようにして判別する構成となっている。つまり、前記株元センサ51がオンしていること、刈取部回転センサ58により刈取部10が回転駆動されていることが検出されること、車速センサ57にて検出される車速が刈取作業に対応した設定速度以上の車速であること、の全ての条件が満たされているときに、刈取作業中であると判別するようにしている。したがって、株元センサ51、車速センサ57、及び、刈取部回転センサ58の夫々により作業状態検出手段SJが構成されている。
次に、制御装置22による機体姿勢変更動作及びオーガ姿勢変更動作について、図12〜図15のフローチャートに基づいて説明する。図12に示すように、先ず、手動機体操作指令がされたか否かを判断し、手動機体操作指令がされた場合には、上記したような各スイッチの操作に対応する手動機体姿勢変更処理を実行する。水平自動スイッチ26の状態を調べて、水平自動スイッチ26がオンしていないときは、ローリング制御及びピッチング制御のいずれも実行しない。水平自動スイッチ26がオンしているときに、前後自動スイッチ27がオンしていなければ、ローリング制御だけを実行する。水平自動スイッチ26と前後自動スイッチ27が共にオンしているときは、ローリング制御を優先して実行する状態でローリング制御とピッチング制御とを実行する。バランス自動スイッチ28の状態を調べて、バランス自動スイッチ28がオンしていないときは、バランス制御を実行せず、オーガ用操作部49の操作に対応する手動オーガ姿勢変更処理を実行する。バランス自動スイッチ28がオンしているときは、バランス制御を実行する。
図13に示すように、ローリング制御では、旋回位置検出センサRyにより穀粒排出用オーガ43が格納用の旋回位置にあることが検出され、且つ、昇降位置検出センサRxにより格納用昇降位置に位置することが検出されることで格納状態であると判別し、この格納状態が検出されなければ、穀粒排出中又は穀粒排出用の予備作業中である排出用動作状態であると判別する。
そして、排出用動作状態であると判別した場合であっても、前記株元センサ51がオンしていること、刈取部回転センサ58により刈取部10が回転駆動されていることが検出されること、車速センサ57で検出される車速が刈取作業に対応した設定速度以上の車速であること、の全ての条件が満たされて刈取作業中であると判別した場合には、後述するような制御を継続して実行するが、排出用動作状態であると判別した場合であって刈取作業中でないと判別した場合にはこのローリング制御の実行を停止する。
オーガ43が格納状態でない場合、及び、格納状態であっても刈取作業中であると判別した場合には、次のような制御を実行する。
つまり、左右傾斜角センサ23の検出値と設定左右傾斜角に対応する信号値との角度偏差がローリング用の不感帯を機体本体Vの左傾斜側に外れていれば、機体右側の前後に位置する各ストロークセンサ20、21の検出情報に基づいて、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC4,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC4,C5のいずれかが下限位置に達するまで、右前シリンダC4を伸長作動させるとともに右後シリンダC5を短縮作動させる。右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置に達するまで、左前シリンダC2を短縮作動させるとともに左後シリンダC3を伸長作動させる。右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作され、かつ、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが上限位置に操作されれば、ローリング制御を終了する。
上記左右傾斜角センサ23の検出値と設定左右傾斜角に対応する信号値との角度偏差がローリング用の不感帯を機体本体Vの右傾斜側に外れていれば、機体左側の前後に位置する各ストロークセンサ18、19の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C3がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC2,C3のいずれかが下限位置に達するまで、左前シリンダC2を伸長作動させるとともに左後シリンダC3を短縮作動させる。左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作されれば、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に達するまで、右前シリンダC4を短縮作動させるとともに右後シリンダC5を伸長作動させる。左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれかが下限位置に操作され、かつ、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に操作されれば、ローリング制御を終了する。
上記左右傾斜角センサ23の検出値と設定左右傾斜角に対応する信号値との角度偏差がローリング用の不感帯内に収まっていれば、全てのシリンダC2〜C5の作動を停止させてローリング制御を終了する。
図14に示すように、ピッチング制御においてもローリング制御と同様に、旋回位置検出センサRy及び昇降位置検出センサRxの検出情報に基づいて、オーガ43が格納状態にあるか否かを判別して、格納状態になければ、穀粒排出中又は穀粒排出用の予備作業中である排出用動作状態であると判別する。そして、排出用動作状態であると判別した場合であっても、前記株元センサ51がオンしていること、刈取部回転センサ58により刈取部10が回転駆動されていることが検出されること、車速センサ57にて検出される車速が刈取作業に対応した設定速度以上の車速であること、の全ての条件が満たされて刈取作業中であると判別した場合には、後述するような制御を継続して実行するが、排出用動作状態であると判別した場合であって刈取作業中でないと判別した場合にはこのピッチング制御の実行を停止する。
オーガが格納状態でない場合、及び、格納状態であっても刈取作業中であると判別した場合には、次のような制御を実行する。
つまり、前後傾斜角センサ24の検出値と水平状態に対応する信号値との角度偏差がピッチングの不感帯を機体本体Vの前傾斜側に外れていれば、機体後部に位置する左右のストロークセンサ19、21の検出情報に基づいて、機体本体Vにおける後端側での走行装置の接地部に対する高さが最下限位置にあるか否か、すなわち、左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC3,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC3,C5のいずれかが下限位置に達するまで、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を短縮作動させる。左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作された後に前後傾斜角が設定傾斜角に達していなければ、それらのシリンダC3,C5の作動を停止した状態で、左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが上限位置に達するまで、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を短縮作動させる。左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作され、かつ、左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが上限位置に操作されれば、ピッチング制御を終了する。
前後傾斜角センサ24の検出値と水平状態に対応する信号値との角度偏差がピッチングの不感帯を機体本体Vの後傾斜側に外れていれば、機体前部に位置する左右のストロークセンサ18、20の検出情報に基づいて、機体本体Vにおける前端側での走行装置の接地部に対する高さが最下限位置にあるか否か、すなわち、左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C4がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC2,C4のいずれかが下限位置に達するまで、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を伸長作動させる。左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが下限位置に操作された後に前後傾斜角が設定傾斜角に達していなければ、それらのシリンダC2,C4の作動を停止した状態で、左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に達するまで、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を伸長作動させる。左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが下限位置に操作され、かつ、左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に操作されれば、ピッチング制御を終了する。
そして、前後傾斜角センサ24の検出値と水平状態に対応する信号値との角度偏差がピッチングの不感帯内に収まると全てのシリンダC2〜C5の作動を停止してピッチング制御を終了する。
但し、前後傾斜角センサ24の検出値と水平状態に対応する信号値との角度偏差がピッチングの不感帯を外れていても、ローリング制御における角度偏差が不感帯内から外れていることが判別されると、この全てのシリンダC2〜C5の作動を停止してピッチング制御を停止して、ローリング制御を優先して実行することになる。
図15に示すように、バランス制御においてもローリング制御と同様に、旋回位置検出センサRy及び昇降位置検出センサRxの検出情報に基づいて、オーガ43が格納状態にあるか否かを判別して、格納状態になければ、穀粒排出中又は穀粒排出用の予備作業中である排出用動作状態であると判別する。そして、排出用動作状態であると判別した場合であっても、前記株元センサ51がオンしていること、刈取部回転センサ58により刈取部10が回転駆動されていることが検出されること、車速センサ57にて検出される車速が刈取作業に対応した設定速度以上の車速であること、の全ての条件が満たされて刈取作業中であると判別した場合には、後述するような制御を継続して実行するが、排出用動作状態であると判別した場合であって刈取作業中でないと判別した場合にはこのバランス制御の実行を停止する。
オーガが格納状態でない場合、及び、格納状態であっても刈取作業中であると判別した場合には、次のような制御を実行する。つまり、前述の機体傾斜Bhの平面視での大きさrが所定の値未満であれば、バランス制御の不感帯として、オーガの姿勢変更操作は行われず、バランス制御は終了する。機体傾斜Bhの平面視での大きさrが所定の値以上であれば、オーガ43の旋回位置を旋回操作手段GRにより機体傾斜Bhの平面視での方向θに対応した位置Vθに設定し、オーガ43の昇降角度を昇降操作手段GEにより機体傾斜Bhの平面視での大きさrに対応した角度Hrに設定してバランス制御を終了する。
〔発明の実施の別形態〕
以下に本発明の実施の別形態を列記する。
(1)上記実施形態では、旋回位置検出手段としての旋回位置検出センサRyにより前記穀粒排出用オーガが前記格納用の旋回位置にあることが検出され、且つ、昇降位置検出センサRxにより格納用昇降位置に位置することが検出されることで格納状態であると判別し、この格納状態が検出されなければ排出用動作状態であると判別する構成を例示したが、このような構成に代えて、旋回位置検出センサRyにより穀粒排出用オーガが格納用の旋回位置になければ、排出用動作状態であると判別する構成としてもよく、穀粒排出用オーガ43を格納状態で受け止め支持する受止具44に、オーガ43が支持されると入り操作されるリミットスイッチを旋回位置検出手段として備えて、このリミットスイッチの検出情報に基づいて格納状態であるか否かを検出して、格納状態でなければ、排出用動作状態であると判別する構成としてもよい。
又、このような構成に限らず、例えば、穀粒排出用クラッチに対する入り切り操作状態を検出して、クラッチ入り状態か切り状態かによって、穀粒排出中であるか否かを判別し、穀粒排出中であれば排出用動作状態であると判別する構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、作業状態検出手段として、前記株元センサがオンしていること、刈取部回転センサにより刈取部が回転駆動されていることが検出されること、車速センサにて検出される車速が刈取作業に対応した設定速度以上の車速であること、の全ての条件が満たされているときに、刈取作業中であると判別する構成を例示したが、このような構成に限らず、前記株元センサの検出情報のみにより判別したり、前記株元センサと刈取部回転センサとの情報により判別したり、或いは、前記株元センサと車速センサとの情報により判別するようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、オーガ姿勢変更機構として、機体傾斜の方向及び量に基づいてオーガの旋回位置及び昇降角度を変更する構成を例示したが、このような構成に限らず、機体傾斜の方向に基づいてオーガの旋回位置のみを変更するようにしてもよい。
コンバインの側面図 コンバインの平面図 オーガの基端部の側面図 オーガ操作部を示す図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 走行装置の昇降操作構成を示す側面図 伝動系統図 制御構成を示すブロック図 姿勢変更操作用のスイッチユニットの正面図 姿勢制御作動を示すフローチャート ローリング制御作動を示すフローチャート ピッチング制御作動を示すフローチャート バランス制御作動を示すフローチャート バランス制御における(イ)機体の傾斜方向とオーガの旋回位置の関係を示す図(ロ)機体の傾斜程度とオーガの昇降角度の関係を示す図
符号の説明
V 機体
Brl,Bfr センサの出力
Bh 機体の傾斜
1R,1L クローラ走行装置
4 グレンタンク
23,24 センサ
43 オーガ

Claims (2)

  1. 穀粒を貯留するグレンタンクと、このグレンタンクから穀粒を排出する旋回及び昇降操作可能なオーガと、機体の傾斜を検出するセンサとを備え、
    前記センサの出力に応じて、機体の傾斜を修正する姿勢に、前記オーガの姿勢を変更するオーガ姿勢変更機構を備えてあるコンバイン。
  2. 穀粒を貯留するグレンタンクと、このグレンタンクから穀粒を排出する旋回及び昇降操作可能なオーガと、機体の傾斜を検出するセンサとを備え、
    前記センサの出力に応じて右及び左のクローラ走行装置を独立に昇降操作することにより、機体の前後左右方向に機体の姿勢を変更可能にする機体姿勢変更機構と、
    前記センサの出力に応じて、機体の傾斜を修正する姿勢に、前記オーガの姿勢を変更するオーガ姿勢変更機構を備えてあるコンバイン。
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